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明細書 :新規リゾホスファチジン酸受容体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4184097号 (P4184097)
公開番号 特開2004-217577 (P2004-217577A)
登録日 平成20年9月12日(2008.9.12)
発行日 平成20年11月19日(2008.11.19)
公開日 平成16年8月5日(2004.8.5)
発明の名称または考案の名称 新規リゾホスファチジン酸受容体
国際特許分類 G01N  33/15        (2006.01)
G01N  33/50        (2006.01)
G01N  33/566       (2006.01)
C07K  14/705       (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
FI G01N 33/15 Z
G01N 33/50 ZNAZ
G01N 33/566
C07K 14/705
C12N 15/00 A
請求項の数または発明の数 5
全頁数 26
出願番号 特願2003-007657 (P2003-007657)
出願日 平成15年1月15日(2003.1.15)
審査請求日 平成17年7月14日(2005.7.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】清水 孝雄
【氏名】石井 聡
【氏名】野口 響子
個別代理人の代理人 【識別番号】100102668、【弁理士】、【氏名又は名称】佐伯 憲生
審査官 【審査官】森井 隆信
参考文献・文献 国際公開第02/053737(WO,A1)
国際公開第02/061087(WO,A1)
欧州特許出願公開第00853126(EP,A1)
Gene,1997年 3月10日,Vol.187, No.1,75-81
Biochem. Biophys. Res. Commun.,1997年 7月 9日,Vol.236, No.1,106-112
調査した分野 G01N 33/00
C07K 14/00
BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN)
PubMed
JSTPlus(JDreamII)
JMEDPlus(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
Gタンパク質共役型タンパク質p2y9の、リゾホスファチジン酸(LPA)受容体としての使用。
【請求項2】
LPAが、1-アシル-LPAである請求項に記載の使用。
【請求項3】
p2y9が、配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するものである請求項又はに記載の使用。
【請求項4】
Gタンパク質共役型タンパク質p2y9に候補物質を作用させることを特徴とする、p2y9が有するLPA受容体としての機能指標にして、LPAが有する生理学的機能を活性化又は抑制する物質をスクリーニングする方法。
【請求項5】
癌細胞の浸潤に対する拮抗物質をスクリーニングする方法である請求項に記載の方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なリゾホスファチジン酸(lysophosphatidic acid:LPA)の受容体に関する。より詳細には、本発明は、Gタンパク質共役型タンパク質p2y9からなるリゾホスファチジン酸(LPA)受容体、リゾホスファチジン酸(LPA)受容体としての使用、及びそれを用いて当該受容体に対する作動物質又は拮抗物質をスクリーニングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リゾホスファチジン酸(lysophosphatidic acid:LPA)は、グリセロリン脂質の1種であり、グリセリン骨格のひとつの水酸基に脂質が結合した物質である。LPAは、グリセロリン脂質がホスホリパーゼなどの作用により、グリセロリン脂質の2個の脂質部分のうちの1個の脂質部分が加水分解されて生ずる物質であり、1-アシルグリセロール-3-リン酸、2-アシルグリセロール-3-リン酸、1-アルケニル-グリセロール-3-リン酸などがLPAの代表例として知られている。
LPAは、生体内においては極微量しか存在せず、グリセロリン脂質の生合成の中間体や分解物である程度の認識しかされていなかったけれども、近年になってLPAが様々な生理活性を有し、特に血清中に存在する脂質性の増殖因子の主要な成分であることが明らかにされて(非特許文献1参照)からは、生理活性脂質の1種として注目を集めてきた。
LPAは、細胞増殖促進作用を有し、障害を受けた組織の修復に必要な物質であることが見出され、また、LPAには、神経細胞の成熟化に必要な神経突起を退縮させる作用や、ある種の癌細胞の浸潤を誘導する作用がことも報告されている。さらに、LPAは、平滑筋収縮作用、血小板凝集作用、細胞死の抑制、細胞の走化性の亢進作用など、様々な組織において様々な作用を有していることが知られてきた。さらに、血漿中のLPAを検出して卵巣がんを検出する方法(特許文献1参照)や、試料中のLPAなどのリゾリン酸を測定する方法(特許文献2参照)や、LPAを特異的に加水分解するリゾホスファチジン酸ホスファターゼの製造方法(特許文献3参照)や、ヒトリゾホスファチジン酸ホスファターゼのクローニング(特許文献4参照)などに関する特許出願も行われてきている。
このようにLPAは、単に中間物や分解物ではなく、様々な生理活性を有するメディエーターの1種であることがわかってきた。したがって、LPAは、血小板活性化因子(PAF)やスフィンゴシン1リン酸(S1P)などと共に「リゾリン脂質メディエーター」の1種であると考えられるようになってきた。
【0003】
LPAは、細胞膜表面に存在するGタンパク質共役型の受容体(G‐protein‐coupled receptor;GPCR)に結合してその生理作用を発現すると考えられてきた。即ち、LPAの受容体は7回膜貫通型のGPCRであると考えられていたが、その実体は長らく不明であった。それは、LPAがリゾリン脂質の1種であり、脂溶性の物質であることから、膜との結合実験が非常に難しいことや、よいアンタゴニストが存在しないことなどから、受容体の存在そのものも疑問視されていたからである。
しかし、1996年に、LPAの受容体としてvzg‐1(非特許文献2参照)、及びPSP24(非特許文献3参照)と命名されたLPAの受容体遺伝子がクローニングされた。vzg‐1は、マウス脳の発生過程の脳質層において細胞周期に伴って神経芽細砲のエレベーター運動が観察され、この細胞に特異的な7回膜貫通型のGPCRであることから、vzg‐1(ventricular zone gene‐1)と命名された。vzg‐1は、それまでに単離されていたヒツジ由来のオーファン受容体であるedg-2遺伝子のマウスホモログであることがわかり、現在ではedg-2遺伝子として知られている。
