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明細書 :軸流血液ポンプ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年1月19日(2017.1.19)
発明の名称または考案の名称 軸流血液ポンプ
国際特許分類 F04D   3/00        (2006.01)
F04D   7/04        (2006.01)
F04D  13/06        (2006.01)
A61M   1/10        (2006.01)
FI F04D 3/00 B
F04D 7/04 A
F04D 13/06 E
F04D 13/06 H
A61M 1/10 535
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 18
出願番号 特願2014-555401 (P2014-555401)
国際出願番号 PCT/JP2013/007660
国際公開番号 WO2014/106885
国際出願日 平成25年12月26日(2013.12.26)
国際公開日 平成26年7月10日(2014.7.10)
優先権出願番号 2013000750
優先日 平成25年1月7日(2013.1.7)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LT , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】山根 隆志
出願人 【識別番号】504150450
【氏名又は名称】国立大学法人神戸大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000822、【氏名又は名称】特許業務法人グローバル知財
審査請求 未請求
テーマコード 3H130
4C077
Fターム 3H130AA05
3H130AB12
3H130AB52
3H130AC18
3H130BA73A
3H130BA73G
3H130BA96A
3H130BA96G
3H130BA97A
3H130BA97G
3H130CA05
3H130CA23
3H130CA27
3H130CB19
3H130DA01X
3H130DB01X
3H130DB02X
3H130DB05X
3H130DC06X
3H130DD03X
3H130DF01Z
3H130DF07Z
3H130DH03Z
3H130EA04A
3H130EA04C
3H130EA04G
3H130EA07A
3H130EA07C
3H130EA07G
3H130EB01A
3H130EC17A
3H130EC17C
3H130ED02A
3H130ED02C
3H130ED02G
4C077AA04
4C077DD10
4C077FF04
4C077PP07
要約 固定子と電力供給装置が容易に取り外し可能で、固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨て可能な軸流血液ポンプを提供する。軸流血液ポンプは、軸線回りに回転するインペラであって、周側面に軸流羽根と、内部に永久磁石と、動圧軸受もしくはピボット軸受とを備えたインペラ2と、インペラ2の周側を囲み、吸込口11を備えた第一ケーシング5と、インペラ2に回転磁界を発生させる固定子であって、第一ケーシング5の外周部と嵌合固着し得るリング状の固定子6と、吐出口12と、内周面に案内羽根(ディフューザ)31とを備えた第二ケーシング3と、第二ケーシング3の外周部と嵌合固着し、かつ、固定子6と接合し得る接合部を備えたソケット部材4から構成される。固定子6と電力供給装置(8,81,82,83)が取り外しかつ再使用可能で、固定子と電力供給装置とを除いた部品(2,3,4,5,7)を使い捨て可能とする。
特許請求の範囲 【請求項1】
内部を血液が流動する円筒形状の第一ケーシングと、
内周面に案内羽根(ディフューザ)が設けられた第二ケーシングと、
第一ケーシング内に回動自在に配置した軸流羽根となる回転子を有するインペラと、
第一ケーシングの外周部に取り外し可能に固着した固定子であって前記回転子に回転力を付加する筒状の固定子と、
第一ケーシングと第二ケーシングとを組立・分解自在に結合する結合部と、
を備えたことを特徴とする軸流血液ポンプ。
【請求項2】
内部を血液が流動する円筒形状の第一ケーシングと、
内周面に案内羽根(ディフューザ)が設けられた第二ケーシングと、
第一ケーシング内に回動自在に配置した軸流羽根となる回転子を有するインペラと、
第一ケーシングの外周部に取り外し可能に固着した固定子であって前記回転子に回転力を付加する筒状の固定子と、
第一ケーシングと第二ケーシングとを組立・分解自在に結合する結合部と、
を備え
第一ケーシングが吸込口から拡がるテーパ形状チューブであり、
