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明細書 :生体波形保存管理システム、生体波形保存管理方法、および生体波形出力方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4090715号 (P4090715)
公開番号 特開2003-070760 (P2003-070760A)
登録日 平成20年3月7日(2008.3.7)
発行日 平成20年5月28日(2008.5.28)
公開日 平成15年3月11日(2003.3.11)
発明の名称または考案の名称 生体波形保存管理システム、生体波形保存管理方法、および生体波形出力方法
国際特許分類 A61B   5/0432      (2006.01)
FI A61B 5/04 314A
請求項の数または発明の数 5
全頁数 33
出願番号 特願2001-266555 (P2001-266555)
出願日 平成13年9月3日(2001.9.3)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 平成13年3月31日 社団法人日本麻酔科学会発行の「日本麻酔科学会第48回大会予稿集」に発表
審査請求日 平成15年11月25日(2003.11.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】三条 芳光
【氏名】佐藤 重仁
【氏名】横山 徹夫
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人原謙三国際特許事務所
【識別番号】100080034、【弁理士】、【氏名又は名称】原 謙三
審査官 【審査官】谷垣 圭二
参考文献・文献 三条芳光 他2名,生体信号波形パケットサーバー:ECG波形等の長期保存・瞬時検索・自由閲覧をめざして,日本麻酔科学会第48回大会予稿集,日本,2001年 3月31日,p.107
調査した分野 A61B 5/0432
特許請求の範囲 【請求項1】
手術後の患者の心電図等の生体波形を保存管理する生体波形保存管理システムであって、
上記生体波形を時間的に連続した波形データとして取り込み、時系列に分割する波形データ取得分割部と、
開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御され、上記波形データ取得分割部にて分割された波形データを保存管理する波形データ保存管理部と、
上記波形データ保存管理部に保存管理された波形データを、分割単位で出力可能な波形データ出力部とを備え、
上記波形データ保存管理部は、
上記外部プログラムによって直接指示を受けて、上記波形データ取得分割部にて分割された波形データを、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理し、
上記波形データ出力部は、
上記波形データ保存管理部に保存管理された波形データを、関連付けられた手術室の部屋番号および手術の時刻によって呼び出して出力することを特徴とする生体波形保存管理システム。
【請求項2】
上記波形データ保存管理部は、既に保存管理している波形データを、圧縮処理
して保存管理することを特徴とする請求項1記載の生体波形保存管理システム。
【請求項3】
上記波形データ保存管理部は、既に保存管理している波形データを、圧縮処理時間経過に応じてデータの間引き率を高めて圧縮して保存管理し、所定時間経過後の波形データを削除することを特徴とする請求項1記載の生体波形保存管理システム。
【請求項4】
開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御される波形データ保存管理部によって、手術後の患者の心電図等の時間的に連続した生体波形を時系列に分割して保存管理する生体波形保存管理方法であって、
上記波形データ保存管理部は、上記生体波形を保存管理する際に、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理することを特徴とする生体波形保存管理方法。
【請求項5】
開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御される波形データ保存管理部によって、手術室の部屋番号および手術の時刻によって関連付けされ、且つ時系列に分割した状態で保存管理された生体波形を、波形データ出力部によって、上記手術室の部屋番号および手術の時刻を指定して閲覧可能に出力することを特徴とする生体波形出力方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手術中の患者の心電図等の生体波形を保存管理し、必要に応じて該生体波形を閲覧可能なように出力することのできる生体波形保存管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、症例の分析や研究目的のために、手術中の患者の生体情報を記録するシステムが開発されてきた。特に、生体情報のうち、心電図に代表される波形情報(医療用波形データ)を記録することは、症例の分析を行ううえで非常に有益であることが分かっている。
【0003】
一般的に、医療用波形データ(以下、単に波形データと称する)を保存管理するシステムでは、ある手術において一人の患者から得られる全ての波形データを一つのファイルとして格納するようになっている。つまり、従来の波形データ保存管理システムでは、一患者・一ファイルを元にデータベースが構築され、時系列に連続した波形データ(以下、連続波形データと称する)の保存管理が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の波形データ保存管理システムでは、構築されているデータベース内の一つのファイルには、ある手術において一人の患者から得られる全ての波形データが格納されており、この中から必要な波形データを見つけ出すには非常に時間がかかる。
【0005】
例えば、患者Aの○月○日○時○分といった時刻指定の波形データを閲覧する場合には、まず、患者Aのファイルを取り出し、次いで、取り出したファイルから全波形データをロードした後、目的とする波形部分を見出し、閲覧するといった過程を経なければならず、ユーザが欲しい部分の波形データを迅速に閲覧できないという問題が生じる。
【0006】
また、このようにデータベースに格納されている波形データが、連続波形データである場合、波形データの一般的な圧縮法である間引き圧縮では時間がかかりすぎるので、波形データの圧縮は実質的に不可能となっている。このため、従来の波形データ保存管理システムでは、連続波形データをそのままの状態で記録せざるを得ないので、ファイルの保存期間もおのずと短くなる。この保存期間は、システムを構成するファイルサーバの容量にもよるが一般的には48時間以内と非常に短い期間となっている。このような波形データを有効に利用するには、少なくとも5年間は保存する必要である。
【0007】
したがって、従来の波形データ保存管理システムでは、波形データの保存期間が非常に短いので、有益な波形データであっても、後で有効に利用できないという問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記の各問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ユーザが欲しい部分の波形データ(生体波形)を迅速に閲覧できると共に、波形データを長期にわたって保存可能にし得る生体波形保存管理システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の生体波形保存管理システムは、上記の課題を解決するために、手術後の患者の心電図等の生体波形を保存管理する生体波形保存管理システムであって、上記生体波形を時間的に連続した波形データとして取り込み、時系列に分割する波形データ取得分割部と、開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御され、上記波形データ取得分割部にて分割された波形データを保存管理する波形データ保存管理部と、上記波形データ保存管理部に保存管理された波形データを、分割単位で出力可能な波形データ出力部とを備え、上記波形データ保存管理部は、上記外部プログラムによって直接指示を受けて、上記波形データ取得分割部にて分割された波形データを、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理し、上記波形データ出力部は、上記波形データ保存管理部に保存管理された波形データを、関連付けられた手術室の部屋番号および手術の時刻によって呼び出して出力することを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、波形データ保存管理部において保存管理されている波形データは、時間的に連続した波形データを時系列に分割された波形データであり、波形データ出力部では、波形データ保存管理部に保存管理されている波形データを分割単位で出力可能となっているので、任意の時間を含む波形データだけを取り出すことが可能となる。
【0011】
したがって、従来のように保存されている全ての波形データを取り出した後、目的とする部分の波形データを見つけ出す場合に比べて、ユーザが必要とする部分の波形データを時間指定を行うだけで迅速に見つけることができる。
