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明細書 :O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体およびニトリル化合物の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2017-149687 (P2017-149687A)
公開日 平成29年8月31日(2017.8.31)
発明の名称または考案の名称 O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体およびニトリル化合物の製造方法
国際特許分類 C07C 309/73        (2006.01)
C07C 309/75        (2006.01)
C07C 253/00        (2006.01)
C07C 255/52        (2006.01)
C07C 255/50        (2006.01)
C07C 255/54        (2006.01)
C07C 255/34        (2006.01)
C07C 255/33        (2006.01)
C07C 255/03        (2006.01)
C07D 307/68        (2006.01)
C07D 333/38        (2006.01)
C07D 317/60        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07C 309/73 CSP
C07C 309/75
C07C 253/00
C07C 255/52
C07C 255/50
C07C 255/54
C07C 255/34
C07C 255/33
C07C 255/03
C07D 307/68
C07D 333/38
C07D 317/60
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 5
出願形態 OL
全頁数 10
出願番号 特願2016-034751 (P2016-034751)
出願日 平成28年2月25日(2016.2.25)
発明者または考案者 【氏名】兵藤 憲吾
【氏名】大石 尚輝
【氏名】富樫 晃典
出願人 【識別番号】597065329
【氏名又は名称】学校法人 龍谷大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000914、【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4C022
4C023
4C037
4H006
4H039
Fターム 4C022DA03
4C023HA02
4C037MA10
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB81
4H006AC54
4H006BA66
4H006BB11
4H006BB12
4H006BE05
4H039CA70
4H039CD10
4H039CD40
4H039CD90
要約 【課題】 保存性や取扱性に問題があるヒドロキシルアミン誘導体を使用しないニトリル化合物を製造するための新規な合成試薬を提供する。
【解決手段】下記化学式
【化1】
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(式中、RはH、CF、または、OCHであり、RはCH、C、または、Cである。)
で表されるO-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体に関する。また、前記O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体を含む、アルデヒド化合物からニトリル化合物を合成するためのニトリル化合物合成試薬、さらには、前記合成試薬、有機溶媒、酸触媒の存在下で、アルデヒド化合物をトランスオキシム化させる工程を含むニトリル化合物の製造方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記化学式
【化1】
JP2017149687A_000014t.gif
(式中、RはH、CF、または、OCHであり、RはCH、C、または、Cである。)
で表されるO-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体。
【請求項2】
請求項1記載のO-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体を含む、アルデヒド化合物からニトリル化合物を合成するためのニトリル化合物合成試薬。
【請求項3】
請求項2に記載の合成試薬、有機溶媒、酸触媒の存在下で、アルデヒド化合物をトランスオキシム化させる工程を含むニトリル化合物の製造方法。
【請求項4】
酸触媒が過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、パラクロロベンゼンスルホン酸、または、ベンゼンスルホン酸である請求項3に記載のニトリル化合物の製造方法。
【請求項5】
有機溶媒が、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、または、トルエンである請求項3または4に記載のニトリル化合物の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体、ニトリル合成試薬およびニトリル化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な芳香族ニトリル化合物の合成方法としては、ザントマイヤー反応やローゼンムント・フォンブラウン反応が利用され、また、脂肪族ニトリル化合物の合成には、シアニド-ハロゲン交換反応が利用されているが、毒性が高いシアン化銅(I)などの金属シアニドを用いる必要がある。また、アミドやアルドキシムの脱水反応からもニトリルが合成できることが知られているが、重金属や激しい反応条件が求められている。
【0003】
一方、アルデヒドと酸素置換されたヒドロキシルアミンを用いた方法は、無触媒や温和な条件でニトリルを合成することができる(例えば、非特許文献1および2)。しかしながら、反応剤として用いる酸素置換されたヒドロキシルアミンは熱にも弱く、分解・爆発性を有する危険な試薬のため、非常に扱いにくい。そこで、より安全で温和な条件でニトリル誘導体の製造方法の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【0004】

