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明細書 :一種のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2013-147487 (P2013-147487A)
公開日 平成25年8月1日(2013.8.1)
発明の名称または考案の名称 一種のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法
国際特許分類 C07C  45/69        (2006.01)
C07C  49/784       (2006.01)
C07C  49/84        (2006.01)
C07C  49/813       (2006.01)
C07C  49/788       (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
C07B  53/00        (2006.01)
FI C07C 45/69
C07C 49/784
C07C 49/84 C
C07C 49/813
C07C 49/788
C07B 61/00 300
C07B 53/00 B
請求項の数または発明の数 9
出願形態 OL
全頁数 23
出願番号 特願2012-257178 (P2012-257178)
出願日 平成24年11月26日(2012.11.26)
優先権出願番号 201210019212.5
優先日 平成24年1月20日(2012.1.20)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
発明者または考案者 【氏名】張 万斌
【氏名】謝 芳
【氏名】余 ▲含▼
【氏名】馬 珍▲尼▼
出願人 【識別番号】507190994
【氏名又は名称】上海交通大学
【識別番号】000230593
【氏名又は名称】日本化学工業株式会社
個別代理人の代理人 【識別番号】100076532、【弁理士】、【氏名又は名称】羽鳥 修
【識別番号】100101292、【弁理士】、【氏名又は名称】松嶋 善之
審査請求 未請求
テーマコード 4H006
4H039
Fターム 4H006AA02
4H006AC21
4H006AC81
4H006BA05
4H006BA46
4H006BA48
4H006BB11
4H006BB12
4H006BB15
4H006BC10
4H039CA12
4H039CF10
要約 【課題】特定配置のγ位キラル中心を有するα-ケトンが簡単に得られるγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法を提供する。
【解決手段】合成方法は、キラルホスホラミダイト配位子と銅塩とで生成された触媒の存在下で、式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させることによって、式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンが生成される。
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(式(1)と式(3)において、R1とR2はそれぞれ独立してアリール、アルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリールおよびヘテロアリールの中から選ばれるいずれか一種を表し、式(2)において、R3はアルキルを表す。*は、キラル中心である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
キラルホスホラミダイト配位子と銅塩とで生成された触媒の存在下で、下記一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させることによって、下記一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンが生成されることを特徴とするγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【化1】
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(一般式(1)と一般式(3)において、R1とR2はそれぞれ独立してアリール、アルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリールおよびヘテロアリールの中から選ばれるいずれか一種を表し、
一般式(2)において、R3はアルキルを表す。*は、キラル中心である。)
【請求項2】
前記キラルホスホラミダイト配位子は以下の構造式L1またはL2で表される配位子であり、生成される一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンの配置はS配置であることを特徴とする請求項1に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【化2】
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【請求項3】
前記キラルホスホラミダイト配位子は以下の構造式L3またはL4で表される配位子であり、生成される一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンの配置はR配置であることを特徴とする請求項1に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【化3】
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(構造式L3と構造式L4において、R4はメチル、エチル、アリル、フェニルまたはハロゲン原子を表す。)
【請求項4】
一般式(1)と一般式(3)において、R1とR2はそれぞれ独立してフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ヨードフェニルおよびナフチルの中から選ばれるいずれか一種を表すことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【請求項5】
一般式(2)において、R3は炭素原子数1~8の直鎖または分岐のアルキルであることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【請求項6】
前記銅塩は一価の銅塩または二価の銅塩であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【請求項7】
前記一価の銅塩はCu(I)(C66)OTf、Cu(I)(MeCN)4PF6、Cu(I)TCおよびCu(I)Brから選ばれるいずれか一種であり、
前記二価の銅塩はCu(II)(OAc)2・H2O、Cu(II)(OTf)2、Cu(II)(acac)2およびCu(II)ClO4・6H2Oから選ばれるいずれか一種であることを特徴とする請求項6に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【請求項8】
トルエン、キシレン、ハロゲノベンゼン、メチルtert-ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミドおよびN,N-ジメチルアセトアミドの中から選ばれるいずれか一種の有機溶剤中で行うことを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【請求項9】
反応温度が-80℃~-20℃であり、反応時間が6時間~8時間であることを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明はγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法に関する。具体的には、不斉1,4-共役付加反応において、キラルホスホラミダイト配位子と銅塩とで生成された触媒を用いて、特定配置のγ位キラル中心を有するα-ケトンを得る合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不斉触媒反応において、不斉1,4-共役付加は、1,4-不飽和化合物におけるカルベニウムイオンに対する求核試剤の選択性的攻撃により、新たな炭素-炭素結合を形成してキラル炭素原子が得られることであり、この反応はキラル炭素-炭素結合を構築する一種の極めて重要な方法である。従来の技術文献に対する調査から、従来の配位子のうちホスホラミダイト配位子、特に軸性キラルホスホラミダイト配位子の不斉1,4-共役付加反応における効果が極めて優れていることが分かった(非特許文献1~3)。2010年、張万斌の研究グループにより開発されたD2-対称の二架橋型ビフェニルホスホラミダイト配位子の鎖状オレフィンに対する銅触媒による不斉1,4-共役付加反応において極めて優れた触媒反応活性およびエナンチオ選択性を表わした(非特許文献4)。同時に、Cu触媒による不斉1,4-共役付加反応において、一部の生成物の絶対配置の反転を見出し、これらの現象もSibiおよびCaseyの研究グループから報告された(非特許文献5)。
【先行技術文献】
【0003】

