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明細書 :新規なアズレニル化合物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2017-114779 (P2017-114779A)
公開日 平成29年6月29日(2017.6.29)
発明の名称または考案の名称 新規なアズレニル化合物
国際特許分類 C07C 331/26        (2006.01)
FI C07C 331/26 CSP
C07C 331/26 ZNA
請求項の数または発明の数 11
出願形態 OL
全頁数 37
出願番号 特願2015-248760 (P2015-248760)
出願日 平成27年12月21日(2015.12.21)
発明者または考案者 【氏名】村藤 俊宏
【氏名】岡 由里絵
【氏名】岡崎 幸平
【氏名】垰 圭介
【氏名】上條 真
【氏名】石黒 勝也
出願人 【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100107984、【弁理士】、【氏名又は名称】廣田 雅紀
【識別番号】100102255、【弁理士】、【氏名又は名称】小澤 誠次
【識別番号】100096482、【弁理士】、【氏名又は名称】東海 裕作
【識別番号】100188352、【弁理士】、【氏名又は名称】松田 一弘
【識別番号】100131093、【弁理士】、【氏名又は名称】堀内 真
【識別番号】100150902、【弁理士】、【氏名又は名称】山内 正子
【識別番号】100141391、【弁理士】、【氏名又は名称】園元 修一
【識別番号】100198074、【弁理士】、【氏名又は名称】山村 昭裕
審査請求 未請求
テーマコード 4H006
Fターム 4H006AA01
4H006AB80
4H006AC60
要約 【課題】微量のペプチドやタンパク質等のアミノ酸配列を決定する方法の提供、並びに該方法に適したエドマン試薬として使用できる化合物、具体的には、UV吸光度が大きく、ペプチドと効率よく反応する化合物の提供。
【解決手段】式(1)で表されるアズレニルイソチオシアネート化合物。
JP2017114779A_000031t.gif
(Rは各々独立にハロゲン原子、C1~10のアルキル基、C1~10のアルコキシ基、C2~10のアルケニル基、C2~10のアルキニル基、C3~10のシクロアルキル基、C6~10のアリール基又はヘテロアリール基;nは0~7の整数;特にRがC1-10のアルキル基であることが好ましく、炭素3,5、8の位置の1以上に置換基を有することが更に好ましい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)で表される化合物。
【化1】
JP2017114779A_000025t.gif
(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基であり、
nは0~7いずれかの整数であり、nが2以上の場合は、各Rは、同じであっても異なっていてもよい。)
【請求項2】
式(1)中、Rが、炭素数1~10のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
炭素3位、5位、8位から選択される1又は2以上の位置に置換基Rを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
式(2)で表される請求項3に記載の化合物。
【化2】
JP2017114779A_000026t.gif

【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の化合物を含むことを特徴とするエドマン試薬。
【請求項6】
請求項1~4に記載の化合物を用いることを特徴とするエドマン分解法によるペプチドのアミノ酸配列の決定方法。
【請求項7】
式(3)で表される化合物。
【化3】
JP2017114779A_000027t.gif
[式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基であり、
nは0~7いずれかの整数であり、nが2以上の場合は、各Rは、同じであっても異なっていてもよく、
Xは、
【化4】
JP2017114779A_000028t.gif

(波線は隣接する炭素原子への共有結合を表し、*は不斉中心を表す。)
から選択されるいずれかを表す。]
【請求項8】
式(3)中、Rが、炭素数1~10のアルキル基であることを特徴とする請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
炭素3位、5位、8位から選択される1又は2以上の位置に置換基Rを有することを特徴とする請求項7又は8に記載の化合物。
【請求項10】
式(4)で表される請求項9に記載の化合物。
【化5】
JP2017114779A_000029t.gif
(式中、Xは、請求項7と同じ定義である。)
【請求項11】
式(4)におけるXが、以下の式で表されることを特徴とする請求項10に記載の化合物。
【化6】
JP2017114779A_000030t.gif
(波線は隣接する炭素原子への共有結合を表し、*は不斉中心を表す。)
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、エドマン分解に用いられる新規なアズレニル化合物に関し、さらに詳しくは、UV吸光度が大きく、ペプチドとの反応においてN末端の位置選択的に反応が進行する新規なアズレニルイソチオシアネート化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
新規タンパク質やペプチドのアミノ酸配列情報を得ることや、タンパク質やペプチドを同定すること等のために、タンパク質やペプチドのアミノ酸配列の決定が必要である。ペプチドのアミノ酸配列の決定法には、N末端からアミノ酸配列を決定する方法として、ジニトロフェニル化法、エドマン分解法、C末端からアミノ酸配列を決定する方法として、ヒドラジン分解法、カルボキシペプチダーゼ法が知られている。中でも、エドマン分解法の原理を利用した分析が、アミノ酸配列の決定によく利用されている。
【0003】
エドマン分解では、フェニルイソチオシアネート等のイソチオシアネート化合物とペプチドとを弱アルカリ条件下で反応させることにより、N-末端アミノ酸がチオカルバモイル体を形成し、該チオカルバモイル体を酸処理すると、環化しながらアミド結合が切断され、チオヒダントイン誘導体が得られる。該チオヒダントイン誘導体をHPLC等により検出することで、N末端のアミノ酸を同定することができる。さらに、N末端の1残基アミノ酸が切断されたペプチドに対し、上記のエドマン分解を順次繰り返すことにより、アミノ酸配列を決定することができる。
【0004】
エドマン分解を利用したアミノ酸配列の決定においては、フェニルイソチオシアネートがよく用いられているが、反応効率が悪く、生成したチオヒダントイン誘導体をUV吸収で検出する際の感度も低いという問題がある。特に、試料のペプチドが微量である場合には、エドマン分解により生成するチオヒダントイン誘導体を高感度で検出できる方法が求められている。そのため、フェニルイソチオシアネートに代わるエドマン試薬として使用できる化合物が必要とされ、研究されている。例えば、フェニルイソチオシアネート以外のエドマン試薬として使用できる化合物として、4-(N,N-ジメチルアミノスルホニル)-7-イソチオシアナト-2,1,3-ベンゾオキサジアゾール(DBD-NCS)がある(非特許文献1)。
【0005】
一方、本発明者らは、アズレン又はアズレン誘導体に置換基を導入する方法を開発しており、アズレン骨格の1位にヨウ素を導入する方法(特許文献1)やアズレン骨格の2位にホウ素化合物を導入する方法(特許文献2)を報告している。アズレン又はアズレン誘導体は、特異な電子状態を有し、アズレン骨格をポルフィリンやフタロシアニン等のπ電子系化合物に導入すると物理化学特性が大きく変化することから、二光子吸収材料の改良等、有機電子材料の改質手段として近年注目されている。また、アズレン誘導体のグアイアズレン類は結膜炎や口腔・咽頭疾患、ヘリコバクターピロリ菌による消化器系疾病等の治療薬としても知られている。しかし、アズレン骨格を有するイソチオシアネート化合物は知られておらず、アズレン骨格を有する化合物がエドマン試薬として使用できることも知られていない。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2012-144505号公報
【特許文献2】国際公開2010-039135パンフレット
【0007】

