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明細書 :素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法、及び素子電極用の多層膜構造

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3876307号 (P3876307)
公開番号 特開2003-324078 (P2003-324078A)
登録日 平成18年11月10日(2006.11.10)
発行日 平成19年1月31日(2007.1.31)
公開日 平成15年11月14日(2003.11.14)
発明の名称または考案の名称 素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法、及び素子電極用の多層膜構造
国際特許分類 H01L  21/28        (2006.01)
FI H01L 21/28 301S
請求項の数または発明の数 15
全頁数 8
出願番号 特願2002-130561 (P2002-130561)
出願日 平成14年5月2日(2002.5.2)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 2002年3月27日(社)応用物理学会発行の「2002年(平成14年)春季第49回応用物理学関係連合講演会講演予稿集第2分冊」に発表
審査請求日 平成14年5月2日(2002.5.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人名古屋大学
発明者または考案者 【氏名】安田 幸夫
【氏名】財満 鎭明
【氏名】酒井 朗
【氏名】中塚 理
【氏名】土屋 義規
個別代理人の代理人 【識別番号】100072051、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 興作
【識別番号】100100125、【弁理士】、【氏名又は名称】高見 和明
【識別番号】100101096、【弁理士】、【氏名又は名称】徳永 博
【識別番号】100107227、【弁理士】、【氏名又は名称】藤谷 史朗
【識別番号】100114292、【弁理士】、【氏名又は名称】来間 清志
【識別番号】100124280、【弁理士】、【氏名又は名称】大山 健次郎
【識別番号】100119530、【弁理士】、【氏名又は名称】冨田 和幸
審査官 【審査官】國島 明弘
参考文献・文献 特開平02-211623(JP,A)
特開平07-230969(JP,A)
特開平11-284184(JP,A)
国際公開第00/036634(WO,A1)
特表2002-509646(JP,A)
国際公開第02/033738(WO,A1)
特開2000-299294(JP,A)
特開2001-068673(JP,A)
特開2003-218060(JP,A)
特開平11-284171(JP,A)
特開平02-082614(JP,A)
特開2000-269216(JP,A)
特開2000-200911(JP,A)
特表2002-525868(JP,A)
特表2003-522402(JP,A)
調査した分野 H01L 21/28
特許請求の範囲 【請求項1】
シリコン基板上にゲルマニウム含有薄膜及びニッケル薄膜を順次に形成して、前記シリコン基板、前記ゲルマニウム含有薄膜、及び前記ニッケル薄膜からなる多層膜構造を作製する工程と、
前記多層膜構造を所定温度に加熱することによって、前記シリコン基板中のシリコン元素と、前記ゲルマニウム含有薄膜中のゲルマニウム元素と、前記ニッケル薄膜中のニッケル元素とが化学的に反応して、前記多層膜構造の上層部分にNi(Si1-yGe)なる組成を有するニッケルシリコン系薄膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする、素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項2】
前記ゲルマニウム含有薄膜中のゲルマニウム含有量が1モル%~100モル%であることを特徴とする、請求項1に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項3】
前記ゲルマニウム含有薄膜はシリコンゲルマニウム混晶膜であることを特徴とする、請求項2に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項4】
前記ゲルマニウム含有薄膜の厚さが1nm~1000nmであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項5】
前記ニッケル薄膜の厚さが1nm~100nmであることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項6】
前記多層膜構造は750℃以上の温度で加熱することを特徴とする、請求項1~5のいずれか一に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項7】
