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明細書 :流量制御方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5037443号 (P5037443)
公開番号 特開2010-026576 (P2010-026576A)
登録日 平成24年7月13日(2012.7.13)
発行日 平成24年9月26日(2012.9.26)
公開日 平成22年2月4日(2010.2.4)
発明の名称または考案の名称 流量制御方法
国際特許分類 G05D   7/06        (2006.01)
G01F   1/00        (2006.01)
FI G05D 7/06 Z
G01F 1/00 X
請求項の数または発明の数 5
全頁数 10
出願番号 特願2008-183752 (P2008-183752)
出願日 平成20年7月15日(2008.7.15)
審査請求日 平成23年2月17日(2011.2.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390026996
【氏名又は名称】東京計装株式会社
【識別番号】506259634
【氏名又は名称】清華大学
発明者または考案者 【氏名】稲田 豊
【氏名】仲里 敏
【氏名】林 卓矢
【氏名】藤井 徹
【氏名】曹 麗
【氏名】侯 徳▲金▼
個別代理人の代理人 【識別番号】100075948、【弁理士】、【氏名又は名称】日比谷 征彦
審査官 【審査官】川東 孝至
参考文献・文献 特開昭58-151603(JP,A)
特開昭60-144804(JP,A)
調査した分野 G05D 7/00- 7/06
G01F 1/00
特許請求の範囲 【請求項1】
流量計により流体の流量を計測し、比例ゲインを用いた比例制御動作により制御弁を駆動して流量制御を行う場合に、予めオフラインにおいて制御プロセスの条件を求めておき、オンラインにおいてこれらの条件を使用して前記比例ゲインを更新し、更新した前記比例ゲインを用いて流体制御を行う流量制御方法において、
前記オフラインにおいては、前記制御弁の入口側の圧力を一定にして、前記制御弁を全閉状態と最大開度の間で駆動して、前記制御弁の開度と前記流量計から得た流量との対応関係から求めた勾配の逆数と、前記勾配を前記制御弁の最大開度時の流量で除して得られる正規化比例定数と、前記制御弁の各開度に対応する前記流量計から得た各流量を前記制御弁の最大開度時の流量で除して求めた正規化流量を前記制御弁の開度と対応させたデータとを演算制御装置に予め入力する予備工程を有し、
前記オンラインにおいては、前記制御弁の運転中の開度とそれに対応する流量を計測する第1の工程と、
前記制御弁の運転中の開度に対応すべき正規化流量を、予め入力しておいた前記データから読み出す第2の工程と、
前記制御弁の運転中の開度に対応する実流量を流量計で計測して、得られた実流量を前記第2の工程で読み出した前記正規化流量で除して、運転中の環境に対応する前記制御弁の最大開度時の流量を演算によって求める第3の工程と、
該第3の工程で求めた前記制御弁の最大開度での流量と前記オフラインで設定した前記正規化比例定数とを基に前記制御弁の開度と流量の関係から得られる前記勾配を算出し、その逆数から新たな前記比例ゲインを求めて前記演算制御装置に設定する第4の工程と、
前記流量計により流量を測定しながら前記比例ゲインを使う比例制御動作により前記制御弁を駆動して、前記流量をフィードバック制御する第5の工程とから成り、
前記第1~第5の工程を繰り返すことを特徴とする流量制御方法。
【請求項2】
流量計により流体の流量を測定しながら前記比例ゲインを使う比例動作により流体の流量制御を行う場合に、前記制御弁の複数の開度に対応する流量の関係を近似式に近似し、運転中の前記開度に対応する流量の微分係数及び流量の正規化微分係数を求めて前記制御弁の最大開度時の流量を算出し、これを用いて比例ゲインを得ることを特徴とする請求項1に記載の流量制御方法。
【請求項3】
前記開度に対応する前記制御弁の最大開度時の流量は、前記流量を使って求めた最大開度時の流量と前記流量の前記微分係数を使って求めた最大開度時の流量のそれぞれに重み係数を乗じ、平均化して求めることを特徴とする請求項2に記載の流量制御方法。