【非特許文献1】S.Enthaler, M.Weidauer, F.Schroeser,Tetrahedron Lett.,2012,53,882-885.
【非特許文献2】X.-D.An,S.Yu, Org.Lett.,2015,17,5064-5067.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、保存性や取扱性に問題があるヒドロキシルアミン誘導体を使用しないニトリル化合物を製造するための新規な合成試薬を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、新規なニトリル合成試薬について種々検討したところ、酸素置換された安定なオキシム化合物を酸素置換されたヒドロキシルアミン等価体とみなし、簡便でかつ温和な条件のもとアルデヒドからニトリルへの変換を可能になることを見出した。また、ブレンステッド酸触媒と触媒量の水によって、新規ニトリル合成試薬である酸素置換されたアセトヒドロキサム酸エチルからアルデヒドへのトランスオキシム化反応が進行し、酸素置換されたアルドキシムが合成され、さらに合成されたアルドキシム中間体が酸触媒によってニトリルへと変換できることも見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、下記化学式
【化1】
JP2017149687A_000002t.gif
(式中、RはH、CF、または、OCHであり、RはCH、C、または、Cである。)
で表されるO-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体に関する。
【0008】
また、前記O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体を含む、アルデヒド化合物からニトリル化合物を合成するためのニトリル化合物合成試薬に関する。
【0009】
さらに、前記合成試薬、有機溶媒、酸触媒の存在下で、アルデヒド化合物をトランスオキシム化させる工程を含むニトリル化合物の製造方法に関する。
【0010】
酸触媒が、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、パラクロロベンゼンスルホン酸、または、ベンゼンスルホン酸であることが好ましい。
【0011】
有機溶媒が、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、または、トルエンであることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ヒドロキシルアミン等価体としてオキシム化合物を扱うことができるため、温和な反応条件で、高収率でアルデヒドからニトリル化合物を得ることができる。また、得られたニトリル化合物は、医薬品、農薬、化粧品、香料及びそれらの原材料として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のO-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体は、下記化学式
【化2】
JP2017149687A_000003t.gif
(式中、RはH、CF、OCHであり、RはCH、C、または、Cである。)
で表されることを特徴とする。O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体は、たとえば、アセトヒドロキサム酸エチルに対して塩化ベンゼンスルホニルを用いてスルホニル化反応させることによって、合成することができる。

【0014】
また、本発明のニトリル化合物合成試薬は、前記O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エステル誘導体を含むことを特徴とし、アルデヒド化合物からニトリル化合物を容易かつ高収率で合成することができる。

【0015】
さらに、本発明のニトリル化合物の製造方法は、本発明のニトリル化合物合成試薬、有機溶媒、酸触媒の存在下で、アルデヒド化合物をトランスオキシム化させる工程を含むことを特徴とする。

【0016】
アルデヒド化合物はアルデヒド基を有する限り特に限定されないが、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、アニスアルデヒド、ナフトアルデヒド、フルオロベンズアルデヒド、クロロベンズアルデヒド、ブロモベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、トリフルオロトルアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、デカナール、フェニルプロピオンアルデヒド、フルフラール、トリフルオロトルアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、フェニルベンズアルデヒド、チオフェンカルボキシアルデヒド、イソブチルアルデヒドなどが挙げられる。これらのアルデヒド化合物から、対応するニトリル化合物を合成することができる。

【0017】
有機溶媒は特に限定されないが、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、トルエン、ジエチルエーテル、ヘキサン、トルエン、アセトニトリル、メタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアルデヒドなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、2種以上を混合して使用することもできる。なかでも、反応収率の点で、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、トルエンなどが好ましい。

【0018】
酸触媒は特に限定されないが、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、パラクロロベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などが挙げられる。これらの酸触媒は、2種以上を混合して使用することもできる。なかでも、反応収率の点で、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、パラクロロベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸が好ましい。

【0019】
アルデヒド化合物に対するオキシム化合物の添加量は、アルデヒド化合物1モルに対して1~5モルが好ましく、1~2モルがより好ましい。1モル未満では、反応は完結しない。

【0020】
酸触媒の添加量は、アルデヒド化合物1モルに対して0.01~1モルが好ましく、0.05~0.10モルがより好ましい。0.01モル未満では、反応が完結しない傾向がある。

【0021】
反応温度は特に限定されないが、0~40℃が好ましく、20~30℃がより好ましい。40℃を超えると、溶媒が揮発する傾向がある。また、反応時間も特に限定されないが、1~48時間が好ましく、24~48時間がより好ましい。1時間未満では、反応が完結しない傾向がある。