【非特許文献1】DeVries,A.H.M.;Meetsma,A.;Feringa,B.L.Angew.Chem.,Int.Ed.1996,35,2374-2376
【非特許文献2】Hua,Z.;Vassar,V.C.;Choi,H.;Ojama,I.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2004,101,5411
【非特許文献3】Alexakis,A.;Rosset,B.S.;Humam,M.J.Am.Chem.Soc.2002,124,5262
【非特許文献4】Hui Zhang,Fang Fang,Fang Xie,Han Yu,Guoqiang Yang,Wanbin Zhang*.Tetrahedron Letters,2010,51,3119-3122
【非特許文献5】M.P.Sibi;U.M.Gorikunti;M.Liu,Tetrahedron 2002,58,8357;b C.P.Casey;S.C.Martins;M.A.Fagan,J.Am.Chem.Soc.2004,126,5585
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術において公開された大部分の例は、単に一種の鏡像体のエナンチオ選択性が高く、別の一種の鏡像異性体の選択性が低いことであり、実用性が大幅に制限される。一方、従来技術において、ある特定配置の生成物を得るためには、特定キラルの配位子を採用する必要があり、即ち、配位子のキラルを変えて生成物の配置を反転させることが知られている。しかしながら、配位子のキラルを変えるのは化学合成において操作が煩わしく、生成率も低い。そこで、操作が簡便で、特定配置のキラル生成物を得る方法を提供することが望まれる。
【0005】
本発明は、従来の技術に存在する欠点を解決するために完成されたものである。
本発明の合成方法により、キラルホスホラミダイト配位子と銅塩とが配位して生成された触媒を用いて、β,γ-不飽和α-ケトンとトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させることによって、特定配置のγ位キラル中心を有するα-ケトンが簡単に得られる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は具体的には以下の発明に関する。
キラルホスホラミダイト配位子と銅塩とで生成された触媒の存在下で、下記一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させることによって、下記一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンが生成されることを特徴とするγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成方法。
【0007】
【化1】
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【0008】
(一般式(1)と一般式(3)において、R1とR2はそれぞれ独立してアリール、アルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリールおよびヘテロアリールの中から選ばれるいずれか一種を表し、
一般式(2)において、R3はアルキルを表す。*は、キラル中心である。)
【0009】
本発明の合成方法において、キラルホスホラミダイト配位子は以下の構造式L1またはL2で表される配位子であるときに、生成される一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンの配置はS配置である。
【0010】
【化2】
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【0011】
本発明の合成方法において、キラルホスホラミダイト配位子は以下の構造式L3またはL4で表される配位子であるときに、生成される一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンの配置はR配置である。
【0012】
【化3】
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【0013】
(構造式L3と構造式L4において、R4はメチル、エチル、アリル、フェニルまたはハロゲン原子を表す。)
【0014】
本発明は、一般式(1)と一般式(3)において、R1とR2がそれぞれ独立してフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ヨードフェニルおよびナフチルの中から選ばれるいずれか一種を表すことが好ましい。
【0015】
本発明は、R3が炭素原子数1~8の直鎖または分岐のアルキルであることが好ましい。
【0016】
本発明の合成方法において、前記銅塩は一価の銅塩または二価の銅塩であることが好ましく、ここで、前記一価の銅塩はCu(I)(C66)OTf、Cu(I)(MeCN)4PF6、Cu(I)TCおよびCu(I)Brから選ばれるいずれか一種であることが好ましく、前記二価の銅塩はCu(II)(OAc)2・H2O、Cu(II)(OTf)2、Cu(II)(acac)2およびCu(II)ClO4・6H2Oから選ばれるいずれか一種であることが好ましい。
【0017】
本発明の合成方法は、トルエン、キシレン、ハロゲノベンゼン、メチルtert-ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミドおよびN,N-ジメチルアセトアミドの中から選ばれるいずれか一種の有機溶剤中で行うことが好ましい。
【0018】
本発明の合成方法において、反応温度が-80℃~-20℃で、反応時間が6時間~8時間であることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の合成方法によれば、キラル配位子のキラルを変える必要がなく、キラルホスホラミダイト配位子上の置換基だけを変えれば、特定配置のγ位キラル中心を有するα-ケトンが得られる。本発明の合成方法は、操作が簡単で安全であり、かつ良好な反応収率およびエナンチオ選択性を図ることが可能であり、良好な応用効果を有する。本発明の合成方法によって得られた特定配置のγ位キラル中心を有するα-ケトンは、例えばキラル薬物合成などの分野への良好な応用が見込まれる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の合成方法は、以下の反応式で表すことができる。

【0021】
【化4】
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【0022】
ここで、一般式(1)はβ,γ-不飽和α-ケトンを表し、一般式(2)はトリアルキルアルミニウムを表し、Lはキラルホスホラミダイト配位子を表し、Cu Saltsは銅塩を示し、Temp.は反応温度を示し、Cu Salts/Lは銅塩とキラルホスホラミダイト配位子の両者が配位して形成された触媒を示し、Solventsは有機溶剤を示し、一般式(3)は反応生成物であるγ位キラル中心を有するα-ケトンを表す。

