TOP > 国内特許検索 > 需要供給バランシングシステム、スイッチングシステム、需要供給管理システム、スイッチング方法、需要供給バランシング方法、需要供給管理方法、スイッチングプログラム、及び需要供給管理プログラム > 明細書

明細書 :需要供給バランシングシステム、スイッチングシステム、需要供給管理システム、スイッチング方法、需要供給バランシング方法、需要供給管理方法、スイッチングプログラム、及び需要供給管理プログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年4月13日(2017.4.13)
発明の名称または考案の名称 需要供給バランシングシステム、スイッチングシステム、需要供給管理システム、スイッチング方法、需要供給バランシング方法、需要供給管理方法、スイッチングプログラム、及び需要供給管理プログラム
国際特許分類 H02J   3/14        (2006.01)
H02J  13/00        (2006.01)
H04Q   9/00        (2006.01)
FI H02J 3/14 130
H02J 3/14 ZIT
H02J 3/14 160
H02J 13/00 311T
H04Q 9/00 301A
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 26
出願番号 特願2016-514688 (P2016-514688)
国際出願番号 PCT/JP2015/000929
国際公開番号 WO2015/162835
国際出願日 平成27年2月24日(2015.2.24)
国際公開日 平成27年10月29日(2015.10.29)
優先権出願番号 2014088404
優先日 平成26年4月22日(2014.4.22)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】東 俊一
出願人 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】国立研究開発法人科学技術振興機構
個別代理人の代理人 【識別番号】100115808、【弁理士】、【氏名又は名称】加藤 真司
【識別番号】100113549、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 守
審査請求 未請求
テーマコード 5G064
5G066
5K048
Fターム 5G064AA01
5G064AC06
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB12
5G064CB21
5G064DA07
5G066AE09
5G066KA01
5G066KA11
5G066KC01
5K048AA16
5K048BA12
5K048BA32
5K048EB02
5K048EB10
5K048HA01
5K048HA34
要約 消費対象を消費しようとする消費箇所の情報を一か所に集めないで、消費対象を消費する消費箇所を公平に選定して、リアルタイムプライシングを実現する。需要供給バランシングシステム(リアルタイムプライシングシステム)(100)は、電力の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部(21)と、電力源(10)と複数の電力消費機器(40)との間に各々接続される複数のスイッチングシステム(自動デマンドレスポンス(Automated Demand Response)装置)(30)とを備えている。複数のスイッチングシステム(30)の各々は、制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選部(33)と、抽選部(33)にて当選した場合に、電力を電力源(10)から受けて電力消費機器(40)に供給し、かつ/又は、抽選部(33)にて落選した場合に、電力源(10)から電力消費機器(40)への電力の供給を遮断するスイッチング部(34)とを備えている。
特許請求の範囲 【請求項1】
消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部と、
前記制限パラメータ設定部にて設定された前記制限パラメータを送信する送信部と、
前記消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムと、
を備え、
前記複数のスイッチングシステムの各々は、
前記送信部にて送信された前記制限パラメータを受信する受信部と、
前記受信部にて受信した前記制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選部と、
前記抽選部にて当選した場合に、前記消費対象を伝送可能となるように前記中央供給源と前記ノードとを接続し、かつ/又は、前記抽選部にて落選した場合に、前記消費対象を伝送不可能となるように前記中央供給源と前記ノードとの接続を切断するスイッチ部と、
を備えたことを特徴とする需要供給バランシングシステム。
【請求項2】
前記ノードは、前記消費対象を消費する消費箇所であり、
前記スイッチ部が前記中央供給源と前記ノードとを接続することで、前記中央供給源から前記ノードに前記消費対象が伝送されることを特徴とする請求項1に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項3】
前記消費対象は、電力であり、
前記消費箇所は、電力消費機器であることを特徴とする請求項2に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項4】
前記ノードは、前記消費対象を提供する小規模供給源であり、
前記スイッチ部が前記中央供給源と前記小規模供給源とを接続することで、前記小規模供給源から前記中央供給源に前記消費対象が伝送されることを特徴とする請求項1に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項5】
前記消費対象は、電力であり、
前記小規模供給源は、蓄電装置であることを特徴とする請求項4に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項6】
前記消費対象の料金の単価が前記中央供給源の前記供給余力に基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項7】
前記スイッチングシステムは、調整係数を設定する調整係数設定部をさらに備え、
前記当選確率は、前記調整係数設定部にて設定された前記調整係数に基づいて調整されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項8】
前記調整係数設定部は、ユーザの操作に基づいて前記調整係数を設定することを特徴とする請求項7に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項9】
前記制限パラメータ設定部は、前記供給余力が小さいほど前記当選確率が小さくなるような前記制限パラメータを設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項10】
前記制限パラメータ設定部は、前記供給余力が小さいほど前記当選確率が大きくなるような前記制限パラメータを設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項11】
前記消費対象の中央供給源をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の需要供給バランシングシステム。
【請求項12】
消費対象の中央供給源とノードとの間に接続されて用いられるスイッチングシステムであって、
送信されてきた制限パラメータを受信する受信部と、
前記受信部にて受信した前記制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選部と、
前記抽選部にて当選した場合に、前記消費対象を伝送可能となるように前記中央供給源と前記ノードとを接続し、かつ/又は、前記抽選部にて落選した場合に、前記消費対象を伝送不可能となるように前記中央供給源と前記ノードとの接続を切断するスイッチ部と、
を備えたことを特徴とするスイッチングシステム。
【請求項13】
消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムとともに、需要供給バランシングシステムを構成するための需要供給管理システムであって、