第二ケーシングが吐出口から拡がるテーパ形状チューブであり、
前記インペラが第一ケーシング内部に収納可能なテーパ形状であり、
前記固定子の内周部がテーパ形状である、
ことを特徴とする軸流血液ポンプ。
【請求項3】
前記結合部は、第二ケーシングの外周部と固着し、かつ、前記固定子と接合し得るソケット部材から成り、第一ケーシングと第二ケーシングの接合部にOリングが設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の軸流血液ポンプ。
【請求項4】
軸線回りに回転するインペラであって、周側面に軸流羽根と、内部に永久磁石と、動圧軸受もしくはピボット軸受とを備えたインペラと、
インペラの周側を囲み、吸込口を備えた第一ケーシングと、
インペラに回転磁界を発生させる固定子であって、第一ケーシングの外周部と固着し得るリング状の固定子と、
吐出口と、内周面に案内羽根(ディフューザ)とを備えた第二ケーシングと、
第二ケーシングの外周部と固着し、かつ、固定子と接合し得る接合部とを備えたソケット部材と、
を備え、
前記固定子と電力供給装置が取り外しかつ再使用可能で、前記固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨て可能とすることを特徴とする軸流血液ポンプ。
【請求項5】
第一ケーシングが吸込口から拡がるテーパ形状チューブであり、
第二ケーシングが吐出口から拡がるテーパ形状チューブであり、
前記インペラが第一ケーシング内部に収納可能なテーパ形状であり、
前記固定子の内周部がテーパ形状である、
ことを特徴とする請求項に記載の軸流血液ポンプ。
【請求項6】
前記接合部がナット構造であり、
前記固定子に係止部が設けられ、
前記ソケット部材の外周縁部に螺子ヤマが設けられ、
ナットが、前記固定子の前記係止部と係合し、前記ソケット部材の前記螺子ヤマと螺合することにより、前記固定子と前記ソケット部材を接合させて、第一ケーシングと第二ケーシングを接合させる、
ことを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載の軸流血液ポンプ。
【請求項7】
前記接合部がナット構造であり、
前記ソケット部材に係止部が設けられ、
前記固定子の外周縁部に螺子ヤマが設けられ、
ナットが、前記ソケット部材の前記係止部と係合し、前記固定子の前記螺子ヤマと螺合することにより、前記固定子と前記ソケット部材を接合させて、第一ケーシングと第二ケーシングを接合させる、
ことを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載の軸流血液ポンプ。
【請求項8】
第一ケーシングが吸込口から湾曲したチューブ形状であり、
第一ケーシングの内周部に前記ピボット軸受が設けられ、
第一ケーシングの外周部に前記固定子を固定する固定子固定部材が設けられた、
ことを特徴とする請求項4に記載の軸流血液ポンプ。
【請求項9】
前記軸流羽根は溝型であり、
前記インペラの外表面に流通する流体によって、前記インペラの外表面と前記インペラを収容する第一ケーシングの内周部の壁面との間に動圧を発生させる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の軸流血液ポンプ。
【請求項10】
前記インペラ本体、第一ケーシング、第二ケーシングおよび前記ソケット部材は、
ポリカーボネート、PEEK(Polyether ether
ketone)、アクリル系樹脂、塩化ビニールから選択される樹脂材から成り、使用後に廃却される、
ことを特徴とする請求項3~9のいずれかに記載の軸流血液ポンプ。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、体外循環用血液ポンプ、将来的に体内埋込み血液ポンプとして使用できる携帯型の軸流血液ポンプの技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、心臓手術中の体外循環用補助ポンプや長期人工心臓の埋め込み手術前につなぎ(bridge-to-decision)として行う体外循環用補助ポンプ(以下、血液ポンプ)には、主として遠心ポンプやローラーポンプが使用されてきた(例えば、特許文献1を参照。)。通常、血液ポンプは、駆動モータなどの駆動手段と共に、手術室の台の横や病室のベッドの横に置いて使用する場合が多いことから、血液ポンプ自体の軽量化を図る必要性は少なかった。また、遠心ポンプは、ポンプヘッドの使い捨てにより若干費用はかかるものの、経済的という範囲で受け入れられており、大流量でも高い圧力が発生できる利点がある。しかし、遠心ポンプは、使い捨てしないモータ駆動系は一般に1kg以上(例えば1.6kg)の重量を有することから携帯型の血液ポンプとして利用するには問題がある。
一方、ローラーポンプは、患者消耗品がチューブのみという経済性が長所であるが、チューブの疲労破壊のため1週間以上の長期連続使用は困難であるといった問題がある。
