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明細書 :ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3160214号 (P3160214)
公開番号 特開平10-182825 (P1998-182825A)
登録日 平成13年2月16日(2001.2.16)
発行日 平成13年4月25日(2001.4.25)
公開日 平成10年7月7日(1998.7.7)
発明の名称または考案の名称 ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法
国際特許分類 C08G 75/00      
C07C381/12      
FI C08G 75/00
C07C 381/12
請求項の数または発明の数 3
全頁数 7
出願番号 特願平08-351641 (P1996-351641)
出願日 平成8年12月27日(1996.12.27)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用申請有り 1996年10月1日~10月3日 開催の「第45回(1996年)高分子討論会(高分子学会)」において文書をもって発表
審査請求日 平成11年10月27日(1999.10.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】396020800
【氏名又は名称】科学技術振興事業団
発明者または考案者 【氏名】土田 英俊
【氏名】山元 公寿
【氏名】宮武 健治
【氏名】西村 幸生
個別代理人の代理人 【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
審査官 【審査官】藤本 保
調査した分野 C08G 75/00 - 75/02
C07C 381/12
特許請求の範囲 【請求項1】
次式〔1〕
【化1】
JP0003160214B2_000002t.gif(R1ないしR4の各々は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアルコキシ基を示し、互いに同じであっても異なった種類であってもよい。R5は、アルキル基、またはアリール基を示す。X-はアニオンである。nは、2以上の整数で重合度を示す。)で表されるポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法であって、次式〔2〕
【化2】
JP0003160214B2_000003t.gif(R1ないしR4、およびR5は前記のものを示す。)で表わされるアリールスルホキシド化合物を、酸とジフェニルアミン化合物の存在下に重合させることを特徴とするポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法。

【請求項2】
1ないしR4の全てが水素原子である請求項1のポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法。

【請求項3】
5がメチル基である請求項1または2のポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【1】

【発明の属する技術分野】この出願の発明は、ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、光照射により高い分解効率でプロトンを発生し、また高分子量ポリ(チオフェニレン)合成の前駆体となり得る、ベンゼン環とスルホニオ基が交互に連結したポリ(フェニレンスルホニウム塩)化合物の製造法に関するものである。

【10】

【発明の実施の形態】以下、この発明の技術的構成について詳しく説明する。まず、前記式〔1〕、あるいは〔2〕中のR1 ないしR4 についての具体例を例示すると、たとえば、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、1-メチルエチル基、ブチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、1,1-ジメチルエチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、などのアルコキシ基を挙げることができる。

【11】
式〔1〕、あるいは〔2〕中のR5 については、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、などのアルキル基;フェニル基、トルイル基、キシリル基、などのアリール基を例示することができる。なかでも低級アルキル基がよく、特にメチル基が最も好ましいものとして示される。式〔1〕中のX- について、その具体例を例示すると、たとえば、フッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、などのハロゲンアニオン;酢酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、硫酸アニオン、硫酸水素アニオン、メタン硫酸アニオン、トリフルオロメタン硫酸アニオン、パークロレートアニオン、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、ヘキサクロロアンチモネートアニオン、などをあげることができる。これらのなかでも、ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の合成および安定性の点から、硫酸アニオン、硫酸水素アニオン、メタン硫酸アニオン、トリフルオロメタン硫酸アニオン、パークロレートアニオン、テトラフルオロボレートアニオン、が好ましく、特にトリフルオロメタン硫酸アニオンが最も好ましい。

【12】
前記式〔2〕で表わされるアリールスルホキシド化合物の縮重合に用いる酸としては、公知の酸化合物が利用可能である。重合活性種の失活を抑制するためのもの、および重合生成物であるポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の対イオンとなるものである。プロトン酸、もしくはプロトン供与性物質の共存により一部がプロトン酸に変化する物質であり、公知の有機酸、無機酸をはじめ、それらの混合物もしくは複合体が使用される。具体的には、たとえば、塩酸、臭化水素酸、青酸などの非酸素酸、硫酸、リン酸、塩素酸、臭素酸、硝酸、炭酸、硼酸、モリブデン酸、インポリ酸、ヘテロポリ酸、などの無機オキソ酸、硫酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、プロトン残留ヘテロポリ酸、モノメチル硫酸、トリフルオロメタン硫酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、コハク酸、安息香酸、フタル酸などの1価、もしくは多価のカルボン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸などのハロゲン置換カルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸などの1価、もしくは多価のスルホン酸、五塩化アンチモン、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズ、塩化亜鉛、塩化銅、塩化鉄などのルイス酸などを挙げることができる。

