TOP > 国内特許検索 > 光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法 > 明細書

明細書 :光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年2月23日(2017.2.23)
発明の名称または考案の名称 光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法
国際特許分類 C07D 211/70        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
C07B  53/00        (2006.01)
C07B  57/00        (2006.01)
FI C07D 211/70
C07B 61/00 300
C07B 53/00 B
C07B 57/00 350
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 16
出願番号 特願2015-521466 (P2015-521466)
国際出願番号 PCT/JP2014/064817
国際公開番号 WO2014/196557
国際出願日 平成26年6月4日(2014.6.4)
国際公開日 平成26年12月11日(2014.12.11)
優先権出願番号 2013117554
優先日 平成25年6月4日(2013.6.4)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LT , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】柴田 哲男
【氏名】前野 万也香
【氏名】徳永 恵津子
出願人 【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110001128、【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4C054
4H006
4H039
Fターム 4C054AA05
4C054BB10
4C054CC02
4C054DD01
4C054EE01
4C054FF03
4C054FF12
4H006AA02
4H039CA19
4H039CG40
要約 【課題】光学活性4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンを得ることを可能とする。
【解決手段】下記一般式(1)で表される(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートに対して、キラルな配位子および遷移金属触媒の存在下で、分子内脱炭酸を伴うアリル化反応させて、下記一般式(2)で表される光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンを製造する。製造された一般式(2)の化合物を還元することで、光学活性4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンを得ることができる。
JP2014196557A1_000012t.gif
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートに対して、キラルな配位子および遷移金属触媒の存在下で、分子内脱炭酸を伴うアリル化反応させて製造する下記一般式(2)で表される光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法。
JP2014196557A1_000011t.gif(一般式(1)、(2)中、R、R、RおよびRは、同一又は相異なって水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトリル基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アシル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノカルボニルオキシ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルオキシ基、ニトロ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミド基、メルカプト基又は置換されていてもよいC1-6チオアルコキシ基を示し、さらにRとR又はRとR又はRとRで脂肪環、芳香環、複素環又はアルキレンジオキシ環を形成してもよい。Rは水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、2,2-(アルキレンジオキシ)エチル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基を示す。)
【請求項2】
前記配位子として、ホスフィン配位子を用いる請求項1に記載の光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法。
【請求項3】
前記遷移金属触媒として、Pd化合物を用いる請求項1または2に記載の光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法に関するものであり、4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンの光学活性体の合成に有用なものである。
【背景技術】
【0002】
老年人口が急激に増大する中で、アルツハイマー型老年痴呆などの老年痴呆や脳血管性痴呆、注意欠陥多動障害の治療法を確立することが渇望されている。これらの疾患の治療薬の開発は種々の方法から研究されているが、有力な方向として、これらの疾患は脳のコリン作動性機能低下を伴うことから、アセチルコリン前駆物質、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の方向から開発することが提案され、実際に臨床でも応用されている。代表的なアセチルコリンエステラーゼ阻害剤としては、塩酸ドネペジル〔Donepezil Hydrochloride、1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン・塩酸塩〕、リバスティグミン〔Rivastigmine、N-エチル-N-メチルカルバミン酸 3-[1-(メチルアミノ)エチル]フェニル〕、メトリフォネート〔Metrifonate、(2,2,2-トリクロロ-1-ヒドロキシエチル)リン酸ジメチル〕、塩酸タクリン〔Tacrine Hydrochloride、1,2,3,4-テトラヒドロ-9-アクリジナミン〕、臭化水素酸ガランタミン〔Galanthamine Hydrobromide〕、ネオスティグミン〔Neostigmine〕、フィゾスチグミン〔Physostigmine〕などがある。
【0003】
しかし、これらの薬剤の中で、実際に臨床で使用されて疾患に対する薬理効果が確認され、しかも副作用や投与回数の観点からも十分な有用性が認められるのは塩酸ドネペジルのみであり、他のものは効果が十分でない、好ましくない副作用がある、1日の投与回数が多い、注射剤のみで経口投与不可など、何らかの欠点を有しており、塩酸ドネペジル以外には、ほとんど選択肢がないのが現状である。上述のように塩酸ドネペジルは優れた薬剤であるが、さらに優れた効果を有するアセチルコリンエステラーゼ阻害剤として開発されたのが1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンである(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開平11-263774号公報
【特許文献2】特開2000-319257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンはラセミ体の合成しか達成されておらず、この光学活性体を得る方法が存在しないという問題がある。
【0006】
この問題は、この化合物に限らず、この化合物に代表される4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンにおいても同様に言えることである。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、光学活性4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンを得ることを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の本発明は、下記一般式(1)で表される(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートに対して、キラルな配位子および遷移金属触媒の存在下で、分子内脱炭酸を伴うアリル化反応させて製造する下記一般式(2)で表される光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンの製造方法。
【0009】
このようにして製造された化合物に対して還元反応(水素付加反応)させることにより、優れた薬剤として期待される光学活性4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンを得ることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
下記一般式(1)で表される(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートに対して、キラルな配位子および遷移金属触媒の存在下で、分子内脱炭酸を伴うアリル化反応させることにより、下記一般式(2)で表される光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンを製造できる。
JP2014196557A1_000003t.gif

