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明細書 :メルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物及びその組成物、並びにインプリント用ソフトテンプレート

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2015-501296 (P2015-501296A)
公報種別 公表特許公報(A)
公表日 平成27年1月15日(2015.1.15)
発明の名称または考案の名称 メルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物及びその組成物、並びにインプリント用ソフトテンプレート
国際特許分類 C07F   7/21        (2006.01)
H01L  21/027       (2006.01)
C08G  77/28        (2006.01)
C08G  75/04        (2006.01)
FI C07F 7/21 CSP
H01L 21/30 502D
C08G 77/28
C08G 75/04
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 37
翻訳文提出日 平成26年4月15日(2014.4.15)
出願番号 特願2014-534914 (P2014-534914)
出願日 平成24年3月15日(2012.3.15)
国際出願番号 PCT/CN2012/000319
国際公開番号 WO2013/060087
国際公開日 平成25年5月2日(2013.5.2)
優先権出願番号 201110332455.X
優先日 平成23年10月27日(2011.10.27)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , MD , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IS , JP , KE , KG , KM , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LT , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US , UZ , VC , VN
発明者または考案者 【氏名】林 宏
【氏名】姜 学 松
【氏名】印 杰
【氏名】鍛 治 誠
出願人 【識別番号】507190994
【氏名又は名称】上海交通大学
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】日立化成株式会社
個別代理人の代理人 【識別番号】100117787、【弁理士】、【氏名又は名称】勝沼 宏仁
【識別番号】100091487、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 行孝
【識別番号】100107342、【弁理士】、【氏名又は名称】横田 修孝
【識別番号】100176083、【弁理士】、【氏名又は名称】松山 祐子
審査請求
テーマコード 4H049
4J030
4J246
5F146
Fターム 4H049VN01
4H049VP08
4H049VQ88
4H049VR21
4H049VR43
4H049VS48
4H049VU29
4H049VW01
4J030BA04
4J030BB07
4J030BF19
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4J246AA01
4J246AB07
4J246BA12X
4J246BA120
4J246BB02X
4J246BB020
4J246BB022
4J246CA47M
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4J246CA470
4J246CA63M
4J246CA63X
4J246CA630
4J246CA83U
4J246CA83X
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4J246CA84M
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4J246CA840
4J246FA131
4J246FA232
4J246FA432
4J246FA441
4J246FB051
4J246HA15
5F146AA31
5F146AA32
5F146AA33
要約 本発明は一般式(1)に示すメルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物及びインプリント用ソフトテンプレートを製造するための組成物、並びにインプリント工程に関する。
(SiO1.5)m ・(SiO1.5CHCHCHSR)n (1)
式中、Rは-CH-CH-CH-SHであり、mは3~12の整数を示し、Rはそれぞれ、置換されていない或いは置換基で置換されたアルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたアルコキシ基、置換されていない或いは置換基で置換されたエステル基及び置換されていない或いは置換基で置換されたアリール基であり、前記の置換基はハロゲンであり、nは1~12の整数を示し、その組成物は高疎水性のフォトレジストであり、それをナノインプリントテンプレートの製造に用いると、高精度の構造が得られ、テンプレートのリサイクル率を向上させる。
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1)に示すメルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物、
(SiO1.5)m ・(SiO1.5CHCHCHSR)n (1)
[式中、Rは-CH-CH-CH-SHであり、mは3~12の整数を示し、Rはそれぞれ、置換されていない或いは置換基で置換されたアルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたエステル基、及び置換されていない或いは置換基で置換されたアリール基であり、前記置換基はハロゲン原子又はケイ素原子であり、nは1~12の整数を示す]。
【請求項2】
は、それぞれ置換されていない或いは置換基で置換されたC-C10アルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15エステル基、又は置換されていない或いは置換基で置換されたC-C20アリール基であり、前記置換基はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はケイ素原子であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記C-C15エステル基はフッ素で置換されたC-C15エステル基であることを特徴とする請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記フッ素で置換されたC-C15エステル基は、プロピオン酸3、3、4、4、5、5、6、6、7、7、8、8、8-トリデカフルオロオクチル基、又は2-メチル-プロピオン酸2、2、3、3、4、4、5、5、6、6、7、7-ドデカフルオロヘプチル基であることを特徴とする請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
前記C-C20アリール基はフェネチル基であることを特徴とする請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
前記C-C10アルキル基はフッ素で置換されたC-C10アルキル基であることを特徴とする請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
前記フッ素で置換されたC-C10アルキル基は1、1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6、7、7、8、8-ヘプタデカフルオロデシル基であることを特徴とする請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の化合物を含む、インプリント工程におけるソフトテンプレートの製造に用いられる組成物。
【請求項9】
一般式(2)の化合物と、架橋剤と、光開始剤とを更に含むことを特徴とする請求項8に記載の組成物、
CHR=CR (2)
[一般式(2)におけるR、R及びRはそれぞれ、水素原子、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20エステル基、C-C20シクロアルキル基、C-C20イミド系基であり、前記の一般式(2)はハロゲン原子又はケイ素原子で置換されていてもよい]。
【請求項10】
前記一般式(2)の化合物は、C-C15オレフィン、C-C15ビニルエーテル、C-C15ビニルアミド、C-C20(メタ)アクリレートより選択され、前記の置換基はフッ素原子又はケイ素原子であることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記C-C15オレフィンは、1-ブチレン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、パーフルオロヘキセン、パーフルオロヘプテン又はフッ化ヘプチリデンより選択され;前記C-C15ビニルエーテルは、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、へキシレングリコールビニルエーテル、2、2、2-トリフルオロエチルビニルエーテル又は2-パーフルオロプロポキシパーフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルより選択され;前記C-C20(メタ)アクリレートは、クロトネート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレート又は1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレートより選択されることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記の一般式(2)の化合物はベンジルメタクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート、又は1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレートであることを特徴とする請求項9~11の何れか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記架橋剤は、1、4-ブタジエン、2、5-ジメチル-1、5-ヘキサジエン-3-オール、パーフルオロヘキサジエン、1、3-ジビニル-1、1、3、3-テトラメチルジシロキサン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1、6-ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサン、1、5-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4-ヘキサフルオロペンタン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートより選択されることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項14】