【0023】
本発明において、一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンは、反応の主原料の一つであり、以下の実施例においては「基質」と称する。
本発明において、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンは反応生成物である。

【0024】
一般式(1)および一般式(3)において、R1はアリール、アルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリールおよびヘテロアリール(複素環式芳香族基)の中から選ばれるいずれか一種であり、ここで、R1はフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ヨードフェニルおよびナフチルの中から選ばれるいずれか一種であることが好ましい。R1の具体例としては、フェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-ヨードフェニル、3-ヨードフェニル、4-ヨードフェニル、1-ナフチルおよび2-ナフチルなどが挙げられる。

【0025】
一般式(1)および一般式(3)において、R2はアリール、アルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリールおよびヘテロアリールの中から選ばれるいずれか一種であり、ここで、R2はフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ヨードフェニルおよびナフチルの中から選ばれるいずれか一種であることが好ましい。R2の具体例としては、フェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-ヨードフェニル、3-ヨードフェニル、4-ヨードフェニル、1-ナフチルおよび2-ナフチルなどが挙げられる。

【0026】
本発明の一般式(1)および一般式(3)において、R1とR2は同一であってもよく、または異なっていてもよく、特に限定されない。但し、明らかに、同一の反応において、一般式(1)のR1と一般式(3)のR1とは同一の意味を表し、一般式(1)のR2と一般式(3)のR2とは同一の意味を表す。

【0027】
本発明において、一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムは求核試剤である。従来の技術において、不斉1,4-共役付加反応に用いる求核試剤は、通常ジアルキル亜鉛であるが、ジアルキル亜鉛の値段は相対的に高く、工業的応用においてコスト的に好ましくない。しかし、本発明においては、安価なトリアルキルアルミニウムを求核試剤として反応を行うため、コストの節約の点から工業生産への応用がより有利であり、また、適切な配位子Lを選択することによって、R配置の生成物を製造できるだけでなくS配置の生成物を製造可能である。

【0028】
一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムにおいて、R3は炭素原子数1~8の直鎖または分岐のアルキルであることが好ましく、炭素原子数1~4の直鎖または分岐のアルキルであることがより好ましく、具体的には、R3として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルなどが挙げられる。

【0029】
本発明の合成方法において、トリアルキルアルミニウムの用量は具体的な反応条件に基づいて適切に選択できる。通常は、トリアルキルアルミニウムの用量は一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンの1.0~3.0倍当量が用いられる。

【0030】
本発明の合成方法において、銅塩は一価の銅塩または二価の銅塩であることが好ましく、具体的には、一価の銅塩はCu(I)(C66)OTf、Cu(I)(MeCN)4PF6、Cu(I)TCおよびCu(I)Brから選ばれるいずれか一種であることが好ましく、二価の銅塩はCu(II)(OAc)2・H2O、Cu(II)(OTf)2、Cu(II)(acac)2およびCu(II)ClO4・6H2Oから選ばれるいずれか一種であることが好ましい。ここで、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を意味する。TCはチオフェンカルボキシラート基を意味する。acacはアセチルアセトナート基を意味する。

【0031】
本発明の合成方法において、Lはキラルホスホラミダイト配位子(以下、配位子Lと称する)を表し、具体的には、キラルホスホラミダイト配位子は構造式L1、L2、L3、L4で表される配位子の中から選択されたいずれか一種であってもよく、上記の構造式から、L1がシス(cis)、L2がトランス(trans)、L3がシス(cis)、L4がトランス(trans)であることが分かる。

【0032】
本発明において、キラルホスホラミダイト配位子が構造式L1または構造式L2で表される配位子であるときに、反応生成物(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)の配置はS配置を主とする。キラルホスホラミダイト配位子が構造式L3または構造式L4で表される配位子であるときに、反応生成物(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)の配置はR配置を主とする。これにより、本発明において、キラルホスホラミダイト配位子を変えることにより、特定配置を有する反応生成物(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)が得られることが分かる。

【0033】
実質的に、上記配位子の構造式L1、L2、L3、L4から、これらの配位子の主体構造が完全に同一であり、いずれもD2対称のキラルホスホラミダイト配位子であることが分かる。但し、これらの配位子上の置換基が異なるため、本発明の最終生成物の配置の反転が生じてしまう。

【0034】
具体的には、構造式L1とL2で表される配位子(以下、それぞれ「配位子L1」、「配位子L2」と称する)を例として、その配位子上に置換基(すなわち、ビフェニル骨格の3,3’,5,5’の位置は水素である)を有しておらず、この場合、最終的に得られた生成物(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)の配置はS配置を主とする。そこで、本発明の合成方法において配位子L1またはL2を採用することにより、S配置の生成物(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)を効率的に製造できる。