【非特許文献1】Novel fluorogenic edman reagents,K. Imai, S. Uzu, K. Nakashima, S. Akiyama, Biomed. Chromatogr. 1993, 7, 56.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、微量のペプチドやタンパク質等のアミノ酸配列を決定する方法を提供すること、また、該方法に適したエドマン試薬として使用できる化合物、具体的には、UV吸光度が大きく、ペプチドと効率よく反応する化合物を提供することにある。
生成するチオヒダントイン誘導体のUV吸光度が大きいと、高感度の検出が可能となる。また、ペプチドとエドマン試薬として使用できる化合物との反応効率を上げることにより、生成するチオヒダントイン誘導体の収率が向上し、高感度の検出が可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題の解決のために鋭意研究の結果、アズレニル骨格を有するイソチオシアネート化合物をエドマン試薬として使用すると、UV吸光度が大きいチオヒダントイン誘導体が得られること、また、ペプチドのN末端のアミノ酸と位置選択的に反応し、副反応が抑えられ、効率よく反応が進行することを見いだした。
【0010】
すなわち、本発明は以下の発明に関する。
(1)式(1)で表される化合物。
【化1】
JP2017114779A_000002t.gif
(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基であり、
nは0~7いずれかの整数であり、nが2以上の場合は、各Rは、同じであっても異なっていてもよい。)
(2)式(1)中、Rが、炭素数1~10のアルキル基であることを特徴とする上記(1)に記載の化合物。
(3)炭素3位、5位、8位から選択される1又は2以上の位置に置換基Rを有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の化合物。
(4)式(2)で表される上記(3)に記載の化合物。
【化2】
JP2017114779A_000003t.gif
(5)上記(1)~(4)のいずれかに記載の化合物を含むことを特徴とするエドマン試薬。
(6)上記(1)~(4)に記載の化合物を用いることを特徴とするエドマン分解法によるペプチドのアミノ酸配列の決定方法。
(7)式(3)で表される化合物。
【化3】
JP2017114779A_000004t.gif
[式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基であり、
nは0~7いずれかの整数であり、nが2以上の場合は、各Rは、同じであっても異なっていてもよく、
Xは、
【化4】
JP2017114779A_000005t.gif

(波線は隣接する炭素原子への共有結合を表し、*は不斉中心を表す。)
から選択されるいずれかを表す。]
(8)式(3)中、Rが、炭素数1~10のアルキル基であることを特徴とする上記(7)に記載の化合物。
(9)炭素3位、5位、8位から選択される1又は2以上の位置に置換基Rを有することを特徴とする上記(7)又は(8)に記載の化合物。
(10)式(4)で表される上記(9)に記載の化合物。
【化5】
JP2017114779A_000006t.gif
(式中、Xは、上記(7)と同じ定義である。)
(11)式(4)におけるXが、以下の式で表されることを特徴とする上記(10)に記載の化合物。
【化6】
JP2017114779A_000007t.gif
(波線は隣接する炭素原子への共有結合を表し、*は不斉中心を表す。)
【発明の効果】
【0011】
本発明の化合物は、ペプチドやタンパク質との反応効率が良く、且つ、得られるチオヒダントイン誘導体のUV吸収が大きいため、微量のペプチドやタンパク質であってもアミノ酸配列を決定することができる。また、上記チオヒダントイン誘導体を検出するためにHPLCによる分析に供したとき、該チオヒダントイン誘導体のピークがシャープなため、ピーク同士が重なり合わず分離能が良い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】グアイアズレニルイソチオシアネートとグリシン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-gly)とフェニルイソチオシアネートとグリシン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-gly)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図2】グアイアズレニルイソチオシアネートとアラニン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-ala)とフェニルイソチオシアネートとアラニン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-ala)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図3】グアイアズレニルイソチオシアネートとアルギニン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-arg)とフェニルイソチオシアネートとアルギニン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-arg)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図4】グアイアズレニルイソチオシアネートとアスパラギン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-asn)とフェニルイソチオシアネートとアスパラギン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-asn)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図5】グアイアズレニルイソチオシアネートとアスパラギン酸由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-asp)とフェニルイソチオシアネートとアスパラギン酸由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-asp)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図6】グアイアズレニルイソチオシアネートとグルタミン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-gln)とフェニルイソチオシアネートとグルタミン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-gln)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図7】グアイアズレニルイソチオシアネートとグルタミン酸由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-glu)とフェニルイソチオシアネートとグルタミン酸由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-glu)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図8】グアイアズレニルイソチオシアネートとヒスチジン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-his)とフェニルイソチオシアネートとヒスチジン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-his)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図9】グアイアズレニルイソチオシアネートとイソロイシン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-ile)とフェニルイソチオシアネートとイソロイシン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-ile)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図10】グアイアズレニルイソチオシアネートとロイシン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-leu)とフェニルイソチオシアネートとロイシン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-leu)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図11】グアイアズレニルイソチオシアネートとリシン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-lys)とフェニルイソチオシアネートとリシン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-lys)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図12】グアイアズレニルイソチオシアネートとメチオニン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-met)とフェニルイソチオシアネートとメチオニン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-met)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図13】グアイアズレニルイソチオシアネートとフェニルアラニン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-phe)とフェニルイソチオシアネートとフェニルアラニン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-phe)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図14】グアイアズレニルイソチオシアネートとプロリン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-pro)とフェニルイソチオシアネートとプロリン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-pro)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図15】グアイアズレニルイソチオシアネートとセリン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-ser)とフェニルイソチオシアネートとセリン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-ser)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図16】グアイアズレニルイソチオシアネートとスレオニン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-thr)とフェニルイソチオシアネートとスレオニン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-thr)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図17】グアイアズレニルイソチオシアネートとトリプトファン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-trp)とフェニルイソチオシアネートとトリプトファン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-trp)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図18】グアイアズレニルイソチオシアネートとチロシン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-tyr)とフェニルイソチオシアネートとチロシン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-tyr)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【図19】グアイアズレニルイソチオシアネートとバリン由来のチオヒダントイン誘導体(GATH-val)とフェニルイソチオシアネートとバリン由来のチオヒダントイン誘導体(PTH-val)との紫外可視吸光スペクトルの比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(化合物)
本発明の化合物は、以下の式(1)で表される化合物である。
【化7】
JP2017114779A_000008t.gif

【0014】
式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基であり、
nは0~7いずれかの整数であり、nが2以上の場合は、各Rは、同じであっても異なっていてもよい。

【0015】
式(1)における炭素数1~10のアルキル基とは、置換されていてもよい炭素数1~10の直鎖状または分岐状のアルキル基である。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチルオ基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基等が挙げられる。

【0016】
式(1)における炭素数1~10のアルコキシ基とは、置換されていてもよい炭素数1~10の直鎖状または分岐状のアルコキシ基である。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-へキシルオキシ基、n-ヘプチルオキシ基、n-オクチルオキシ基、n-ノニルオキシ基、n-デシルオキシ基等が挙げられる。

【0017】
式(1)における炭素数2~10のアルケニル基とは、置換されていてもよい炭素数2~10の直鎖状または分岐状のアルケニル基である。例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1,3-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、1-ヘプテニル基、1-オクテニル基、1-ノネニル基、1-デセニル基等が挙げられる。

