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明細書 :吸着冷凍機および吸着冷凍方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年6月15日(2017.6.15)
発明の名称または考案の名称 吸着冷凍機および吸着冷凍方法
国際特許分類 F25B  17/08        (2006.01)
FI F25B 17/08 B
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 21
出願番号 特願2016-545400 (P2016-545400)
国際出願番号 PCT/JP2015/071677
国際公開番号 WO2016/031484
国際出願日 平成27年7月30日(2015.7.30)
国際公開日 平成28年3月3日(2016.3.3)
優先権出願番号 2014175365
優先日 平成26年8月29日(2014.8.29)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】秋澤 淳
出願人 【識別番号】504132881
【氏名又は名称】国立大学法人東京農工大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000877、【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
審査請求 未請求
テーマコード 3L093
Fターム 3L093AA01
3L093NN03
3L093PP07
3L093QQ05
3L093RR02
要約 吸着反応器の大きさは非常に大きいので、吸着反応器を6個用いる従来の吸着冷凍機は非常に大きくなり、広い設置スペースが必要になる、という課題があった。液化した冷媒を気化させることで冷熱を発生させる蒸発器と、蒸発器から生じる気化された冷媒を吸着させてから再び気化させる第1の吸着反応部と、第1の吸着反応部から生じる気化された冷媒を吸着させてから再び気化させる第2の吸着反応部と、第2の吸着反応部から生じる気化された冷媒を冷却することで液化させて、蒸発器へ供給する凝縮器とを備え、第1の吸着反応部および第2の吸着反応部の少なくとも一方は、少なくとも2つの吸着反応器と、2つの吸着反応器を連結する第1の連結管と、第1の連結管の開閉を制御する第1の制御バルブとを含む吸着冷凍機。
特許請求の範囲 【請求項1】
液化した冷媒を気化させることで冷熱を発生させる蒸発器と、
前記蒸発器から生じる気化された前記冷媒を吸着させてから再び気化させる第1の吸着反応部と、
前記第1の吸着反応部から生じる気化された前記冷媒を吸着させてから再び気化させる第2の吸着反応部と、
前記第2の吸着反応部から生じる気化された前記冷媒を冷却することで液化させて、前記蒸発器へ供給する凝縮器と
を備え、
前記第1の吸着反応部および前記第2の吸着反応部の少なくとも一方は、
少なくとも2つの吸着反応器と、
前記2つの吸着反応器を連結する第1の連結管と、
前記第1の連結管の開閉を制御する第1の制御バルブと
を含む吸着冷凍機。
【請求項2】
前記少なくとも一方は前記第1の吸着反応部であり、
前記第2の吸着反応部は、前記少なくとも2つの吸着反応器が連結される1つの吸着反応器を有する請求項1に記載の吸着冷凍機。
【請求項3】
前記2つの吸着反応器の一方と前記蒸発器とを連結する第2の連結管と、前記第2の連結管の開閉を制御する第2の制御バルブと、前記2つの吸着反応器の他方と前記蒸発器とを連結する第3の連結管と、前記第3の連結管の開閉を制御する第3の制御バルブとを含み、前記第1の制御バルブが開いている場合に、前記第2の制御バルブおよび前記第3の制御バルブは閉じる請求項2に記載の吸着冷凍機。
【請求項4】
前記第2の吸着反応部の前記1つの吸着反応器における冷媒吸着量は、前記第1の吸着反応部の前記少なくとも2つの吸着反応器の何れの冷媒吸着量よりも多い請求項3に記載の吸着冷凍機。
【請求項5】
蒸発器において、液化した冷媒を気化させることで冷熱を発生させる蒸発段階と、
第1の吸着反応部において、前記蒸発器から生じる気化された前記冷媒を吸着させてから再び気化させる第1の吸着反応段階と、
第2の吸着反応部において、前記第1の吸着反応部から生じる気化された前記冷媒を吸着させてから再び気化させる第2の吸着反応段階と、
凝縮器において、前記第2の吸着反応部から生じる気化された前記冷媒を冷却することで液化させて、前記蒸発器へ供給する凝縮段階と、
を備え、
前記第1の吸着反応段階および前記第2の吸着反応段階の少なくとも一方は、
前記第1の吸着反応部および前記第2の吸着反応部の少なくとも一方に含まれる少なくとも2つの吸着反応器を連結する第1の連結段階を含む吸着冷凍方法。
【請求項6】
前記2つの吸着反応器の一方と前記蒸発器とを連結する第2の連結段階と、
前記2つの吸着反応器の他方と前記蒸発器とを連結する第3の連結段階と、
を含み、前記第1の連結段階が実行されている場合には、前記第2の連結段階および前記第3の連結段階を実行しない請求項5に記載の吸着冷凍方法。
【請求項7】
前記第1の吸着反応段階および前記第2の吸着反応段階の何れかに供給される温水の温度が予め定められた温度より低い場合には、前記第1の連結段階を実行して、前記温水の温度が予め定められた温度より高い場合には、前記第1の連結段階を実行しない請求項5または6に記載の吸着冷凍方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、吸着冷凍機および吸着冷凍方法に関する。
【背景技術】
【0002】
温水源の温度が低い場合においても、吸着反応器における冷媒蒸気の吸脱着量を確保するために、3段に多段化された6個の吸着反応器を備える吸着冷凍機が知られている。(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【非特許文献1】BIDYUT B.SAHA, ELISA C.BOELMAN, TAKAO KASHIWAGI 「COMPUTATIONAL ANALYSIS OF AN ADVANCED ADSORPTION REFRIGERATION CYCLE」 1995 Energy Volume 20, No 10, pp 983-994
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、吸着反応器の大きさは非常に大きいので、吸着反応器を6個用いる従来の吸着冷凍機は非常に大きくなり、広い設置スペースが必要になる、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様の吸着冷凍機は、液化した冷媒を気化させることで冷熱を発生させる蒸発器と、蒸発器から生じる気化された冷媒を吸着させてから再び気化させる第1の吸着反応部と、第1の吸着反応部から生じる気化された冷媒を吸着させてから再び気化させる第2の吸着反応部と、第2の吸着反応部から生じる気化された冷媒を冷却することで液化させて、蒸発器へ供給する凝縮器とを備え、第1の吸着反応部および前記第2の吸着反応部の少なくとも一方は、少なくとも2つの吸着反応器と、2つの吸着反応器を連結する第1の連結管と、第1の連結管の開閉を制御する第1の制御バルブと、を含む。
【0006】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】吸着冷凍機10の第1の状態を示す模式図である。
【図2】吸着冷凍機10の第2の状態を示す模式図である。
【図3】吸着冷凍機10の第3の状態を示す模式図である。
【図4】吸着冷凍機10の第4の状態を示す模式図である。
【図5】吸着冷凍機10の第5の状態を示す模式図である。
【図6】吸着冷凍機10の第6の状態を示す模式図である。
【図7】吸着冷凍機10の第7の状態を示す模式図である。
【図8】吸着冷凍機10の第8の状態を示す模式図である。
【図9】吸着冷凍機10タイムサイクルを示す。
【図10】従来の吸着冷凍機200を示す模式図である。
【図11】シミュレーションに用いた物性値と基本運転条件を示す表である。
【図12】各工程の運転時間を示す表である。
【図13】COP値およびSCP値を示すグラフである。
【図14】吸着冷凍機10の他のタイムサイクルの他の例を示す。
【図15】他の吸着冷凍機300を示す模式図である。
【図16】他の吸着冷凍機400を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

