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明細書 :リン酸カルシウム法を用いた遺伝子導入方法、ならびに当該方法に用いる遺伝子導入剤及びキット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2017-158522 (P2017-158522A)
公開日 平成29年9月14日(2017.9.14)
発明の名称または考案の名称 リン酸カルシウム法を用いた遺伝子導入方法、ならびに当該方法に用いる遺伝子導入剤及びキット
国際特許分類 C12N  15/09        (2006.01)
FI C12N 15/00 A
請求項の数または発明の数 9
出願形態 OL
全頁数 12
出願番号 特願2016-048612 (P2016-048612)
出願日 平成28年3月11日(2016.3.11)
発明者または考案者 【氏名】天雲 太一
【氏名】バネガス サエンズ フアン ラモン
【氏名】佐々木 啓一
出願人 【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
要約 【課題】従来よりも導入効率を大幅に向上したリン酸カルシウム法による遺伝子導入方法を提供すること。
【解決手段】カリウム保持性利尿剤の存在下で、標的細胞に、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させる工程を含む、遺伝子の細胞内導入方法。当該方法に用いるためのカリウム保持性利尿剤を含む遺伝子導入促進剤。オリゴアルギニン及びカリウム保持性利尿剤を含む、リン酸カルシウム法による遺伝子導入用キット。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
オリゴアルギニンで修飾したリン酸カルシウムを用いた遺伝子導入法に使用するための、カリウム保持性利尿剤を含む遺伝子導入促進剤。
【請求項2】
前記カリウム保持性利尿剤がアミロライド誘導体である、請求項1に記載の遺伝子導入促進剤。
【請求項3】
前記遺伝子導入法の標的細胞が癌化していない細胞である、請求項1又は2に記載の遺伝子導入促進剤。
【請求項4】
オリゴアルギニン及びカリウム保持性利尿剤を含む、リン酸カルシウム法による遺伝子導入用キット。
【請求項5】
前記カリウム保持性利尿剤がアミロライド誘導体である、請求項4に記載のキット。
【請求項6】
癌化していない細胞を標的細胞とする遺伝子導入法に用いるための請求項4又は5に記載のキット。
【請求項7】
カリウム保持性利尿剤の存在下で、標的細胞に、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させる工程を含む、遺伝子の細胞内導入方法。
【請求項8】
前記カリウム保持性利尿剤がアミロライド誘導体である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
標的細胞が癌化していない細胞である、請求項7又は8に記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明はリン酸カルシウム法を用いた遺伝子導入方法、ならびに当該方法に用いる遺伝子導入剤及びキットに関する。
【背景技術】
【0002】
外来遺伝子を生物又はその細胞に導入する遺伝子導入は、遺伝子工学の基礎となる技術であり、遺伝子解析、遺伝子破壊、遺伝子ノックダウンのために使用されている。また、かかる遺伝子導入技術は、遺伝子組換作物、遺伝子治療、組織再生等に応用されている。具体的には、例えば、生体材料に進入した細胞に遺伝子導入を行い特定の賦活因子を分泌させることで、組織再生を促すと考えられる。
【0003】
遺伝子導入には種々の方法があり、これらのうち、リン酸カルシウムベクターを用いるリン酸カルシウム法は、特殊な装置を必要としない、目的の核酸分子を結合させたリン酸カルシウム粒子を長期間保存することができ等の利点を有する。しかし、リン酸カルシウム法は導入効率が低いことが問題点となっていた。
【0004】
