TOP > 国内特許検索 > アブシナゾール > 明細書

明細書 :アブシナゾール

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年7月6日(2017.7.6)
発明の名称または考案の名称 アブシナゾール
国際特許分類 C07D 249/08        (2006.01)
A01P  21/00        (2006.01)
A01N  43/653       (2006.01)
FI C07D 249/08 524
C07D 249/08 CSP
A01P 21/00
A01N 43/653 H
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 28
出願番号 特願2016-550138 (P2016-550138)
国際出願番号 PCT/JP2015/076336
国際公開番号 WO2016/047533
国際出願日 平成27年9月16日(2015.9.16)
国際公開日 平成28年3月31日(2016.3.31)
優先権出願番号 2014196773
優先日 平成26年9月26日(2014.9.26)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】轟 泰司
【氏名】久保尻 由貴
出願人 【識別番号】304023318
【氏名又は名称】国立大学法人静岡大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100088155、【弁理士】、【氏名又は名称】長谷川 芳樹
【識別番号】100124800、【弁理士】、【氏名又は名称】諏澤 勇司
【識別番号】100126653、【弁理士】、【氏名又は名称】木元 克輔
審査請求 未請求
テーマコード 4H011
Fターム 4H011AB03
4H011BB09
4H011DA13
4H011DD04
4H011DE15
要約 式(I)で表される化合物又はその塩は、アブシジン酸8’位水酸化酵素CYP707Aの阻害作用を有する。かかる化合物又はその塩は、植物成長調節剤として利用可能である。
【化1】
JP2016047533A1_000028t.gif
[RはC1-6アルキル基であり、C1-6アルキル基はハロゲン原子及びC1-6アルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。]
特許請求の範囲 【請求項1】
式(I)で表される化合物又はその塩。
【化1】
JP2016047533A1_000027t.gif
[RはC1-6アルキル基であり、C1-6アルキル基はハロゲン原子及びC1-6アルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。]
【請求項2】
Rがn-ブチル基又は2-メトキシエチル基である、請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項3】
請求項1又は2記載の化合物又はその塩を含む、アブシジン酸8’位水酸化酵素CYP707Aの阻害剤。
【請求項4】
請求項1又は2記載の化合物又はその塩を含む、植物成長調節剤。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、アブシナゾールに関する。
【背景技術】
【0002】
アブシジン酸は、種子の休眠及び環境ストレス応答において重要な役割を担う植物ホルモンである。アブシジン酸の異化による不活性化は、主にアブシジン酸8’位水酸化酵素CYP707Aによって制御されている。
【0003】
植物矮化剤であるS-ウニコナゾールは、ジベレリンの生合成に関与する酵素であるent-カウレンオキシダーゼCYP701Aを阻害することにより、その機能を発揮するが、S-ウニコナゾールはCYP707Aをも阻害する。そこで、S-ウニコナゾールの機能からCYP701A阻害活性を除去し、CYP707A阻害活性を残した化合物群が開発され、この化合物群はアブシナゾールと名付けられている。例えば、アブシナゾールの一つであるアブシナゾール-E2Bを植物に投与すると、内生のアブシジン酸が分解されず、植物に乾燥耐性を付与できることが報告されている(特許文献1及び非特許文献1)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2013-231014号公報
【0005】

【非特許文献1】Okazaki et al., "Abscinazole-E2B, a practical and selective inhibitor of ABA 8'-hydroxylase CYP707A", Bioorganic & Medicinal Chemistry, vol.20, pp.3162-3172 (2012)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、CYP707Aの阻害剤となる新たなアブシナゾールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意検討を行ったところ、アブシナゾール-E2Bの1,2,3-トリアゾール環をアセチレンジイル基に代えた化合物は、CYP707A阻害作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、式(I)で表される化合物又はその塩を提供する。
【化1】
JP2016047533A1_000003t.gif
[RはC1-6アルキル基であり、C1-6アルキル基はハロゲン原子及びC1-6アルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。]
【0009】
上記化合物又はその塩において、Rはn-ブチル基又は2-メトキシエチル基であってよい。
【0010】
上記化合物又はその塩は、CYP707Aの阻害剤として利用することが可能であり、また、植物成長調節剤としても利用することが可能である。
【発明の効果】
【0011】
式(I)で表される化合物又はその塩は、CYP707A阻害作用を有し、植物成長調節剤となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1~4の化合物がシロイヌナズナの種子発芽に及ぼす影響を調べた結果を表すグラフである。
【図2】実施例1~4の化合物がシロイヌナズナの種子発芽に及ぼす影響を調べた結果を表す写真である。
【図3】実施例1~2の化合物及び比較例1の化合物がシロイヌナズナの種子発芽に及ぼす影響を調べた結果を表す写真である。
【図4】実施例1~4の化合物がイネの第二葉鞘の伸長に及ぼす影響を調べた結果を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本明細書において使用する用語などを説明し、本発明を詳細に説明する。

【0014】
本明細書において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を意味し、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。

【0015】
本明細書において、「C1-6アルキル基」とは、炭素数が1~6個の直鎖又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基などが挙げられる。C1-6アルキル基は、より好ましくは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基などの、炭素数が1~4個のアルキル基であるC1-4アルキル基である。

【0016】
本明細書において、「C1-6アルコキシ基」とは、C1-6アルキル基が結合したオキシ基であることを意味し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1-プロピルオキシ基、2-プロピルオキシ基、1-ブチルオキシ基、2-メチルプロピルオキシ基、1-メチルプロピルオキシ基、1,1-ジメチルエトキシ基などが挙げられる。

【0017】
本実施形態に係る化合物は、式(I)で表される。以下、化合物(I)と表す場合もある。
【化2】
JP2016047533A1_000004t.gif
[RはC1-6アルキル基であり、C1-6アルキル基はハロゲン原子及びC1-6アルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。]