【0009】
図1は、吸着冷凍機10の第1の状態を示す模式図である。吸着冷凍機10は、第1の吸着反応部12と、第2の吸着反応部14と、蒸発器20と、凝縮器90と、制御部98とを有する。第1の吸着反応部12、第2の吸着反応部14、蒸発器20および凝縮器90は密閉された状態となっており、それぞれの内部は、減圧状態で維持されている。

【0010】
第1の吸着反応部12は、蒸発器20から生じる気化された冷媒16を吸着させてから再び気化させる2つの吸着反応器30、50を有する。吸着反応器30は、冷媒16を吸着する吸着材32と、吸着材32を加熱および冷却する熱交換器34とを備える。吸着材32は、熱交換器34の周囲に設けられ、熱交換器34によって加熱および冷却される。熱交換器34は、制御バルブ36を介して、冷却水源40に接続されており、制御バルブ38を介して、温水源42に接続されている。

【0011】
制御バルブ36が閉じられ、制御バルブ38が開かれることによって、熱交換器34に温水が供給される。これにより、熱交換器34は加熱され、吸着材32および吸着材32に吸着された冷媒16も加熱されて気化する。制御バルブ38が閉じられ、制御バルブ36が開かれることによって、熱交換器34に冷却水が供給される。これにより、熱交換器34は冷却され、吸着材32も冷却される。

【0012】
吸着反応器50は、冷媒16を吸着する吸着材52と、吸着材52を加熱および冷却する熱交換器54とを備える。吸着材52は、熱交換器54の周囲に設けられ、熱交換器54によって加熱および冷却される。熱交換器54は、制御バルブ56を介して、冷却水源60に接続されており、制御バルブ58を介して、温水源62に接続されている。なお、熱交換器54による吸着材52および吸着材52に吸着された冷媒16への加熱および冷却については、吸着反応器30と同じであるので説明を省略する。