そして、ESTデータベース上では、edg‐2(vzg‐1)の他に、edg‐1、edg-3、edg-4遺伝子などの多くの相同性を示す配列が登録されており、これらが一群のEDG(endothelial cell differentiation gene)ファミリーを形成することが明らかになった。このEDGファミリーは、その相同性から2つのグループに細分され、その1つはedg-2及びedg-4などのLPAのレセプターとして機能するグループであり、他のひとつはedg-1及びedg-3などのS1P(スフィンゴシン1リン酸)の受容体として機能するものである。
また、PSP24遺伝子は、前述してきたedg-2遺伝子とはアミノ酸配列上、相同性がほとんど無いが、マウス神経系やヒト胎児脳においても相同遺伝子が発現しており、この遺伝子産物もLPAに対する反応性を有することから独立のグループを形成すると考えられている。また、アフリカツメガエル卵母細胞のPSP24遺伝子の塩基配列に基づいて、ヒト成人の脳組織のcDNAライブラリーからヒト型のPSPS24遺伝子も見出されている(特許文献5参照)。
【0004】
EDGファミリーやPSP24は、GPCRの1種であり、図1に現在までに知られているGPCRを示す。図1はこれらのタンパク質のアミノ酸配列の相同性に基づいて相同性の大きいものを近くに配置し、相同性の小さいものを遠くに配置した系統樹である。図1中の数字は各タンパク質間の相同性の低さを示す尺度となる相対値である。また、図1中の黒丸印は、脂質の受容体として知られているものを示し、灰色は脂質以外の受容体として知られているものを示し、それらの外側にリガンドとなる物質の総称が記載されている。EDGファミリーは図1中では右下側に表示されている。また、PSP24はほぼ中央の下側に示されている。図1中の白丸印はそのリガンドが未だ知られていないオーファン受容体であることを示している。
本発明のGPCRであるp2y9は、図1中では左側の下方に表示されており、従来のEDGファミリーやPSP24とはアミノ酸配列の相同性が全く異なるものであることが図1からもわかる。
GPCRについては現在でも新規なものが見出されており、例えば、特開2002-355045号(特許文献6)、特開2002-17378号(特許文献7)などの特許出願(特許文献8~18参照)として公開されている。また、GPCRの機能を改変させる方法(特許文献19参照)や、G2A受容体の転写の調節方法(特許文献20参照)や、GPCR活性のスクリーニング方法(特許文献21参照)についても特許出願がされてきている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002-328132号
【特許文献2】
特開2002-017398号
【特許文献3】
特開2000-152782号
【特許文献4】
再表 WO00/031275号
【特許文献5】
再表 WO99/024569号
【特許文献6】
特開2002-355045号
【特許文献7】
特開2002-17378号
【特許文献8】
特開2001-245674号
【特許文献9】
特開2001-245673号
【特許文献10】
特開2001-245672号
【特許文献11】
特開2001-211889号
【特許文献12】
特開2001-190281号
【特許文献13】
特開2001-186888号
【特許文献14】
特開2001-169786号
【特許文献15】
特開2001-161385号
【特許文献16】
特開2001-161383号
【特許文献17】
特開2001-161382号
【特許文献18】
特表2002-501083号
【特許文献19】
特表2002-523091号
【特許文献20】
特表2001-523456号
【特許文献21】
特表平11-505718号
【非特許文献1】
フォン コルベン イーら、セル、59巻、45-54頁、1989年(van Corven E., et al., Cell, 59, 45-54 (1989))
【非特許文献2】
ヘチャト ジェー エイチら、ジャーナル セル バイオロジー、135巻、1071-1083頁(1996年)(Hecht,J.H., et al., J. Cell. Biol., 135, 1071‐1083 (1996))
【非特許文献3】
グオ ゼットら、プロシーディング ナショナル アカデミック サイエンスユーエスエー、93巻、14367‐14372頁、1996年(Guo,Z., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 93, 14367‐14372 (1996))
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
LPAは生体内において様々な生理活性を有するリゾリン脂質メディエーターの1種であるが、その受容体については未だ十分に解明されておらず、LPAの受容体を解明することは、LPAが関与する様々な生理活性作用や各種の疾患の治療や予防に重要なことである。したがって、LPAの新規な受容体を得ることができれば、新しいタイプのLPA受容体拮抗剤などの医薬品のスクリーニングや評価など幅広く医薬品の開発に利用することができる。
本発明は、LPAの新規な受容体を提供するものであり、それを用いたLPA受容体拮抗剤などの医薬品のスクリーニング方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、図1に示される種々のGタンパク質共役型受容体のアミノ酸配列の相同性をもとに構築した系統樹における、血小板活性化因子受容体(PAFR)に相同性があるオーファン受容体(図1の左側に示される。)について検討しきた。その結果、意外なことに血小板活性化因子受容体(PAFR)に相同性があるオーファン受容体のひとつであるp2y9が、血小板活性化因子(PAF)よりもLPAに対して強く反応することを見出した。即ち、本発明者らは、従来知られているLPA受容体とは全くタイプの異なる新たなLPA受容体を見出し、本発明を完成した。
【0008】
本発明は、Gタンパク質共役型タンパク質p2y9からなるリゾホスファチジン酸(LPA)受容体としての用途に関する。より詳細には、Gタンパク質共役型タンパク質p2y9のリゾホスファチジン酸(LPA)受容体としての使用に関する。さらに詳細には、Gタンパク質共役型タンパク質p2y9が配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するものであるp2y9のリゾホスファチジン酸(LPA)受容体としての使用に関する。
また、本発明は、前記した本発明のLPA受容体を用いて、当該受容体に対する作動物質又は拮抗物質をスクリーニングする方法に関する。
本発明は、Gタンパク質共役型タンパク質p2y9がリゾホスファチジン酸(LPA)の受容体として機能するものであることを明らかにするものである。即ち、LPAがGタンパク質共役型タンパク質p2y9のリガンドとして機能することを明らかにするものである。
【0009】
本発明者らは、血小板活性化因子受容体(PAFR)に相同性があるオーファン受容体のうちGPR34、p2y5、p2y9(別名GPR23)、及びp2y10に注目し、これらのリガンドを検討してきた。これらの受容体は、いずれも血小板活性化因子受容体(PAFR)とアミノ酸配列において相同性を有していることから、血小板活性化因子(PAF)又はその関連物質をリガンドとしていることが予想されていたが、p2y9(別名GPR23)は、血小板活性化因子(PAF)又はその関連物質とは反応性を示さず、意外にもLPAと大きな反応性を示し、LPAをリガンドとする受容体であることを見出した。p2y9のアミノ酸配列は、LPA受容体として従来から知られているEDG-2、EDG-4、EDG-7、及びPSPS24とはほとんど相同性を有しておらず、このことは図1の系統樹からも理解されるとおりであり、従来から知られているLPA受容体とは全く異なる新しいタイプのLPA受容体を見出したことになる。