【0018】
Rが置換基を有するC1-6アルキル基である場合、置換基の位置はいずれでもよく、また置換基の数も1個でも複数個でもよい。置換基がC1-6アルコキシ基の場合、好ましくは、置換基の数は1である。

【0019】
Rは、好ましくは、C1-6アルキル基又はC1-6アルコキシ基で置換されたC1-6アルキル基である。

【0020】
Rは、より好ましくは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、メトキシメチル基、2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、4-メトキシブチル基、エトキシメチル基、2-エトキシエチル基、3-エトキシプロピル基又は4-エトキシブチル基である。

【0021】
Rは、最も好ましくは、n-ブチル基又は2-メトキシエチル基である。

【0022】
化合物(I)のベンゼン環上の置換基の結合位置は、オルト位、メタ位及びパラ位のいずれであってもよく、好ましくはメタ位又はパラ位であり、最も好ましくはメタ位である。すなわち、化合物(I)は好ましくは、下記に示す化合物(Ia)又は化合物(Ib)であり、最も好ましくは化合物(Ia)である。化合物(Ia)及び化合物(Ib)におけるRの好ましい態様は、上述の化合物(I)におけるRの好ましい態様と同じである。
【化3】
JP2016047533A1_000005t.gif

【0023】
化合物(I)のペント-1-エン鎖の3位の炭素原子は不斉炭素原子であり、化合物(I)は光学異性体を有する。化合物(I)は、R体であってもよく、S体であってもよく、ラセミ体であってもよく、R体及びS体の任意の混合物であってもよい。

【0024】
化合物(I)は塩の形態であってもよい。塩としては、例えば、無機酸塩及び有機酸塩が挙げられる。無機酸塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などが挙げられる。有機酸塩の例としては、酢酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ステアリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩などが挙げられる。

【0025】
化合物(I)は、以下の反応スキームにより製造することができる。
【化4】
JP2016047533A1_000006t.gif
[式中、Tsはトシル基を表す。]

【0026】
工程1は、1,2,4-トリアゾールと1-ブロモ-3,3-ジメチル-2-ブタノンとを炭酸カリウムなどの塩基の存在下で反応させて、3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オンを得る工程である。具体的な反応条件としては、例えば、製造例1に示した反応条件が挙げられる。

【0027】
工程2は、3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オン及びヨードベンズアルデヒドを反応させて、化合物(VI)を得る工程である。具体的な反応条件としては、例えば、製造例2及び7に示した反応条件が挙げられる。

【0028】
工程3は、化合物(VI)から化合物(VI-E)を得る工程である。EZ体の混合物である化合物(VI)からE体である化合物(VI-E)を分離してもよく、EZ体の混合物である化合物(VI)にUV光を照射しE体である化合物(VI-E)を過剰にしてから分離してもよい。分離は、カラムクロマトグラフィーなどの通常の分離手段が利用可能である。具体的なUV照射及び分離の条件としては、例えば、製造例3及び8に示した条件が挙げられる。

【0029】
工程4は、化合物(VI-E)を還元して化合物(V)を得る工程である。水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤を用いて、ケトンからアルコールへの還元反応で常用されている反応条件で工程4の反応を行うことが可能である。具体的な反応条件としては、例えば、製造例4及び9に示した反応条件が挙げられる。

【0030】
工程5は、化合物(V)と化合物(IV)を反応させて化合物(II)を得る工程である。具体的な反応条件としては、例えば、製造例6及び10に示した反応条件が挙げられる。化合物(IV)は市販の化合物を原料にして当業者が容易に製造することが可能である。例えば、製造例5に示した反応条件にしたがい、化合物(IV)を製造することが可能である。

【0031】
工程6は、化合物(II)と化合物(III)を反応させて化合物(I)を得る工程である。具体的な反応条件としては、例えば、実施例1~3に示した反応条件が挙げられる。得られた化合物(I)は、必要に応じて光学分割を行ってもよい。光学分割は、当業者に周知の方法により行うことが可能である。例えば、キラルHPLC法により光学分割を行う場合、実施例1~3に示した条件を参考に実施することが可能である。

【0032】
キラルHPLC法の他に、以下の反応スキームに示す方法により、化合物(I)の(-)体と(+)体を光学分割し、(+)体に比べて活性が高い(-)体を取得することができる。以下の反応スキームによれば、高価なキラルカラムによる分取が不要となり、簡便且つ低コストで、化合物(I)の(-)体を得ることができる。
【化5】
JP2016047533A1_000007t.gif

【0033】
工程7は、化合物(I)とN-(p-トルエンスルホニル)-L-フェニルアラニルクロリドを反応させて、化合物(I)の(-)体と化合物(VII)を得る工程である。化合物(I)とN-(p-トルエンスルホニル)-L-フェニルアラニルクロリドの当量比を1:10で反応させた場合には、化合物(I)の(+)体がほぼすべて反応するのに対し、(-)体の約半量は未反応のまま残る。未反応のまま残った(-)-(I)と化合物(VII)とは、オープンカラムクロマトフラフィーにより容易に分離できる。このため、上記方法によりキラルHPLCを用いた光学分割よりも簡便に活性の高い化合物(I)の(-)体を得ることができる。具体的な反応条件としては、例えば実施例5に示した反応条件が挙げられる。

【0034】
化合物(I)とN-(p-トルエンスルホニル)-L-フェニルアラニルクロリドの当量比を1:20で反応させた場合には、化合物(I)の(-)体と(+)体のいずれもすべて反応し、化合物(VII)が得られる。工程8は、化合物(VII)をODSカラムを用いたHPLCによってジアステレオマーに分割してから、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液によって加水分解し、化合物(I)の(-)体あるいは(+)体を得る工程である。具体的な反応条件としては、例えば実施例6に示した反応条件が挙げられる。

