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明細書 :定電圧発生装置及び定電圧発生装置の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4129522号 (P4129522)
公開番号 特開2003-282980 (P2003-282980A)
登録日 平成20年5月30日(2008.5.30)
発行日 平成20年8月6日(2008.8.6)
公開日 平成15年10月3日(2003.10.3)
発明の名称または考案の名称 定電圧発生装置及び定電圧発生装置の製造方法
国際特許分類 H01L  39/22        (2006.01)
FI H01L 39/22 ZAAD
請求項の数または発明の数 16
全頁数 9
出願番号 特願2002-085211 (P2002-085211)
出願日 平成14年3月26日(2002.3.26)
審査請求日 平成14年3月26日(2002.3.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304036743
【氏名又は名称】国立大学法人宇都宮大学
発明者または考案者 【氏名】入江 晃亘
【氏名】大矢 銀一郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100147485、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 憲司
【識別番号】100113745、【弁理士】、【氏名又は名称】藤原 英治
【識別番号】100072051、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 興作
【識別番号】100100125、【弁理士】、【氏名又は名称】高見 和明
【識別番号】100101096、【弁理士】、【氏名又は名称】徳永 博
【識別番号】100086645、【弁理士】、【氏名又は名称】岩佐 義幸
【識別番号】100107227、【弁理士】、【氏名又は名称】藤谷 史朗
【識別番号】100114292、【弁理士】、【氏名又は名称】来間 清志
【識別番号】100119530、【弁理士】、【氏名又は名称】冨田 和幸
【識別番号】100110180、【弁理士】、【氏名又は名称】阿相 順一
審査官 【審査官】河口 雅英
参考文献・文献 特開平07-235700(JP,A)
特開平08-264847(JP,A)
特開平05-206530(JP,A)
特開平07-058366(JP,A)
特開平09-055546(JP,A)
調査した分野 H01L 39/22
特許請求の範囲 【請求項1】
誘電体基板と、この誘電体基板上に形成され、超伝導層及び絶縁層が交互に自然積層された構造を有するメサ形状の超伝導超格子構造と、この超伝導超格子構造のメサ構造部分の上面に接触するようにして設けられた、マイクロ波導入のためのマイクロストリップラインと、前記超伝導超格子構造の少なくとも一部に電気的に接触するようにして設けられ、マイクロ波の誘起によって生成した電圧を取り出すための金属電極と、を具えることを特徴とする、定電圧発生装置。
【請求項2】
前記超伝導超格子構造の前記メサ構造部分の前記上面の面積が100μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の定電圧発生装置。
【請求項3】
前記超伝導超格子構造の前記メサ構造部分は絶縁層内に埋設されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の定電圧発生装置。
【請求項4】
前記超伝導超格子構造の側端部は、絶縁部材によって覆われていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一に記載の定電圧発生装置。
【請求項5】
前記超伝導超格子構造は追加のメサ構造部分を有し、前記金属電極は前記追加のメサ構造部分の上面に電気的に接触していることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一に記載の定電圧発生装置。
【請求項6】
前記超伝導超格子構造は、(Bi1-XPbX)2Sr2Can-1CunO2n+δ(0≦X≦0.5, n=1-3)又はTl2Ba2Can-1CuO2n+4 (n=1-3)なる高温超伝導体からなることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一に記載の定電圧発生装置。