【0003】
近年、補助人工心臓の耐久性が向上し、補助人工心臓の需要が高まっていることから、上記の血液ポンプの利用が増加し、低コストで小型・軽量・携帯型の血液ポンプが要望されている。
また、従来、血液ポンプとして使用されている軸流ポンプとして、軸流ポンプの外周にステータを配置する構成が知られている。しかしながら、軸流ポンプ自体が直径方向に大きくなるので、装置が大型化するといった問題がある。
【0004】
かかる状況の下、発明者は既に、固定子と回転子が軸方向に沿って配置され、回転子が磁気浮上状態で回転可能で、小型の動圧軸受け付き磁気浮上ポンプを提案している(特許文献2を参照)。提案した動圧軸受け付き磁気浮上ポンプは、周側面に軸流羽根及び動圧軸受けを備え、両端それぞれに永久磁石を有してなる回転軸体と、回転軸体の両端それぞれに臨むように配置された磁気結合手段とを備える。
【0005】
しかしながら、提案した動圧軸受け付き磁気浮上ポンプでは、磁気結合手段がポンプ本体と密に結合しており、磁気結合手段を容易にポンプ本体から取り外しすることができなかった。一度、体内循環用補助ポンプとして使用すると、衛生面や血栓の発生を危惧して、他の手術や他の患者に利用することは現状困難であり、そのまま磁気浮上ポンプを破棄しているという状況である。
【0006】
また、軸流ポンプとして、血液冷却軸受けを有する移植可能な軸流血液ポンプが知られている(特許文献3を参照)。特許文献3に開示された軸流血液ポンプの構成は、ハウジング12の中に収納されるポンプロータ20の前後のボール(38,52)に、固定子羽根30を備えるカップ34と、出口固定子羽根48を備えるカップ54が取付けられている。固定子羽根30および出口固定子羽根48は、ハウジング12の内壁部分を嵌合しポンプロータ20の軸受の役割を担っている。ポンプロータ20にはロータ羽根44が設けられており血液を加速させ、出口固定子羽根48により血液流の速度を下げ、回転を止めて出口18に排出させる。また、モータ固定子22は、ハウジング12の内部に固定された固定子チューブ23の周囲を取り巻くように固定されている(特許文献3の段落0013~0016;図1~4を参照)。
上述の如く、特許文献3に開示された軸流血液ポンプの構成では、ハウジング12の構造が複雑であり、モータ固定子22の取り外しが困難である。
【0007】
現在、チタン製で体内埋め込み型補助人工心臓の技術はほぼ確立されているが、低流量での抗血栓性がある小児や、心臓移植登録が認められない高齢者のように、補助人工心臓が適用できない患者が多数存在する。小児については、超小型・超軽量で低流量での抗血栓性を有するポンプが必要であり、このためには体内埋め込み型ではなく、体外循環型を選択せざるを得ず、そのため、モータ磁石を細長く作れ、小型化を図れる軸流ポンプが適している。また高齢者については、コスト面を考慮して、金属製ではなくポリマー製の補助人工心臓で、ポンプ部分が使い捨て、駆動部分が再利用可能なポンプを実現できる構造が必要である。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】特開2004-073400号公報
【特許文献2】特開2003-214374号公報
【特許文献3】特開2008-194482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記状況に鑑みて、本発明は、固定子と電力供給装置が容易に取り外し可能で、固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨て可能な軸流血液ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成すべく、本発明の第1の観点の軸流血液ポンプは、内部を血液が流動する円筒形状の第一ケーシングと、内周面に案内羽根(ディフューザ)が設けられた第二ケーシングと、第一ケーシング内に回動自在に配置した軸流羽根となる回転子を有するインペラと、第一ケーシングの外周部に取り外し可能に固着した固定子であって回転子に回転力を付加する筒状の固定子と、第一ケーシングと第二ケーシングとを組立・分解自在に結合する結合部を備える構成とされる。
かかる構成によれば、固定子と電力供給装置が取り外し容易であり、血液が触れるポンプの部材、すなわち、固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨てできる。
【0011】
ここで、固定子の形状は、円筒形状の第一ケーシングの外周部に取り外し可能に嵌合、係合、或は、螺合などにより、しっかりと取付けできる形状であればよい。すなわち、固定子の内周部の長手方向に直交する断面形状が円形や多角形のように、円筒形状の第一ケーシングの外周部に取り外し可能に固着できる形状であればよい。従って、固定子の外周部の形状は特に制限されるものではない。