【0035】
化合物(I)は、CYP707A阻害作用を有するため、CYP707Aによるアブシジン酸の分解を抑制することができる。そのため、化合物(I)を投与された植物は、ストレスによりアブシジン酸が合成されると、アブシジン酸の効果を持続させ、アブシジン酸の効果を増強することが可能となる。これにより、化合物(I)は植物の成長を調節することが可能となる。特に、その作用機序を考慮すると、植物に対してストレス耐性を付与することが可能となる。例えば、乾燥、高温、低温などのストレスに植物が曝されたとしても、化合物(I)を植物に投与することで、植物が枯れるのを防ぐことが可能である。

【0036】
対象となる植物は特に限定されず、種子植物、シダ植物又はコケ植物でもよく、種子植物としては裸子植物又は被子植物でもよく、被子植物としては単子葉植物でも双子葉植物でもよい。

【0037】
対象となる植物器官としては、特に限定されず、根、茎、葉、花、生殖器官、種子のいずれでもよく、さらに、培養細胞でもよい。

【0038】
植物に適用する化合物(I)の濃度及び接触方法は、対象となる植物の種類、その器官及び目的等に応じて適宜調整可能である。

【0039】
化合物(I)を含む植物成長調節剤は、化合物(I)の他に、殺菌剤、防黴剤、殺虫剤、或いは、化合物(I)以外の植物成長調節作用を有する化合物を含有していてもよい。さらに、公知の製剤用添加剤を含有していてもよい。このような製剤用添加剤としては、例えば、賦形剤、乳化剤、湿潤剤を使用することができる。また、本発明の植物成長調節剤の剤型は特に限定されないが、例えば、乳剤、水和剤、水溶剤、液剤、粒剤、粉剤、マイクロカプセル、燻蒸剤、燻煙剤、エアゾール、フロアブル剤、ペースト剤、錠剤、塗布剤、微量散布用剤、油剤、複合肥料とすることができ、対象となる植物、その器官及び目的等に応じて、使用者が適宜選択することができる。このような剤型の植物成長調節剤は、公知の方法により製造することができる。
【実施例】
【0040】
製造例1:3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オンの合成
【化6】
JP2016047533A1_000008t.gif
炭酸カリウム2.06g(14.9mmol)をアセトン5mLに溶解し、室温で1,2,4-1H-トリアゾール0.98g(14.0mmol)を加えた。1-ブロモ-3,3-ジメチル-2-ブタノン2mL(14.9mmol)を加え、反応を開始した。室温で3時間撹拌した後に濾紙で濾過して炭酸カリウムを取り除き、減圧濃縮した。これをヘキサン-アセトン(7:3)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(35g,1.5cm内径×45cm長さ)に供し、標記化合物を無色透明針状結晶として1.65g(9.87mmol;収率71%)得た。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)1.28(9H,s,t-Bu),5.20(2H,s,H-1),7.96(1H,s,H-3’),8.15(1H,s,H-5’)
【実施例】
【0041】
製造例2:1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンの合成
【化7】
JP2016047533A1_000009t.gif
3-ヨードベンズアルデヒド552.2mg(2.380mmol)を無水酢酸1mLに溶解し、室温で炭酸カリウム327.8mg(2.372mmol)、3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オン405.7mg(2.426mmol)を加えて反応を開始した。100℃で8時間、室温に戻して10時間、再び100℃にて12時間撹拌した後、水8mLを加えて反応を停止し、更に水15mLを追加して酢酸エチル50mLで3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液3mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して淡橙色油状物質986.0mgを得た。これをヘキサン-アセトン(75:25)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60g,2.4cm内径×25cm長さ)に供し、標記化合物をZ:E=10:3(NMR測定の1,3’,5’,2’’,4’’,5’’,6’’位プロトンの積分比より算出)で淡黄色油状物質として551.6mg(1.447mmol;収率61%)得た。
【実施例】
【0042】
製造例3:(E)-1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンの合成
【化8】
JP2016047533A1_000010t.gif
製造例2で得られた1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンのEZ体の混合物123.3mgをヘキサン-酢酸エチル(75:25)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15g,1.4cm内径×16cm長さ)に供し、(Z)-1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンを83.4mg、(E)-1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンを16.0mg及び両者の混合物を18.1mg得た。
製造例2で得られたEZ体の混合物100.1mg(0.263mmol)をメタノールに溶解し、氷冷しながらUVランプ(UVP BLACK-RAY LONGWAVE ULTRAVIOLET LAMP,MODEL B-100A)を照射した。2時間後、UV照射を止めて減圧濃縮し、淡黄色油状物質100.2mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(75:25)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(12g,1.2cm内径×20cm長さ)に供し、EZ混合物10.3mg及びE体97.2mg(0.255mmol)を淡黄色油状物質として得た(収率97%)。
Z体
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)1.22(9H,s,t-Bu),6.68-6.71(1H,m,H-6’’),6.98(1H,t,J=7.9Hz,H-5’’),7.27(1H,m,H-2’’),7.46(1H,s,H-1),7.64-7.68(1H,m,H-4’’),7.98(1H,s,H-3’),8.18(1H,s,H-5’)
E体
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)1.03(9H,s,t-Bu),7.08(1H,s,H-1)7.12(1H,t,J=7.9Hz,H-5’’),7.30-7.33(1H,m,H-6’’),7.67-7.70(1H,m,H-2’’and4’’),8.07(1H,brs,H-3’),8.26(1H,brs,H-5’)
高分解能MS:C1516Naに対する計算値404.02357;実測値404.02399
【実施例】
【0043】
製造例4:(E)-1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化9】
JP2016047533A1_000011t.gif