【請求項7】
前記マイクロストリップラインと、前記超伝導超格子構造との電気的に接触部分において、ジョセフソン接合を形成することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一に記載の定電圧発生装置
【請求項8】
前記定電圧発生装置は、複数のジョセフソントンネル素子を含むジョセフソン接合アレイを構成することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一に記載の定電圧発生装置。
【請求項9】
誘電体基板上に超伝導層及び絶縁層が交互に自然積層された構造を有する超伝導超格子構造を形成する工程と、
前記超伝導超格子構造に対してフォトリソグラフィ技術を施すことによって、前記超伝導超格子構造をメサ形状にパターニングする工程と、
前記超伝導超格子構造の、前記メサ形状の上面に接触するようにして、マイクロ波導入のためのマイクロストリップラインを形成する工程と、
前記超伝導超格子構造の少なくとも一部に電気的に接触するようにして、マイクロ波の誘起によって生成した電圧を取り出すための金属電極を形成する工程と、
を含むことを特徴とする、定電圧発生装置の製造方法。
【請求項10】
前記フォトリソグラフィ技術において、前記超伝導超格子構造の前記メサ構造部分の上面の面積を100μm以下にパターニングすることを特徴とする、請求項9に記載の定電圧発生装置の製造方法。
【請求項11】
前記超伝導超格子構造の前記メサ構造部分を絶縁層内に埋設する工程を含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載の定電圧発生装置の製造方法。
【請求項12】
前記超伝導超格子構造の側端部を、絶縁部材によって覆う工程を含むことを特徴とする、請求項9~11のいずれか一に記載の定電圧発生装置の製造方法。
【請求項13】
前記フォトリソグラフィ技術において、前記超伝導超格子構造に対して追加のメサ構造部分を形成し、前記金属電極は前記追加のメサ構造部分の上面に電気的に接触するように形成することを特徴とする、請求項9~12のいずれか一に記載の定電圧発生装置の製造方法。
【請求項14】
前記超伝導超格子構造は、(Bi1-XPbX)2Sr2Can-1CunO2n+δ(0≦X0.5, n=1-3)又はTl2Ba2Can-1CuO2n+4 (n=1-3)なる高温超伝導体からなることを特徴とする、請求項9~13のいずれか一に記載の定電圧発生装置の製造方法。
【請求項15】
前記マイクロストリップラインと、前記超伝導超格子構造との電気的に接触部分において、ジョセフソン接合を形成することを特徴とする、請求項9~14のいずれか一に記載の定電圧発生装置の製造方法。
【請求項16】
前記定電圧発生装置は、複数のジョセフソントンネル素子を含むジョセフソン接合アレイを構成することを特徴とする、請求項9~15のいずれか一に記載の定電圧発生装置の製造方法。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の電子デバイスや精密電子計測機器などに好適に用いることのできる、定電圧発生装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電圧の一次標準器として超伝導体からなるジョセフソン素子を利用した装置が用いられている。前記素子は二つの超伝導体の超伝導電子が弱く相互作用するような構造をしており、最も標準的なものは超伝導体/絶縁体/超伝導体からなるトンネル接合型素子である。前記素子にマイクロ波を照射すると交流ジョセフソン効果により電流-電庄特性上に量子化された定電圧ステップが発現する。この定電圧ステップの発生電圧は照射マイクロ波の周波数により一意的に決定されることからジョセフソン素子が電圧標準器として応用されている。
【0003】