【0012】
また、波形データ出力部をプリンタ等の印刷装置で実現すれば、必要な波形データを印刷物で閲覧することができ、また、波形データ出力部をCRT(cathode ray tube)等の表示装置で実現すれば、必要な波形データを表示画面上で閲覧することができる。
【0013】
しかも、波形データ保存管理部から波形データ出力部に送られる波形データは、時系列に分割された波形データであるので、該波形データ出力部において一度に出力するデータ量が少なくて済む。
【0014】
これにより、上述のように、波形データ出力部をプリンタ等の印刷装置で実現した場合には、目的とする波形データを含む印刷物を迅速に得ることができ、また、波形データ出力部をCRT等の表示装置で実現した場合には、目的とする波形データを含む波形データを迅速に表示することができるので、ユーザは目的とする波形データを迅速に閲覧することが可能となる。
【0015】
上記波形データ保存管理部は、既に保存管理している波形データを、圧縮処理して保存管理するようにしてもよい。
【0016】
これにより、波形データ保存管理部におけるデータ格納領域を有効に利用することができるので、データ格納領域の容量を増やさずに波形データの長期保存が可能となる。
【0017】
さらに、上記波形データ保存管理部は、既に保存管理している波形データを、時間経過に応じてデータの間引き率を高めて圧縮して保存管理し、所定時間経過後の波形データを削除するようにしてもよい。
【0018】
一般に、手術による患者の心電図等の生体波形は、手術直後で有効に利用される場合が多く、時間経過と共に、その利用頻度が低下する傾向にある。また、あ
る期間以上、例えば5年以上経過した波形データの利用頻度は著しく低下する。
【0019】
したがって、上記の構成のように、既に保存管理している波形データを、時間経過に応じてデータの間引き率を高めて圧縮して保存管理し、所定時間経過後の波形データを削除することで、波形データ保存管理部におけるデータ格納領域を有効に利用することができる。
【0020】
本発明の生体波形保存管理方法は、開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御される波形データ保存管理部によって、手術後の患者の心電図等の時間的に連続した生体波形を時系列に分割して保存管理する生体波形保存管理方法であって、上記波形データ保存管理部は、上記生体波形を保存管理する際に、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理することを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、心電図等の時間的に連続した生体波形を時系列に分割して保存管理する際に、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理することで、ユーザは必要な生体波形を時間指定により容易に取り出すことができる。
【0022】
本発明の生体波形出力方法は、開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御される波形データ保存管理部によって、手術室の部屋番号および手術の時刻によって関連付けされ、且つ時系列に分割した状態で保存管理された生体波形を、波形データ出力部によって、上記手術室の部屋番号および手術の時刻を指定して閲覧可能に出力することを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、手術室の部屋番号および手術の時刻によって関連付けされ、且つ時系列に分割した状態で保存管理された心電図等の生体波形を、上記手術室の部屋番号および手術の時刻を指定して閲覧可能に出力することで、ユーザは希望する時間を含む分割された生体波形を迅速に呼び出して閲覧することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。
【0025】
本実施の形態に係る生体波形保存管理システムは、図1に示すように、心電図等の生体波形を時間的に連続した波形データとして取り込み、時系列に分割する波形データ取得分割部1と、上記波形データ取得分割部1にて分割された波形データを保存管理する波形データ保存管理部2と、上記波形データ保存管理部2にて管理されている分割された波形データを、必要に応じて、時系列で出力する波形データ出力部3とを備えた構成となっている。
【0026】
上記波形データ取得分割部1は、心電図装置(図示せず)等の生体波形を出力する装置から得られる信号を取得する信号取得部11と、該信号取得部11にて取得された信号を画像データ(波形データ)に変換する信号-画像変換部12と、上記信号取得部11にて取得された信号の特徴を示すデータ、例えば手術ID等を特徴量として取得する特徴量取得部13と、上記信号-画像変換部12にて変換された波形データを所定時間毎に分割する画像分割部14とで構成されている。
【0027】
ここで、生体波形とは、手術中の患者の心電図(ECG)、患者の動脈血圧(ABP)、患者の呼気中炭酸ガス(CO2)、脈拍(HR)等を示し、具体的には、図2に示すように、時系列に連続した波形データを示す。図2において、信
号AはECG、信号BはABP、信号CはCO2、信号DはHRを示している。
【0028】
上記波形データ保存管理部2は、図1に示すように、記録処理部21、データ圧縮処理部22、データ格納部23を備えており、上記記録処理部21にて上記特徴量取得部13からの特徴量と画像分割部14からの分割された波形データとを同期させる等のデータ格納部23への波形データの記録するための処理を行い、この処理された波形データは、データ圧縮処理部22とデータ格納部23とにそれぞれ出力される。
【0029】
上記データ圧縮処理部22は、上記記録処理部21からの波形データに対して圧縮処理を施し、上記データ格納部23に出力するようになっている。なお、上記データ圧縮処理部22におけるデータ圧縮処理についての詳細は後述する。
【0030】
したがって、上記データ格納部23には、上記記録処理部21にて処理された波形データがそのまま格納される一方、上記データ圧縮処理部22にて圧縮処理された波形データが格納される。
【0031】
ここで、上記記録処理部21にて処理された波形データは、図3に示すように、分割時間(1分間隔)と、分割された画像データと、この画像データに対応する手術IDとを信号(ECG等)毎に関連付けた状態となっている。つまり、上記データ格納部23において、上記記録処理部21から直接入力される波形データは、図3に示すような状態で格納されていることになる。
【0032】
上記波形データ出力部3は、ユーザが必要な情報を入力するためのキーボード等の入力部31と、該入力部31から入力された情報をキーワードとして、上記波形データ保存管理部2内のデータ格納部23に格納されている波形データを検索する検索部32と、該検索部32にて検索された結果、上記データ格納部23から取り出された波形データに対して時系列に表示できるように表示処理する表示処理部33と、該表示処理部33にて処理された波形データを出力するための表示装置やプリンタ等の出力部34とを備えた構成となっている。
【0033】
上記構成の生体波形保存管理システムによれば、心電図等の生体波形(波形データ)が時系列に分割された状態、すなわち細分化(パケット化)された状態でデータ格納部23に格納されているので、ユーザは、波形データ出力部3における入力部31から目的する波形データを呼び出すための検索用のキーワードを入力するだけで、検索部32が入力されたキーワードに基づいて目的とする波形データをデータ格納部23内から呼び出すことができる。
【0034】
つまり、上記構成の生体波形保存管理システムによれば、ユーザは、検索用のキーワードを入力するだけで、目的とする波形データを簡単に且つ迅速に呼び出すことができる。
【0035】
しかも、データ格納部23内では波形データがパケット化されて格納されているので、一つの波形データは非常に短くなっており、間引き圧縮を容易に行うことが可能となる。したがって、一人の患者に対して得られる波形データをパケット化し、さらに圧縮処理を施すことにより、波形データ全体の容量を小さくできるので、長期保存が可能になる。
【0036】
なお、上記構成の生体波形保存管理システムによる種々の効果の詳細については、後述する。
【0037】
また、上記生体波形保存管理システムの各部、すなわち波形データ取得分割部1、波形データ保存管理部2、波形データ出力部3は、それぞれが一つのコンピュータに含ませるようにしてもよいし、別々の装置(コンピュータ)で実現してもよい。別々の装置で実現する場合、LAN等によって各装置をネットワーク化する必要がある。このネットワーク化した生体波形保存管理システムについての詳細も後述する。
【0038】
上記構成の生体波形保存管理システムは、上述のように、波形データを細切れ(パケット)にして格納し、必要なパケットのみを取得して高速表示を可能にするシステムである。
【0039】
それゆえ、以下の説明では、生体波形保存管理システムを、パケット方式アナログ波形格納閲覧システム(PAWAS:Packet-type Analogue Wave Archiving System)と称して説明する。