(E)-1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オン86.8mg(0.228mmol)をメタノール3mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム11.6mg(0.307mmol)を加えて反応を開始した。室温で1時間、撹拌した後に水5mLを加えて反応を停止し、酢酸エチル15mLで3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液1mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して白色固体88.8mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(6:4)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(8.5g,1.0cm内径×20.5cm)に供し、標記化合物を白色固体として86.2mg(0.225mmol;収率99%)得た。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.68(9H,s,t-Bu),4.26(1H,d,J=8.6Hz,OH),4.53(1H,d,J=8.6Hz,H-3),6.88(1H,s,H-1),7.16(1H,t,J=7.9Hz,H-5’’),7.34-7.37(1H,m,H-6’’),7.68-7.76(2H,m,H-4’’and2’’),8.05(1H,s,H-3’),8.48(1H,s,H-5’)
高分解能MS:C1518Naに対する計算値406.03922;実測値406.03914
【実施例】
【0044】
製造例5:4-メチルベンゼンスルホン酸 2-(2-(プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチルの合成
【化10】
JP2016047533A1_000012t.gif
プロパルギルアルコール250μL(4.23mmol)を脱水ジメチルホルムアミド30mLに溶解し、60%水素化ナトリウム348mg(8.7mmol)を加えて室温で30分撹拌した。ジエチレングリコールビス(p-トルエンスルホネート)3.5g(8.5mmol)を氷冷下で加えて反応を開始した。室温で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液15mLを加えて反応を停止した。水60mLを追加して1M塩酸を3mL加えpHを7にした後、酢酸エチル100mLで3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液3mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して白色固体と淡黄色油状物質の混合物3262.5mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(75:25)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(150g,3.0cm内径×35cm長さ)に供し、標記化合物を無色透明油状物質として753.0mg(2.523mmol;収率60%)得た。
【実施例】
【0045】
製造例6:4-メチルベンゼンスルホン酸 (E)-2-(2-(3-(3-(3-ヒドロキシ-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-1-イル)フェニル)プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチルの合成
【化11】
JP2016047533A1_000013t.gif
(E)-1-(3-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オール417.9mg(1.091mmol)をアルゴン気流下で脱水テトラヒドロフラン6mLに溶解し、トリエチルアミン0.76mL(5.45mmol)、ヨウ化銅(I)19.0mg(0.0997mmol)、トランス-ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)20.0mg(0.0285mmol)を順に加えた。室温で30分撹拌した後、4-メチルベンゼンスルホン酸 2-(2-(プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチル349.0mg(1.170mmol)を脱水テトラヒドロフラン溶液として3mL×2回で洗い込みながら添加して反応を開始した。室温で1.5時間撹拌した後にシリカゲル(8g)のショートカラムに通して反応を停止し、酢酸エチル100mLで溶出した。飽和塩化ナトリウム水溶液2mL、水2mL×2回、飽和塩化ナトリウム水溶液2mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後に減圧濃縮して褐色油状物質756.9mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(4:6)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(65g,2.4cm内径×27cm長さ)に供し、標記化合物を淡黄色油状物質として426.9mg(0.7710mmol;収率71%)得た。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.58(9H,s,t-Bu),2.37(3H,s,H-14’’’),3.57-3.67(6H,m,H-4’’’,5’’’and6’’’),4.10-4.13(2H,m,H-7’’’),4.34(2H,s,H-3’’’),4.47(1H,brs,H-3),6.85(1H,s,H-1),7.19-7.38(6H,m,H-5’’,6’’,9’’’,10’’’,12’’’,13’’’),7.72-7.75(2H,m,H-2’’and4’’),7.98(1H,s,H-3’),8.44(1H,brs,H-5’)
高分解能MS:C2935Naに対する計算値576.21443;実測値576.21478
【実施例】
【0046】
製造例7:1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンの合成
【化12】
JP2016047533A1_000014t.gif
3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オン104.6mg(0.625mmol)を無水酢酸1mLに溶解し、炭酸カリウム87.4mg(0.632mmol)、4-ヨードベンズアルデヒド146.0mg(0.629mmol)を加えて100℃に昇温して反応を開始した。反応5時間後、水3mLを加えて反応を停止し、更に水3mLを追加して酢酸エチル16mLで3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液1mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して淡橙色油状物質と白色固体の混合物255.6mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(8:2)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(19g,1.4cm内径×20cm長さ)に供し、標記化合物を白色固体として101.5mg(0.2663mmol;収率43%)得た。
【実施例】
【0047】
製造例8:(E)-1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンの合成