【0018】
式(1)における炭素数2~10のアルキニル基とは、置換されていてもよい炭素数2~10の直鎖状または分岐状のアルキニル基である。例えば、エチニル基、1-プロペニル基、1-ブチニル基、1-ペンチニル基、1-ヘキサニル基、1-ヘプチニル基、1-オクチニル基、1-ノニル基等が挙げられる。

【0019】
式(1)における炭素数3~10のシクロアルキル基とは、置換されていてもよい炭素数3~10のシクロアルキル基である。例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。

【0020】
式(1)における炭素数6~10のアリール基とは、置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基である。「アリール基」は、単環又は多環のアリール基を意味する。ここで、多環アリール基の場合は、完全不飽和に加え、部分飽和の基も包含する。例えばフェニル基、ナフチル基、アズレニル基、インデニル基、インダニル基、テトラリニル基等が挙げられる。

【0021】
式(1)におけるヘテロアリール基とは、窒素原子、酸素原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む員数6~10の単環芳香族複素環または縮合芳香族複素環を有する、置換されていてもよい基である。縮合芳香族複素環には、ベンゼン環と窒素原子、酸素原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む単環複素環が縮合したものが包含される。
その具体的な例としては、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、フラザニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、ベンゾチオフェニル基、チオピラニル基、イソチオクロメニル基、チオクロメニル基、チオキサントレニル基、チアントレニル基、フェノキサチイニル基、ピロリジニル基、1H-1-ピリンジニル基、インドニジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、ナフチリジニル基、フタラジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、β-カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アンチジニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾフラニル基、イソクロメニル基、クロメニル基、キサンテニル基、パラチアジニル基、トリアゾリル基、またはテトラゾリル基等が挙げられる。

【0022】
式(1)におけるハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。

【0023】
上記「置換基を有していてもよい」の置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリール基等が挙げられる。

【0024】
本発明の式(1)で表される化合物は、イソチオシアネート基(-NCS)が炭素1位にある場合は、炭素3位、5位、8位から選択される1又は2以上の位置に置換基Rを有することが好ましく、炭素3位、5位、及び8位に置換基Rを有することがより好ましい。また、置換基Rは、炭素数1~10のアルキル基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基が好ましく、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基がより好ましく、炭素数1~6のアルキル基がさらに好ましい。
さらに、イソチオシアネート基(-NCS)の好ましい置換位置は、炭素1位又は3位である。

【0025】
式(1)で表される化合物は、具体的には、表1に示す化合物を例示することができる。芳香環上の数字は、芳香環の炭素番号を表す。

【0026】
【表1】
JP2017114779A_000009t.gif
JP2017114779A_000010t.gif

【0027】
式(1)で表される化合物の中でも、上記表1の化合物番号6(式(2)の化合物)~化合物番号18が好ましく、化合物番号6(式(2)の化合物)がより好ましい。

【0028】
(化合物の合成)
本発明の式(1)で表される化合物は、市販品を用いても良いが、有機合成手法により合成することができる。
例えば、以下に示すように、アズレン化合物Iを出発原料とし、ビルスマイヤー・ハック反応によりアルデヒドIIへと誘導する(工程1)。その後、Tetrahedron Letters 54 (2013) 661-664に記載の方法に従って、アルデヒドIIとヒドロキシルアミン塩酸塩等との反応等によりホルムアミドIIIへと誘導し(工程2)、上記ホルムアミドIIIとクロロ-1,3-ジメチルイミダゾリウムクロリド並びに1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンとの反応に供してイソシアニドIVへと誘導し(工程3)、上記イソシアニドIVをモリブデン錯体及び硫黄との反応により式(1)で表される化合物へと誘導できる(工程4)。

【0029】
【化8】
JP2017114779A_000011t.gif

【0030】
出発原料であるアズレン化合物Iは、市販のアズレン、グアイアズレンを使用してもよいが、有機合成手法により合成することができる。
例えば、市販のアズレンに、特開2012-144505号公報に記載の方法に従って、ヨウ素を導入し、さらにR-BY(Yは、同一でも異なっていてもよく、水酸基、アルキル基、アルコキシ基等を表す。)で表される有機ホウ素化合物との鈴木-宮浦カップリング反応を行うことにより、アズレン化合物Iを得ることができる。

【0031】
【化9】
JP2017114779A_000012t.gif

【0032】
また、例えば、市販のアズレンに、国際公開2012-039135パンフレットに記載の方法に従って、アズレンを有機ホウ素化合物とし、さらにR-X(Xは、塩素、臭素又はヨウ素を表す。)で表される有機ハロゲン化合物等との鈴木-宮浦カップリング反応等を行うことにより、アズレン化合物Iを得ることができる。

【0033】
【化10】
JP2017114779A_000013t.gif

【0034】
アズレン骨格への置換基Rの導入は、上記に示したようにアズレンに対し行っても良いが、式(I)で表される化合物やその合成中間体に対して行っても良い。

【0035】
(アミノ酸配列の決定)
本発明におけるアミノ酸配列の決定は、式(1)で表されるイソチオシアネート化合物を用いたエドマン分解法により行われる。アミノ酸配列決定のスキームを以下に示す。
上記エドマン分解では、式(1)で表されるイソチオシアネート化合物とペプチドとを弱アルカリ条件下で反応させることにより、チオカルバモイル体が形成され、さらに酸処理することで上記チオカルバモイル体が環化しながら、上記ペプチドのアミド結合が切断され、チオヒダントイン誘導体が得られる。得られた該チオヒダントイン誘導体をHPLC等により検出することで、N末端のアミノ酸を同定することができる。さらに、N末端の1残基アミノ酸が切断されたペプチドを、再び式(1)で表されるイソチオシアネート化合物との反応に供することを繰り返し、アミノ酸配列を決定することができる。

【0036】
【化11】
JP2017114779A_000014t.gif
(スキーム中、R、R、Rは、ペプチドのN末端側からの1番目、2番目、P番目のアミノ酸の側差を意味する。Pは2以上の整数であり、mは1以上の整数を表す。)

【0037】
また、本発明におけるアミノ酸配列の決定に市販のプロテインシーケンサーを用いれば、エドマン分解操作を自動的に繰り返し、遊離したチオヒダントイン誘導体を次々同定していくことができる。

【0038】
本発明のチオヒダントイン誘導体は、式(1)で表される化合物とペプチドとの反応により得られる化合物であれば特に限られるものではないが、例えば以下の式(3)で表される化合物である。また、式(3)で表される化合物は、式(1)で表される化合物とアミノ酸との反応によっても得ることができる。なお、本発明のチオヒダントイン誘導体は、アミノ酸誘導体と呼ぶこともできる。

【0039】
【化12】
JP2017114779A_000015t.gif

【0040】
式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又は員数6~10のヘテロアリール基であり、
nは0~7いずれかの整数であり、nが2以上の場合は、各Rは、同じであっても異なっていてもよく、
Xは、

【0041】
【化13】
JP2017114779A_000016t.gif

(波線は隣接する炭素原子への共有結合を表し、*は不斉中心を表す。)
から選択されるいずれかを表す。

【0042】
そしてまた、本発明のチオヒダントイン誘導体には、式(3)で表される化合物中の上記Xがさらに式(1)で表される化合物と反応した化合物も含まれ、具体的にはリシンと式(1)で表される化合物との反応により生成する化合物を挙げることができ、Xとして以下の構造も含まれる。