【0013】
吸着反応器30は、連結管144および制御バルブ104を介して、第2の吸着反応部14に連結されており、吸着反応器50は、連結管146および制御バルブ106を介して、第2の吸着反応部14に連結されている。また、吸着反応器30と吸着反応器50とは、制御バルブ110および連結管112を介して、互いに連結されている。

【0014】
第2の吸着反応部14は、第1の吸着反応部から生じる気化された冷媒16を吸着させてから再び気化させる吸着反応器70を有する。吸着反応器70は、冷媒16を吸着する吸着材72と、吸着材72を加熱および冷却する熱交換器74とを備える。吸着材72は、熱交換器74の周囲に設けられ、熱交換器74によって加熱および冷却される。熱交換器74は、制御バルブ76を介して冷却水源80に接続されており、制御バルブ78を介して温水源82に接続されている。なお、熱交換器54による吸着材52および吸着材52に吸着された冷媒16への加熱および冷却については、吸着反応器30と同じであるので説明を省略する。

【0015】
吸着反応器70は、連結管144および制御バルブ104を介して、吸着反応器30に連結されており、また、連結管146および制御バルブ106を介して、吸着反応器50に連結されている。また、吸着反応器70は、連結管148および制御バルブ108を介して、凝縮器90に連結されている。

【0016】
蒸発器20は、液化した冷媒16を気化させることで冷熱を出力する。蒸発器20は、冷熱出力管24が接続した熱交換器22を備える。蒸発器20内において、液化された溶媒は、熱交換器22に向けて噴霧される。噴霧された冷媒16は、熱交換器22から潜熱を奪って気化する。これにより、熱交換器22は約5℃に冷却され、冷却された熱交換器22によって冷熱出力管24および冷熱出力管24内を循環する冷媒液は、約8℃に冷却される。そして、冷却された冷媒液は、冷熱が必要とされる場所へ出力される。蒸発器20は、連結管140および制御バルブ100を介して、吸着反応器30に連結されており、連結管142および制御バルブ102を介して、吸着反応器50に連結されている。

【0017】
凝縮器90は、第2の吸着反応部14から生じる気化された冷媒16を冷却して液化する。凝縮器90は、液化した冷媒16を蒸発器20へ供給する。凝縮器90は、制御バルブ94を介して、冷却水源96に接続した熱交換器92を備える。制御バルブ94が開かれることによって、熱交換器92に冷却水が供給される。これにより熱交換器92は冷却され、気化された冷媒16の液化が促進される。液化された冷媒16は、凝縮器90内に蓄えられる。凝縮器90は、連結管150および減圧弁114を介して、蒸発器20に連結されている。減圧弁114を設けることによって、凝縮器90は、蒸発器20との間で予め定められた圧力差を維持しながら、予め定められた量の液化された冷媒16を蒸発器20に供給する。

【0018】
制御部98は、コンピュータ装置によって構成され、中央処理装置、記憶装置等を有する。記憶装置には、予め、それぞれの制御バルブの開閉を制御するプログラムが格納されている。制御部98は、当該プログラムに従って、それぞれの制御バルブの開閉を制御する。

【0019】
なお、図1に示した例において、冷媒16は、例えば、水である。また、冷却水源40、60、80、96から供給される冷却水の温度は、例えば、30℃であり、温水源42、62、82から供給される温水の温度は、例えば、45℃である。

【0020】
また、吸着材72に吸着される冷媒16の吸着可能量は、吸着材32および吸着材52に吸着される冷媒16の吸着可能量より多いことが好ましい。これにより、第1の吸着反応部12において吸着され、気化された冷媒16を、第2の吸着反応部14に吸着させることができる。なお、吸着材32、52および72は、例えば、シリカゲルである。

【0021】
次に、吸着冷凍機10の冷凍動作について説明する。吸着冷凍機10は、第1の状態から順番に第8の状態を繰り返しとることによって、冷熱出力管24から冷熱を出力する。まず、図1を用いて第1の状態を説明する。なお、図1から図11において、白抜きの制御バルブは、開くように制御された制御バルブを示し、黒塗りの制御バルブは、閉じるように制御された制御バルブを示す。

【0022】
第1の状態において、制御バルブ36、58、76、100、106は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは、閉じるように制御される。蒸発器20で気化された冷媒16は、蒸発器20と吸着反応器30との圧力差により、連結管140を通じて、吸着反応器30へ移動する。吸着反応器30へ移動した冷媒16は、吸着材32に吸着される。この工程を吸着工程とする。