【0011】
ここで、一般式(1)、(2)中、R、R、RおよびRは、同一又は相異なって水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトリル基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アシル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノカルボニルオキシ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルオキシ基、ニトロ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミド基、メルカプト基又は置換されていてもよいC1-6チオアルコキシ基を示し、さらにRとR又はRとR又はRとRで脂肪環、芳香環、複素環又はアルキレンジオキシ環を形成してもよい。Rは水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、2,2-(アルキレンジオキシ)エチル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基を示す。

【0012】
一般式(1)、(2)における「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等の原子をいい、好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子である。

【0013】
一般式(1)、(2)における「C1-6アルキル基」とは、炭素数1-6のアルキル基を意味し、好ましい基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、1-メチルプロピル基、1-エチルプロピル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基等の直鎖又は分岐状アルキル基があげられる。

【0014】
一般式(1)、(2)における「C3-8シクロアルキル基」とは炭素数3-8の環状アルキル基を意味し、好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等である。

【0015】
一般式(1)、(2)における「C1-6アルコキシ基」における好ましい基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の直鎖または分岐状アルコキシ基があげられる。また、「置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」における当該「置換基」における好ましい基としては水酸基、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基等があげられる。

【0016】
一般式(1)、(2)における「C3-8シクロアルコキシ基」における好ましい基としては、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基である。

【0017】
一般式(1)、(2)における「C1-6アシル基」とは、炭素数1-6の脂肪酸から誘導される直鎖又は分岐状アシル基を意味し、好ましい基としてはホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基等があげられる。

【0018】
一般式(1)、(2)における「C1-6アルコキシカルボニル基」における好ましい基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、i-プロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基等があげられる。

【0019】
一般式(1)、(2)における「C1-6アルキルアミノカルボニルオキシ基」おおび「ジ(C1-6アルキル)-アミノカルボニルオキシ基」におおける好ましい基としては、メチルアミノカルボニルオキシ基、エチルアミノカルボニルオキシ基、n-プロピルアミノカルボニルオキシ基、i-プロピルアミノカルボニルオキシ基、n-ブチルアミノカルボニルオキシ基、i-ブチルアミノカルボニルオキシ基、tert-ブチルアミノカルボニルオキシ基、n-ペンチルアミノカルボニルオキシ基、i-ペンチルアミノカルボニルオキシ基、ネオペンチルアミノカルボニルオキシ基、ヘキシルアミノカルボニルオキシ基、1-メチルブチルアミノカルボニルオキシ基、2-メチルブチルアミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、ジエチルアミノカルボニルオキシ基、ジ-(n-プロピル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(i-プロピル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(n-ブチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(i-ブチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(tert-ブチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(n-ペンチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(i-ペンチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(ネオペンチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(n-ヘキシル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(1-メチルプロピル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(1-メチルブチル)-アミノカルボニルオキシ基、ジ-(2-メチルブチル)-アミノカルボニルオキシ基等があげられる。