ここで、リン酸カルシウム粒子作成の際にペプチドやポリマーを加えることで粒子の成長を抑制し、ナノサイズに維持できることが報告されている。本発明者は、既に、ナノリン酸カルシウム遺伝子導入ベクターを改良すべく、DNA-リン酸カルシウムベクターにオクタアルギニンを付与し、当該ベクターのゼータ電位、分散率および粒子サイズを測定し、表面性質を検討した結果を報告している(非特許文献1)。しかし、リン酸カルシウム法による遺伝子導入効率をさらに向上されることはいまだに所望されている。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】“細胞賦活因子の徐放制御機構を具備した多層性ナノアパタイト-コラーゲンの開発” 分子・物質合成プラットフォーム ホームページ(http://mms-platform.com/archives/report/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E8%B3%A6%E6%B4%BB%E5%9B%A0%E5%AD%90%E3%81%AE%E5%BE%90%E6%94%BE%E5%88%B6%E5%BE%A1%E6%A9%9F%E6%A7%8B%E3%82%92%E5%85%B7%E5%82%99%E3%81%97%E3%81%9F%E5%A4%9A%E5%B1%A4%E6%80%A7%E3%83%8A)
【非特許文献2】Biomaterials 27(2006) 3147-3153
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決すべき課題は、従来よりも導入効率を大幅に向上したリン酸カルシウム法による遺伝子導入方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる状況の下、本発明者らは、カリウム保持性利尿剤であり、マクロピノサイトーシスの阻害剤として知られていたアミロライド誘導体を、オリゴアルギニンで就職したリン酸カルシウムを用いた遺伝子導入の際に使用することにより、意外にも、遺伝子導入の効率が向上することを見出した。本発明は、かかる新規の知見に基づく。
【0008】
従って、本発明は以下の項を提供する:
項1.オリゴアルギニンで修飾したリン酸カルシウムを用いた遺伝子導入法に使用するための、カリウム保持性利尿剤を含む遺伝子導入促進剤。
【0009】
項2.前記カリウム保持性利尿剤がアミロライド誘導体である、項1に記載の遺伝子導入促進剤。
【0010】
項3.前記遺伝子導入法の標的細胞が癌化していない細胞である、項1又は2に記載の遺伝子導入促進剤。
【0011】
項4.オリゴアルギニン及びカリウム保持性利尿剤を含む、リン酸カルシウム法による遺伝子導入用キット。
【0012】
項5.前記カリウム保持性利尿剤がアミロライド誘導体である、項4に記載のキット。
【0013】
項6.癌化していない細胞を標的細胞とする遺伝子導入法に用いるための項4又は5に記載のキット。
【0014】
項7.カリウム保持性利尿剤の存在下で、標的細胞に、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させる工程を含む、遺伝子の細胞内導入方法。
【0015】
項8.前記カリウム保持性利尿剤がアミロライド誘導体である、項7に記載の方法。
【0016】
項9.標的細胞が癌化していない細胞である、項7又は8に記載の方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、従来のリン酸カルシウム法よりも、遺伝子導入の効率を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施に用いるリン酸カルシウム粒子の一実施形態の概要を示す。
【図2】本願参考例1において遺伝子導入した細胞の光学顕微鏡及び蛍光顕微鏡を示す。
【図3】本願参考例1における各種リン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターのヒト未分化間葉細胞に対する細胞毒性を示す。
【図4】本願実施例1におけるアミロライド誘導体の存在下又は非存在下で各リン酸カルシウムナノ粒子ベクターによる遺伝子導入試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、核酸分子である遺伝子を細胞内に導入する方法に関する。本発明において、用語「遺伝子」には、特に言及しない限り、タンパク質、tRNA、rRNA等の一次構造を規定している構造遺伝子だけでなく、プロモーター、オペレーター等の特定の制御機能を有する核酸上の領域も包含される。従って、本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、調節領域、コード領域、エクソン、及びイントロンを区別することなく示すものとする。また、「構造遺伝子」には、元のDNA配列にサイレント変異が施されたサイレントDNAも包含される。また、本発明においては、遺伝子発現に干渉するsiRNA等の核酸分子も「遺伝子」に包含される。