【0035】
一方、構造式L3とL4で表される配位子(以下、それぞれ「配位子L3」、「配位子L4」と称する)を例として、その配位子上に全て置換基R4を有しており、すなわち、配位子のビフェニル骨格の3,3’,5,5’の位置の水素がメチル、エチル、アリル、フェニルまたはハロゲン原子などの置換基で置換される。具体的には、構造式L3とL4において、R4がそれぞれメチル、エチル、フェニルを表すときに、配位子の構造式は以下示すとおりである(以下の実施例において、順にそれぞれ「配位子L3-1」、「配位子L4-1」、「配位子L3-2」、「配位子L4-2」、「配位子L3-3」、「配位子L4-3」と称する)。

【0036】
【化5】
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【0037】
本発明において、配位子L3またはL4を採用するとき、最終的に得られる生成物(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)の配置はR配置を主とする。したがって、本発明の合成方法において配位子L3またはL4を採用することにより、R配置の生成物を効率的に製造できる(すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトン)。

【0038】
本発明のγ位キラル中心を有するα-ケトンの異なる鏡像異性体の合成は、概略して例えば、以下のようにして行うことができる。
反応容器に、銅塩、キラルホスホラミダイト配位子を加えて混合して触媒を形成した後、該反応容器に、一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンを有機溶剤に溶かして得られた溶液を加えて攪拌する。その後、該反応容器に、トリアルキルアルミニウムを滴加し、所定の反応温度で反応させる。
以下、この合成方法の詳細について説明する。

【0039】
本発明の合成方法において、まず室温で銅塩とキラルホスホラミダイト配位子から配位して配位触媒を形成することが好ましい。この触媒の存在下で、一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させる。

【0040】
配位触媒の形成においては、銅1molに対し、キラルホスホラミダイト配位子を2.0~2.2mol用いることが好ましい。

【0041】
本発明の合成方法は、極性溶剤または非極性溶剤の中で行ってもよく、高い収率が得られまた操作が簡単なことから、トルエン、キシレン、ハロゲノベンゼン、エチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミドおよびN,N-ジメチルアセトアミドの中から選ばれるいずれか一種の有機溶剤の中で行うことが好ましく、エチルエーテル、トルエンのような弱極性溶剤がさらに好ましく、エチルエーテルが最も好ましい。

【0042】
高い収率が得られまた操作が簡単なことから、本発明の合成方法は、反応温度が-80℃~-20℃であることが好ましく、-30℃~-50℃であることがより好ましい。本明細書における反応温度は、銅塩とキラルホスホラミダイト配位子から配位して形成された配位触媒の存在下で、一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させるときの「反応温度」を示すものであって、上記の配位触媒を製造するときの反応温度を示すのではない。

【0043】
高い収率が得られまた操作が簡単なことから、本発明の合成方法は、その反応時間が5時間~10時間であることが好ましく、6時間~8時間であることがより好ましい。本明細書における反応時間は、銅塩とキラルホスホラミダイト配位子から配位して形成された配位触媒の存在下で、一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとが不斉1,4-共役付加反応を発生させるときの「反応時間」を示すものであって、上記の配位触媒を製造するときの反応時間を示すのではなく、かつ配位触媒を製造するための時間も含まれない。