【0040】
上記PAWAシステムは、図4に示すように、波形データ取得分割部1としてのPAWAmaker と、波形データ保存管理部2としてのPAWAserverと、波形データ出力部3としてのPAWAviewとの3基本プログラムによって構成されている。すなわち、PAWAmaker は、波形データを取得すると共に、パケット化した波形データを作るためのプログラムであり、PAWAserverは、PAWAmaker によって作られた波形データをためるためのプログラムであり、PAWAvi
ewは、PAWAserverにためられた波形データを見るためのプログラムである。
【0041】
ここで、上記PAWAmaker は複数のコンピュータあるいは装置でそれぞれ独立して実行され、上記PAWAserverは一つのコンピュータあるいは装置で実行され、上記PAWAviewは複数のコンピュータあるいは装置で独立して実行される。但し、PAWAmaker およびPAWAviewは、複数でなく一つのコンピュータあるいは装置で実行されてもよい。
【0042】
以下に、PAWAシステムの3基本プログラムの動作説明を行う。ここでは、図5に示すように、PAWAmaker が各手術室Rx(x=01、02、…n)に配置されたPC(personal computer)において実行されるものとして説明する。
【0043】
PAWAmaker は、開始命令時に、図5に示すように、各PCから転送されるパケット化された波形データをそれぞれ格納するための波形格納ホルダーをPAWAserverを実行するPC内に作成する。この波形格納ホルダーは、患者毎に作成し、格納する波形データに対応する手術室名(Rx)と開始日時とが付加される。
【0044】
また、PAWAserverを実行するPC内には、各波形格納ホルダーを検索するための検索情報のデータベース(検索データベース)が設けられている。この検索データベースには、PAWAmaker によって、波形格納ホルダー作成時に、該波形格納ホルダーに付加された手術室名と開始日時とが検索用のキーワードとして登録される。
【0045】
具体的には、図6に示すように、PAWAmaker において、時系列に連続した波形(実時間波形)からパケット化された波形データを切り出して、その時の日時および手術室名を付与し、PAWAmaker を実行するPC内部において一時保存する。その後、パケット化された波形データは、PAWAserverを実行するPCに対してFTP(File Transfer Protocol)転送が行われ、対応する波形格納ホルダーに格納されると共に、該波形データ付与された情報(日時および手術室名)が検索データベースに登録される。
【0046】
上記PAWAmaker は、該PAWAmaker とは別の外部プログラムによる開始・継続・中断・終了の各命令によっても実行が可能となっている。このため、PAWAmaker を実行するために専用の端末装置を使用する必要がなくなる。
【0047】
なお、外部プログラムによってPAWAmaker を実行する場合には、図7に示すように、連携情報中間ファイルを使用する必要がある。この連携情報中間ファイルは、外部プログラムを実行するPCに設けてもよいし、PAWAmaker を実行するPCに設けてもよい。また、外部プログラムとPAWAmaker を同じPCにおいて実行してもよい。
【0048】
例えば、外部プログラムは、新患者のFTPの開始、直前患者のFTPの継続、処理中断、プログラム終了の何れかの命令を連携情報中間ファイルに書き込む。一方、PAWAmaker は、連携情報中間ファイルに書き込まれた情報の読み取りを行い、読み取りが完了した場合に、読み取り完了情報を該連携情報中間ファイルに書き込む。
【0049】
上記PAWAmaker は、外部プログラムが連携情報中間ファイルに書き込んだ命令を読み込んだ後、その命令を削除するようになっている。これにより、外部プログラムは、連携情報中間ファイルを確認することにより、PAWAmaker が命令を読み込んだこと、すなわち命令受託を確認できる。
【0050】
また、外部プログラムは、連携情報中間ファイルに命令の書き込みが無い場合にのみ、命令を書き込むようになっている。これにより、PAWAmaker は、自身の進行状況に応じて外部プログラムの次の指令を待たせることができる。
【0051】
ここで、PAWAmaker と外部プログラムとの連携動作の処理の流れについて、図8に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0052】
まず、PAWAmaker は、連携情報中間ファイル内の外部プログラムにより命令(外部連携情報)を読みこみ動作を行う(ステップS1)。
【0053】
そして、連携情報中間ファイル内に連携情報の書きこみの有無を判定し(ステップS2)、書きこみありの場合に、続いて、その連携情報が継続命令であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0054】
ステップS3で、継続命令であると判定すれば、ステップS6に移行し、現行ホルダーへの波形転送処理を行う。ここで、現行ホルダーとは、波形データのFTP転送中のホルダーを示す。一方、ステップS3で、継続命令でないと判定すれば、続いて、新規患者のFTP開示命令(新規患者命令)であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0055】
ステップS4で、新規患者命令でないと判定すれば、再び、ステップS1に移行し、連携情報中間ファイル内の該部連携情報の読みこみを行う。一方、ステップS4で、新規患者命令であると判定すれば、ステップS5に移行する。
【0056】
ステップS5では、PAWAserver上に、波形格納ホルダーである新患者波形ホルダーを作成し、現行ホルダー化を行う。この場合、新患者波形ホルダーには、ベッド名(手術室名)と開始日時分が付与される。例えば、手術室名がR01、開始日時分が2001年4月27日14時20分であれば、R01_2001_04_27_14_20が新患者波形ホルダーに付与される。
【0057】
続いて、ステップS6では、ステップS5において作成された現行ホルダーへの波形転送処理が行われる。
【0058】
次いで、連携情報中間ファイル内の外部連携情報書きこみの有無を確認する(ステップS7)。ここで、外部連携情報の書きこみありと判定すれば、患者属性情報の有無を判定する(ステップS8)。
【0059】
ステップS8で、患者属性情報がないと判定されれば、患者の追加はないと判断し、ステップS10に移行する。一方、ステップS8で、患者属性情報があると判定されれば、患者の追加があると判断し、新たな患者情報を追加するための検索データベースの書き換えを行う(ステップS9)。
【0060】
次いで、ステップS10において、連携情報中間ファイルに終了命令の書きこみがあるか否かを判定する。ここで、終了命令の書きこみがあると判定すれば、その終了命令を読みこみ処理を終了する。一方、終了命令の書きこみがないと判定されれば、中断命令の書きこみがあるか否かを判定する(ステップS11)。
【0061】
ステップS11で、中断命令有りと判定すれば、ステップS1に移行し、再び、連携情報中間ファイル内の外部連携情報の読みこみを行う。一方、ステップS11で、中断命令なしと判定すれば、ステップS6に移行し、現行ホルダーへの波形転送処理を続行する。
【0062】
上記のようにPAWAmaker は、外部プログラムによって制御されているので、該外部プログラムからPAWAmaker の開始、終了、および患者情報の伝達制御を行うことができる。
【0063】
しかも、外部プログラムは、連携情報中間ファイルを介して、自身の都合や、電源断などのエラー後の気体しないプログラム終了後も、PAWAmaker を支配下に置くことができ、以前の処理の継続、あるいは、新規患者として処理させることができる。つまり、外部プログラムの動作エラー、装置ハングアップに際し、PAWAmaker の処理は破綻しない。
【0064】
これにより、上記のステップS11に示すように、PAWAmaker は外部プログラムの都合による中断を許容していることも分かる。
【0065】
上記PAWAmaker により、パケット化された波形データがPAWAserverを実行するPCに対してFTP転送され、波形格納ホルダーにそのまま格納された場合、すなわち圧縮処理を施さない場合、各波形データの保存期間は1年までである。この場合、従来の連続波形データの保存期間よりもはるかに長くなっている。
【0066】
さらに、波形データの保存期間を長くするためには、各波形格納ホルダーに格納されている波形データを圧縮処理する必要がある。この圧縮処理としては、図9に示すように、PAWAserverにおいて、PC内のデータベースであるデータ格納部23に格納された波形格納ホルダーのパケット化された波形データ24から、部分的に間引く間引き圧縮が行われる。この間引き圧縮では、波形格納ホルダー内の波形データ24から、ある時間分の波形データ24aを間引くことにより、波形格納ホルダー内の情報量を少なくする圧縮処理が行われる。
【0067】
上記PAWAserverでは、段階的に圧縮処理を施すことにより、有用なデータを効率よく保存するようになっている。ここでは、第0段階から第3段階に圧縮処理を施す例について説明する。
【0068】