前記シリコン基板、前記ゲルマニウム含有薄膜、及び前記ニッケル薄膜の少なくとも一つにおいてn型不純物又はp型不純物を含有させることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項8】
前記ゲルマニウム含有薄膜中のゲルマニウム含有量が、0.1モル%~50モル%であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一に記載の素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法。
【請求項9】
シリコン基板上にゲルマニウム含有薄膜及びニッケル薄膜を順次に形成して、前記シリコン基板、前記ゲルマニウム含有薄膜、前記ニッケル薄膜からなる多層膜構造であって、
前記多層膜構造が所定温度に加熱されることによって、前記多層膜構造の上層部分に形成されるニッケルシリコン系薄膜を含み、前記ニッケルシリコン系薄膜Ni(Si1-yGeなる組成を有し且つNiSi相を有さないことを特徴とする、素子電極用の多層膜構造。
【請求項10】
前記ゲルマニウム含有薄膜中のゲルマニウム含有量が、0.1モル%~50モル%であることを特徴とする、請求項9に記載の素子電極用の多層膜構造。
【請求項11】
前記ゲルマニウム含有薄膜の厚さが1nm~100nmであることを特徴とする、請求項9又は10に記載の素子電極用の多層膜構造。
【請求項12】
前記ニッケル薄膜の厚さが1nm~100nmであることを特徴とする、請求項9~11のいずれか一に記載の素子電極用の多層膜構造。
【請求項13】
前記シリコン基板及び前記ニッケル薄膜の少なくとも一つn型不純物又はp型不純物を含有していることを特徴とする、請求項9~12のいずれか一に記載の素子電極用の多層膜構造。
【請求項14】
請求項9~13のいずれか一に記載の素子電極用の多層膜構造を用いて作製したことを特徴とする、素子電極。
【請求項15】
請求項14に記載の素子電極を含むことを特徴とする、電子素子。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法及び多層膜構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ニッケルシリコン系薄膜は、低抵抗かつ平坦な表面を有することから、電子素子における素子電極として注目されている。前記ニッケルシリコン系薄膜を素子電極などとして用いる場合、従来はシリコン基板上にニッケル薄膜を蒸着、スパッタリング、及びCVDなどの成膜手法を用いて形成した後、前記ニッケル薄膜を含めた前記シリコン基板の全体を所定温度に加熱して熱処理を行い、前記シリコン基板のシリコン元素と前記ニッケル薄膜のニッケル元素との化学的な反応を通じて、前記ニッケルシリコン系薄膜を作製していた。
【0003】
しかしながら、前記ニッケルシリコン系薄膜の作製をより短時間で効率良く行うべく、前述した熱処理温度を例えば750℃以上の高温で行うと、前記ニッケルシリコン系薄膜中のNiSi相が高抵抗かつ低い表面及び界面平坦性を有するNiSi相に相転移してしまう場合があった。したがって、従来の方法によりニッケルシリコン系薄膜を作製する場合は、比較的低い温度で熱処理を行う必要があり、熱処理マージンが低下してしまうという問題があった。この結果、現状においては、素子電極などとして使用することのできる実用的なニッケルシリコン系薄膜の作製技術が確立されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ニッケルシリコン系薄膜を作製する際の熱処理温度範囲を拡大し、前記ニッケルシリコン系薄膜を比較的短時間で作製しうるとともに、熱処理温度マージンを拡大し、前記ニッケルシリコン系薄膜の実用的な作製方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、
シリコン基板上にゲルマニウム含有薄膜及びニッケル薄膜を順次に形成して、前記シリコン基板、前記ゲルマニウム含有薄膜、及び前記ニッケル薄膜からなる多層膜構造を作製する工程と、
前記多層膜構造を所定温度に加熱することによって、前記シリコン基板中のシリコン元素と、前記ゲルマニウム含有薄膜中のゲルマニウム元素と、前記ニッケル薄膜中のニッケル元素とが化学的に反応して、前記多層膜構造の上層部分にNi(Si1-yGe)なる組成を有するニッケルシリコン系薄膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする、素子電極用のニッケルシリコン系薄膜の作製方法に関する。
【0006】
また本発明は、
シリコン基板上にゲルマニウム含有薄膜及びニッケル薄膜を順次に形成して、前記シリコン基板、前記ゲルマニウム含有薄膜、前記ニッケル薄膜からなる多層膜構造であって、
前記多層膜構造が所定温度に加熱されることによって、前記多層膜構造の上層部分に形成されるニッケルシリコン系薄膜を含み、前記ニッケルシリコン系薄膜Ni(Si1-yGeなる組成を有し且つNiSi相を有さないことを特徴とする、素子電極用の多層膜構造に関する。