しかしながら、携帯性・利便性・小型化を図るべく、固定子は円筒形状であることが好ましい。固定子を円筒形状にすることで、第一ケーシングの外周部と嵌合固着できると共に、固定子を第一ケーシングから指輪のように取り外し可能にできる。すなわち、固定子を第一ケーシングから指輪のように取り外したり、第一ケーシングに挿し込んだりと、組立・分解が容易に行える。
また、第二ケーシングの内周面に案内羽根(ディフューザ)を設け、インペラの回転による旋回状に流れる液体の流れを、旋回から直進に戻す。
【0012】
ここで、本発明の軸流血液ポンプにおいて、第一ケーシングが吸込口から拡がるテーパ形状チューブであり、第二ケーシングが吐出口から拡がるテーパ形状チューブであり、インペラが第一ケーシング内部に収納可能なテーパ形状であり、固定子の内周部がテーパ形状であることが好ましい。
【0013】
固定子の内周部がテーパ形状であり、テーパ形状チューブの第一ケーシングの外周部に取り外し可能に嵌合又は螺合によりしっかりと取付けできる。固定子の内周部がテーパ形状であることで、テーパ形状でない円筒形状のケーシングと比べて、ケーシングの外周部と簡単かつ確実に嵌合固着できると共に、固定子をケーシングから簡単に取り外し可能にできる。すなわち、固定子をケーシングから取り外したり、ケーシングに挿し込んだりと、より簡単に組立・分解が行える。
【0014】
また、結合部は、第二ケーシングの外周部と嵌合、係合、或は、螺合などにより固着し、かつ、固定子と接合し得るソケット部材から成り、第一ケーシングと第二ケーシングの接合部にOリングが設けられたことが好ましい。例えば、結合部のソケット部材の形状は、円筒形状の第二ケーシングの外周部と嵌合固着できる形状、すなわち、上述の固定子と同様、ソケット部材の内周部の長手方向に直交する断面形状が円形や多角形のように、円筒形状の第二ケーシングの外周部に取り外し可能に嵌合固着できる形状であればよい。
上述の固定子と同様、携帯性・利便性・小型化を図るべく、ソケット部材は円筒形状であることが好ましい。ソケット部材を円筒形状にすることで、第二ケーシングの外周部と嵌合固着できると共に、ソケット部材を第二ケーシングから指輪のように取り外したり、第二ケーシングに挿し込んだりと、組立・分解が容易に行える。
また、第一ケーシングと第二ケーシングの接合部にOリングが設けられることにより、接合部の密閉性を高めることができる。
【0015】
また、本発明の第2の観点の軸流血液ポンプは、下記1)~5)の構成から成り、固定子と電力供給装置が取り外しかつ再使用可能で、固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨て可能である構成とされる。
1)軸線回りに回転するインペラであって、周側面に軸流羽根と、内部に永久磁石と、動圧軸受もしくはピボット軸受とを備えたインペラ
2)インペラの周側を囲み、吸込口を備えた第一ケーシング
3)インペラに回転磁界を発生させる固定子であって、第一ケーシングの外周部と固着し得るリング状の固定子
4)吐出口と、内周面に案内羽根(ディフューザ)とを備えた第二ケーシング
5)第二ケーシングの外周部と固着し、かつ、前記固定子と接合し得る接合部を備えたソケット部材
【0016】
上記構成とすることで、固定子と電力供給装置が容易に取り外し可能で、固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨て可能にできる。ここで、電力供給装置には、外部電源をコンセントで引き込むものや、乾電池等のバッテリー電源を意味し、電源ケーブルも含まれる。この電源ケーブルは固定子と接続され、固定子は、バッテリー或いは外部電源から電力を取り込むことができる。
上記構成においては、リング状の固定子の磁力によって、内部の羽根車(インペラ)が回転する。このインペラの回転力によって、ケーシングの吸込口から吐出口に向けて、血液を押し出すポンピング力を作り出しポンプを形成する。ポンプの小型化を図るために、羽根は軸流型を使用する。
【0017】
また、上記1)~5)は、組立・解体が可能である。固定子がリング状で第一ケーシングの外周部と嵌合固着できることから、固定子を第一ケーシングから指輪のように取り外し可能である。固定子を第一ケーシングから指輪のように取り外し可能な構造としているので、ポンプは使い捨てで駆動モータは再使用可能な軸流血液ポンプを実現できる。
【0018】
軸線回りに回転するインペラは、動圧軸受もしくはピボット軸受を備える。動圧軸受の場合、第一ケーシングの内部において、インペラが非接触回転でき、インペラは浮いた状態で支持されることになる。
また、ピボット軸受の場合、第一ケーシングの内部において、インペラを回転軸方向に支持するピボット軸受を形成する。ピボット軸受の形状は、液体の流れの妨げを極力小さくすべく、例えば、第一ケーシングの内径の長さを持ち幅が小さい棒状とする。