【0020】
一般式(1)、(2)における「置換されていてもよいアミノ基」とは、窒素原子がC1-6アルキル基、スルホン酸残基等の基で置換されていてもよいアミノ基を意味し、さらに、当該アミノ基には環状アミノ基も含まれる。当該「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ピロリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、アセタミド基、プロピオンアミド基、メタンスルホニルアミド基、エタンスルホニルアミド基、トルエンスルホニルアミド基、N-メチルアセタミド基等があげられる。

【0021】
一般式(1)、(2)における「置換されていてもよいアミド基」とは、窒素原子がC1-6アルキル基等の基で置換されていてもよいアミド基を意味し、さらに当該アミド基には環状アミンのアミド基も含まれる。当該「置換されていてもよいアミド基」としては、例えばアミド基、N-メチルアミド基、N,N-ジメチルアミド基、N-エチルアミド基、N,N-ジエチルアミド基、N-メチル-N-エチルアミド基、ピロリジニルカルボニル基、ピラゾリニルカルボニル基、ピペリジルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基等があげられる。

【0022】
一般式(1)、(2)における「C1-6チオアルコキシ基」とは、前記定義におけるC1-6アルキル基に同意義の基が硫黄原子に結合した基を意味し、例えばメチルチオ基、エチルチオ基等があげられる。

【0023】
一般式(1)、(2)における「脂肪環」とは、特に限定されないが、好ましくは、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環等があげられ、「芳香環」における好ましい例としては、フラン環、チオフェン環、ピロール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、テトラヒドロフラン環、ジオキサン環、ジオキソラン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環等があげられる。また、さらに「RとR又はRとR又はRとRでアルキレンジオキシ環を形成」した場合における好ましい例としては、メチレンジオキシ基、プロピレンジオキシ基等があげられる。

【0024】
一般式(1)、(2)における「複素環」とは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子等のヘテロ原子を1-4個含む環を意味し、「5-14員芳香族複素環」および「5-10員非芳香族複素環」が含まれる。当該「複素環」における好ましい環としては、ピロール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾール、イミダゾール、インドール、イソインドール、インドリジン、プリン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、フタラジン、ナフチリジン、キソキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、イミダゾトリアジン、ピラジノピリダジン、アクリジン、フェナントリジン、カルバゾール、カルバゾリン、ペリミジン、フェナントロリン、フェナシン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フラン、ピラン、シクロペンタピラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、チアゾール、イソチアゾール、ベンズチアゾール、ベンズチアジアゾール、フェノチアジン、イソキサゾール、フラザン、フェノキサジン、ピラゾロオキサゾール、イミダゾチアゾール、チエノフラン、フロピロール、ピリドオキサジン環等の芳香族複素環や、ピロリジン、ピロリン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、モルフォリン、テトラヒドロピラン、アジリジン、オキシラン、オキサチオラン、フタルイミド、スクシンイミド環等の非芳香族複素環等があげられる。

【0025】
一般式(1)、(2)における「C2-6アルケニル基」とは炭素数が2-6個のアルケニル基をいい、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテン-1-イル基、1-ブテン-2-イル基、1-ブテン-3-イル基、2-ブテン-1-イル基、2-ブテン-2-イル基等の直鎖又は分岐状のC2-6アルケニル基があげられる。

【0026】
一般式(1)、(2)における「C2-6アルキニル基」とは、炭素数が2-6個のアルキニル基をいい、例えばエチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等の直鎖又は分岐状のC2-6アルキニル基等があげられる。

【0027】
一般式(1)、(2)における「2,2-(アルキレンジオキシ)エチル基」とは、エチル基の末端炭素原子が環状アルキレンジオキシ基で置換された基(アセタール基)を意味し、好ましい基としては、2,2-(プロピレンジオキシ)エチル基、2,2-(アルキレンジオキシ)エチル基、2,2-(ブチレンジオキシ)エチル基等があげられる。

【0028】
一般式(1)、(2)における「アリール基」とは、芳香環を構成した炭化水素環基及び前記「複素環」を意味し、例えばフェニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、アンスニル基、フェナントレニル基等の単環式、二環式又は三環式のアリール基があげられる。

【0029】
一般式(1)、(2)における「アリールオキシ基」とは、前記アリール基に同意義の基が酸素原子と結合した基を意味し、好ましくはフェノキシ基、ナフチルオキシ基等があげられる。