まず、第0段階では、間引きなしの状態で波形データ(パケット化されたままの状態)で1年間保存する。1年経過後、次の第1段階において、1分置きに5秒分の波形データを残して1年間保存する。そして、1年経過後、次の第2段階において、5分置きに5秒分の波形データを残して3年間保存する。
【0069】
最後の第3段階では、最初に保存してから5年間経過しているので、時間的に古い波形データから消去する。
【0070】
上記のPAWAmaker によってパケット化され、PAWAserverにより圧縮処理等を経て波形格納ホルダーに格納されている波形データを、閲覧するには、以下に示すPAWAviewをPC上で実行させる必要がある。
【0071】
PAWAviewは、実行されると、図10に示すように、出力部34の一種であるPCの表示画面にビューワ部41が表示される。このビューワ部41には、PAWAserverにおいて既に保存完了された波形データが表示されている。ここでは、波形データとして、ECG、ABP、CO2、HRが表示され、さらに、手
術ID、患者名、手術室名、手術開始日等のデータも合わせて表示されている。
【0072】
上記PAWAviewは、PAWAserver内のデータベース(データ格納部23)に格納されているパケット化された波形データ(以下、パケット波形と称する)をそのままビューワ部41に表示するようになっている。つまり、パケット波形が例えば1分単位のパケットであれば、1分間の波形をビューワ部41に表示させるようになっている。
【0073】
上記PAWAviewは、以下の3つの機能を有している。
【0074】
(1)PAWAserverによるデータ格納部23に保存された波形データ(波形群)とのインターフェース
(2)ユーザによる、波形のスムーススクロール(パケット前後のファイルの先読みによる)、ファイル管理(検索保存)、波形接着復元、計測、解析などのユーザインターフェース
(3)ビューワ部41の内容充実による連続波形と同等以上の機能部品に発展させる拡張機能
具体的には、PAWAviewは、図11に示すように、PAWAserverに対してデータの送受が行えるインターフェース機能を有し、さらに、ビューワ部41内にファイル管理部41a、表示設定部41b、スクロール部41c等のユーザインターフェース機能を有しており、さらに、上記のユーザインターフェース機能を充実させることで、連続波形と同等以上の機能部品に発展させることができる。
【0075】
不連続波形データの接着は、PC上のメモリに展開することで行われるので、連続波形データと等価であり差異はない。
【0076】
また、PC上のメモリに展開した不連続波形データを、連続20分間、連続1時間接着し、あらためて保存する(接着保存)ことも可能である。
【0077】
上記ファイル管理部41aは、患者検索キー、波形保存キーからなっており、患者検索キーを押すことにより、目的する患者のファイルを読み出すことができ、波形保存キーを押すことにより、現在ビューワ部41に表示されている波形を保存することができるようになっている。
【0078】
上記表示設定部41bは、エラー表示を行うか否かの設定を行うための設定キーからなっている。
【0079】
上記スクロール部41cは、現在表示されている波形データの時間的な前後を表示させるためのキーからなっている。
【0080】
なお、上記ファイル管理部41a、表示設定部41b、スクロール部41cの機能の詳細については、後述する図13に示す生体波形保存管理システムの説明時に行う。
【0081】
上記PAWAviewでは、時間指定による1パケット特定呼び出しを行う機能を有している。なお、途中波形も呼び出し可能である。また、上記PAWAviewは、時間指定以外の条件によっても特定のパケットの波形を呼び出すことが可能となっている。つまり、上記PAWAviewは、検索語を指定するだけで特定のパケットの波形を呼び出すことのできるランダムアクセスが可能なプログラムとなっている。
【0082】
例えば、図12に示すように、手術IDと、パケット波形日時と、表示window位置とをPAWAviewにおいて指定すると、この指定事項に基づいて、該PAWAviewはPAWAserverを実行するPC内の検索データベースに問い合わせを行う。検索結果、検索データベースからベッド番号(手術室名)と波形日時とを特定し、この特定事項が付加された波形格納ホルダーを見つけ出し、PAWAviewが実行されているPCに転送する。このようにして、指定事項に基づいた特定のパケット波形をビューワ部41に表示させるようになっている。
【0083】
また、PAWAviewは、図12に示すように、外部プログラム42によって制御されてもよい。この場合、外部プログラム42により、手術ID、パケット波形日時、表示window位置のすべてあるいはそれぞれの組み合わせた伝達情報をPAWAviewのコマンドライン起動オプション、またはファイル書きこみなどの連携手段で外部プログラムが知らせることにより、PAWAviewの動作を制御できる。上記伝達情報は、手術IDなどIDデータの代わりにベッド名(手術室名)でもよい。
【0084】
上記のように、外部プログラム42によってPAWAviewを制御するようにすれば、各種アプリケーションにおいて容易に波形表示機能を付与することができる。
【0085】
続いて、本発明の生体波形保存管理システムについて、具体的に説明する。
【0086】
本生体波形保存管理システムは、患者モニタリングシステム(例えば、RAMSCAN)の各端末群に波形データ取得分割部1を寄生させ、心電図、動脈圧、脳波などの生体波形データを時系列に分割し、波形データ保存管理部2に蓄積し、波形データ群の管理検索情報を別途データベース化しているシステムである。そして、波形データ出力部3としての表示部を他の端末(例えば、自動麻酔記録装置(VOCAAR))に寄生させ、端末上の外部のアプリケーションから検索パラメータを付与して表示部を起動し、外部アプリケーションが波形表示機能を有するようにできる。
【0087】
それゆえ、上記生体波形保存管理システムは、必要部分のみの波形データを迅速に取得し、再構成し、迅速表示するシステムである。
【0088】
上記生体波形保存管理システムは、既存のコンピュータシステムにアナログ計測機能を付加したシステムである。このアナログ計測機能として、3つのアプリケーション、(1)波形計測機能(PAWAmaker )、(2)波形管理機能(PAWAserver)、(3)波形表示機能(PAWAview)を既存のコンピュータシステムに追加して生体波形保存管理システムを実現している。なお、以下の説明では、便宜上、既存のコンピュータをRAMSCANと称する。
【0089】
上記生体波形保存管理システムは、図13に示すように、PAWAmaker が寄生する波形計測用PC100と、PAWAserverが動作する波形管理用PC200と、PAWAviewが動作する波形表示用PC300とがネットワークの一種であるLANによって接続された構成となっている。
【0090】
上記波形計測用PC100は、RAMSCAN動作域101と、計測部となる計測動作域102とを有している。
【0091】
上記波形管理用PC200は、アプリケーションによるPAWAserverと、複数のデータベースからなるファイルサーバとで構成されている。
【0092】
上記波形表示用PC300は、波形ビューワ動作域301と、VOCCAR動作域302とで構成されている。
【0093】
したがって、上記構成の生体波形保存管理システムは、ネットワーク(LAN)の利用を前提し、各PCは以下の環境を備えたものとなっている。
【0094】
(1)RAMSCANが動作するPC(波形計測用PC100)
・ファイルサーバにFTPアクセス可能である。
・ネットワークドライブ共有のアクセスが可能である。
【0095】
(2)PAWAserverが動作するPC(波形管理用PC200)
・FTPのサービスが利用できる。
・SQLのサービスが利用できる。
・ネットワークドライブ共有のサービスが利用できる
・自動ログオンの設定がされている。
【0096】
(3)PAWAviewが動作するPC(波形表示用PC300)
・ファイルサーバにSQLアクセスが可能である。
・ネットワークドライブ共有のアクセスが可能である。
【0097】
上記構成の生体波形保存管理システムにおける各インターフェースについて以
下に説明する。以下の(i)~(vi)は、図13に示す丸付き数字に対応している。
【0098】
(i)計測動作域102内のホスト部とDSP部のインターフェース
計測データは、VIサーバ及びデュアルポートメモリによりDSP部(DSPCPU)からホスト部(ホストCPU)に転送するようになっている。
【0099】
(ii)計測動作域102内のホスト部とRAMSCAN動作域101のインターフェース
RAMSCANが起動されると、RAMSCAN動作域101から(A)計測開始/終了通知/手術ID/患者名通知を、計測動作領域102のホスト部(ホストCPU)に伝達される。この場合、RAMSCAN動作域101から計測動作域102のホスト部へに伝達される情報は、図14に示すような形式のテキストファイルである。
【0100】
上記RAMSCANとPAWAmaker との間での情報の受け渡しのタイミングは図15に示すようになる。つまり、計測の開始/終了通知、メニュー再表示、手術ID/患者名通知は、RAMSCANによる書込があった時点、すなわち通知を受けた時点でPAWAmaker は読込を開始するようになっている。