【0023】
気化された冷媒16は、吸着材32に吸着する際、吸着熱を放出するので吸着材32は、冷媒16に温められる。第1の状態の吸着反応器30において、熱交換器34には、冷却水源40から冷却水が供給されるので、熱交換器34は吸着材32を冷却する。そのため、温められた吸着材32は冷却されるので、冷媒16の吸着材32への吸着が促進される。また、吸着反応器30では、冷媒16の吸着材32への吸着により、吸着反応器30の内圧は低下する。一方、蒸発器20では冷媒が気化することで、蒸発器20の内圧は高くなる。これにより、冷媒16は、蒸発器20から吸着反応器30へ継続的に移動する。

【0024】
吸着反応器50において、熱交換器54には、温水源62から温水が供給されるので、熱交換器54は、吸着材52を加熱する。これにより、吸着材52に吸着されている冷媒16も加熱され、冷媒16は気化する。この工程を脱着工程とする。

【0025】
気化された冷媒16は、吸着反応器50と吸着反応器70との圧力差により、連結管146を通じて吸着反応器70へ移動する。吸着反応器70へ移動した冷媒16は、吸着材72に吸着される。この吸着工程は、吸着反応器30における吸着工程と同じなので、説明を省略する。

【0026】
図2は、吸着冷凍機10の第2の状態を示す模式図である。図2を用いて第2の状態を説明する。第2の状態において、制御バルブ36、58、78、110は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは、閉じるように制御される。

【0027】
吸着反応器50において、熱交換器54は、加熱された状態を維持し、脱着工程が実行されている。吸着反応器50で気化された冷媒16は、吸着反応器50と吸着反応器30との圧力差により、連結管112を通じて、吸着反応器30へ移動する。吸着反応器30において、熱交換器34は、冷却された状態を維持し、吸着工程が実行されている。したがって、吸着反応器50から吸着反応器30へ移動された冷媒16は、さらに吸着材32に吸着される。このように、吸着反応器30と吸着反応器50とを連結させて、吸着反応器50では脱着工程が実行され、吸着反応器30では吸着工程が実行される工程を蒸気再生工程とする。なお、第2の状態における吸着反応器50で実行される蒸気再生工程を、蒸気再生工程(脱着)とし、吸着反応器30で実行される蒸気再生工程を蒸気再生工程(吸着)とする。

【0028】
吸着反応器30と吸着反応器50とを連結する連結管112の制御バルブ110が開かれ、蒸気再生工程が実行されている場合において、蒸発器20と吸着反応器30とを連結する連結管140は、制御バルブ100により閉じられており、蒸発器20と吸着反応器50とを連結する連結管142は、制御バルブ102により閉じられている。ここで、連結管112は、第1の連結管の一例であり、制御バルブ110は、第1の制御バルブの一例である。連結管140は、第2の連結管の一例であり、制御バルブ100は、第2の制御バルブの一例であり、連結管142は、第3の連結管の一例であり、制御バルブ102は、第3の制御バルブの一例である。

【0029】
吸着反応器70では、制御バルブ104、106、108が閉じられることによって、吸着反応器70は、閉じられた状態となっている。この状態で、熱交換器74に温水源82から温水が供給されて、熱交換器74は吸着材72を加熱する。これにより、吸着材72に吸着されている冷媒16も加熱され、冷媒16は気化し、吸着反応器70は、気化された冷媒16で満たされる。この工程を予備加熱工程とする。この予備加熱工程が実行され、吸着されている冷媒16が気化することによって、吸着反応器70の内圧は高められる。

【0030】
図3は、吸着冷凍機10の第3の状態を示す模式図である。図3を用いて第3の状態を説明する。第3の状態において、制御バルブ36、58、78、94、108、110は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは、閉じるように制御される。

【0031】
吸着反応器30および吸着反応器50では蒸気再生工程が継続して実行されている。吸着反応器70では、脱着工程が実行されている。吸着反応器70から生じる気化された冷媒16は、吸着反応器70と凝縮器90との圧力差により、連結管148を通じて、凝縮器90へ移動する。吸着反応器70では、第2の状態において、予備加熱工程が実行され、吸着反応器70の内圧は、気化された冷媒16により高められている。これにより、冷媒16は、吸着反応器70から凝縮器90へ迅速に移動する。

【0032】
凝縮器90において、熱交換器92には冷却水源96から冷却水が供給され、熱交換器92は冷却されている。これにより、気化された冷媒16は、熱交換器92に冷却されて液化する。液化した冷媒16は、凝縮器90内に蓄えられる。

【0033】
図4は、吸着冷凍機10の第4の状態を示す模式図である。第4の状態を、図4を用いて説明する。第4の状態において、制御バルブ38、56、76は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは、閉じるように制御される。

【0034】
第4の状態において、制御バルブ100、104、110が閉じられることによって、吸着反応器30は閉じられた状態となっている。この状態で、吸着反応器30では予備加熱工程が実行される。

