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明細書 :紫外線吸収剤および皮膚外用剤

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2017-128515 (P2017-128515A)
公開日 平成29年7月27日(2017.7.27)
発明の名称または考案の名称 紫外線吸収剤および皮膚外用剤
国際特許分類 A61K   8/27        (2006.01)
A61K   8/41        (2006.01)
A61Q  17/04        (2006.01)
A61Q  19/00        (2006.01)
A61K   8/34        (2006.01)
C09K   3/00        (2006.01)
FI A61K 8/27
A61K 8/41
A61Q 17/04
A61Q 19/00
A61K 8/34
C09K 3/00 104B
請求項の数または発明の数 4
出願形態 OL
全頁数 11
出願番号 特願2016-007352 (P2016-007352)
出願日 平成28年1月18日(2016.1.18)
発明者または考案者 【氏名】秋津 貴城
【氏名】吉田 菜々美
【氏名】島田 知果
出願人 【識別番号】000125370
【氏名又は名称】学校法人東京理科大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100079049、【弁理士】、【氏名又は名称】中島 淳
【識別番号】100084995、【弁理士】、【氏名又は名称】加藤 和詳
【識別番号】100099025、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 浩志
審査請求 未請求
テーマコード 4C083
Fターム 4C083AB242
4C083AC931
4C083AC932
4C083BB46
4C083CC19
4C083EE16
4C083EE17
要約 【課題】UV-A吸収性に優れた紫外線吸収剤およびUV-A吸収性に優れた皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される紫外線吸収剤、および前記紫外線吸収剤を含有する皮膚外用剤である。下記一般式(I)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表す。mは0~4の整数を表す。Xは1価の置換基を表し、Xが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。Lは配位子を表す。
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【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(I)で表される紫外線吸収剤。
【化1】
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前記一般式(I)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表す。mは0~4の整数を表す。Xは1価の置換基を表し、Xが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。Lは配位子を表す。
【請求項2】
前記配位子は、1価のアルコール由来の配位子である請求項1に記載の紫外線吸収剤。
【請求項3】
前記一般式(I)中、mが0である請求項1または請求項2に記載の紫外線吸収剤。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤を含有する皮膚外用剤。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線吸収剤および皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚外用剤に使用される紫外線を遮断する化合物は種々知られている。紫外線を遮断する化合物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線散乱剤、メトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル等の有機化合物である紫外線吸収剤が挙げられる。
紫外線は、波長400nm以下の範囲を指し、人間の健康や環境への影響の観点から、波長280nm~315nmのUV-Bと、波長315nm~400nmのUV-Aが注目される。
紫外線のうち、比較的波長の短いUV-Bは、酸化チタン等の紫外線散乱剤、汎用されている有機紫外線吸収剤等により遮断し易い。
比較的波長の長い紫外線であるUV-Aは、皮膚の真皮層に到達し、タンパク質を変性させたり、皮膚の老化を促進したりすることが知られており、近年、UV-Aを遮断することが求められている。
しかし、汎用の有機紫外線吸収剤では、紫外線の遮蔽力が十分ではなく、UV-Aを効果的に吸収しうる化合物が種々検討されている。
例えば、UV-A吸収剤として、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンが知られており(例えば、特許文献1参照)、特許文献1には、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンを含有する日焼け止め化粧料が開示されている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2014-185137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機紫外線吸収剤として、UV-Aを吸収しうるものは少なく、UV-A吸収性に優れる紫外線吸収剤が求められている。
従来技術の問題点を考慮してなされた本発明の一実施形態の目的は、UV-A吸収性に優れた紫外線吸収剤を提供することにある。
また、別の実施形態の目的は、UV-A吸収性に優れた皮膚外用剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
斯かる実情に鑑み、本発明者は鋭意研究を行った結果、特定構造を有する亜鉛錯体化合物が、UV-Aにおける広い波長領域の紫外線を吸収しうることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は、以下の実施形態を含む。
<1> 下記一般式(I)で表される紫外線吸収剤。
【0007】
【化1】
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【0008】
前記一般式(I)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表す。mは0~4の整数を表す。Xは1価の置換基を表し、Xが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。Lは配位子を表す。
【0009】
<2> 前記配位子は、1価のアルコール由来の配位子である<1>に記載の紫外線吸収剤。
<3> 前記一般式(I)中、Xが水素原子である<1>または<2>に記載の紫外線吸収剤。
<4> 前記一般式(I)中、Rが、アミノ酸由来の1価の置換基である<1>~<3>のいずれか1つに記載の紫外線吸収剤。
【0010】
<5> <1>~<4>のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤を含有する皮膚外用剤。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態によれば、UV-A吸収性に優れた紫外線吸収剤を提供することができる。
本発明の別の実施形態によれば、UV-A吸収性に優れた皮膚外用剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1で得た紫外線吸収剤1の赤外線分光分析結果を示すチャートである。
【図2】実施例1で得た紫外線吸収剤1の紫外線吸収率の測定結果を示すグラフである。
【図3】実施例2で得た紫外線吸収剤2の赤外線分光分析結果を示すチャートである。
【図4】実施例2で得た紫外線吸収剤2の紫外線吸収率の測定結果を示すグラフである。
【図5】実施例3で得た紫外線吸収剤3の赤外線分光分析結果を示すチャートである。
【図6】実施例3で得た紫外線吸収剤3の紫外線吸収率の測定結果を示すグラフである。
【図7】実施例4で得た紫外線吸収剤含有組成物1の紫外線吸収率の測定結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
なお、本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本明細書において、常温とは特に断らない限り25℃を表す。