前記一般式(1)の化合物が5~65質量%であり、一般式(2)の化合物が10~60質量%であり、架橋剤が5~45質量%であり、光開始剤が0.3~3質量%であり、各成分の質量の合計が100%であることを特徴とする請求項8~13の何れか一項に記載の組成物。
【請求項15】
請求項8~14の何れか一項に記載の紫外線フォトレジスト組成物からなるインプリント用ソフトテンプレート。
【請求項16】
(1)基板である石英片(3)を修飾する工程、
(2)300rpmで10秒間スピンコーティングした後、3000rpmで20秒間スピンコーティングする条件で、得られた膜厚が750±5nmであるように、請求項8~14の何れか一項に記載の組成物のインプリント紫外線フォトレジスト(2)を前記修飾された石英片(3)の表面にスピンコーティングする工程、
(3)紫外線フォトレジスト(2)付けの石英片(3)を石英テンプレート(1)と接触させ、インプリント機に置き、3分間減圧し、石英テンプレート(1)に100Nの圧力をかけ、紫外線で3分間感光させ、フォトレジストが硬化した後、離型し、続いて100℃で1時間引き続きエージングさせ、エージング後のポリマーをインプリント用ソフトテンプレートとして使用し、ソフトテンプレート(4)を形成する工程、
を含むことを特徴とするインプリント用ソフトテンプレートの製造方法。
【請求項17】
請求項15のソフトテンプレートを使用したことを特徴とするフォトレジストをインプリントする工程及び当該工程によって得られたインプリントパターン。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクスとナノエレクトロニクスにおけるマイクロナノ加工分野に属し、メルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物(「多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物」を「Polyhedral Oligomeric Silsesquioxane、略語POSS」と略称する)及びインプリント用ソフトテンプレートを製造するための組成物、並びにインプリント用ソフトテンプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
ナノインプリントリソグラフィーは最も応用将来性を有する次世代のリソグラフィーの一つとみなされる。その機械インプリントの原理に基づき、ナノインプリント技術が実現できる図形解像度は、他の従来技術における光回折或いは粒子束の散乱による制限を超えて、低コスト、高解像度、高産出等の利点を有する。
【0003】
そのうち、テンプレートは、ナノインプリントリソグラフィー(Nanoimprint lithography、NIL)と従来の光学リソグラフィー工程との最大の違いであり、インプリント特徴の初期キャリアとしてのテンプレートは、インプリントパターンの質量を直接に決定し、高質量のインプリントのレプリカを実現する為に、高質量のインプリントテンプレートが必要である。従来の光学リソグラフィーに使用されるマスク(4X)とは異なり、ナノインプリントリソグラフィーに1X型板(mold)を使用し、テンプレートの製造、チェック及び修復技術の点で更なる挑戦を直面する。現在、テンプレートの製造はNILに対して最大の技術難関(ボトルネック)になり、ナノインプリントリソグラフィーに対する研究の進展及び応用分野の拡大につれて、NILテンプレートの製造はますます重要になり、より厳しい挑戦に直面する。従って、テンプレートの製造は、現在にナノインプリントリソグラフィーの最も重要な研究の焦点の一つになり、特に三次元テンプレート、大面積テンプレート及び高解像度テンプレートの作成、テンプレート欠点のチェック及び修復は、現在と将来の最も緊急なニーズ、最も主な研究の焦点と挑戦である。
【0004】
従来のインプリントの担体テンプレートは石英から作成され、高コストだけでなく、壊れやすく、動作を繰り返した後、エッチング接着剤がテンプレートの表面に付着し易く、これらの残された硬化ポリマーは構造の複製精密度を壊しやすい。同時に、テンプレートは多回使用された後、再びフッ素化処理する必要があり、多回の処理は材料の構造自身に破壊作用がある。よって、石英テンプレートの替りに、コスト削減とテンプレート利用率を向上させる新しい材料が切に求められている。現在、多くの研究チームは、ソフトテンプレートの研究に専心している。ソフトテンプレートは、基材がソフトな材料より制作されたテンプレートを指し、普通、レジストをプレポリマーとし、インプリント技術によってその表面にパターンを制作し、熱硬化或いは紫外線光硬化で成型し、反転複製パターンのポリマーソフトテンプレートが得られる。ハードテンプレートと比べ、ソフトテンプレートは、制作工程が簡単であり、コストを大幅に削減できる同時に、その自身のソフトな基材によって、ハード材料の曲げできない欠点を克服でき、インプリントの質量を大きく向上する。
【0005】
従来技術に対する検索より、現在最も成功的に市販化された、ソフトテンプレートの製造に応用されたインプリント用フォトレジストの製品はポリジメチルシロキサン(PDMS)である。PDMSは、マイクロ流体等の分野に広く使われるポリマー材料であり、低コスト、簡単に使用でき、シリコンウエハーとの優れた粘着性を有すると共に、優れた化学不活性を有し、チップパッケージ等の分野によく使われる。優れた光透過率、より低い表面エネルギー(21.6mJ/cm)と収縮率を有するとともに、優れた耐溶媒性能を有するので、近年、PDMS材料はソフトテンプレート製造のホットスポットになってくる。然し、PDMSの粘度が大きく、硬化してから膜の機械性能がより悪く、耐摩耗性が悪く、特に高精度、高解像度のパターンを作られないので(パターンの構造が200nmより小さいと、PDMSテンプレート構造は壊れ易く、変形し易い)、この材料の更なる応用を制限する。リソグラフィーの発展に従って、精密度に対する要求が高まって行き、現在、大規模集積回路チップの特徴線は既に45nmの平均線幅に達成し、国際的にたくさんの会社は更なる小さい線サイズに向けて努力している。自明ながら、PDMS材料は、もはやソフトテンプレートとしてソフトな膜の技術の要求に適応しなくなる。
【0006】
近年、チオール/アルケン系紫外線フォトレジストは、クリック化学(click chemistry)の高効率、高速、反応条件が優しい等の特徴を有するので、更なる応用前景を示す。メルカプト基/アルケン系紫外線光重合反応は、メルカプト基(-SH)を二つ以上有するモノマーと不飽和炭素炭素二重結合(-C=C-)モノマーとのフリーラジカルが逐次に重合する反応を指す。(メタ)アクリレート紫外線光塊状重合反応と比べ、体系にメルカプト基を含む共重合モノマーを導入するので、実質的に重合メカニズムを変化させ、光重合反応をフリーラジカル連鎖重合からフリーラジカルの逐次共重合に変化させ、ポリマーの分子量が逐次に増加し、ゲル現象の発生を遅らせ、酸素の重合障害効果を有効的に下げ、二重結合の転化率を大きく向上し、ポリマーの体積収縮を減少する。且つ、メルカプト基/アルケン系モノマー光重合反応に必要な光開始剤の使用量は非常に少なく、使わなくても良いので、光硬化により厚い製品を製造するのは可能になる。
【0007】
ポリマーの機械性能の改善や向上の為に、一般的に無機充填材を添加するが、無機粒子そのものとポリマー前駆体の不両立性によって、多量に混ぜると、体系が相分離し、材料の性能に大きく影響する。最近、新規有機シリコン高分子材料の研究はだんだん注目されている。そのうち、多面体オリゴマーシルセスキオキサンPOSS(Polyhedral Oligomeric Silsesquioxane)はより広く応用されるシロキサンの一種であり、その基本組成としてSi-O結合が主鎖になり、側鎖はケイ素原子とつながる各種の有機基であるので、シロキサン材料の構造に有機基も含み、無機骨格も含む。POSSモノマーは混合の過程に可溶であるので、本当の意味に分子レベルで分散するポリマーを形成したと認められる。POSSは、多くのナノ材料添加剤が達成できない特徴を有する。例えば、POSS骨格はナノレベルでポリマーの基体に分散し、密度が小さく、単分散性がよく、吸湿しなく、熱安定性が高いと言う利点を有し、そして、優れた相容性を有しので、共混合の際に、複合材料の相界面が弱いと言う不備を克服できる。このシロキサンとほかの有機高分子とを重合させ、有機/無機ナノ複合材料を製造できる。無機ナノ相の存在によって、材料は性能上で大きく向上し、高性能と機能性材料を製造する重要な手段になり、現在の材料科学において最も生命力のある分野の一つである。
【0008】
米国特許US007691275B2には、活性水素官能基を含有するPOSS化合物、及びそれと二重結合系官能基のモノマーとを組み合わせ、インプリントレジスト組成物を形成し、更に紫外線ナノインプリントでナノパターンを形成することを開示した。特許US20110062619A1には、メトキシシロキサン官能基を含有するPOSS化合物を製造する方法、及びこのPOSS化合物を熱重合の方法によりナノインプリントに用いることを開示した。特許US20080166871A1には、アクリレート或いはエポキシ官能基を含むPOSS、及びこのPOSS化合物をほかの希釈剤、光開始剤とともにインプリントレジスト組成物を形成し、更に紫外線ナノインプリントによってナノパターンを形成することを開示した。自明ながら、従来技術において、POSS化合物をインプリント組成物の必要成分とし、ポリマー膜の機械性能、熱性能、耐エッチング性能等を顕著的に向上できる。然し、従来技術において、POSS化合物をインプリント用ソフトテンプレートに応用する研究は比較的に少なく、同時に従来の紫外線フォトレジストそのものの欠点、例えば、アクリレート系レジストに対して、POSS化合物を導入しても、酸素の重合障害と言う欠点を生じ、パターン表面縁の不備を導くこと、及びアクリレートの低収縮率の特性によって、ソフトテンプレートの精密度に影響する。エポキシ樹脂系レジストは、より高い表面エネルギーによって、通常、直接にソフトテンプレートとして使用できなく、パターン表面にフッ素含有の基で修飾することによって表面エネルギーを下げる必要が有るので、過程が煩雑である。同時に、エポキシ樹脂の低耐湿性、熱による黄変と言う不備によって、必ずソフトテンプレートの使用回数を大きく制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来技術に存在する前記の問題点に鑑み、メルカプト基含有の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物(POSS-SHと略称する)のメルカプト基末端基に対して低表面エネルギーの有機官能基をグラフトし、チオールクリック化学とPOSSフッ化物の利点を結合し、新規のインプリント用ソフトテンプレート化合物と紫光フォトレジスト組成物を開発した。このフォトレジスト組成物によって製造されたソフトテンプレートは低表面張力、高離型効率、高機械強度を有し、且つ本発明は更にソフトテンプレートを市販紫外線フォトレジストインプリントに応用して、優れた離型効果及び大範囲高精密なパターン構造が得られた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明より提供されたレジストは、インプリント技術においてソフトテンプレートとして使用され、同時に、より高い耐酸素エッチング能力を有するので、インプリント技術における犠牲層(sacrificial layer)としても使われる。
【0011】
本発明は以下の技術案にて実現される。
【0012】
本発明は一般式(1)に示すメルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物を提供する:
(SiO1.5)m ・(SiO1.5CHCHCHSR)n (1)