【0044】
一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトンと一般式(2)で表されるトリアルキルアルミニウムとを反応させるときに存在する触媒の量は、該触媒中の中心金属元素である銅を基準として、一般式(1)で表されるβ,γ-不飽和α-ケトン1molに対し、銅を1.5%mol~2.5%mol用いることが好ましく、2.0%mol~2.2%mol用いることがさらに好ましい。
【実施例】
【0045】
以下、本発明のγ位キラル中心を有するα-ケトンの合成方法について具体的な実施例を示す。本発明の保護範囲は以下の実施例に限定されるものでないことは明らかである。
以下の実施例において、触媒生成物が本発明の目標生成物であり、すなわち、一般式(3)で表されるγ位キラル中心を有するα-ケトンであり、「生成物」と称することがあり、それぞれ3a、3a’、3b、3b’、3c、3c’、3d、3d’、3e、3e’、3f、3f’、3g、3g’、3h、3h’、3i、3i’、3j、3j’、3k、3k’、3l、3l’、3m、3m’、3n、3n’で表される。
【実施例】
【0046】
ここで、触媒生成物3aおよび3a’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1およびR2がいずれもフェニルであるケトンを表し、3aは(R)配置で、3a’は(S)配置である。
触媒生成物3bおよび3b’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1が2-MeC64で、かつR2がPhであるケトンを表し、3bは(R)配置で、3b’は(S)配置である。
触媒生成物3cおよび3c’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1が3-MeC64で、かつR2がPhであるケトンを表し、3cは(R)配置で、3c’は(S)配置である。
触媒生成物3dおよび3d’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1が4-MeC64で、かつR2がPhであるケトンを表し、3dは(R)配置で、3d’は(S)配置である。
触媒生成物3eおよび3e’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1が4-MeOC64で、かつR2がPhであるケトンを表し、3eは(R)配置で、3e’は(S)配置である。
【実施例】
【0047】
触媒生成物3fおよび3f’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1が4-BrPhで、かつR2がPhであるケトンを表し、3fは(R)配置で、3f’は(S)配置である。
触媒生成物3gおよび3g’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1が2-naphthylで、かつR2がPhであるケトンを表し、3gは(R)配置で、3g’は(S)配置である。
触媒生成物3hおよび3h’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1がPhで、かつR2が2-MeC64であるケトンを表し、3hは(R)配置で、3h’は(S)配置である。
【実施例】
【0048】
触媒生成物3iおよび3i’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1がPhで、かつR2が3-MeC64であるケトンを表し、3iは(R)配置で、3i’は(S)配置である。
触媒生成物3jおよび3j’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1がPhで、かつR2が4-MeC64であるケトンを表し、3jは(R)配置で、3j’は(S)配置である。
触媒生成物3kおよび3k’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1がPhで、かつR2が4-MeOC64であるケトンを表し、3kは(R)配置で、3k’は(S)配置である。
【実施例】
【0049】
触媒生成物3lおよび3l’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1がPhで、かつR2が4-ClC64であるケトンを表し、3lは(R)配置で、3l’は(S)配置である。
触媒生成物3mおよび3m’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1がPhで、かつR2が2-naphthylであるケトンを表し、3mは(R)配置で、3m’は(S)配置である。
触媒生成物3nおよび3n’は鏡像異性体であり、両者はいずれも、一般式(3)でR1およびR2がいずれも4-MeOC64であるケトンを表し、3nは(R)配置で、3n’は(S)配置である。
【実施例】
【0050】
以下の実施例において、収率は以下の計算式に基づいて算出して得られた数値である。
【数1】
JP2013147487A_000007t.gif
【実施例】
【0051】
さらに、理論的に、R体のエナンチオ選択性(以下、「エナンチオ選択性(R)」ともいう。)およびS体のエナンチオ選択性(以下、「エナンチオ選択性(S)」ともいう。)は以下の計算式に基づいて算出して得られた数値である。
R体のエナンチオ選択性%=(R-S)÷(R+S)×100%
S体のエナンチオ選択性%=(S-R)÷(R+S)×100%
(計算式中、Rは、R体の含有率(mol%)であり、SはS体の含有率(mol%)である。)
【実施例】
【0052】
以下の実施例において、エナンチオ選択性の数値はHPLC(キラルカラム)により測定する。HPLC分析に用いられる機器は島津社のLC-201であり、具体的な操作条件は以下の通りである。日本ダイセル社製のCHIRALCEL OJ-Hキラルカラムを使用し、移動相が(n-ヘキサン/イソプロパノール=99.5/0.5)であり、移動相の流速が1.0mL/minであり、測定波長が254nmである。
【実施例】
【0053】
さらに、以下の実施例1~34において、合成後の各生成物に対していずれもNMR分析およびHRMS(EI)分析を行ったが、同一の生成物に対しては、便宜上最初に現れたときだけを具体的に記載し、以後の記載は省略する。
【実施例】
【0054】
NMR分析に用いられる機器はRohde&Schwar社のAdvance2B\400である。HRMS(EI)分析に用いられる機器はRohde&Schwarz社のBRUKERAVANCEである。また、上記の分析機器で検出された結果を用いて、以下の文献中の記載を参照して生成物が確定される。
文献1:X.Hu,H.Chen,X.Zhang,Angew.Chem.1999,110,3482;Angew.Chem.Int.Ed.1999,38,3518;
文献2:M.Shi,C.Wang,W.Zhang,Chem.Eur.J.2004,10,5507;
文献3:L.Liu,M.Wang,Tetrahedron:Asymmetry 2006,17,136;
文献4:A.Isleyen,Z.Dogan,Tetrahedron:Asymmetry 2007,18,679;
文献5:Y.Xie,H.Huang,X.Hu,Tetrahedron:Asymmetry 2009,20,1425.
【実施例】
【0055】
実施例1
触媒生成物3a(R1=Ph、R2=Ph、R3=Et)の製造
5mLの反応フラスコにおいて、Cu(II)(OAc)2・H2O(0.005mmol)および配位子L4-1(0.01mmol)を加え、N2で保護し、1mLの無水エチルエーテルを加え、室温で3時間攪拌し配位して、基質、すなわち一般式(1)においてR1=PhかつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトン(0.25mmol)を1mLの無水エチルエーテルに溶かし、反応系に滴加して5分間攪拌する。トリエチルアルミニウム(0.375mmol、1.0Mのn-ヘキサン溶液)をゆっくりと滴加する。系は-20℃の反応温度で反応し、かつ薄層クロマトグラフィー(thin-layer chromatography、以下単に「TLC」と称する)で反応を監視し、反応が6時間で終了し、塩化アンモニウムの飽和溶液を加えて急冷し、酢酸エステル(5ml×3)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮する。酢酸エステル/リグロイン=1:10のカラムクロマトグラフィーで生成物3aが得られ、収率が84%で、エナンチオ選択性が91%(R)である。生成物に対して1H NMR分析、13C NMR分析およびHRMS(EI)分析を行った。分析結果は以下の通りである。
【実施例】
【0056】
1H NMR(400Hz,CDCl3)δ 7.92-7.87(m,2H)、7.55-7.50(m,1H)、7.45-7.40(m,2H)、7.31-7.15(m,5H)、3.31-3.22(m,3H)、1.85-1.74(m,1H)、1.70-1.57(m,1H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(400 MHz,CDCl3)δ 199.2、144.6、137.2、132.9、128.5、128.4、128.0、127.6、126.2、45.6、43.0、29.2、12.1
HRMS(EI):C13163[M-H]+理論計算値:287.1358で、実質検出値:287.1346である。
【実施例】
【0057】
実施例2
上記の実施例1において、系は-30℃の反応温度で反応し、反応が8時間で終了し、そのほかは実施例1と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が92%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0058】
実施例3
上記の実施例1において、系は-78℃の反応温度で反応し、反応が10時間で終了し、そのほかは実施例1と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が56%で、エナンチオ選択性が86%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0059】
実施例4
