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明細書 :脱髄疾患治療薬

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6007264号 (P6007264)
登録日 平成28年9月16日(2016.9.16)
発行日 平成28年10月12日(2016.10.12)
発明の名称または考案の名称 脱髄疾患治療薬
国際特許分類 A61K  31/662       (2006.01)
A61P  25/00        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
FI A61K 31/662 ZNA
A61P 25/00
C12N 15/00 A
請求項の数または発明の数 3
全頁数 16
出願番号 特願2014-558647 (P2014-558647)
出願日 平成26年1月28日(2014.1.28)
国際出願番号 PCT/JP2014/051748
国際公開番号 WO2014/115885
国際公開日 平成26年7月31日(2014.7.31)
優先権出願番号 2013012859
優先日 平成25年1月28日(2013.1.28)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成27年7月24日(2015.7.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305013910
【氏名又は名称】国立大学法人お茶の水女子大学
【識別番号】504013775
【氏名又は名称】学校法人 埼玉医科大学
発明者または考案者 【氏名】室伏 きみ子
【氏名】後藤 真里
【氏名】丸山 敬
【氏名】吉川 圭介
【氏名】山本 梓司
個別代理人の代理人 【識別番号】110000109、【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
審査官 【審査官】磯部 洋一郎
参考文献・文献 特開2002-308779(JP,A)
国際公開第2000/009139(WO,A1)
国際公開第2011/065480(WO,A1)
調査した分野 A61K 31/662
A61P 25/00
C12N 15/09
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)で示される化合物を含有する、脱髄疾患治療薬。
【化1】
JP0006007264B2_000009t.gif
(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。Xが-CH2-であり、Yが-O-であるか、又はXが-O-であり、Yが-CH2-である。Mは、水素原子又は対カチオンである。)
【請求項2】
神経軸索の脱髄抑制剤として使用する、請求項1に記載の脱髄疾患治療薬。
【請求項3】
式(1)で示される化合物を含有する、神経軸索の脱髄抑制剤。
【化2】
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(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。Xが-CH2-であり、Yが-O-であるか、又はXが-O-であり、Yが-CH2-である。Mは、水素原子又は対カチオンである。)
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸を有効成分とする脱髄疾患治療薬、並びに環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸を有効成分とする神経軸索の脱髄抑制剤に関する。
【背景技術】
【0002】
神経線維は、中心部を走る軸索とその外側をかこむ髄鞘から成り立っている。髄鞘は、大部分が脂質で構成されていて、神経の電気伝導を速める仕組みにかかわっている。脱髄疾患とは神経疾患の一種で、この髄鞘が破壊される(脱髄変化)ことで起こる疾患であり、ウイルス感染、アルコールなどによる中毒、栄養障害などが原因で起こるが、原因不明のもの(特発性脱髄)もある。脱髄疾患は、アレルギー、自己免疫などの免疫異常がかかわって発症すると推定されている。脱髄疾患では、目・顔・口・舌・のど・手足の運動障害や知覚障害、直腸・膀胱障害など、いろいろな症状が複雑に絡み合って出現してくる。脱髄疾患としては、中枢性脱髄疾患と末梢性脱髄疾患がある。中枢性脱髄疾患としては、多発性硬化症(視神経脊髄炎(Devic症候群)、同心円硬化症(Balo病))、急性散在性脳脊髄炎、炎症性広汎性硬化症(Schilder病)、亜急性硬化症全脳炎、進行性多巣性白質脳症、低酸素脳症、橋中心髄鞘破壊症、ビタミンB12欠乏症、Binswanger病などが挙げられる。末梢性脱髄疾患としては、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎などが挙げられる。
【0003】
一方、1992年に、真性粘菌Physarum polycephalumの単相体ミクソアメーバから、真核細胞のDNA複製酵素であるDNAポリメラーゼαの活性を抑え、動物培養細胞の増殖を抑制する脂溶性物質が見いだされ、単離・精製された(Murakami-Murofushi,K.,他, J.Biol.Chem. 267,21512-21517 (1992))。この物質はグリセロール骨格のsn-1位にシクロプロパンを含むヘキサデカン酸が結合し、2位と3位にリン酸が環状エステル結合した物質であることがわかり、Physarum由来のLPA様物質であることから、PHYLPAと命名された。PHYLPAがsn-1位に特徴的な脂肪酸を有することから、一般的な脂肪酸に置換した誘導体を化学合成し、その活性を検討した結果、細胞増殖を抑制することが示され、PHYLPAの増殖抑制作用が、2位と3位の環状リン酸基によることが明らかになった。現在では、このような環状リン酸基を持つLPA類似体を総称して、環状ホスファチジン酸(cPA、cyclic phosphatidic acid)と呼んでいる。
【0004】
【化1】
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【0005】
環状ホスファチジン酸及びその誘導体については、神経栄養因子作用と神経変性疾患への適用(特許文献1及び2)、癌細胞の増殖と浸潤・転移の抑制(特許文献3)、鎮痛作用(特許文献4)、並びにアトピー性皮膚炎への適用(特許文献5)などについての報告があるが、神経軸索の脱髄に及ぼす影響についての知見はない。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2002-308778号公報
【特許文献2】特開2002-308779号公報
【特許文献3】国際公開WO2002/94286号公報
【特許文献4】国際公開WO2008/81580号公報
【特許文献5】特開2012-56853号公報
【0007】