【13】
これらのなかでも、安定性の高い強酸性のプロトン酸が好ましく、特にトリフルオロメタンスルホン酸、過塩素酸、硫酸、メタン硫酸などが好ましく用いられる。なお、これらの酸は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合もしくは複合して組み合わせてもよい。また、公知の有機溶剤で希釈して反応を行ってもよい。

【14】
重合反応に使用されるジフェニルアミン化合物の具体例としては、ジフェニルアミン、2-フルオロジフェニルアミン、3-フルオロジフェニルアミン、4-フルオロジフェニルアミン、2-クロロジフェニルアミン、3-クロロジフェニルアミン、4-クロロジフェニルアミン、2-ブロモジフェニルアミン、3-ブロモジフェニルアミン、4-ブロモジフェニルアミン、2-ヨードジフェニルアミン、3-ヨードジフェニルアミン、4-ヨードジフェニルアミン、2-ニトロジフェニルアミン、3-ニトロジフェニルアミン、4-ニトロジフェニルアミン、2-ヒドロキシジフェニルアミン、3-ヒドロキシジフェニルアミン、4-ヒドロキシジフェニルアミン、2-メチルジフェニルアミン、3-メチルジフェニルアミン、4-メチルジフェニルアミン、2,3-ジメチルジフェニルアミン、2,4-ジメチルジフェニルアミン、2,5-ジメチルジフェニルアミン、2,6-ジメチルジフェニルアミン、2-フルオロ-2′-メチルジフェニルアミン、3-フルオロ-2′-メチルジフェニルアミン、4-フルオロ-2′-メチルジフェニルアミン、2-クロロ-2′-メチルジフェニルアミン、3-クロロ-2′-メチルジフェニルアミン、4-クロロ-2′-メチルジフェニルアミン、2-ブロモ-2′-メチルジフェニルアミン、3-ブロモ-2′-メチルジフェニルアミン、4-ブロモ-2′-メチルジフェニルアミン、2-ヨード-2′-メチルジフェニルアミン、3-ヨード-2′-メチルジフェニルアミン、4-ヨード-2′-メチルジフェニルアミン、2-ニトロ-2′-メチルジフェニルアミン、3-ニトロ-2′-メチルジフェニルアミン、4-ニトロ-2′-メチルジフェニルアミン、2-ヒドロキシ-2′-メチルジフェニルアミン、3-ヒドロキシ-2′-メチルジフェニルアミン、4-ヒドロキシ-2′-メチルジフェニルアミン、2,2′-メチルジフェニルアミン、2,3′-ジメチルジフェニルアミン、2,4′-ジメチルジフェニルアミン、2,3,2′-トリメチルジフェニルアミン、2,4,2′-トリメチルジフェニルアミン、2,5,2′-トリメチルジフェニルアミン、2,6,2′-トリメチルジフェニルアミン、2-フルオロ-3′-メチルジフェニルアミン、3--フルオロ-3′-メチルジフェニルアミン、4-フルオロ-3′-メチルジフェニルアミン、2-クロロ-3′-メチルジフェニルアミン、3-クロロ-3′-メチルジフェニルアミン、4-クロロ-3′-メチルジフェニルアミン、2-ブロモ-3′-メチルジフェニルアミン、3-ブロモ-3′-メチルジフェニルアミン、4-ブロモ-3′-メチルジフェニルアミン、2-ヨード-3′-メチルジフェニルアミン、3-ヨード-3′-メチルジフェニルアミン、4-ヨード-3′-メチルジフェニルアミン、2-ニトロ-3′-メチルジフェニルアミン、3-ニトロ-3′-メチルジフェニルアミン、4-ニトロ-3′-メチルジフェニルアミン、2-ヒドロキシ-3′-メチルジフェニルアミン、3-ヒドロキシ-3′-メチルジフェニルアミン、4-ヒドロキシ-3′-メチルジフェニルアミン、2,3′-メチルジフェニルアミン、3,3′-ジメチルジフェニルアミン、3,4′-ジメチルジフェニルアミン、2,3,3′-トリメチルジフェニルアミン、2,4,3′-トリメチルジフェニルアミン、2,5,3′-トリメチルジフェニルアミン、2,6,3′-トリメチルジフェニルアミン、2-フルオロ-4′-メチルジフェニルアミン、3-フルオロ-4′-メチルジフェニルアミン、4-フルオロ-4′-メチルジフェニルアミン、2-クロロ-4′-メチルジフェニルアミン、3-クロロ-42′-メチルジフェニルアミン、4-クロロ-4′-メチルジフェニルアミン、2-ブロモ-4′-メチルジフェニルアミン、3-ブロモ-4′-メチルジフェニルアミン、4-ブロモ-4′-メチルジフェニルアミン