【0010】
本発明者らは、GPR34、p2y5、p2y9(別名GPR23)、及びp2y10のそれぞれのアミノ酸配列のN末端にHAタグと呼ばれる9アミノ酸残基からなる外来のペプチドを付加したアミノ酸配列をコードするDNAを、それぞれpCXN2.1ベクターに組み込み、CHO細胞にトランスフェクションし、細胞表面上のHAタグの発現レベルが高いクローンを選択して、これらを安定的に発現するクローンを得た。
図2に、HAタグの付いたp2y9をコードするDNAをpCXN2.1ベクターのKpnIとNheIの間に組み込んだ発現ベクターを示す。他の受容体についても、それぞれ同様にベクターを構築した。実験に使用したp2y9は370個のアミノ酸からなるタンパク質であり、このアミノ酸配列を配列表の配列番号1に示す。
また、これらの実験で使用したLPAとしては、次の式、
【0011】
【化1】
JP0004184097B2_000002t.gif
【0012】
で示される、1-オレオイル-LPAを用いた。
各受容体のCHOクローンを用いて、200種以上の脂質(バイオモル社脂質ライブラリー由来)やヌクレオチドについて、CHO細胞のカルシウム濃度の変化についてのスクリーニングを行った。このスクリーニングに際しては、ポジティブコントロールとして1μMのATP、10μMのATP、及び100μMのATPを使用した。これは、CHO細胞はもともとATP受容体を発現しているので、ATPの添加によりカルシウム濃度が大きく変化する。この実験では、このポジティブコントロール、即ち、ATPの添加によりいずれの濃度の場合にも、測定機器の針が振り切れる程大きな細胞内カルシウム濃度の変化が認められた。このことは、この実験自体がうまくいっていることの証明になっている。
一方、トランスフェクションにより、発現している受容体に特異的な細胞内のカルシウム濃度の上昇は、p2y9を発現したクローンがLPAと反応したときに認められた。このスクリーニングにより、p2y9をコードするDNAをトランスフェクションしたCHO細胞に大きなカルシウム濃度の変化が見られることがわかった。
さらに、各受容体のCHO細胞のクローンを用いて、10μMのLPAによる各細胞のカルシウム濃度の変化を詳細に検討した結果を図3に示す。図3の縦軸はカルシウム濃度(RFU)を示し、横軸は時間(秒)を示す。図3中の黒丸印(●)はGPR34の場合を示し、白四角印(□)はp2y5の場合を示し、白三角印(△)はp2y9の場合を示し、バツ印(×)はp2y10の場合をそれぞれ示している。
この結果からも明らかなように、10μMのLPAによりp2y9のみが特異的にカルシウム濃度の増加を示すこと、即ち、LPAがp2y9のリガンドになっていることがわかった。
【0013】
次に、これらの4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化について検討した。バイオモル社の脂質ライブラリーの中からの59種類の脂質、及び17種類のヌクレオチド類を用いて、それぞれ室温で30分間反応させた。
結果を図4~図10に示す。使用した脂質類及びヌクレオチド類は各図に記載のとおりである。図4~図10の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図10の右端はコントロールである。図4~図10に各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。
この結果、図8の左から5番目に示されるように、LPAに対するp2y9の場合は、有意にcAMPの濃度の上昇がみられることがわかった。
【0014】
次に、CHO細胞のクローンについて検討した。p2y9を安定的に発現している4つのCHO細胞のクローン、#01、#09、#15、及び#20の各々について、細胞内にカルシウムを取り込ませる実験を行った。種々の濃度のLPAを加えたときの細胞内カルシウム濃度の変化を測定した。陰性対照サンプルとして、pCXN2.1ベクターのみをトランスフェクションしてネオマイシン耐性を獲得したCHO細胞を用いた。
結果を図11の(A)~(D)に示す。各グラフの横軸はLPAの濃度(nM)を示し、縦軸はカルシウムの増加量(nM)を示す。図11の(A)は#01のクローンの場合であり、図11の(B)は#09のクローンの場合であり、図11の(C)は#15のクローンの場合であり、図11の(D)は#20のクローンの場合である。各(A)~(D)の黒菱形印(◆)は各クローンの場合を示し、灰色の四角印(■)は陰性対照の場合を示す。
CHO細胞は、元々LPA受容体を持っている細胞であるから、ベクターのみを導入した細胞であってもLPAに対して反応する。しかし、p2y9が導入されたいずれのクローンにおいても、LPAの濃度依存的にp2y9が導入されたクローンのほうが顕著に細胞内のカルシウム濃度が増加することがわかった。
【0015】
同様に、細胞内のカルシウム濃度の変化をトロンビン(0.1NIH単位/ml)、PAF(1μM)、及びATP(10μM)について検討した結果を図12に示す。図12の縦軸はカルシウムの増加量(nM)を示し、横軸は各添加物を示す。各棒グラフは、左から陰性対照のベクターのみを導入したCHO細胞、p2y9のクローン#01、クローン#09、クローン#15、クローン#20をそれぞれ示している。
この結果、トロンビン、PAF、及びATPについては、p2y9を導入した細胞も陰性対照の細胞と変わりが無いことがわかった。
【0016】
次に、p2y9またはp2y5を安定的に発現しているCHO細胞のクローンを用いて、百日咳毒素(PTX)の存在下又は非存在下で、種々の濃度のLPAを加えて室温で30分間処理したときの細胞内cAMP濃度を測定した。陰性対照サンプルとして、pCXN2.1ベクターのみをトランスフェクションしてネオマイシン耐性を獲得したCHO細胞を用いた。
結果を図13の(A)、(B)に示す。図13の(A)はcAMPを上昇させる作用を有するフォルスコリン(5μM)で処理しなかった場合であり、図13の(B)はフォルスコリン(5μM)で処理した場合である。各図の横軸はLPAの濃度(μM)を示し、縦軸はcAMPの濃度の変化の比を示す。各図の黒四角印(■)はp2y9のクローンの場合であり、灰色四角印(□)(注:原図では赤色で示されている。)はp2y5のクローンの場合を示す。黒菱形印(◆)(注:原図では青色で示されている。)は陰性対照のベクターのみのクローンの場合を示す。各図の実線は、百日咳毒素(PTX)の非存在下の場合であり、破線は百日咳毒素(PTX)の存在下の場合である。
この結果、p2y9はLPAに反応してcAMPの濃度を上昇させるが、p2y5及び陰性対照ではLPAに対してcAMPの濃度の上昇はみられかった。Gタンパク質Gi/Goの阻害剤である百日咳毒素(PTX)の存在により(各図の破線で示される場合。)、cAMPの濃度の上昇レベルは増強した。これは、CHO細胞が元々持っているLPA受容体が百日咳毒素(PTX)に感受性を持っており、かつcAMPの濃度を下降させる作用があるためと考えられる。また、フォルスコリンの存在下(図13の(B))では、p2y9のLPAに対するcAMPの濃度の上昇が増強されている。