【非特許文献1】Murakami-Murofushi,K.,他, J.Biol.Chem. 267,21512-21517 (1992)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
神経軸索の脱髄を抑制する作用を有する薬剤を見出すことができれば、新規脱髄疾患治療薬を開発することが可能である。本発明は、神経軸索の脱髄抑制作用を有する新規な脱髄疾患治療薬を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸及びその誘導体が、神経軸索の脱髄抑制作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明によれば、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を含有する、脱髄疾患治療薬が提供される。
本発明の別の側面によれば、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を含有する、神経軸索の脱髄抑制剤が提供される。
【0011】
好ましくは、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸は、式(1)で示される化合物である。
【化2】
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(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。X及びYはそれぞれ独立に、-O-、-S-又は-CH2-を示すが、X及びYが同時に-CH2-になることはない。Mは、水素原子又は対カチオンである。)
【0012】
好ましくは、式(1)において、X及びYが-O-である。
好ましくは、式(1)において、Xが-CH2-であり、Yが-O-である。
好ましくは、式(1)において、Xが-O-であり、Yが-CH2-である。
好ましくは、式(1)で示される化合物は、1-オレオイル環状ホスファチジン酸又は1-パルミトオレオイル環状ホスファチジン酸である。
好ましくは、脱髄疾患は中枢性脱髄疾患であり、更に好ましくは多発性硬化症である。
好ましくは、本発明の脱髄疾患治療薬は、神経軸索の脱髄抑制剤として使用される。
【0013】
本発明によればさらに、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を、脱髄疾患の患者に投与することを含む、脱髄疾患を治療する方法が提供される。
本発明によればさらに、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を、脱髄疾患の患者に投与することを含む、神経軸索の脱髄を抑制する方法が提供される。
【0014】
本発明によればさらに、脱髄疾患治療薬の製造のための、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩の使用が提供される。
本発明によればさらに、神経軸索の脱髄抑制剤の製造のための、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩の使用が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸を有効成分として含有することを特徴とする脱髄疾患治療薬並びに神経軸索の脱髄抑制剤を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、被験化合物又は生理食塩水を投与した後のマウスを、4%パラホルムアルデヒドで潅流固定後、クリオスタットにより凍結組織染色用切片を作成した結果を示す。
【図2】図2は、被験化合物又は生理食塩水を投与した後のマウスについて、Black Gold染色によりミエリン量を測定した結果を示す。
【図3】図3は、cPAを投与した場合の脳梁の組織染色と脱髄の評価を示す。
【図4】図4は、2ccPA を投与した場合の脳梁の組織染色と脱髄の評価を示す。
【図5】図5は、電子顕微鏡観察の結果を示す。
【図6】図6は、cPAを投与した場合のQ-PCRを用いた遺伝子学的解析を示す。
【図7】図7は、2ccPA を投与した場合のQ-PCRを用いた遺伝子学的解析を示す。
【図8】図8は、2ccPA を投与した場合のQ-PCRを用いた遺伝子学的解析を示す。
【図9】図9は、cPAを投与した場合のロータロッドを用いた運動機能障害試験の結果を示す。
【図10】図10は、2ccPA を投与した場合のロータロッドを用いた運動機能障害試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明について更に具体的に説明する。
本発明は、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を有効成分として含有する、脱髄疾患治療薬及び神経軸索の脱髄抑制剤(以下、本発明の薬剤とも称する)に関する。即ち、本発明の薬剤は、脱髄疾患の治療、又は神経軸索の脱髄の抑制のために使用することができ、環状ホスファチジン酸カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸、あるいはその塩を有効成分として含む。環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸としては本発明の効果を示すものであれば特に限定されないが、好ましくは、下記式(I)で示される環状ホスファチジン酸を使用することができる。