【化13】
JP2016047533A1_000015t.gif
製造例7で得られた1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンのEZ体の混合物84.0mg(0.211mmol)をメタノールに溶解し、氷冷しながらUVランプを照射した。1.5時間後、照射を止めて減圧濃縮し、主に(E)-1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンと、わずかに(Z)-1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンを含んだ白色固体と無色透明油状物質の混合物を80.4mg(0.2109mmol)得た。
Z体
H-NMR(270MHz,CDOD):δ(ppm)0.99(9H,s,t-Bu),7.13(1H,m,H-2’’or6’’),7.16(1H,m,H-2’’or6’’),7.24(1H,brs,H-1),7.73(1H,m,H-3’’or5’’),7.77(1H,m,H-3’’or5’’),8.12(1H,s,H-3’),8.92(1H,s,H-5’)
E体
H-NMR(270MHz,CDOD):δ(ppm)1.26(9H,s,t-Bu),6.62(1H,m,H-2’’or6’’),6.66(1H,m,H-2’’or6’’),7.64(1H,m,H-3’’or5’’),7.68(1H,m,H-3’’or5’’),7.73(1H,brs,H-1),8.23(1H,s,H-3’),8.45(1H,s,H-5’)
【実施例】
【0048】
製造例9:(E)-1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化14】
JP2016047533A1_000016t.gif
(E)-1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オンを主成分とする混合物をメタノール2mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム10.4mg(0.274mmol)を加えて反応を開始した。室温で1.5時間撹拌し、水素化ホウ素ナトリウム5.1mg(0.14mmol)を追加し、その1時間後に更に水素化ホウ素ナトリウム6.3mg(0.17mmol)を追加した。反応開始から3時間後に水3mLを加えて反応を停止し、酢酸エチル18mLで3回抽出した。この際、分離が悪かったために1M塩酸を0.3mL加えた。飽和塩化ナトリウム水溶液1mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して無色透明油状物質89.2mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(7:3)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(11g,1.2cm内径×16cm長さ)に供し、標記化合物を白色固体として61.4mg(収率73%)得た。
H-NMR(270MHz,CDOD):δ(ppm)0.56(9H,s,t-Bu),4.54(1H,s,H-3)6.95(1H,s,H-1),7.09(1H,m,H-2’’or6’’),7.12(1H,m,H-2’’or6’’),7.68(1H,m,H-3’’or5’’),7.70(1H,m,H-3’’or5’’),7.99(1H,s,H-3’),8.82(1H,s,H-5’)
【実施例】
【0049】
製造例10:4-メチルベンゼンスルホン酸 (E)-2-(2-(3-(4-(3-ヒドロキシ-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-1-イル)フェニル)プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチルの合成
【化15】
JP2016047533A1_000017t.gif
(E)-1-(4-ヨードフェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オール31.2mg(81.8μmol)をアルゴン気流下で脱水テトラヒドロフラン0.5mLに溶解し、トリエチルアミン22μL(158μmol)、ヨウ化銅(I)2.4mg(13μmol)、トランス-ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)1.6mg(2.3μmol)を順に加えた。室温で30分撹拌した後に4-メチルベンゼンスルホン酸 2-(2-(プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチル38.1mg(127μmol)を脱水テトラヒドロフラン溶液として0.1mL×2回で洗い込みながら添加して反応を開始した。室温で1.5時間撹拌した後、シリカゲル(0.5g)のショートカラムに通して反応を停止し、酢酸エチル25mLで溶出した。水2mL、飽和塩化ナトリウム水溶液1mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後に減圧濃縮して橙色油状物質69.7mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(3:7)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g,1.2cm内径×18cm長さ)に供し、標記化合物を淡黄色油状物質として37.8mg(68.3mmol;収率84%)得た。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.66(9H,s,t-Bu),2.44(3H,s,H-14’’’),3.64-3.74(6H,m,H-4’’’,5’’’and6’’’),4.19(2H,t,J=4.6Hz,H-7’’’),4.41(2H,s,H-3’’’),4.58(1H,brs,H-3),6.93(1H,s,H-1),7.34(4H,m,H-2’’,6’’,10’’’and12’’’),7.49(2H,m,H-3’’and5’’),7.81(2H,m,H-9’’’and13’’’),8.06(1H,brs,H-3’),8.49(1H,brs,H-5’)
高分解能MS:C2935Naに対する計算値576.21443;実測値576.21416
【実施例】
【0050】
実施例1:(E)-1-(3-(2,5,8,11-テトラオキサテトラデス-13-イン-14-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化16】
JP2016047533A1_000018t.gif
