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明細書 :水素製造方法及び水素製造装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2015-134709 (P2015-134709A)
公開日 平成27年7月27日(2015.7.27)
発明の名称または考案の名称 水素製造方法及び水素製造装置
国際特許分類 C01B   3/08        (2006.01)
C01B  13/02        (2006.01)
FI C01B 3/08 A
C01B 13/02 B
請求項の数または発明の数 4
出願形態 OL
全頁数 9
出願番号 特願2014-255119 (P2014-255119)
出願日 平成26年12月17日(2014.12.17)
優先権出願番号 2013264030
優先日 平成25年12月20日(2013.12.20)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】小島 由継
【氏名】宮岡 裕樹
【氏名】市川 貴之
出願人 【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100095407、【弁理士】、【氏名又は名称】木村 満
【識別番号】100138955、【弁理士】、【氏名又は名称】末次 渉
【識別番号】100109449、【弁理士】、【氏名又は名称】毛受 隆典
審査請求 未請求
テーマコード 4G042
Fターム 4G042BA02
4G042BA04
4G042BB01
要約 【課題】効率的に水素を製造することが可能な水素製造方法及び水素製造装置を提供する。
【解決手段】水素製造方法は、アルカリ金属とアルカリ金属水酸化物とを反応させて、アルカリ金属酸化物と水素分子を発生させる第1水素発生工程と、第1水素発生工程で生成したアルカリ金属酸化物を分解させて、アルカリ金属と酸素分子を発生させる還元工程と、還元工程で生成したアルカリ金属と水とを反応させて、アルカリ金属水酸化物と水素分子を発生させる第2水素発生工程と、を有する。そして、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程の順に行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
アルカリ金属とアルカリ金属水酸化物とを反応させて、アルカリ金属酸化物と水素分子を生成させる第1水素発生工程と、
前記第1水素発生工程で生成したアルカリ金属酸化物を分解させて、アルカリ金属と酸素分子を生成させる還元工程と、
前記還元工程で生成したアルカリ金属と水とを反応させて、アルカリ金属水酸化物と水素分子を生成させる第2水素発生工程と、を有し、
前記第1水素発生工程、前記還元工程、前記第2水素発生工程の順に行う、
ことを特徴とする水素製造方法。
【請求項2】
前記第2水素発生工程では、前記還元工程で生成したアルカリ金属の一部と水とを反応させ、
前記第1水素発生工程では、前記還元工程で生成したアルカリ金属の残りと前記第2水素発生工程で生成したアルカリ金属水酸化物を用い、
前記第1水素発生工程、前記還元工程、前記第2水素発生工程の順に行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の水素製造方法。
【請求項3】
前記アルカリ金属がリチウム、ナトリウム又はカリウムである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の水素製造方法。
【請求項4】
アルカリ金属とアルカリ金属水酸化物とを反応させて、アルカリ金属酸化物と水素分子を生成させる第1水素発生工程、前記第1水素発生工程で生成したアルカリ金属酸化物を分解させて、アルカリ金属と酸素分子を生成させる還元工程、及び、前記還元工程で生成したアルカリ金属と水とを反応させて、アルカリ金属水酸化物と水素分子を生成させる第2水素発生工程のそれぞれの反応が行われる反応容器と、
前記反応容器に接続しアルカリ金属を貯留するアルカリ金属貯留容器と、
前記反応容器に水を導入する導入口と、
前記反応容器の内部で生成した水素分子及び酸素分子を排出する排出口と、
前記反応容器を加熱する加熱装置と、
前記アルカリ金属貯留容器を加熱、冷却する加熱冷却装置と、を備える、
ことを特徴とする水素製造装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、水素製造方法及び水素製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギーとして、これまで石炭や石油等の化石燃料が広く使用されてきたが、近年では資源の枯渇、地球温暖化等の問題があり、これらに代わる代替エネルギーとして水素エネルギーが注目されている。
【0003】
水素を発生させる方法として、特許文献1、非特許文献1には、アルカリ金属を利用した水素の発生方法が開示されている。この方法は、アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属を反応させてアルカリ金属酸化物、水素を生成させる工程(第1工程)、生成したアルカリ金属酸化物を分解し、アルカリ金属過酸化物とアルカリ金属を生成する工程(第2工程)、アルカリ金属過酸化物と水とを反応させ、アルカリ金属水酸化物と酸素を生成する工程(第3工程)から構成されている。そして、第2工程で生成したアルカリ金属、及び、第3工程で生成したアルカリ金属水酸化物を第1工程に用いることで、第1工程、第2工程、第3工程の順に繰り返し、水から水素を発生させる方法である。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開昭49-64589号公報
【0005】