【0043】
【化14】
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(波線は隣接する炭素原子への共有結合を表し、*は不斉中心を表す。Rは、式(3)におけるRと同義である。)

【0044】
式(3)における炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基、ヘテロアリール基は、式(1)における炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基、ヘテロアリール基と同じ定義である。

【0045】
式(3)で表される化合物は、アミノ酸配列の決定の際の、HPLC等による検出において、標準サンプルとして用いることができる。また、式(3)の化合物には、不斉炭素原子や軸不斉を有する場合があるが、これら不斉に基づく光学異性体が存在しうる。本発明は、式(3)の化合物の光学異性体の分離されたもの、あるいはそれらの混合物も包含する。

【0046】
本発明のアミノ酸配列の決定に供されるペプチドのアミノ酸残基数は、本発明の式(1)で表される化合物でアミノ酸配列の決定ができる範囲であれば特に制限はないが、50以下が好ましく、30以下がより好ましい。

【0047】
N末端のアミノ酸が保護されていると式(1)で表される化合物との反応が起きないため、N末端アミノ酸は保護されていないペプチドを用いる。また、本発明のアミノ酸配列の決定に供されるペプチドの調製は、常套法により行えばよく、例えば、「新生物化学実験のてびき2:タンパク質の分離・分析と機能解析法 下西康嗣、永井克也、長谷俊治、本田武司 共編、化学同人、1996年出版」に記載の方法に従って行うことができる。

【0048】
本発明のアミノ酸配列の決定によって、ペプチドだけでなく、タンパク質のアミノ酸配列も決定できる。具体的には、タンパク質に対して酵素等を作用させタンパク質のペプチド断片を得、該ペプチド断片のアミノ酸配列を決定することで、上記タンパク質のアミノ酸配列を決定できる。タンパク質のアミノ酸配列決定は、「新生物化学実験のてびき2:タンパク質の分離・分析と機能解析法 下西康嗣、永井克也、長谷俊治、本田武司 共編、化学同人、1996年出版」に記載の方法に従って行うことができる。

【0049】
本発明のアミノ酸配列の決定に供されるペプチドやタンパク質は、天然のペプチドやタンパク質であっても、人工的に合成したペプチドやタンパク質であってもよい。また、本発明のアミノ酸配列の決定に供されるペプチドやタンパク質には、アミノ酸の類似体を含んでいても良い。