【0014】
〔紫外線吸収剤〕
本実施形態の紫外線吸収剤は、下記一般式(I)で表される。

【0015】
【化2】
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【0016】
前記一般式(I)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表す。mは0~4の整数を表す。Xは1価の置換基を表し、Xが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。Lは配位子を表す。

【0017】
およびRは、双方が水素原子であってもよく、片方が水素原子であり、他方が1価の置換基であってもよく、双方が1価の置換基であってもよい。
およびRが1価の置換基を表す場合の1価の置換基としては、炭化水素基が好ましく、炭素数1~4のアルキル基であることがより好ましい。
アルキル基は、直鎖状であっても、分岐を有していても、環状であってもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、t-ブチル基等が挙げられ、錯体合成収率の観点から、メチル基、エチル基、イソプロピル基等が好ましい。
アルキル基は、無置換でもよく、スルファニル基、アルキルスルファニル基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシル基等の置換基を有していてもよい。

【0018】
mは0~4の整数を表す。
Xにおける1価の置換基には特に制限はなく、電子吸引性基であっても、電子供与性基であってもよい。
Xにおける1価の置換基としては、ヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基等が挙げられる。
ヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、カルボキシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
1価の置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基等が好ましい。
紫外線吸収剤における紫外線吸収能の持続性の観点からは、mが0である態様、すなわち、置換基を有しない構造が好ましい。

【0019】
Lで表される配位子は、特に限定はない。通常、紫外線吸収剤の合成に用いられる溶媒が配位する。より具体的には、1価のアルコールから選ばれる溶媒由来の配位子が挙げられるが、これに限定されない。配位子における1価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられ、錯体の溶解度の観点から、メタノールが好ましい。

【0020】
一般式(I)で表される紫外線吸収剤は、可視光線領域と紫外線領域とに吸収を持つ亜鉛錯体であり、UV-Aを励起波長とした蛍光を発する。本実施形態の紫外線吸収剤に、紫外線を照射すると、直接、あるいは、例えば、酸化チタンが共存する場合には、酸化チタンの紫外線散乱性も相俟って、優れた紫外線遮断能が得られる。このため、200nm~400nmの広い波長領域で紫外線吸収能を発現する本実施形態の紫外線吸収剤は、単独でも、酸化チタン等の紫外線散乱剤を組み合わせた場合でも、従来、遮断が困難であったUV-A領域の紫外線吸収性に優れる。
なお、本実施形態の紫外線吸収剤が、紫外線照射により蛍光を発することで、本実施形態の紫外線吸収剤を、化粧料等の皮膚外用剤に適用した場合、肌の美白効果向上を期待できるという利点を有する。

【0021】
本実施形態の紫外線吸収剤は、以下のようにして得ることができる。
まず、α-アミノ酸をアルコールに溶解させ、50℃~70℃に加熱しながら、サリチルアルデヒドまたはその誘導体を加えて十分に撹拌混合し得られた混合物に、酢酸亜鉛二水和物の如き、溶媒中でイオン化しうる亜鉛化合物を加え、さらに撹拌混合し、エバポレーターにかけて濃縮することで、固体粉末として得ることができる。得られた紫外線吸収剤が、溶媒への溶解性が良好で、エバポレーターによって固体粉末が得られない場合には、トルエン等を用いて析出すればよい。
紫外線吸収剤の調製に用いられるα-アミノ酸は、サリチルアルデヒドまたはその誘導体と反応可能であれば特に制限はない。用いうるα-アミノ酸としては、例えば、バリン、ロイシン、イソロイシン、システイン、メチオニン等が挙げられるが、これに制限されない。