【0019】
ここで、第一ケーシングの吸込口から遠い端面と、第二ケーシングの吐出口から遠い端面とを接合する。従って、これらの端面同士は同一形状、すなわち、チューブ状であれば同一の径となる。
また、第二ケーシングは硬質の筒状であり、筒の中に流れを旋回から直進に戻す羽根(ディフューザ)が接合されている。第二ケーシングの内周面に案内羽根(ディフューザ)を設けるのは、インペラの回転による旋回状に流れる液体の流れを、旋回から直進に戻すためである。
【0020】
ここで、上記の軸流血液ポンプにおいて、第一ケーシングが吸込口から拡がるテーパ形状チューブであり、第二ケーシングが吐出口から拡がるテーパ形状チューブであり、インペラが第一ケーシング内部に収納可能なテーパ形状であり、固定子の内周部がテーパ形状であることが好ましい。
【0021】
固定子の内周部がテーパ形状であり、テーパ形状チューブの第一ケーシングの外周部に取り外し可能に嵌合固着できる。固定子の内周部がテーパ形状であることで、テーパ形状でない円筒形状のケーシングと比べて、ケーシングの外周部と簡単かつ確実に嵌合固着できると共に、固定子をケーシングから簡単に取り外し可能にできる。すなわち、固定子をケーシングから取り外したり、ケーシングに挿し込んだりと、より簡単に組立・分解が行える。
【0022】
リング状の固定子を第一ケーシングの外周部に嵌合固着し得る構造として、第一ケーシングの外側面がテーパ形状を呈し、かつ、固定子の内周部がテーパ形状を呈するものであれば構造が簡単である。
さらに、インペラが第一ケーシング内部に収納可能なテーパ形状にすることで、インペラ自体の脱落を防止することができる。
【0023】
また、上記の軸流血液ポンプにおいて、接合部がナット構造であり、固定子に係止部が設けられ、ソケット部材の外周縁部に螺子ヤマが設けられる。そして、ナットが、固定子の係止部と係合し、ソケット部材の螺子ヤマと螺合できるようにする。これにより、固定子とソケット部材を接合させることにより、容易にかつ確実に、第一ケーシングと第二ケーシングを接合させることができる。
【0024】
また、上記の軸流血液ポンプにおいて、接合部がナット構造であり、ソケット部材に係止部が設けられ、固定子の外周縁部に螺子ヤマが設けられる。そして、ナットが、ソケット部材の係止部と係合し、固定子の螺子ヤマと螺合できるようにする。これにより、固定子とソケット部材を接合させることにより、容易にかつ確実に、第一ケーシングと第二ケーシングを接合させることができる。
【0025】
また、本発明の第2の観点の軸流血液ポンプにおいて、第一ケーシングが吸込口から湾曲したチューブ形状であり、第一ケーシングの内周部にピボット軸受が設けられ、第一ケーシングの外周部に前記固定子を固定する固定子固定部材が設けられたものも、好適に用いることができる。
【0026】
第一ケーシングが吸込口から湾曲したチューブ形状にすることにより、第一ケーシングの内周部にピボット軸受が設けることができる。ピボット軸受の形状は、第一ケーシングの内径の長さを持ち幅が小さい棒状としてもよいが、液体の流れの妨げをより小さくすべく、第一ケーシングの内周部にピボット軸受を設ける。
【0027】
上述の本発明の軸流血液ポンプにおいて、軸流羽根は溝型であり、インペラの外表面に流通する流体によって、インペラの外表面とインペラを収容する第一ケーシングの内周部の壁面との間に動圧を発生させるものであることが好ましい。
軸流羽根に、翼型を使用しない溝型の軸流羽根を用いることにより、インペラの外表面に流通する流体によって、インペラの外表面とインペラを収容する第一ケーシングの内周部の壁面との間に動圧を効率よく発生させることができ、インペラが第一ケーシングと安定して非接触回転を行うことができる。
インペラの外表面は、多円弧型の動圧軸受となる。
【0028】
また、上述の本発明の軸流血液ポンプにおいて、インペラ本体、第一ケーシング、第二ケーシングおよびソケット部材は、ポリカーボネート、PEEK(Polyether ether ketone)、アクリル系樹脂、塩化ビニールから選択される樹脂材から成り、使用後に廃却されることが好ましい。
軸流血液ポンプの軽量化のために、駆動モータ・永久磁石・電線以外の部材、すなわち、インペラ本体部材、ケーシング部材、ソケット部材には、上述したポリマーを使用する。
【0029】
なお、上述の本発明の第2の観点の軸流血液ポンプにおいても、第一ケーシングと第二ケーシングの接合部にOリングを設けたことが好ましい。第一ケーシングの吸込口から遠い端面と、第二ケーシングの吐出口から遠い端面との接合部にOリングを設けることで、接合部の密閉性を高めることができるからである。
【発明の効果】
【0030】