【0101】
また、図14に示すテキストファイルの中身は、例えば図16に示すようになっている。図16では、1行目にコメントを記し、2行目に指令値を記している。
【0102】
図16の例では、計測の開始/終了通知、手術ID/患者名通知を含むファイルとなっている。
【0103】
1行目に記載の手術開始は、手術開始指示を示し、前回の手術を終了し、新規手術としてインデックスを更新するための指示である。また、手術中は、手術中指示を示し、計測中の指示(手術ID、患者名の通知)を行うための指示である。さらに、手術終了は、手術終了指示(中断、断電指示)を示し、アプリケーションを終了させるための指示である。
【0104】
2行目の1列目には、計測開始の指令値が記される。ここで、1は計測開始を示し、0は計測開始でないことを示す。図16では、1が記されているので、計測開始を示している。
【0105】
2行目の2列目には、計測中の指令が記される。ここで、1は計測中または中断再開を示し、9は断電準備指令を示し、0は計測中でないことを示す。図16では、0が記されているので、計測中でないことを示している。
【0106】
2行目の3列目には、計測終了の指令値が記される。ここで、1は計測終了を示し、9は電源断終了を示し、0は計測終了でないことを示す。図16では、0が記されているので、計測終了でないことを示している。
【0107】
2行目の4列目には、メニュー再表示の指令値が記される。ここで、1はメニュー再表示指令を示し、0はメニュー再表示ではないことを示す。図16では、0が記されているので、メニュー再表示でないことを示している。
【0108】
2行目の5列目には、手術IDの指令値が記される。ここで、計測中フラグが1で記述が存在したら読込を行うことを示す。図16では、計測中のフラグ(2行目の2列目)が1でないので読込を行わないことを示している。
【0109】
2行目の6列目には、患者名の指令値が記される。ここで、計測中フラグが1で記述が存在したら読込を行うことを示す。図16では、計測中のフラグ(2行目の2列目)が1でないので読込を行わないことを示している。
【0110】
また、計測動作域102のホスト部から、(B)計測データの通知がRAMSCAN動作域101に伝達される。この場合の伝達情報もテキストファイルである。
【0111】
(iii)計測動作域102のホスト部と波形管理用PC200内のファイルサーバのインターフェース
計測データは、FTP通信でホスト部から波形管理用PC200内のPAWAserverに転送し、手術INDEXは、FTP通信でホスト部から波形管理用PC200内のファイルサーバ(ここでは、手術INDEX、波形データ、(D)登録済データ情報の各データベースを示す)に転送する。
【0112】
なお、通信障害時には、波形計測用PC100のホスト部が内部のハードディスク内に1手術分(最大で48時間分)までデータを蓄積することでデータの保護を図るようになっている。48時間以内に通信障害が復帰しない場合、データサイクリックに上書きするようにし、データの保護を図る。
【0113】
また、送信済情報ファイルを波形計測用PC100内のホスト部が、波形管理用PC200内のファイルサーバに発行する。このファイルは、波形表示用PC300の自動更新時に参照するものである。
【0114】
(iv)波形管理用PC200と波形表示用PC300のインターフェース
波形検索時は、波形の検索情報を波形表示用PC300から波形管理用PC200のファイルサーバに転送し、該波形管理用PC200からその問い合わせ結果を波形表示用PC300に通知するようになっている。
【0115】
波形表示用PC300は、波形管理用PC200のファイルサーバ上のファイルをネットワークドライブに割り付けて解析部から該ファイルサーバを参照するようになっている。
【0116】
また、保存波形指定情報をファイル(保存波形指定ファイル)で波形管理用PC200のファイルサーバに通知する。
【0117】
なお、通信障害時は、波形表示用PC300において、波形を検索したり、波形を表示したりすることはできない。
【0118】
(v)波形表示用PC300内の波形ビューワ動作域301とVOCCAR動作域302のインターフェース
VOCCARから波形表示用PC300を起動するときは、手術IDと表示開始時刻、表示window位置を因数で送信する。具体的な波形ビューワ動作域301とVOCCAR動作域302のインターフェースは、図17に示すようになっている。
【0119】
波形表示用PC300は、VOCCAR動作域302内において現在表示時刻をファイルで通知するようになっている。
【0120】
したがって、波形ビューワ動作域301とVOCCAR動作域302との間での情報の受け渡しのタイミングは、図18に示すようになる。つまり、表示時刻通知は、波形ビューワ動作域301の書込のタイミング、すなわち表示時刻の変更タイミングでVOCCAR動作域302が読込を行うようになっている。
【0121】
(vi)波形管理用PC200内のファイルサーバにおけるメッセージの発行
波形管理用PC200内のファイルサーバが異常の時、その旨を知らせるメッセージファイルを作成する。このファイルが作成されたとき、波形管理用PC200における各部において異常処理を行う。
【0122】
上記ファイルサーバのメッセージは、図19に示す表中に記載されたものがある。これらのファイルが発行されたときには、サーバ部、すなわち波形管理用PC200内のファイルサーバが異常停止することになる。
【0123】
ここで、上記の波形計測用PC100において得られる計測データは、図20に示すようなディレクトリ構造となっている。なお、計測データは、1分毎のファイルに分割されて保存動作が行われるものとする。また、図20に記載された丸付き数字は、以下の括弧付き数字に対応するものとする。図20では、手術室1号室で2000年12月31日23次56分10秒に手術が開始された計測データのディレクトリ名とファイル名とを示している。
【0124】
(1)データ格納ディレクトリは、アナログデータの書込みディレクトリである。このディレクトリ内に全ての手術波形データの情報が書き込まれている。また、サーバ部のメッセージファイルもこのディレクトリに置かれている。なお、このデータ格納ディレクトリは、固定名称とする。
【0125】
(2)波形データベースは、各手術毎及び手術毎のインデックスファイルと保存設定及び圧縮段階をデータベース化したファイルである。波形管理用PC200内においてデータベースを準リアルタイムに構築し、波形表示用PC300のビューワ部41によってそれを参照できるようになっている。なお、この波形データベースは、固定名称とする。
【0126】
(3)手術情報ファイルは、手術情報が記述されたインデックスファイルである。波形計測用PC100におけるRAMSCAN動作域101が後述する(7)と同じファイルをこのディレクトリにもFTP転送するようになっている。つまり、2箇所にFTP転送するようになっている。但し、このファイルは、波形管理用PC200がこのファイルの内容をデータベースに登録した時点で削除される。なお、後述の(7)のファイルの場合には削除されない。
【0127】
(4)保存指示ファイルは、波形を保存指示するためのファイルである。波形表示用PC300のビューワ部41でこのデータを保存設定したときに、このファイルが後述の(8)のファイルと同じファイルをこのディレクトリにもコピーするようになっている。つまり、2箇所にコピーするようになっている。但し、このファイルは、波形管理用PC200がこのファイル内容をデータベースに登録した時点で削除される。なお、後述の(8)のファイルの場合には削除されない。
【0128】
(5)圧縮段階指示ファイルは、圧縮段階の指示を行うファイルである。波形管理用PC200が圧縮を完了したときこのファイルが後述の(9)と同じファイルをこのディレクトリにもコピーするようになっている。つまり、2箇所にコピーするようになっている。但し、このファイルは、波形管理用PC200がこのファイルの内容をデータベースに登録した時点で削除される。なお、後述の(9)のファイルの場合には削除されない。
【0129】
(6)1手術毎ディレクトリは、一室で2000年12月31日23時56分10秒から行われた手術の手術情報ディレクトリである。このディレクトリ名称は、手術室と手術開始時刻で構成されている。
【0130】
(7)手術情報ファイルは、手術情報が記述されたインデックスファイルである。波形計測用PC100におけるRAMSCAN動作域101が前記(3)と同じファイルをこのディレクトリにもFTP転送するようになっている。つまり、2箇所にFTP転送するようになっている。但し、このファイルは、前記(3)のファイルと異なり、波形管理用PC200がデータベースの再構築を行う時のみにこのファイルを参照し、このときデータベースを登録しても削除されない。
【0131】
(8)保存指示ファイルは、波形を保存指示するためのファイルである。波形表示用PC300のビューワ部41でこのデータを保存設定したときに、このファイルが前記(4)のファイルと同じファイルをこのディレクトリにもコピーするようになっている。つまり、2箇所にコピーするようになっている。但し、このファイルは、(4)のファイルと異なり、波形管理用PC200がデータベースの再構築を行う時のみにこのファイルを参照し、このときデータベースを登録しても削除されない。