【非特許文献1】Hiroki Miyaoka, Takayuki Ichikawa, Naoya Nakamura, Yoshitsugu Kojima; Low-temperature water-splitting by sodium redox reaction; INTERNATIONAL JOURNAL OF HYDROGEN ENERGY, 37(2012), p.17709-17714
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、非特許文献1では、第1工程、第2工程、第3工程の1サイクルで、2モルのアルカリ金属水酸化物と2モルのアルカリ金属を用いて1モルの水素を製造するものであり、効率がよいものとは言えない。
【0007】
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、効率的に水素を製造することが可能な水素製造方法及び水素製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る水素製造方法は、
アルカリ金属とアルカリ金属水酸化物とを反応させて、アルカリ金属酸化物と水素分子を生成させる第1水素発生工程と、
前記第1水素発生工程で生成したアルカリ金属酸化物を分解させて、アルカリ金属と酸素分子を生成させる還元工程と、
前記還元工程で生成したアルカリ金属と水とを反応させて、アルカリ金属水酸化物と水素分子を生成させる第2水素発生工程と、を有し、
前記第1水素発生工程、前記還元工程、前記第2水素発生工程の順に行う、
ことを特徴とする。
【0009】
また、前記第2水素発生工程では、前記還元工程で生成したアルカリ金属の一部と水とを反応させ、
前記第1水素発生工程では、前記還元工程で生成したアルカリ金属の残りと前記第2水素発生工程で生成したアルカリ金属水酸化物を用い、
前記第1水素発生工程、前記還元工程、前記第2水素発生工程の順に行うことが好ましい。
【0010】
また、前記アルカリ金属がリチウム、ナトリウム又はカリウムであることが好ましい。
【0011】
本発明の第2の態様に係る水素製造装置は、
アルカリ金属とアルカリ金属水酸化物とを反応させて、アルカリ金属酸化物と水素分子を生成させる第1水素発生工程、前記第1水素発生工程で生成したアルカリ金属酸化物を分解させて、アルカリ金属と酸素分子を生成させる還元工程、及び、前記還元工程で生成したアルカリ金属と水とを反応させて、アルカリ金属水酸化物と水素分子を生成させる第2水素発生工程のそれぞれの反応が行われる反応容器と、
前記反応容器に接続しアルカリ金属を貯留するアルカリ金属貯留容器と、
前記反応容器に水を導入する導入口と、
前記反応容器の内部で生成した水素分子及び酸素分子を排出する排出口と、
前記反応容器を加熱する加熱装置と、
前記アルカリ金属貯留容器を加熱、冷却する加熱冷却装置と、を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る水素製造方法では、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程の1サイクルで、2モルのアルカリ金属水酸化物と2モルのアルカリ金属を用いた場合、2モルの水素を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】水素製造方法を示すブロック図である。
【図2】水素製造装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
水素製造方法は、図1に示すように、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程を有している。そして、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程の順に繰り返し行うことで水素を製造する方法である。

【0015】
(第1水素発生工程)
第1水素発生工程では、式1に示すように、アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属とを反応させ、アルカリ金属酸化物と水素とを発生させる。なお、式1及び後述する式2,3中、Mはアルカリ金属を示し、また、式1-4中、g、l、sはそれぞれ気体、液体、固体状態であることを表す。
2MOH(s)+2M(l)→2MO(s)+H(g)・・・(式1)
なお、式1に記載の気体、液体、固体の各状態は、各種態様のうちの例示のひとつである。

【0016】
第1水素発生工程における好ましい反応温度は200~800℃、より好ましくは300~600℃である。また、好ましい圧力は0.001~0.1MPa、より好ましくは0.01~0.1MPaである。また、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。

【0017】
また、アルカリ金属は、水や酸素と反応しやすいため、水分濃度及び酸素濃度はそれぞれ1体積ppm以下であることが好ましい。

【0018】
生成したアルカリ金属酸化物と水素とを分離した後、アルカリ金属酸化物を還元工程に用いる。アルカリ金属酸化物と水素との分離方法は、特に限定されず、例えば、反応容器の外へ水素分子を排出するか、または、水素貯蔵材料の利用などの方法を適用して分離することができる。

【0019】
(還元工程)
還元工程では、式2に示すように、アルカリ金属酸化物を加熱することで還元し、アルカリ金属と酸素に分解する。ここでのアルカリ金属酸化物は第1水素発生工程にて生成したものを用いることができる。
2MO(s)→4M(s)+O(g)・・・(式2)

【0020】
還元工程における反応温度は、好ましくは400~1000℃、より好ましくは600~900℃である。また、圧力は0.1MPa以下であることが好ましい。なお、式2のエンタルピー変化は1266kJと大きな吸熱反応である。反応を進行させるためには酸素圧力を固体の蒸気圧である1Pa以下で行うことがより好ましく、0.01Pa以下で行うことが更に好ましい。また、アルゴンガス等、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。