【0050】
本発明のエドマン試薬は、前記式(1)で表される化合物を含んでいればよく、必要に応じて、試薬の調製に通常用いられる溶媒や添加剤を配合して用いてもよい。また、前記式(1)で表される化合物そのものをエドマン試薬として用いても良い。
【実施例】
【0051】
以下に、実施例において本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術範囲は、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0052】
実施例1.グアイアズレニルイソチオシアネートの合成
【実施例】
【0053】
【化15】
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【実施例】
【0054】
[工程1]
グアイアズレン(1.0g、5mmol、東京化成工業株式会社製)とN,N-ジメチルホルムアミド(2mL、和光純薬工業株式会社製)をベンゼン(10mL、和光純薬工業株式会社製)に溶かし、激しく撹拌しながら塩化ホスホリル(1.0g、6mmol、片山化学工業株式会社製)を徐々に滴下し、滴下終了後40分撹拌した。反応混合物を水中に注ぎ未反応の塩化ホスホリルを分解し、氷冷した2mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて加水分解した。ジエチルエーテルを加えて抽出し、有機層を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/酢酸エチル:ヘキサン 1:1)で精製し、アルデヒド4(1.04g、収率92%)を紫色針状結晶として得た。
【実施例】
【0055】
[工程2]
アルデヒド4(0.23g,1.0mmol)のエタノール溶液(4mL)に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.21g、3mmol、関東化学株式会社製)、水酸化ナトリウム水溶液(2M、4mL)を加え、1時間還流しながら撹拌した。反応終了後、反応混合物をクロロホルム(100mL)で抽出し、有機層を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/酢酸エチル:ヘキサン 1:3)で精製し、ホルムアミド5(0.22g、収率91%)を青緑色結晶として得た。
【実施例】
【0056】
[工程3]
ホルムアミド5(0.72g、3mmol)のジクロロメタン溶液に、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリウムクロリド(0.5g、3mmol、和光純薬工業株式会社製)と1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(0.7g、6mmol、Sigma-Aldrich社製)を加え、室温で2時間撹拌した。反応終了後、反応混合物をジクロロメタン(100mL)で抽出し、有機層を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/酢酸エチル:ヘキサン 5:1)で精製し、イソシアニド6(0.54g、収率81%)を青緑色針状結晶として得た。
【実施例】
【0057】
[工程4]
アルゴン気流下、イソシアニド6(0.223g、1mmol)とモリブデン錯体(0.004g、1mol%)、硫黄(0.064g、0.25mmol、ナカライデスク株式会社)をアセトン5mLに溶かした後、60℃で72時間加熱撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を停止させた後、反応混合物をジエチルエーテル(100mL)で抽出し、有機層を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥材をろ別した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン)で精製し、グアイアズレニルイソチオシアネート(0.22g、収率87%)を緑色針状結晶として得た。以下に、H及び13CNMR、並びにMSの値を示す。
1H-NMR(CDCl3) δ:1.33 (6H, d, J=6.4 Hz), 2.56 (3H, s), 3.00 (3H, s), 3.00 (1H, sep, J=6.4 Hz), 6.89 (1H, d, J=10.4 Hz), 7.35 (1H, d, J=10.4 Hz), 7.48 (1H, s), 8.07 (1H,s)
13C-NMR(CDCl3) δ:12.67, 24.48, 25.29, 37.94, 112.15, 124.05, 127.86, 129.00, 132.40, 134.07, 135.41, 135.55, 136.62, 142.01, 145.92
MS m/z(%): 255(M), 257(M+2)
【実施例】
【0058】
実施例2.グアイアズレニルイソチオシアネートとアミノ酸との反応によるアミノ酸誘導体の合成
【化16】
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(Xは、前記のXと同じ定義を表す。)
【実施例】
【0059】
上記実施例1で合成したグアイアズレニルイソチオシアネートと各天然アミノ酸とを溶解したエタノール:水:ピリジン=1:1:1(6%トリエチルアミン)の溶液(6mL)を、アルゴン気流下、60℃で1時間撹拌した。反応溶液に濃塩酸0.3mLを加え、温度を120℃に上げてさらに2時間撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を停止させ、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を水洗後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥材をろ別した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製し、アミノ酸誘導体を得た。以下に、各アミノ酸誘導体(4)を調製した反応条件及び結果を表2に示す。また、各天然アミノ酸に由来する誘導体の融点、H及び13CNMR、並びにMSの値を示す。なお、H及び13CNMRにおけるmajor、minorは、グアイアズレニル部分とチオヒダントイン部分とのC-N結合の回転障害に起因する軸不斉による異性体を意味する。
【実施例】
【0060】
【表2】
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【実施例】
【0061】
グリシン誘導体の各種スペクトルデータ
融点: 172-173 ℃
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.37 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.61 (3H, s), 2.64 (3H, s), 3.19 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.40 (1H, d, J=20.0 Hz), 4.49 (1H, d, J=20.0 Hz), 7.09 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.40 (1H, s), 7.57 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.29 (1H, d, J=1.6 Hz), 10.46(1H, s)
13C-NMR(CDCl3) δ:12.97, 24.08, 24.61, 38.04, 49.03, 114.84, 123.84, 128.69, 131.44, 135.44, 135.66, 136.04, 137.15, 142.06, 143.82, 172.59, 186.98
IR 3220 cm-1, 1744 cm-1, 1514 cm-1
UV λ=292.0 ε=40150, λ=349.6 ε=6300, λ=585.6 ε=620
HRMS(APCI) Calcd for C18H21N2OS (M+H)+: 313.1369, Found 313.1357
【実施例】
【0062】
アラニン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=72:28
融点: 101-105 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.36 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.43 (3H, d, J=7.2 Hz), 2.59 (3H, s), 2.64 (3H, s), 3.17 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.56 (1H, q, J=7.2 Hz), 7.09 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.42 (1H, s), 7.58 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.29 (1H, d, J=1.6 Hz), 10.64 (1H, s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.36 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.46 (3H, d, J=7.2 Hz), 2.58 (3H, s), 2.62 (3H, s), 3.17 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.63 (1H, q, J=6.8 Hz), 7.09 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.44 (1H, s), 7.58 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.29 (1H, s), 10.64 (1H, s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.99, 16.97, 24.20, 24,62, 38.03, 55.64, 115.25, 123.78, 128.61, 131.47, 135.36, 135.36, 135.93, 137.11, 142.02, 143.82, 175.65, 185.60
IR 3274 cm-1, 1749 cm-1, 1496 cm-1
UV λ=292.0 ε=38720, λ=349.6 ε=5970, λ=591.3 ε=560
HRMS(APCI) Calcd for C19H23N2OS (M+H)+: 327.1526, Found 327.1523
【実施例】
【0063】
アルギニン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=51:49
融点:145-150 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.32 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.66-1.91 (4H, m), 2.50 (3H, s), 2.58 (3H, s), 3.15 (1H, sep,J=6.8 Hz), 3.17-3.21 (2H, m), 4.49-4.65 (1H, m), 7.00-7.60 (3H, br), 7.06 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.35 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.88 (1H, br-t), 8.25 (1H, s), 10.75 (1H, s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.32 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.66-1.91 (4H, m), 2.56 (3H, s), 2.58 (3H, s), 3.15 (1H, sep,J=6.8 Hz), 3.17-3.21 (2H, m), 4.62-4.65 (1H, m), 7.00-7.60 (3H, br), 7.04 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.38 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.88 (1H, br-t), 8.25 (1H, s), 10.78 (1H, s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.94, 24.28, 24.44, 24.59, 24.63, 29.29, 29.70, 37.90, 41.16, 59.47, 115.47, 115.62, 123.55, 128.61, 131.47, 135.09, 135.98, 136.88, 141.78, 144.26, 157.10, 176.00, 185.11
IR 3331 cm-1, 3167 cm-1, 1740 cm-1, 1667 cm-1, 1505 cm-1
UV λ=289.0 ε=30679, λ=349.7 ε=4929, λ=588.3 ε=449
HRMS(APCI) Calcd for C22H30N5OS (M+H)+: 412.2166, Found 412.2186
【実施例】
【0064】
アスパラギン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=56:44
融点:243-245 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.60 (3H, s), 2.61 (3H, s), 2.60-2.71 (2H, m), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.61 (1H, m), 7.02-7.11 (2H, m), 7.41 (1H, s), 7.51-7.56 (2H, m), 8.24 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.37 (1H, s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.60 (3H, s), 2.62 (3H, s), 2.60-2.71 (2H, m), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.74 (1H, m), 7.02-7.11 (2H, m), 7.38 (1H, s), 7.51-7.56 (2H, m), 8.24 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.53 (1H, s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.94, 24.19, 24.59, 24.63, 36.50 ,36.92, 38.02, 56.42, 56.64, 115.13, 123.68,123.87, 128.54,128.70, 131.41,131.56,135.39, 135.54, 135.93, 135.93, 136.04, 137.08, 142.00, 143.57, 144.05, 171.64, 174.69, 175.02, 186.00, 186.12