式中、Rは-CH-CH-CH-SHであり、mは3~12の整数を示し、Rはそれぞれ置換されていない或いは置換基で置換されたアルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたエステル基、及び置換されていない或いは置換基で置換されたアリール基であり、前記の置換基はハロゲン原子又はケイ素原子であり、nは1~12の整数を示す。
【0013】
本発明は、前記Rがそれぞれ置換されていない或いは置換基で置換されたC-C10アルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15エステル基、又は置換されていない或いは置換基で置換されたC-C20アリール基であり、前記の置換基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はケイ素原子である、上述に基づく技術方案も提供する。
【0014】
本発明は、前記C-C15エステル基がフッ素で置換されたC-C15エステル基である、上述に基づく技術方案も提供する。
【0015】
本発明は、前記のフッ素で置換されたC-C15エステル基がプロピオン酸3、3、4、4、5、5、6、6、7、7、8、8、8-トリデカフルオロオクチル基、又は2-メチル-プロピオン酸2、2、3、3、4、4、5、5、6、6、7、7-ドデカフルオロヘプチル基である、上述に基づく技術方案も提供する。
【0016】
本発明は、前記C-C20アリール基がフェネチル基である、上述に基づく技術方案も提供する。
【0017】
本発明は、前記C-C10アルキル基がフッ素で置換されたC-C10アルキル基である、上述に基づく技術方案も提供する。
【0018】
本発明は、前記のフッ素で置換されたC-C10アルキル基が1、1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6、7、7、8、8-ヘプタデカフルオロデシル基である、上述に基づく技術方案も提供する。
【0019】
本発明は、上述に記載の化合物を含むインプリント工程におけるソフトテンプレートを製造するための組成物を提供する。
【0020】
本発明は、一般式(2)の化合物、架橋剤及び光開始剤を更に含む、上述に基づくソフトテンプレート的組成物を提供する:
CHR=CR (2)
一般式(2)におけるR、R及びRは、それぞれ水素原子、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20エステル基、C-C20シクロアルキル基、C-C20イミド系基であり、前記の一般式(2)はハロゲン原子又はケイ素原子で置換されていてももよい。
【0021】
本発明は、前記の一般式(2)の化合物が、C-C15オレフィン、C-C15ビニルエーテル、C-C15ビニルアミド、C-C20(メタ)アクリレートから選ばれ、前記の置換基がフッ素原子又はケイ素原子である、上述に基づくソフトテンプレート組成物、を提供する。
【0022】
本発明は、前記C-C15オレフィンが、1-ブチレン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、パーフルオロヘキセン、パーフルオロヘプテン又はフッ化ヘプチリデン(vinylidene fluoride heptene)から選ばれ;前記C-C15ビニルエーテルが、ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、へキシレングリコールビニルエーテル、2、2、2-トリフルオロエチルビニルエーテル又は2-パーフルオロプロポキシパーフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルから選ばれ、前記C-C20(メタ)アクリレートが、クロトネート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレート又は1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレートから選ばれる、上述に基づくソフトテンプレート組成物を提供する。
【0023】
本発明は、前記一般式(2)の化合物がベンジルメタクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート、又は1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレートである、上述に基づくソフトテンプレート組成物を提供する。
【0024】
本発明は、前記架橋剤が、1、4-ブタジエン、2、5-ジメチル-1、5-ヘキサジエン-3-オール、パーフルオロヘキサジエン、1、3-ジビニル-1、1、3、3-テトラメチルジシロキサン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1、6-ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサン、1、5-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4-ヘキサフルオロペンタン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートから選ばれる、上述に基づくソフトテンプレート組成物を提供する。
【0025】
本発明は、前記一般式(1)の化合物が5~65質量%であり、一般式(2)の化合物が10~60質量%であり、架橋剤が5~45質量%であり、光開始剤が0.3~3質量%であり、各成分の質量の合計が100%である、上述に基づくソフトテンプレート組成物を提供する。
【0026】
本発明は、上述に記載の紫外線フォトレジスト組成物からなるインプリント用ソフトテンプレートを提供する。
【0027】
本発明は、
(1)基板である石英片(3)を修飾する工程、
(2)300rpmで10秒間スピンコーティングした後、3000rpmで20秒間スピンコーティングする条件で、得られた膜厚が750±5nmであるように、請求項8~14の何れか一項に記載の組成物のインプリント紫外線フォトレジスト(2)を前記修飾された石英片(3)の表面にスピンコーティングする工程、
(3)紫外線フォトレジスト(2)付けの石英片(3)を石英テンプレート(1)と接触させ、インプリント機に置き、3分間減圧し、石英テンプレート(1)に100Nの圧力をかけ、紫外線で3分間感光させ、フォトレジストが硬化した後、離型し、続いて100℃で1時間引き続きエージングさせ、エージング後のポリマーをインプリント用ソフトテンプレートとし、ソフトテンプレート(4)を形成する工程、
を含むインプリント用ソフトテンプレートの製造方法を提供する。
【0028】
本発明は、前記ソフトテンプレートを使用したインプリントレジストの工程及び当該工程によって製造されたインプリントパターンを提供する。
【0029】
一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物の組成物を使用することによって、体系が透明で、均一であり、安定性がよく、優れた保存性能を有し、同時に、低粘度を有するので、スピンコーティングに便利であり、インプリント工程の操作に好ましく適用でき、石英テンプレートに対するダメージを下げた。
【0030】
一方、この組成物はインプリント用ソフトテンプレートの製造に用いられ、得られたインプリント用ソフトテンプレートは、より大きい静的水接触角を有するので、強力な疎水性能を有する。そして、非常に小さい表面エネルギーを有するので、高離型性を有し、その表現として、石英板のパターンは良好にソフトテンプレート上に複写され、同時にこのソフトテンプレートによって、欠点がなく、表面に剥離がなく、構造が完璧なパターンをインプリンできる。よって、このソフトテンプレートは優れた技術効果を有する。また、この組成物によって得られたインプリント用ソフトテンプレートは、より高い機械強度を有し、繰り返してインプリントするのに便利で、且つ更なる修飾が要らなく、ソフトテンプレートの使用率を向上し、従来のフォトレジストで製造したソフトテンプレートと比べ、その顕著な技術効果は主として以下にある。
1.フォトレジストの粘度が低く、スピンコーティングとインプリント工程操作に便利である。
2.ソフトテンプレートの機械強度が高く、摩耗に耐え、テンプレートの使用率を向上させる。
3.ソフトテンプレートの低表面エネルギーは離型効率を向上するのに有利であり、且つテンプレートの表面は更なる修飾が要らなく、得られたインプリントパターンは欠点なく、表面に剥離がなく、構造が完璧である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、それぞれ実施例1~5で合成した化合物の構造図及び対応する核磁気共鳴スペクトルである。[図1(a)]:POSS-SH。[図1(b)]:POSS-SCFA-SH。[図1(c)]:POSS-SDCFA-SH。[図1(d)]:POSS-SS-SH。[図1(e)]:POSS-SPFDE-SH。
【図2】図2は、ソフトテンプレートを製造、及び普通の市販フォトレジストをインプリントするフローチャートである。
【図3】図3(a)、(c)及び(e)はそれぞれ石英テンプレート1の異なる構造パターンである。(a)3.00μm格子、(c)350nm格子、(e)700nm回折格子; 図3(b)、(d)及び(f)は、それぞれ図3(a)、(c)及び(e)の石英テンプレート1と下記実施例における紫外線フォトレジストJTHC-B-1組成物を利用して製造したソフトテンプレートに対応するパターンである。つまり、(b)3.00μm格子、(d)350nm格子、(f)700nm回折格子。
【図4】図4はSEM図である。図4(a)は200nm格子の石英テンプレート1である。図4(b)、4(c)はそれぞれ下記実施例のJTHC-B-2紫外線フォトレジスト組成物、市販ゴムSylgard184組成物がテンプレート1(図4(a))で制作して得られたソフトテンプレート4のパターン様態である。図4(d)及び図4(e)はそれぞれ前記二種類のソフトテンプレートで順に市販ゴムwatershed11120をインプリントし、硬化し離型してから得られたインプリントポリマー膜7のパターン様態である。
【図5】図5は下記実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-2組成物を使用して得られた、構造とサイズが異なるソフトテンプレート4で市販ゴムWatershed11120をインプリントし、硬化し離型してから得られたパターン付けの市販ゴム硬化膜7のSEM図である。(a)350nm回折格子、(b)700nm格子。
【図6】図6(a)は下記実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-2組成物を使用して得られたソフトテンプレートのパターン様態である。(b)及び(c)はそれぞれ下記実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-2組成物で得られたソフトテンプレート、及び市販ゴムSylgard184組成物で得られたソフトテンプレートは市販ゴムWatershed11120を10回インプリントしたAFM図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は一般式(1)に示すメルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物を提供する:
(SiO1.5)m ・(SiO1.5CHCHCHSR)n (1)
式中、Rは-CH-CH-CH-SHであり、mは3~12の整数を示し、Rはそれぞれ置換されていない或いは置換基で置換されたアルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたエステル基、及び置換されていない或いは置換基で置換されたアリール基であり、前記置換基はハロゲン原子又はケイ素原子であり、nは1~12の整数を示す。