、2-ヨード-4′-メチルジフェニルアミン、3-ヨード-4′-メチルジフェニルアミン、4-ヨード-4′-メチルジフェニルアミン、2-ニトロ-4′-メチルジフェニルアミン、3-ニトロ-4′-メチルジフェニルアミン、4-ニトロ-4′-メチルジフェニルアミン、2-ヒドロキシ-4′-メチルジフェニルアミン、3-ヒドロキシ-4′-メチルジフェニルアミン、4-ヒドロキシ-4′-メチルジフェニルアミン、4,4′-メチルジフェニルアミン、4,4′-ジメチルジフェニルアミン、4,4′-ジメチルジフェニルアミン、2,3,4′-トリメチルジフェニルアミン、2,4,4′-トリメチルジフェニルアミン、2,5,2′-トリメチルジフェニルアミン、2,6,4′-トリメチルジフェニルアミン、メチルジフェニルアミン、メチル-2-フルオロジフェニルアミン、メチル-3-フルオロジフェニルアミン、メチル-4-フルオロジフェニルアミン、メチル-2-クロロジフェニルアミン、メチル-3-クロロジフェニルアミン、メチル-4-クロロジフェニルアミン、メチル-2-ブロモジフェニルアミン、メチル-3-ブロモジフェニルアミン、メチル-4-ブロモジフェニルアミン、メチル-2-ヨードジフェニルアミン、メチル-3-ヨードジフェニルアミン、メチル-4-ヨードジフェニルアミン、メチル-2-ニトロジフェニルアミン、メチル-3-ニトロジフェニルアミン、メチル-4-ニトロジフェニルアミン、メチル-2-ヒドロキシジフェニルアミン、メチル-3-ヒドロキシジフェニルアミン、メチル-4-ヒドロキシジフェニルアミン、メチル-2-メチルジフェニルアミン、メチル-3-メチルジフェニルアミン、メチル-4-メチルジフェニルアミン、メチル-2,3-ジメチルジフェニルアミン、メチル-2,4-ジメチルジフェニルアミン、メチル-2,5-ジメチルジフェニルアミン、メチル-2,6-ジメチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、2-フルオロトリフェニルアミン、3-フルオロトリフェニルアミン、4-フルオロトリフェニルアミン、2-クロロトリフェニルアミン、3-クロロトリフェニルアミン、4-クロロトリフェニルアミン、2-ブロモトリフェニルアミン、3-ブロモトリフェニルアミン、4-ブロモトリフェニルアミン、2-ヨードトリフェニルアミン、3-ヨードトリフェニルアミン、4-ヨードトリフェニルアミン、2-ニトロトリフェニルアミン、3-ニトロトリフェニルアミン、4-ニトロトリフェニルアミン、2-ヒドロキシトリフェニルアミン、3-ヒドロキシトリフェニルアミン、4-ヒドロキシトリフェニルアミン、2-メチルトリフェニルアミン、3-メチルトリフェニルアミン、4-メチルトリフェニルアミン、2,3-ジメチルトリフェニルアミン、2,4-ジメチルトリフェニルアミン、2,5-ジメチルトリフェニルアミン、2,6-ジメチルトリフェニルアミン、2-メチルトリフェニルアミン、2-フルオロ-2′-メチルトリフェニルアミン、3-フルオロ-2′-メチルトリフェニルアミン、4-フルオロ-2′-メチルトリフェニルアミン、2-クロロ-2′-メチルトリフェニルアミン、3-クロロ-2′-メチルトリフェニルアミン、4-クロロ-2′-メチルトリフェニルアミン、2-ブロモ-2′-メチルトリフェニルアミン、3-ブロモ-2′-メチルトリフェニルアミン、4-ブロモ-2′-メチルトリフェニルアミン、2-ヨード-2′-メチルトリフェニルアミン、3-ヨード-2′-メチルトリフェニルアミン、4-ヨード-2′-メチルトリフェニルアミン、2-ニトロ-2′-メチルトリフェニルアミン、3-ニトロ-2′-メチルトリフェニルアミン、4-ニトロ-2′-メチルトリフェニルアミン、2-ヒドロキシ-2′-メチルトリフェニルアミン、3-ヒドロキシ-2′-メチルトリフェニルアミン、4-ヒドロキシ-2′-メチルトリフェニルアミン、2-メチル-2′-メチルトリフェニルアミン、3-メチル-2′-メチルトリフェニルアミン、4-メチル-2′-メチルトリフェニルアミン、2,3,2′-トリメチルトリフェニルアミン、2,4,2′-トリメチルトリフェニルアミン、2,5,2′-トリメチルトリフェニルアミン、2,6,2′-トリメチルトリフェニルアミン、3-メチルトリフェニルアミン、2-フルオロ-3′-メチルトリフェニルアミン、3-フルオロ-3′-メチルトリフェニルアミン、4-フルオロ-3′-メチルトリフェニルアミン、2-クロロ-3′-メチルトリフェニルアミン、3-クロロ-3′-メチルトリフェニルアミン、4-クロロ-3′-メチルトリフェニルアミン、2-ブロモ-3′-メチルトリフェニルアミン、3-ブロモ-3′-メチルトリフェニルアミン、4-ブロモ-3′-メチルトリフェニルアミン、2-ヨード-3′-メチルトリフェニルアミン、3-ヨード-3′-メチルトリフェニルアミン、4-ヨード-3′-メチルトリフェニルアミン、2-ニトロ-3′-メチルトリフェニルアミン、3-ニトロ-3′-メチルトリフェニルアミン、4-ニトロ-3′-メチルトリフェニルアミン、2-ヒドロキシ-3′-メチルトリフェニルアミン、3-ヒドロキシ-3′-メチルトリフェニルアミン、4-ヒドロキシ-3′-メチルトリフェニルアミン、2-メチル-3′-メチルトリフェニルアミン、3-メチル-3′-メチルトリフェニルアミン、4-メチル-3′-メチルトリフェニルアミン、2,3,3′-トリメチルトリフェニルアミン、2,4,3′-トリメチルトリフェニルアミン、2,5,3′-トリメチルトリフェニルアミン、2,6,3′-トリメチルトリフェニルアミン、4-メチルトリフェニルアミン、2-フルオロ-4′-メチルトリフェニルアミン、3-フルオロ-4′-メチルトリフェニルアミン、4-フルオロ-4′-メチルトリフェニルアミン、2-クロロ-4′-メチルトリフェニルアミン、3-クロロ-4′-メチルトリフェニルアミン、4-クロロ-4′-メチルトリフェニルアミン、2-ブロモ-4′-メチルトリフェニルアミン、3-ブロモ-4′-メチルトリフェニルアミン、4-ブロモ-4′-メチルトリフェニルアミン、2-ヨード-4′-メチルトリフェニルアミン、3-ヨード-4′-メチルトリフェニルアミン、4-ヨード-4′-メチルトリフェニルアミン、2-ニトロ-4′-メチルトリフェニルアミン、3-ニトロ-4′-メチルトリフェニルアミン、4-ニトロ-4′-メチルトリフェニルアミン、2-ヒドロキシ-4′-メチルトリフェニルアミン、3-ヒドロキシ-4′-メチルトリフェニルアミン、4-ヒドロキシ-4′-メチルトリフェニルアミン、2-メチル-4′-メチルトリフェニルアミン、3-メチル-4′-メチルトリフェニルアミン、4-メチル-4′-メチルトリフェニルアミン、2,3,42′-トリメチルトリフェニルアミン、2,4,4′-トリメチルトリフェニルアミン、2,5,4′-トリメチルトリフェニルアミン、2,6,4′-トリメチルトリフェニルアミン、1,1′、1″-トリメチルトリフェニルアミン、1,1′,2″-トリメチルトリフェニルアミン、1,1′,3″-トリメチルトリフェニルアミン、1,1′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、1,2′,2″-トリメチルトリフェニルアミン、1,2′,3″トリメチルトリフェニルアミン、1,2′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、1,3′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、2,2′,2″-トリメチルトリフェニルアミン、2,2′,3″-トリメチルトリフェニルアミン、2,2′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、2,3′,3″-トリメチルトリフェニルアミン、2,3′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、3,3′,3″-トリメチルトリフェニルアミン、3,3′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、3,4′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、4,4′,4″-トリメチルトリフェニルアミン、等の芳香族アミンを挙げることができる。これらのなかでも、特に、ジフェニルアミン、3-クロロジフェニルアミン、などが最も好適に用いられる。