上記の実施例2において、有機溶剤としてエチルエーテルの代わりにトルエンを用いて、銅塩としてCu(I)(C66)OTf(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例2と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が63%で、エナンチオ選択性が60%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0060】
実施例5
上記の実施例4において、銅塩としてCu(I)(MeCN)4PF6(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例4と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が73%で、エナンチオ選択性が48%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0061】
実施例6
上記の実施例4において、銅塩としてCu(II)(OTf)2(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例4と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が55%で、エナンチオ選択性が36%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0062】
実施例7
上記の実施例4において、銅塩としてCu(II)(acac)2(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例4と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が88%で、エナンチオ選択性が85%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0063】
実施例8
上記の実施例4において、銅塩としてCu(I)Br(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例4と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が76%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0064】
実施例9
上記の実施例4において、銅塩としてCu(I)TC(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例4と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が78%で、エナンチオ選択性が28%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0065】
実施例10
上記の実施例4において、銅塩としてCu(II)ClO4・6H2O(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例4と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が76%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0066】
実施例11
上記の実施例2において、有機溶剤としてエチルエーテルの代わりにトルエンを用いて、そのほかは実施例2と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が83%で、エナンチオ選択性が87%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0067】
実施例12
実施例11において、有機溶剤としてトルエンをイソプロピルエーテルに代えて、そのほかは実施例11と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が78%で、エナンチオ選択性が90%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0068】
実施例13
実施例11において、有機溶剤としてトルエンをジクロロメタンに代えて、そのほかは実施例11と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が81%で、エナンチオ選択性が83%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0069】
実施例14
実施例11において、有機溶剤としてトルエンをテトラヒドロフランに代えて、銅塩としてCu(II)ClO4・6H2O(0.005mmol)を採用し、そのほかは実施例11と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が69%で、エナンチオ選択性が38%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0070】
実施例15
5mLの反応フラスコにおいて、Cu(II)(OAc)2・H2O(0.005mmol)および配位子L1(0.01mmol)を加え、N2で保護し、1mLの無水エチルエーテルを加え、室温で3時間攪拌し配位して、基質である一般式(1)においてR1=PhかつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトン(0.25mmol)を1mLの無水エチルエーテルに溶かし、反応系に滴加して5分間攪拌する。トリエチルアルミニウム(0.375mmol、1.0Mのn-ヘキサン溶液)をゆっくりと滴加する。系は-50℃で反応し、TLCで反応を監視し、反応が8時間で終了し、塩化アンモニウムの飽和溶液を加えて急冷し、酢酸エステル(5ml×3)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮する。酢酸エステル/リグロイン=1:10のカラムクロマトグラフィーで生成物3a’が得られ、収率が78%で、エナンチオ選択性が81%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0071】
実施例16
上記の実施例15において、配位子として配位子L2(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3a’が得られ、収率が76%で、エナンチオ選択性が68%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0072】
実施例17
実施例15において、配位子として配位子L3-1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が80%で、エナンチオ選択性が82%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0073】
実施例18
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が93%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0074】
実施例19
実施例15において、配位子として配位子L4-2(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が81%で、エナンチオ選択性が62%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0075】
実施例20
実施例15において、配位子として配位子L4-3(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3aが得られ、収率が75%で、エナンチオ選択性が56%(R)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0076】
実施例21-1
実施例18と完全に同じである。
【実施例】
【0077】
実施例21-2
実施例15と完全に同じである。
【実施例】
【0078】
実施例22-1
触媒生成物3b(R1=2-MeC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=2-MeC64かつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3bが得られ、収率が76%で、エナンチオ選択性が80%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0079】
1H NMR(400Hz,CDCl3)δ 7.92-7.88(m,2H)、7.55-7.50(m,1H)、7.45-7.40(m,2H)、7.22-7.05(m,4H)、3.66-3.55(m,1H)、3.30-3.20(m,2H)、2.38(s,3H)、1.85-1.57(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H)、
13C NMR(400 MHz,CDCl3)δ 198.2、163.5、145.0、130.6、128.5、127.8、126.4、113.8、55.7、45.5、43.4、29.5、12.3、
HRMS(EI):C1719O[M+Na]+理論計算値:253.1592で、実質検出値:253.1599である。
【実施例】
【0080】
実施例22-2
触媒生成物3b’(R1=2-MeC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例22-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例22-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3b’が得られ、収率が79%で、エナンチオ選択性が78%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0081】
実施例23-1
触媒生成物3c(R1=3-MeC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=3-MeC64かつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3cが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が94%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400Hz,CDCl3)δ 7.93-7.90(m,2H)、7.56-7.50(m,1H)、7.46-7.40(m,2H)、7.21-6.80(m,4H)、3.31-3.15(m,3H)、3.30-3.20(m,2H)、2.34(s,3H)、1.84-1.60(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(400 MHz,CDCl3)δ 199.5、144.9、138.1、137.6、133.1、128.8、128.5、128.3、127.2、124.8、45.9、43.2、29.5、21.7、12.2である。