2-メトキシエタノール3mLにアルゴン気流下で60%水素化ナトリウムを323.5mg(8.088mmol)加えて室温で15分間撹拌した。4-メチルベンゼンスルホン酸 (E)-2-(2-(3-(3-(3-ヒドロキシ-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-1-イル)フェニル)プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチル395.7mg(0.7146mmol)を2-メトキシエタノール3mL×3回で洗い込みながら加え、反応を開始した。室温で30分撹拌した後に80℃に昇温して1時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを氷冷下で加えて反応を停止した。水20mLを追加して酢酸エチル60mLで3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液3mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して褐色油状物質と無色透明油状物質の混合物432.9mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(9:1-0:10のステップグラジエント)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(43g,2.4cm内径×18.5cm長さ)に供して不純物を取り除いた後、酢酸エチル-メタノール(99:1)の溶離液で溶出することで標記化合物及び不純物の混合物を271.6mg得た。これを、70%メタノール/水を溶離液としたHPLC(カラム、YMC-Pack HydrosphereC18(20mm内径×150mm長さ);流速8mL/min;検出UV254nm)で分離し、標記化合物を無色透明油状物質として248.4mg(0.5428mmol;収率76%)得た。(総収率22%)
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.66(9H,s,t-Bu),3.38(3H,s,H-10’’’),3.49-3.80(12H,m,H-4’’’,5’’’,6’’’,7’’’,8’’’and9’’’),4.26(1H,d,J=8.9Hz,OH),4.44(2H,s,H-3’’’),4.54(1H,d,J=8.9Hz,H-3),6.92(1H,s,H-1),7.31-7.45(4H,m,H-2’’,3’’,4’’and6’’),8.05(1H,s,H-3’),8.50(1H,s,H-5’)
UV λmax(MeOH) nm(ε):241(33000)
高分解能MS:C2535Naに対する計算値480.24744;実測値480.24698
【実施例】
【0051】
標記化合物をキラルHPLC(カラム、CHIRAL CEL OD-H(10mm内径×250mm長さ);18%2-プロパノール/ヘキサン;流速4.5mL/min;検出UV254nm)により光学分割した。先に溶出した化合物は(-)体、後に溶出した化合物は(+)体であった。
(-)体
ee>99.96(%)
[α]29D -2.8(MeOH;c0.52)
(+)体
ee=99.96(%)
[α]30D +3.6(MeOH;c0.54)
【実施例】
【0052】
実施例2:(E)-1-(3-(3-(2-(2-ブトキシエトキシ)エトキシ)プロパ-1-イン-1-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化17】
JP2016047533A1_000019t.gif
2-メトキシエタノールに代えて1-ブタノールを用いて、実施例1に記載の方法と同様の方法で反応を行い、標記化合物を得た(総収率26%)。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.66(9H,s,t-Bu),0.91(3H,t,J=7.3Hz,H-11’’’),1.22-1.43(2H,m,H-10’’’),1.52-1.62(2H,m,H-9’’’),3.47(2H,t,J=6.6Hz,H-8’’’),3.59-3.81(8H,m,H-4’’’,5’’’,6’’’and7’’’),4.27(1H,d,J=8.6Hz,OH),4.45(2H,s,H-3’’’),4.55(1H,d,J=8.6Hz,H-3),6.92(1H,s,H-1),7.31-7.45(4H,m,H-2’’,3’’,4’’and6’’),8.05(1H,s,H-3’),8.50(1H,s,H-5’)
UV λmax(MeOH) nm(ε):241(35000)
高分解能MS:C2637Naに対する計算値478.26818;実測値478.26751
【実施例】
【0053】
標記化合物をキラルHPLC(カラム、CHIRAL CEL OD-H(10mm内径×250mm長さ);10%2-プロパノール/ヘキサン;流速4.5mL/min;検出、UV254nm)により光学分割した。先に溶出した化合物は(-)体、後に溶出した化合物は(+)体であった。
(-)体
ee>99.96(%)
[α]32D -4.4(MeOH;c0.5)
(+)体
ee=99.96(%)
[α]32D +3.8(MeOH;c0.5)
【実施例】
【0054】
実施例3:(E)-1-(4-(2,5,8,11-テトラオキサテトラデス-13-イン-14-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化18】
JP2016047533A1_000020t.gif
アルゴン気流下で、2-メトキシエタノール2mLに60%水素化ナトリウムを75.6mg(1.89mmol)加え、室温で20分撹拌した。4-メチルベンゼンスルホン酸 (E)-2-(2-(3-(4-(3-ヒドロキシ-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-1-イル)フェニル)プロパ-2-イン-1-イロキシ)エトキシ)エチル87.2mg(0.158mmol)を2-メトキシエタノール1mL×3回で洗い込みながら添加し、60℃に昇温して反応を開始した。7.5時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を10mL加えて反応を停止した。水10mLを追加して酢酸エチル30mLで3回抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液2mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して黄色油状物質97.7mgを得た。これをジクロロメタン-メタノール(19:1)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g,1.4cm内径×17cm長さ)に供して標記化合物を淡黄色油状物質として61.0mg(0.134mmol;収率85%)得た。(総収率16%)これを65%メタノール/水を溶離液としたHPLC(カラム、YMC-Pack HydrosphereC18(20mm内径×150mm長さ);流速8mL/min;検出UV254nm)で精製し、無色透明油状物質を得た。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.66(9H,s,t-Bu),3.38(3H,s,H-10’’’),3.54-3.80(12H,m,H-4’’’,5’’’,6’’’,7’’’,8’’’and9’’’),4.27(1H,d,J=8.9Hz,OH),4.45(2H,s,H-3’’’),4.57(1H,d,J=8.9Hz,H-3),6.93(1H,s,H-1),7.32-7.35(2H,m,H-2’’and6’’),7.47-7.50(2H,m,H-3’’and5’’),8.05(1H,s,H-3’),8.48(1H,s,H-5’)
UV λmax(MeOH)nm(ε):270(24000)
高分解能MS:C2535Naに対する計算値480.24744;実測値480.24734
【実施例】
【0055】
標記化合物をキラルHPLC(カラム、CHIRAL CEL OD-H(10mm内径×250mm長さ);15%2-プロパノール/ヘキサン;流速4.5mL/min;検出、UV254nm)により光学分割し、(-)体と(+)体を得た。先に溶出した化合物は(-)体、後に溶出した化合物は(+)体であった。
(-)体
ee>99.84(%)
[α]32D -35(MeOH;c0.81)
(+)体
ee=99.84(%)
[α]32D +36(MeOH;c0.82)
【実施例】
【0056】