【請求項4】
前記制御弁の最大開度時の流量は前記制御弁を使用する開度範囲での最大開度における最大流量であることを特徴とする請求項1~3の何れか1つの請求項に記載の流量制御方法。
【請求項5】
前記制御弁の開度はロータリエンコーダにより求めることを特徴とする請求項1~4の何れか1つの請求項に記載の流量制御方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流量を制御する流量制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の流量制御システムでは、流体の流量を制御するために比例制御を利用する方法が数多く提案されている。これらの比例制御動作を使用した流量制御法では、流量制御システムを工場から出荷し、又は現場で配管設置する際に、最適と思われる比例ゲインを制御装置に固定的に設定し、流量計からの流量情報に基づいて、目標とする流量と流量計から得られる現実の流量との間に偏差が生じないようにフィードバックして制御弁を駆動する。
【0003】
しかし、上述の比例ゲインは制御システムに使われる制御弁の入口側の圧力が一定の状態において、制御システムに使われる制御弁の開度と流量との関係から最適化されるもので、制御弁の入口側の圧力が変動した場合には最適化の条件が満たされなくなる結果、初期に固定設定された比例ゲインによる最適な制御は保証されなくなり、応答の速い流量制御の実施が困難になる虞れがある。
【0004】
また、制御弁を使う流量制御方法においては、ステッピングモータの回転運動がスライド運動に変換されてダイヤフラムやニードル等の流量調節部を駆動し、流体が制御弁を通過するときの通過断面積を調整することが行われる。即ち、流体の通過断面積はニードル等がスライドする距離に比例するため、制御弁の開度もパルスで入力するステップの数によって調整可能と考えられている。
【0005】
しかし、現実に駆動パルスと制御弁の動きを連動させようとすると、特に高速で作動させる場合には、制御弁が駆動パルス通りに駆動しない脱調現象が屡々生じ、与えたパルスの数に応じた制御弁の開度が得られなくなって、制御弁の最適な開度を一義的に決められない不具合が生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように従来の流量制御方法では、配管内の圧力や流量、温度などの環境条件、特に前述した制御弁2の入口側の圧力が大きく変化すると、最初に設定した比例ゲインが必ずしも最適ではなくなる。従って、 制御弁の開度を調整しようとしても、特に少量の流体制御の場合にはオーバーシュートやアンダシュート等の問題が生じて応答性が低下し、安定した流量制御が不可能になる。また、環境条件に的確に対応するには、きめ細かな圧力測定が必要になって制御システムが複雑になる。
【0007】
本発明の目的は、上述した問題点を解消し、配管内における圧力等の状態変化に対応できるように、比例制御動作を行うに際して、最適な比例ゲインに自動的に更新し、良好な制御を行う流量制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る流量制御方法は、流量計により流体の流量を計測し、比例ゲインを用いた比例制御動作により制御弁を駆動して流量制御を行う場合に、予めオフラインにおいて制御プロセスの条件を求めておき、オンラインにおいてこれらの条件を使用して前記比例ゲインを更新し、更新した前記比例ゲインを用いて流体制御を行う流量制御方法において、前記オフラインにおいては、前記制御弁の入口側の圧力を一定にして、前記制御弁を全閉状態と最大開度の間で駆動して、前記制御弁の開度と前記流量計から得た流量との対応関係から求めた勾配の逆数と、前記勾配を前記制御弁の最大開度時の流量で除して得られる正規化比例定数と、前記制御弁の各開度に対応する前記流量計から得た各流量を前記制御弁の最大開度時の流量で除して求めた正規化流量を前記制御弁の開度と対応させたデータとを演算制御装置に予め入力する予備工程を有し、前記オンラインにおいては、前記制御弁の運転中の開度とそれに対応する流量を計測する第1の工程と、前記制御弁の運転中の開度に対応すべき正規化流量を、予め入力しておいた前記データから読み出す第2の工程と、前記制御弁の運転中の開度に対応する実流量を流量計で計測して、得られた実流量を前記第2の工程で