【0018】
【化3】
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【0019】
(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。X及びYはそれぞれ独立に、-O-、-S-又は-CH2-を示すが、X及びYが同時に-CH2-になることはない。Mは、水素原子又は対カチオンである。)

【0020】
式(I)において、置換基Rが示す炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基などが挙げられる。

【0021】
置換基Rが示す炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基の具体例としては、例えば、アリル基、ブテニル基、オクテニル基、デセニル基、ドデカジエニル基、ヘキサデカトリエニル基などが挙げられ、より具体的には、8-デセニル基、8-ウンデセニル基、8-ドデセニル基、8-トリデセニル基、8-テトラデセニル基、8-ペンタデセニル基、8-ヘキサデセニル基、8-ヘプタデセニル基、8-オクタデセニル基、8-イコセニル基、8-ドコセニル基、ヘプタデカ-8,11-ジエニル基、ヘプタデカ-8,11,14-トリエニル基、ノナデカ-4,7,10,13-テトラエニル基、ノナデカ-4,7,10,13,16-ペンタエニル基、ヘニコサ-3,6,9,12,15,18-ヘキサエニル基などが挙げられる。

【0022】
置換基Rが示す炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基の具体例としては、例えば、8-デシニル基、8-ウンデシニル基、8-ドデシニル基、8-トリデシニル基、8-テトラデシニル基、8-ペンタデシニル基、8-ヘキサデシニル基、8-ヘプタデシニル基、8-オクタデシニル基、8-イコシニル基、8-ドコシニル基、ヘプタデカ-8,11-ジイニル基などが挙げられる。

【0023】
上記のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基に含有されうるシクロアルカン環の具体例としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環などが挙げられる。シクロアルカン環は、1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよく、そのような例としては、例えば、オキシラン環、オキセタン環、テトラヒドロフラン環、N-メチルプロリジン環などが挙げられる。

【0024】
上記のアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基に含有されうる芳香環の具体例としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、フラン環、チオフェン環などが挙げられる。

【0025】
従って、置換基Rがシクロアルカン環によって置換されたアルキル基である場合の具体例としては、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロヘキシルエチル基、8,9-メタノペンタデシル基などが挙げられる。

【0026】
置換基Rが芳香環によって置換されたアルキル基である場合の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、p-ペンチルフェニルオクチル基などが挙げられる。

【0027】
Rは、好ましくは、炭素数9~17の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数9~17の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数9~17の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基である。Rは、さらに好ましくは、炭素数9、11、13、15又は17の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、又は炭素数9、11、13、15又は17の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基である。Rは、特に好ましくは、炭素数9、11、13、15又は17の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基である。