実用化されているジョセフソン素子は、通常、シリコンウェハ上にニオブ薄膜(~100nm厚)/酸化アルミニウム膜(~2nm)/ニオブ薄膜(~100nm厚)を積層し、それを微細加工することにより作製する。このような作製方法によれば、数万個以上の素子からなる集積回路の作製が可能である。実際、金属系ジョセフソン素子を電圧標準器として用いる場合、1つの素子から発生可能な電圧は1mV程度なので数V~数10Vの標準電圧を得るために数千~数万個の素子を直列接続して用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように金属系超伝導体ジョセフソン素子の作製技術ならびに定電圧発生技術はすでに確立しており高い信頼性をもっているが、従来のジョセフソン電圧標準器では、数千~数万個の素子を2次元的に配置することが要求されるため、装置の面積が大きくなるとともに接続した全素子に対して均一にマイクロ波を印加することが困難であるという問題がある。そのため、大きい電圧が発生可能なよりコンパクトな装置が望まれている。
【0005】
本発明は、コンパクトな定電圧発生装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明の定電圧発生装置は、誘電体基板と、この誘電体基板上に形成され、超伝導層及び絶縁層が交互に積層された構造を有するメサ形状の超伝導超格子構造と、この超伝導超格子構造のメサ構造部分の上面に接触するようにして設けられた、マイクロ波導入のためのマイクロストリップラインと、前記超伝導超格子構造の少なくとも一部に電気的に接触するようにして設けられ、マイクロ波の誘起によって生成した電圧を取り出すための金属電極と、を具えることを特徴とする。
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った。その結果、超伝導層及び絶縁層が交互に自然積層された構造を有する超伝導超格子構造においては、超伝導層/絶縁層/超伝導層なる積層構造が1つのジョセフソントンネル素子として機能することを見いだした。そして、前記超伝導超格子構造内には、前述した積層構造が周期的に多数形成されているため、前記超伝導超格子構造単独で前述したような、ジョセフソントンネル素子が数千~数万個直列に配置された場合と等価になることを見いだした。
【0008】
さらに、前記超伝導超格子構造をメサ形状に微細加工し、メサ構造部分の上面の面積をある程度の大きさにまで低減させることにより、その上面部分にマイクロ波導入のためのマイクロストリップラインを接触させた場合において、その接触部における臨界電流が低減されるため、ジョセフソン接合アレイを実現できることを見いだした。
【0009】
したがって、本発明によれば、単一の超伝導超格子構造のみでジョセフソン接合アレイを実現することができ、これを用いることによって極めてコンパクトな定電圧発生装置を提供することができる。
【0010】
なお、「自然積層」とは、超伝導層及び絶縁層を所定の成膜技術を用いて意図的に積層させたものではなく、超伝導超格子構造を構成する超伝導体の結晶構造に起因し、その結晶構造において超伝導層と絶縁層とが交互に積層されているような場合を意味するものである。
【0011】
また、本発明の定電圧発生装置の製造方法は、
誘電体基板上に超伝導層及び絶縁層が交互に自然積層された構造を有する超伝導超格子構造を形成する工程と、
前記超伝導超格子構造に対してフォトリソグラフィ技術を施すことによって、前記超伝導超格子構造をメサ形状にパターニングする工程と、
前記超伝導超格子構造の、前記メサ形状の上面に接触するようにして、マイクロ波導入のためのマイクロストリップラインを形成する工程と、
前記超伝導超格子構造の少なくとも一部に電気的に接触するようにして、マイクロ波の誘起によって生成した電圧を取り出すための金属電極を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の製造方法によれば、多数のジョセフソン素子を2次元的に配置する必要がないため、目的とする定電圧発生装置を簡易に得ることができる。
【0013】
本発明のその他の特徴、及び本発明の定電圧発生装置の製造方法は、以下に示す発明の実施の形態において詳述する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態にしたがって詳細に説明する。図1は、本発明の定電圧発生装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示す定電圧発生装置の長手方向中心に沿って切った場合の断面図である。図1及び図2に示す定電圧発生装置20は、誘電体基板1上においてメサ形状の超伝導超格子構造3が形成されている。超伝導超格子構造3はエポキシ樹脂2を介して誘電体基板1に接着固定されている。超伝導超格子構造3のメサ構造部分3Aは、金属薄膜4を介して、λ/4マイクロストリップライン(長さがマイクロ波の波長の1/4)8に電気的に接触されており、メサ構造部分3Bは、金属薄膜4を介して金属電極9に接続されている。