本発明の軸流血液ポンプによれば、固定子と電力供給装置が容易に取り外し可能で、固定子と電力供給装置とを除いた部品を使い捨てできるといった効果を有する。また、固定子と電力供給装置とを除いた部品の材料に硬質性のポリマーを用いることにより装置の小型・軽量化が図れ、軸流血液ポンプを携帯できるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例1の軸流血液ポンプの構造説明図
【図2】実施例1の軸流血液ポンプのインペラの説明図
【図3】実施例1の軸流血液ポンプの分解模式図
【図4】実施例1の軸流血液ポンプの他のナット構造の説明図
【図5】実施例2の軸流血液ポンプの構造説明図
【図6】実施例2の軸流血液ポンプのピボット軸受の説明図
【図7】実施例3の軸流血液ポンプの構造説明図
【図8】実施例4の軸流血液ポンプの構造説明図(1)
【図9】実施例4の軸流血液ポンプの構造説明図(2)
【図10】ポンプ揚程曲線
【図11】軸流血液ポンプを体外取付けイメージ図

【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
【実施例1】
【0033】
実施例1の軸流血液ポンプの構造について、図1を参照して説明する。実施例1の軸流血液ポンプは、下記1)~5)の構成から成る。
1)軸線回りに回転するインペラであって、周側面に軸流羽根21と、内部に永久磁石と、動圧軸受部22とを備えたインペラ2
2)インペラ2の周側を囲み、吸込口11を備えた円筒状の第一ケーシング5
3)インペラ2に回転磁界を発生させる固定子であって、第一ケーシング5の外周部と嵌合固着し得るリング状の固定子6
4)吐出口12と、内周面に案内羽根(ディフューザ)31と、を備えた円筒状の第二ケーシング3
5)円筒状の第二ケーシング3の外周部と嵌合固着し、かつ、リング状の固定子6と接合し得る接合部を備えた円筒状のソケット部材4
【0034】
図1の符号1a,1bは、血液の流れの方向を示している。上流側に配置される第一ケーシング5の吸込口11と反対側の端面と、下流側に配置される第二ケーシング3の吐出口12と反対側の端面同士が接合される。これらの端面同士は同一の内径とする。接合部には、シリコンゴム製のOリング7を設け、接合部の密閉性を高めている。
インペラ2の回転によって、旋回状に流れる血液の流れを、旋回から直進に戻すために、第二ケーシング3の中には、血液の流れを旋回から直進に戻す羽根(ディフューザ)が接合されている。
【0035】
第一ケーシング5および第二ケーシング3は、共に円筒形状であり、かつ、緩やかなテーパが形成されている。すなわち、図1に示すように、第一ケーシング5が吸込口11から拡がるテーパ形状チューブであり、第二ケーシング3が吐出口12から拡がるテーパ形状チューブである。インペラ2は、第一ケーシング内部5に収納可能なテーパ形状を呈している。また、固定子6はリング状の呈し、かつ内周部はテーパ形状である。インペラ2は、第一ケーシング5の内部に収納可能なテーパ形状にすることで、インペラ自体の脱落を防止する。
【0036】
第一ケーシング5および第二ケーシング3は、硬質のポリマーで形成されている。第一ケーシング5の内部のインペラ2は、図2(1)に示すように、溝型の軸流羽根を備えている。軸流ポンプといえば、通常は羽根を有する構造であるが、本発明の血液軸流ポンプは、動圧軸受を併用する目的で表面積を大きくとる必要があるため、円筒状の第一ケーシング5の中に軸流流路がある溝型の軸流羽根としている。図2(2),(3)に示すように、インペラ2の設計(図2のφ1,φ2,α,Rの形状パラメータの設計)にあたり、第一ケーシング5の内径を踏まえて、低速でも角運動量つまり圧力を十分に得ることができるように設計する。実施例1の場合、図2(4)に示すような外観のインペラを用いている。インペラ2の動圧軸受は、多円弧(図2の場合は4個の円弧)の動圧軸受となっており(図2(1)を参照)、図2(5)に示すように、各円弧はインペラの進行方向(図2(5)の矢印方向)に第一ケーシング5の内面との隙間が広がるように傾けている。
【0037】
また、リング状の固定子6の内周部はテーパ形状であり、テーパ形状チューブの第一ケーシング5の外周部に取り外し可能に嵌合固着する。第一ケーシング5の外周部と固定子6の内周部とが共にテーパ形状であることによって、固定子6の内径と第一ケーシング5の外径とから決まる一義的な位置に、固定子6と第一ケーシング5を確実に嵌合固着できる。
また、ソケット部材4の内周部もテーパ形状にし、テーパ形状チューブの第二ケーシング3の外周部に取り外し可能に嵌合固着する。第二ケーシング3の外周部とソケット部材4の内周部とが共にテーパ形状であることによって、ソケット部材4の内径と第二ケーシング3の外径とから決まる一義的な位置に、ソケット部材4と第二ケーシング3を確実に嵌合固着できる。
【0038】
ソケット部材4は、リング状の固定子6と接合する接合部を備える。接合部は、ナット構造であり、ソケット部材4に係止部45が設けられ、固定子6の外周縁部に螺子ヤマ61が設けられる。そして、袋ナット41が螺子溝43を有し、ソケット部材4の係止部と係合し、固定子6の螺子ヤマ61と螺合する。これにより、固定子6とソケット部材4を確実に接合し、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させる。