【0028】
一般式(1)で示される化合物中のX及びYはそれぞれ独立に、-O-、-S-又は-CH2-を示すが、X及びYが同時に-CH2-になることはない。即ち、X及びYの組み合わせは以下の3通りである。
(1)Xが-O-であり、Yが-O-である。
(2)Xが-CH2-であり、Yが-O-である(2カルバcPA(2ccPAとも略記))。またはXが-S-であり、Yが-O-である
(3)Xが-O-であり、Yが-CH2-である(3カルバcPA (3ccPAとも略記))。またはXが-O-であり、Yが-S-である
上記の中でも、Xが-CH2-でありYが-O-である(2カルバcPA)が特に好ましい。

【0029】
式(I)で示される環状ホスファチジン酸誘導体中のMは、水素原子又は対カチオンである。Mが対カチオンである場合の例としては、例えば、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、置換若しくは無置換アンモニウム基が挙げられる。アルカリ金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ、アルカリ土類金属原子としては、例えば、マグネシウム、カルシウムなどが挙げられる。置換アンモニウム基としては、例えば、ブチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基、テトラメチルアンモニウム基などが挙げられる。

【0030】
式(I)の化合物はその置換基の種類に応じて、位置異性体、幾何異性体、互変異性体、又は光学異性体のような異性体が存在する場合があるが、全ての可能な異性体、並びに2種類以上の該異性体を任意の比率で含む混合物も本発明の範囲内のものである。

【0031】
また、式(I)の化合物は、水あるいは各種溶媒との付加物(水和物又は溶媒和物)の形で存在することもあるが、これらの付加物も本発明の範囲内のものである。さらに、式(I)の化合物及びその塩の任意の結晶形も本発明の範囲内のものである。

【0032】
好ましくは、式(1)で示される化合物は、1-オレオイル環状ホスファチジン酸、又は1-パルミトオレオイル環状ホスファチジン酸である。本発明で用いられる式(1)で示される化合物の具体例としては、オレオイル2カルバcPA(△Ole-2ccPA)、パルミトオレオイル2カルバcPA(△Pal-2ccPA)などを挙げることができる。

【0033】
式(1)で示される化合物のうちX及びYが-O-である化合物は、例えば、Kobayashi, S., 他: Tetrahedron Lett., 34, 4047-4050 (1993)、特開平5-230088号公報、特開平7-149772号公報、特開平7-258278号公報、特開平9-25235号公報に記載の方法等に準じて化学的に合成することができる。

【0034】
また、式(1)で示される化合物のうちX及びYが-O-である化合物は、特開2001-178489号公報に記載の方法に準じてリゾ型リン脂質にホスホリパーゼDを作用させることによって合成することもできる。ここで用いるリゾ型リン脂質は、ホスホリパーゼDを作用しうるリゾ型リン脂質であれば特に限定されない。リゾ型リン脂質は多くの種類が知られており、脂肪酸種が異なるもの、エーテル又はビニルエーテル結合をもった分子種などが知られており、これらは市販品として入手可能である。ホスホリパーゼDとしては、キャベツや落花生などの高等植物由来のものやStreptomyces chromofuscus, Actinomadula sp.などの微生物由来のものが市販試薬として入手可能であるが、Actinomadula sp. No.362由来の酵素によって極めて選択的にcPAが合成される(特開平11-367032号明細書)。リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとの反応は、酵素が活性を発現できる条件であれば特に限定されないが、例えば、塩化カルシウムを含有する酢酸緩衝液(pH5~6程度)中で室温から加温下(好ましくは37℃程度)で1から5時間程度反応させることにより行う。生成したcPA誘導体は、常法に準じて、抽出、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー(TLC)などにより精製することができる。
また、式(1)で示される化合物のうちX又はYが-S-である化合物は、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 21 (2011) 4180-4182、又はBioorganic & Medicinal Chemistry 20 (2012) 3196-3201の記載に準じて合成することができる。

【0035】
また、式(1)で示される化合物のうちXが-CH2-であり、Yが-O-である化合物は、特開2004-010582号公報又は国際公開WO03/104246号公報に記載の方法により合成することができる。