【0030】
一般式(1)、(2)において「アラルキル基」とは、前記アリール基に同意義の基がC1-6アルキル基と結合した基を意味し、好ましくはベンジル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。

【0031】
また、一般式(1)、(2)における「アラルキルオキシ基」とは前記アリール基に同意義の基が酸素原子と結合した基を意味し、好ましくはベンジルオキシ基、フェニルエトキシ基、フェニルプロポキシ基、ナフチルメトキシ基等である。

【0032】
本願明細書における「置換されていてもよい」で示される当該「置換基」としては、例えばハロゲン原子、水酸基、ニトリル基、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルコキシアルキル基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、シアノC1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルコキシ基、シアノC1-6アルコキシ基、C1-6アシル基、ニトロ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミド基、メルカプト基、C1-6チオアルコキシ基等が挙げられ、好ましくはハロゲン原子である。

【0033】
一般式(2)において、R、Rがどちらも水素原子であり、R、Rがどちらもメトキシ基であり、Rがベンジル基である化合物は、2-[(ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシインデン-1-オンである(実施例1参照)。また、R、Rがどちらも水素原子であり、R、Rがメトキシ基であり、Rが2,5-ジフルオロベンジル基である化合物は、2-[{(2,5-ジフルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル}メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシインデン-1-オンである(実施例2参照)。また、R、R、Rがいずれも水素原子であり、Rがメチル基である化合物は、2-[(ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-6-メチルインデン-1-オンである(実施例3参照)。

【0034】
この反応に用いる溶媒の種類は特に限定されないが,ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテル,n-ブチルメチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;n-ヘプタン、n-ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン、メシチレン、ジイソプロピルベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン等の芳香族系溶媒;酢酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、i-プロピルアルコール、アミノエタノール、N,N-ジメチルアミノエタノール等のアルコール系溶媒;水、超臨界二酸化炭素、イオン性液体が挙げられるが、シクロペンチルメチルエーテルが最も好ましい。これらは単独で使用し得るのみならず、2種類以上を混合して用いることも可能である。

【0035】
遷移金属触媒としては、特に限定されないが、Pd化合物を用いることが好ましい。Pd化合物としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム錯体、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム錯体、酢酸パラジウム、アリルパラジウムクロリドダイマー等が挙げられ、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム錯体を用いることがより好ましい。

【0036】
キラルな配位子としては、特に限定されないが、ホスフィン配位子を用いることが好ましく、フェロセニル基を有するホスフィン配位子を用いることがより好ましい。ホスフィン配位子としては、(RP,R'P)-1,1'-ビス[(S)-α-(ジメチルアミノ)ベンジル]-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、(RP,R'P)-1,1'-ビス{ビス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィノ}-2,2'-ビス[(S-α-(ジメチルアミノ)ベンジル]フェロセン等のMandyphos配位子;(RP)-1-ジシクロヘキシルホスフィノ-2-[(R-α-(ジメチルアミノ)-2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ベンジル]フェロセン、(RP)-1-[(R-α-(ジメチルアミノ)-2-(ジフェニルホスフィノ)ベンジル]-2-ジフェニルホスフィノフェロセン等のTaniaphos配位子;(R)-1-{(RP)-2-[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]フェロセニル}エチルジフェニルホスフィン、(R)-1-[(SP)-2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジシクロヘキシルホスフィン等のJosiphos配位子;(R)-(-)-4,12-ビス(ジフェニルホスフィノ)-(2,2)-パラシクロファン等が挙げられる。

【0037】
なお、一般式(1)で表される(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートについては、J. Med. Chem. 1987, 30, 104-108.、Tetrahedron Letters., 2008, 49, 106-109、等に記載の合成方法によって合成可能である。

【0038】
そして、下記一般式(2)で表される光学活性2-[(1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロインデン-1-オンに対して水素付加反応、すなわち、還元反応させることにより、下記一般式(3)で表される光学活性4-[(2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンを得ることが可能となる。
JP2014196557A1_000004t.gif