【0020】
本明細書中において、「核酸」は、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドと同義であって、DNA、RNA、DNA-RNAハイブリッドのいずれであってもよい。また、これらは2本鎖であっても1本鎖であってもよく、ある配列を有する核酸分子といった場合、特に言及しない限り、これに相補的な配列を有する核酸分子(またはヌクレオチド、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチド)も包括的に意味するものとする。また、これらの核酸分子は環状でも直鎖状であってもよく、また合成及び生物由来のいずれであってもよい。

【0021】
遺伝子導入方法
具体的には、本発明は、カリウム保持性利尿剤の存在下で、標的細胞に、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させる工程を含む、遺伝子の細胞内導入方法を提供する。

【0022】
本発明にかかる方法は、リン酸カルシウム粒子をオリゴアルギニンで修飾する点、及び当該オリゴアルギニンで修飾したリン酸カルシウムを標的細胞に接触させる工程をカリウム保持性利尿剤の存在下で行う点を特徴とする。本発明にかかる方法は、オリゴアルギニンで修飾したリン酸カルシウム及びカリウム保持性利尿剤を用い、自体公知のリン酸カルシウム法に準じて実施することができる。

【0023】
本発明において標的細胞は、本発明が属する技術分野において通常用いられるものを適宜使用できるが、遺伝子導入効率向上の観点から、以下のものが好ましい。標的細胞としては、真核生物由来のものでも原核生物由来のものでもよいが、真核生物由来のものが好ましい。真核生物細胞としては、酵母、植物、動物(哺乳動物、鳥類、昆虫等が挙げられ、好ましくは哺乳動物が挙げられる)等の細胞が挙げられ、好ましくは酵母、動物等が挙げられ、より好ましくは哺乳動物が挙げられる。好ましい哺乳動物としては、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ等が挙げられ、ヒトが好ましい。また、本発明においてこれらの標的細胞としては、特に限定されていないが、癌化していない細胞が好ましい。標的細胞としては哺乳動物細胞を用いる場合、体細胞、生殖細胞等が挙げられ、体細胞が好ましい。また、体細胞としては、例えば、線維芽細胞、上皮細胞、筋細胞、肝細胞、骨細胞、血管内皮細胞、脳神経細胞、単核球、顆粒球、リンパ球、骨芽細胞、破骨細胞、膵臓細胞等が挙げられる。本発明において標的細胞は分化の程度は問わず、未分化の細胞でも、最終分化した細胞でもよいが、遺伝子導入効率向上の観点から未分化の細胞が好ましい。未分化の細胞としては、神経系の未分化細胞(神経幹細胞等)、造血系の未分化細胞(造血幹細胞等)、間葉系の未分化細胞(間葉系幹細胞等)、歯髄系の未分化細胞(歯髄幹細胞等)等が挙げられ、未分化の間葉系細胞(間葉系幹細胞等)等が好ましい。これらの標的細胞としては培養細胞(初代培養細胞及び継代培養細胞)が好ましい。

【0024】
カリウム保持性利尿剤としては、例えば、上皮型Na+チャネルの阻害薬、アルドステロン拮抗薬等が挙げられ、上皮型Na+チャネルの阻害薬が好ましい。上皮型Na+チャネルの阻害薬としては、例えば、アミロライド、トリアムテレン、これらの誘導体等が挙げられ、アミロライド又はその誘導体が好ましく、アミロライド誘導体がさらに好ましい。また、アルドステロン拮抗薬としては、カンレノ酸カリウム、スピロノラクトン、エプレレノン等が挙げられる。これらのカリウム保持性利尿剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

【0025】
アミロライド誘導体としては、例えば、(モノ又はジアルキル)アミロライド等が挙げられる。本発明において、(モノ又はジアルキル)アミロライドとは、1個又は2個のアルキル基で置換されたアミロライドを意味する。本発明において、アルキル基としては、例えば、直鎖又は分枝鎖状の炭素数1~6のアルキル基等が挙げられ、より具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル等が含まれる。アミロライドを置換するアルキル基としては、炭素数1~6のものが好ましく、炭素数1~4のものがより好ましく、炭素数2~3のものがさらに好ましく、炭素数2のアルキル基と炭素数3のアルキル基とが1個ずつ置換していることが最も好ましい。また、アミロライド誘導体としては、5位のアミノ基が1個又は2個のアルキル基で置換されているものが好ましい。本発明の好ましい実施形態において、アミロライド誘導体としては、例えば、モノ又はジC1-4アルキルアミロライドが、より好ましくはジC1-4アルキルアミロライドが、さらに好ましくは5-(モノ又はジC1-4アルキル)アミロライドが、より好ましくは5-(ジC1-4アルキル)アミロライドが、最も好ましくは5-(N-エチル-N-イソプロピル)アミロライドが挙げられる。