前記中央供給源における前記消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部と、
前記制限パラメータ設定部にて設定された前記制限パラメータを、前記複数のスイッチングシステムに送信する送信部と、
を備えたことを特徴とする需要供給管理システム。
【請求項14】
消費対象の中央供給源とノードとの間に接続されて用いられるスイッチ部と通信可能な装置に、
送信されてきた制限パラメータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信した前記制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、
前記抽選部にて当選した場合に、前記消費対象を伝送可能となるように前記中央供給源と前記ノードとを接続し、かつ/又は、前記抽選部にて落選した場合に、前記消費対象を伝送不可能となるように前記中央供給源と前記ノードとの接続を切断するよう前記スイッチ部を制御するための制御信号を前記スイッチ部に送信する制御ステップと、
を実行させるためのスイッチングプログラム。
【請求項15】
消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定ステップと、
前記制限パラメータ設定ステップにて設定された前記制限パラメータを送信する送信ステップと、
前記消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムの各々における、
前記送信ステップにて送信された前記制限パラメータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信した前記制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、
前記抽選ステップにて当選した場合に、前記消費対象を伝送可能となるように前記中央供給源と前記ノードとを接続し、かつ/又は、前記抽選ステップにて落選した場合に、前記消費対象を伝送不可能となるように前記中央供給源と前記ノードとの接続を切断するスイッチングステップと、
を含むことを特徴とする需要供給バランシング方法。
【請求項16】
消費対象の中央供給源とノードとの間で消費対象の伝送及び遮断を切り替えるスイッチング方法であって、
送信されてきた制限パラメータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信した前記制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、
前記抽選ステップにて当選した場合に、前記消費対象を伝送可能となるように前記中央供給源と前記ノードとを接続し、かつ/又は、前記抽選ステップにて落選した場合に、前記消費対象を伝送不可能となるように前記中央供給源と前記ノードとの接続を切断するスイッチングステップと、
を含むことを特徴とするスイッチング方法。
【請求項17】
消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムを含む需要供給バランシングシステムにおいて消費対象の伝送を管理する需要供給管理方法であって、
前記消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定ステップと、
前記制限パラメータ設定ステップにて設定された前記制限パラメータを、前記複数のスイッチングシステムに送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする需要供給管理方法。
【請求項18】
消費対象の中央供給源とノードとの間に接続されて用いられるスイッチングシステムのコンピュータに、
送信されてきた制限パラメータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信した前記制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、
前記抽選ステップにて当選した場合に、前記消費対象を伝送可能となるように前記中央供給源と前記ノードとを接続し、かつ/又は、前記抽選ステップにて落選した場合に、前記消費対象を伝送不可能となるように前記中央供給源と前記ノードとの接続を切断するスイッチングステップと、
を実行させるためのスイッチングプログラム。
【請求項19】
消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムとともに、需要供給バランシングシステムを構成するための需要供給管理システムのコンピュータに、
前記消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定ステップと、
前記制限パラメータ設定ステップにて設定された前記制限パラメータを、前記複数のスイッチングシステムに送信する送信ステップと、
を実行させるための需要供給管理プログラム。
発明の詳細な説明
【関連する出願】
【0001】
本出願では、2014年4月22日に日本国に出願された特許出願番号2014-088404の利益を主張し、当該出願の内容は引用することによりここに組み込まれているものとする。
【技術分野】
【0002】
本技術は、消費対象の需要と供給のバランスをとるための需要供給バランシングシステム、及びそれに用いられるスイッチングシステム及び需要供給管理システム、並びにそれらの方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術及び概要】
【0003】
従来より、複数の電力消費箇所(例えば、各家庭の電力消費機器)での電力の消費量の総量が、それらの複数の電力消費箇所に電力を供給する中央電力源(例えば、発電所)における電力の供給余力を超えないように、複数の電力消費箇所での電力消費を制御する電力需要供給バランシングシステムが提案されている。従来の電力需要供給バランシングシステムでは、複数の電力消費箇所のうちのいずれにおいて電力の消費を許可し、いずれにおいて電力の消費を制限するかを集中管理することで、複数の電力消費箇所における電力の総消費量を、中央電力源の電力の供給能力を超えない所定の目標値以下となるように制限している(例えば、特開2014-54123号公報を参照)。
【実施の形態】
【0004】
このような従来の電力需要供給バランシングシステムは、例えば、複数の電力消費箇所が多数の電気自動車であり、それらの電気自動車を充電する場合に有効に適用される。例えば、100台の電気自動車のうち、中央電力源における電力の供給余力が少ないために50台だけ充電が可能である場合は、100台のなかから充電する50台を公平に選択するために、100台の電気自動車の情報を一か所に集めて、全体を管理すれば、総電力消費量を所定の目標値以下に抑えることができる。
【0005】
また、昨今は、家庭におけるソーラ発電等が普及しており、各家庭の発電設備が小規模電力源となって、中央電力源に対して売電をするインフラも整いつつある。中央電力源における電力の供給余力が不足している場合に、複数の小規模電力源で得られた電力を中央電力源が買い取る場合にも、中央電力源がどの小規模電力源から電力を買い取るかを一か所で集中的に管理すれば、中央電力源における電力の供給余力に応じて、過剰な電力の買い取りを回避して、中央電力源において必要な量の電力を買い取ることができる。
【0006】
しかしながら、管理すべき電力消費箇所や小規模電力源が100万箇所など膨大な数になる場合には、それらの情報を一か所に集めることが困難になり、そのためのインフラのコストが膨大になる。このような問題は、電力に限らず、ガス、水道等の消費対象についても、中央供給源と複数の消費箇所や小規模供給源との間において、同様に生じ得る。
【0007】
本願は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、複数の消費箇所や小規模供給源(以下、消費箇所と小規模供給源を総称して「ノード」という。)の情報を一か所に集めないで、消費対象を伝送するノードを公平に選定できる需要供給バランシングシステムを提供することを目的とする。
【0008】