【0017】
p2y5は、344個のアミノ酸からなるタンパク質であり、p2y9とは56.2%の相同性がある。両者のアミノ酸の比較を図14に示す。図14の上の段はp2y9であり、下の段はp2y5である。アミノ酸が同じ位置に有る場合には両者の間にアスタリスク(*)が付されている。両者は比較的相同性が高いにもかかわらず、LPAに対する反応性を全く異にしており、血小板活性化因子受容体(PAFR)に相同性があるタンパク質(図1の系統樹において左側に示されている。)の中でも、本発明のp2y9のみがLPAに対して特異的に作用するものであることがわかる。
【0018】
CHO細胞は元々LPA受容体を持っている細胞であるが、次に元々はLPA受容体を持っていない細胞についてp2y9を導入して、その反応性を検討した。LPA受容体を持っていない細胞として、RH7777細胞及びB103細胞を使用した。
pCXN2.1ベクターに挿入されたHAタグ付きのp2y9またはp2y5をコードするDNAを、RH7777細胞またはB103細胞へトランスフェクションし、一過性に受容体を発現する細胞由来の膜画分を得た。陰性対照サンプルでは、受容体をコードするDNAの代わりにpCXN2.1ベクターをトランスフェクションしたものを使用した。この膜画分を、それぞれの濃度における総結合量を求めるために、1nM、3nM、又は10nMのトリチウムラベルされたLPAと混ぜ合わせ、4℃で60分間反応させた。これと平行して、それぞれの濃度における非特異的結合量を求めるために、500倍濃度のトリチウムラベルされていないLPAを含んだ反応液でも、膜画分とトリチウムラベルされたLPAを同様に反応させた。反応液をGF/Cガラスフィルターで濾過し、ガラスフィルターに吸着している放射能を、受容体と結合しているトリチウムラベルされたLPAの量とした。特異的結合量は総結合量から非特異的結合量を引いて求めた。
結果を図15及び図16に示す。図15はRH7777細胞を用いた場合であり、図16はB103細胞を用いた場合である。図15及び図16のそれぞれの、(A)は陰性対照の場合を示し、(B)はp2y5の場合を示し、(C)はp2y9の場合を示す。各グラフの横軸はトリチウムラベルされたLPAの添加量(nM)であり、縦軸は測定された放射能の量(dpm)を示す。各グラフの黒色の棒は総結合量であり、その右側の灰色の棒は非特異的結合量である。灰色三角印(▲)(注:原図では赤色で示されている。)は、総結合量から非特異的結合量を引いて求めた特異的結合量を示している。
この結果、p2y9はいずれの細胞においてもLPAと特異的に結合するものであることがわかった。
【0019】
このトランスフェクションしたRH7777細胞から得られた一過性に受容体を発現する細胞由来の膜画分を用いて、p2y9の他の脂質との反応性を検討した。
前記した方法で得られた膜画分を、5nMのトリチウムラベルされたLPAと混ぜ合わせ、4℃で60分間反応させた。この値を、LPAだけの総結合量として対照とした(得られた値は、図17のグラフ内では“Buffer”と記載している。)。これと平行して、1μMのトリチウムラベルされていない種々の脂質(LPC:リゾフォスファチジルコリン、LPE:リゾフォスファチジルエタノールアミン、LPS:リゾフォスファチジルセリン、LPG:リゾフォスファチジルグリセロール、PA:フォスファチジン酸、PAF:血小板活性化因子、S1P:スフィンゴシン1-リン酸、SPC:シフィンゴシルフォスフォリルコリン)をそれぞれ含む、5nMのトリチウムラベルされたLPAを同様に反応させた。
反応後、反応液をGF/Cガラスフィルターで濾過し、ガラスフィルターに吸着している放射能を、受容体と結合しているトリチウムラベルされたLPAの量とした。
結果を図17に示す。図17の縦軸は測定された放射能の量(dpm)を示し、横軸は添加した各脂質を示す。
LPAと一緒に添加されたこれらの脂質が、LPAと同様にp2y9と親和性を有するものであるならば、多量に添加されたこれらの脂質が競争的にp2y9に結合し、結果的にラベルされたLPAのp2y9への結合が阻害され、ラベルされたLPAの結合量が減少することになる。しかし、図17に示されるように、p2y9とラベルされたLPAの結合量は、LPA以外の他の脂質により減少しておらず、調べた脂質は全てp2y9への親和性がLPAほど高くないことが示された。即ち、p2y9は、これらの脂質よりもLPAと特異的に結合するものであることが示された。
【0020】
次に、前記で使用してきたRH7777細胞から得られた一過性に受容体を発現する細胞由来の膜画分を用いて、p2y9に対するLPAの結合の動力学的検討を行った。
RH7777細胞由来の膜画分を、種々の濃度のトリチウムラベルされたLPAと混ぜ合わせ、4℃で60分間反応させて、総結合量を求めた。これと平行して、10μMのトリチウムラベルされていないLPAを含んだ反応液でも、膜画分とトリチウムラベルされたLPAを同様に反応させて、非特異的結合量を求めた。反応液をGF/Cガラスフィルターで濾過し、ガラスフィルターに吸着している放射能を、受容体と結合しているトリチウムラベルされたLPAの量とした。特異的結合量は総結合量から非特異的結合量を引いて求めた。陰性対照サンプルでは、受容体をコードするDNAの代わりにpCXN2.1ベクターをトランスフェクションしたものを用いた。
結果を図18に示す。図18の(A)はp2y9が導入された細胞の膜を用いた場合であり、図18の(B)は陰性対照の場合である。図18の各グラフの横軸はトリチウムラベルされたLPAの濃度(nM)であり、縦軸は測定された放射能の量(dpm)である。各グラフの黒四角印(■)は総結合量を示し、黒菱形印(◆)は非特異的結合量を示す。白丸印(○)は、総結合量から非特異的結合量を引いて求めた特異的結合量を示す。
これらの結果から得られた動力学パラメーターを求めるためのグラフを図19に示す。トリチウムラベルされたLPAの比活性は2109GBq/mmol(57Ci/mmol)であった。図19の横軸は結合(fmol/mg)を示し、縦軸は結合と解離の比(fmol/mg/nM)を示す。この結果得られた直線の式は、
y = -0.0223x + 831.19
であった。
この結果、p2y9とLPAとのKd値は、44.8nMであり、Bmaxは37.3pmol/mgタンパク質であった。また、
【0021】
さらに、PC12細胞を用いてp2y9の作用を検討した。
PC12細胞に、以下の(1)~(3)の3種のDNAを同時にトランスフェクションした。
(1)pCXN2.1ベクターに挿入されたHAタグ付きのp2y9をコードするDNA。
(2)ラットのzifプロモーターに発現が制御されたホタルのルシフェラーゼDNA。zifプロモーターは細胞外からの刺激に応じて活性化する。
(3)単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターに発現が制御されたウミシイタケのルシフェラーゼDNA。チミジンキナーゼプロモーターは外来の刺激に関係なく、常に一定の活性を持つ。
得られたトランスフェクタントに、種々の濃度のLPAで細胞を6時間刺激したときのホタルルシフェラーゼとウミシイタケルシフェラーゼの活性を求め、これらの値をもとにウミシイタケルシフェラーゼに対するホタルのルシフェラーゼ活性値の比を算出した。陰性対照サンプルでは、p2y9をコードするDNAの代わりにpCXN2.1ベクターをトランスフェクションしたものを用いた。
結果を図20に示す。図20の横軸はLPAの濃度(nM~μM)を示し、縦軸は比を示す。黒四角印(■)はp2y9を導入したPC12細胞の場合を示し、黒菱形印(◆)は陰性対照の場合を示す。
zifプロモーターやチミジンキナーゼプロモーターは、細胞内のcAMPの濃度の上昇やカルシウムの濃度の上昇により作動するプロモーターであり、この結果、p2y9は、PC12細胞においてもLPAに対して濃度依存的に反応していることがわかった。また、この結果からすれば、PC12細胞はLPA受容体を元々は持っていないか、持っているとしてもかなり感受性の低い受容体であることも示された。
【0022】
以上のことから、p2y9はLPAの受容体であることが明確になった。p2y9は図1のGPCRの系統樹からも明らかなように、従来LPAの受容体として知られていたEDGファミリーやPSP24とは相同性のないものであり、本発明は全く新しいタイプのLPAの受容体を提供するものである。また、従来PAF受容体と相同性があるp2y9が、PAFとは相違しているLPAの受容体として機能しているという本発明の知見は、GPCRの系統樹に対する新たな知見を提供するものでもある。
【0023】
本発明は、p2y9がLPAの受容体であるという、p2y9の新たな機能及び用途を提供するものである。
本発明のp2y9としては、ヒト型のもの、マウス型のものなどp2y9として機能するものであればよく、好ましいp2y9としては配列表の配列番号1に記載されたアミノ酸配列を有するものが挙げられる。このアミノ酸配列は、この全配列に限定されるものではなく、その一部のアミノ酸が欠失し、また一部のアミノ酸が他のアミノ酸で置換され、また他のアミノ酸が付加され、又はこれらが同時に組み合わされたアミノ酸配列を有するものであってもp2y9としての機能を有するものであればよい。
本発明のLPAとしては、前記の実験で使用されてきた1-オレオイル-LPAに限定されるものではなく、グリセリンの3位の水酸基にリン酸基が結合し、1位又は2位のいずれかの水酸基にアシル基、アルケニル基、アルキル基などが結合したものであればよく、これらの誘導体であってもよく、p2y9に対する反応性を有するLPAであればよい。
本発明においては、グリセリンの1位にアシル基が結合したLPAを1-アシル-LPAと称し、グリセリンの2位にアシル基が結合したLPAを2-アシル-LPAと称する。同様に、アルケニル基の場合には1-アルケニル-LPA、2-アルケニル-LPAと称し、アルキル基の場合には、1-アルキル-LPA、2-アルキル-LPAと称する。グリセリンに結合するアシル基としては、例えば、飽和又は不飽和の脂肪酸から誘導されるアシル基が好ましく、具体的にはパルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、オレイン酸、アラキドン酸などから誘導されるアシル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、炭素数10~30、好ましくは炭素数14~22の直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状のアルケニル基が挙げられ、当該アルケニル基は1個以上、好ましくは1個の不飽和結合を有するものが挙げられる。アルケニル基の例としては、1-ヘキサデセニル基、1-オクタデセニル基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば炭素数10~30、好ましくは炭素数14~22の直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状のアルキル基が挙げられる。アルキル基の例としては、ヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。
【0024】
本発明は、p2y9がLPAの受容体であることから、LPAによって亢進又は抑制される各種の生理活性を、本発明のp2y9を用いてスクリーニングすることができる。本発明のスクリーニング方法は、p2y9を細胞に発現させて行ってもよいし、既にp2y9を有する細胞を用いてもよいし、またp2y9を有する膜を使用してもよい。本発明のスクリーニング方法は、前記で例示したいずれの方法に限定されるものではないが、いずれの方法においても、p2y9をLPAの受容体として、LPAに対する活性物質をスクリーニングする方法を包含するものである。
【0025】
【実施例】
次に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
実施例1 (CHO細胞への受容体の導入)
N末端に9アミノ酸残基からなるHAタグを付加したGPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種のオーファン受容体をコードするDNAをそれぞれpCXN2.1ベクター(図2参照)に組み込み、インビトロジェン社のリポフェクトアミンプラスでCHO細胞にトランスフェクションした。培養は10%ウシ胎児血清を含むHamF-12培地を用いた。2g/Lのネオマイシン存在下で1個のCHO細胞由来の細胞群(クローン)を増殖させた後、細胞表面上のHAタグの発現レベルが高いクローンをフローサイトメトリー解析で複数選択し、それぞれの受容体の安定的発現クローンを得た。
【0027】
実施例2 (種々の脂質に対する各クローンのカルシウム濃度の変化の測定)
GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の各受容体のCHOクローン1つずつについて、1ウェル当たり4x10個の細胞を96穴プレート3枚に播いた。翌日、4μMのフルオ3(カルシウムインジケーター)と37℃で1時間保温し、細胞内にフルオ3を取り込ませた。その後、約200種類の脂質分子から構成されているバイオモル社の脂質ライブラリーの各脂質(1~10μM)やATP等の17種類のヌクレオチド類(1~100μM)と反応させ、モレキュラーデバイス社のフレックスステーションを用いて細胞内カルシウム濃度の時間変化を追った。
CHO細胞はもともとATP受容体を発現しているので、ATPを添加したクローンでは振り切れる程大きな細胞内カルシウム濃度の変化が認められた。これにより、この実験の正当性を確認することができた。
一方、ATPのような全てのクローンにおいてではなく、発現している受容体特異的な細胞内カルシウム上昇は、p2y9を発現したクローンがLPAと反応したときに認められた。
【0028】
実施例3 (LPAに対する各クローンのカルシウム濃度の変化の測定)
GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体各々を安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、実施例2に記載の方法と同様にして、各細胞内のカルシウムの濃度の変化を測定した。
結果を図3に示す。
【0029】