【0026】
本発明において、用語「リン酸カルシウム粒子」は、特に記載しない限り、目的遺伝子を結合したものも包含される。また、リン酸カルシウム粒子としては、リン酸カルシウムを含有する核、又は当該核に目的遺伝子を結合したものだけでなく、リン酸カルシウムを含有する核を覆うリン酸カルシウムを含有する外殻が積層されたものも含まれる。リン酸カルシウム粒子としては、例えば、リン酸カルシウムを含有する核(図1 A)、当該核に結合した目的遺伝子(図1 B)、これらを覆う外殻(図1 C)を有するもの等が挙げられる。図1においては核及び一層の外殻を有するリン酸カルシウム粒子を例示したが、リン酸カルシウム粒子の形状はこれらに限られず、例えば、外殻を複数積層有するものも挙げられる。

【0027】
本発明において、当該リン酸カルシウム粒子は、オリゴアルギニンで修飾したものを用いる。リン酸カルシウム粒子として核及び外殻を有する構造のものを用いる実施形態におおいては、オリゴアルギニンは、外殻に結合していても(図1 D)、核と外殻との間に存在していてもよい。

【0028】
リン酸カルシウム粒子の粒子径は、限定されないが、例えば、10~1000nm、好ましくは20~750nm、より好ましくは30~600nmとなるように調製される。また、オリゴアルギニンを結合したリン酸カルシウム粒子のゼータ電位も特に限定されないが、例えば、0.1~30mV、好ましくは0.5~20mV、より好ましくは0.7~15mVとなるように調製される。本発明の好ましい実施形態において、リン酸カルシウム粒子は、所定の液体(水、エタノール、これらの混合溶媒等の溶媒、又はこれらを溶媒とした緩衝液、培地(培養培地、インキュベーション培地等)等)にリン酸カルシウム粒子を分散した状態で用いられる。リン酸カルシウム粒子分散液の分散率(PDI)は、特に限定されないが、例えば、0.1~0.9、好ましくは0.2~0.5、より好ましくは0.25~0.4、より好ましくは0.25~0.35となるように調製される。本発明において、リン酸カルシウム粒子のゼータ電位、及び粒子径は粒径測定・ゼータ電位測定装置(ELSZ-2型、大塚電子、大阪)を用いて、それぞれ、電気泳動光散乱法(レーザードップラー法)[ゼータ電位]、及び動的光散乱法(光子相関法)[粒子径]により測定することができる。分散率は、上記装置を用いて、動的光散乱法で求めることができる。導かれた分散率の数値からキュムラント法で平均粒子経ならびに多分散指数を求めることができる。

【0029】
オリゴアルギニンとしては、例えば、アルギニンが6~16個結合したもの等が挙げられ、オリゴアルギニンに含まれるアルギニンの数としては、例えば、6~16個、好ましくは6~12個、より好ましくは6~10個、より好ましくは7~9個等が挙げられ、最も好ましくは、アルギニンが8個結合したオクトアルギニンが挙げられる。これらのオリゴアルギニンは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の方法においては、カリウム保持性利尿剤の存在下で標的細胞に接触させるリン酸カルシウム粒子をオリゴアルギニンで修飾することにより細胞毒性が低くなる点でも好ましい。

【0030】
目的遺伝子を含むリン酸カルシウム粒子の調製方法、及びリン酸カルシウム粒子のオリゴアルギニンでの修飾方法は、自体公知の方法に従い行うことができる。リン酸カルシウム粒子は、例えば、以下の方法により得ることができる。まず、カルシウム塩溶液と燐酸塩溶液とを混和してリン酸カルシウムを含む核を形成する。カルシウム塩としては、例えば、硝酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化カルシウム、シュウ酸カルシウム、酢酸カルシウム、二リン酸カルシウム等が挙げられる。これらのカルシウム塩は2種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。リン酸塩としては、例えば、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム等が挙げられる。これらのリン酸塩は2種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。カルシウム塩溶液のカルシウム濃度としては、特に限定されないが、例えば、0.15~85mM、好ましくは1.5~50mM、より好ましくは6.25~18mMの範囲で適宜設定できる。カルシウム塩溶液に用いる溶媒としては、例えば、水等の自体公知のものを適宜使用することができる。カルシウム塩溶液のpHも特に限定されないが、通常、7.0~11.0、好ましくは8.0~10.5、より好ましくは9.0~10の範囲で適宜設定できる。カルシウム塩溶液には、pH調整剤等を配合してもよい。リン酸塩溶液のリン酸濃度としては、特に限定されないが、例えば、0.1~50mM、好ましくは1~30mM、より好ましくは3.74~10.8mMの範囲で適宜設定できる。リン酸塩溶液に用いる溶媒としては、例えば、水等の自体公知のものを適宜使用することができる。リン酸塩溶液のpHも特に限定されないが、通常、7.0~11.0、好ましくは8.0~10.5、より好ましくは9.0~10の範囲で適宜設定できる。カルシウム塩溶液に対するリン酸塩溶液の配合比としては、例えば、カルシウムイオンとリン酸イオンとのモル比が、通常、2:1~1:2、好ましくは3:2~2:3、より好ましくは1.6:1~1:1.5で適宜設定できる。カルシウム塩溶液には、pH調整剤等を配合してもよい。