【0035】
また、制御バルブ102、106、110が閉じられることによって、吸着反応器50は、閉じられた状態となっている。この状態で、熱交換器54には冷却水源60から冷却水が供給され、熱交換器54は、吸着材52を冷却する。この吸着材52の冷却によって、吸着反応器50内に存在する気化された冷媒16は、吸着材52に吸着される。この工程を予備冷却工程とする。予備冷却工程において、気化された冷媒16が、吸着材52に吸着することによって、吸着反応器50の内圧は低下する。また、吸着反応器70においても、制御バルブ104、106、108が閉じられた状態で、予備冷却工程が実行される。

【0036】
図5は、吸着冷凍機10の第5の状態を示す模式図である。図5を用いて第5の状態を説明する。第5の状態において、制御バルブ38、56、76、102、104は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは閉じるように制御される。

【0037】
蒸発器20で気化された冷媒16は、蒸発器20と吸着反応器50との圧力差により、連結管142を通じて、吸着反応器50へ移動する。吸着反応器50では、第4の状態において、予備冷却工程が実行されているので、吸着反応器50の内圧は、冷媒16の吸着材52への吸着により低下されている。これにより、冷媒16は、蒸発器20から吸着反応器50へ迅速に移動する。そして、吸着反応器50では、吸着工程が実行され、蒸発器20から生じた気化された冷媒16は、吸着材52に吸着される。

【0038】
吸着反応器30では、脱着工程が実行され、吸着材32に吸着された冷媒は、気化される。吸着反応器30から生じた気化された冷媒16は、連結管144を通じて、吸着反応器70へ移動する。吸着反応器70では、吸着工程が実行され、吸着反応器30から生じた気化された冷媒16は、吸着材72に吸着される。

【0039】
図6は、吸着冷凍機10の第6の状態を示す模式図である。図6を用いて第6の状態を説明する。第6の状態において、制御バルブ38、56、78、110は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは閉じるように制御される。

【0040】
吸着反応器30において、熱交換器34は、加熱された状態を維持し、脱着工程が実行される。吸着反応器30で気化された冷媒16は、吸着反応器30と吸着反応器50との圧力差により、連結管112を通じて、吸着反応器50へ移動する。吸着反応器50において、熱交換器54は冷却された状態を維持し、吸着工程が実行される。したがって、吸着反応器50から吸着反応器30へ移動された冷媒16は、さらに吸着材32に吸着される。このように、吸着反応器30と吸着反応器50とを連結させて、吸着反応器30では脱着工程が実行され、吸着反応器50では吸着工程が実行される工程も蒸気再生工程とする。なお、第6の状態における吸着反応器30で実行される蒸気再生工程は、蒸気再生工程(脱着)であり、吸着反応器50で実行される蒸気再生工程は蒸気再生工程(吸着)である。また、吸着反応器70では、制御バルブ104、106、108が閉じられた状態で、予備加熱工程が実行される。

【0041】
図7は、吸着冷凍機10の第7の状態を示す模式図である。図7を用いて第7の状態を説明する。第7の状態において、制御バルブ38、56、78、94、108、110は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは閉じるように制御される。

【0042】
吸着反応器30および吸着反応器50では蒸気再生工程が継続して実行される。吸着反応器70では、脱着工程が実行される。吸着反応器70から生じる気化された冷媒16は、吸着反応器70と凝縮器90との圧力差により、連結管148を通じて、凝縮器90へ移動する。

【0043】
凝縮器90において、熱交換器92には冷却水源96から冷却水が供給され、熱交換器92は冷却されている。これにより、気化された冷媒16は、熱交換器92に冷却されて液化する。そして、液化された冷媒16は、凝縮器90内に蓄えられる。

【0044】
図8は、吸着冷凍機10の第8の状態を示す模式図である。図8を用いて第8の状態を説明する。第8の状態において、制御バルブ36、58、76は、開くように制御され、上記以外の制御バルブは閉じるように制御される。

【0045】
吸着反応器30では、制御バルブ100、104、110が閉じられることによって、吸着反応器30は閉じられた状態となっている。この状態で、吸着反応器30では、予備冷却工程が実行される。吸着反応器50では、制御バルブ102、106、110が閉じられることによって、吸着反応器50は閉じられた状態となっている。この状態で、吸着反応器50では、予備加熱工程が実行される。また、吸着反応器70では、制御バルブ104、106、108が閉じられることによって、吸着反応器70は閉じられた状態となっている。この状態で、吸着反応器70では、予備冷却工程が実行される。そして、第8の状態の後は、再び、第1の状態に戻る。このように、第1の状態から第8の状態を順番に繰り返すことによって、吸着冷凍機10は、冷熱出力管24から継続的に冷熱を出力する。