実施例4 (各クローンによるcAMPの濃度の変化の測定)
GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体各々を安定的に発現しているCHOクローンの細胞を、5mM HEPES-NaOH(pH 7.4)、0.1% BSA、500μM IBMX(cAMP分解酵素阻害剤)を含むHBSSに懸濁した。1x10個ずつの細胞を384穴プレートに播き、50μMフォルスコリン(受容体非依存的にcAMP合成酵素を活性化する薬剤)の共存下で、上記バイオモル社の脂質ライブラリーの中からの59種類または17種類のヌクレオチド類と室温で30分間反応させた。その後、細胞内サイクリックAMP(cAMP)濃度をパッカード社のアルファースクリーンcAMPアッセイキットを使って測定した。
結果を図4~図10に示す。
p2y9を発現しているCHO細胞がLPAに反応したときに、大きなcAMP濃度の上昇が認められた(図8参照)。
【0030】
実施例5 (p2y9のクローンの比較)
p2y9を安定的に発現しているCHOクローン、#01、#09、#15、及び#20の4種について、10%ウシ胎児血清を含むHamF-12から0.1%BSAを含むHamF-12に培地を切り替え24時間培養した。その後3μMフラ2(カルシウムインジケーター)と0.01%クレモフォアELを含むHEPES-タイロード緩衝液(140mM NaCl、2.7mM KCl、1mM CaCl、12mM NaHCO、5.6mM D-グルコース、0.49mM MgCl、0.37mM NaHPO、25mM HEPES-NaOH(pH 7.4))で細胞を懸濁した。これを37℃で1時間保温し、細胞内にフラ2を取り込ませた。1x10個/mlの濃度になるよう再びHEPES-タイロード緩衝液に細胞を懸濁し、種々の濃度のLPAを加えたときの細胞内カルシウム濃度の変化を、日本光電社製のCAF-100を用いて測定した。陰性対照サンプルとして、pCXN2.1ベクターのみをトランスフェクションしてネオマイシン耐性を獲得したCHO細胞を用いた。
結果を図11に示す。
【0031】
実施例6 (p2y9の各クローンによるトロンビン等に対する反応性)
p2y9を安定的に発現しているCHOクローン、#01、#09、#15、及び#20の4種を用いて、LPAに代えて、トロンビン0.1NIH単位/ml、PAF1μM、ATP10μMをそれぞれ添加して、実施例5と同様にして各クローンの細胞内のカルシウム濃度の増加を測定した。
結果を図12に示す。トロンビン、PAF、及びATPのいずれの場合も、陰性対照と比べて大きな相違は見られなかった。
【0032】
実施例7 (p2y9のクローンとp2y5のクローンの比較)
10%ウシ胎児血清の代わりに、0.1%BSAを含むHamF-12培地で24時間培養したp2y9またはp2y5を安定的に発現しているCHOクローン1つずつを、5mM HEPES-NaOH(pH 7.4)、0.1%BSA、500μM IBMXを含むHBSSに懸濁した。5μMフォルスコリンで処理する場合は、1x10個ずつ、処理しない場合は1x10個ずつを384穴プレートに播いた。その後、種々の濃度のLPAを加えて室温で30分間処理したときの細胞内cAMP濃度を、パッカード社のアルファースクリーンcAMPアッセイキットを使って測定した。陰性対照サンプルとして、pCXN2.1ベクターのみをトランスフェクションしてネオマイシン耐性を獲得したCHO細胞を用いた。
結果を図13に示す。
【0033】
実施例8 (RH7777細胞またはB103細胞によるp2y9及びp2y5の発現と、LPAに対する反応性)
pCXN2.1ベクターに挿入されたHAタグ付きのp2y9またはp2y5をコードするDNAをインビトロジェン社のリポフェクトアミン2000によって、RH7777細胞またはB103細胞へトランスフェクションした。24時間後に10%ウシ胎児血清を含むDMEMから、0.1%BSAを含むDMEMに培地を切り替え、さらに24時間培養した。細胞を剥がし取り、結合バッファー(25mM HEPES-NaOH(pH 7.4)、10mM MgCl、0.25Mシュークロース)に懸濁した状態で、金属プローブを用いた超音波処理によって細胞を破砕し、800xgで遠心分離し、上清をさらに100,000xgの超遠心分離にかけて、沈殿を得た。この沈殿を再び結合バッファーに懸濁し、一過性に受容体を発現する細胞由来の膜画分とした。
50μgのタンパク質を含む膜画分を、0.25%BSAを含む結合バッファー中で、各濃度でのLPAの総結合量を求めるために、1nM、3nM、及び10nMのトリチウムラベルされたLPAと混ぜ合わせ(計200μl)、4℃で60分間反応させた。これと平行して、各濃度でのLPAの非特異的結合量を求めるために、500倍濃度のトリチウムラベルされていないLPAを含んだ反応液で、膜画分とトリチウムラベルされたLPAを同様に反応させた。
反応液をパッカード社のGF/Cガラスフィルターで濾過し、さらにこれを0.25%BSAを含む結合バッファーで洗浄した。洗浄後にも依然としてガラスフィルターに吸着している放射能を、受容体と結合しているトリチウムラベルされたLPAの量とした。特異的結合量は総結合量から非特異的結合量を引いて求めた。陰性対照サンプルでは、受容体をコードするDNAの代わりにpCXN2.1ベクターをトランスフェクションした。
RH7777細胞についての結果を図15に示し、B103細胞についての結果を図16に示す。
【0034】
実施例9
pCXN2.1ベクターに挿入されたHAタグ付きのp2y9またはp2y5をコードするDNAをインビトロジェン社のリポフェクトアミン2000によって、RH7777細胞へトランスフェクションした。24時間後に10%ウシ胎児血清を含むDMEMから、0.1%BSAを含むDMEMに培地を切り替え、さらに24時間培養した。細胞を剥がし取り、結合バッファー(25mM HEPES-NaOH(pH 7.4)、10mM MgCl2、0.25M シュークロース)に懸濁した状態で、金属プローブを用いた超音波処理によって細胞を破砕し、800xgで遠心分離し、上清をさらに100,000xgの超遠心分離にかけて、沈殿を得た。この沈殿を再び結合バッファーに懸濁し、一過性に受容体を発現する細胞由来の膜画分とした。
20μgのタンパク質を含む膜画分を、0.25%BSAを含む結合バッファー中で、LPAの総結合量を求めるために、5nMのトリチウムラベルされたLPAと混ぜ合わせ(計200μl)、4℃で60分間反応させた(この結果を、図17中では“Buffer”と記載している。)。これと平行して、5nMのトリチウムラベルされたLPAと、1μMのトリチウムラベルされていない種々の脂質(LPC:リゾフォスファチジルコリン、LPE:リゾフォスファチジルエタノールアミン、LPS:リゾフォスファチジルセリン、LPG:リゾフォスファチジルグリセロール、PA:フォスファチジン酸、PAF:血小板活性化因子、S1P:スフィンゴシン1-リン酸、SPC:シフィンゴシルフォスフォリルコリン)を含む反応液で、膜画分とトリチウムラベルされたLPAを同様に反応させた。
各反応液をパッカード社のGF/Cガラスフィルターで濾過し、さらにこれを0.25%BSAを含む結合バッファーで洗浄した。洗浄後にも依然としてガラスフィルターに吸着している放射能を、受容体と結合しているトリチウムラベルされたLPAの量とした。