【0033】
前記のRがそれぞれ置換されていない或いは置換基で置換されたC-C10アルキル基、置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15エステル基、又は置換されていない或いは置換基で置換されたC-C20アリール基であり、前記置換基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はケイ素原子である。

【0034】
前記C-C15エステル基はフッ素で置換されたC-C15エステル基であることが好ましく、前記フッ素で置換されたC-C15エステル基は、プロピオン酸3、3、4、4、5、5、6、6、7、7、8、8、8-トリデカフルオロオクチル基又は2-メチル-プロピオン酸2、2、3、3、4、4、5、5、6、6、7、7-ドデカフルオロヘプチル基である。

【0035】
前記C-C20アリール基はフェネチル基である。

【0036】
前記C-C10アルキル基は、フッ素で置換されたC-C10アルキル基であり、前記フッ素で置換されたC-C10アルキル基は1、1、1、2、2、3、3、4、4、5、5、6、6、7、7、8、8-ヘプタデカフルオロデシル基である。

【0037】
本発明は一般式(1)に示すメルカプト基を含有する多官能基の多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物の製造方法に関する。この方法は順に以下の工程を含む。

【0038】
工程(1)は、例えば以下の周知技術[1、2]で製造できる。

【0039】
つまり、シランモノマー又はその混合物、濃塩酸を順にマグネチックスターラー付けの1口フラスコに入れ、一定量の溶媒であるメタノールを入れて溶解し、加熱し還流させ、一定の時間で反応させてから、静置し、上澄みをろ過し、乳白色の生成物が得られ、この乳白色の生成物を塩化メチレンで溶かし、過量のメタノールを入れ生成物を沈降させ、三回繰り返してから、ロータリー蒸発で溶媒を留去し、純化されたメルカプト基を含有する多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物(POSS-SHと略称する)が得られた。

【0040】
前記工程に用いられるシランモノマー又はその混合物は、(3‐メルカプトプロピル)トリメトキシシラン(TPS)、(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシラン(TPS)とn‐オクチルトリエトキシシラン(OTES)の混合物、(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシラン(TPS)とフェニルトリメトキシシラン(PTMS)の混合物、(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシラン(TPS)と1、1、1、2、2、3、3、4、4、5、6、7-ドデカフルオロデシルトリメトキシシラン(FPTES)の混合物である。

【0041】
前記の加熱還流は50~100℃で24~40時間還流することを指す。

【0042】
前記の濃塩酸の質量濃度範囲は35~37%である。

【0043】
[1]H. Z. Liu、 S. X. Zheng、 K. M. Nie、 Macromolecules 2005、 38、 5088-5097.
[2]A. F. Luo、 X. S. Jiang、 H. Lin、 J. Yin、 J. Mater. Chem.、 2011、 DOI:10.1039/cljm11425e.

【0044】
工程(2):前記得られたメルカプト基を含有する多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物(POSS-SH)、二重結合を含有するモノマー及び光開始剤を順にマグネチックスターラー付けの気密試薬瓶に入れ、少量の溶媒である塩化メチレンを入れ、溶解させ、室温にて紫外線で照射しながら攪拌し、反応させ、反応が終了した後、得られた上澄みをn-ヘキサンで沈降させ、一定の期間で静置した後、上澄みをろ過し、液状の粘稠状沈降物が得られた。この液状の粘稠状沈降物を少量の塩化メチレンで溶解させ、過量のn-ヘキサンを入れ、生成物を沈降させ、三回繰り返してから、最後に得られた液状の粘稠状沈降物に対してロータリー蒸発で溶媒を留去し、一般式(1)の化合物の純化された生成物が得られた。

【0045】
この工程に用いられる溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエンから選ばれる一種又はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは塩化メチレン、クロロホルムである。

【0046】
前記二重結合を含有するモノマーは、置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15オレフィン、置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15ビニルエーテル、置換されていない或いは置換基で置換されたC-C20(メタ)アクリレート系化合物から選ばれる。前記の置換基はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はケイ素原子である。好ましくはフッ素原子である。

【0047】
前記置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15オレフィンとして、好ましくは1H、1H、2H-パーフルオロ-1-デセン、1H、1H、2H-パーフルオロ-1-ヘキセン、スチレン、p-メチルスチレン又は2、3、4、5、6-ペンタフルオロスチレンである。

【0048】
前記置換されていない或いは置換基で置換されたC-C15ビニルエーテルとして、好ましくは2、2、2-トリフルオロエチルビニルエーテル、2-パーフルオロプロポキシパーフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルである。

【0049】
前記置換されていない或いは置換基で置換されたC-C20(メタ)アクリレート系化合物として、好ましくは1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート又は1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレートである。

【0050】
前記二重結合を含有するモノマーとして、より好ましくはスチレン、1H、1H、2H-パーフルオロ-1-デセン、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート又は1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレートである。

【0051】
前記光開始剤は、水素引き抜き型又は分解型(cleavage type)フリーラジカル光開始剤である1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、イソプロピルチオキサントン(ITXと略称する)、2、4、6-トリメチルベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタル(benzyl dimethyl ketal)又はα-アミンアルキルベンゾフェノン(I-907と略称する)から選ばれる一種或いはそれらの組み合わせであり、好ましくはα-アミンアルキルベンゾフェノンとイソプロピルチオキサントンの組み合わせである。