【0022】
得られた紫外線吸収剤において、Xは調製に用いたサリチルアルデヒドまたはその誘導体に由来する官能基であり、Rは調製に用いたα-アミノ酸に由来する官能基である。
既述のようにして得られた紫外線吸収剤は、合成に用いたアルコールが配位してなる配位子Lを有する。

【0023】
以下に、本実施形態の紫外線吸収剤の例を示すが、これらに限定されるものではない。

【0024】
【化3】
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【0025】
〔皮膚外用剤〕
本実施形態の皮膚外用剤は、既述の本実施形態の紫外線吸収剤を含有する。
皮膚外用剤に含まれる紫外線吸収剤は、UV-Aの吸収性が良好であるため、本実施形態の皮膚外用剤は、サンスクリーン剤、ファンデーション、化粧用下地等、種々の用途に使用しうる。
皮膚外用剤の剤型は、本実施形態の紫外線吸収剤を安定に保持しうる剤型であれば特に制限はなく、水性皮膚外用剤、油性皮膚外用剤、油中水型乳化製剤、水中油型乳化製剤等を適宜選択することができる。

【0026】
皮膚外用剤は、前記本実施形態の紫外線吸収剤を含有する以外、他の含有成分には、特に制限はなく、皮膚に適用しうる種々の成分を目的に応じて含有することができる。
併用可能な成分としては、高級脂肪酸、動植物油、セラミドに代表される保湿性油分等の油性成分、水、エタノール、i-プロパノール等の水性成分、顔料等の着色剤、ビタミン等の有効成分、抗酸化剤、安定化剤、界面活性剤、香料等が挙げられる。