【0132】
(9)圧縮段階指示ファイルは、圧縮段階の指示を行うファイルである。波形管理用PC200が圧縮を完了したときこのファイルが前記(5)と同じファイルをこのディレクトリにもコピーするようになっている。つまり、2箇所にコピーするようになっている。但し、このファイルは、(5)のファイルと異なり、波形管理用PC200がデータベースの再構築を行う時のみにこのファイルを参照し、このときデータベースを登録しても削除されない。
【0133】
(10)登録済データ情報ファイルは、計測部で転送されたデータのうち最後に転送されたデータファイル名を記述したファイルである。波形表示用PC300のビューワ部41では、自動更新するときにこのファイルを参照するようになっている。
【0134】
(11)計測データファイルは、前記(vi)で行われた手術の初回計測開始ファイルである。この計測データファイルは1分置きに作成される。
【0135】
(12)計測データファイルは、前記(vi)で行われた手術の最終計測開始ファイルである。
【0136】
(13)10室手術毎ディレクトリは、10室で2000年12月31日23時56分10秒から行われた手術の手術情報ディレクトリである。このディレクトリ名称は、手術室と手術開始時刻で構成されている。
【0137】
次に、波形計測用PC100において実行されるPAWAmaker の起動と終了の処理の流れを図21に示す。なお、以下の説明では、波形計測用PC100を単にパソコンと称する。
【0138】
上記PAWAmaker では、独立した2つのプログラム、すなわち、外部プログラム(図の例では、RAMSCAN)と計測部プログラムがOS(Windows (登録商標))起動に後続して動作するようになっているが、共通中間ファイルを介して連携することができる。
【0139】
RAMSCANは、図中(A)に示すように、外部プログラムは計測開始/終了と手術ID通知情報の書込みを行い、計測部プログラムは、図中201に示すサーバへの波形転送の仕事、例えばメニュー表示命令があればメニューを表示し、さまざまな表示や設定を行うことができる。
【0140】
中間ファイルに終了命令が書き込まれていることを察知すれば、計測部プログラムは自己終了する。
【0141】
このように計測部プログラムは、全て外部プログラムから中間ファイルを介しての命令に依存して受動的に動作する。
【0142】
続いて、波形表示用PC300において実行されるPAWAviewの起動と終了の処理の流れを図22に示す。なお、以下の説明では、波形表示用PC300を単にパソコンと称する。
【0143】
上記PAWAviewは、プログラム受動的に、外部プログラムが起動されると、起動時に外部プログラムが目的波形を指定した場合と、しない場合の2通りの動作が可能となっている。
【0144】
目的波形を指定しない場合は、波形ビューワ動作域内で指定することができる。このようにして決まった目的波形の保存位置情報は、波形情報データベースに問い合わせを行い、ネットワーク上の波形ファイルを得て表示する。
【0145】
また、PAWAviewには、目的の波形を特別に保存する機能が組み込まれている。ユーザがPAWAview上の終了キーを押し下げると終了する。
【0146】
図22に示す処理において、波形表示用PC300のビューワ部41の表示画面、すなわち波形ビューワアプリケーション部の起動画面の画面構成を図23に示す。ここでは、患者検索、波形保存、印刷、設定の4つの項目が表示される。
【0147】
上記波形表示用PC300におけるビューワ部41を、図24に示す。この図24は、起動時に生体波形保存管理システムにて選択された波形を表示している。
【0148】
上記ビューワ部41の機能は、以下の通りである。
【0149】
(1)計測したデータをこの画面で表示することができる。
【0150】
(2)波形をファイルサーバから呼び出すことができる。圧縮していない波形(連続波形)、圧縮した波形(離散波形)ともに呼び出し可能である。
【0151】
(3)波形を保存することがけいる。手術IDの存在しないデータは保存できないようになっている。この画面で保存しない場合には、データは波形管理用PC200内のファイルサーバで自動的に圧縮されて格納される。
【0152】
(4)表示している画面をプリンタに印刷できる。
【0153】
(5)自動更新ボタンにより1分おきに現在手術中の最新情報を更新させることができる。これにおより、1分遅れであるが、PAWAmaker を搭載しているPCあるいはネットワーク上にある全てのPCから進行状況の連続自動更新モニタリングを行うことができる。
【0154】
(6)ネットワークに障害(接続されていないことを含む)があるとき波形は見ることはできない。この場合、『ネットワークに障害があり波形を表示できません』という確認ダイアログが表示される。
【0155】
上記ビューワ部41から患者選択ボタンを押した場合、図25に示す患者選択画面が表示される。なお、この表示は、ビューワ部41とは別ウィンドが開いてPCモニター上に表示させるものとする。
【0156】
上記患者選択画面では、選択した患者に対して、以下の事項を行うことができる。
【0157】
(1)この画面におけるファイル検索機能では、表示した波形の日付を選択してその日の手術IDを指定して任意の波形を選択する。手術IDが存在しないデータもこのファイル検索で検索できる。この場合、手術IDの代わりに日時が表示される。
【0158】
(2)1手術中の波形表示位置を表示時刻選択により予め選択して、波形表示画面で呼び出すことができる。デフォルトは試験開始位置に設定されている。
【0159】
(3)波形管理用PC200内のファイルサーバからダウンロードした波形を手動選択できるようになっている。
【0160】
上記ビューワ部41から波形保存ボタンを押した場合、図26に示す波形保存画面が表示される。なお、この表示は、ビューワ部41とは別ウィンドが開いてPCモニター上に表示させるものとする。
【0161】
上記波形保存画面での機能は、以下に示すものとなっている。
【0162】
(1)通常保存すると波形表示画面で表示している波形を保存するようになっている。この場合、ファイルサーバでデータが一定期間保存される。但し、データの保存期間を過ぎたデータは削除される。削除したくない場合には、永久保存を選択し、自己のハードディスクにダウンロードすればよい。
【0163】
(2)ネットワークに障害がある場合には操作できないようになっている。
【0164】
次に、波形管理用PC200において実行されるPAWAserverにおけるデータメンテナンスの起動と終了の処理の流れを図27に示す。なお、以下の説明では、波形管理用PC200を単にパソコンと称する。
【0165】
上記PAWAserverは、図27に示すように、OS(Windows (登録商標))の起動にともなって、図中丸付き数字1で自動的に起動される。PC100に示すPAWAmaker の動作するパソコンからの波形データと手術INDEXをFTP転送の手段により受け入れる。また、PC300に示すPAWAviewの動作するパソコンからのSQLによるデータベース問い合わせに対し、波形データを提供すると共に、PC300に対してユーザが命令した付加的な保存命令に対して、FTP転送により保存指示ファイルを受け付ける。
【0166】
また、設定されたスケジュールに従って波形データ圧縮処理を実行する。メニューから終了命令が選択されたとき動作を終了する。
【0167】
まず、PAWAserverにおいてデータメンテナンスを起動した場合、図28に示すメンテナンスメイン画面が表示される。
【0168】
このメンテナンスメイン画面における機能は、以下の通りである。
【0169】
(1)計測データが保管されるサーバ(ファイルサーバ)に常駐し、『波形データの圧縮処理』を行う。また、これらの波形データ検索用に『波形データベース登録処理』を行う。
【0170】
上記波形データ圧縮処理は、設定された時間が経過すると自動的に圧縮する処理である。また、上記メンテナンスメイン画面において、データの圧縮処理内容を表示し、設定変更ボタンにより圧縮設定の設定変更を行うことができる。また、強制圧縮ボタンで圧縮を手動で行うこともできる。
【0171】
上記波形データベース登録処理は、波形計測用PC100から転送された『手術INDEXファイル』及び、ビューワ部41から転送された『波形保存指示ファイル』をデータベースに自動的に登録する処理である。
【0172】
また、『データベース再構築』ボタンによって波形データベースが壊れたときに手動でデータベースを構築することができる。
【0173】
(2)処理中は、『処理中ランプ』を緑にして1秒間隔で点滅させ、処理を行っていることを示すよになっている。なお、図28では、停止ランプが点灯している状態を示している。
【0174】
(3)ビューワ部41で保存に設定した手術データは圧縮しないようになっている。保存件数は、例えば100件まで登録可能とし、100件を越えた分については手術開始時間が古いものから順に保存設定が解除されるようになっている。保存が解除されたデータは、圧縮設定に従い圧縮処理される。
【0175】