【0052】
前記光開始剤の質量濃度範囲は0.3~3%である。

【0053】
前記紫外線照射時間範囲は4~24時間である。

【0054】
前記紫外線周波数帯は300~400nmである。

【0055】
前記化合物POSS-SHと前記二重結合を含有するモノマーの含有量のモル比は1:1~1:8である。

【0056】
本発明の第二発明は前記の一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物を含む紫外線フォトレジスト組成物を提供する:
CHR=CR (2)。

【0057】
一般式(2)におけるR、R及びRはそれぞれ水素原子、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20エステル基、C-C20シクロアルキル基、C-C20イミド系基であり、前記一般式(2)はハロゲン原子又はケイ素原子で置換されてもよい。

【0058】
前記一般式(2)の化合物はC-C15オレフィン、C-C15ビニルエーテル、C-C15ビニルアミド、C-C20(メタ)アクリレートから選ばれ、前記置換基はフッ素原子又はケイ素原子である。

【0059】
前記C-C15オレフィンは、1-ブチレン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、パーフルオロヘキセン、パーフルオロヘプテン又はフッ化ヘプチリデンから選ばれ、前記C-C15ビニルエーテルは、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、へキシレングリコールビニルエーテル、2、2、2-トリフルオロエチルビニルエーテル又は2-パーフルオロプロポキシパーフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルから選ばれ、前記C-C20(メタ)アクリレートは、クロトネート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレート又は1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレートから選ばれる。

【0060】
前記紫外線フォトレジスト組成物における前記一般式(2)の化合物は、ベンジルメタクリレート、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート、又は1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレートである。

【0061】
前記紫外線フォトレジスト組成物に架橋剤と光開始剤を更に含む。

【0062】
前記紫外線フォトレジスト組成物における前記架橋剤は、官能基として二重結合を少なくとも2つ有するC-C15オレフィン、C-C20アクリレート及びC-C20メタクリレート系化合物から選択され、必要なら、前記架橋剤はハロゲン原子又はケイ素原子のようなヘテロ原子置換基をいくつか有してもよい。好ましくはフッ素原子又はケイ素原子である。

【0063】
前記紫外線フォトレジスト組成物における前記架橋剤は、1、4-ブタジエン、2、5-ジメチル-1、5-ヘキサジエン-3-オール、パーフルオロヘキサジエン、1、3-ジビニル-1、1、3、3-テトラメチルジシロキサン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1、6-ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサン、1、5-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4-ヘキサフルオロペンタン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)から選択される。好ましくは1、3-ジビニル-1、1、3、3-テトラメチルジシロキサン、トリメチロールプロパントリアクリレート又は1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサンである。

【0064】
前記水素引き抜き型又は分解型フリーラジカル光開始剤は、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、イソプロピルチオキサントン(ITX)、2、4、6-トリメチルベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキル基ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタル或いはα-アミンアルキルベンゾフェノン(I-907)から選ばれる一種又ははそれらの組み合わせであり、好ましくはα-アミンアルキルベンゾフェノン(I-907)である。

【0065】
必要に応じて適当な助剤を使用してもよい。

【0066】
前記紫外線フォトレジスト組成物における各成分の含有量としては、質量%で、前記一般式(1)の化合物は5~65質量%であり、前記一般式(2)の化合物は10~60質量%であり、架橋剤は5~45質量%であり、光開始剤は0.3~3質量%であり、各成分の質量の合計は100である。

【0067】
前記紫外線フォトレジスト組成物における各成分の好ましい含有量としては、質量%で、前記一般式(1)の化合物は19~50質量%であり、前記一般式(2)の化合物は10~50質量%であり、架橋剤は10~60質量%であり、光開始剤は0.3~1質量%であり、各成分の質量の合計は100である。

【0068】
前記紫外線フォトレジスト組成物の製造方法としては、一般式(1)の化合物、一般式(2)の化合物、架橋剤、光開始剤及び必要な助剤を順にマグネチックスターラー付けの気密試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌し、無水クロロホルムで希釈してからフィルターでろ過し、紫外線フォトレジスト組成物が得られ、暗所、低温に冷凍し保存する。

【0069】
前記無水クロロホルムで組成物を希釈した質量濃度範囲は5~20%である。

【0070】
前記紫外線フォトレジスト組成物は溶媒で希釈しない場合、常温15~30℃で、澄んでいる、透明な液状である。

【0071】
本発明は更にソフトテンプレート及び図2(A)~(C)に示すソフトテンプレートの製造方法に関する。

【0072】
(A)修飾された石英片3の表面に本発明のインプリント用紫外線フォトレジスト2をスピンコーティングした。前記スピンコーティングとは、300rpmで10秒間スピンコーティングしてから、3000rpmで20秒間スピンコーティングし、得られた膜厚が750±5nmである。

【0073】
(B)紫外線フォトレジスト2付けの石英片3を石英テンプレート1と接触させ、インプリント機に置いた。圧力をかけた条件下で、石英テンプレート1のナノパターンをインプリント用フォトレジスト2に複写し、紫外線で感光させ硬化させる。

【0074】
(C)硬化された石英テンプレート1付けのナノパターンの石英片3と石英テンプレート1とを離脱し(即ち:離型)、硬化されたパターン付けのソフトテンプレート4が得られた。そしてソフトテンプレート4付けの石英片3を100℃でさらに3時間エージングさせ、エージングされてからインプリント用ソフトテンプレート(ソフトテンプレート4と石英片3の組み合わせ)として使用する。

【0075】
本発明は更に、図2(D)~(F)に示すソフトテンプレートでフォトレジストをインプリントする工程に関する。

【0076】
(D)修飾されたシリコン基板6に従来の市販フォトレジスト5をスピンコーティングし、前記スピンコーティングとは、300rpmで10秒間スピンコーティングしてから、5000rpmで20秒間スピンコーティングし、得られた膜厚が500±5nmである。

【0077】
(E)前記得られたソフトテンプレート4のパターン付けの石英片3を、図2(D)に示すように、ソフトテンプレート4が市販フォトレジスト5に向くように、ソフトテンプレート4で市販フォトレジスト5をカバーし、シリコン基板6と共にインプリント機に置いた。ソフトテンプレート4のナノパターンを市販フォトレジスト5に複写し、紫外線で感光させ硬化させる。

【0078】
(F)ソフトテンプレート4のパターン付けの石英片3を、7を持っているシリコン基板6から離脱させ、パターン付けの市販ゴム硬化膜7が得られた。これはソフトテンプレートでフォトレジストをインプリントする工程である。

【0079】
粘度:
紫外線フォトレジスト組成物の粘度は、オストワルド粘度計で25℃において、液体サンプルと水の流水時間、サンプル密度及び水の粘度から計算して得られ、具体的な計算公式は以下の通りである。
【数1】
JP2015501296A_000003t.gif
式中、ρとρはそれぞれ紫外線フォトレジストの密度と水の密度であり、tとtはそれぞれサンプルと水が同じ体積が通るのに必要な時間であり、例えば、ある温度において標準液HOの粘度をηとρとし、ρ、t、tを測定してから、この温度におけるサンプルの粘度を求める。

【0080】
ヤング率と硬度:
硬化してから形成されたポリマー膜のヤング率と硬度は現場ナノメカニクステストシステム(situ nanomechanical testing system)(Hysitron TI-900 TriboIndenter; USA)で室温にて測定し、最低値を採用する。

【0081】
静的水接触角:
硬化してから形成されたポリマー膜の静的水接触角は表面角接触機(surface contact angle instrument)(SL200B;USA)によって測定して得られた。