【0007】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討を実施した。その結果、上述した作製方法及び多層膜構造に従って、シリコン基板上にゲルマニウム含有薄膜又はシリコン基板の表面部分にシリコンゲルマニウム表面層を形成し、前記ゲルマニウム含有薄膜又は前記シリコンゲルマニウム表面層を介してニッケル薄膜を形成することにより、熱処理温度を例えば750℃以上の高温に設定して熱処理を実施した場合においても、得られたニッケルシリコン系薄膜中にはNiSi相が出現しないことを見出した。
【0008】
したがって、本発明によれば、熱処理温度を増大させた場合においても、低抵抗かつ良好な表面及び界面平坦性を有するニッケルシリコン系薄膜を得ることができる。すなわち、本発明によれば、高い熱処理温度マージンを有するとともに、高温熱処理によって短時間でニッケルシリコン系薄膜を形成しうる、実用的なニッケルシリコン系薄膜の作製方法を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の製造方法を説明するための図である。最初に、図1に示すように、シリコン基板1上に、蒸着法、スパッタリング法、及びCVD法などの公知の成膜手法を用いてゲルマニウム含有薄膜2及びニッケル薄膜3を順次に形成して多層膜構造5を作製する。次いで、この多層膜構造5に対して熱処理を施し、シリコン基板1中のシリコン元素と、ゲルマニウム含有薄膜2中のゲルマニウム元素と、ニッケル薄膜3中のニッケル元素とを化学的に反応させ、図2に示すように、Ni(Si1-yGe)(0≦y≦1)なる組成を有するニッケルシリコン系薄膜6を得る。
【0010】
なお、ゲルマニウム含有薄膜2中のゲルマニウム含有量は1モル%~100モル%であることが好ましく、さらには10モル%~50モル%であることが好ましい。
【0011】
また、ゲルマニウム含有薄膜2はシリコンゲルマニウム混晶膜であることが好ましい。この場合、ゲルマニウム含有薄膜2はゲルマニウム元素に加えてシリコン元素をも含むため、シリコン基板1中のシリコン元素に加えてゲルマニウム含有薄膜2中のシリコン元素も上述した化学反応に寄与するようになる。したがって、目的とするニッケルシリコン系薄膜6を簡易に得ることができるようになる。
【0012】
また、ゲルマニウム含有薄膜2の厚さは1nm~1000nmであることが好ましく、さらには10nm~100nmであることが好ましい。これによって本発明の目的をより効果的に実現することができる。
【0013】
ニッケル薄膜3の厚さは得ようとするニッケルシリコン系薄膜の厚さによって決定されるが、好ましくは1nm~100nm、さらには5nm~50nmに形成する。
【0014】
なお、上述した熱処理温度はゲルマニウム含有薄膜2中のゲルマニウム元素及びシリコン元素とニッケル薄膜3中のニッケル元素とが化学的に反応することができる温度であれば特には限定されないが、350℃以上の温度で行うことが好ましい。そして、本発明によれば、750℃以上の温度で行った場合においても、高抵抗かつ低表面平坦性のNiSi相を有しないニッケルシリコン系薄膜を得ることができる。
【0015】
このように本発明の作製方法によれば、極めて広範囲の熱処理温度を採用することができ、広範囲の熱処理温度マージンを実現することができる。さらには、750℃以上の高温での熱処理が可能となるため、極めて短時間でニッケルシリコン系薄膜を作製することができる。
【0016】
なお、必要に応じて、シリコン基板1、ゲルマニウム含有薄膜2、及びニッケル薄膜3中に、ボロン、ガリウムなどn型不純物、砒素、アンチモン、燐などのp型不純物を含有させることもできる。これによって、最終的に得たニッケルシリコン系薄膜6をn型素子電極又はp型素子電極などとして用いることができる。
【0017】
また、図2においては、ゲルマニウム含有薄膜2及びニッケル薄膜3が完全に反応して消失し、その結果としてニッケルシリコン系薄膜6が形成された場合について示しているが、ゲルマニウム含有薄膜2が比較的厚く形成されたような場合においては部分的に残留していても良い。
【0018】
次に、本発明の上記作製方法の変更例について説明する。図3及び図4は、本発明の上記作製方法の変更例を説明するための図である。最初に、図3に示すように、シリコン基板11の表面部分にゲルマニウムイオンを注入して、シリコンゲルマニウム表面層12を形成する。次いで、蒸着法、スパッタリング法、及びCVD法などの公知の成膜手法を用いて、シリコン基板11上にシリコンゲルマニウム表面層12を介してニッケル薄膜13を形成する。次いで、シリコン基板11及びニッケル薄膜13に対して熱処理を施すことにより、シリコンゲルマニウム表面層12中のシリコン元素及びゲルマニウム元素とニッケル薄膜13中のニッケル元素とを化学的に反応させ、図4に示すように、Ni(Si1-yGe)(0≦y≦1)なる組成を有するニッケルシリコン系薄膜16を得る。
【0019】
なお、ニッケルシリコン系薄膜16は、シリコン基板11の表面部分に形成されたシリコンゲルマニウム表面層12とニッケル薄膜13とが反応して形成されるため、得られるニッケルシリコン系薄膜16は、シリコン基板13の、シリコンゲルマニウム表面層12を除いた残留部11A上に形成されることになる。
【0020】
