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明細書 :成形体の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2016-033247 (P2016-033247A)
公開日 平成28年3月10日(2016.3.10)
発明の名称または考案の名称 成形体の製造方法
国際特許分類 B22F   3/105       (2006.01)
C04B  35/64        (2006.01)
B22F   1/00        (2006.01)
FI B22F 3/105
C04B 35/64 D
B22F 1/00 U
請求項の数または発明の数 5
出願形態 OL
全頁数 13
出願番号 特願2014-156798 (P2014-156798)
出願日 平成26年7月31日(2014.7.31)
発明者または考案者 【氏名】西野 信博
出願人 【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110001427、【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4K018
Fターム 4K018AA24
4K018BA14
4K018CA02
4K018CA11
4K018DA23
4K018DA33
要約 【課題】焼結される試料の形状及び材料の自由度を高める、成形体の製造方法の提供。
【解決手段】成形体の製造方法は、試料が配置された空間の雰囲気をプラズマ化するプラズマ化工程と、プラズマ化した雰囲気により試料を加熱して焼結させる焼結工程とを含む成形体の製造方法。焼結工程の雰囲気圧力は、10kPa以上に設定され、雰囲気は不活性ガス、又は水素である、金属、金属酸化物、又は、金属、若しくは金属酸化物を含む複合材料の成形体の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
試料が配置された空間の雰囲気をプラズマ化するプラズマ化工程と、
プラズマ化した雰囲気により試料を加熱して焼結させる焼結工程とを含む成形体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の成形体の製造方法において、
試料は、金属、金属酸化物、又は、金属若しくは金属酸化物を含む複合材料である成形体の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の成形体の製造方法において、
前記焼結工程では、試料をマイクロ波により加熱しない成形体の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1つに記載の成形体の製造方法において、
前記焼結工程では、雰囲気圧力を10kPa以上に設定する成形体の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1つに記載の成形体の製造方法において、
雰囲気は、不活性ガス又は水素である成形体の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、成形体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、金属又はセラミックス等の試料を焼結させて成形体を製造する技術として、様々なものが知られている。例えば、パルス状大電流を材料に流すことによって粉末材料内部に発生する放電を利用して加熱するパルス放電焼結や、材料の誘電体吸収を利用して加熱するマイクロ波焼結が知られている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開平6-345540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の焼結では、成形できる部品の形状及び材料が制限されるという問題がある。
【0005】
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、焼結される試料の形状及び材料の自由度を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された技術は、成形体の製造方法であって、試料が配置された空間の雰囲気をプラズマ化するプラズマ化工程と、プラズマ化した雰囲気により試料を加熱して焼結させる焼結工程とを含むものとする。
【発明の効果】
【0007】
前記製造方法によれば、焼結される試料の形状及び材料の自由度の高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】プラズマ発生装置の構成図である。
【図2】磁場、ヘリウムガス、500Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図3】磁場、ヘリウムガス、500Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図4】磁場、ヘリウムガス、1000Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図5】磁場、ヘリウムガス、1000Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図6】磁場、アルゴンガス、500Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図7】磁場、アルゴンガス、500Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図8】磁場、アルゴンガス、1000Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図9】磁場、アルゴンガス、1000Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図10】電場、ヘリウムガス、500Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図11】電場、ヘリウムガス、500Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図12】電場、ヘリウムガス、1000Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図13】電場、ヘリウムガス、1000Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図14】電場、アルゴンガス、500Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図15】電場、アルゴンガス、500Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図16】電場、アルゴンガス、1000Wのときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図17】電場、アルゴンガス、1000Wのときのガス圧力に対する到達温度のグラフである。
【図18】電場、ヘリウムガス、800W、ガス圧100kPa、加熱時間30分のときの加熱時間に対する温度変化のグラフである。
【図19】加熱時間30分の試料の断面のSEM写真であり、(A)は試料の上部の断面図を、(B)は試料の中央部の断面図を、(C)は試料の下部の断面図を示す。
【図20】加熱時間60分の試料の断面のSEM写真であり、(A)は試料の上部の断面図を、(B)は試料の中央部の断面図を、(C)は試料の下部の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。