【0031】
次いで、得られたリン酸カルシウムを含む核(本明細書においてリン酸カルシウムを含む核を、単にリン酸カルシウム核と示すこともある)に目的遺伝子を結合させる。かかる工程は、例えば、リン酸カルシウムを含む核の懸濁液と、目的遺伝子を含むベクター(プラスミド等)を含む液体とを混合することにより行うことができる。

【0032】
次いで、目的遺伝子が結合されたリン酸カルシウム核の懸濁液に、カルシウム塩溶液及びリン酸塩溶液を加えて混合する。カルシウム塩溶液及びリン酸塩溶液の組成、配合比等は、例えば、リン酸カルシウム核を形成する際に用いたものと同様のものを採用することができる。リン酸カルシウム核の懸濁液に対するカルシウム塩溶液の添加量は特に限定されないが、例えば、リン酸カルシウム核の懸濁液100μLに対し、通常、1.0~100.0μL、好ましくは25.0~75.0μL、より好ましくは40~60μLの範囲で適宜設定できる。リン酸カルシウム核の懸濁液に対するリン酸塩溶液の添加量は特に限定されないが、例えば、リン酸カルシウム核の懸濁液100μLに対し、通常、1.0~100.0μL、好ましくは25.0~75.0μL、より好ましくは40~60μLの範囲で適宜設定できる。かかる工程により、目的遺伝子が結合されたリン酸カルシウム核を覆う、リン酸カルシウムを含む外殻が形成される。

【0033】
次いで、外殻が形成されたリン酸カルシウム粒子の懸濁液と、オリゴアルギニン溶液とを混合する。オリゴアルギニン溶液中のオリゴアルギニンの濃度は、特に限定されず、リン酸カルシウム粒子に対するオリゴアルギニンの量が後述する割合となるように適宜設定し得、例えば、0.01~1000.0mg/mL、好ましくは0.05~500.0mg/mL、より好ましくは1.0~100.0mg/mLの範囲で適宜設定できる。本発明において、リン酸カルシウム粒子に結合させるオリゴアルギニンの量は、リン酸カルシウム粒子1molに対し、オリゴアルギニンを例えば、0.001~65mol、好ましくは0.5~30mol、より好ましくは3.0~6. 5molの範囲で適宜設定できる。

【0034】
本発明にかかる方法は、カリウム保持性利尿剤の存在下で、標的細胞に、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させる工程を含む。かかる工程は、標的細胞に、カリウム保持性利尿剤と目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子とのうち、いずれを先に添加してもよい。例えば、カリウム保持性利尿剤を含む標的細胞の培養液もしくは懸濁液に目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を添加してもよいし、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を含む標的細胞の培養液もしくは懸濁液にカリウム保持性利尿剤を添加してもよい。本発明においては、前者、すなわち、カリウム保持性利尿剤を含む標的細胞の培養液もしくは懸濁液に目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を添加する方法が好ましい。尚、本発明においては、標的細胞の培養液には、容器の底等の足場上で標的細胞が接着増殖した状態のもの等が含まれる。