需要供給バランシングシステムは、消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部と、制限パラメータ設定部にて設定された制限パラメータを送信する送信部と、消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムとを備えた構成を有している。複数のスイッチングシステムの各々は、送信部にて送信された制限パラメータを受信する受信部と、受信部にて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選部と、抽選部にて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選部にて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するスイッチ部とを備えた構成を有している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、第1の実施の形態の需要供給バランシングシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態の需要供給管理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態の供給余力と制限パラメータである当選確率との関係を示した図である。
【図4】図4は、第1の実施の形態のスイッチングシステムの構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、第1の実施の形態における電力料金の単価と供給余力との関係を示すグラフである。
【図6】図6は、本発明の第2の実施の形態の需要供給バランシングシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、第3の実施の形態のスイッチングシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、第4の実施の形態の需要供給バランシングシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0010】
以下、実施の形態の需要供給バランシングシステムについて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本技術を実施する場合の一例を示すものであって、本技術を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本技術の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0011】
ある実施の形態の需要供給バランシングシステムは、消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部と、制限パラメータ設定部にて設定された制限パラメータを送信する送信部と、消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムとを備えた構成を有している。複数のスイッチングシステムの各々は、送信部にて送信された制限パラメータを受信する受信部と、受信部にて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選部と、抽選部にて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選部にて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するスイッチ部とを備えた構成を有している。
【0012】
この構成により、中央供給源の供給余力に基づいて各スイッチングシステムの当選確率が決定されるので、中央供給源とノードとの間で伝送される消費対象の量を所望の量に制御できる。また、この制御のために、設定された制限パラメータを送信部から一律に複数のスイッチングシステムに配信すればよい。また、スイッチングシステムは、制限パラメータ設定部に需要(消費箇所の消費量や小規模供給源の供給量)を通知する必要はなく、そのための送信部を備えていなくてよいため、スイッチングシステムを簡易、安価、小型に構成できる。さらに、複数のノードのうちのどのノードを中央供給源と接続するかを抽選で決定するので、一定の期間で見ると、多数のノードを公平に中央供給源に接続できる。さらに、インフラとしては、制御パラメータ設定部と送信部とを用意すればよく、各スイッチングシステムはこの需要供給バランシングシステムを利用したいユーザがそれぞれのノードに用意すればよいので、インフラに係るコストを低く抑えることができる。なお、制限パラメータは、当選確率そのものであってもよい。また、供給余力は、供給可能な量から実際の供給量を引いた差分であってよく、供給可能な量に対するその差分の割合であってもよい。なお、制限パラメータが当選確率であって、制限パラメータをそのまま抽選部における当選確率として用いる場合も、そのような当選確率は上記の「制限パラメータに基づく当選確率」に該当する。
【0013】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、ノードは、消費対象を消費する消費箇所であってよく、スイッチ部が中央供給源とノードとを接続することで、中央供給源からノードに消費対象が伝送されてよい。
【0014】
この構成により、中央供給源の供給余力に基づいて各スイッチングシステムの当選確率が決定されるので、供給余力に応じて複数の消費箇所における合計の消費量を所定の目標値(供給源の供給限界や契約により定まる上限に基づいて決定されてよい)に制御できる。また、どの消費箇所に消費対象を供給して消費させるかを抽選で決定するので、一定の期間で見ると、多数の消費箇所に公平に消費対象を供給できる。
【0015】
また、上記の需要供給バランシングシステムにおいて、消費対象は、電力であってよく、消費箇所は、電力消費機器であってよい。
【0016】
この構成により、中央供給源における電力の供給余力に基づいて各スイッチングシステムの当選確率が決定されるので、中央供給源における電力の供給余力に応じて複数の電力消費機器における合計の電力消費量を制御できる。
【0017】
また、上記の需要供給バランシングシステムにおいて、ノードは、消費対象を提供する小規模供給源であってよく、スイッチ部が中央供給源と小規模供給源とを接続することで、小規模供給源から中央供給源に消費対象が伝送されてよい。
【0018】
この構成により、中央供給源の供給余力に基づいて各スイッチングシステムの当選確率が決定されるので、供給余力に応じて複数の小規模供給源からの合計の提供量を所定の目標値(中央供給源の供給余力の不足分に基づいて決定されてよい)に制御できる。また、どの小規模供給源に消費対象を提供してもらうかを抽選で決定するので、一定の期間で見ると、多数の小規模供給源に公平に消費対象を提供させることができる。
【0019】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、消費対象は、電力であってよく、小規模供給源は、蓄電装置であってよい。
【0020】
この構成により、中央供給源における電力の供給余力に基づいて各スイッチングシステムの当選確率が決定されるので、中央供給源における電力の供給余力に応じて複数の蓄電装置から提供される合計の電力量を制御できる。
【0021】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、消費対象の料金の単価が中央供給源の供給余力に基づいて決定されてよい。
【0022】
この構成により、例えば、中央供給源において供給余力が切迫して料金が高くなっているときには電力の消費を自動的に抑え、又は、中央供給源において供給余力が切迫して料金が高くなっているときに売電を促進することができるので、ユーザはスイッチングシステムを導入する動機ができ、スイッチングシステムを広く普及させることができる。
【0023】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、スイッチングシステムは、調整係数を設定する調整係数設定部をさらに備えていてよく、当選確率は、調整係数設定部にて設定された調整係数に基づいて調整されてよい。
【0024】
この構成により、各スイッチングシステムにおいて、そのスイッチングシステムにおける当選確率を調整できるので、ユーザは例えば消費対象の供給を急ぐ場合には当選確率を上げる等の調整を行うことができる。また、このようなスイッチングシステムごとの当選確率の調整を集中管理で行う必要がなく、インフラに係るコストを抑えることができる。
【0025】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、調整係数設定部は、ユーザの操作に基づいて調整係数を設定してよい。
【0026】
この構成により、ユーザが任意の時に必要に応じて当選確率を調整することができる。