【0021】
生成するアルカリ金属は水や酸素と反応しやすいため、水分濃度、酸素濃度はそれぞれ1ppm以下で行うことが好ましい。

【0022】
生成したアルカリ金属は蒸発させた後、吸着などの手法により、アルカリ金属固体として生成する。また、生成した酸素は反応容器外に排出することが望ましい。

【0023】
(第2水素発生工程)
第2水素発生工程では、式(3)に示すように、アルカリ金属と水を反応させ、加水分解によってアルカリ金属水酸化物と水素を生成する。
2M(s)+2HO(l)→2MOH(s)+H(g)・・・(式3)
なお、式1に記載の気体、液体、固体の各状態は、各種態様のうちの例示のひとつである。

【0024】
第2水素発生工程における反応温度は、好ましくは室温(25℃)~300℃、より好ましくは室温(25℃)~100℃である。また、反応圧力は、好ましくは0.1MPa程度である。また、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。

【0025】
第2水素発生工程においては、還元工程で生成したアルカリ金属の全てではなく一部を使用してもよい。そして、還元工程で生成したアルカリ金属の残りと第2水素発生工程で生じたアルカリ金属水素化物とを第1水素発生工程に用いてもよい。

【0026】
例えば、第1水素発生工程において、2モルのアルカリ金属水酸化物と2モルのアルカリ金属を用い、2モルのアルカリ金属酸化物と1モルの水素を発生させる。そして、還元工程において、2モルのアルカリ金属酸化物を還元し、4モルのアルカリ金属及び1モルの酸素を生成させる。ここで生成した4モルのアルカリ金属うち、1/2(2モル)のアルカリ金属を第2水素発生工程で利用する。第2水素発生工程で2モルのアルカリ金属と2モルの水との反応により、2モルのアルカリ金属水酸化物及び1モルの水素が生成する。そして、還元工程で生成したアルカリ金属の残り(2モル)と第2水素発生工程で生成した2モルのアルカリ金属水酸化物を第1水素発生工程に利用する。

【0027】
このように、還元工程で生成したアルカリ金属の一部を第2水素発生工程に利用して行うことにより、水のみの供給で、上述した第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程の順に繰り返し行うことができる。即ち、上記の工程を1サイクル行うことにより、例えば、2モルのアルカリ金属と2モルのアルカリ金属水酸化物を用いて、式4に示すように、水を2モル分解し水素を2モル製造することができる。
2HO(l)→2H(g)+O(g)・・・(式4)

【0028】
特許文献1、非特許文献1では、2モルのアルカリ金属水酸化物と2モルのアルカリ金属を用いて、1サイクルで1モルの水素しか製造できないが、本願では、1サイクルで2モルの水素を製造でき、2倍量の水素を製造できるので効率に優れる。

【0029】
なお、アルカリ金属として、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)又はカリウム(K)が挙げられる。したがって、アルカリ金属水酸化物として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが挙げられ、アルカリ金属酸化物として、酸化リチウム(LiO)、酸化ナトリウム(NaO)又は酸化カリウム(KO)が挙げられる。各反応の熱力学特性、高い蒸気圧、比較的低い腐食性といった観点から、アルカリ金属としてナトリウムが最も好ましい。

【0030】
上述した水素の製造は、例えば、図2に示す水素製造装置1を用いて行い得る。水素製造装置1は、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程におけるそれぞれの反応が行われる反応容器10、水やアルゴンガス等の不活性ガスが導入される導入口20、生成した水素、酸素が排出される排出口30、還元工程で生成したアルカリ金属が貯留されるアルカリ金属貯留容器40、反応容器10を加熱する加熱装置50、アルカリ金属貯留容器40を加熱、冷却する加熱冷却装置60を備えている。

【0031】
第1水素発生工程では、反応容器10にはアルカリ金属水酸化物が入れられており、アルカリ金属貯留容器40にはアルカリ金属が入れられている。また、不図示の吸引装置等で、反応容器10内の圧力を上述した圧力条件に調節する。そして、アルカリ金属貯留容器40からアルカリ金属が反応容器10内に滴下され、反応容器10内が上述した温度条件になるよう加熱装置50が反応容器10を加熱する。これにより、アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属が反応し、アルカリ金属酸化物と水素が生成する。生成した水素は排出口30から排出される。