【0039】
式(2)、(3)中、一般式(1)、(2)中、R、R、RおよびRは、同一又は相異なって水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトリル基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ基、置換されていてもよいC1-6アシル基、置換されていてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいC1-6アルキルアミノカルボニルオキシ基、置換されていてもよいジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルオキシ基、ニトロ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアミド基、メルカプト基又は置換されていてもよいC1-6チオアルコキシ基を示し、さらにRとR又はRとR又はRとRで脂肪環、芳香環、複素環又はアルキレンジオキシ環を形成してもよい。Rは水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいC2-6アルキニル基、置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基、2,2-(アルキレンジオキシ)エチル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基を示す。
【実施例】
【0040】
続いて、本発明をさらに具体的に説明するため、以下に実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
【0041】
(実施例1)
〈下記式(4)で表される(1-ベンジル1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートの合成〉
JP2014196557A1_000005t.gif
【実施例】
【0042】
5,6-ジメトキシ-2-エトキシカルボニル-1-インダノン264 mg(1.0 mmol)、(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メタノール305 mg(1.5 mmol)、ホウ酸6.2 mg(0.1 mmol)をトルエン5 mlに溶解させ、120℃で12時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し溶媒を減圧下留去し、カラムクロマトグラフィー(Et2O/塩化メチレン/ジエチルアミン = 2/3/0.05)にて精製し、目的物を329.2 mg(収率78%)で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 2.18 (s, 2H), 2.61 (t, J = 5.7, 2H), 3.00 (s, 2H), 3.27 (dd, J = 7.9, 17.2, 1H), 3.45 (dd, J = 3.6, 17.2, 1H), 3.72 (dd, J = 3.6, 7.9, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.60 (q, J= 12.3, 2H), 5.74 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.25-7.35 (m, 5H)
〈下記式(5)で表される(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレートの合成〉
JP2014196557A1_000006t.gif
【実施例】
【0043】
95%水素化ナトリウム141 mgをTHF40 mlに溶解し0℃に冷却した。そこへTHF12 mlに溶解させた式(4)で表される(1-ベンジル1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレート1.36 g(3.22 mmol)をゆっくり滴下した。45分間撹拌した後、N-フルオロベンゼンスルホンイミド1.22 g(3.86 mmol)を滴下した。2時間撹拌後、水を加え反応を停止させ、酢酸エチル100 mlで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、カラムクロマトグラフィー(Et2O/塩化メチレン/ジエチルアミン = 2/1/0.05)にて精製し、目的物を1.04 g(収率73%)で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 2.06 (s, 2H), 2.58 (t, J = 5.7), 2.99 (s, 2H), 3.33(dd, J = 17.7, 22.2, 1H), 3.56 (s, 2H), 3.69 (dd, J = 10.5, 17.7, 1H), 3.92 (s,3H), 4.00 (s, 3H), 4.63 (s, 2H), 5.65 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.24-7.33 (m, 5H)
19F NMR (282 MHz, CDCl3): δ= -164.1 (dd, J = 10.5, 22.2, 1F)
〈下記式(6)で表される(-)-2-[(ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシインデン-1-オンの合成〉
JP2014196557A1_000007t.gif
【実施例】
【0044】
アルゴン置換した試験管にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム錯体2.3 mg(0.0025 mmol)、(RP)-1-[(R-α-(ジメチルアミノ)-2-(ジフェニルホスフィノ)ベンジル]-2-ジフェニルホスフィノフェロセン4.3 mg(0.00625 mmol)、式(5)で表される(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレート22 mg(0.05 mmol)をシクロペンチルメチルエーテル1.0 mlに溶解させた後、40℃まで加熱し、12時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去しカラムクロマトグラフィー(Et2O/塩化メチレン/ジエチルアミン = 2/1/0.05)にて精製し、目的物を12 mg(収率61%、不斉収率42% ee)で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 2.04-2.48 (m, 3H), 2.45-2.59 (m, 2H), 2.77 (t, 1H J= 14.1), 2.96 (s, 1H), 3.12-3.46 (m, 4H), 3.55 (s, 1H), 3.91 (s, 1H), 3.98 (s, 1H), 5.46 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.21-7.35 (m, 5H)