読み出した前記正規化流量で除して、運転中の環境に対応する前記制御弁の最大開度時の流量を演算によって求める第3の工程と、該第3の工程で求めた前記制御弁の最大開度での流量と前記オフラインで設定した前記正規化比例定数とを基に前記制御弁の開度と流量の関係から得られる前記勾配を算出し、その逆数から新たな前記比例ゲインを求めて前記演算制御装置に設定する第4の工程と、前記流量計により流量を測定しながら前記比例ゲインを使う比例制御動作により前記制御弁を駆動して、前記流量をフィードバック制御する第5の工程とから成り、前記第1~第5の工程を繰り返すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る流量制御方法は、簡素な制御システムを用いて、最適な比例ゲインを自動的に得て、良好な流量制御を行う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は流量制御システムの構成図である。流体が流れる配管1に、開度を調整する例えばニードルを備えた制御弁2、流量計3が直列的に配置されている。制御弁2には開度を検出するロータリエンコーダ4が配置され、流量計3の出力、ロータリエンコーダ4の出力は演算制御装置5に接続され、演算制御装置5の出力は制御弁2に接続されている。
【0012】
流体は配管1の配管入口6から流入し、制御弁2によって流量を調節され、流量計3により流量が測定されて配管出口7に至る。
【0013】
流量計3が測定した流量値は逐次に演算制御装置5に送られ、制御弁2の開度を測定するロータリエンコーダ4からの情報も演算制御装置5に送られて逐次に演算処理される。
【0014】
流量制御用の制御弁には、様々な種類が使用可能であるが、本実施例ではニードル弁が使われている。流量計についても種々の形式が使用可能であるが、本実施例においては超音波流量計が用いられている。
【0015】
本実施例の眼目は、配管入口6の圧力変化によって最適値からずれるに至った比例制御動作(P動作)の比例ゲインを、オンラインで適切に更新してゆくことにある。比例制御動作に当たっては、制御弁2の開度をロータリエンコーダ4によって正確に把握し、予め入力しておいた開度に対する正規化流量を読み出して、環境変化後に推定される制御弁2の最大開度での流量を算出し、その結果を基に更新した比例ゲインを用いてフィードバック制御する。
【0016】
図2は配管入口6での圧力Pの下で制御弁2の開度dを変えて、得られた流量Fをグラフ化したものである。これにより、初期の立ち上がり部分から勾配Kと、制御弁2の最大開度dpまで開いた時の最大流量Fpが定義される。
【0017】
図3は配管入口6での圧力をPa~Pdまで変えた場合のグラフ図である。図3から各圧力における勾配Ka、Kb、Kc、Kdと最大開度での流量Fap、Fbp、Fcp、Fdpがそれぞれ求められる。
【0018】
図4は入口6での圧力が変化した場合に、各開度において得られた流量値Fa、Fb、Fc、Fdを、その時々の開度に対応して求まる制御弁2の最大開度での流量Fap、Fbp、Fcp、Fdpで除して正規化した正規化流量をグラフ化したものである。図4は配管入口6の圧力が変化しても、各開度に対する流量は正規化によって一定になることを示しており、このことから(1)式が成立することが分かる。
Fa/Fap=Fb/Fbp=Fc/Fcp=Fd/Fdp ・・・(1)
【0019】
従って、運転中の流量がFeであるならば、それに対応する制御弁2の最大開度での流量Fepは(1)式を変換した(2)式から求められることになる。
Fep=Fe/(Fa/Fap) ・・・(2)
【0020】
即ち、(2)式は制御弁2の開度が固定されていても、環境変化によって配管入口6の圧力が変動して流量がFaからFeに変動した場合に、制御弁2の最大開度での流量もFapからFepに変動し、その値は正規化流量(Fa/Fap)が既知であれば、現実の流量Feと合わせて演算により推定可能であることを示している。
【0021】
また、図4に示した関係から流量は正規化されると、制御弁2の開度に対してはほぼ一致して概略1本の曲線で表されるため、正規化後の曲線の立ち上がり線形部分から、入口側圧力には依存しない正規化された比例定数Kzを定義することができる。この正規化比例定数Kzは図3に示す各入口側圧力に応じた勾配(Ka~Kd)と、それぞれの制御弁2の最大開度での流量(Fap~Fdp)との比に相当し、次の(3)式で表すことができる。