【0035】
標的細胞の培養液もしくは懸濁液を調製する際の培地は、使用する標的細胞の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、IMDM培地、Medium 199培地、Eagle’s Minimum Essential Medium (EMEM)培地、αMEM培地、Dulbecco’s modified Eagle’s Medium (DMEM)培地、Ham’s F12培地、RPMI 1640培地、Fischer’s培地、およびこれらの混合培地などを用いることができる。好ましくは、DMEMである。培地には、血清が含有されていてもよいし、あるいは無血清でもよい。好ましい培地として、10%FBSを含有するDMEM培地が例示される。培地中への標的細胞の添加量は特に限定されないが、例えば、0.2×105~5.0×105cells/ml、好ましくは0.4×105~3.0×105cells/ml、より好ましくは0.5×105~1.0×105cells/mlの範囲で適宜設定できる。また、培地へのカリウム保持性利尿剤の添加量は、特に限定されないが、例えば、0.5~10mM、好ましくは1.0~7.5mM、より好ましくは2.5~5.0mMの範囲で適宜設定できる。かかる工程の温度は特に限定されないが、例えば、0~100℃、好ましくは1~50℃、より好ましくは35~40℃の範囲で適宜設定できる。

【0036】
当該工程において、カリウム保持性利尿剤の存在下で、標的細胞に、目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させることによって、マクロピノサイトーシスにより当該リン酸カルシウム粒子が当該標的細胞内に取り込まれ、目的遺伝子が当該標的細胞に導入される。本発明によれば、目的遺伝子を含むリン酸カルシウム粒子をオリゴアルギニンで修飾すること、及び当該リン酸カルシウム粒子と標的細胞との接触をカリウム保持性利尿剤の存在下で行うことに起因して、リン酸カルシウム法による遺伝子導入の効率を飛躍的に向上することができる。

【0037】
本発明の方法は、上記標的細胞に目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を接触させる工程の後に、任意選択で、リン酸カルシウム粒子を添加した標的細胞培養液もしくは懸濁液をインキュベートする工程を含んでいてもよい。かかる工程の温度は特に限定されないが、例えば、0~40℃、好ましくは35~38℃、より好ましくは36~37℃の範囲で適宜設定できる。かかる工程の時間は特に限定されないが、例えば、1~72時間、好ましくは4~12時間、より好ましくは4~7時間の範囲で適宜設定できる。インキュベーション工程により、当該標的細胞内へのリン酸カルシウム粒子の取り込み、及び当該標的細胞への目的遺伝子の導入が促進される。

【0038】
遺伝子導入用キット
本発明はオリゴアルギニン及びカリウム保持性利尿剤を含む、リン酸カルシウム法による遺伝子導入用キットを提供する。本発明のキットは、前述した遺伝子導入方法に用いることができる。オリゴアルギニン、カリウム保持性利尿剤及びリン酸カルシウム法による遺伝子導入の内容、使用方法等については前述の通りである。本発明の遺伝子導入用キットは、遺伝子解析、遺伝子破壊、遺伝子ノックダウン等のためのリサーチツールとして用いることができる。また、本発明の遺伝子導入用キットは、遺伝子組換作物、遺伝子治療、組織再生等のためにも使用することができる。

【0039】
本発明のキットにおいては、前述したオリゴアルギニンは、前述したリン酸カルシウム粒子に結合した状態のものであってもよい。また、本発明におけるキットは、オリゴアルギニンと、当該オリゴアルギニンを結合させるリン酸カルシウム粒子とを別々に含んでいてもよい。ここで、前述したように、かかるリン酸カルシウム粒子は、目的遺伝子が組み込まれたものであってもよい。またリン酸カルシウム粒子の代わりにリン酸カルシウム粒子を調製するための試薬(例えば、カルシウム塩水溶液及びリン酸塩水溶液等)を備えていてもよい。

【0040】
カルシウム塩としては、例えば、硝酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、水酸化カルシウム、シュウ酸カルシウム、酢酸カルシウム、二リン酸カルシウム等が挙げられる。これらのカルシウム塩としては水和物を用いてもよい。また、これらのカルシウム塩は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。リン酸塩としては、例えば、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム等が挙げられる。これらのリン酸塩としては水和物を用いてもよい。これらのカルシウム塩は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのリン酸塩は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。

【0041】
また、本発明のキットには、任意選択で他の成分を含めることができる。他の成分としては、例えば、インキュベーション用の培地、DMSO、蒸留水等が挙げられるが、これに限定されない。前述した本発明の方法を行うための手順を書き記した書面などを含むこともできる。