【0032】
還元工程では、加熱装置50にて反応容器10内を上述した温度条件になるように調節し、第1水素発生工程で生成したアルカリ金属酸化物を還元する。アルカリ金属酸化物が分解され、気体状のアルカリ金属及び酸素が生成する。気体状のアルカリ金属はアルカリ金属貯留容器40に入る。加熱冷却装置60によりアルカリ金属貯留容器40が冷却されることにより、アルカリ金属貯留容器40に入ったアルカリ金属は固化され貯留される。あるいは、アルカリ金属は流体状態を保持したままで次のサイクルに使用してもよい。また、酸素は排出口30から排出される。なお、気化したアルカリ金属が排出口30から排出されないように、排出口30にはアルカリ金属を通過させず酸素を通過させる分離膜等が設置されることが好ましい。

【0033】
第2水素発生工程では、導入口20から水が反応容器10内に導入される。更に、加熱冷却装置60によってアルカリ金属貯留容器40内のアルカリ金属が固体であった場合は液化され、反応容器10内に滴下される。そして、加熱装置50により反応容器10内が上述した温度条件になるように調節され、アルカリ金属と水が反応してアルカリ金属水酸化物及び水素が生成する。生成した水素は排出口30から排出される。

【0034】
なお、反応容器10とアルカリ金属貯留容器40とをつなぐ通路にはバルブが設置され、第2水素発生工程においては、アルカリ金属貯留容器40から一部のアルカリ金属が滴下されるよう行う。これにより、アルカリ金属貯留容器40に残ったアルカリ金属を第1水素発生工程に利用することができ、アルカリ金属、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物を反応系内に残存させたまま、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程を順に繰り返し行い、水素を製造できる。したがって、水のみを原料とし、水を分解して水素を製造することが可能である。
【実施例1】
【0035】
(第一水素発生工程)
NaOHとNa(1モル/1モル)を350℃で20時間加熱して、水素とNaOを生成した。生成物の同定及び発生した水素の定量評価を行った。定量評価には、室温で速やかに水素を吸蔵可能なNbを添加したMgを用いた。つまり、このNb添加Mgを用い、生成した水素をMgHとして吸蔵分離した。得られた水素量から反応率を求め、X線回折により生成物の分析を行った。その結果、反応率は約80%であり、NaOとHが生成したことを確認した。
【実施例1】
【0036】
(還元工程)
NaO加熱部上方に冷却部を設け金属蒸気を凝集(固化)させて回収する実験システムを作製して、NaOの還元を行った。NaOを実験システムの反応容器に入れ、真空下(0.01Pa)、650℃の閉鎖系において熱処理を20時間行った。そして、反応生成物の同定を行うことで反応が進行し得るかどうか検討した。その結果、金属Naが生成することが確認された。また、反応後に容器内のガス分析を行い、酸素が生成していることを確認した。NaOのX線回折ピーク強度の変化から反応率は約80%であると見積もられた。以上の結果から、NaOがNaとOに分解されたことを確認した。NaOの還元工程におけるエンタルピー変化は1266kJと大きな吸熱反応である。酸素圧力を0.01Paにすることで反応が進行した。
【実施例1】
【0037】
(第二水素発生工程)
加水分解反応は発熱反応であり、熱力学的には自発的に進行する反応である。本実験においては、還元工程で生成した金属ナトリウムに水を加えて100℃まで加熱し、反応生成物の同定を行った。その結果、反応率は95%以上であり、NaOHとHが生成したことを確認した。
【実施例2】
【0038】
(第一水素発生工程)
LiOHとLi(1モル/1モル)を500℃の温度で20時間加熱した。そして、生成物の同定及び発生したガスの評価を行った。ガス分析により、反応後には水素が生成していることが確認された。またX線回折ピーク強度から反応率はほぼ100%と見積もられ、LiOとHが生成したことを確認した。
【実施例2】
【0039】
(還元工程)
LiOを実施例1の実験システムの反応容器に入れ、真空下(0.01Pa)、800℃の温度で閉鎖系において20時間熱処理を行い、反応生成物の同定を行うことで反応が進行し得るかどうか検討した。X線回折ピークの強度から反応率は50%と見積もられ、LiOがLiとOに分解したことを確認した。
【実施例2】
【0040】
(第二水素発生工程)
Liに水を加え、300℃まで加熱した後反応生成物の同定を行った。反応率はほぼ100%であり、LiOHとHが生成したことを確認した。
【実施例2】
【0041】
以上のように、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程における反応はそれぞれ可能であることから、第1水素発生工程、還元工程、第2水素発生工程の順に繰り返し水素を製造することが実現可能であることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
上述したように、水素製造方法では、効率よく水素を製造することができ、これまでの化石燃料の代替エネルギーとして利用可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 水素製造装置
10 反応容器
20 導入口
30 排出口
40 アルカリ金属貯留容器
50 加熱装置
60 加熱冷却装置
図面
【図1】
0
【図2】
1