Kz=Ka/Fap=Kb/Fbp=Kc/Fcp=Kd/Fdp ・・・(3)
【0022】
図3から分かるように、いま流量制御時の環境条件が変化して、圧力が例えば図示しないPeになったとすると、そのときの勾配Ke及びその逆数である比例ゲイン(1/Ke)も変わるはずである。この際に、勾配Keは(3)式を変換した次の(4)式で表すことができる。
Ke=Kz×Fep ・・・(4)
【0023】
(4)式から、求めるべき勾配Keは、正規化比例定数Kzに(2)式で求めた制御弁2の最大開度時の流量Fepを乗ずれば得られることが分る。このうち、正規化比例定数Kzは例えば一定圧力Pjの下に開度djと流量Fjの関係を得て、その勾配とその開度に対応する制御弁2の最大開度での流量Fjpから求めることができる。
【0024】
しかし、制御弁2の最大開度での流量を制御動作中に毎回計測することは事実上不可能に近い。その課題を解決するために、本実施例ではロータリエンコーダ4を使って正確に求めた運転中の制御弁2の開度と、その開度の値に対応する流量と正規化流量を求めて演算制御装置に予め入力し、現実の流量と共に(2)式に代入して変動後の制御弁2の最大開度での流量を演算する。
【0025】
次いで、(4)式に従って得られた制御弁2の最大開度での流量に、これも予め入力しておいた正規化比例定数Kzを乗じて、環境が変化した後の勾配を求め、その逆数から新しい比例ゲイン(1/Ke)を算出する。
【0026】
これまでの記述では制御弁2の最大開度とそれに対応する流量を最大流量と定義したが、最大開度とは必ずしも制御弁2を全開した状態での開度とする必要はなく、制御弁2を通常に制御する開度範囲を規定し、その開度範囲内で最も開いた状態での開度としてもよい。
【0027】
図5に示すフローチャート図に従って実施例1を説明する。図5のフローチャート図では、予めオフラインのステップS1において制御弁2の最大開度までの各開度dの値をロータリエンコーダ4を使って正確に求める。この開度に対応する流量Fjと、制御弁の最大開度における流量Fjpと、各流量を制御弁2の最大開度での流量Fjpで除して得た正規化流量(Fj/Fjp)を制御弁2の各開度に対応させたデータと、制御弁2の開度と流量の関係式における線形部分の勾配Kjとその逆数である比例ゲイン(1/Kj)と、制御弁2の開度と正規化流量の関係式の勾配である正規化比例定数Kzとを、予め定めて演算制御装置5に入力する。データの作成に当たっては、なるべくは多くの開度とそれに対応する流量を計測しておくことが望ましい。
【0028】
本実施例では制御弁2の開度は、ロータリエンコーダ4を使用して求めているが、制御弁2を駆動するパルスモータの駆動パルスを計数することによっても測定可能である。
【0029】
オンラインにおいては、ステップS2において、運転中の制御弁2の開度dkをロータリエンコーダ4で計測し、流量計3によって流量Fkを求めてデータとして演算制御装置5に取り込む。次に、ステップS3に進んで運転中の制御弁2の開度dkに対応する実流量Fkに対応すべき正規化流量(Fj/Fjp)を、入力済みの正規化流量データから読み出す。
【0030】
ステップS4では、環境の変化によって変動した制御弁2の最大開度における流量Fkpを、流量計3で測定される実流量Fkとデータとして入力済みの正規化流量(Fj/Fjp)とから(2)式によって求める。このように算出された制御弁2の最大開度での流量を既知の正規化比例定数Kzと共に(4)式に代入すれば、ステップS5において更新されるべき比例勾配Kkが求まり、ステップS6において比例勾配Kkの逆数である比例ゲイン(1/Kk)が更新されることになる。
【0031】
このように、その時々の状況に応じた最適な比例ゲイン(1/Kk)を求めて、自動更新することを繰り返せば、継続して応答の速い流量制御が可能になる。
【実施例2】
【0032】
図6は図2と同様に制御弁2の開度と流量の関係を示したグラフ図である。図6には開度と流量の対応関係を示した曲線の上に、各開度に対応して演算された流量Fの微分係数F’が表示されている。流量の微分係数F’は制御弁2の開度と流量の関係を近似式に近似し、連続して測定された隣り合う各開度と流量の勾配から求める。しかし、流量の微分係数F’は制御弁2の開度と流量の関係を高次の方程式に近似して、そこから数学的な微分法によって求めてもよい。