【0082】
表面エネルギー:
硬化してから形成されたポリマー膜の表面エネルギーは以下の文献3に記載の方法によって測定できる。即ち、表面角接触機(SL200B; USA)によって、三種類の異なる溶媒を選べ、それらの接触角を測定し、更にヤング方程によって材料表面エネルギーを算出する[4]

【0083】
[3]王暉, 顧幗華, 邱冠周, 接触角法測量高分子材料的表面能. 中南大学学報(自然科学版), 2006, 5, 942-947.
【実施例】
【0084】
以下、図面を参考しながら本発明の方法を更に説明する。
【実施例】
【0085】
以下の実施例と比較例は本発明に対する更なる説明であるが、本発明の範囲はこれらの例に何ら制限されない。
【実施例】
【0086】
化合物の実施例:
実施例1 メルカプト基を含有する多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物(POSS-SH)の調製
(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシラン(TPS)15.0mlと濃塩酸(質量濃度:37%)30mlをマグネチックスターラー付けの1口フラスコに入れ、溶媒であるメタノール350mlで溶解させた。混合物を90℃で攪拌しながら還流させ24時間反応させ、静置し、上澄みをろ過し、乳白色の生成物が得られ、この乳白色の生成物を塩化メチレンで溶解してから、過量のメタノールを加え、生成物を沈降させ、三回繰り返してから、ロータリー蒸発で溶媒を留去し、純化された生成物であるメルカプト基を含有する多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物(POSS-SHと略称する)が得られた(図1(a)を参照)。
【実施例】
【0087】
実施例2 1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレートをグラフトしてから形成された籠型八量体(γ-メルカプトプロピル)シルセスキオキサン(silsesquioxane)(POSS-SCFA-SHと略称する)の調製
実施例1で得られたPOSS-SHと1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート(CFAと略称する)を順にマグネチックスターラー付けの気密試薬瓶の塩化メチレンに入れ、そのうち、POSS-SHとCFAのモル比は1:4であり、開始剤I-907は全体反応系の総質量の5‰を占め、365nmのUVランプで照射しながら攪拌して6時間反応させ、過量のn-ヘキサンを加え沈降させ、静置した後、上澄みをろ過し、得られた透明な生成物を塩化メチレンで溶解し、更に過量のn-ヘキサンを加え、沈殿が析出し、三回繰り返してから、ロータリー蒸発で溶媒を留去し、純化された生成物である籠型八量体(γ-メルカプトプロピル)シルセスキオキサン(POSS-SCFA-SH)が得られた(図1(b)を参照)。
【実施例】
【0088】
実施例3 1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレートをグラフトしてから形成された籠型八量体(γ-メルカプトプロピル)シルセスキオキサン(POSS-SDCFA-SHと略称する)の調製
マグネチックスターラー付けの気密試薬瓶に、実施例1で得られたPOSS-SHと1H、1H、7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリレート(DCFAと略称する)を順に試薬瓶における塩化メチレンに入れ、そのうち、POSS-SHとDCFAのモル比は1:4であり、開始剤I-907とITXは全体系の質量の5‰を占め、365nmのUVランプで照射しながら攪拌して6時間反応させ、n-ヘキサンを加え沈降させ、静置した後、上澄みをろ過し、得られた透明な生成物を塩化メチレンで溶解し、更に過量のn-ヘキサンを加え、沈殿が析出し、三回繰り返してから、ロータリー蒸発で溶媒を留去し、純化された生成物であるPOSS-SDCFA-SHが得られた(図1(c)を参照)。
【実施例】
【0089】
実施例4 スチレンをグラフトしてから形成された籠型八量体(γ-メルカプトプロピル)シルセスキオキサン(POSS-SS-SHと略称する)の調製
マグネチックスターラー付けの気密試薬瓶に、実施例1で得られたPOSS-SHとスチレンを順に試薬瓶における塩化メチレンに入れ、そのうち、POSS-SHとスチレンのモル比は1:4であり、開始剤I-907とITXは全体系の質量の5‰を占め、365nmのUVランプで照射しながら攪拌して12時間反応させ、n-ヘキサンを加え沈降させ、上澄みをろ過し、三回繰り返してから、ロータリー蒸発で溶媒を留去し、生成物であるPOSS-SS-SHが得られた(図1(d)を参照)。
【実施例】
【0090】
実施例5 1H、1H、2H-パーフルオロ-1-デセンをグラフトしてから形成された籠型八量体(γ-メルカプトプロピル)シルセスキオキサン(POSS-SPFDE-SHと略称する)の調製
マグネチックスターラー付けの気密試薬瓶に、実施例1で得られたPOSS-SHと1H、1H、2H-パーフルオロ-1-デセン(PFDEと略称する)を順に試薬瓶における塩化メチレンに加え、そのうち、POSS-SHとPFDEのモル比は1:4であり、開始剤I-907とITXは全体系の質量の5‰を占め、365nmのUVランプで照射しながら攪拌して6時間反応させ、n-ヘキサンを加え沈降させ、上澄みをろ過し、三回繰り返してから、ロータリー蒸発で溶媒を留去し、生成物であるPOSS-SPFDE-SHが得られた(図1(e)を参照)。
【実施例】
【0091】
組成物の実施例:
実施例6 インプリント用ソフトテンプレートの制作に用いる紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-1
実施例2のPOSS-SCFA-SHを0.30g、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート(CFA)を0.40g、1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサンを0.30g、光開始剤I-907を0.005gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。0.25ミクロンのフィルターで得られた混合物を精密ろ過し、得られたろ過物の紫外線フォトレジスト組成物を無水クロロホルムで質量濃度が20%になるまで希釈し、暗所で冷凍保存した。
【実施例】
【0092】
実施例7 インプリント用ソフトテンプレートの制作に用いる紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-2
POSS-SCFA-SHを0.30g、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート(CFA)を0.10g、1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサンを0.60g、光開始剤I-907を0.003gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。0.25ミクロンのフィルターで得られた混合物を精密ろ過し、得られたろ過物である紫外線フォトレジスト組成物を無水クロロホルムで質量濃度が20%になるまで希釈し、暗所で冷凍保存した。
【実施例】
【0093】
実施例8 インプリント用ソフトテンプレートの制作に用いる紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-3
POSS-SCFA-SHを0.5g、ベンジルメタクリレート(BMA)モノマーを0.3g、架橋剤のトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)を0.2g、光開始剤I-907を0.010gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。0.25ミクロンのフィルターで得られた混合物を精密ろ過し、得られたろ過物である紫外線フォトレジスト組成物を無水クロロホルムで質量濃度が20%になるまで希釈し、暗所で冷凍保存した。
【実施例】
【0094】
実施例9 インプリント用ソフトテンプレートの制作に用いる紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-4
POSS-SDCFA-SHを0.50g、ブチルビニルエーテルのモノマーを0.40g、架橋剤の1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサンを0.10g、光開始剤I-907を0.010gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。0.25ミクロンのフィルターで得られた混合物を精密ろ過し、得られたろ過物である紫外線フォトレジスト組成物を無水クロロホルムで質量濃度が20%になるまで希釈し、暗所で冷凍保存した。
【実施例】
【0095】
実施例10 インプリント用ソフトテンプレートの制作に用いる紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-5