【0027】
皮膚外用剤は、本実施形態の紫外線吸収剤に加え、ヒト皮膚に適用することができるUV-B吸収能を有する公知の紫外線反射剤、有機紫外線吸収剤等を併用することが、皮膚に対する紫外線の影響を抑制する観点から好ましい。
公知の紫外線散乱剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられ、酸化チタンが好ましい。公知の紫外線吸収剤としては、メトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン等が挙げられる。
【実施例】
【0028】
以下に本発明の実施例について説明するが、これに限定されるものではない。
以下の実施例における「%」は、特に断らない限り「質量%」である。
[実施例1]
-紫外線吸収剤1の合成-
50ml(ミリリットル)のメタノール(関東化学(株)、鹿1級:純度99.5質量%)に、バリン(L-Valine:和光純薬工業(株))0.1209gを加えて約60℃に加熱し、サリチルアルデヒド(東京化成工業(株))0.1657gを加えた。60℃の温度を維持したまま、3時間撹拌を継続した。
3時間撹拌した後に、酢酸亜鉛二水和物(関東化学(株))0.226gを加え、さらに2時間撹拌させてエバポレーターにかけて粉末(紫外線吸収剤1)0.1753gを得た。
得られた紫外線吸収剤1のIR(赤外線分光分析)(KBr pellet)のチャートを図1に示す。
【実施例】
【0029】
-紫外線吸収剤1の評価-
調製後の紫外線吸収剤1について、紫外線吸収能を評価するため、紫外線吸収性を測定した。
測定は、紫外可視近赤外分光光度計V-570(日本分光(株))を用いて行なった。測定試料としては、調製直後の試料(0min)、紫外線を下記条件にて20分間照射した試料(20min)、40分間照射した試料(40min)、および60分間照射した試料(60min)について行なった。
【実施例】
【0030】
紫外線照射装置として、直径約8cmのランプ(林時計工業(株)、LA-410 UV)を装着した紫外線照射装置(林時計工業(株)、LA-310UV )を用い、紫外光源として350nm以上の波長の光を、カットフィルターを介して照射した。紫外線吸収剤に到達する紫外線の強度は約1.0mW/cmとした。
紫外線吸収剤1の紫外線吸収性測定結果を図2に示す。
図2の結果より明らかなように、実施例1の紫外線吸収剤1は315nm~400nmに吸収を有し、UV-A吸収能があることが分かる。また、強度約1.0mW/cmの紫外線を60分間照射した後も、紫外線吸収性の低下は殆ど認められず、紫外線吸収剤1は紫外線吸収能の持続性に優れていた。
【実施例】
【0031】
[実施例2]
-紫外線吸収剤2の合成-
50mlのメタノール(関東化学(株)、鹿1級:純度99.5質量%)に、バリン(L-Valine:和光純薬工業(株))0.1183gを加えて約60℃に加熱し、5-クロロサリチルアルデヒド(東京化成工業(株))0.1572gを加えた。60℃の温度を維持したまま、3時間撹拌を継続した。
3時間撹拌した後に、酢酸亜鉛二水和物(関東化学(株))0.225gを加え、さらに2時間撹拌させてエバポレーターにかけた。その後、トルエンを用いて粉末を析出させ、粉末状の紫外線吸収剤2を、0.1752g得た。
得られた紫外線吸収剤2のIR(KBr pellet)チャートを図3に示す。
【実施例】
【0032】
-紫外線吸収剤2の評価-
調製後の紫外線吸収剤2について、実施例1と同様に紫外線吸収性を測定した。
紫外線吸収剤2の紫外線吸収率の測定結果を図4に示す。
図4の結果より明らかなように、実施例2の紫外線吸収剤2は315nm~400nmに吸収を有し、UV-A吸収能があることが分かる。また、60分間紫外線を照射した後の紫外線吸収剤2は、照射前に比較して若干の低下は観察されるが、60分間の紫外線照射後も、実用上有効なUV-A吸収能を有することが分かる。
なお、実施例1と実施例2との対比より、置換基として電子吸引性基であるハロゲン原子(Cl)を有する実施例2の紫外線吸収剤2に対し、置換基を有しない紫外線吸収剤1は、紫外線吸収性の持続性により優れることが分かる。
【実施例】
【0033】
[実施例3]
-紫外線吸収剤3の合成-
50mlのメタノール(関東化学(株)、鹿1級:純度99.5質量%)に、バリン(L-Valine:和光純薬工業(株))0.1183gを加えて約60℃に加熱し、2-ヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株))0.1656gを加えた。60℃の温度を維持したまま、3時間撹拌を継続した。
3時間撹拌した後に、酢酸亜鉛二水和物(関東化学(株))0.226gを加え、さらに2時間撹拌させてエバポレーターにかけた。その後、トルエンを用いて粉末を析出させ、粉末状の紫外線吸収剤3を、0.1183g得た。
得られた紫外線吸収剤3のIR(KBr pellet)チャートを図5に示す。
【実施例】
【0034】
-紫外線吸収剤3の評価-
調製後の紫外線吸収剤3について、実施例1と同様に紫外線吸収性を測定した。
紫外線吸収剤3の紫外線吸収率の測定結果を図6に示す。
図6の結果より明らかなように、実施例3の紫外線吸収剤3は315nm~400nmに吸収を有し、UV-A吸収能があることが分かる。また、60分間紫外線を照射した後の紫外線吸収性は殆ど低下せず、紫外線吸収剤3はUV-A吸収能の持続性に優れることが分かる。
なお、実施例1と実施例3との対比より、置換基として電子供与基であるメトキシ基を有する実施例3の紫外線吸収剤3は、紫外線の吸収性は、置換基を有しない紫外線吸収剤1よりもやや低いが、紫外線吸収性の持続性には優れることが分かる。
【実施例】
【0035】
[実施例4]
-紫外線吸収剤含有組成物1の調製-
酸化チタン(平均粒子径0.1μm~0.2μm、アナターゼ型酸化チタン:半井化学製品(株))を、0.40g量り取り、10mlメスフラスコに入れてメタノール(関東化学(株)、鹿1級:純度99.5質量%)でメスアップし、1mlを取って、10mlメスフラスコに入れてメタノールでメスアップする。これを5ml取って50mlメスフラスコに入れてメタノールでメスアップし、その後、これを0.5mlとって50mlメスフラスコに入れてメタノールでメスアップして、酸化チタンのメタノール分散物(酸化チタン濃度:0.05mM)を得た。
実施例1で得た紫外線吸収剤1を0.002mmol量り取り、10mlメスフラスコに入れて、得られた酸化チタンのメタノール分散物でメスアップして、紫外線吸収剤含有組成物1を調製した。
【実施例】
【0036】
-紫外線吸収剤含有組成物1の評価-
調製直後の紫外線吸収剤含有組成物1について、紫外線吸収性を測定した。
測定は、実施例1と同様の装置を用いて実施し、測定用セルに紫外線吸収性組成物1を8割ほど加えて測定した。
紫外線吸収剤含有組成物1の紫外線吸収性の測定結果を図7に示す。
図7の結果より明らかなように、実施例4の紫外線吸収剤含有組成物1は、実施例1の紫外線吸収剤1と殆ど変わらない紫外線吸収性を示し、UV-Aを効果的に吸収しうることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本実施形態の紫外線吸収剤は、UV-A吸収性、およびその持続性に優れるので、化粧料等の皮膚外用剤に好適である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6