シリコンゲルマニウム表面層12中のゲルマニウム含有量は0.1モル%~50モル%であることが好ましく、さらには0.1モル%~5モル%であることが好ましい。また、シリコンゲルマニウム表面層12の厚さは1nm~1000
nmであることが好ましく、さらには10nm~100nmであることが好ましい。これによって本発明の目的をより効果的に実現することができる。
【0021】
ニッケル薄膜13の厚さは得ようとするニッケルシリコン系薄膜の厚さによって決定されるが、好ましくは1nm~100nm、さらには5nm~50nmに形成する。
【0022】
なお、上述した熱処理温度はシリコンゲルマニウム表面層12中のシリコン元素及びゲルマニウム元素とニッケル薄膜13中のニッケル元素とが化学的に反応することができる温度であれば特には限定されないが、この場合においても上記第1の作製方法と同様に、350℃以上の温度で行うことが好ましい。そして、本発明によれば、750℃以上の温度で行った場合においても、高抵抗かつ低表面平坦性のNiSi相を有しないニッケルシリコン系薄膜を得ることができる。
【0023】
このように本発明の第2の作製方法によっても、極めて広範囲の熱処理温度を採用することができ、広範囲の熱処理温度マージンを実現することができる。さらには、750℃以上の高温での熱処理が可能となるため、極めて短時間でニッケルシリコン系薄膜を作製することができる。
【0024】
なお、この場合においても、必要に応じてシリコン基板11及びニッケル薄膜13中に、ボロン、ガリウムなどn型不純物、砒素、アンチモン、燐などのp型不純物を含有させることもできる。これによって、最終的に得たニッケルシリコン系薄膜6をn型素子電極又はp型素子電極などとして用いることができる。
【0025】
また、図4においても、シリコンゲルマニウム表面層12及びニッケル薄膜13が完全に反応して消失し、その結果としてニッケルシリコン系薄膜16が形成された場合について示しているが、シリコンゲルマニウム表面層12が比較的厚く形成されたような場合においては部分的に残留していても良い。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
本実施例においては、本発明の作製方法を用いて図2に示すようなニッケルシリコン系薄膜6を作製した。(001)シリコン基板上に、蒸着法を用いてSi0.86Ge0.14なる組成のシリコンゲルマニウム混晶膜を厚さ約400nmに形成し、次いで同じく蒸着法を用いてニッケル薄膜を厚さ20nmに形成した。次いで、真空雰囲気中、350℃、並びに窒素雰囲気中、750℃及び850℃の熱処理をそれぞれ30分間施して、ニッケルシリコン系薄膜を作製した。このニッケルシリコン系薄膜の組成は、前述したいずれの熱処理温度においてもNi(Si1-yGe)なる組成を有し、NiSi相は形成されていないことが判明した。
【0027】
(実施例2)
本実施例においても、本発明の作製方法を用いて図2に示すようなニッケルシリコン系薄膜6を作製した。シリコンゲルマニウム混晶膜の組成をSi0.54Ge0.46とした以外は、実施例1と同様にしてニッケルシリコン系薄膜を作製した。このニッケルシリコン系薄膜の組成は、前述したいずれの熱処理温度においてもNi(Si1-yGe)なる組成を有し、NiSi相は形成されていないことが判明した。
【0028】
(比較例)
本比較例においては、シリコンゲルマニウム混晶膜を形成しなかった以外は、実施例と同様にしてニッケルシリコン系薄膜を形成した。350℃及び750℃の熱処理においては、前記ニッケルシリコン系薄膜がNiSi相から構成されていることが判明したが、850℃の熱処理においては、前記ニッケルシリコン系薄膜がNiSi相から構成されていることが判明した。
【0029】
以上、実施例及び比較例から明らかなように、本発明に従って、シリコン基板上にシリコンゲルマニウム混晶膜を介してニッケル薄膜を形成した後に熱処理を通じて得たニッケルシリコン系薄膜中には、高抵抗かつ低表面平坦性のNiSi相が生成されないことが分かる。一方、従来のようにシリコン基板上にシリコンゲルマニウム混晶膜を介することなく直接的にニッケル薄膜を形成した場合は、850℃の熱処理温度でNiSi相が生成されていることが分かる。
【0030】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ニッケルシリコン系薄膜を作製する際の熱処理温度範囲を拡大し、前記ニッケルシリコン系薄膜を比較的短時間で作製しうるとともに、熱処理温度マージンを拡大し、前記ニッケルシリコン系薄膜の実用的な作製方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の作製方法を説明するための図である。
【図2】 同じく、本発明の作製方法を説明するための図である。
【図3】 本発明の上記作製方法の変更例を説明するための図である。
【図4】 同じく、本発明の上記作製方法の変更例を説明するための図である。
【符号の説明】
1、11 シリコン基板
2 ゲルマニウム含有薄膜
3、13 ニッケル薄膜
5 多層膜構造
6、16 ニッケルシリコン系薄膜
12 シリコンゲルマニウム表面層
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3