【実施例】
【0082】
実施例23-2
触媒生成物3c’(R1=3-MeC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例23-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例23-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3c’が得られ、収率が85%で、エナンチオ選択性が90%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0083】
実施例24-1
触媒生成物3d(R1=4-MeC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=4-MeC64かつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3dが得られ、収率が84%で、エナンチオ選択性が94%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0084】
1H NMR(400Hz,CDCl3)δ 7.93-7.88(m,2H)、7.56-7.51(m,1H)、7.46-7.40(m,2H)、7.16-7.05(m,4H)、3.30-3.15(m,3H)、2.34(s,3H)、1.84-1.60(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(400 MHz,CDCl3)δ 199.5、141.8、137.5、135.9、133.1、129.3、128.7、128.6、128.3、127.7、45.9、42.8、29.4、21.2、12.3である。
【実施例】
【0085】
実施例24-2
触媒生成物3d’(R1=4-MeC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例24-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例24-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3d’が得られ、収率が79%で、エナンチオ選択性が90%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0086】
実施例25-1
触媒生成物3e(R1=4-MeOC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=4-MeOC64かつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3eが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が93%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0087】
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.90-7.86(m,2H)、7.57-7.51(m,1H)、7.46-7.39(m,2H)、7.15-7.05(m,4H)、3.30-3.17(m,3H)、1.83-1.58(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 199.0、144.2、137.3、133.2、131.6、129.6、129.3、128.2、120.2、45.5、42.5、29.4、12.2である。
【実施例】
【0088】
実施例25-2
触媒生成物3e’(R1=4-MeOC64、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例25-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例25-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3e’が得られ、収率が81%で、エナンチオ選択性が98%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0089】
実施例26-1
触媒生成物3f(R1=4-BrPh、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=4-BrPhかつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3fが得られ、収率が81%で、エナンチオ選択性が92%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0090】
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.93-7.88(m,2H)、7.55-7.50(m,1H)、7.45-7.39(m,2H)、7.17-7.12(m,2H)、6.85-6.80(m,2H)、3.76(s,3H)、3.28-3.14(m,3H)、1.82-1.70(m,1H)、1.66-1.54(m,1H)、0.79(t,J=7.2Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 199.5、158.0、137.3、136.7、132.9、128.6、128.5、128.1、113.8、55.2、45.9、42.3、29.4、12.2である。
【実施例】
【0091】
実施例26-2
触媒生成物3f’(R1=4-BrPh、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例26-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例26-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3f’が得られ、収率が86%で、エナンチオ選択性が73%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0092】
実施例27-1
触媒生成物3g(R1=2-naphthyl、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=2-naphthylかつR2=Phであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3gが得られ、収率が80%で、エナンチオ選択性が88%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0093】
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.93-7.89(m,2H)、7.80-7.76(m,3H)、7.66(s,1H)、7.56-7.50(m,1H)、7.47-7.38(m,5H)、3.45-3.10(m,3H)、1.95-1.64(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H)、
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 199.3、142.3、137.6、133.8、133.1、132.5、128.7、128.5、128.2、127.8、127.7、126.4、126.1、125.4、45.8、43.3、29.3、12.3である。
【実施例】
【0094】
実施例27-2
触媒生成物3g’(R1=2-naphthyl、R2=Ph、R3=Et)の製造
実施例27-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例27-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3g’が得られ、収率が83%で、エナンチオ選択性が91%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0095】
実施例28-1
触媒生成物3h(R1=Ph、R2=2-MeC64、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=PhかつR2=2-MeC64であるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3hが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が76%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.87-7.86(d,J=4Hz,2H)、7.52-7.50(m,1H)、7.38-7.29(m,4H)、7.15-7.12(m,2H)、3.20-3.10(m,3H)、2.39(s,3H)、1.83-1.55(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 204.2、144.5、138.8、137.7、131.9、131.1、128.6、128.2、127.9、126.5、125.7、48.8、43.6、29.6、20.9、12.3である。
【実施例】
【0096】
実施例28-2
触媒生成物3h’(R1=Ph、R2=2-MeC64、R3=Et)の製造
実施例28-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例28-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3h’が得られ、収率が78%で、エナンチオ選択性が79%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0097】
実施例29-1
