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明細書 :発光ダイオードの発光色制御方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4027609号 (P4027609)
公開番号 特開2002-237619 (P2002-237619A)
登録日 平成19年10月19日(2007.10.19)
発行日 平成19年12月26日(2007.12.26)
公開日 平成14年8月23日(2002.8.23)
発明の名称または考案の名称 発光ダイオードの発光色制御方法
国際特許分類 H01L  33/00        (2006.01)
G09G   3/14        (2006.01)
G09G   3/20        (2006.01)
G09G   3/32        (2006.01)
FI H01L 33/00 J
H01L 33/00 C
G09G 3/14 K
G09G 3/20 642J
G09G 3/32 A
請求項の数または発明の数 2
全頁数 5
出願番号 特願2001-034750 (P2001-034750)
出願日 平成13年2月13日(2001.2.13)
審査請求日 平成15年8月11日(2003.8.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】小豆畑 敬
【氏名】本間 健史
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】近藤 幸浩
参考文献・文献 特開昭63-226990(JP,A)
実開昭57-014463(JP,U)
特開平10-022527(JP,A)
特開平05-265387(JP,A)
特開昭63-104095(JP,A)
Japanese Journal of Applied Physics,日本,1998年,Vol.37, Part 2, No.11B,pp. L1358-L1361
調査した分野 H01L 33/00
G09G 3/14
G09G 3/20
G09G 3/32
特許請求の範囲 【請求項1】
電流値を増やすことによって発光波長が連続的に短波長側に変わる一枚のGaN系発光ダイオードチップに大きさが異なる複数のピーク電流値を持ち、かつ幅が異なるパルス電流を流すことにより、発光色を制御するとともに、前記各パルス電流に対応する光の発光波長をピーク電流値で、発光強度をパルス幅及びパルス数で制御することを特徴とする発光ダイオードの発光色制御方法。
【請求項2】
請求項1記載の発光ダイオードの発光色制御方法において、前記各パルス電流に時間差を与えることにより、色を混ぜ合わせることを特徴とする発光ダイオードの発光色制御方法。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオードの発光色制御方法に係り、適当なパルス電流を流して同一点から複数の波長の光を放射させ、それらを混ぜ合わせることにより発光色を制御するものである。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオード(LED)は通常、使用する半導体材料や構造で発光の色相が決まっている。フルカラーLEDと呼ばれるものは、青、緑、赤のLEDチップを一つのパッケージに実装し、各々のチップに流す電流を調整していろいろな色相の発光を得るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のフルカラー発光ダイオードは、青、緑、赤のLEDチップを一つのパッケージに実装しているために、
(1)各色の光が異なる点から放出されており、近くで見ると色が分離して見える。
【0004】
(2)小型化が難しい。
等の問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を除去し、発光源が1箇所で、小型化を図ることができるとともに、容易に発光色を制御することができる発光ダイオードの発光色制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
(1)発光ダイオードの発光色制御方法において、電流値を増やすことによって発光波長が連続的に短波長側に変わる一枚のGaN系発光ダイオードチップに大きさが異なる複数のピーク電流値を持ち、かつ幅が異なるパルス電流を流すことにより、発光色を制御するとともに、前記各パルス電流に対応する光の発光波長をピーク電流値で、発光強度をパルス幅及びパルス数で制御することを特徴とする。
【0007】
(2)上記(1)記載の発光ダイオードの発光色制御方法において、前記各パルス電流に時間差を与えることにより、色を混ぜ合わせることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0009】
図1は本発明の実施例を示すGaN系発光ダイオードに印加するパルス波形図である。
【0010】
この図において、縦軸は電流(mA)、横軸は時間(μs)を示しており、1は第1のパルス、2は第2のパルス、Taは第1のパルス1の幅、Tbは第2のパルス2の幅、Tは第1及び第2のパルス1,2の周期、Iaは第1のパルス1の電流値、Ibは第2のパルス2の電流値である。ここで、第1及び第2のパルス1,2の周期Tは320μs、第1のパルス1の電流値Iaは350mA、第2のパルス2の電流値Ibは6mAである。
【0011】
図2は本発明の実施例を示すGaN系発光ダイオードの発光色制御の様子を説明するための写真を示す図である。すなわち、図2(a)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=0μsであり、青100%となり、図2(b)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=50μsであり、青85%,緑15%となり、図2(c)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=100μsであり、青75%,緑25%となり、図2(d)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=150μsであり、青65%,緑35%となり、図2(e)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=200μsであり、青60%,緑40%となり、図2(f)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=250μsであり、青55%,緑45%となり、図2(g)ではパルス電流の波形はTa=10μs,Tb=280μsであり、青50%,緑50%となり、図2(h)ではパルス電流の波形はTa=0μs,Tb=280μsであり、緑100%となることが確認できた。つまり、青色から緑色へと発光色を制御することができる。
【0012】
このように、本発明は電流の大きさにより発光の波長が異なるLEDを用い、時間差を付けたパルス電流でLEDを駆動することにより多色化を実現することができる。各パルス電流に対応する光の発光波長はピーク電流値で、発光強度はパルス幅及びパルス数で調整する。現在、この方法で多色化できるものはGaN系LEDであり、紫から橙までの多色を実現している。
【0013】
上記のことから以下のことが言える。
【0014】
(1)電流値を変えることによって発光波長が変わる発光ダイオード(例えばGaN系発光ダイオード)に対して、適当なピーク電流値をもつパルス電流を流すことにより、発光波長を制御することができる。
【0015】
(2)各発光波長に対応するパルス電流に時間差を与えることにより、発光色を混ぜ合わせることができる。
【0016】
(3)各波長の光の発光強度をパルス電流のパルス幅及びパルス数で制御することができる。
【0017】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0018】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によると、発光源は1箇所であるため、小型化を図ることができるとともに、容易に発光色を制御することができる。すなわち、一枚のチップで容易に複数の色を作ることができ、素子の小型化に有効である。
【0019】
また、複数の波長の光が同一点から放射されるので、近くで見ても色が分離して見えることがない。超小型フルカラー発光ダイオード、およびそれを用いた高精細フルカラーディスプレイ、電光掲示板等への応用が期待される。
【0020】
現在では紫~橙の多色をGaN系LEDで実現しているが、多準位発光のLEDが実現されてくると大変有効な駆動技術として注目されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示すGaN系発光ダイオードに印加するパルス波形図である。
【図2】 本発明の実施例を示すGaN系発光ダイオードの発光色制御の様子を説明するための写真を示す図である。
【符号の説明】
1 第1のパルス
2 第2のパルス
図面
【図1】
0
【図2】
1