【0036】
また、式(1)で示される化合物のうちXが-O-であり、Yが-CH2-である化合物は、文献記載の方法(Uchiyama A. et al., Biochimica et Biophysica Acta 1771 (2007) 103-112;並びに「日本薬学会 第23回 反応と合成の進歩シンポジウム1997年11月17、18日(熊本市民会館)環状ホスファチジン酸およびカルバ体誘導体の合成と生理作用、要旨集ページ101-104」)に準じて合成することができ、また国際公開WO2002/094286号公報に記載の方法により合成することができる。具体的な合成経路の一例を以下に示す。

【0037】
【化4】
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【0038】
上記においては、先ず、市販の(R)-ベンジルグリシジルエーテル(1)をBF3・Et2Oで活性化させ、メチルホスホン酸ジメチルエステルにn-BuLiを作用させて得られるリチオ体を反応させることでアルコール(2)を得る。
得られたアルコールを、トルエン中で過剰のp-トルエンスルホン酸のピリジニウム塩を用いて80℃で反応させることにより、環化体(3)を得る。この環化体を、水素雰囲気下で20% Pd(OH)2-Cを用いて加水素分解し、脱ベンジル化を行う(4)。縮合剤として1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いて、脂肪酸と反応させてカップリング体(5)を得る。次に、求核剤としてブロモトリメチルシランを用いて、メチル基だけを位置選択的に除去し、環状ホスホン酸(6)を得る。これをエーテルを用いて分液ロートに移しこみ、少量の0.02Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、分液操作を行い、ナトリウム塩(7)として目的化合物を抽出、精製する。

【0039】
本発明において有効成分として用いる環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩は、神経軸索の脱髄抑制作用を有することにより、脱髄疾患治療薬又は神経軸索の脱髄抑制剤として使用することができる。

【0040】
本発明の薬剤の投与対象となる脱髄疾患としては、中枢性脱髄疾患でも末梢性脱髄疾患でもよい。中枢性脱髄疾患としては、多発性硬化症(視神経脊髄炎(Devic症候群)、同心円硬化症(Balo病))、急性散在性脳脊髄炎、炎症性広汎性硬化症(Schilder病)、亜急性硬化症全脳炎、進行性多巣性白質脳症、低酸素脳症、橋中心髄鞘破壊症、ビタミンB12欠乏症、Binswanger病などが挙げられる。末梢性脱髄疾患としては、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎などが挙げられる。本発明の薬剤は、これらの中でも特に、多発性硬化症の治療薬として有用である。

【0041】
本発明の薬剤は、1又は2以上の製剤学的に許容される製剤用添加物と有効成分である環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸(好ましくは、式(1)で示される化合物)あるいはその塩とを含む医薬組成物の形態で提供することが好ましい。

【0042】
本発明の薬剤は、種々の形態で投与することができるが、好適な投与形態としては、経口投与でも非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、皮下又は皮内等への注射、直腸内投与、経粘膜投与など)でもよい。経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤などを挙げることができ、非経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、注射剤、点滴剤、坐剤、経皮吸収剤などを挙げることができるが、本発明の薬剤の剤形はこれらに限定されることはない。さらに、公知の技術によって持続性製剤とすることもできる。例えば、ゼラチンを基剤としたハイドロゲル中に、有効成分である環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を封入することによって、徐放性製剤とすることができる。

【0043】
本発明の薬剤の製造に用いられる製剤用添加物の種類は特に限定されず、当業者が適宜選択可能である。例えば、賦形剤、崩壊剤又は崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、基剤、溶解剤又は溶解補助剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、緩衝剤、抗酸化剤、防腐剤、等張化剤、pH調節剤、溶解剤、安定化剤などを用いることができ、これらの目的で使用される個々の具体的成分は当業者に周知されている。