【0015】
超伝導超格子構造3は、超伝導層及び絶縁層が交互に自然積層された構造を有することが必要である。上述したように、超伝導超格子構造3がこのような自然積層構造を有することによって、2次元的なアレイを形成することなく、超伝導超格子構造3単独でジョセフソン接合アレイを実現できるものである。このような超伝導超格子構造3は、例えば銅酸化物系の高温超伝導体から構成することができる。具体的には、(Bi1-XPbX)2Sr2Can-1CunO2n+δ(0≦X≦0.5, n=1-3)又はTl2Ba2Can-1CuO2n+4 (n=1-3)なる高温超伝導体から構成することができる。
【0016】
図3は、BiSr2CaCuO単結晶の結晶構造を概念的に示す図である。この場合においては、CuO2-Ca-CuO2の結合によって超伝導層が形成され、SrO-BiO-BiO-SrOの結合によって絶縁層が形成されている。したがって、このような超伝導体から超伝導超格子構造3を構成することにより、ジョセフソントンネル素子が複数直列に接続された場合と等価な構造を得ることができる。したがって、上述したように、超伝導超格子構造3単独でジョセフソン接合アレイを実現することができる。
【0017】
なお、上述した銅酸化物系の高温超伝導体の超伝導遷移温度は約85Kであり、液体窒素温度(77K)よりも高い。したがって、超伝導超格子構造3、すなわち定電圧発生装置20を液体窒素温度範囲で駆動させることができる。この結果、より簡易な条件で定電圧発生装置20を駆動させることができる。従来、液体窒素温度範囲で駆動できる信頼性のあるジョセフソン素子は実現されておらず、このようなジョセフソン素子の実現が望まれていた。かかる観点からも本発明は極めて重要である。
【0018】
メサ構造部分3Aはマイクロストリップライン8と電気的に接触されて、ジョセフソン接合アレイを構成するものであり、接触部での臨界電流を十分に低減されるべく、接触部である上面の面積をある大きさ以下に設定する必要がある。具体的には、100μm以下とすることが好ましい。これによって、接触部の臨界電流を十分に低減することができ、ジョセフソン接合アレイを簡易に形成することができる。
【0019】
なお、前記上面の大きさの下限については特に限定されるものではないが、現状の加工技術及び加工精度などを考慮すると5μmである。
【0020】
また、メサ構造部分3A及び3Bはマイクロストリップライン8及び金属電極9と超伝導超格子構造3との間に設けられた絶縁層6中に埋設されている。これによって、マイクロストリップライン8及び金属電極9の、超伝導超格子構造3におけるメサ構造部分3A及び3B以外の部分との電気的な接触を簡易に防止し、装置全体の短絡を防止することができる。絶縁層6は、例えばSiOなどから構成する。
【0021】
また、超伝導超格子構造3の側端部は絶縁部材7によって覆われている。これによって、超伝導超格子構造3のエッジ部分とマイクロストリップライン8及び金属電極9との電気的な接触を防止することができ、これによって装置全体の短絡を防止することができる。絶縁部材7は、例えばエポキシ樹脂などから構成する。
【0022】
誘電体基板1の下面及び一側面には銅などからなる金属接地板10が設けられており、金属接地板10の側面には高周波コネクタ11が設けられている。さらに、マイクロストリップライン8の側方には、追加の金属電極12が高周波フィルタ13を介して設けられている。
【0023】
次いで、図1及び図2に示す定電圧発生装置20を用いて所定の定電圧を発生させるための操作手順について説明する。最初に、金属電極9及び12間に直流又は低周波の交流バイアス電流を印加する。次いで、高周波コネクタ11を介して図示しないマイクロ波発振源より所定のマイクロ波をマイクロストリップライン8に導入する。なお、高周波フィルタ16によって前記マイクロ波は図示しないバイアス電源内に流入しないように構成されている。
【0024】
前記マイクロ波はマイクロストリップライン8より超伝導超格子構造3内に導かれ、前記マイクロ波の周波数に応じて次式で示されるように、不連続的かつ広範囲に電圧が誘起される。誘起された電圧は金属電極9を介して外部へ取り出される。
【0025】
Vn=n(h/2e)f (1)