結果を図17に示す。添加した脂質がp2y9に親和性を有していれば、p2y9にLPAと競争的に結合し、その結果LPAのp2y9への結合が阻害され、トリチウムラベルされたLPAの結合量が減少することになるが、実験の結果は図17に示されるように、LPA以外の調べた脂質は全てp2y9への親和性がLPAほど高くないことが示された。
【0035】
実施例10 (p2y9に対するLPAの結合の動力学的考察)
pCXN2.1ベクターに挿入されたHAタグ付きのp2y9をコードするDNAをインビトロジェン社のリポフェクトアミン2000によって、RH7777細胞へトランスフェクションした。24時間後に10%ウシ胎児血清を含むDMEMから、0.1%BSAを含むDMEMに培地を切り替え、さらに24時間培養した。細胞を剥がし取り、結合バッファー(25mM HEPES-NaOH(pH 7.4)、10mM MgCl、0.25M シュークロース)に懸濁した状態で、金属プローブを用いた超音波処理によって細胞を破砕し、800xgで遠心分離し、上清をさらに100,000xgの超遠心分離にかけて、沈殿を得た。この沈殿を再び結合バッファーに懸濁し、一過性に受容体を発現する細胞由来の膜画分とした。
40μgのタンパク質を含む膜画分を、種々の濃度でのLPAの総結合量を求めるために、0.25%BSAを含む結合バッファー中で種々の濃度のトリチウムラベルされたLPAと混ぜ合わせ(計200μl)、4℃で60分間反応させた。これと平行して、種々の濃度でのLPAの非特異的結合量を求めるために、10μMのトリチウムラベルされていないLPAを含んだ反応液で、膜画分とトリチウムラベルされたLPAを同様に反応させた。
反応液をパッカード社のGF/Cガラスフィルターで濾過し、さらにこれを0.25%BSAを含む結合バッファーで洗浄した。洗浄後にも依然としてガラスフィルターに吸着している放射能を、受容体と結合しているトリチウムラベルされたLPAの量とした。特異的結合量は総結合量から非特異的結合量を引いて求めた。陰性対照サンプルでは、受容体をコードするDNAの代わりにpCXN2.1ベクターをトランスフェクションした。
結果を図18に示す。さらに、p2y9に対するLPAの結合をまとめたグラフを図19に示す。トリチウムラベルされたLPAの比活性は2109GBq/mmol(57Ci/mmol)であった。この図に示されるように、結果はほぼ直線上に乗り、当該直線の式は、y=-0.0223x+831.19であった。
この結果、p2y9とLPAとのKd値は、44.8nMであり、Bmaxは37.3pmol/mgタンパク質であった。また、
【0036】
実施例11 (PC12細胞によるルシフェラーゼ分析)
10%ウマ血清と5%ウシ胎児血清を含むDMEM培地から、0.5%ウマ血清と0.25%ウシ胎児血清を含むDMEM培地に交換したPC12細胞に対し、以下の3種のDNAを同時にトランスフェクションした。
(1)pCXN2.1ベクターに挿入されたHAタグ付きのp2y9をコードするDNA。
(2)ラットのzifプロモーターに発現が制御されたホタルのルシフェラーゼDNA。
(3)単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターに発現が制御されたウミシイタケのルシフェラーゼDNA。
トランスフェクションの試薬はキアゲン社のスーパーフェクトを用いた。2x10個ずつの細胞を24穴プレートに播き、48時間培養した。その後、培地を0.1%BSAを含むDMEM培地に交換し、さらに12時間培養した。
種々の濃度のLPAで細胞を6時間刺激したときのホタルルシフェラーゼとウミシイタケルシフェラーゼの活性を、東洋インキ社のピッカジーンデュアルシーパンジーキットとベルトールド社のルミノメーターLB9506によって求め、これらの値をもとにウミシイタケに対するホタルのルシフェラーゼ活性値の比を算出した。陰性対照サンプルでは、p2y9をコードするDNAの代わりにpCXN2.1ベクターをトランスフェクションした。
結果を図20に示す。
【0037】
【発明の効果】
リゾホスファチジン酸(lysophosphatidic acid:LPA)は、血小板活性化因子(PAF)やスフィンゴシン1リン酸(S1P)などと共に「リゾリン脂質メディエーター」の1種であると考えられており、細胞増殖促進作用、神経細胞の成熟化に必要な神経突起を退縮させる作用、癌細胞の浸潤を誘導する作用、平滑筋収縮作用、血小板凝集作用、細胞死の抑制、細胞の走化性の亢進作用など、様々な組織において様々な作用を有していることが知られてきている。しかし、その作用機構や受容体については、十分な解明がされていなかった。LPAの生体内での作用機構を解明することは、LPAが関与している様々な生理作用についての障害を治癒するために必要であり、LPAの作用機構の解明が求められていた。
本発明は、LPAの新しいタイプの受容体を明らかにするするものであり、LPAの受容体を解明したことにより、LPAの関与する様々な生理作用についての新しい医薬品や診断薬の開発に有効なスクリーニング手法を提供するものである。また、本発明により明らかにされたLPA受容体であるp2y9は、LPAの受容体として従来から知られていたEDGファミリーやPSP24とはアミノ酸配列の相同性がほとんど無いものであり、LPAの幅広い生理作用の解明に新たな分野を提供するものである。
【0038】
【配列表】
JP0004184097B2_000003t.gifJP0004184097B2_000004t.gifJP0004184097B2_000005t.gifJP0004184097B2_000006t.gif
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、GPCRの系統樹である。図1中の任意の2つの受容体を結ぶ線の長さの総和が小さい程、お互いが近縁であることを示す。
【図2】図2は、本発明のp2y9を細胞に導入するためのベクターの例を示す。図2の例は、HAタグの付いたp2y9をコードするDNAをpCXN2.1ベクターのKpnIとNheIの間に組み込んだ発現ベクターを示す。
【図3】図3は、各受容体のCHO細胞のクローンを用いて、10μMのLPAによる各細胞のカルシウム濃度の変化を詳細に検討した結果を示す。図3の縦軸はカルシウム濃度(RFU)を示し、横軸は時間(秒)を示す。図3中の黒丸印(●)はGPR34の場合を示し、白四角印(□)はp2y5の場合を示し、白三角印(△)はp2y9の場合を示し、バツ印(×)はp2y10の場合をそれぞれ示している。
【図4】図4は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図4の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図4の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。
【図5】図5は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図5の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図5の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。