【0010】
図1に、プラズマ発生装置100の構成図を示す。プラズマ発生装置100は、発振器1と、アイソレータ2と、パワーモニタ3と、チューナ4と、キャビティ5と、導波管6とを備えるシングルモードマイクロ波装置である。導波管6は、発振器1とアイソレータ2との間、パワーモニタ3とチューナ4との間、チューナ4とキャビティ5との間を連結し、マイクロ波を伝達する。

【0011】
発振器1は、マグネトロン11を有し、マイクロ波を発生させる。マグネトロン11は、所定周波数(例えば、2450MHz)のマイクロ波を出力する。アイソレータ2は、キャビティ5からの反射電力を吸収して、マグネトロン11を保護する。パワーモニタ3は、マイクロ波電力をモニタする。チューナ4は、負荷インピーダンスを整合させ、反射電力を低減する。

【0012】
キャビティ5内には、金属製の台が設けられている。試料が入った石英管51が、台の上に水平に配置される。石英管51には、図示は省略するが、ガス置換器具が取り付けられている。ガス置換器具は、タンク、タンクと石英管とを繋ぐベローズホース、石英管用の栓、ポンプ弁、ガス弁、大気開放弁、ピラニゲージ、ターボ分子ポンプ及びロータリポンプを有している。ポンプ弁には、ターボ分子ポンプ及びロータリポンプがこの順に連結されている。ロータリポンプは、ターボ分子ポンプの補助ポンプとして機能する。キャビティ5には、観測ポート54が設けられており、観測ポート54を介して試料を観察することができる。また、キャビティ5には、石英管51内の試料の温度を観測ポート54を介して測定する放射温度計が設けられている。また、キャビティ5には、アイリスプレート52及びプランジャ53が設けられている。

【0013】
試料は、金属粉末を押し固めて成形したものである。

【0014】
次に、このように構成されたプラズマ発生装置100を用いた成形体の製造方法について説明する。

【0015】
まず、試料をキャビティ5内に設置された石英管51内に配置する。石英管51の両端に栓を取り付け、ガス置換器具を装着する。

【0016】
次に、ターボ分子ポンプ及びロータリポンプを作動させ、ターボ分子ポンプが規定回転数に上昇するまで待機し、石英管51内を真空にする。

【0017】
続いて、プラズマ発生装置100の出力を調整して予備加熱を行う。これにより、試料表面の水分や不純物が取り除かれる。

【0018】
予備加熱を終え、試料温度が所定温度以下になった後、ポンプ弁を締め、ピラニゲージの検出結果を監視しながらガス弁を操作してガス圧を調整する。石英管51内には、ヘリウム若しくはアルゴン等の不活性ガス又は水素が充填される。また、石英管51内の雰囲気圧力は、10kPa以上に設定される。

【0019】
プラズマ発生装置100の出力を所定値に調整し、プラズマを発生させて所定時間だけ加熱を行う。このとき、試料温度は放射温度計により計測される。

【0020】
この方法によれば、雰囲気をプラズマ化することによって試料を高温まで容易に加熱することができ、試料を焼結させることができる。

【0021】
以上のように、プラズマ発生装置100による成形体の製造方法は、試料が配置された空間の雰囲気をプラズマ化するプラズマ化工程と、プラズマ化した雰囲気により試料を加熱して焼結させる焼結工程とを含んでいる。

【0022】
この構成によれば、試料が金属であっても焼結させることができる。つまり、金属製の試料は、その表面に酸化膜が形成されている場合には、マイクロ波によって加熱することもできるが、その加熱は、試料の表面に留まる。そのため、試料内部まで焼結させることが難しい。それに対し、雰囲気ガスをプラズマ化し、プラズマの熱を利用して焼結することによって、金属製の試料であっても焼結させることができる。

【0023】
また、試料は、金属製以外であってもよく、金属酸化物、又は、金属若しくは金属酸化物を含む複合材料からなる試料であっても焼結し得る。

【0024】
また、前記焼結工程では、試料をマイクロ波により加熱しない。

【0025】
つまり、この製造方法は、試料をプラズマにより加熱するものである。マイクロ波はプラズマを発生させるために用いられているのであって、マイクロ波が試料を直接加熱するものではない。こうして、マイクロ波ではなく、プラズマで加熱することによって、試料内部まで加熱することができる。