【0046】
図9は、吸着冷凍機10タイムサイクルを示す。図1から図8を用いて説明したように、吸着反応器30において、制御部98は、吸着工程、蒸気再生工程(吸着)、予備加熱工程、蒸気再生工程(脱着)、予備冷却工程、というサイクルで各工程を実行する。同様に、吸着反応器50において、制御部98は、脱着工程、蒸気再生工程(脱着)、予備冷却工程、吸着工程、蒸気再生工程(吸着)、予備加熱工程というサイクルで各工程を実行する。同様に、吸着反応器70において、制御部98は、吸着工程、予備加熱工程、脱着工程、予備冷却工程、吸着工程、予備加熱工程、脱着工程、予備冷却工程、というサイクルで各工程を実行する。

【0047】
なお、第1の吸着反応部12が有する吸着反応器30および50における吸着工程、予備加熱工程、予備冷却工程が実行される段階は、第1の吸着反応段階の一例である。また、吸着反応器30および50における蒸気再生工程(吸着)および蒸気再生工程(脱着)は、第1の連結段階の一例である。また、第2の吸着反応部14が有する吸着反応器70における吸着工程、予備加熱工程、脱着工程、予備冷却工程が実行される段階は、第2の吸着反応段階の一例である。

【0048】
制御部98は、例えば、吸着反応器30、吸着反応器50および吸着反応器70の各工程について予め定められた開始時間および終了時間に従い実行する。また、吸着冷凍機10のそれぞれの吸着反応器に圧力センサおよび/または温度センサを設け、これらのセンサの出力が予め定められた値と異なった場合に、各工程を実行する制御を変更してもよい。なお、各工程の制御の変更には、各工程を停止させることを含む。

【0049】
吸着冷凍機において、温水源の温度が低い場合、吸着材の脱着能力が低下する。温水源の温度が低い場合においても、吸着反応器における冷媒蒸気の吸脱着量を確保するために、吸着反応器を多段化する技術が知られている。すなわち、蒸発器20と凝縮器90との間に2段あるいは3段に多段化した複数の吸着反応器を設けて、冷媒を2段階または3段階に渡って複数の吸着反応器へ通過させる。このような構成とすることで、温水源の温度が低温であっても、吸着反応器の冷媒蒸気の吸脱着性能を維持できる。

【0050】
一方、3段階に多段化した吸着反応器を有する吸着冷凍機は、6個の吸着反応器を備える。実用的な冷熱を出力するための冷媒量を確保するのに必要な吸着反応器は、大きいので、3段階に多段化した吸着反応器を有する吸着冷凍機は非常に大きい。しかし、本実施形態に示した吸着冷凍機10において、第1の吸着反応部12は、2つの吸着反応器30、50と、2つの吸着反応器30、50を連結する連結管112と、連結管112の開閉を制御する制御バルブ110とを含む。そして、吸着反応器30と蒸発器20を連結する連結管140の制御バルブ100を閉じ、吸着反応器50と蒸発器20を連結する連結管142を閉じた状態で、吸着反応器30と吸着反応器50とを連結管112および制御バルブ110を用いて連結させて、蒸気再生工程を実行する。これにより、多段に分割された吸着冷凍装置における1段目および2段目の吸脱着を、吸着反応器30および吸着反応器50で実行できる。これに、吸着反応器70を加えることによって、吸着冷凍機10は、3つの吸着反応器から構成される3段に多段化した吸着冷凍装置となる。これにより、3段に多段化した吸着冷凍機の大きさを小さくできる。

【0051】
図10は、従来の吸着冷凍機200を示す模式図である。吸着冷凍機200は、6つの吸着反応器202、204、206、208、210、212と、蒸発器20と、凝縮器90と、制御部98とを有する。なお、図10において、図1と共通する要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省略する。

【0052】
吸着冷凍機200において、吸着反応器202と、吸着反応器204と、吸着反応器206は、連結管242および制御バルブ222、連結管244および制御バルブ224を介して直列に連結されている。そして、吸着反応器202は、連結管240および制御バルブ220を介して、蒸発器20に連結され、吸着反応器206は、連結管246および制御バルブ226を介して、凝縮器90に連結されている。また、吸着反応器208と、吸着反応器210と、吸着反応器212は、連結管250および制御バルブ230、連結管252および制御バルブ232を介して直列に連結されている。そして、吸着反応器208は、連結管248および制御バルブ228を介して、蒸発器20に連結され、吸着反応器212は、連結管254および制御バルブ234を介して、凝縮器90に連結されている。

【0053】
図10は、吸着冷凍機200における第1の状態を示している。第1の状態において、吸着反応器202では、脱着工程が実行されており、吸着反応器204では、吸着工程が実行されており、吸着反応器206では、脱着工程が実行されている。また、吸着反応器208では、吸着工程が実行されており、吸着反応器210では、脱着工程が実行されており、吸着反応器212では、吸着工程が実行されている。そして、蒸発器20から生じた気化された冷媒は、連結管248を通じて、吸着反応器208に供給される。また、吸着反応器206から生じた気化された冷媒は、連結管246を通じて、凝縮器90に供給される。