【0044】
経口投与用の製剤の調製に用いることができる製剤用添加物として、例えば、ブドウ糖、乳糖、D-マンニトール、デンプン、又は結晶セルロース等の賦形剤;カルボキシメチルセルロース、デンプン、又はカルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤又は崩壊補助剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、又はゼラチン等の結合剤;ステアリン酸マグネシウム又はタルク等の滑沢剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、ポリエチレングリコール又は酸化チタン等のコーティング剤;ワセリン、流動パラフィン、ポリエチレングリコール、ゼラチン、カオリン、グリセリン、精製水、又はハードファット等の基剤を用いることができる。

【0045】
注射あるいは点滴用の製剤の調製に用いることができる製剤用添加物としては、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコール、界面活性剤等の水性あるいは用時溶解型注射剤を構成しうる溶解剤又は溶解補助剤;ブドウ糖、塩化ナトリウム、D-マンニトール、グリセリン,等の等張化剤;無機酸、有機酸、無機塩基又は有機塩基等のpH調節剤等の製剤用添加物を用いることができる。

【0046】
本発明の薬剤はヒトなどの哺乳動物に投与することができる。
本発明の薬剤の投与量は患者の年齢、性別、体重、症状、及び投与経路などの条件に応じて適宜増減されるべきであるが、一般的には、成人一日あたりの有効成分の量として1μg/kgから1,000mg/kg程度の範囲であり、好ましくは10μg/kgから100mg/kg程度の範囲である。上記投与量の薬剤は一日一回に投与してもよいし、数回(例えば、2~4回程度)に分けて投与してもよい。