【0042】
遺伝子導入促進剤
本発明はオリゴアルギニンで修飾したリン酸カルシウムを用いた遺伝子導入法に使用するための、カリウム保持性利尿剤を含む遺伝子導入促進剤を提供する。本発明の遺伝子導入促進剤は、前述した遺伝子導入方法に用いることができる。オリゴアルギニン、カリウム保持性利尿剤及びリン酸カルシウム法による遺伝子導入の内容、使用方法等については前述の通りである。

【0043】
本発明においては、カリウム保持性利尿剤そのものを遺伝子導入促進剤として用いてもよいし、カリウム保持性利尿剤に、遺伝子導入促進剤に用いられ得る各種担体(例えば、溶剤、安定化剤、pH調節剤等)と組み合わせた組成物として用いてもよい。

【0044】
組成物の実施形態において、組成物中のカリウム保持性利尿剤の含有量は特に限定されず、例えば、90質量%以上、70質量%以上、50質量%以上、30質量%以上、10質量%以上、5質量%以上、1質量%以上等の条件から適宜設定できる。

【0045】
前述したように、本発明の遺伝子導入方法においては、標的細胞の培養液もしくは懸濁液にまずカリウム保持性利尿剤を含ませておき、これに目的遺伝子を有しかつオリゴアルギニンで修飾されたリン酸カルシウム粒子を添加する方法が好ましい。かかる実施形態においては、本発明の遺伝子導入促進剤は、オリゴアルギニンで修飾したリン酸カルシウムを用いた遺伝子導入法に使用するための、カリウム保持性利尿剤を含む遺伝子導入における目的細胞の前処理剤と言い換えることもできる。以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら特定の実施形態に限定されるものではない。
【実施例】
【0046】
遺伝子導入ベクターの精製
pHを9.0に調整した硝酸カルシウム溶液(18 mM)およびリン酸水素二アンモニウム (10.8 mM) を等量混和した後、エッペンドルフ容器に40 μLを採取する(図1A)。直ちにGFPをコードしたDNAプラスミド (pAcGFP1, Clontech, USA) (1 mg/mL)もしくはBMP-2をコードしたDNAプラスミド(pUC57,Genescript, USA) (1 mg/mL) 16 μLを加えて撹拌した(図1B)。その後、硝酸カルシウム溶液(18 mM) 20 μLおよびリン酸水素二アンモニウム (10.8 mM) 20 μLを加えて撹拌し(図1C)、16 μLのプロタミン硫酸塩(Wako, Japan) (10 mg・mL-1)もしくは, ポリエチレンイミン(PEI; MW 10 kDa) (Wako, Japan) (2 mg・mL-1), 濃度の異なるオクタアルギニン (Sigma, Japan) (0.1, 1.0, 5.0, 10.0, 50.0, 100.0 mg/mL)を加えて撹拌した(図1D)。得られた懸濁液は40,000 rpmで30分間遠心分離にかけた。上澄み液を捨て、112μLの滅菌蒸留水を加えた後に、10秒間超音波破砕機にかけ、再懸濁液を得た。得られた懸濁液は含有するペプチドやその濃度から、それぞれCaP/DNA/CaP/R8(0.1), CaP/DNA/CaP/R8(1), CaP/DNA/CaP/R8(5), CaP/DNA/CaP/R8(10), CaP/DNA/CaP/R8(50), CaP/DNA/CaP/R8(100)群, CaP/DNA/CaP/PEI, CaP/DNA/CaP/Protamineとした。
【実施例】
【0047】
得られたリン酸カルシウム粒子のゼータ電位、粒子径および分散率(PDI)は、以下の通りであった。
【実施例】
【0048】
【表1】
JP2017158522A_000002t.gif
【実施例】
【0049】
細胞培養
骨髄由来ヒト未分化間葉細胞(HMSC.BM-100)はCellular Engineering Technologiesより購入し、100units/mLペニシリン、100mg/mLストレプトマイシン、10%FBS含有DMEM培地にて培養し、実験には3-5継代した培養細胞を用いた。24well plateに細胞数が2.0×104個となるように調整した細胞懸濁液500μLを播種し、37℃、5%CO2条件下で24時間培養した。
【実施例】
【0050】
参考例1
hMSCsへの遺伝子導入効率と細胞毒性の検討
オクタアルギニンを付与したリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子導入ベクターを用いて遺伝子導入をし、細胞毒性についても検討した。24時間培養したヒト未分化間葉細胞の培養液を400μLの新鮮なDMEMに交換後、精製したAcGFP1を含有した各種各リン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターを100μL添加し、37℃、5%CO2条件下で7時間培養した。その後、培養液を500μLの新鮮なDMEMに交換後、37℃、5%CO2条件下で72時間培養した。その後、PBS溶液にて細胞を洗浄し、光学顕微鏡及び蛍光顕微鏡(BZ-9000, KEYENCE, USA)で画像撮影を行った。図2A、Bはそれぞれ光学顕微鏡下もしくは蛍光顕微鏡下におけるCaP/DNA/CaP/R8(1)添加72時間後の画像写真を示す。また細胞毒性はMTT 試験(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazoliumbromid; Sigma, Japan)により算出した。