【0054】
吸着冷凍機200における第2の状態は、図10に示した第1の状態の左右を入れ替えた状態となる。すなわち、吸着反応器202では、吸着工程が実行されており、吸着反応器204では、脱着工程が実行されており、吸着反応器206では、吸着工程が実行されている。また、吸着反応器208では、脱着工程が実行されており、吸着反応器210では、吸着工程が実行されており、吸着反応器212では、脱着工程が実行されている。そして、蒸発器20から生じた気化された冷媒は、連結管240を通じて、吸着反応器202に供給され、吸着反応器212から生じた気化された冷媒は、連結管254を通じて、凝縮器90に供給される。第1の状態と第2の状態を繰り返しとるように制御されることによって、吸着冷凍機200は、冷熱出力管24から継続的に冷熱を出力する。

【0055】
次に、COP(Coefficient Of Performance:成績係数)と、SCP(Specific Cooling Power)について説明する。吸着冷凍機10および吸着冷凍機200のCOPおよびSCPを算出する目的で、シミュレーションを実施した。図11は、シミュレーションに用いた物性値と基本運転条件を示す表である。図11において、図11(a)は、シミュレーションに用いた各物性値を示す表であり、図11(b)は、基本運転条件を示す表である。また、図12は、各工程の運転時間を示す表である。

【0056】
図12は、各工程の運転時間を示す表である。図12において、3B-3stは、3つの吸着反応器から構成される3段の吸着冷凍機、すなわち、本実施形態の吸着冷凍機10を示す。また、6B-3stは、6つの吸着反応器から構成される3段の吸着冷凍機、すなわち、吸着冷凍機200を示す。

【0057】
図13は、COP値およびSCP値を示すグラフである。図13において、図13(a)は、COP値を示すグラフであり、縦軸はCOP値であり、横軸は温水源の温度[℃]である。また、図13(b)は、SCP値を示すグラフであり、縦軸はSCP値[W/kg]であり、横軸は温水源の温度[℃]である。

【0058】
COP値は、冷房器具などのエネルギー消費効率の目安として用いられる係数値である。また、SCP値は、吸着材の重量に対する冷凍出力を示す値である。図13(a)(b)において、実線は、吸着冷凍機10のCOP値およびSCP値を示している。また、破線が吸着冷凍機200のCOP値およびSCP値を示している。図11(a)(b)より、吸着冷凍機200に対して、吸着冷凍機10のCOP値およびSCP値が大幅に向上していることが見て取れる。このことから、本実施形態に係る吸着冷凍機10は、従来の吸着冷凍機200に対して、エネルギー消費効率が高く、吸着材の重量に対する冷凍出力が大きいことが示された。なお、温水源の温度が45℃から50℃である場合、2段もしくは1段の吸着冷凍機は、温水源の温度が低く冷熱が出力されない。このため、吸着冷凍機10は、2段もしくは1段の吸着冷凍機とCOP値およびSCP値を比較できない。しかしながら、温水源の温度が低くても冷熱が出力できる吸着冷凍機10は、2段もしくは1段の吸着冷凍機よりも利用できる温水源の温度幅を広げることができる。

【0059】
図14は、吸着冷凍機10のタイムサイクルの他の例を示す。図14に示したタイムサイクルは、蒸気生成工程を含まない。吸着反応器30、50、70に供給される温水源42、62、82の温度が高い場合には、2段の吸着冷凍機であっても冷熱を出力できる。そのため、吸着冷凍機10において、制御部98は、温水源42、62、82の温度が予め定められた温度よりも低い場合には、図9に示した蒸気再生工程を含むタイムサイクルで、各吸着反応器の各工程を実行させて、温水源42、62、82の温度が予め定められた温度よりも高い場合には、図14に示した蒸気再生工程を含まないタイムサイクルで、各吸着反応器の各工程を実行させてもよい。

【0060】
図15は、他の吸着冷凍機300を示す模式図である。吸着冷凍機300は、第1の吸着反応部13と、第2の吸着反応部18と、蒸発器20と、凝縮器90と、制御部98とを有する。なお、図14において、図1と共通する要素には、同じ参照番号を付して重複する説明を省略する。

【0061】
吸着冷凍機300において、第1の吸着反応部13は、2つの吸着反応器30、50を有するが、吸着反応器30と吸着反応器50は、連結されていない。第2の吸着反応部18は、2つの吸着反応器70、71を有する。吸着反応器71は、吸着反応器70と同様に、冷媒16を吸着する吸着材73と、吸着材73を加熱および冷却する熱交換器75とを備える。吸着材73は、熱交換器75の周囲に設けられ、熱交換器75によって加熱および冷却される。熱交換器75は、冷却水源81と制御バルブ77を介して接続されており、温水源83と制御バルブ79を介して接続されている。