POSS-SS-SHを0.5g、1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレート(CFA)モノマーを0.3g、架橋剤の1、3-ジビニル-1、1、3、3-テトラメチルジシロキサンを0.2g、光開始剤I-907を0.005gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。0.25ミクロンのフィルターで得られた混合物を精密ろ過し、得られたろ過物である紫外線フォトレジスト組成物を無水クロロホルムで質量濃度が20%になるまで希釈し、暗所で冷凍保存した。
【実施例】
【0096】
実施例11 インプリント用ソフトテンプレートの制作に用いる紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-6
POSS-SPFDE8-SHを0.2g、1H、1H、2H、2H-パーフルオロデシルアクリレート(CFA)モノマーを0.5g、架橋剤の1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサンを0.3g、光開始剤I-907を0.005gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。0.25ミクロンのフィルターで得られた混合物を精密ろ過し、得られたろ過物である紫外線フォトレジスト組成物を無水クロロホルムで質量濃度が20%になるまで希釈し、暗所で冷凍保存した。
【実施例】
【0097】
組成物における成分を変更した比較例:
比較例1 組成物JTHC-A-1
実施例1で得られたPOSS-SHを0.3g、ベンジルメタクリレートを0.5g、架橋剤のトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)を0.2g、光開始剤I-907を0.010gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。混合された紫外線フォトレジスト組成物1.0gを取り、無水クロロホルムで質量濃度が5%になるまで希釈した。0.25ミクロンのフィルターで本発明のフォトレジストを精密ろ過し、暗所で冷凍保存し、紫外線フォトレジスト組成物JTHC-A-1を形成した。
【実施例】
【0098】
比較例1と本発明の実施例との区別は、この比較例の組成物に何らのフッ素含有成分を有しないことである。
【実施例】
【0099】
比較例2 組成物JTHC-A-2
実施例1で得られたPOSS-SHを0.3g、1H、1H、2H、2H-パーフルオロオクチルアクリレート(CFAと略称する)を0.4g、1、6-ジ(アクリロキシ)-2、2、3、3、4、4、5、5-オクタフルオロヘキサンを0.30g及び光開始剤I-907を0.003gそれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌し、JTHC-A-2を形成した。
【実施例】
【0100】
均一に混合した体系は濁っており、不透明であり、相分離現象が生じた。
【実施例】
【0101】
比較例2と本発明の実施例との区別は、フッ素含有基をグラフトしていないPOSS-SHを使用した。
【実施例】
【0102】
比較例3 組成物JTHC-A-3
テトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)を0.3g、ベンジルメタクリレートを0.5g、架橋剤のトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)を0.2g及び光開始剤I-907を0.010gぞれぞれ取り、順に試薬瓶に入れ、均一に混合するまで攪拌した。混合された組成物1.0gを取り、無水クロロホルムで質量濃度が5%になるまで希釈した。0.25ミクロンのフィルターで本発明のフォトレジストを精密ろ過し、暗所で冷凍保存し、紫外線フォトレジスト組成物JTHC-A-3を形成した。
【実施例】
【0103】
比較例3と本発明の実施例8との区別は、POSS-SCFA-SHの替りに、テトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)を使用した。
【実施例】
【0104】
従来のソフトテンプレート製造用の組成物の比較例:市販ゴム組成物及び既存文献に記載のチオール/アルケン系紫外線フォトレジスト組成物:
比較例4 市販ゴム 米国ダウコーニング Sylgard 184(ポリジメチルシロキサン、PDMSと略称する)組成物
ダウコーニングSYLGARD 184シリコンゴムは液体成分からなる二成分セット製品であり、基本成分と硬化剤を含む。基本成分と硬化剤は10:1の重量比で完全に混合した。厚さを問わず、混合液は靭性を有する透明エラストマーに硬化され、電子/電気のパッケージとポッティング応用に適用する。現在、この組成物はソフトテンプレートを製造する熱硬化型シリカゲルとしてよく用いられ、ソフトテンプレートの製造に最も常用な組成物である。
【実施例】
【0105】
比較例5 紫外線フォトレジスト組成物SB4
以下の文献4に提供したフォトレジスト及びそのデータによって、主成分として、テトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)、テトラエチレングリコールジビニルエーテル(W=300)、光開始剤の2、2-ジメトキシ-アセトフェノン(DMPA)を含み、SB4紫外線フォトレジストを形成した。
[文献4] L.M.Campos、 I.Meinel、 R.G.Guino、 M.Schierhorn、 N.Gupta、 G.D.Stucky、 C.J.Hawker. Adv.Mater.2008、20、3728-3733。
【実施例】
【0106】
比較例6 紫外線フォトレジスト組成物SB5
以下の文献4に提供したフォトレジスト及びそのデータによって、主成分として、テトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)、ポリエチレングリコールジアクリレート(W=700)、光開始剤の2、2-ジメトキシ-アセトフェノンにより、SB5紫外線フォトレジストを形成した。
[文献4] L.M.Campos、 I.Meinel、 R.G.Guino、 M.Schierhorn、 N.Gupta、 G.D.Stucky、 C.J.Hawker. Adv.Mater.2008、20、3728-3733。
【実施例】
【0107】
比較例7 紫外線フォトレジスト組成物SB6
以下の文献4に提供したフォトレジスト及びそのデータによって、主成分として、テトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)、ポリエチレングリコールジアクリレート(W=700)、光開始剤の2、2-ジメトキシ-アセトフェノンにより、SB6紫外線フォトレジストを形成した。
[文献4] L.M.Campos、 I.Meinel、 R.G.Guino、 M.Schierhorn、 N.Gupta、 G.D.Stucky、 C.J.Hawker. Adv.Mater.2008、20、3728-3733。
【実施例】
【0108】
比較例8 紫外線フォトレジスト組成物 T2
以下の文献5に提供したフォトレジスト及びそのデータによって、主成分として、テトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)、アクリル酸2、2-ジアクリロキシメチルブチル、光開始剤の2、2-ジメトキシ-アセトフェノンにより、T2紫外線フォトレジストを形成した。
[文献5] E.C.Hagberg、 M.Malkoch、 Y.Ling、 C.J.Hawker、 K.R.Carter. Nano Lett. 2007、7、233-237。
【実施例】
【0109】
インプリント工程の実施例:
実施例12 紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-1からソフトテンプレートを製造する工程及びそのインプリント工程
実施例6に提供された紫外線フォトレジスト組成物JTHC-B-1を図2における紫外線フォトレジスト2とし、以下の方法でソフトテンプレートを制作し、図2に示す通りにそれをインプリント用ソフトテンプレートとしてインプリント工程を行う。
1.図2(A)に示すように、基板石英片3とシリコン片6を修飾した。つまり、修飾する前の基板である石英片3とシリコン片6を、98%HSO:30%Hが体積比3:1で混合した溶液に置き、150℃で3~7時間処理した。順にアセトンとアルコールで数回洗浄し、乾燥させ、120℃で8~12時間真空乾燥した。干燥された基板石英片3とシリコン片6を、質量分数が0.2%である3-(トリメトキシシリル)プロピル-2-メチル-2-アクリレート(MAPTES)の無水トルエン溶液に浸し、4~6時間気密保存した。アセトンで基板石英片3とシリコン片6を洗浄し、乾燥になるまで窒素ガスで吹き、これにより基板石英片3とシリコン片6の修飾工程を完了した。
スピンコーティング工程により修飾された基板石英片3にゴムをスピンコートした。つまり、実施例6に提供された紫外線フォトレジストJTHC-B-1をインプリント用フォトレジスト2とし、低速300rpm、時間10秒;高速3000rpm、時間20秒、膜厚が750±5nmになる条件でスピンコーティングした。