実施例4:(E)-1-(3-(3-(2-(2-ブトキシエトキシ)エトキシ)プロパ-1-イン-1-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化19】
JP2016047533A1_000021t.gif
2-メトキシエタノールに代えて1-ブタノールを用いて、実施例3に記載の方法と同様の方法で反応を行い、標記化合物を得た(総収率15%)。
H-NMR(500MHz,CDOD):δ(ppm)0.22(9H,s,t-Bu),0.48(3H,t,J=7.6Hz,H-11’’’),0.90-0.98(2H,m,H-10’’’),1.08-1.14(2H,m,H-9’’’),3.04(2H,t,J=6.7Hz,H-8’’’),3.14-3.16(2H,m,H-7’’’),3.20-3.22(2H,m,H-6’’’),3.25-3.26(2H,m,H-5’’’),3.31-3.33(2H,m,H-4’’’),4.00(2H,s,H-3’’’),4.24(1H,s,H-3),6.66(1H,s,H-1),6.97-6.98(2H,m,H-2’’and6’’),7.05-7.06(2H,m,H-3’’and5’’),7.65(1H,s,H-3’),8.48(1H,s,H-5’)
UV λmax(MeOH) nm(ε):271(24000)
高分解能MS:C2637Naに対する計算値478.26818;実測値478.26763
【実施例】
【0057】
標記化合物をキラルHPLC(カラム、CHIRAL CEL OD-H(10mm内径×250mm長さ);8%2-プロパノール/ヘキサン;流速4.5mL/min;検出、UV254nm)により光学分割し、(-)体と(+)体を得た。先に溶出した化合物は(-)体、後に溶出した化合物は(+)体であった。
(-)体
ee>99.9(%)
[α]27D -36(MeOH;c0.78)
(+)体
ee>99.9(%)
[α]28D +32(MeOH;c0.75)
【実施例】
【0058】
実施例5:(-)-(S)-(E)-1-(3-(2,5,8,11-テトラオキサテトラデス-13-イン-14-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化20】
JP2016047533A1_000022t.gif
アルゴン気流下、(E)-1-(3-(2,5,8,11-テトラオキサテトラデス-13-イン-14-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オール57.0mg(0.12mmol)をトルエン5mLに溶解し、N-(パラ-トルエンスルホニル)-L-フェニルアラニルクロリド420.8mg(1.25mmol)を加えて130℃で3時間撹拌した。室温に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液12mLを加え、酢酸エチル15mLで3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して、粘性のある黄色油状物質117mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(0-100%,ステップグラジエント)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(14g,15mm内径×140mm長さ)に供し、標記化合物を12.8mg(28nmol,収率22%,e.e98.4%)得た。
H-NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.52(9H,s),2.23(3H,s),2.89(1H,dd),3.10(1H,dd,J=13.8and6.9Hz),3.34(3H,s),3.49-3.84(12H,m),4.36(1H,dd,J=7.9and7.3Hz),4.46(2H,s),5.82(1H,s),7.08-7.63(14H,m),8.14(1H,s),8.80(1H,s)
【実施例】
【0059】
実施例6:(-)-(S)-(E)-1-(3-(2,5,8,11-テトラオキサテトラデス-13-イン-14-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化21】
JP2016047533A1_000023t.gif
アルゴン気流下、(E)-1-(3-(2,5,8,11-テトラオキサテトラデス-13-イン-14-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オール50.3mg(0.11mmol)をトルエン5mLに溶解し、N-(パラ-トルエンスルホニル)-L-フェニルアラニルクロリド743.8mg(2.20mmol)を加えて130℃で3時間撹拌した。室温に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10mLを加え、酢酸エチル15mLで3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して、粘性のある黄色油状物質251mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(0-100%,ステップグラジエント)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(11g,14mm内径×150mm長さ)に供し、さらにODS HPLC(YMC-Pack ODS-AQ(20mm内径×150mm長さ),80%MeOH,8.0mL/min,254nm)に供して、標記化合物のエステル体を32.2mg(0.027mmol)得た。このうち20.2mgをテトラヒドロフラン1.5mLに溶解し、5M水酸化ナトリウム水溶液1.5mLを加えて60℃で6時間撹拌した。室温に戻し、酢酸エチル12mLで3回抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮して、無色透明油状物質14mgを得た。これをヘキサン-酢酸エチル(0-100%,ステップグラジエント)を溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g,15mm内径×135mm長さ)に供し、標記化合物を11.5mg(0.025mmol,収率36%)得た。
H NMR(270MHz,CDCl,TMS):δ(ppm)0.52(9H,s),2.23(3H,s),2.89(1H,dd),3.10(1H,dd,J=13.8and6.9Hz),3.34(3H,s),3.49-3.84(12H,m),4.36(1H,dd,J=7.9and7.3Hz),4.46(2H,s),5.82(1H,s),7.08-7.63(14H,m),8.14(1H,s),8.80(1H,s)
【実施例】
【0060】
比較例1:1-(4-(4-((2-(2-ブトキシエトキシ)エトキシ)メチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニル)-4,4-ジメチル-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペント-1-エン-3-オールの合成
【化22】
JP2016047533A1_000024t.gif
非特許文献1に記載の方法に従い、標記化合物を合成し、光学分割により(+)体及び(-)体を得た。
【実施例】
【0061】
試験例1:シロイヌナズナ種子発芽阻害試験(1)
シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana,Col-0)種子を70%エタノール水溶液500μLに30分、続いて100%エタノール500μLに1分浸漬し、蒸留水1mLで3回洗浄した後に、種子を蒸留水に浸漬させ、暗所下、4℃で3日間春化処理した。試料のメタノール溶液及びABAのメタノール溶液を1.5mL容マイクロチューブに入れ、減圧下にてメタノールを除去し、70℃の0.5%寒天水溶液(含1/2MS培地無機塩類)を加えて撹拌した。それを96穴プレートに入れ、サンプルを含む培地とした。ここに春化処理したシロイヌナズナ種子を20-30粒ずつ播種し、連続光下、22℃で培養してその発芽数を経時的に観察した。下記式(1)にしたがって発芽率を計算した。なお,メタノールを用いて同様に培地を調製したものを無処理区とし、播種72時間後に発芽率100%を示した。播種72時間後の発芽率を図1に示し、120時間後のシロイヌナズナの初期生育の様子を図2に示す。実施例1~4の化合物の投与により種子の発芽が阻害されることが明らかとなった。
発芽率(%)=発芽数(個)/播種数(個)×100…(1)
【実施例】
【0062】
試験例2:シロイヌナズナ種子発芽阻害試験(2)
試料に、実施例1の(-)体、実施例2の(-)体及び比較例1の(-)体を用いて、試験例1と同様の試験を行った。播種120時間後の発芽の様子を図3に示す。比較例1の(-)体と比較して、実施例1の(-)体及び実施例2の(-)はより低濃度でも種子の発芽を阻害できることが明らかとなった。
【実施例】
【0063】
試験例3:イネ第二葉鞘伸長阻害試験
イネ(Oryza sativa L. cv. Nihonbare)種子をエタノールに5分間浸漬した後、水で10回洗浄し、水に浸漬して連続光下、30℃で3日間培養し発芽させた。試料のメタノール溶液を培養管に入れ、メタノールを減圧下で除去した後、脱イオン水2mLを加えた。これに発芽種子を7粒ずつ入れ、蓋をして連続光下、30℃で7日間培養後に第二葉鞘長を測定し、下記式(2)にしたがって阻害率を算出した。なお、脱イオン水のみで培養したものをコントロールとした。結果を図4に示す。実施例1~4の化合物の高濃度投与によってのみ葉鞘の伸長が阻害されることが明らかとなった。
伸長阻害率(%)={1-(各検体の第二葉鞘長/コントロールの第二葉鞘長)}×100…(2)
【実施例】
【0064】
試験例4:アブシジン酸8’位水酸化酵素CYP707A3阻害試験
1.5mLマイクロチューブに、基質である250μM ABAのカリウム・リン酸緩衝液(KPB)溶液を10μL、試料のジメチルホルムアミド溶液を5μL、KPB435μL、アブシジン酸8’位水酸化酵素CYP707A3+NADPH-P450還元酵素ATR1 40μLを加え、30℃で10分間加温した。5mg/mLのNADPHのKPB溶液を10μL添加して酵素反応を開始した。30℃、1000rpmで10分間反応し、1M水酸化ナトリウム水溶液を25μL加えて反応を停止した。4℃で30分静置した後、1M塩酸50μLを加えて酵素代謝物をファゼイン酸(PA)に変換した。OASIS HLBカートリッジ(1cc,30mg;メタノール(1%酢酸)1mLで洗浄し、水(1%酢酸)1mLで平衡化したもの)に酵素反応溶液を供し、10%メタノール/水(1%酢酸)1mLで洗浄した後、メタノール(1%酢酸)1mLでファゼイン酸を溶出した。減圧濃縮し(トルエンを加えて酢酸を共沸)、メタノール50μLに溶解して20μLをHPLC(カラム、YMC-Pack HydrosphereC18(6mm内径×150mm長さ);流速1mL/min;検出、UV254nm)分析に供した。下記式(3)にしたがって試料によるCYP707A3阻害率を算出した。なお、コントロールには試料溶液の代わりにジメチルホルムアミドを用いた。各試料について2種類の濃度について試験を行い、その酵素阻害率から50%阻害濃度(IC50)を算出した。その結果を表1に示す。
酵素阻害率(%)={1-(各試料のPAピーク面積/コントロールのPAピーク面積)}×100…(3)
【実施例】
【0065】
【表1】
JP2016047533A1_000025t.gif
【実施例】
【0066】
試験例5:ent-カウレンオキシダーゼCYP701A6阻害試験
1.5mLマイクロチューブに、基質である500μM ent-カウレンの45%シクロデキストリン水溶液を8μL、試料のジメチルホルムアミド溶液を8μL入れた。そこへ、予め30℃で5分間加温しておいた2.32μMのent-カウレンオキシダーゼCYP701A6を10μLと4.6unit/mLのNADPH-P450還元酵素ATR2を10μL添加した。予め30℃で10分間加温しておいた超純水304μL、500mM KPB40μL、20mM NADPH水溶液20μLを添加して酵素反応を開始した。30℃、1000rpmで30分間反応し、1M塩酸を100μL加えて反応を停止した。内部標準として10μMのアビエチン酸5μLを添加して酢酸エチル400μLで抽出し、硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧濃縮した。メタノール50μLと2Mトリメチルシリルジアゾメタン5μLを添加してカルボン酸をメチル化し、窒素乾固した。ヘキサン150μLに溶解して1μLをGC-MS分析に供し、酵素代謝物であるent-カウレン酸を検出した。下記式(4)にしたがって試料によるCYP701A6阻害率を算出した。なお、ent-カウレン酸のピーク面積はm/z273のピーク面積から算出し、m/z257,213の面積比からent-カウレン酸であることを確認した。アビエチン酸のピーク面積はm/z256の面積から算出し、m/z316の面積比からアビエチン酸であることを確認した。コントロールには試料溶液の代わりにジメチルホルムアミドを用いた。各試料について2種類の濃度について試験を行い、その酵素阻害率から50%阻害濃度(IC50)を算出した。その結果を表2に示す。
酵素阻害率(%)={1-(各試料のent-カウレン酸ピーク面積/各試料のアビエチン酸ピーク面積)/(コントロールのent-カウレン酸ピーク面積/コントロールのアビエチン酸ピーク面積)}×100…(4)
【実施例】
【0067】
【表2】
JP2016047533A1_000026t.gif
【実施例】
【0068】
試験例6:シロイヌナズナ生育試験
Gelzan培地(MS培地混合塩類と1%ショ糖を含む)で生育させた2週齢のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana,Col-0)5個体を、バーミキュライトとプロミックスを1:1で混合させた培養土を入れた200mL容のプラスチックポットに移植し、22℃、16時間明期-8時間暗期の条件で2週間生育させた。この段階で、植物体と培養土を含むポットの質量が約150gになるように水分量を調整した。27ポット(合計135個体のシロイヌナズナ実生)に、実施例1の(-)体の50μM水溶液(0.05%Tween-20と0.2%のMeOHを含む)50mLを、1日1回ずつ3日間、地上部に散布した。上記化合物を含まない水溶液(0.05%Tween-20と0.2%のMeOHを含む)50mLを、1日1回ずつ3日間、地上部に散布したポットをコントロールとして用いた。12日間の乾燥処理後に灌水し、3日後の生存個体数を測定し、下記式(5)にしたがって、生存率を算出した。コントロールのポットでは、乾燥処理後のシロイヌナズナの生存率が15%であったのに対し、実施例1の(-)体50μM水溶液を散布されたポットでは、乾燥処理後のシロイヌナズナの生存率は75%であった。シロイヌナズナに実施例1の(-)体の化合物を散布することにより、乾燥による枯死が緩和されることが明らかとなった。
生存率(%)=生存個体数(個)/全個体数(個)×100…(5)
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3