なお、Vnは誘起された電圧値を示し、fはマイクロ波の周波数を示す。また、hはプランク定数であり、eは素電荷である。さらに、nは整数であり、ステップ次数を表す。
【0026】
次に、図1及び図2に示す定電圧発生装置20の製造方法について説明する。図4から図9は、定電圧発生装置20の製造過程を順次に示す工程図である。
【0027】
最初に、図4に示すように、誘電体基板1上に超伝導超格子構造3をエポキシ樹脂2で接着固定することによって形成する。次いで、超伝導超格子構造3の表面を劈開した後、直ちに真空蒸着法又はスパッタリング法によって金属薄膜4を例えば厚さ50nm~100nmに形成する。次いで、金属薄膜4の表面にフォトレジスト5を例えば厚さ0.5μm~1μmに形成した後乾燥し、フォトリソグラフィを施すことによって図5に示すようにメサ形状に加工する。
【0028】
次いで、イオンエッチングにより超伝導超格子構造3及び金属薄膜4を所定の厚さだけエッチングした後、図6に示すように、加工部分を平坦にするためにSiOなどからなる絶縁層6を真空蒸着法又はスパッタリング法などによって形成する。次いで、得られたアセンブリをアセトンなどの溶剤に浸漬させ、図7に示すように、フォトレジスト5及びその上に形成された金属薄膜6をリフトオフして除去する。
【0029】
次いで、図8に示すように、超伝導超格子構造3と誘電体基板1との段差を埋めるようにエポキシ樹脂を塗布する。次いで、真空蒸着法又はスパッタリング法により金属薄膜を例えば100nm~200nmの厚さに形成した後、フォトリソグラフィ及びイオンエッチングによってパターンニングし、図9に示すように、絶縁層6上において、超伝導超格子構造3のメサ構造部分3Aと電気的に接触するようにしてマイクロストリップライン8を形成するとともに、メサ構造部分3Bと電気的に接触するようにして金属電極9を形成する。
【0030】
その後、金属接地板及び高周波コネクタを適宜に形成して、図1及び図2に示す定電圧発生装置を得る。
【0031】
【実施例】
超伝導超格子構造3をBiSr2CaCuO単結晶から構成し、上述した図4~図9に示す工程に従って図1及び図2に示すような定電圧発生装置を作製した。そして、4.2Kの温度において、マイクロストリップライン8に周波数20GHzのマイクロ波を印加し、マイクロ波注入電力を増減させたところ図10に示すような電流-電圧特性を示すグラフが得られた。
【0032】
図10から明らかなように、マイクロ波注入電力の増減によって上記(1)式を満足するようにして不連続的に、広範囲において電圧が発現していることが分かる。したがって、BiSr2CaCuO単結晶から構成した超伝導超格子構造3単独でジョセフソン素子接合アレイが実現できることが確認された。
【0033】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、単一の超伝導超格子構造のみを用いてジョセフソン接合アレイを実現することができるので、コンパクトな定電圧発生装置を提供することができる。また、多数の素子を2次元的に配列する必要がないため、簡易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定電圧発生装置の一例を示す平面図である。
【図2】 図1に示す定電圧発生装置の長手方向中心に沿って切った場合の断面図である。
【図3】 BiSr2CaCuO単結晶の結晶構造を概念的に示す図である。
【図4】 本発明の製造方法における一工程図である。
【図5】 図4に示す工程の次の工程を示す図である。
【図6】 図5に示す工程の次の工程を示す図である。
【図7】 図6に示す工程の次の工程を示す図である。
【図8】 図7に示す工程の次の工程を示す図である。
【図9】 図8に示す工程の次の工程を示す図である。
【図10】 本発明の定電圧発生装置における電流-電圧特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 誘電体基板
2 エポキシ樹脂
3 超伝導超格子構造
3A、3B メサ構造部分
4 金属薄膜
5 フォトレジスト
6 絶縁層
7 絶縁部材
8 マイクロストリップライン
9 金属電極
10 金属接地板
11 高周波コネクタ
12 追加の金属電極
13 高周波フィルタ
20 定電圧発生装置
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9