IR 3442 cm-1, 3218 cm-1, 1752 cm-1, 1661 cm-1, 1515 cm-1
UV λ=291.7 ε=35900, λ=349.7 ε=5590, λ=592.5 ε=710
HRMS(APCI) Calcd for C20H24N3O2S (M+H)+: 370.1584, Found 370.1571
【実施例】
【0065】
アスパラギン酸誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=68:32
融点:128-132 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.60 (3H, s), 2.62 (3H, s), 2.84 (1H, dd, J=17.6 Hz, J=4.4 Hz), 2.98 (1H, J=17.6 Hz, J=4.4 Hz), 3.13 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.71 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.34 (1H, s), 7.53 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.25 (1H, d, J=1.6 Hz), 10.45 (1H, s), 12.77 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.60 (3H, s), 2.62 (3H, s), 2.84 (1H, dd, J=17.6 Hz, J=4.4 Hz), 2.98 (1H, J=17.6 Hz, J=4.4 Hz), 3.13 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.75 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.38 (1H, s), 7.53 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.25 (1H, d, J=1.6 Hz), 10.57 (1H, s), 12.77 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ: 12.95, 24.22, 24.64, 35.53, 35.92, 38.05, 55.86, 56.07, 114.54, 114.64, 123.81, 123.89, 128.75, 128.80, 131.43, 131.62, 135.46, 135.88, 136.09, 137.18, 142.14, 142.21, 143.60, 143.90, 173.85, 173.99, 186.63
IR 3256 cm-1, 1748 cm-1, 1496 cm-1
UV λ=291.8 ε=32640, λ=349.4 ε=5570, λ=590.2 ε=490
HRMS(APCI) Calcd for C20H23N2O3S (M+H)+: 371.1424, Found 371.1430
【実施例】
【0066】
グルタミン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=54:46
融点:144-148 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.82-2.05 (2H, m), 2.24-2.38 (2H, m), 2.57 (3H, s), 2.60 (3H, s), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.48 (1H, m), 6.87 (2H, br-s), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.39 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 8.26 (1H, s), 10.67 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.82-2.05 (2H, m), 2.24-2.38 (2H, m), 2.58 (3H, s), 2.60 (3H, s), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.60 (1H, m), 6.87 (2H, br-s), 7.06 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.39 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 8.26 (1H, s), 10.63 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.95, 24.19, 24.31, 24.60, 24.64, 27.13, 27.65, 30.74, 31.36, 38.02, 59.07, 59.23, 115.16, 115.28, 123.64, 123.78, 128.56, 128.66, 131.42, 131.53, 135.35, 135.68, 135.96, 137.07, 141.98, 143.78, 144.04, 174.84, 174.93, 175.43, 175.57, 185.70
IR 3326 cm-1, 3181 cm-1, 1749 cm-1, 1659 cm-1, 1523 cm-1
UV λ=291.7 ε=29960, λ=349.3 ε=4810, λ=590.0 ε=450
HRMS(APCI) Calcd for C21H26N3O2S (M+H)+: 384.1740, Found 384.1758
【実施例】
【0067】
グルタミン酸誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=52:48
融点:105-109 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.32 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.78-2.15 (2H, m), 2.45-2.55 (2H, m), 2.56 (3H, s), 2.59 (3H, s), 3.13 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.59 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.38 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 8.25 (1H, s), 10.69 (1H, br-s), 12.29 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.32 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.78-2.15 (2H, m), 2.45-2.55 (2H, m), 2.57 (3H, s), 2.59 (3H, s), 3.13 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.48 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.39 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 8.25 (1H, s), 10.66 (1H, br-s), 12.29 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:11.89, 23.11, 23.29, 23.57, 23.59, 25.61, 25.83, 28.68, 29.35, 37.00, 58.27, 58.48, 114.10, 114.17, 122.73, 127.60, 130.59, 134.25, 134.75, 134.93, 136.09, 136.15, 140.93, 142.93, 174.04, 175.61, 176.02, 185.04, 185.12
IR 3239 cm-1, 1748 cm-1, 1506 cm-1
UV λ=291.8 ε=33610, λ=349.6 ε=5260, λ=592.7 ε=500
HRMS(APCI) Calcd for C21H25N2O3S (M+H)+: 385.1580, Found 385.1595
【実施例】
【0068】
ヒスチジン誘導体の各種スペクトルデータ
融点:136-140 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.31 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.57 (6H, s), 3.09-3.16 (1H, m), 4.71-4.77 (1H, m), 6.88 (1H, s), 7.03 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.34 (1H, s), 7.52 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.65 (1H, s), 8.22 (1H, s), 10.44 (1H, br-s), 11.90 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.31 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.57 (6H, s), 3.09-3.16 (1H, m), 4.71-4.77 (1H, m), 6.94 (1H, s), 7.03 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.34 (1H, s), 7.50 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.60 (1H, s), 8.22 (1H, s), 10.54 (1H, br-s), 11.90 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.92, 23.80, 24.15, 24.60, 29.70, 37.99, 60.29, 60.54, 115.29, 118.0, 123.56, 123.72, 128.61, 131.50, 135.29, 135.50, 135.97, 135.97, 137.02, 138.0, 141.87, 141.91, 144.10, 174.97, 175.32, 185.53
IR 3248 cm-1, 1744 cm-1, 1494 cm-1
UV λ=291.7 ε=32360, λ=349.9 ε=4810, λ=585.8 ε=390
HRMS(APCI) Calcd for C22H25N4OS (M+H)+: 393.1744, Found 393.1748
【実施例】
【0069】
イソロイシン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=64:36
融点:173-178 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:0.91-0.98 (6H, m), 1.30-1.65 (2H, m), 1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.95-2.00 (1H, m), 2.59 (3H, s), 2.60 (3H, m), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.51-4.54 (1H, m), 7.06 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.27 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 8.26 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.62 (1H, br-d)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:0.91-0.98 (6H, m), 1.30-1.65 (2H, m), 1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.95-2.00 (1H, m), 2.60 (3H, m), 2.63 (3H, s), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.58-4.59 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.35 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.8 Hz), 8.26 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.57 (1H, br-d)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:11.21, 11.63, 11.67, 11.77, 12.93, 13.35, 14.47, 15.19, 15.47, 23.89, 24.16, 24.61, 24.65, 24.99, 26.47, 26.70, 36.81, 37.22, 37.64, 37.78, 38.05, 63.69, 64.30, 64.68, 64.80, 115.25, 115.49, 123.74, 128.40, 128.58, 131.62, 135.36, 135.47, 135.97, 137.12, 141.86, 141.89, 144.03, 174.39, 174.70, 174.92, 175.27, 186.14, 186.43, 186.66