【0039】
図3は、実施例1の軸流血液ポンプの分解模式図を示している。
上記3)の固定子6と、固定子6の電力を供給する電力供給装置(8,81,82)とがコネクタ83で接続され、これらは軸流血液ポンプ本体から取り外しかつ再使用可能であり、固定子6と電力供給装置(8,81,82,83)とを除いた部品(インペラ2,第一ケーシング5,ソケット部材4,第二ケーシング3,Oリング7,案内羽根(ディフューザ)31)は使用後に使い捨てできる。インペラ2やソケット部材4も、第一ケーシング5や第二ケーシング3と同様に、硬質のポリマーであるポリカーボネートやPEEK等で形成されている。また、固定子6はステンレスやフェライトコアで形成されている。
【0040】
なお、上述の固定子6とソケット部材4の接合部の構造において、図4に示すように、固定子6に係止部が設けられ、ソケット部材4の外周縁部に螺子ヤマ44が設けてもよい。袋ナット41が、固定子6の係止部62と係合し、ソケット部材4の螺子ヤマ44と螺合できるようにする。これにより、固定子6とソケット部材4を接合させ、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させる。
【0041】
また、上述の5)ソケット部材4を用いずに、円筒状の第二ケーシング3の外周部に係止部を設け、固定子6の外周縁部に螺子ヤマ61を設け、螺子溝43を有する袋ナット41が第二ケーシング3の外周部の係止部と係合し、固定子6の螺子ヤマ61と螺合することで、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させることでも構わない。
【0042】
また同様に、上述の5)ソケット部材4を用いずに、固定子6に係止部を設け、円筒状の第二ケーシング3の外周縁部に螺子ヤマを設けてもよい。これによって、螺子溝43を有する袋ナット41が、固定子6の係止部と係合し、第二ケーシング3の外周縁部の螺子ヤマと螺合することで、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させることでも構わない。
【0043】
次に、実施例1の軸流血液ポンプのポンプ揚程曲線について説明する。
実施例1の軸流血液ポンプにおける溝型の軸流羽根のインペラ(以下、溝型インペラという)に関して、翼型の軸流羽根のインペラ(以下、翼型インペラという)を比較例として、ポンプ揚程曲線を比較する。
比較実験では、円筒状のケーシングとして、内径Dが15mmの塩化ビニールチューブを用い、試験対象のインペラ、ソフトリザーバで閉回路を構成し、通常の水道水を用いて、上流側と下流側の流圧2点と、流量1点の計測を行った。
【0044】
ポンプ揚程曲線を図10に示す。なお、密度値は水のままであるので、血液に換算するには圧力を1.056倍する必要がある。
回転数12500rpm、流量5リットル/分を共通条件として比較すると、比較例(翼型インペラ)の発生圧が6kPaであるのに対し、実施例(溝型インペラ)では13kPaであり、比較例(翼型インペラ)よりも同一回転数で2倍程度高い圧力を発生していることがわかる。
逆に、所定圧力を発生させるには低い回転数で十分であり、溶血特性の改善が期待できる。実施例(溝型インペラ)では、圧力100mmHgに対応して回転数12500rpm,周速度9.8m/sであったので、比較例(翼型インペラ)の回転数15000rpm,周速度11.8m/sと比べて20%低減されたことになる。
実施例1の軸流血液ポンプでは、ポンプ部分が200g以下、電源供給装置8を含めたポンプシステム全体重量でも400g以下であり、重量は現行の遠心ポンプのおおよそ1/4で実現できている。
【実施例2】
【0045】
図5は、実施例2の軸流血液ポンプの構造を示している。実施例2の軸流血液ポンプは、下記2-1)~2-5)の構成から成る。
2-1)軸線回りに回転するインペラであって、周側面に軸流羽根21と、内部に永久磁石と、ピボット軸25とを備えたインペラ2
2-2)インペラ2の周側を囲み、吸込口11を備えた円筒状の第一ケーシング5
2-3)インペラ2に回転磁界を発生させる固定子であって、第一ケーシング5の外周部と嵌合固着し得るリング状の固定子6
2-4)吐出口12と、内周面に案内羽根(ディフューザ)31と、を備えた円筒状の第二ケーシング3
2-5)円筒状の第二ケーシング3の外周部と嵌合固着し、かつ、リング状の固定子6と接合し得る接合部を備えた円筒状のソケット部材4
【0046】
各構成要素の説明は、実施例1と重複するので割愛する。
実施例1と異なる点は、インペラ2が動圧軸受でなく、ピボット軸受である点である。
また、ピボット軸25の形状は、円錐状を呈するものである。