【0022】
本発明の製造方法によって得られたニトリル化合物は、医薬品、農薬、化粧品、香料およびそれらの原材料として有用である。
【実施例】
【0023】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されない。
【実施例】
【0024】
実施例1 O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(2a)の合成
室温で、アルゴン雰囲気下、20mLフラスコ(撹拌子入)に アセトヒドロキサム酸エチル(200mg、1.94mmol、1.0eq.)、塩化ベンゼンスルホニル(0.33mL、2.62 mmol、1.35eq.)、トリエチルアミン(0.39mL、2.81mmol、1.45eq.)、テトラヒドロフラン(6.4mL、0.30M)を加え、室温で1時間、撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、テトラヒドロフランを減圧留去後に、ジエチルエーテル(20mL×3回)を用いて抽出を行い、有機相を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。硫酸ナトリウムを綿栓濾過で濾別し、減圧下溶媒を留去してNMR(CDCl)を測定した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学 silica gel 60(40-50μm)、ヘキサン/酢酸エチル=95/5)で精製し、白色のO-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(化合物2a)を376mg(収率80%)得た。化合物2aのNMRデータは、以下の通りである。
【実施例】
【0025】
【化3】
JP2017149687A_000004t.gif
【実施例】
【0026】
2a:H-NMR(400Hz、CDCl)δ1.22(t,J=7.1Hz,3H),2.02(s,3H),3.97(q,J=7.1Hz,2H),7.54(d,J=7.5Hz,2H),7.67(d,J=7.5Hz,1H),7.97(d,J=7.5Hz,2H);13C-NMR(CDCl,100MHz)δ14.8,15.8,64.7,129.6,134.6,136.3,170.8.
【実施例】
【0027】
実施例2 O-パラメトキシベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(2j)の合成
室温で、アルゴン雰囲気下、20mLフラスコ(撹拌子入)にアセトヒドロキサム酸エチル(200mg,1.94mmol,1.0eq.)、塩化パラメトキシベンゼンスルホニル(641mg、 2.62mmol、1.35eq.)、トリエチルアミン(0.39mL,2.81mmol,1.45eq.)、テトラヒドロフラン(6.4 mL,0.30M)を加え、室温で3時間撹拌した。その後、パラジメチルアミノピリジン(23.7mg,0.194mmol,0.10eq.)を加え、3 時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、テトラヒドロフランを減圧留去後に、ジエチルエーテル(20mL×3回)を用いて抽出を行い、有機相を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。硫酸ナトリウムを綿栓濾過で濾別し、減圧下溶媒を留去してNMR(CDCl)を測定した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学 silica gel 60(40-50μm)、ヘキサン/ 酢酸エチル=80/20)で精製し、白色のO-パラメトキシベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(化合物2j)を295mg(収率56%)得た。化合物2jのNMRデータは、以下の通りである。
【実施例】
【0028】
【化4】
JP2017149687A_000005t.gif
【実施例】
【0029】
2j:H-NMR(400Hz,CDCl)δ1.22(t,J=7.1Hz,3H),2.01(s,3H),2.03(s,3H),4.02(q,J=7.1Hz,2H),6.99(d,J=8.8Hz,1H),7.91(d,J=8.8Hz,2H);13C-NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ14.7,15.6,56.4,63.8,64.5,114.8,131.8,164.7,170.5.
【実施例】
【0030】
実施例3 O-パラトリフルオロメチルベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(2k)の合成
室温で、アルゴン雰囲気下、20mLフラスコ(撹拌子入)にアセトヒドロキサム酸エチル(200mg,1.94 mmol,1.0 eq.)、塩化パラトリフルオロメチルベンゼンスルホニル(640mg,2.62mmol,1.35eq.)、トリエチルアミン(0.39mL,2.81 mmol,1.45eq.)、テトラヒドロフラン(6.4mL,0.30M)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、テトラヒドロフランを減圧留去後に、ジエチルエーテル(20mL×3回)を用いて抽出を行い、有機相を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。硫酸ナトリウムを綿栓濾過で濾別し、減圧下溶媒を留去してNMR(CDCl)を測定した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学 silica gel 60(40-50μm)、ヘキサン/ジエチルエーテル=90/10)で精製し、白色のO-パラトリフルオロメチルベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(化合物2k)を533mg(収率88%)得た。化合物2kのNMRデータは、以下の通りである。