IR 3168 cm-1, 1757 cm-1, 1516 cm-1
UV λ=292.0 ε=47010, λ=349.5 ε=8310, λ=585.7 ε=840
HRMS(APCI) Calcd for C22H29N2OS (M+H)+: 369.1995, Found 369.1994
【実施例】
【0070】
ロイシン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=51:49
融点:167-171 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:0.95-0.98 (6H, m), 1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.48-1.72 (2H, m), 1.90-2.01 (1H, m), 2.55 (3H, s), 2.59 (3H, m), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.60 (1H, m), 7.06 (1H, d, J=10.4 Hz), 7.35 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J=10.8 Hz J=1.6 Hz), 8.26 (1H, d, J= 2.0 Hz), 10.69 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:0.95-0.98 (6H, m), 1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.48-1.72 (2H, m), 1.90-2.01 (1H, m), 2.59 (3H, s), 2.60 (3H, s), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.50 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.37 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.25 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.72 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:13.01, 21.10, 21.51, 23.15, 23.26, 23.35, 23.66, 23.75, 23.91, 24.06, 24.22, 24.31, 24.63, 24.67, 25.06, 25.24, 38.05, 40.50, 41.00, 58.63, 58.65, 115.23, 115.30, 123.73, 123.77, 128.59, 128.62, 128.80, 131.45, 131.61, 135.65, 135.77, 135.96, 136.00, 137.11, 137.16, 141.94, 143.92, 143.99, 175.58, 175.81, 185.77, 185.81
IR 3254 cm-1, 1721 cm-1, 1505 cm-1
UV λ=292.0 ε=39490, λ=349.5 ε=6090, λ=590.0 ε=540
HRMS(APCI) Calcd for C22H29N2OS (M+H)+: 369.1995, Found 369.1998
【実施例】
【0071】
リシン誘導体の各種スペクトルデータ(当該リシン誘導体は、リシンとグアイアズレニルイソチオシアネートの反応物にさらにグアイアズレニルイソチオシアネートが反応して生成した化合物である。)
融点:117-122 ℃
1H-NMR(DMSO-d6) mixture δ:1.29 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.32 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.46-1.90 (6H, m), 2.56 (6H, s),2.60 (3H, m), 2.77 (3H, s), 2.50-2.60 (2H, m), 3.05-3.17 (2H, m), 4.56-4.62 (1H, m), 6.90 (1H, d, J=10.4 Hz), 7.00-7.07 (1H, m), 7.35-7.41 (3H, m), 7.54 (1H, d, J=10.4 Hz), 7.68-7.78 (1H, m), 8.12 (1H, s), 8.26 (1H, s), 9.33 (1H, br-s), 10.66 (1H, br-m)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ: 8.68, 12.77, 12.87, 22.75, 24.15, 24.30, 24.51, 24.55, 24.59, 26.45, 30.68, 31.26, 37.67, 37.89, 45.98, 59.58, 70.49, 115.82, 115.94, 123.36, 128.35, 131.35, 131.44, 134.90, 135.66, 135.90, 136.33, 136.85, 141.46, 143.97, 144.15, 175.80, 175.92, 185.16
IR 3219 cm-1, 1748 cm-1, 1537 cm-1
UV λ=292.0 ε=45610, λ=349.8 ε=7730, λ=592.1 ε=630
HRMS(APCI) Calcd for C38H47N4OS2 (M+H)+: 639.3186, Found 639.3205
【実施例】
【0072】
メチオニン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=55:45
融点:198-202 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.88-2.21 (2H, m), 2.08 (3H, s), 2.56 (3H, s), 2.60 (3H, s),2.65-2.76 (2H, m) , 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.66 (1H, m), 7.06 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.40 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.0 Hz), 8.26 (1H, s), 10.66 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.88-2.21 (2H, m), 2.10 (3H, s), 2.58 (3H, s), 2.60 (3H, s), 2.65-2.76 (2H, m), 3.14 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.59 (1H, m), 7.06 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.40 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10 Hz), 8.26 (1H, s), 10.72 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.99, 15.22, 15.32, 24.21, 24.28, 24.63, 24.66, 30.02, 30.12, 30.70, 31.09, 38.05, 58.86, 59.15, 115.16, 123.75, 123.82, 128.61, 128.65, 131.45, 131.58, 135.38, 135.56, 135.94, 135.99, 137.15, 141.99, 142.03, 143.76, 143.91, 174.93, 175.17, 185.83, 185.91
IR 3150 cm-1, 1747 cm-1, 1519 cm-1
UV λ=291.9 ε=39810, λ=349.5 ε=6140, λ=593.9 ε=620
HRMS(APCI) Calcd for C21H27N2OS2 (M+H)+: 387.1559, Found 387.1559
【実施例】
【0073】
フェニルアラニン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=67:33
融点:103-108 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.30 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.54 (3H, s), 2.56 (3H, s), 3.10-3.15 (3H, m), 4.87-4.92 (1H, m), 6.33 (1H, s), 7.02 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.24-7.38 (5H, m), 7.51 (1H, d, J= 10.8 Hz), 8.19 (1H, s), 10.64 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.30 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.54 (3H, s), 2.56 (3H, s), 3.10-3.15 (3H, m), 4.87-4.92 (1H, m), 6.87 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.24-7.38 (6H, m), 7.46 (1H, d, J= 10.8 Hz), 8.19 (1H, s), 10.69 (1H, br-s)
13C-NMR(DMSO-d6) mixture δ:12.36, 22.28, 23.31, 24.34, 24.37, 35.42, 36.13, 37.02, 60.14, 60.59, 116.43, 116.28, 122.39, 122.55, 127.08, 127.54, 127.71, 128.18, 128.31, 129.90, 130.09, 130.89, 134.47, 134.53, 135.08, 135.47, 135.57, 135.65, 136.09, 136.19, 136.59, 140.99, 141.21, 143.65, 144.13, 174.51, 174.92, 184.12, 184.38
IR 3193 cm-1, 1752 cm-1, 1507 cm-1
UV λ=292.0 ε=39290, λ=349.8 ε=6320, λ=586.5 ε=630
HRMS(APCI) Calcd for C25H27N2OS (M+H)+: 403.1839, Found 430.1847
【実施例】
【0074】
プロリン誘導体の各種スペクトルデータ
融点:146-151 ℃
1H-NMR(CDCl3) mixture δ: 1.35 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.84-2.90 (4H, br-m), 2.65 (3H, s), 2.72 (3H, s), 3.07 (1H, sep, J=6.8 Hz), 3.68-3.80 (1H, m), 4.10-4.16 (1H, m), 4.41-4.46 (1H, m), 6.98-7.00 (1H, m), 7.39-7.44 (2H, m), 8.25 (1H, s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.97, 24.12, 24.23, 24.62, 26.86, 27.11, 27.21, 29.72, 38.03, 48.86, 48.97, 65.48, 116.03, 116.25, 123.63, 123.89, 128.54, 131.13, 131.56, 135.34, 135.38, 135.92, 136.15, 137.01, 137.06, 141.86, 143.83, 143.92, 174.45, 174.80, 188.95, 189.04
IR 1750 cm-1, 1448 cm-1
UV λ=283.2 ε=39810, λ=350.0 ε=4590, λ=592.0 ε=560
HRMS(APCI) Calcd for C21H25N2OS (M+H)+: 353.1682, Found 353.168
【実施例】
【0075】
セリン誘導体の各種スペクトルデータ
融点:>300 ℃
1H-NMR(DMSO-d6) mixture δ: 1.20 (1H, br-s),1.33 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.54 (3H, s), 2.55 (3H, s), 2.60 (3H, s), 2.61 (3H, s), 3.14 (1H, m), 3.40 (1H, m), 4.50-4.62 (1H, m), 7.35(1H, s), 7.38 (1H, s), 7.54 (1H, d, J=10.4 Hz), 8.26 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.61 (1H, s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.41, 22.92, 24.37, 37.05, 98.20, 115.93, 116.28, 122.67, 122.84, 128.02, 130.85, 134.77, 135.23, 135.76, 136.37, 136.54, 141.28, 141.51, 143.33, 143.92, 163.91, 179.95, 184.52
IR 3221 cm-1, 1738 cm-1, 1462 cm-1
UV λ=291.9 ε=37031, λ=348.5 ε=7740, λ=589.1 ε=623
HRMS(APCI) Calcd for C19H21N2OS (M+H)+: 325.1369, Found 325.1372
【実施例】
【0076】
スレオニン誘導体(cis/trans混合物、major:minor=10:1)の各種スペクトルデータ
融点:240-243.5 ℃
major
1H-NMR(CDCl3) δ:1.35 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.94 (3H, d, J=7.6 Hz), 2.63 (3H, s),