【0027】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、制限パラメータ設定部は、供給余力が小さいほど当選確率が低くなるような制限パラメータを設定してよい。
【0028】
この構成により、供給余力が小さいときに、消費量が小さくなるので、供給余力がゼロになってしまうことを回避できる。
【0029】
上記の需要供給バランシングシステムにおいて、制限パラメータ設定部は、供給余力が小さいほど当選確率が大きくなるような制限パラメータを設定してよい。
【0030】
この構成により、供給余力が小さいときに、小規模供給源から中央供給源に提供される電力量が大きくなるので、供給余力がゼロになってしまうことを回避できる。
【0031】
本発明のスイッチングシステムは、消費対象の中央供給源とノードとの間に接続されて用いられるスイッチングシステムであって、送信されてきた制限パラメータを受信する受信部と、受信部にて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選部と、抽選部にて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選部にて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するスイッチ部とを備えた構成を有している。
【0032】
この構成により、制限パラメータに基づく当選確率で接続/切断の抽選を行うので、このようなスイッチングシステムを複数のノードの各々について設けることで、複数のノードに関する情報を一か所に集めて、各ノードにそれぞれ接続/切断を指示するといった集中管理が不要となる。
【0033】
本発明の需要供給管理システムは、消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムとともに、需要供給バランシングシステムを構成するための需要供給管理システムであって、中央供給源における消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部と、制限パラメータ設定部にて設定された制限パラメータを、複数のスイッチングシステムに送信する送信部とを備えた構成を有している。
【0034】
この構成により、供給余力に基づく制限パラメータを複数のスイッチングシステムに一律に送信するので、複数のスイッチングシステムの各々について個別に接続/切断を指示する必要がなくなり、低コストで需要と供給の管理を実現できる。
【0035】
本発明のスイッチングプログラムは、消費対象の中央供給源とノードとの間に接続されて用いられるスイッチ部と通信可能な装置に、送信されてきた制限パラメータを受信する受信ステップと、受信ステップにて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、抽選部にて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選部にて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するようスイッチ部を制御するための制御信号をスイッチ部に送信する制御ステップとを実行させる構成を有している。
【0036】
この構成によっても、制限パラメータに基づく当選確率で接続/切断の抽選を行うので、このようなスイッチングシステムを複数のノードに設けることで、複数のノードの需要に関する情報を一か所に集めて、各ノードに個別に接続/切断を指示するといった集中管理が不要となる。
【0037】
本発明の需要供給バランシング方法は、消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定ステップと、制限パラメータ設定ステップにて設定された制限パラメータを送信する送信ステップと、消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムの各々における、送信ステップにて送信された制限パラメータを受信する受信ステップと、受信ステップにて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、抽選ステップにて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選ステップにて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するスイッチングステップとを含む構成を有している。
【0038】
この構成によっても、供給余力に基づいて各スイッチングシステムの当選確率が決定されるので、必要な量の消費対象を中央供給源とノードとの間で伝送することができる。また、このために、送信ステップでは、設定された制限パラメータを一律に複数のスイッチングシステムに配信すればよい。また、スイッチングシステムは、制限パラメータの設定のために各ノードに関する情報を通知する必要はなく、そのための送信部を備えていなくてよいため、スイッチングシステムを簡易、安価、小型に構成できる。さらに、どのノードを中央供給源と接続するかを抽選で決定するので、一定の期間で見ると、多数のノードを公平に中央供給源に接続できる。
【0039】
本発明のスイッチング方法は、消費対象の中央供給源とノードとの間で消費対象の伝送及び遮断を切り替えるスイッチング方法であって、送信されてきた制限パラメータを受信する受信ステップと、受信ステップにて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、抽選ステップにて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選ステップにて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するスイッチングステップとを含む構成を有している。
【0040】
この構成によっても、制限パラメータに基づく当選確率で接続/切断の抽選を行うので、このようなスイッチング方法を複数のノードの各々について実行することで、複数のノードに関する情報を一か所に集めて、各ノードにそれぞれ接続/切断を指示するといった集中管理が不要となる。
【0041】
本発明の需要供給方法は、消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムを含む需要供給バランシングシステムにおいて消費対象の伝送を管理する需要供給管理方法であって、消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定ステップと、制限パラメータ設定ステップにて設定された制限パラメータを、複数のスイッチングシステムに送信する送信ステップとを含む構成を有している。
【0042】
この構成によっても、供給余力に基づく制限パラメータを複数のスイッチングシステムに一律に送信するので、複数のスイッチングシステムの各々について、個別に接続/切断を指示する必要がなくなり、低コストで需要と供給の管理を実現できる。
【0043】
本発明のスイッチングプログラムは、消費対象の中央供給源とノードとの間に接続されて用いられるスイッチングシステムのコンピュータに、送信されてきた制限パラメータを受信する受信ステップと、受信ステップにて受信した制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う抽選ステップと、抽選ステップにて当選した場合に、消費対象を伝送可能となるように中央供給源とノードとを接続し、かつ/又は、抽選ステップにて落選した場合に、消費対象を伝送不可能となるように中央供給源とノードとの接続を切断するスイッチングステップとを実行させる構成を有している。
【0044】
この構成によっても、制限パラメータに基づく当選確率で接続/切断の抽選を行うので、このようなスイッチング方法を複数のノードで実行することで、複数のノードに関する情報を一か所に集めて、各ノードに個別に接続/切断を指示するといった集中管理が不要となる。
【0045】
本発明の需要供給管理プログラムは、消費対象の中央供給源と複数のノードとの間に各々接続される複数のスイッチングシステムとともに、需要供給バランシングシステムを構成するための需要供給管理システムのコンピュータに、消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定ステップと、制限パラメータ設定ステップにて設定された制限パラメータを、複数のスイッチングシステムに送信する送信ステップとを実行させる構成を有している。