図28に示すメンテナンスメイン画面では、毎週金曜日のPM18時から圧縮処理を行うことを示している。そして、このときの圧縮処理では、1週間経過した手術データを1分間隔で5秒だけ残すようにし、さらに1カ月経過した手術データを5分間隔で5秒だけ残すように圧縮している。そして、1年経過した手術データは、全て削除するように設定されている。但し、ビューワ部41で保存設定されたデータは、保存設定されたデータが手術開始から100件に達するまでは削除しないように設定されている。
【0176】
上記メンテナンスメイン画面において、設定変更ボタンを押すことにより、図29に示す圧縮条件設定画面が別ウィンドに表示される。
【0177】
上記圧縮条件設定画面における機能は、以下の通りである。
【0178】
(1)波形データを圧縮する条件を設定するようになっている。
【0179】
(2)1段階目、2段階目、保存期間の3段階でファイル圧縮条件を設定するようになっている。
【0180】
(3)設定ボタンを押すと、設定内容が保存される。また、デフォルトボタンを押すと初期値に戻すことが可能となっている。
【0181】
(4)条件設定中は、圧縮処理が行われない。圧縮処理を開始するには設定を終了する必要がある。
【0182】
上記メンテナンスメイン画面において、保存一覧ボタンを押すことにより、図30に示す保存一覧画面が別ウィンドに表示される。
【0183】
上記保存一覧画面における機能は、以下の通りである。
【0184】
(1)解析画面で保存選択されたファイルを全て表示することができる。
【0185】
(2)削除ボタンを押すと、『保存設定から通常の圧縮設定に従った圧縮』に変更することができる。
【0186】
(3)戻るボタンを押すとメニュー画面に戻る。
【0187】
(4)手術IDの存在しないデータを保存することができない。
【0188】
以上のように、上記構成の生体波形保存管理システムによれば、以下に示す効果を奏する。
【0189】
まず、手術における長時間にわたる患者の心電図等の生体波形の最初の表示を高速化できる。
【0190】
また、生体波形を先頭から読み出す必要がないので、中間あるいは任意の部分を迅速に読み出すことができる。
【0191】
また、表示プログラム表示のために読み出さなければならない対象が分割された波形データであるため、一度に送受信するデータ量を著しく少なくできる。このため、表示のためのコンピュータ資源への負荷を軽くすることができる。
【0192】
このようにコンピュータへの負荷が軽いことにより、従来の波形ビューワのように専用端末を用意せず、コンパクトな表示用ユーティリティープログラムを用意すれば、他のアプリケーションと共同もしくは、従属して、同一端末内で動作させることができる。
【0193】
さらに、波形ビューワにおけるビューワプログラムをコンパクトに作成、ビューワプログラム自身に外部アプリケーションとインターフェースできる手段を講じれば、外部アプリケーションにビューワプログラムを通じて波形表示能力を付加することができる。これにより、インターネット環境での波形電子カルテの実現を容易にできる。
【0194】
また、波形データ保存管理部2における波形データは、時系列に分割されて保存感知されているので、この波形データに対しての圧縮は比較的容易に行える。つまり、一つ一つの波形データの容量が小さいので、一般的な圧縮法である間引き圧縮法によれば、簡単に圧縮することができる。
【0195】
連続波形データでは、実質的にファイルの保存期間が48時間以内が上限であるのに対して、本発明の生体波形保存管理システムでは、間引き圧縮により簡単に波形データを圧縮できるので、長期の保存期間を確保することができる。
【0196】
また、間引き圧縮した後、波形データは飛び飛びの状態になるが、ビューワ部41に表示すべき連続する時刻の波形データが見つからない場合、自動的に至近の時刻のデータ取得して、表示するようになっているので、空白を作らないようになっている。
【0197】
また、上記ビューワ部41では、患者選択機能を有しているので、外部アプリケーションがない場合でも該ビューワ部41単独でも患者を検索して波形データを表示することができる。
【0198】
また、上記構成の生体波形保存管理システムによれば、患者毎、手術毎に得られる生体波形の波形データを分割して保存管理するようになっているので、ユーザが希望する患者の波形データを表示するまでに必要な表示時間が0.2秒以内となり、外部アプリケーションから波形データを呼び出す場合であってもの4秒以内で行える。
【0199】
これに対して、従来の保存管理方法、すなわち波形データが連続波形で保存管理する方法では、まず、ユーザが希望する患者の全ての波形データを読み出し(ロード)、次に、目的とする波形データを呼び出すようになっている。この場合、波形データを時系列にスクロールさせて目的とする波形データを呼び出すようになっているので、目的とする波形データの経過時間が遅ければ遅いほど表示させるまでに時間がかかる。例えば、例えば6時間の手術のファイルをロードし、スクロールして6時間後に到達するのには10秒以上かかる。また、外部プログラムとして、ビューワプログラムを使用する場合には、該ビューワプログラムを起動して、データベース接続を確立させるまでに時間がかかるので、目的とする波形データを表示させるまでに30秒以上かかることになる。
【0200】
したがって、本発明の生体波形保存管理システムにおける目的の波形データを表示するまでの表示速度が従来の保存管理方法による表示速度に比べて非常に速いことがわかる。
【0201】
なお、上記の説明においては、外部プログラムによってPAWAmaker を実行する場合には、図7に示すように、連携情報中間ファイルを使用する必要があることを述べたが、以下においては、この連携情報中間ファイルを使用しない場合のPAWAシステムの例について、図31ないし図35を参照しながら以下に説明する。
【0202】
このような連携情報中間ファイルを使用しないで、外部プログラムによってPAWAmaker を実行するPAWAシステムは、図31に示すように、患者を特定しない患者非特定型のPAWAシステムとなっている。つまり、患者毎のフォルダーを作成しないシステムとなっている。
【0203】
したがって、図31に示すシステムでは、患者を特定しないで、手術室の部屋番号(ベッド番号)と時刻の含まれた波形データは一意になるため、外部アプリケーション側で検索情報を管理できれば、部屋時間情報を指定して、波形サーバ側の構造をよりシンプルにすることができる。
【0204】
また、図31に示すシステムを発展させたシステムとして、図32に示すシステムが考えられる。
【0205】
図32に示すシステムでは、患者情報index 情報、同時に複数患者の現行波形を表示する目的の表示用ファイルのコピー保存を行えば、セントラル(中央)複数患者波形の表示も実現できる。また、PAWAviewでの波形保存の際に分割波形を物理的に継続した波形として保存することにより、一般的な波形解析プログラムとの連動性を確保できる。
【0206】
以上の方法を確保することにより、(1)保存フォルダー分の小分けによる検索性の強化、(2)患者情報用index 付加によるPAWAview独自起動での閲覧性の強化を図ることができ、さらに、(3)現在実施中の複数患者分の波形を同時に一覧する用途に向けた表示用の一時波形保存サーバ内転送、(4)パケット波形の接着保存と解析処理を加えたシステムの実施を可能とする。
【0207】
図32に示すシステムにおけるPAWAviewの表示内容は、図33に示すようになる。すなわち、PAWAviewでは、(1)検索情報表示、(2)個別患者表示、(3)セントラル複数患者表示が可能であり、(4)PAWAviewからの波形接着保存機能が実現している。
【0208】
図32および図33において、例えば図34および図35に示すように、ファイル共有部分をFTP転送とすることにより、インターネット環境での波形閲覧ができると共に、図32および図33に示す機能を全て実現できる。
【0209】
【発明の効果】
本発明の生体波形保存管理システムは、以上のように、手術後の患者の心電図等の生体波形を保存管理する生体波形保存管理システムであって、上記生体波形を時間的に連続した波形データとして取り込み、時系列に分割する波形データ取得分割部と、開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御され、上記波形データ取得分割部にて分割された波形データを保存管理する波形データ保存管理部と、上記波形データ保存管理部に保存管理された波形データを、分割単位で出力可能な波形データ出力部とを備え、上記波形データ保存管理部は、上記外部プログラムによって直接指示を受けて、上記波形データ取得分割部にて分割された波形データを、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理し、上記波形データ出力部は、上記波形データ保存管理部に保存管理された波形データを、関連付けられた手術室の部屋番号および手術の時刻によって呼び出して出力する構成である。
【0210】
それゆえ、波形データ保存管理部において保存管理されている波形データは、時間的に連続した波形データを時系列に分割された波形データであり、波形データ出力部では、波形データ保存管理部に保存管理されている波形データを分割単位で出力可能となっているので、任意の時間を含む波形データだけを取り出すことが可能となる。
【0211】