【0047】
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されることはない。
【実施例】
【0048】
実施例1:
(1)被験化合物
実験で用いたcPAは、cPA(16:0)で、カルバcPAは 2ccPA(16:1)である。
【実施例】
【0049】
cPA(16:0)の構造は以下の通りである。ここで-C1531は、-(CH214CH3を示す。cPA(16:0)は、Kobayashi, S., 他: Tetrahedron Lett., 34, 4047-4050 (1993) に記載の方法に準じて合成した化学合成品を使用した。
【実施例】
【0050】
【化5】
JP0006007264B2_000006t.gif
【実施例】
【0051】
2ccPA(16:1)の構造は以下の通りである。ここで-C1529は、-(CH27CH=CH(CH25CH3(シス体)を示す。2ccPA(16:1)は、特開2004-010582号公報に記載の方法により合成した。
【実施例】
【0052】
【化6】
JP0006007264B2_000007t.gif
【実施例】
【0053】
(2)脱髄モデルマウスの作成
10週齢雄C57BL/6マウスを0.2%クプリゾンを含む粉餌で、最も顕著な脱髄が起こる5週間後まで飼育し、脱髄モデルマウスを作成した。
【実施例】
【0054】
(3)被験化合物の投与方法
cPA、カルバcPAの粉末を、生理食塩水に溶解し、40μg/200μlsaline/dayで5週間連日腹腔内投与した。ネガティブコントロールマウスには、生理食塩水(200μl/day)を同様に腹腔内投与した。
【実施例】
【0055】
(4)脱髄の評価
被験化合物を投与した後のマウスを、4%パラホルムアルデヒドで潅流固定後、クリオスタットにより凍結組織染色用切片(30μm)を作成した(図1)。ミエリン量はBlack Gold染色を用い、染色の濃度により脱髄レベルを測定した(図2)。
図2に示す結果より、cPA又はカルバcPA を投与したマウスのミエリン量は、対照マウスのミエリン量より高く、cPA又はカルバcPA の投与により神経軸索の脱髄を抑制できることが示された。
【実施例】
【0056】
なお、クプリゾンモデルマウスが、多発性硬化症などの脱髄疾患のモデルマウスとして使用できることは、例えば、O. Torkildsen et al., Acta Neurol Scand 2008: 117 (suppl.188):72-76;並びにGlenn K. Matsushima et al., Brain Pathology 11: 107-116 (2001)に記載されている。また、クプリゾンモデルマウスにおけるミエリン量の減少を抑制する作用が脱髄疾患の治療効果を裏付けるものであることについては、例えば、K. Yoshikawa et al., Prostaglandins, Leukotrienes and Essential Fatty Acids 85 (2011) 43-52(特にFigure 4及びFigure 5D及び5E)に記載されている。
【実施例】
【0057】
また、以下に構造[-C1733は-(CH27CH=CH(CH27CH3(シス体)を示す]を示すcPA(18:1)及び2ccPA(18:1)を用いた場合でも、cPA(16:0)及び2ccPA(16:1)の場合と同様の結果が得られた。
【実施例】
【0058】
【化7】
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【実施例】
【0059】
実施例2:
(1)実験動物および多発性硬化症モデル作製法
10週齢雄C57BL/6jマウス(東京動物実験株式会社、東京、日本)を0.2%クプリゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン; Merck KGaA, Darmstadt, Germany)を含んだ粉末飼料(クレア・ジャパン、東京、日本)により自由摂取で最も脱髄が進行する5週間後まで飼育し、オリゴデンドロサイト特異的細胞死による脱髄モデルマウスを作製した。
【実施例】
【0060】
遺伝子解析用マウス脳梁組織は、マウス脳を取り出し脳梁組織を採取した。詳しくは、Bregma 約-0.25 mm から -1.25 mmの部位を冠状面にカットし、さらに脳梁より上部、下部の組織を横断面にカットして除き、脳梁組織を回収し、液体窒素で凍結させ-80℃で保存した。
【実施例】
【0061】
組織学的解析用組織は、マウスを心臓から4%パラホルムアルデヒドで潅流固定後、脳組織を摘出し、後固定し、30%スクロース浸透後、凍結組織ブロックを作製しクライオスタットで薄切した。
【実施例】
【0062】
(2)cPA、2ccPAの投与
実験で用いたcPAは、実施例1と同様のcPA(16:0)及びカルバcPAは 2ccPA(16:1)である。cPA、2ccPAは化学精製し(Biochimica et Biophysica Acta, Emi Nozaki 2011)、0.9%生理食塩水に溶解した。cPA、2ccPAはクプリゾン投与と同時に5週間後まで連日腹腔内投与(1.6mg/kg/day)した。コントロールマウスは通常粉末飼料で飼育し、5週間生理食塩水を連日腹腔内投与した。
【実施例】
【0063】
(3)脳梁の組織染色と脱髄の評価
凍結組織ブロックをクリオスタット (LEICA CM1900, Wetzlar, Germany) により脳梁を含むBregma -0.22mmから-0.58mmの間で20μmの切片を作製し、ゲラチンコーティングスライドグラスに回収した。切片は0.3% Black Gold II (Histo-Chem, Jefferson, AR)で65℃、12分染色後、滅菌水でリンスし、1%チオ硫酸ナトリウムを3分間通した後、脱水、透徹し、ポリマウント(Polysciences Inc. Boston, MA)で封入した。染色後の切片はKEYENCE BZ-9000で撮影し、KEYENCE BZ-9000 Analyzer BZ-II Analyzerによりバックグラウンドの除去、スケールバーの挿入を行った。ミエリン量の解析は、image J 1.46rソフトウエアを用い脳梁エリアにおける染色濃度を測定し、コントロールを100%として脱髄レベルを評価した。