【0046】
この構成によっても、中央供給源の供給余力に基づく制限パラメータを複数のスイッチングシステムに一律に送信するので、複数のスイッチングシステムの各々について、個別に接続/切断を指示する必要がなくなり、低コストで消費対象の伝送量の制御を実現できる。
【0047】
以下、具体的な実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0048】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の需要供給バランシングシステムの全体構成を示すブロック図である。本実施の形態では、消費対象が電力であり、中央供給源が消費対象である電力をノードに供給する電力源であり、ノードが消費対象である電力を消費する消費箇所であり、需要供給バランシングシステムが電力源の供給余力に応じて複数のノードに電力を供給する消費制御システムである場合を説明する。本実施の形態において、より具体的には、電力源は発電所であり、消費箇所は電気自動車等の電力消費機器や複数の電力消費機器に配電する配電機器である。なお、本願において電力の「消費」とは、必ずしも電力を他の形態のエネルギーに変換することを意味せず、例えば電力源からの電力を受けて電気自動車のバッテリに充電することも、本願では電力の「消費」というものとする。
【0049】
図1に示すように、需要供給バランシングシステム100は、中央供給源としての電力源10と、需要供給管理システム20と、複数のスイッチングシステム(自動デマンドレスポンス(Automated Demand Response)装置)30と、複数のノードとしての電力消費機器40と、複数の料金計数器50とからなる。図1において、実線は電力供給用の電線(以下、単に「電線」という。)を示しており、点線は信号の伝送経路(以下、「通信経路」という。)を示している。複数の電力消費機器40は、それぞれ電力源10と電線で接続されており、電力源10から電力の供給を受けて、電力を消費する。
【0050】
本実施の形態の需要供給バランシングシステム100は、この電力源10と電力消費機器40との間の電線に、電力源10からの電力を電力消費機器40に供給し、又は遮断するスイッチングシステム30を介在させることが特徴であるが、すべての電力消費機器40に対してこのスイッチングシステム30を介在させる必要はなく、スイッチングシステム30を介さずに電力源10に接続されて電力源10から電力の供給を受ける電力消費機器40があってもよく、あるいは、別のアルゴリズムで動作するスイッチングシステムを介して電力源10から電力の供給を受ける電力消費機器40があってもよい。
【0051】
また、図1に示すように、消費箇所として、複数の電力消費機器40と電力源30との間に介在して、電力源30の電力を複数の電力消費機器40に分配する配電機器60が設けられ、この配電機器60と電力源30との間にスイッチングシステム30が設けられてもよい。図1では、2つの電力消費機器40と1つの配電機器60がスイッチングシステム30を介して電力源10と接続されており、1つの電力消費機器40がスイッチングシステム30を介さずに電力源10と接続されている。また、配電機器60には配電機器60は、例えばビルに設けられ、この場合、この配電機器60につながる複数の電力消費機器40は、ビル内で用いられる電力消費機器である。
【0052】
電力消費機器40は、例えば、電気自動車のように電力を消費して動作する電化製品である。電化製品での電力の消費としては、例えば電気自動車で行われる充電が想定される。スイッチングシステム30は、例えば、家庭用のコンセントに接続する機器である。スイッチングシステム30が家庭用のコンセントに接続される機器である場合には、そのスイッチングシステム30にさらに電力消費機器40を接続することで、図1に示すように電力消費機器40をスイッチングシステム30経由で電力源10と接続することができる。
【0053】
料金計数器50は、電力消費機器40に接続された電線において供給される電力に基づいて、電力の消費料金を計算する。電力の消費料金は、電力料金の単価に消費した電力量を乗じることで求められる。
【0054】
電力源10は、供給可能な電力が変動し得る電力源であり、例えば、発電所であってよく、適宜のタイミングで充電される蓄電池であってもよい。需要供給管理システム20は、電力源10に接続された電線において複数の電力消費機器40に供給される電力を電力の「消費量」として入力し、また、電力源10から供給可能な最大限の電力(供給限界)を電力の「供給能力」として入力し、この供給能力を目標値として、当該目標値と消費量との差分から、供給余力を求める。なお、目標値は、供給能力に対してマージンを確保した値として設定してもよく、例えば、目標値=0.9×供給能力としてよい。
【0055】
需要供給管理システム20は無線送信を行う送信部を備えている。スイッチングシステム30は無線受信を行う受信部を備えており、需要供給管理システム20の送信部から送信されてきた信号を受信することができる。需要供給管理システム20とスイッチングシステム30との間の通信には、その少なくとも一部に携帯電話回線等の公衆回線を用いてよく、インターネット網を用いてよい。また、需要供給管理システム20とスイッチングシステム30との間の通信は、一部が有線通信で一部が無線通信、すべてが有線通信、すべてが無線通信のいずれであってもよい。また、需要供給管理システム20から複数のスイッチングシステム30への配信は、ラジオ電波によってなされてもよいし、電力線通信を利用して行われてもよい。
【0056】
図2は、本発明の第1の実施の形態の需要供給管理システム20の構成を示すブロック図である。需要供給管理システム20は、電力源10における消費対象の供給余力に基づいて制限パラメータを設定する制限パラメータ設定部21と、制限パラメータ設定部21にて設定された制限パラメータを送信する送信部22とを備えている。
【0057】
制限パラメータ設定部21は、供給能力と消費量に基づいて制限パラメータを設定する。上述のように、この供給能力とは、電力源10から供給可能な電力量であり、この情報は電力源10から取得する。なお、供給能力が変動せず、一定である場合には、その固定の供給能力が制限パラメータ設定部21に記憶されていてもよい。消費量とは、電力源10から複数の電力消費機器40に実際に供給されている電力量であり、この情報は、電力源10と複数の電力消費機器40とを接続する電線に流れる電流及び電圧を監視して取得される。
【0058】
制限パラメータ設定部21は、供給能力Sから消費量Cを引いた差分(S-C)を供給余力とする。変形例としては、例えば、供給能力Sから消費量Cを引いた差分(S-C)の供給能力Sに対する割合(1-C/S)を供給余力としてもよい。このほか、供給余力は、供給能力が多いほど多く、消費量が少ないほど少ないものであれば、他の計算によって定義される値であってもよい。
【0059】
制限パラメータ設定部21は、供給余力に応じた制限パラメータを設定する。ここで、制限パラメータとは、複数の電力消費機器40で消費される電力の総量を制限するために、複数のスイッチングシステム30の各々で用いられるパラメータである。制限パラメータとしては、種々のパラメータを採用できるが、本実施の形態では、供給余力が小さくなるとそれに応じて連続的に小さくなる当選確率(0~100%)を制限パラメータとする。要するに、制限パラメータ設定部21は、供給能力と消費量に基づいて、当選確率を決定する。
【0060】
図3は、本発明の第1の実施の形態の供給余力と制限パラメータである当選確率との関係を示した図である。本実施の形態では、供給余力が閾値taより大きい場合には、当選確率を100%とし、供給余力が閾値taよりも小さい場合には、供給余力が小さくなるにつれて当選確率を連続的に小さくする。供給余力が0である場合には、当選確率を0%とする。なお、供給余力が0から所定の値までのときにすべて当選確率を0%としてもよい(供給余力が所定の値以上となった時に当選確率を0%から立ち上げるようにしてもよい)。
【0061】
送信部22は、制限パラメータ設定部21にて設定された制限パラメータを複数のスイッチングシステム30に向けて無線送信する。このとき、制限パラメータは、アンテナ23を利用して無線通信の方式で需要供給管理システム20から無線送信される。また、複数のスイッチングシステム30に対しては、個別に異なる制限パラメータを送信するのではなく、制限パラメータ設定部21にて設定された制限パラメータを複数のスイッチングシステム30に一律に送信(配信)する。これにより、複数のスイッチングシステム30では、同一のタイミングには同一の制限パラメータを受信することになる。