19F NMR (282 MHz, CDCl3): δ= -154.1 (m, 1F)
〈下記式(7)で表される(-)-1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-2-フルオロ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジンの合成〉
JP2014196557A1_000008t.gif
【実施例】
【0045】
式(6)で表される(-)-2-[(ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシインデン-1-オン47.7 mg(0.121 mmol)をメタノール1.5 mlに溶解し、減圧下十分に脱気をした。酸化白金(IV)2.7 mg(0.0121 mmol)を加えた後、水素置換し、常圧・室温にて時間撹拌した。反応終了後、セライト濾過により酸化白金を除去し、溶媒を減圧下留去した。カラムクロマトグラフィー(Et2O/塩化メチレン= 7/3)にて精製し、目的物を25.6 mg(収率53%)で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.39-1.43 (m, 1H), 1.59-1.75 (m, 5H), 1.91-2.09 (m,3H), 2.82 (d, 2H J = 11.1), 3.25 (d, 1H, J = 5.1), 3.47 (s, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 6.83 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.24-7.35 (m, 5H)
19F NMR (282 MHz, CDCl3): δ= -155.0 (m, 1F)
(実施例2)
〈下記式(9)で表される光学活性2-[{(2,5-ジフルオロベンジル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル}メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシインデン-1-オンの合成〉
JP2014196557A1_000009t.gif
【実施例】
【0046】
アルゴン置換した試験管にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム錯体2.3 mg(0.0025 mmol)、(RP)-1-[(R-α-(ジメチルアミノ)-2-(ジフェニルホスフィノ)ベンジル]-2-ジフェニルホスフィノフェロセン4.3 mg(0.00625 mmol)、式(8)で表される[1-(2,5-ジフルオロベンジ)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル]メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレート23.7 mg(0.05 mmol)をシクロペンチルメチルエーテル1.0 mlに溶解させた後、40℃まで加熱し、10時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去しカラムクロマトグラフィー(Et2O/塩化メチレン/ジエチルアミン =2/1/0.05)にて精製し、目的物を16.4 mg(収率76%、不斉収率38% ee)で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 7.20 (s, 1H), 7.16-7.13 (m, 1H), 6.99-6.89 (m, 2H),6.84 (s, 1H), 5.49 (s, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.92 (s, 3H), 3.63 (s, 2H), 3.41 (dd,1H, J = 11.1, 16.8), 3.20 (dd, 1H, J= 16.8, 21.9), 3.04 (s, 2H), 2.78 (t, 1H, J= 14.1), 2.59 (m, 2H), 2.58 (m, 2H), 2.14 (s, 1H)
19F NMR (282 MHz, CDCl3): δ=-119.77 (s, 1F), -124.58 (s, 1F), -154.26 (m, 1F)
(実施例3)
〈下記式(11)で表される光学活性2-[(ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)メチル]-2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-6-メチルインデン-1-オンの合成〉
JP2014196557A1_000010t.gif
【実施例】
【0047】
アルゴン置換した試験管にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム錯体2.3 mg(0.0025 mmol)、(RP)-1-[(R-α-(ジメチルアミノ)-2-(ジフェニルホスフィノ)ベンジル]-2-ジフェニルホスフィノフェロセン4.3 mg(0.00625 mmol)、式(10)で表される[1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル]メチル 2-フルオロ-2,3-ジヒドロ-6-メチル-1-オキソ-1H-インデン-2-カルボキシレート23.6 mg(0.06 mmol)をシクロペンチルメチルエーテル1.0 mlに溶解させた後、40℃まで加熱し、11時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去しカラムクロマトグラフィー(Et2O/塩化メチレン/ジエチルアミン = 2/1/0.05)にて精製し、目的物式(11)を16.7 mg(収率80%、不斉収率13% ee)で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 7.34-7.22 (m, 8H), 5.48 (s, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.55(s, 2H), 3.42 (dd, 1H, J = 11.0, 17.1), 3.20 (dd, 1H, J = 17.1, 22.2), 2.96 (s,2H), 2.75 (t, 1H, J = 14.4), 2.62-2.44 (m, 2H), 2.30 (m, 2H), 2.10 (s, 1H)
19F NMR (282 MHz, CDCl3): δ= -155.17 (m, 1F)