【15】
なお、これらのアミン化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。上記のアミン化合物〔A〕の量は、使用する反応原料、溶媒の種類、酸化剤の種類等により異なるので一様に規定することはできないが、通常、前記アリールスルホキシド化合物〔B〕について、〔A〕/〔B〕(モル比)が0.1~50程度であり、好ましくは0.8~1.5程度とすることができる。

【16】
この値が0.8未満であると、重合速度が遅くなり、ポリマーの収率の低下も見られる。一方、1.5を超えるとそれに見合った効果が見られなくなる。重合は、脱水剤の存在下で行うことも有効である。通常、好適に使用できる脱水剤として、五酸化リン、無機酸、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水トリフルオロメタンスルホン酸などを挙げることができる。このほか、重合反応に影響を与えないものであれば問題はなく、無水硫酸ナトリウム、塩化カリウムなどを用いてもよい。これらのなかでも、特に、五酸化リンが最も好適である。

【17】
この反応は、溶媒の非存在下においても行い得るが、溶媒の存在下でも行うことができる。溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、などの炭化水素溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロフルオロメタン、1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン、などのハロゲン化炭化水素溶媒;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、などの含窒素溶媒が挙げられる。このほか一般にフリーデルクラフツ反応やカチオン重合などに使用される溶媒も適宜に選択して好適に使用できる。

【18】
なお、これらの溶媒は、1種単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。反応させるモノマーが液体であれば溶媒無しで直接反応させてもよい。反応時間は用いるアリールスルホキシド化合物やアミンの種類およびその使用割合、反応温度、溶媒の条件によって著しく異なるが、通常、0.5~100時間程度であり、好ましくは1~50時間である。

【19】
反応方法としては、特に制限はなく、連続式、半連続式、回分式の反応層を用いて行う。回分式を用いる場合には、反応系を攪拌して行うことが望ましい。重合反応系を構成するに当たって、アリールスルホキシド化合物などのモノマーと、酸、アミンや溶剤、などの配合の順序、方法については特に制限はなく、それぞれを同時にあるいは種々の順序、様式で段階的に配合することも可能である。

【2】

【従来の技術とその課題】ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物は、従来、ポリ(チオフェニレン)とメチルトリフレートやジフェニルヨードニウム塩などとの反応により合成されているが、すべてのスルフィド結合をスルホニオ化することは困難であり、通常、スルホニオ化率は約30%以下に留まることが知られている。一方、最近になって、4-メチルスルフィニルジフェニルスルフィドを強酸中で縮重合、あるいは4-メチルスルフェニルジフェニルスルフィドの酸化重合により、スルフィド基とスルホニオ基がベンゼン環を介して交番結合したポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレンチオ-1,4-フェニレン塩)が得られることが報告されている(J.Am.Chem.Soc., 115,5819,1993)。しかしながら、この場合においてもスルホニオ化率は50%を超えていない。また、メチルスルホキシドを出発モノマーに用いても重合反応は生起せず、スルホニオ化率100%であるポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン塩)の合成は、これまで困難であった。

【20】
反応の温度は、-50℃~150℃程度であり、好ましくは0℃~50℃である。反応圧力は特に制限はなく、必要に応じて加圧・減圧してもよい。通常、常圧もしくは反応系の自圧で好適に行うことが出来る。もっとも、必要により、重合反応に支障のない希釈ガスなどとの混合ガスを用いて加圧下に行うこともできる。

【21】
以上のような極めて温和な重合方法によって合成される前記ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物は、反応溶媒中に溶解し、たとえば重合度2~1000、粘度0.05~3程度のものが製造される。得られたポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物は、ベンゼン環とスルホニオ基が交互に連結しており、スルホニウム密度が大きく分子分極率の大きな構造である。非線形光学効果、高屈折率、および光照射により高分解効率でプロトンを発生する、など優れた光学特性を示す。この光プロトン発生は、エーテル系、あるいはビニルエステル系の樹脂と組み合わせて化学増幅型レジスト材料や光ドーピング材として用いることができる。

【22】
以下、実施例を示し、さらに詳しく説明する。なお、この発明は以下の実施例によって何ら限定されることはない。

【23】

【実施例】
実施例1 ポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン トリフルオロメタン硫酸塩)の合成
大気下、50mlのトリフルオロメタン硫酸中でメチルフェニルスルホキシド0.04molとジフェニルアミン0.04molを混合し、室温下一晩攪拌した。反応溶液をエーテル中に滴下すると、白色の沈澱が得られた。精製のため沈澱を濾過後、エーテルで洗浄し乾燥することにより、ポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン トリフルオロメタン硫酸塩)を収率100%で得た。