【実施例】
【0031】
【化5】
JP2017149687A_000006t.gif
【実施例】
【0032】
2k:H-NMR(400Hz,CDCl)δ1.26(t,J=7.1Hz,3H),2.05(s,3H),3.97(q,J=7.1Hz,2H),7.82(d,J=8.3Hz,2H),8.11(d,J=8.3Hz,2H);19F-NMR(376MHz,CDCl)δ-63.5(s,1F);13C-NMR(CDCl,100MHz)δ14.8,16.0,64.9,124.0(q,JC-F=271.8Hz),126.8(q,JC-F=3.82Hz),130.4,136.3(q,JC-F=32.9Hz),139.9(d,JC-F=1.43Hz),171.1.
【実施例】
【0033】
実施例4 O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(化合物2a)を用いた2-ナフトニトリル(化合物3a)の合成
室温で、アルゴン雰囲気下、試験管(撹拌子入)にアルデヒド化合物として2-ナフトアルデヒド(53.2mg,0.340mmol,1.0eq.)、触媒となる過塩素酸水溶液(70wt%,1.5μL,0.0170mmol,5mol%)、塩化メチレン(0.68mL,0.50M)、O-ベンゼンスルホニル-アセトヒドロキサム酸エチル(86.9mg,0.357mmol,1.05eq.)を加え、室温で24時間撹拌した。その後、塩化メチレン20mlを加え、反応液をシリカゲルパッドに通して減圧濾過し、溶媒を留去してNMRを測定した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(関東化学 silica gel 60(40-50μm)、ヘキサン/ジエチルエーテル=9/1)で精製し、白色の2-ナフトニトリル(化合物3a)を52.0mg(収率99%)を得た。化合物3aのNMRデータは、以下の通りである。
【実施例】
【0034】
3a:H-NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ7.59-7.67(m,3H),7.89-7.93(m,3H),8.24(s,1H);13C-NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ109.3,119.2,126.2,127.6,127.9,128.3,128.9,129.0,132.1,134.0,134.5.
【実施例】
【0035】
本発明のニトリル化合物合成試薬を使用したニトリル化合物の製造方法を利用して合成したニトリル類を、反応条件と収率とともに以下に示す。
【実施例】
【0036】
【化6】
JP2017149687A_000007t.gif
【実施例】
【0037】
電子供与性置換基や電子求引性置換基を有する芳香族アルデヒドに対しては、高収率で反応が進行した(3e、3h、3i)。ハロゲンを有する芳香族アルデヒド類はいずれも良好な反応性を示し(3j-3n)、置換基の位置についてはパラ、メタ、オルト位ともに高収率で目的物が得られた(3e-3g、3k-3m)。ヘテロ環についても高い反応性を示した(3p-3s)。不飽和アルデヒドについてはマイケル付加反応が副反応として想定されたが、目的物のみが選択的に得られた(3t)。直鎖やα位に分岐構造を有する脂肪族アルデヒドに関しても首尾よく反応が進行した(3u-3x)。
【実施例】
【0038】
実施例5
表1に保護基PGを変更した合成試薬の検討結果を示す。芳香族スルホニル基を有するオキシムにて良好な結果が得られることが分かり、なかでもベンゼンスルホニル基や4-トリフルオロメチルベンゼンスルホニル基が最も優れた結果を示すことが分かる(Entry4~6参照)。
【実施例】
【0039】
【化7】
JP2017149687A_000008t.gif

【実施例】
【0040】
【表1】
JP2017149687A_000009t.gif
【実施例】
【0041】
実施例6
表2は、2-ナフトアルデヒドから2-ナフトニトリルを合成する反応における種々の触媒を検討した結果を示す。触媒には過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、パラクロロベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸が最も優れた結果を示すことが分かる(エントリー8、9、10、12、13参照)。
【実施例】
【0042】
【化8】
JP2017149687A_000010t.gif
【実施例】
【0043】
【表2】
JP2017149687A_000011t.gif
【実施例】
【0044】
実施例7
その他の溶媒の検討を行った(表3)。塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、トルエンが最適であることが分かった(エントリー17、18、20、21参照)。
【化9】
JP2017149687A_000012t.gif
【実施例】
【0045】
【表3】
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【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、ヒドロキシルアミン等価体としてオキシム化合物を扱うことができるため、温和な反応条件で、高収率でアルデヒドからニトリル化合物を得ることができる。また、得られたニトリル化合物は、医薬品、農薬、化粧品、香料及びそれらの原材料として有用である。