【0062】
なお、制限パラメータ設定部21は、当選確率が100%であるときに、電力消費の制限をしない旨の制御信号(制限解除信号)を出力してよく、当選確率が0%であるときに、電力消費を禁止する旨の制御信号(消費禁止信号)を出力してよく、送信部22は、このような制御信号を複数のスイッチングシステム30に送信してよい。
【0063】
図4は、本発明の第1の実施の形態のスイッチングシステムの構成を示すブロック図である。図4に示すように、スイッチングシステム30は、アンテナ31と、受信部32と、抽選部33と、スイッチング部34と、調整係数設定部35と、約定情報生成部36とを備えている。受信部32は、アンテナ31を用いて、需要供給管理システム20から無線送信されてきた制限パラメータを受信する。受信部32にて受信した制限パラメータは、抽選部33及び約定情報生成部36に出力される。
【0064】
抽選部33は、制限パラメータに基づく当選確率で抽選を行う。本実施の形態では、制限パラメータとして当選確率そのものが需要供給管理システム20から送信されてくるので、抽選部33は、基本的にはこの制御パラメータとしての当選確率に従って抽選を行う。
【0065】
本実施の形態のスイッチングシステム30では、制御パラメータに従った当選確率を調整することができる。調整係数設定部35は、制御パラメータに従った当選確率を調整するための調整係数を設定する。調整係数設定部35は、所定のプログラムに従って、諸条件に応じて調整係数を自動的に設定してもよいし、ユーザの操作に従って調整係数を設定してもよい。
【0066】
調整係数設定部35が自動的に調整係数を設定する場合は、例えば、需要供給管理システム20から送信されてきた制限パラメータとしての当選確率が所定の下限値よりも低い場合には、当選確率をより低くする(ないしは0%にする)調整係数を設定してよく、費管理システム20から送信されてきた制限パラメータとしての当選確率が所定の上限値よりも高い場合には、当選確率をより高くする(ないしは100%にする)調整係数を設定してよい。後述するように、当選確率が低い場合には消費料金の単価が高くなり、当選確率が高い場合には消費料金の単価が安くなるので、上記のように調整係数を自動設定することで、単価が高いときに当選する確率をより低くして、単価が比較的安いときに当選する確率を高くすることができる。
【0067】
ユーザの操作に従って調整係数を設定するために、スイッチングシステム30に、調整係数設定部35として、ユーザが調整係数を設定するために操作するダイヤルが備えられていてよい。ユーザは、例えば、料金単価に関わらず優先的に電力を消費したい場合には、当選確率を高くする調整係数を設定し、逆に、電力を消費するタイミングを重視せず、料金単価を重視する場合には、当選確率を低くする調整係数を設定するなど、随意に調整係数を設定できる。
【0068】
また、調整係数設定部35が時計を備え、ユーザが指定する時刻に、ユーザが指定する調整係数を設定してもよい。また、ユーザが調整係数設定部35に対して、遅くとも充電を完了すべき時刻又は遅くとも充電を開始すべき時刻(両者を合わせて「目標時刻」という。)を設定し、この目標時刻に充電が完了し、又は充電が開始されるように、調整係数設定部35が自動的に調整係数を設定してもよい。この場合には、目標時刻に向けて自動的に調整係数を設定しても当選しなかった場合に、最終的に当選確率を100%にするように調整係数を設定することで、目標時刻での充電完了又は充電開始を実現してよいし、当選確率が高くなったとき(単価が安くなったとき)に当選確率が100%にするように調整係数を設定してもよい。
【0069】
なお、当選確率を100%にするように調整係数を設定するときの調整係数設定部35は、抽選部33による抽選の機能をオフにして、又は、抽選部33による抽選の結果に関わらず、常時接続するようにスイッチング部34を制御していることになり、調整係数設定部35が当選確率を0%にするように調整係数を設定するときは、調整係数設定部235は、抽選部33による抽選の機能をオフにして、又は、抽選部33による抽選の結果に関わらず、常時切断するようにスイッチング部34を制御していることになる。よって、スイッチングシステム30は、調整係数設定部35の代わりに、抽選部33による抽選の機能をオフにし、又は、抽選部33による抽選の結果に関わらず、スイッチング部34を接続し、又は切断する機能を備えていてもよい。
【0070】
抽選部33は、制限パラメータに従った当選確率(調整係数によって調整された場合には調整後の当選確率)に従って抽選を行う。抽選の結果は、当選又は落選である。抽選部33は、抽選の結果をスイッチング部34に出力する。なお、抽選部33は、受信部32が需要供給管理システム20から上記の制限解除信号、消費禁止信号を受信したときは、この信号を直接スイッチング部34に出力する。
【0071】
スイッチング部34は、電力源10と電線L1で接続され、電力消費機器40と電線L2で接続されている。スイッチング部34は、抽選部33からの抽選結果が当選である場合及び抽選部33から制限解除信号を受けた場合は、電線L1と電線L2とを接続して、電力源10から受けた電力を電力消費機器40に供給し、抽選部33からの抽選結果が落選である場合及び抽選部33から消費禁止信号を受けた場合は、電線L1と電線L2との接続を切って、電力源10から受けた電力の電力消費機器40への供給を遮断する。
【0072】
スイッチング部34は、抽選部33から落選の結果又は消費禁止信号が入力されたときにのみ電力消費機器40への電力の供給を遮断し、それ以外のときには電力消費機器40に電力を供給するものであってもよいし、逆に、抽選部33から当選の結果又は制限解除信号が入力されたときにのみ電力消費機器40に電力を供給し、それ以外のときには電力消費機器40への電力の供給を遮断するものであってもよい。
【0073】
約定情報生成部36は、電力供給が行われた時刻とその時の制限パラメータとを含む約定情報を生成し、料金計数器50に出力する。上述のように、料金計数器50は、約定情報に基づいて電力の消費料金を計算するこの消費料金は、電力供給が行われた時刻における電力料金の単価(単位電力量当たりの料金)に消費した電力量を乗じて求められる。電力料金の単価は、供給余力に基づいて決定される。本実施の形態では、供給余力が制限パラメータに反映されているので、料金計数器50は、約定情報としてスイッチングシステム30から取得した制限パラメータに応じて単価を決定する。
【0074】
図5は、本発明の第1の実施の形態における電力料金の単価と供給余力との関係を示すグラフである。図5に示すように、電力料金の単価は、供給余力が小さくなるにつれて段階的に上昇する。供給余力が所定の閾値tb以上である場合には、通常料金となる。料金計数器50には、図5のグラフに対応するテーブルが記憶されている。このように、電力料金の単価が供給余力に応じて変化するので、本実施の形態の需要供給バランシングシステム100は、リアルタイムプライシングシステムと呼ぶこともできる。なお、図1の例では、電力消費機器40ごとに料金計数器50が設けられているが、1つの料金計数器50が複数の電力消費機器40における消費料金をそれぞれ計算してもよい。料金計数器50は、所定の期間(例えば1か月)の消費料金を累積して、当該期間の電力料金の請求額を決定する。
【0075】
なお、スイッチングシステム30にて当選して電力の供給を受けている最中に供給余力が変化して、それに応じて電力料金の単価も変動する場合には、消費料金は、当選した時点での電力料金の単価を考慮して一定のルールに基づいて算出される。このルールは、例えば、電力料金の単価が安いときに当選して給電が開始されたとしても、その後すぐに電力料金の単価が高くなり、それを料金に反映させると、電力料金の単価が安いときに当選した消費者のメリットにならない一方、当選した時点での電力料金の単価のまま使い続けるようにすると、電力料金の単価が安いときに当選して、安い単価のままで長時間にわたり電力を消費される可能性があることを考慮して、決定される。
【0076】
なお、この電気料金の単価は、制限パラメータと対応関係があってもよいし、なくてもよい。すなわち、通常料金となる供給余力の閾値tbと当選確率が100%となり、又は制限解除信号が生成される供給余力taとは一致していても、一致していなくてもよい。また、図5では、電力料金の単価が段階的に変化する例を示したが、供給余力が小さくなるにつれて連続的に上昇するようにしてもよい。
【0077】