図6に示すように、実施例2の軸流血液ポンプのピボット軸受は、第一ケーシング5の内部に、インペラ2を回転軸方向に支持するピボット軸受10が形成されている。ピボット軸受10の形状は、第一ケーシング5の内部を流れる血液の流れの妨げを極力小さくすべく、第一ケーシング5の内径の長さで幅が小さい棒状である。
【0047】
なお、固定子6とソケット部材4の接合部の構造において、図4に示すように、固定子6に係止部が設けられ、ソケット部材4の外周縁部に螺子ヤマ44が設けられてもよい。袋ナット41が、固定子6の係止部62と係合し、ソケット部材4の螺子ヤマ44と螺合できるようにして、固定子6とソケット部材4を接合させ、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させても構わない。
【実施例3】
【0048】
図7は、実施例3の軸流血液ポンプの構造を示している。実施例3の軸流血液ポンプは、実施例2の軸流血液ポンプにおけるピボット軸の形状が円錐状ではなく球状である。ピボット軸受10の形状も実施例2の場合と同様であるが、ピボット軸受部分の形状は球面にする。
【実施例4】
【0049】
図8は、実施例4の軸流血液ポンプの構造を示している。実施例4の軸流血液ポンプは、実施例2の軸流血液ポンプにおいて、第一ケーシング5が吸込口11から湾曲したチューブ形状であり、第一ケーシング5の内周部にピボット軸受10aが設けられ、第一ケーシング5の外周部には、固定子6を固定する固定子固定部材55が設けられる。
実施例4の場合、第一ケーシング5や第二ケーシング3の形状にテーパは設けない。また、固定子6の内周部にもテーパは設けない。第一ケーシング5が吸込口11から湾曲したチューブ形状であるので、固定子6は第一ケーシング5が吸込口11の反対側の端から装着、取り外しを行う。
【0050】
図8に示すように、第一ケーシング5の外周部には固定子固定部材55が設けられ、その螺子ヤマ56と、袋ナット65の螺子溝63が螺合する。袋ナット65は固定子6の突起状の係止部66と嵌合する。これにより、第一ケーシング5の外周部に固定子6を固着する。
また、固定子6に係止部67が設けられ、円筒状の第二ケーシング3の外周縁部に螺子ヤマを有する係止部35が設けられ、袋ナット41が、固定子6の係止部67と係合し、第二ケーシング3の外周縁部の係止部35の螺子ヤマと螺子溝44とが螺合することで、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させる。
なお、円筒状の第二ケーシング3の外周部に係止部35を設け、固定子6の外周縁部に螺子ヤマを設け、螺子溝を有する袋ナット41が、第二ケーシング3の外周部の係止部と係合し、固定子6の螺子ヤマと螺合することで、第一ケーシング5と第二ケーシング3を接合させることでも構わない。
【0051】
また、図9に示すように、同一径の円筒状の第一ケーシング5と第二ケーシング3が別々の部材でなく、予め一体成型されていてもよい。この場合、第一ケーシング5の外周部に固定子固定部材55が設けられ、その螺子ヤマ56と、袋ナット65の螺子溝63が螺合して、袋ナット65により固定子6の突起状の係止部66と嵌合し、第一ケーシング5の外周部に固定子6を固着するだけでよい。
この場合、固定子6は、第一ケーシング5と第二ケーシング3とが一体成型されたケーシングの第二ケーシング3の端から挿入・取り出しすることになる。そのため、第一ケーシング5と第二ケーシング3は、同一径の円筒状で、かつテーパが形成されていないことが前提条件になる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の軸流血液ポンプは、長期人工心臓の埋め込み手術前につなぎとして行う循環補助ポンプに有用である。例えば、図11に示すように、本発明の軸流血液ポンプ1を体外取付け、腰に巻くベルトに取付けた電力供給装置8から電力を供給し続けて使用する。なお、図11は、左心補助に用いている様子を示している。
【符号の説明】
【0053】
1 軸流血液ポンプ
1a,1b 血液の流れ方向
2 インペラ
3 第二ケーシング
4 ソケット部材
5 第一ケーシング
6 固定子(モータステータ)
7 Oリング
8 電力供給装置
10,10a ピボット軸受
11 吸込口
12 吐出口
21 軸流羽根
22 動圧軸受部
23 溝部
25,26,28,29 ピボット軸
31 案内羽根(ディフューザ)
35,45,62,66,67 係止部
41,65 袋ナット
42 ソケット
43,63 螺子溝
44,56,61 螺子ヤマ
55 固定子固定部材
81 電線ケーブル
82 コンセント
83 コネクタ


図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
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