【0062】
吸着反応器71は、連結管144および制御バルブ104を介して、吸着反応器30に連結され、連結管149および制御バルブ109を介して、凝縮器90に連結されている。一方、吸着反応器70は、連結管146および制御バルブ106を介して、吸着反応器50に連結され、連結管148および制御バルブ108を介して、凝縮器90に連結されている。

【0063】
さらに、吸着反応器70は、連結管122および制御バルブ120を介して、吸着反応器71に連結されている。そして、吸着反応器70と吸着反応器71との間で蒸気再生工程が実行される。このように、凝縮器90に近い第2の吸着反応部18が吸着反応器70と吸着反応器71とを有し、吸着反応器70と吸着反応器71とで蒸気再生工程を実行させる。これにより、多段に分割された吸着冷凍機における2段目および3段目の吸脱着を、吸着反応器70と吸着反応器71とで実行できる。

【0064】
吸着冷凍機300において、吸着反応器30は、吸着工程、脱着工程、予備冷却工程および予備加熱工程が実行され、吸着反応器50においても、吸着工程、脱着工程、予備冷却工程および予備加熱工程が実行される。また、吸着反応器71においては、吸着反応器30に対応させて、吸着工程、脱着工程、予備冷却工程、予備加熱工程および蒸気再生工程が実行され、吸着反応器70においては、吸着反応器50に対応させて、吸着工程、脱着工程、予備冷却工程、予備加熱工程および蒸気再生工程が実行される。

【0065】
このような構成とすることで、吸着冷凍機300は、4つの吸着反応器から構成された3段に多段化した吸着冷凍機となる。これにより、3段に多段化した吸着冷凍機300の大きさを従来の吸着冷凍機200に比べて小さくできる。なお、吸着冷凍機300では、凝縮器90に近い第2の吸着反応部18が吸着反応器70と吸着反応器71とを有し、吸着反応器70と吸着反応器71とで蒸気再生工程を実行させる例を示したが、これに代えて、第1の吸着反応部13における吸着反応器30と吸着反応器50とを連結管にて連結し、吸着反応器30と吸着反応器50とで蒸気再生工程を実行させてもよい。

【0066】
図16は、他の吸着冷凍機400を示す模式図である。吸着冷凍機400は、第1の吸着反応部15と、第2の吸着反応部18と、蒸発器20と、凝縮器90と、制御部98とを有する。なお、図16において、図1および図15と共通する要素には、同じ参照番号を付して重複する説明を省略する。

【0067】
吸着冷凍機400において、第1の吸着反応部15は、1つの吸着反応器30を有する。このように、蒸発器20に近い第1の吸着反応部15が吸着反応器30のみを有する構成であってもよい。そして、凝縮器90に近い第2の吸着反応部18が吸着反応器70と吸着反応器71とを有し、吸着反応器70と吸着反応器71とで蒸気再生工程を実行させる。これにより、多段に分割された吸着冷凍機における2段目および3段目の吸脱着を、吸着反応器70と吸着反応器71とで実行できる。

【0068】
このように、吸着冷凍機400は、3つの吸着反応器から構成された3段に多段化した吸着冷凍機となる。これにより、3段に多段化した吸着冷凍機300の大きさを従来の吸着冷凍機200に比べて小さくできる。

【0069】
なお、図1、図15に示した例において、第1の吸着反応部12および13は、2つの吸着反応器30、50を有する例を示したが、第1の吸着反応部12および13が有する吸着反応器の数は、2つに限られない。また、図15および16に示した例における第2の吸着反応部18が有する吸着反応器の数もまた2つに限られない。3段に多段化した吸着冷凍機10、300および400において、少なくとも、吸着反応器の合計数が5個以下であれば、従来の吸着冷凍機200に対して小さくできる。

【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。

【0071】
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0072】
10、200、300、400 吸着冷凍機、12、13、15 第1の吸着反応部、14、18 第2の吸着反応部、16 冷媒、20 蒸発器、22、34、54、74、75、92 熱交換器、24 冷熱出力管、30、50、70、71、202、204、206、208、210、212 吸着反応器、32、52、72、73 吸着材、36、38、56、58、76、77、78、79、94、100、102、104、106、108、109、110、120、220、222、224、226、228、230、232、234 制御バルブ、40、60、80、81、96 冷却水源、42、62、82、83 温水源、90 凝縮器、98 制御部、112、122、140、142、144、146、148、149、150、240、242、244、246、248、250、252、254、 連結管、114 減圧弁
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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