なお、上記の第1の実施の形態では、料金計数器50において消費料金を算出したが、料金計数器50の機能がスイッチングシステム30に設けられ、スイッチングシステム30にて料金が計算されてもよい。
【0078】
以上のように、本発明の第1の実施の形態の需要供給バランシングシステム100によれば、電力源10の供給余力に基づいて各スイッチングシステム30における抽選の当選確率が決定されるので、電力源10の供給余力に応じて複数の電力消費機器40における合計の電力消費量を制御できる。また、合計の電力消費量を制御するために、複数の電力消費機器40の各々に向けて電力を供給するか遮断するかを指示する必要はなく、需要供給管理システム20は、設定された制限パラメータを一律に複数のスイッチングシステム30に配信すればよい。また、各スイッチングシステム30は、需要供給管理システム20にその電力需要を通知する必要はなく、そのための送信部を備えていなくてよいため、スイッチングシステム30を簡易、安価、小型に構成できる。
【0079】
さらに、どの電力消費機器40に電力を供給して消費させるかを抽選で決定するので、ある程度の長い期間で見ると、多数の電力消費機器40に公平に電力を供給できる。また、インフラとしては、制御パラメータ設定部21と送信部22とを備えた需要供給管理システム20を用意すればよく、各スイッチングシステム30はこの需要供給バランシングシステム100を利用したいユーザがそれぞれの電力消費機器40について用意すればよいので、インフラに係るコストを低く抑えることができる。
【0080】
また、本実施の形態によれば、時間帯別に電力料金の単価を設定するとともにスマートメータを導入することで、供給余力がひっ迫する時間帯の電力の使用抑制を促し、かつ、需要者の利便性と電力供給の安定性を損なわない自動的なデマンドレスポンス(Automated Demand Response)を低コストで実現できる。
【0081】
なお、図1に示すように、複数の電力消費機器40の中には、スイッチングシステム30を導入していない電力消費機器40もあり、これらがどの程度電力を消費するかは予想できない。よって、需要供給管理システム20において制限パラメータを設定することで、スイッチングシステム30に接続された電力消費機器40における総電力消費量を制御できたとしても、スイッチングシステム30を導入していない電力消費機器40による電力消費によっては、目標値を超えてしまうことも考えられる。しかしながら、需要供給管理システム20では、そのようなスイッチングシステム30を導入していない電力消費機器40における電力消費も含むすべての電力消費量に基づいてフィードバック制御をして制限パラメータを設定するので、総電力消費量は常に目標値に収束するよう制御されることになる。
【0082】
また、上記の実施の形態では、電力消費機器40とスイッチングシステム30とが別体であったが、これらが一体的に構成されていてもよい。すなわち、スイッチングシステム30の機能が電力消費機器40に備わっていてもよい。
【0083】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態の需要供給バランシングシステムの全体構成を示すブロック図である。本実施の形態でも、消費対象が電力であり、消費箇所が電力消費機器である需要供給バランシングシステムを例に説明する。図6の需要供給バランシングシステム101において、図1の需要供給バランシングシステム100の構成と同様の構成については説明を省略する。
【0084】
図6に示すように、需要供給バランシングシステム101は、需要供給管理システム20と、複数のスイッチングシステム30と、各スイッチングシステム30に接続された複数の電力消費機器40を備えている。この需要供給バランシングシステム101は、例えば、消費電力の上限について電力会社と契約をしている1棟のビル内で構成される。即ち、本実施の形態の需要供給バランシングシステム101は、電力源10の供給能力ではなく、所定の範囲内(以下、「系内」という。)の消費電力量についての契約によって定められた上限(以下、「契約電力」という。)を目標値として、この目標値と系内で消費されている総電力量(以下、「系内電力消費量」という。)とに基づいて、供給余力を決定し、目標値を超えないように系内の電力の消費量を制御するためのシステムである。なお、目標値は、契約電力に対してマージンを確保した値として設定してもよく、例えば、目標値=0.9×契約電力としてよい。
【0085】
このために、需要供給管理システム20には、契約電力の情報、及び系内電力消費量の情報が入力される。需要供給管理システム20の制限パラメータ設定部21では、第1の実施の形態で供給能力と消費量に基づいて制限パラメータを設定したのに代えて、それと同じ方法で、契約電力と系内電力消費量とに基づいて、供給余力を決定し、制限パラメータを設定する。
【0086】
本実施の形態では、系内のすべての電力消費機器40がスイッチングシステム30を介して電力源10に接続されていてもよいし、例えば、駐車場に設置された複数の電気自動車の充電ステーションの各々にのみスイッチングシステム30を設置してもよい。
【0087】
本実施の形態は、供給余力が切迫しているときに電力料金の単価を上げることで、電力消費を制限するためのスイッチングシステム30の導入を促した第1の実施の形態とは異なり、系内での電力の消費量を契約電力以下に抑えることを目的とするので、供給余力に応じた電力料金の単価の変動はないものとする。よって、第1の実施の形態と異なり、電気料金の単価は一定であるが、スイッチングシステム30にて落選すると各電力消費機器40における電力の消費が制限される点は、第1の実施の形態と同様である。
【0088】
このように、本実施の形態の需要供給バランシングシステム101によれば、契約電力に対する供給余力に基づいて各スイッチングシステム30における抽選の当選確率が決定されるので、供給余力に応じて複数の電力消費機器40における合計の電力消費量を、契約電力を超えないように制御できる。また、合計の電力消費量を制御するために、複数の電力消費機器40の各々に向けて電力を供給するか遮断するかを指示する必要はなく、需要供給管理システム20は、設定された制限パラメータを一律に複数のスイッチングシステム30に配信すればよい。また、各スイッチングシステム30は、需要供給管理システム20にその電力需要を通知する必要はなく、そのための送信部を備えていなくてよいため、スイッチングシステム30を簡易、安価、小型に構成できる。
【0089】
さらに、どの電力消費機器40に電力を供給して消費させるかを抽選で決定するので、ある程度の長い期間で見ると、多数の電力消費機器40に公平に電力を供給できる。また、インフラとしては、制御パラメータ設定部21と送信部22とを備えた需要供給管理システムを用意すればよく、スイッチングシステム30を電力の供給を制限してよい電力消費機器40ごとに用意すればよいので、インフラに係るコストを低く抑えることができる。
【0090】
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態のスイッチングシステムの構成を示すブロック図である。図7のスイッチングシステム300において、第1の実施の形態のスイッチングシステム30と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0091】
本実施の形態のスイッチングシステム300は、携帯端末301及びスイッチング装置302からなる。第1の実施の形態のスイッチングシステム30における受信部32、抽選部33、及び調整係数設定部35は、携帯端末301に備えられ、第1の実施の形態のスイッチングシステム30におけるスイッチング部34の構成はスイッチング装置302に備えられる。
【0092】
携帯端末301は、各種のアプリケーションプログラムをインストールして利用できるコンピュータであり、本実施の形態の携帯端末301は、本実施の形態のスイッチングプログラムがインストールされることにより、抽選部33及び調整係数設定部35の機能が実現される。スイッチング装置302は、第1の実施の形態のスイッチングシステム30と同様に、電力源10と電力消費機器40との間の電線に接続される。よって、電力消費機器40は、スイッチング装置302を介して電力源10に電線で接続される。
【0093】