【図6】図6は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図6の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図6の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。
【図7】図7は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図7の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図7の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。
【図8】図8は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図8の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図8の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。図8の左から5番目がLPAの場合である。
【図9】図9は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図9の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図9の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。
【図10】図10は、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10の4種の受容体を各々安定的に発現しているCHOクローンの細胞を用いて、各種の脂質又はヌクレオチドの添加による細胞内のサイクリックAMP(cAMP)の濃度変化の結果を示すものである。使用した脂質類及びヌクレオチド類は図に記載のとおりである。図10の縦軸はcAMPの濃度を示し、横軸は使用した各脂質類又はヌクレオチド類を示している。図10の各添加物における4本の棒グラフは左から、GPR34、p2y5、p2y9、及びp2y10をそれぞれ示している。図10の右端はコントロールである。
【図11】図11は、p2y9を安定的に発現している4つのCHO細胞のクローン、#01、#09、#15、及び#20の各々について、種々の濃度のLPAを加えたときの細胞内カルシウム濃度の変化を測定した結果を示す。各グラフの横軸はLPAの濃度(nM)を示し、縦軸はカルシウムの増加量(nM)を示す。図11の(A)は#01のクローンの場合であり、図11の(B)は#09のクローンの場合であり、図11の(C)は#15のクローンの場合であり、図11の(D)は#20のクローンの場合である。各(A)~(D)の黒菱形印(◆)は各クローンの場合を示し、灰色の四角印(■)は陰性対照の場合を示す。
【図12】図12は、CHO細胞のクローン、#01、#09、#15、及び#20の各々について、細胞内のカルシウム濃度の変化をトロンビン(0.1NIH単位/ml)、PAF(1μM)、及びATP(10μM)について検討した結果を示す。図12の縦軸はカルシウムの増加量(nM)を示し、横軸は各添加物を示す。各棒グラフは、左から陰性対照のベクターのみを導入したCHO細胞、p2y9のクローン#01、クローン#09、クローン#15、クローン#20をそれぞれ示している。
【図13】図13は、p2y9またはp2y5を安定的に発現しているCHO細胞のクローンを用いて、百日咳毒素(PTX)の存在下又は非存在下で、種々の濃度のLPAを加えたときの細胞内cAMP濃度を測定した結果を示す。図13の(A)はフォルスコリン(5μM)で処理しなかった場合であり、図13の(B)はフォルスコリン(5μM)で処理した場合である。各図の横軸はLPAの濃度(μM)を示し、縦軸はcAMPの濃度の変化の比を示す。各図の黒四角印(■)はp2y9のクローンの場合であり、灰色四角印(□)はp2y5のクローンの場合を示す。黒菱形印(◆)は陰性対照のベクターのみのクローンの場合を示す。各図の実線は、百日咳毒素(PTX)の非存在下の場合であり、破線は百日咳毒素(PTX)の存在下の場合である。
【図14】図14は、本発明のp2y9とp2y5とのアミノ酸配列の相同性を示す。図14の上の段はp2y9であり、下の段はp2y5である。アミノ酸が同じ位置に有る場合には両者の間にアスタリスク(*)が付されている。
【図15】図15は、p2y5又は本発明のp2y9が導入されたRH7777細胞を用いて、LPAとの結合を測定した結果を示す。図15の(A)は陰性対照の場合を示し、(B)はp2y5の場合を示し、(C)はp2y9の場合を示す。グラフの横軸はトリチウムラベルされたLPAの添加量(nM)であり、縦軸は測定された放射能の量(dpm)を示す。各グラフの黒色の棒は総結合量であり、その右側の灰色の棒は非特異的結合量である。灰色三角印(▲)は、特異的結合量を示している。
【図16】図16は、p2y5又は本発明のp2y9が導入されたB103細胞を用いて、LPAとの結合を測定した結果を示す。図16の(A)は陰性対照の場合を示し、(B)はp2y5の場合を示し、(C)はp2y9の場合を示す。グラフの横軸はトリチウムラベルされたLPAの添加量(nM)であり、縦軸は測定された放射能の量(dpm)を示す。各グラフの黒色の棒は総結合量であり、その右側の灰色の棒は非特異的結合量である。灰色三角印(▲)は、特異的結合量を示している。
【図17】図17は、RH7777細胞から得られた一過性にp2y9受容体を発現する細胞由来の膜画分を用いて、LPA以外の脂質との反応性を測定した結果を示すものである。図17中のBufferはトリチウムラベルされたLPAだけを用いた総結合量を示す対照である。図17の縦軸は測定された放射能の量(dpm)を示し、横軸は添加した各脂質を示す。
【図18】図18は、本発明のp2y9を導入したRH7777細胞から得られた一過性にp2y9受容体を発現する細胞由来の膜画分を用いて、p2y9に対するLPAの結合の動力学的検討を行った結果を示すものである。図18の(A)はp2y9が導入された細胞の膜を用いた場合であり、図18の(B)は陰性対照の場合である。図18の各グラフの横軸はトリチウムラベルされたLPAの濃度(nM)であり、縦軸は測定された放射能の量(dpm)である。各グラフでは、総結合量を黒四角印(■)で示し、非特異的結合量を黒菱形印(◆)で示し、特異的結合量は白丸印(○)で示されている。
【図19】図19は、図18の結果から得られた動力学パラメーターを求めるためのグラフを示す。図19の横軸は結合(fmol/mg)を示し、縦軸は結合と解離の比(fmol/mg/nM)を示す。
【図20】図20は、PC12細胞を用いてp2y9の作用をルシフェラーゼアッセイにより検討した結果を示すものである。図20の横軸はLPAの濃度(nM~μM)を示し、縦軸は比を示す。黒四角印(■)はp2y9を導入したPC12細胞の場合を示し、黒菱形印(◆)は陰性対照の場合を示す。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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