2.66 (3H, s), 3.08 (1H, m, J=6.8 Hz), 6.10 (1H, q, J=7.6 Hz), 7.01 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.40 (1H, s), 7.43 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=2.0 Hz), 8.27 (1H, d, J=2.0 Hz), 8.88 (1H, s)
minor
1H-NMR(CDCl3) δ:1.35 (6H, d, J=6.8 Hz), 1.94 (3H, d, J=7.6 Hz), 2.63 (3H, s),
2.66 (3H, s), 3.08 (1H, m, J=6.8 Hz), 5.90 (1H, q, J=7.6 Hz), 7.01 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.40 (1H, s), 7.43 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=2.0 Hz), 8.27 (1H, d, J=2.0 Hz), 8.80 (1H, s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.95, 13.21, 23.99, 24.61, 24.64, 29.70, 38.04, 113.66, 115.00, 123.73, 128.65, 129.89, 131.49, 135.36, 135.70, 135.98, 137.12, 141.92, 144.07, 163.77, 179.94
IR 3114 cm-1, 1740 cm-1, 1487 cm-1
UV λ=293.0 ε=50050, λ=365.6 ε=7130, λ=598.0 ε=2620
HRMS(APCI) Calcd for C20H23N2OS (M+H)+: 339.1526, Found 339.1531
【実施例】
【0077】
トリプトファン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=62:38
融点:142-146 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.29 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.38 (3H, s), 2.53 (3H, s), 3.07 (1H, sep, J=6.8 Hz), 3.20-3.40 (2H, m), 4.81-4.83 (1H, m), 5.80 (1H, s), 6.94 (1H, t, J=6.8 Hz), 6.99 (1H, d, J=11.2 Hz), 7.12 (1H, t, J=7.2 Hz), 7.19 (1H, d, J=2.0 Hz), 7.43 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.49 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=2.0 Hz), 7.52 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.13 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.58 (1H, br), 11.07 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ: 1.28 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.50 (3H, s), 2.55 (3H, s), 3.07 (1H, sep, J=6.8 Hz), 3.20-3.40 (2H, m), 4.81-4.83 (1H, m), 6.73 (1H, d, J=10.8 Hz), 6.94 (1H, t, J=6.8 Hz), 7.07 (1H, t, J=7.2 Hz), 7.21 (1H, d, J=2.0 Hz), 7.29 (1H, s), 7.37 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.42 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=2.0 Hz), 7.59 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.17 (1H, d, J=2.0 Hz), 10.70 (1H, br-s), 10.98 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ: 12.89, 23.70, 24.13, 24.65, 27.82, 38.03, 60.44, 60.91, 108.16, 109.00, 111.51, 115.15, 118.53, 118.85, 120.07, 122.47, 123.62, 123.80, 123.99, 126.86, 128.53, 128.57, 131.61, 135.23, 135.58, 135.89, 136.21, 137.05, 141.92, 143.88, 144.24, 175.10, 185.88
IR 3346 cm-1, 1730 cm-1, 1505 cm-1
UV λ=291.2 ε=47460, λ=350.0 ε=6010, λ=592.0 ε=570
HRMS(APCI) Calcd for C27H28N3OS (M+H)+: 442.1948, Found 442.1951
【実施例】
【0078】
チロシン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=62:38
融点:136-141 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.31 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.50 (3H, s), 2.54 (3H, s), 3.03 (2H, m), 3.10 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.77-4.81 (1H, m), 6.40 (1H, s), 6.74 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.02 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.51 (1H, dd, J=10.8 Hz, 2.0 Hz), 8.20 (1H, d, J=2.0 Hz), 9.37 (1H, s), 10.58 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:1.30 (6H, d, J=6.8 Hz), 2.54 (3H, s), 2.56 (3H, s), 3.05 (2H, m), 3.10 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.77-4.81 (1H, m), 6.69 (2H, d, J=8.4 Hz), 6.87 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.01 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.30 (1H, s), 7.47 (1H, dd, J=10.8 Hz, 2.0 Hz), 8.20 (1H, d, J=2.0 Hz), 9.30 (1H, s), 10.64 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ: 12.40, 22.39, 23.30, 24.37, 60.94, 115.07, 116.56, 116.93, 122.55, 124.34, 125.05, 127.52, 130.92, 134.38, 136.09, 136.61, 140.95, 143.65, 144.20, 156.53, 174.61, 184.14
IR 3291 cm-1, 1731 cm-1, 1513 cm-1
UV λ=281.4 ε=37790, λ=349.8 ε=5590, λ=586.9 ε=540
HRMS(APCI) Calcd for C25H27N2O2S (M+H)+: 419.1788, Found 419.1768
【実施例】
【0079】
バリン誘導体の各種スペクトルデータ
major:minor=60:40
融点:214-217 ℃
major
1H-NMR(DMSO-d6) δ:0.95 (3H, d, J= 6.8 Hz), 1.07 (3H, d, J= 6.8 Hz), 1.32 (6H, d, J=7.2 Hz), 2.20 (1H, m), 2.59 (6H, s,), 3.13 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.48 (1H, d, J=2.8 Hz), 7.05 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.26 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.25 (1H, d, J=1.6 Hz), 10.65 (1H, br-s)
minor
1H-NMR(DMSO-d6) δ:0.99 (3H, d, J= 6.8 Hz), 1.09 (3H, d, J= 7.2 Hz), 1.32 (6H, d, J=7.2 Hz), 2.20 (1H, m), 2.57 (3H, s), 2.61 (3H, s), 3.13 (1H, sep, J=6.8 Hz), 4.37 (1H, d, J=3.6 Hz), 7.04 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.35 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J=10.8 Hz, J=1.6 Hz), 8.24 (1H, d, J=1.6 Hz), 10.62 (1H, br-s)
13C-NMR(CDCl3) mixture δ:12.91, 16.27, 17.94, 18.87, 19.28, 24.10, 24.59, 24.63, 29.70, 30.73, 31.23, 38.04, 65.16, 65.61, 115.26, 115.49, 123.72, 128.40, 128.56, 131.64, 135.31, 135.53, 135.94, 137.11, 137.14, 141.88, 144.02, 174.41, 174.73, 186.34, 186.41
IR 3171 cm-1, 1756 cm-1, 1515 cm-1
UV λ=276.8 ε=53190, λ=349.6 ε=5740, λ=589.4 ε=570
HRMS(APCI) Calcd for C21H27N2OS (M+H)+: 355.1839, Found 355.1840
【実施例】
【0080】
以上のグアイアズレニルイソチオシアネートから得られるアミノ酸誘導体は図1~図19に示すようにいずれも、フェニルイソチオシアネートから得られる従来のアミノ酸誘導体よりも全てのアミノ酸誘導体について吸光度が3倍近く、大きかった。
【実施例】
【0081】
実施例3.グアイアズレニルイソチオシアネートとジペプチド又はトリペプチドとの反応によるアミノ酸誘導体の合成
【化17】
JP2017114779A_000022t.gif
(Xは、前記のXと同じ定義を表す。)
【実施例】
【0082】
上記実施例1で合成したグアイアズレニルイソチオシアネートと各ペプチド、トリペプチドとを溶解したエタノール:水:ピリジン=1:1:1(5%トリエチルアミン)の溶液(6mL)を、アルゴン気流下、60℃で1時間撹拌した。反応溶液に濃塩酸0.3mLを加え、温度を120℃に上げてさらに2時間撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を停止させ、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を水洗後に無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥材をろ別した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製し、アミノ酸誘導体(4)を青色粉末として得た。以下に、グアイアズレニルイソチオシアネートと各ジペプチド又は各トリペプチドとの反応条件及び結果を表3に示す。
【実施例】
【0083】
【表3】
JP2017114779A_000023t.gif
(上記表中、Glyはグリシンを、Leuはロイシンを、Pheはフェニルアラニンを、Alaはアラニンを表す。)
【実施例】
【0084】
比較例1.フェニルイソチオシアネートとジペプチド又はトリペプチドとの反応によるアミノ酸誘導体の合成
3-イソチオシアノ-7-イソプロピル-1,4-ジメチルアズレンの代わりにフェニルイソチオシアネートを用いること以外は、実施例3と同様に合成を行った。以下に、フェニルイソチオシアネートと各ジペプチド又は各トリペプチドとの反応条件及び結果を表4に示す。
【実施例】
【0085】
【表4】
JP2017114779A_000024t.gif
(上記表中、Glyはグリシンを、Leuはロイシンを、Pheはフェニルアラニンを、Alaはアラニンを表す。)
【実施例】
【0086】
グアイアズレニルイソチオシアネートとジペプチド又はトリペプチドとの反応では、得られるアミノ酸誘導体が80%以上と高収率であった。一方、比較例の従来のフェニルイソチオシアネートは、ジペプチドがH2N-Gly-Leu-COOH、H2N-Phe-Gly-COOHであるとき、収率が70%台であり、グアイアズレニルイソチオシアネートと反応させたときよりもアミノ酸誘導体の収率は低かった。以上の結果から、本発明の式(1)で表される化合物は、エドマン分解に従来用いられるフェニルイソチオシアネートよりも、ペプチドのN末端のアミノ酸と位置選択的に反応し、効率よく反応が進行するといえる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明の式(1)で表される化合物は、エドマン試薬として使用することができ、また、アミノ酸との反応により得られるチオヒダントイン誘導体はUV吸光度が大きく、さらに、ペプチドのN末端のアミノ酸と位置選択的に反応するため、高感度の検出が可能となる。すなわち、微量のペプチドのサンプルであったとしても、アミノ酸配列の決定が可能となる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18