【24】
反応式を示すと次のとおりである。

【25】

【化5】
JP0003160214B2_000006t.gif【0026】分析結果を以下に示す。

【27】

【表1】
JP0003160214B2_000007t.gif【0028】実施例2 ポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン 硫酸水素塩)の合成
大気下、100mlの硫酸中でメチルフェニルスルホキシド0.05molと3-クロロジフェニルアミン0.05molを混合し、10℃で一晩攪拌した。反応溶液をエーテル中に滴下すると、白色の沈澱が得られた。精製のため沈澱を濾過後、エーテルで洗浄し乾燥することにより、次式で表わされるポリ(メチルスルホニオ-1,4-フェニレン 硫酸水素塩)を収率100%で得た。

【29】

【化6】
JP0003160214B2_000008t.gif【0030】分析結果を以下に示す。

【3】
そこで、この出願の発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的はメチルフェニルスルホキシドおよびその誘導体を出発モノマーとする温和な重合条件下で、ベンゼン環とスルホニオ基が交互に連結したポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の新しい製造方法を提供することにある。

【31】

【表2】
JP0003160214B2_000009t.gif【0032】実施例3 ポリ(プロピルスルホニオ-1,4-フェニレン メタン硫酸塩)の合成
大気下、50mlのメタン硫酸中でプロピルフェニルスルホキシド0.045molと4-メチルジフェニルアミン0.05molを混合し、20℃で20時間攪拌した。反応溶液をエーテル中に滴下すると、白色の沈澱が得られた。精製のため沈澱を濾過後、エーテルで洗浄し乾燥することにより、次式で表わされるポリ(プロピルスルホニオ-1,4-フェニレン メタン硫酸塩)を収率99%で得た。

【33】

【化7】
JP0003160214B2_000010t.gif【0034】分析結果を以下に示す。

【35】

【表3】
JP0003160214B2_000011t.gif【0036】実施例4 ポリ(メチルスルホニオ-2,5-ジメチル-1,4-フェニレントリフルオロメタン硫酸塩)の合成
大気下、50mlのトリフルオロメタン硫酸中でメチル-2,5-キシリルスルホキシド0.04molとジフェニルアミン0.04molを混合し、室温下で10時間攪拌した。反応溶液をエーテル中に滴下すると、白色の沈澱が得られた。精製のため沈澱を濾過後、エーテルで洗浄し乾燥することにより、次式で表わされるポリ(メチルスルホニオ-2,5-ジメチル-1,4-フェニレン トリフルオロメタン硫酸塩)を収率99%で得た。

【37】

【化8】
JP0003160214B2_000012t.gif【0038】分析結果を以下に示す。

【39】

【表4】
JP0003160214B2_000013t.gif【0040】
【発明の効果】以上詳しく説明したこの発明の方法によって、ベンゼン環とスルホニオ基が交互に連結した分子分極率の大きな構造で、非線形光学効果、高屈折率、および光照射により高分解効率でプロトンを発生する、など優れた光学特性を示すポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物を高い収率(選択率)で得る。

【4】

【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、次式〔1〕

【5】

【化3】
JP0003160214B2_000004t.gif【0006】(R1 ないしR4 は、各々、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアルコキシ基を示し、互いに同じであっても異なった種類であってもよい。R5 は、アルキル基、またはアリール基を示す。X- はアニオンである。nは、2以上の整数で重合度を示す。)で表されるポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法であって、次式〔2〕

【7】

【化4】
JP0003160214B2_000005t.gif【0008】(R1 ないしR4 およびR5 は前記のものを示す。)で表わされるアリールスルホキシド化合物を、酸とアミン化合物の存在下に重合させることを特徴とするポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物の製造法を提供する。すなわち、この発明の発明者らは、前記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、メチルフェニルスルホキシドおよびその誘導体を強酸中アミン存在下で反応させると、スルホニウム活性種とアミンの電荷移動錯体が形成することにより縮重合反応が生起し、スルホニオ化率100%の高分子量ポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物が生成することを見いだし、この発明を完成するに至ったものである。

【9】
反応は常温常圧下という温和な条件下で進行し、高収率で希望するポリ(アリーレンスルホニウム塩)化合物を得ることができる。