【0033】
実施例2に基づく制御方法では、実施例1が制御弁2の開度の情報を直接利用するのに対し、流量の微分係数F’を使用する。
【0034】
図7は実施例2の制御の流れを示したフローチャート図である。予め、オフラインのステップS1において、制御弁2の開度と流量のデータを測定し、それらの関係式における線形部の勾配Kjとその逆数である比例ゲイン(1/Kj)と、制御弁2の最大開度での流量を求めて各流量を正規化した正規化流量と、制御弁2の開度と正規化流量の関係式における直線部分の勾配である正規化比例定数Kzとを定める。入力した開度と流量のデータから近似式を求め、その近似式から各開度における流量の微分係数を算出して、それらと共に制御弁2の最大開度の流量で正規化した正規化微分係数とをデータにして演算制御装置5に入力する。
【0035】
次に、オンラインにおいてはステップS2において運転中の制御弁2の複数の開度dmをロータリエンコーダ4により正確に計測し、流量Fmを流量計3により計測する。更に、ステップ3において計測された制御弁2の開度dmに対応する流量Fmの正規化微分係数(Fj’/Fjp)を入力済みの正規化微分係数データから読み出す。
【0036】
微分係数を利用する場合には、制御弁2の開度dmに対する流量Fmのデータとして、連続した開度と流量の関係式における2点、例えば(d3、F3)と(d4、F4)が得られる。この環境下における制御弁2の最大開度での流量Fmpは、現開度において実際に計測された勾配(F4-F3)/(d4-d3)と、その開度に対応する正規化微分係数を予め保存しておいたデータから得て、次の(5)式から求める。
Fmp={(F4-F3)/(d4-d3)}/(Fj’/Fjp) ・・・(5)
【0037】
このように、図7のフローチャート図ではステップS4において計測したデータから得た勾配を正規化微分係数で除して、現実の制御弁2の開度に対応する最大開度時の流量Fmpを(5)式に従って推定する。制御弁2の最大開度時の流量Fmpが求まると、ステップS5に移って入力済みの正規化比例定数Kzと共に(4)式に代入して新しい勾配Kmが算出される。
【0038】
ステップS6では求めた新しい勾配Kmの逆数から新しい比例ゲイン(1/Km)を算出し、求めた新しい比例ゲインによって制御弁2を制御する。
【実施例3】
【0039】
これまで制御弁2の最大開度時の流量を求めるに当っては、実施例1では制御弁の開度と流量そのものを利用する方法を用い、実施例2では制御弁2の開度と流量の微分係数を利用する方法を示した。これらに対して、実施例3では制御弁2の開度と流量の関係から求めた最大開度時の流量と、制御弁2の開度と流量の微分係数の関係から求めた最大開度時の流量それぞれに重みを付けて平均化する(6)式を使うことによって制御を行う。
Fpav=(Fp1×ρ1+Fp2×ρ2)/(ρ1+ρ2) ・・・(6)
【0040】
ここで、Fpavは重み付の平均化演算で求めた最大開度時の流量である。
Fp1は開度と流量から求めた制御弁2の最大開度時の流量である。
ρ1は開度と流量によって推定された最大開度時の流量に対する重み係数である。
Fp2は制御弁2の開度と流量の微分係数F’から求めた最大開度時の流量である。
ρ2は制御弁2の開度と流量の微分係数F’によって推定された最大開度時の流量に対する重み係数である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】制御システムの構成図である。
【図2】一定圧力における制御弁の開度と流量の関係のグラフ図である。
【図3】複数の入力圧力の基で、制御弁の開度と流量の関係のグラフ図である。
【図4】正規化後の流量と制御弁の開度との関係のグラフ図である。
【図5】実施例1の制御の流れのフローチャート図である。
【図6】一定圧力における開度と流量の近似式において各開度に対する流量の微分係数を表示したグラフ図である。
【図7】実施例2の制御の流れのフローチャート図である。
【符号の説明】
【0042】
1 配管
2 制御弁
3 流量計
4 ロータリエンコーダ
5 演算制御装置
6 配管入口
7 配管出口
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6