触媒生成物3i(R1=Ph、R2=3-MeC64、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=PhかつR2=3-MeC64であるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3iが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が94%(R)である。生成物に対して1H NMR分析および13C NMR分析を行った。分析結果は以下の通りである。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.89-7.87(d,J=8Hz,2H)、7.55-7.52(m,1H)、7.37-7.30(m,4H)、7.17-7.14(m,2H)、3.23-3.15(m,3H)、2.38(s,3H)、1.84-1.56(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 199.7、145.1、138.4、137.5、133.8、128.8、128.3、127.8、126.4、125.4、45.6、43.2、29.3、21.5、12.3である。
【実施例】
【0098】
実施例29-2
触媒生成物3i’(R1=Ph、R2=3-MeC64、R3=Et)の製造
実施例29-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例29-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3i’が得られ、収率が85%で、エナンチオ選択性が90%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0099】
実施例30-1
触媒生成物3j(R1=Ph、R2=4-MeC64、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=PhかつR2=4-MeC64であるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3jが得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が92%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.85-7.83(d,J=8Hz,2H)、7.53-7.50(m,1H)、7.39-7.31(m,3H)、7.16-7.13(m,2H)、3.23-3.12(m,3H)、2.39(s,3H)、1.84-1.55(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 198.6、145.7、142.8、134.7、129.9、128.8、128.1、48.7、43.5、29.3、21.3、11.2である。
【実施例】
【0100】
実施例30-2
触媒生成物3j’(R1=Ph、R2=4-MeC64、R3=Et)の製造
実施例30-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例30-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3j’が得られ、収率が82%で、エナンチオ選択性が96%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0101】
実施例31-1
触媒生成物3k(R1=Ph、R2=4-MeOC64、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=PhかつR2=4-MeOC64であるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3kが得られ、収率が87%で、エナンチオ選択性が91%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0102】
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.90-7.87(d,J=12Hz,2H)、7.53-7.50(m,1H)、7.33-7.18(m,2H)、7.17-7.15(m,2H)、3.85(s,3H)、3.26-3.17(m,3H)、1.82-1.56(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H)
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 199.5、143.2、137.4、135.5、133.1、130.5、128.7、128.2、126.3、126.0、125.3、45.6、37.5、29.5、20.1、12.1である。
【実施例】
【0103】
実施例31-2
触媒生成物3k’(R1=Ph、R2=4-MeOC64、R3=Et)の製造
実施例31-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例31-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3k’が得られ、収率が78%で、エナンチオ選択性が97%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0104】
実施例32-1
触媒生成物3l(R1=Ph、R2=4-ClC64、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=PhかつR2=4-ClC64であるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3lが得られ、収率が87%で、エナンチオ選択性が87%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.85-7.80(d,J=8Hz,2H)、7.50-7.43(m,1H)、7.31-7.20(m,3H)、7.14-7.10(m,2H)、3.22-3.09(m,3H)、1.81-1.52(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 198.3、144.7、139.5、135.9、129.6、129.0、128.6、127.6、126.5、45.7、43.2、29.4、12.2である。
【実施例】
【0105】
実施例32-2
触媒生成物3l’(R1=Ph、R2=4-ClC64、R3=Et)の製造
実施例32-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例32-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3l’が得られ、収率が87%で、エナンチオ選択性が71%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0106】
実施例33-1
触媒生成物3m(R1=Ph、R2=2-naphthyl、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=PhかつR2=2-naphthylであるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3mが得られ、収率が84%で、エナンチオ選択性が91%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
【実施例】
【0107】
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.03-7.92(m,2H)、7.90-7.82(m,3H)、7.79(s,1H)、7.72-7.69(m,1H)、7.50-7.42(m,5H)、3.49-3.19(m,3H)、1.82-1.63(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 199.8、143.2、138.6、133.9、133.3、132.7、129.8、128.5、128.3、127.9、127.5、126.6、126.3、125.6、45.7、43.2、29.4、12.1である。
【実施例】
【0108】
実施例33-2
触媒生成物3m’(R1=Ph、R2=2-naphthyl、R3=Et)の製造
実施例33-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例33-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3m’が得られ、収率が79%で、エナンチオ選択性が86%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。
【実施例】
【0109】
実施例34-1
触媒生成物3n(R1=4-MeOC64、R2=4-MeOC64、R3=Et)の製造
実施例15において、配位子として配位子L4-1(0.01mmol)を加え、基質として一般式(1)においてR1=4-MeOC64かつR2=4-MeOC64であるβ,γ-不飽和α-ケトンを用いて、そのほかは実施例15と同じ形態に基づいて行う。生成物3nが得られ、収率が90%で、エナンチオ選択性>99.9%(R)である。生成物に対して行った1H NMR分析および13C NMR分析の結果は以下の通りである。
1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.90-7.86(m,2H)、7.15-7.10(m,2H)、6.91-6.88(m,1H)、6.84-6.80(m,2H)、3.85(s,3H)、3.77(s,3H)、3.33-3.13(m,3H)、1.80-1.61(m,2H)、0.80(t,J=7.4 Hz,3H);
13C NMR(100 MHz,CDCl3)δ 198.1、163.5、158.1、137.0、130.6、130.5、126.6、113.9、55.6、55.4、45.7、42.6、29.5、12.3である。
【実施例】
【0110】
実施例34-2
触媒生成物3n’(R1=4-MeOC64、R2=4-MeOC64、R3=Et)の製造
実施例34-1において、配位子として配位子L1(0.01mmol)を加え、そのほかは実施例34-1と同じ形態に基づいて行う。生成物3n’が得られ、収率が89%で、エナンチオ選択性>99.9%(S)である。
1H NMR、13C NMRおよびHRMS(EI)分析結果によって生成物を確定する。