【実施例】
【0051】
図3は各種リン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターのヒト未分化間葉細胞に対する細胞毒性を示している。オクタアルギニンを付与したすべてのリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターの細胞生存率は84%を超えており、PEIを付与したリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子導入ベクター(44%±8%)と比べて有意に高い細胞生存率を示した。この結果から50及び100mg/mLのオクタアルギニンを付与したリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターにより、高い細胞生存率を維持しつつ遺伝子導入を行うことができることが確認された。
【実施例】
【0052】
実施例1
カリウム保持性利尿剤が遺伝子導入効率に与える影響
カリウム保持性利尿剤がオクタアルギニンを付与したリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子導入ベクターの遺伝子導入効率に及ぼす影響を見るため、遺伝子導入4時間後の細胞培養液中に放出されたヒトBMP-2蛋白量を測定した。
細胞数を0.5×104個に調整し、24時間培養したヒト未分化間葉細胞の培養液を89μLの新鮮なDMEMに交換後、0もしくは1μLの5-(N-エチル-N-イソプロピル)アミロライド(2.5mM)を添加し37℃、5%CO2条件下で10分間培養した。
【実施例】
【0053】
遺伝子導入剤の添加
上記のアミロライドによる処理後、精製したpUC57を含有した各リン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターを10μL添加し、37℃、5%CO2条件下で4時間培養した。
【実施例】
【0054】
ヒトBMP-2タンパク量の測定
4時間培養後、培養上澄み液を採取した。Human Bone Morphogenetic Protein 2 ELISA Development Kit(Promokine, USA)を用いてメーカの指示に従い、吸光光度計(Spectra MAX 190, Molecular Devices, Japan)にて、上澄み液に放出されたヒトBMP-放出量を測定した。
【実施例】
【0055】
結果を、各リン酸カルシウムナノ粒子ベクターについて、no Amiloride試験区のヒトBMP-放出量に対するAmiloride試験区のパーセンテージとして図4に示した。
図4はBMP-2をコードしたプラスミドDNAを付与した各種リン酸カルシウムナノ粒子ベクターによる遺伝子導入の際のアミロライド誘導体(2.5mM)が及ぼす影響を示している。「no Amiloride」は、5-(N-エチル-N-イソプロピル)アミロライドを添加しなかった群、[Amiloride]は5-(N-エチル-N-イソプロピル)アミロライドを添加した群を示す。
【実施例】
【0056】
図中の結果からオクタアルギニンを付与したリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターにおいて、アミロライド誘導体を添加したすべての群で、無添加群に比べて高いBMP-2放出量を示し、特にCaP/DNA/CaP/R8(5.0)は11.2倍と高いタンパク量を示した。この結果からオクタアルギニンを付与したリン酸カルシウムナノ粒子遺伝子ベクターは、アミロライド誘導体を添加することによって遺伝子導入効率が上昇することが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0057】
遺伝子導入は、遺伝子工学の基礎となる技術であり、遺伝子解析、遺伝子破壊、遺伝子ノックダウンのために使用されている。また、かかる遺伝子導入技術は、遺伝子組換作物、遺伝子治療、組織再生等に応用されている。本発明によれば、リン酸カルシウム法を用いた遺伝子導入の効率を大幅に向上できるため、本発明は、産業上の幅広い分野において利用可能である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3