したがって、従来のように保存されている全ての波形データを取り出した後、目的とする部分の波形データを見つけ出す場合に比べて、ユーザが必要とする部分の波形データを時間指定を行うだけで迅速に見つけることができる。
【0212】
また、波形データ出力部をプリンタ等の印刷装置で実現すれば、必要な波形データを印刷物で閲覧することができ、また、波形データ出力部をCRT等の表示装置で実現すれば、必要な波形データを表示画面上で閲覧することができる。
【0213】
しかも、波形データ保存管理部から波形データ出力部に送られる波形データは、時系列に分割された波形データであるので、該波形データ出力部において一度に出力するデータ量が少なくて済む。
【0214】
これにより、上述のように、波形データ出力部をプリンタ等の印刷装置で実現した場合には、目的とする波形データを含む印刷物を迅速に得ることができ、また、波形データ出力部をCRT等の表示装置で実現した場合には、目的とする波形データを含む波形データを迅速に表示することができるので、ユーザは目的とする波形データを迅速に閲覧することができるという効果を奏する。
【0215】
上記波形データ保存管理部は、既に保存管理している波形データを、圧縮処理して保存管理するようにしてもよい。
【0216】
これにより、波形データ保存管理部におけるデータ格納領域を有効に利用することができるので、データ格納領域の容量を増やさずに波形データの長期保存が可能となる。
【0217】
さらに、上記波形データ保存管理部は、既に保存管理している波形データを、時間経過に応じてデータの間引き率を高めて圧縮して保存管理し、所定時間経過後の波形データを削除するようにしてもよい。
【0218】
一般に、手術による患者の心電図等の生体波形は、手術直後で有効に利用される場合が多く、時間経過と共に、その利用頻度が低下する傾向にある。また、あ
る期間以上、例えば5年以上経過した波形データの利用頻度は著しく低下する。
【0219】
したがって、上記の構成のように、既に保存管理している波形データを、時間経過に応じてデータの間引き率を高めて圧縮して保存管理し、所定時間経過後の波形データを削除することで、波形データ保存管理部におけるデータ格納領域を有効に利用することができるという効果を奏する。
【0220】
本発明の生体波形保存管理方法は、開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御される波形データ保存管理部によって、手術後の患者の心電図等の時間的に連続した生体波形を時系列に分割して保存管理する生体波形保存管理方法であって、上記波形データ保存管理部は、上記生体波形を保存管理する際に、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理することを特徴としている。
【0221】
それゆえ、心電図等の時間的に連続した生体波形を時系列に分割して保存管理する際に、手術室の部屋番号および手術の時刻を関連付けて保存管理することで、ユーザは必要な生体波形を時間指定により容易に取り出すことができるという効果を奏する。
【0222】
本発明の生体波形出力方法は、開始・継続・中断・終了の各命令を実行するための外部プログラムによって直接制御される波形データ保存管理部によって、手術室の部屋番号および手術の時刻によって関連付けされ、且つ時系列に分割した状態で保存管理された生体波形を、波形データ出力部によって、上記手術室の部屋番号および手術の時刻を指定して閲覧可能に出力することを特徴としている。
【0223】
それゆえ、手術室の部屋番号および手術の時刻によって関連付けされ、且つ時系列に分割した状態で保存管理された心電図等の生体波形を、上記手術室の部屋番号および手術の時刻を指定して閲覧可能に出力することで、ユーザは希望する時間を含む分割された生体波形を迅速に呼び出して閲覧することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の生体波形保存管理システムの機能ブロック図である。
【図2】 図1に示す生体波形保存管理システムにおいて保存管理する波形データの一例を示す図である。
【図3】 図2に示す波形データを保存するさいのデータ形式を示す説明図である。
【図4】 本発明の生体波形保存管理システムの前提となるシステムの一例としてのパケット方式アナログ波形格納閲覧(PAWA)システムの概略構成図である。
【図5】 図4に示すPAWAシステム内のPAWAmaker の開始命令時の動作を示す説明図である。
【図6】 図4に示すPAWAシステム内のPAWAmaker の動作中のファイル転送を示す説明図である。
【図7】 上記PAWAmaker の外部プログラムによる制御方法を示す説明図である。
【図8】 上記PAWAmaker の外部プログラムによる制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】 図4に示すPAWAシステムのPAWAserverにおける間引き圧縮処理を示す説明図である。
【図10】 図4に示すPAWAシステムのPAWAviewの機能を示す説明図である。
【図11】 図10に示すPAWAviewの役割を示す説明図である。
【図12】 図10に示すPAWAviewのランダムアクセス動作を説明する図である。
【図13】 本発明の生体波形保存管理システムの前提となる他の生体波形保存管理システムの機能ブロック図である。
【図14】 図13に示す生体波形保存管理システム内での伝達情報の一例を示す説明図である。
【図15】 図13に示す生体波形保存管理システム内での各情報の受け渡しのタイミングを示す説明図である。
【図16】 図13に示す生体波形保存管理システム内でのファイル内容の一例を示す説明図である。
【図17】 図13に示す生体波形保存管理システム内での伝達情報の一例を示す説明図である。
【図18】 図13に示す生体波形保存管理システム内での各情報の受け渡しのタイミングを示す説明図である。
【図19】 図13に示す生体波形保存管理システム内のファイルサーバにおけるメッセージファイルの一覧を示す説明図である。
【図20】 図13に示す生体波形保存管理システムにおいて、適用される計測データの詳細を示す説明図である。
【図21】 図13に示す生体波形保存管理システムのPAWAmaker の起動と終了の流れを示す説明図である。
【図22】 図13に示す生体波形保存管理システムのPAWAviewの起動と終了の流れを示す説明図である。
【図23】 図13に示す生体波形保存管理システムの波形表示用PCにおけるビューワ部の表示画面構成を示す説明図である。
【図24】 上記ビューワ部における表示例を示す説明図である。
【図25】 上記ビューワ部における患者選択画面の表示例を示す説明図である。
【図26】 上記ビューワ部における波形保存画面の表示例を示す説明図である。
【図27】 図13に示す生体波形保存管理システムのPAWAserverの起動と終了の処理の流れを示す説明図である。
【図28】 上記PAWAserverにおいてメンテナンス処理を実行した場合に表示されるメンテナンスメイン画面の一例を示す説明図である。
【図29】 図28に示すメンテナンスメイン画面において圧縮条件設定を選択した場合の圧縮条件設定画面の一例を示す説明図である。
【図30】 図28に示すメンテナンスメイン画面において保存一覧を選択した場合の保存一覧画面の一例を示す説明図である。
【図31】 本発明の生体波形保存管理システムを応用した患者非特定型のPAWAシステムの一例を示す説明図である。
【図32】 図31に示すPAWAシステムの応用例を示す説明図である。
【図33】 図32に示すPAWAviewの表示例を示す説明図である。
【図34】 図32に示すPAWAシステムをインターネットに応用した例を示す説明図である。
【図35】 図34に示すPAWAviewの表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 波形データ取得分割部
2 波形データ保存管理部
3 波形データ出力部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
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【図11】
10
【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
14
【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
18
【図20】
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【図21】
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【図22】
21
【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
26
【図28】
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【図29】
28
【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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