【実施例】
【0064】
cPAを投与した場合の結果を図3に示す。2ccPAを投与した場合の結果を図4に示す。cPA及び2ccPAにより脱髄が抑制されることが示された。
【実施例】
【0065】
(4)電子顕微鏡
クプリゾン投与5週間後のマウスを、4%パラホルムアルデヒドで灌流固定後、脳を採取し、脳梁組織を取り出し、2.5%グルタールアルデヒド固定液で前固定し、0.1Mカコジレイト緩衝液で洗浄し、脳梁を含む組織を約1mmの切片にカットした後、1%オスミウム固定液で後固定、脱水し、QY-1で、エポキシ樹脂に置換後、脳梁組織をカプセルに包埋し、56℃で重合させた。切片はウルトラミクロトームReichert-Nissei ULTRACUT-N (Nissei Sangyo、東京、日本)で、ダイヤモンドナイフを用い超薄切切片を作製し、酢酸ウラン染色を行った。撮影は透過型電子顕微鏡JEM-1400 Electron Microscope (JEOL Ltd、東京、日本)を用い、脳梁部位における神経を取り巻くミエリン構造を観察、撮影した。結果を図5に示す。cPAにより脱髄が抑制されることが示された。
【実施例】
【0066】
(5)Q-PCRを用いた遺伝子学的解析
凍結した脳梁組織をISOGEN (株式会社ニッポンジーン、東京、日本)を用いmRNAを抽出し、RNase free molecular grade water (タカラバイオ株式会社、滋賀、日本)に溶解し、-80℃で保存した。mRNAはPrime script RT reagent kit (タカラバイオ株式会社、滋賀、日本)により逆転写した。遺伝子発現は7900 Sequence Detection System (Applied Biosystems)により検出した。リアルタイムPCRの結果はphosphoglycerate kinase 1 (PGK1)の発現レベルをインターナルコントロールとして解析を行った。遺伝子発現解析は各遺伝子特異的プライマーを作製し、測定した(PGK-1; NM_008828 Forward: ctgctgttccaagcatcaaa Reverse: gcatcttttcccttcccttc); Glial Fibrillary Acidic Protein (GFAP; NM_001131020 Forward: acgcttctccttgtctcgaa Reverse: cggcgatagtcgttagcttc); Ionized calcium binding adapter molecule 1 (Iba1; D86382 Forward: atgagccaaagcagggattt Reverse: gaccagttggcctcttgtgt); Platelet Derived Growth Factor Receptor, alpha (PDGFRa; NM_011058 Forward caacagtggcctctttgtca Reverse ctcccgttattgtgcaaggt); Purinergic receptor P2X, ligand-gated ion channel, 7 (P2rx7; NM_011027 Forward tgtgtgcattgacttgctca Reverse cttgcagacttttcccaagc); NLR family, pyrin domain containing 3 (Nlrp3; NM_145827.3 Forward ccttggaccaggttcagtgt Reverse aggagatgtcgaagcagcat)。Q-PCR条件は、95℃, 30秒の初期変性後、95℃, 5秒と60℃, 34秒を40サイクル反応させた。遺伝子発現量はΔΔCT法により算出した。データは相対的定量法により解析した。遺伝子発現における相対的変化はコントロールマウスでの発現量を100%として解析した。
cPAを投与した場合の結果を図6に示す。2ccPAを投与した場合の結果を図7及び図8に示す。cPA及び2ccPAにより神経炎症が抑制されることが示された。
【実施例】
【0067】
(6) ロータロッドを用いた運動機能障害試験
運動機能障害試験はマウス用ロータロッドトレッドミル(室町機械、東京、日本)を用い、クプリゾン投与5週間後のマウス運動機能を測定した。全てのマウスは28rpmで実験を行った。ロッド上での運動継続可能時間(Locomotion time)は、300秒間の記録時間内に、回転するロッドから最初に落下するまでの時間を測定し評価した。また、落下後もすぐに運動を継続させ、300秒間のロッドからの落下あるいはロッドに捕まる行動(number of falls and flips)の合計回数を測定し評価した。
【実施例】
【0068】
(7)統計学的解析
運動機能障害試験のデータは、クラスカル・ウォリス検定によるノンパラメトリック手法により解析した。他の全てのデータはニューマン・クルーズ検定によるone-way ANOVA法により解析した。全てのデータはGraph Pad Prism Ver.5.01 ソフトウエア(Graph Pad Software, Inc., San Diego, CA) を用い、mean ± SEM. p values < 0.05を統計学的優位差として評価した。
cPAを投与した場合の結果を図9に示す。2ccPAを投与した場合の結果を図10に示す。cPA及び2ccPAにより運動機能障害が改善されることが示された。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9