携帯端末301は、アンテナ38aを用いて無線通信を行う送信部37を備えており、スイッチング装置302は、アンテナ38bを用いて無線受信を行う受信部39を備えている。携帯端末301の送信部37は、抽選部33での抽選の結果の情報や制限解除信号、消費禁止信号をスイッチング装置302に送信する。スイッチング装置302の受信部39は、抽選の結果の情報、制限解除信号、消費禁止信号を受信して、スイッチング部34はそれらに従って、電線L1と電線L2とを接続して電力源10から受けた電力を電力消費機器40に供給し、又は電線L1と電線L2との接続を切って、電力源10から受けた電力の電力消費機器40への供給を遮断する。
【0094】
本実施の形態によれば、スイッチング装置302を簡単な構成にして、抽選部33、調整係数設定部35等の構成を汎用のコンピュータにアプリケーションプログラムをインストールすることで実現できる。
【0095】
(第4の実施の形態)
第1ないし第3の実施の形態では、ノードが消費対象を消費する消費箇所(より具体的には電力を消費する電気自動車等の電力消費機器)であり、需要供給バランシングシステム100が中央供給源の供給余力に応じて複数のノードに消費対象を供給するシステムである場合を説明したが、需要供給バランシングシステムはこれに限られない。本実施の形態の需要供給バランシングシステムは、中央供給源において消費対象の供給余力が不足しているときに、複数のノードから消費対象を中央供給源に提供するシステムである。
【0096】
本実施の形態の需要供給バランシングシステムでは、上記の実施の形態で説明したノードは、消費対象の消費箇所ではなく、中央供給源に消費対象を提供する小規模供給源がノードとなる。消費対象が電力である場合には、例えば電気自動車の蓄電池や太陽光発電によって得られた電力を蓄積する蓄電池等の蓄電装置が小規模供給源となり得る。
【0097】
また、電気自動車の蓄電池のように、蓄電量が少なく充電をする必要があるときは上記の実施の形態で説明した消費箇所となり、蓄電量が十分にあり電力を提供可能であるときは上記の小規模供給源となり得るノードもあり得る。この場合において、ノードが消費箇所となる場合と小規模供給源となる場合とでは、異なる接続経路(電線)で中央供給源とノードと接続することとなる。しかしながら、スイッチングシステムは、ノードで電力を消費する場合にも、ノードから電力を提供する場合にも、同じ構成であってよい。即ち、スイッチングシステムは、需要供給管理システムから受信した制限パラメータに基づいて抽選を行って、中央供給源とノードとの間の接続と切断を切り替える構成を有していればよい。
【0098】
そして、需要供給バランシングシステムが提供制御システムとして応用された場合にも、需要供給管理システムは複数のノードである小規模供給源の各々についての情報を集約する必要はなく、供給余力(の不足)に応じた制限パラメータを複数のスイッチングシステムに配信すればよいので、インフラに係るコストを抑えることができる。
【0099】
図8は、小規模供給源としての蓄電装置から中央供給源に電力を提供する場合の需要供給バランシングシステムの全体構成を示すブロック図である。図8に示すように、需要供給バランシングシステム102は、中央供給源としての電力源10と、需要供給管理システム20と、複数のスイッチングシステム30と、複数の蓄電装置としての蓄電池70と、複数の発電装置としての発電機80とからなる。図8においても、図1と同様に、実線は電線を示しており、点線は通信経路を示している。複数の蓄電池70の各々は、一方で電力源10と電線で接続されており、他方で発電機80に接続されており、発電機80で生成された電力を蓄積するとともに、蓄積した電力を電力源10に供給する。なお、蓄電装置は、蓄電機能を有する蓄電池以外の任意の装置であってよい。
【0100】
本実施の形態の需要供給バランシングシステム102は、この電力源10と蓄電池70との間の電線に、蓄電池70からの電力を電力源10に供給し、又は遮断するスイッチングシステム30を介在させることが特徴であるが、すべての蓄電池70に対してこのスイッチングシステム30を介在させる必要はなく、図8には図示しないが、スイッチングシステム30を介さずに電力源10に接続されて電力源10に電力を供給する蓄電池70があってもよく、あるいは別のアルゴリズムで動作するスイッチングシステムを介して電力源10に電力を供給する蓄電池70があってもよい。
【0101】
発電機80は、例えば家庭に設置されて太陽光のエネルギーを電力に変換するソーラパネルである。発電機80で生成された電力は蓄電池70に蓄積され、家庭で使用されるが、ユーザは、余った電力を電力源10に有償で提供(売電)することができる。
【0102】
電力源10は、各発電機80で発電されて蓄電池70に蓄積された電力を買い取るが、このために、需要供給管理システム20は、図2に示した構成を有し、制限パラメータ設定部21にて、消費量と供給能力から供給余力を求め、供給余力に基づいて制限パラメータを設定する。具体的には、需要共有システム20は、供給余力が小さいほど、当選確率が高くなるような制限パラメータを設定する。
【0103】
スイッチングシステム30は図4に示した構成を有する。但し、本実施の形態では、スイッチング部34は、電線L1を介して電力源10と接続され、電線L2を介して蓄電池70と接続されている。ユーザは、調整係数設定部35を利用して、電力の買い取り価格が低い(供給余力が大きい)場合にも売電しやすくなるように、当選確率を調整することができ、逆に、電力の買い取り価格が低い場合には売電しにくくするように、当選確率を調整することも可能である。
【0104】
また、上記の実施の形態では、供給余力に応じて制限パラメータ(当選確率)が連続的に変化するようにしたが、供給余力に応じて制限パラメータが段階的に変化するようにしてもよい。
【0105】
また、上記の実施の形態では、制限パラメータとして需要供給管理システム20から当選確率を複数のスイッチングシステム30に送信したが、制限パラメータは当選確率に限られず、例えば、供給余力を示す値、供給余力に応じて変動する電力料金の単価等であってよい。この場合には、スイッチングシステム30の抽選部33は、それらの制限パラメータに基づいて、当選確率を求め、必要に応じて調整係数で調整した後に、抽選を行う。このために抽選部33には、制限パラメータと当選確率との関係を規定したテーブルが記憶されており、抽選部33は、このテーブルを参照して制限パラメータを当選確率に変換する。
【0106】
また、スイッチングシステム30が、調整係数設定部35が条件設定機能を備えていてもよい。条件設定機能を有する調整係数設定部35は、電力の単価が所定の条件を満たす場合にのみ、抽選に基づいてスイッチング部34を接続し、又は切断する。制限パラメータが消費対象の価格を反映している場合には、調整係数設定部35は、消費対象の単価が所定の条件を満たすか否かを制限パラメータによって判断できる。例えば、ノードが消費箇所である場合には、調整係数設定部35にて、消費対象の単価(買値)が所定の価格より低い場合にのみ、抽選に基づいてスイッチング部34を接続し、又は切断し、ノードが小規模供給源であるときは、消費対象の単価(売値)が所定の価格より高い場合にのみ、抽選に基づいてスイッチング部34を接続し、又は切断してよい。
【0107】
また、条件設定機能を有する調整係数設定部35は、所定の条件を満たすときには、当選確率を100%とし、所定の条件を満たさないときは、当選確率を0%としてもよい。このような調整係数設定部35は、所定の条件を満たす場合にスイッチ部34を接続し、所定の条件を満たさない場合にスイッチ部34を切断することになる。
【0108】
なお、以上に説明したように、本明細書において「ノード」は、中央供給源から供給された消費対象を消費する消費箇所と、中央供給源に消費対象を供給する小規模供給源の総称である。そして、本明細書において「ユーザ」というときは、ノードのユーザをいい、従って、中央供給源から供給された消費対象を消費する者と、中央供給源に消費対象を供給する者の総称である。また、本明細書において、「小規模供給源」の「小規模」は、その供給源が必ずしも小規模であること要求するものではなく、中央供給源より小規模であることが多い中央供給源以外の供給源を中央供給源と区別するために用いられている。
【符号の説明】
【0109】
100、101、102 需要供給バランシングシステム
10 電力源
20 需要供給管理システム
21 制限パラメータ設定部
22 送信部
23 アンテナ
30 スイッチングシステム
31 アンテナ
32 受信部
33 抽選部
34 スイッチング部
35 調整係数設定部
36 約定情報生成部
37 送信部
38a、38b アンテナ
39 受信部
40 電力消費機器
50 料金計数器
301 携帯端末
302 スイッチング装置
L1、L2 電線
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7