【0026】
さらに、前記焼結工程では、雰囲気圧力を10kPa以上に設定する。

【0027】
これにより、試料を十分に加熱することができる。

【0028】
また、雰囲気は、不活性ガス又は水素である。

【0029】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。

【0030】
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。

【0031】
前記実施形態によれば、マイクロ波を用いてプラズマを発生させているが、プラズマを発生させる原理はこれに限られるものではない。

【0032】
プラズマ発生装置100についても、前記の構成に限られるものではなく、試料が配置された空間の雰囲気をプラズマ化して、プラズマ化した雰囲気で試料を加熱して焼結させる限りは、任意の構成を採用することができる。

【0033】
試料は、金属、金属酸化物、又は、金属若しくは金属酸化物を含む複合材料に限られるものではなく、セラミックス等の誘電体等であってもよい。

【0034】
また、焼結工程での雰囲気圧力は10kPa以上が好ましいが、これに限られるものではない。同様に、雰囲気ガスは、不活性ガス又は水素以外のガスであってもよい。このように雰囲気圧力及び雰囲気ガス等の条件は、試料に応じて適時変更することができる。
【実施例】
【0035】
次に、プラズマ発生装置100を用いた成形体の製造方法の実施例について説明する。
【実施例】
【0036】
実施例に係る試料は、鉄粉末を治具に詰めて5tプレス機を用いて、単軸圧縮法で400MPaで押し固めて成型した。試料は、直径8mm、高さ4~5mmの円柱状であった。試料の化学的成分と粒度分布を表1に示す。
【実施例】
【0037】
【表1】
JP2016033247A_000003t.gif
【実施例】
【0038】
プラズマ発生装置100には、ミクロ電子株式会社製のシングルモードマイクロ波装置を用いた。その仕様を表2に示す。ターボ分子ポンプには、株式会社大阪真空機器製作所製TH350を用いた。このポンプの到達圧力は、実効排気速度350L/secで1×10-5Paである。ロータリポンプには、ALCATEL製のポンプを用いた。このポンプの到達圧力は、実効排気速度90L/minで、1×10-5Paである。ピラニゲージには、大亜真空株式会社製ピラニゲージPT-9Pを用いた。その測定範囲は、1×10-1~1×10Paである。放射温度計には、レック製IGA-C-E-1を用いた。その測定範囲は、250~2000℃であり、測定精度が±1.0%であり、測定波長が1.6μmであり、測定温度間隔が1secである。
【実施例】
【0039】
【表2】
JP2016033247A_000004t.gif
【実施例】
【0040】
磁場位置・電場位置、置換ガスの種類、マイクロ波出力、ガス圧力について条件を変えて試料の温度を測定した。アイリスプレート52の枚数を変えることによって、試料の位置での磁場及び電場の大きさを調整した。尚、試料の温度は、石英管51を介して放射温度計により測定しているため、多少の誤差が含まれ得る。
【実施例】
【0041】
まず、試料の位置で磁場が最大となるように調整した測定結果を以下に示す。置換ガスにヘリウムガスを用い、マイクロ波出力を500Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図2に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図3に示す。
【実施例】
【0042】
また、置換ガスにヘリウムガスを用い、マイクロ波出力を1000Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図4に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図5に示す。つまり、図4,5の測定は、図2,3の測定と比べてマイクロ波出力が異なっている。
【実施例】
【0043】
さらに、置換ガスにアルゴンガスを用い、マイクロ波出力を500Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図6に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図7に示す。つまり、図6,7の測定は、図2,3の測定と比べて置換ガスの種類が異なっている。
【実施例】
【0044】
また、置換ガスにアルゴンガスを用い、マイクロ波出力を1000Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図8に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図9に示す。つまり、図8,9の測定は、図6,7の測定と比べてマイクロ波出力が異なっている。
【実施例】
【0045】
図2,4によれば、何れのマイクロ波出力及び圧力下であっても、加熱時間の経過と共に試料の温度が定常になっていることがわかる。また、マイクロ波出力が1000Wの方が500Wよりも試料の温度が高くなることがわかる。図3,5によれば、ガス圧力を真空から高めていくと、1000Paあたりまでは試料の到達温度が低下し、100kPaに向けて再び上昇している。
【実施例】
【0046】
図6,8によれば、置換ガスをヘリウムガスからアルゴンガスに変えても、試料の温度は、加熱時間の経過と共に定常となることがわかる。また、1kPa以下の圧力については、マイクロ波出力が1000Wの方が500Wよりも試料の温度が高くなったが、それ以上の圧力では、500Wの方が試料の温度が高くなった。
【実施例】
【0047】
続いて、試料が電場に配置されるようにして、同様の測定を行った。
【実施例】
【0048】
置換ガスにヘリウムガスを用い、マイクロ波出力を500Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図10に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図11に示す。つまり、図10,11の測定は、図2,3の測定と比べて磁場位置・電場位置が異なっている。
【実施例】
【0049】
また、置換ガスにヘリウムガスを用い、マイクロ波出力を1000Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図12に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図13に示す。つまり、図12,13の測定は、図10,11の測定と比べてマイクロ波出力が異なっている。
【実施例】
【0050】
さらに、置換ガスにアルゴンガスを用い、マイクロ波出力を500Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図14に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図15に示す。つまり、図14,15の測定は、図10,11の測定と比べて置換ガスの種類が異なっている。
【実施例】
【0051】
また、置換ガスにアルゴンガスを用い、マイクロ波出力を1000Wとしたときの加熱時間に対する温度変化を図16に示す。そのときのガス圧力に対する到達温度(最高温度)の関係を図17に示す。つまり、図16,17の測定は、図14,15の測定と比べてマイクロ波出力が異なっている。
【実施例】
【0052】
図10,12によれば、マイクロ波出力1000Wの方が500Wよりも試料の温度が高くなる場合もあるが、マイクロ波出力1000Wでは、試料の温度がなかなか定常状態にならないことがわかる。図11,13によれば、試料の到達温度は、真空から50kPaにかけて概ね上昇し、それ以降は低下している。試料の到達温度は、1000℃を超えるものもあった。
【実施例】
【0053】
図14,16によれば、アルゴンガスの場合には、試料の温度は、加熱時間の経過と共に定常となることがわかる。また、図15,17によれば、マイクロ波出力が1000Wの方が500Wよりも試料の温度が高くなったことがわかる。
【実施例】
【0054】
試料を磁場に配置した場合(図2~9)と試料を電場に配置した場合(図10~17)とを比較すると、電場に配置した方が試料の温度が高くなることがわかる。
【実施例】
【0055】
以上の結果によれば、試料の位置を磁場とするか電場とするか、置換ガスの種類、マイクロ波出力、ガス圧力を調整することによって、試料の温度を変化させることができる。試料の種類、形状等に応じて、これらの因子を調整することによって、試料を焼結可能な温度に加熱し、試料を焼結させることができる。
【実施例】
【0056】
具体例として、表1に示した化学的成分と粒度分布の鉄粉末を5tプレス機を用いて、単軸圧縮法で400MPaで押し固めて成型し、直径8mm、高さ4~5mm程度にした試料の焼結を行った。試料の位置で電場が最大になるように調整し、置換ガスにヘリウムガスを用い、マイクロ波出力を800Wとし、ガス圧力を100kPaとし、30分加熱したときの加熱時間に対する温度変化を図18に示す。加熱後の試料の密度を測定すると、バルク鉄の83.9%であった。
【実施例】
【0057】
また、この条件で加熱した試料の断面のSEM写真を図19に示す。さらに、前記条件で加熱時間を60分に変更した試料の断面のSEM写真を図20に示す。各図において、(A)は試料の上部の断面図を、(B)は試料の中央部の断面図を、(C)は試料の下部の断面図を示す。ここで、上部、中央部及び下部はそれぞれ、円柱状の試料を円柱の軸が上下方向を向くように配置した場合の上部、中央部、下部である。何れのSEM写真においても粒の界面は観測されておらず、試料は焼結している。このように、金属材料であっても、プラズマ化した雰囲気による加熱を用いれば焼結させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上説明したように、ここに開示された技術は、成形体の製造方法について有用である。
【符号の説明】
【0059】
100 プラズマ発生装置
1 発振器
11 マグネトロン
2 アイソレータ
3 パワーモニタ
4 チューナ
5 キャビティ
51 石英管
52 アイリスプレート
53 プランジャ
6 導波管
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19