2.図2(B)に示すように、紫外線フォトレジスト2付けの石英片3を石英テンプレート1と接触させてから一緒にインプリント機に置いた。3分間減圧し、石英テンプレート1に100Nの圧力をかけ、365nmのUVランプで3分間感光させた。
3.図2(C)に示すように、硬化された石英テンプレート1のナノパターン付けの石英片3を離脱(Separate)石英テンプレート1と離脱させ(即ち:離型)、硬化されたパターン付けのソフトテンプレート4が得られた。ソフトテンプレート4付けの石英片3を100℃でさらに3時間エマージングさせ、エマージングしてからインプリントテンプレートとして使用された。
4.図2(D)に示すように、修飾されたシリコン基板6に従来の市販フォトレジスト5をスピンコーティングした。前記のスピンコーティングとは、300rpmで10秒間スピンコーティングしてから、5000rpmで20秒間スピンコーティングし、得られた膜厚が500±5nmである。
5.図2(E)に示すように、前記得られたソフトテンプレート4パターン付けの石英片3を、図2(D)に示すように、ソフトテンプレート4が市販フォトレジスト5に向く状態で、ソフトテンプレート4で市販フォトレジスト5をカバーし、シリコン基板6と共にインプリント機に置いた。ソフトテンプレート4のナノパターンを市販フォトレジスト5に複写し、3分間減圧し、テンプレートに100Nの圧力をかけ、365nmのUVランプで3分間感光させ硬化させた。
6.図2(F)に示すように、ソフトテンプレート4パターン付けの石英片3と7付けのシリコン基板6をソフトテンプレート4から離脱させ、パターン付けの市販ゴム硬化膜7が得られた。これはソフトテンプレートでフォトレジストをインプリントする工程である。
【実施例】
【0110】
実施例13 紫外線フォトレジストJTHC-B-2からソフトテンプレートを製造する工程及びそのインプリント工程
実施例7の紫外線フォトレジストJTHC-B-2を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じである。
【実施例】
【0111】
実施例14 紫外線フォトレジストJTHC-B-3からソフトテンプレートを製造する工程及びそのインプリント工程
実施例8の紫外線フォトレジストJTHC-B-3を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じである。
【実施例】
【0112】
実施例15 紫外線フォトレジストJTHC-B-4からソフトテンプレートを製造する工程及びそのインプリント工程
実施例9の紫外線フォトレジストJTHC-B-4を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じである。
【実施例】
【0113】
実施例16 紫外線フォトレジストJTHC-B-5からソフトテンプレートを製造する工程及びそのインプリント工程
実施例10の紫外線フォトレジストJTHC-B-5を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じである。
【実施例】
【0114】
実施例17 紫外線フォトレジストJTHC-B-6からソフトテンプレートを製造する工程及びそのインプリント工程
実施例11の紫外線フォトレジストJTHC-B-6を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じである。
【実施例】
【0115】
比較例9 紫外線フォトレジストJTHC-A-1からソフトテンプレート(C-1)を製造する
比較例1に形成されたフォトレジスト組成物JTHC-A-1を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じく比較例1のソフトテンプレート(C-1)を形成した。
【実施例】
【0116】
比較例10 PTMP紫外線フォトレジスト組成物からソフトテンプレート(C-2)を製造する
比較例3に形成されたフォトレジスト組成物JTHC-A-3を使用した以外、ほかは全て実施例12と同じく比較例3のソフトテンプレート(C-2)を形成した。
【実施例】
【0117】
比較例11 市販ゴム 米国ダウコーニング Sylgard 184(ポリジメチルシロキサン、PDMSと略称する)からソフトテンプレート(C-3)を製造する
比較例4の市販ゴム 米国ダウコーニング Sylgard 184 (PDMS)を使用し、また実施例12の図2(B)の工程において、市販ゴム 米国ダウコーニングSylgard 184(PDMS)組成物2付けの石英片3を石英テンプレート1と接触させ、共にインプリント機に入れた、3分間減圧し、テンプレートに100Nの圧力をかけ、100℃に1時間加熱させ硬化させた、図2(C)の工程において、離型した後、更なるエージング処理が要らずソフトテンプレートとして使用できる以外、ほかは全て実施例12と同じく比較例4のソフトテンプレート(C-3)が得られた。
【実施例】
【0118】
比較例12 紫外線フォトレジスト組成物SB4からソフトテンプレート(C-4)を製造する
比較例5の紫外線フォトレジスト組成物SB4を使用した以外、ほかは実施例12と同じく比較例5のソフトテンプレート(C-4)を形成した。
【実施例】
【0119】
比較例13 紫外線フォトレジスト組成物SB5からソフトテンプレート(C-5)を製造する
比較例6の紫外線フォトレジスト組成物SB5を使用した以外、ほかは実施例12と同じく比較例6のソフトテンプレート(C-5)を形成した。
【実施例】
【0120】
比較例14 紫外線フォトレジスト組成物SB6からソフトテンプレート(C-6)を製造する
比較例7の紫外線フォトレジスト組成物SB6を使用した以外、ほかは実施例12と同じく比較例7のソフトテンプレート(C-6)を形成した。
【実施例】
【0121】
比較例15 紫外線フォトレジスト組成物T2からソフトテンプレート(C-7)を製造する
比較例8の紫外線フォトレジスト組成物T2を使用した以外、ほかは実施例12と同じく比較例8のソフトテンプレート(C-7)を形成した。
【実施例】
【0122】
前記の組成物を表1にまとめた。
【実施例】
【0123】
【表1】
JP2015501296A_000004t.gif
JP2015501296A_000005t.gif
【実施例】
【0124】
前記の本発明の実施例の紫外線フォトレジスト組成物、比較例のフォトレジスト組成物(市販ゴム、既存文献に記載のチオール/アルケン系紫外線フォトレジスト[1、2])及びそれらを硬化してから形成された各膜(例えば、図2(C)の膜4)を物理性能上で比較し、その結果を表2に示す。
【表2】
JP2015501296A_000006t.gif
【実施例】
【0125】
優れた紫外線フォトレジスト組成物としては、先ず体系の均一、硬化前後に相分離しなく、安定性がよく、優れた保存性能を有することを保証しなければならない。比較例2と実施例のフォトレジスト組成物との比較から、POSS-SHとフッ素含有アクリル酸モノマー或いはフッ素含有オレフィンから形成された組成物は、全体体系がお互いに溶解しなく、顕著な相分離が生じ、ナノインプリント体系に適合しない、一方、本発明のフッ素修飾されたPOSS-SHは、フッ素含有モノマーや架橋剤とは優れた相容性を有し、全ての実施例体系は透明で均一であり、安定性がよく、優れた保存性能を有することが分かる。同時に、本発明が提供した紫外線フォトレジストは、硬化されても相分離が生じないから、硬化後のポリマー膜の機械性能が安定で、力学性能が均一であることがわかる。
【実施例】
【0126】
表2に示すように、本発明の紫外線フォトレジスト組成物は、市販ゴムSylgard 184と比べ、体系の粘度が小さいので、相応的にインプリントに必要な圧力はより小さく、省エネのインプリントに有利であり、同時に、低圧は石英テンプレートに対するダメージの減少に有利である。
【実施例】
【0127】
表2のデータに示すように、本発明の紫外線フォトレジストが硬化してから形成されたポリマー膜の機械強度は、市販ゴムSylgard 184及び比較例5-8の紫外線フォトレジスト組成物(SB4-SB6とT2)と比べ、POSSの剛性構造が導入されたために、ヤング率と硬度が大きく向上した。前記から、本発明が提供した紫外線フォトレジスト組成物は、ソフトテンプレート材料として使用されると、このソフトテンプレートがより強い機械性能を有り得ることが分かる。
【実施例】
【0128】
図面について説明する。
【実施例】
【0129】
図4はSEM図であり、それぞれ、図4(a)200nm格子石英テンプレート1、図4(b)、4(c)はそれぞれ実施例におけるJTHC-B-2紫外線フォトレジスト組成物、市販ゴムSylgard 184組成物がテンプレート1(図4(a))で得られたソフトテンプレート4のパターン様態である。図4(d)と図4(e)はそれぞれ前記で得られた二種類のソフトテンプレート(図4(b)、4(c))で順に市販ゴムwatershed 11120をインプリントし、硬化し離型してから得られたインプリントポリマー膜7のパターン様態である。
【実施例】
【0130】
図4(c)から、市販ゴムSylgard 184ソフトテンプレートの硬化膜(図4(c))は自身のより小さいヤング率(18MPa)と硬度(2.1MPa)によって、インプリントし離型してから得られたソフトテンプレート(例えばソフトテンプレート4)の構造は顕著に変形や曲げを生じたことが分かる。自明ながら、高解像度と高アスペクト比が要求されるパターンインプリント工程にとって、市販ゴムSylgard 184組成物から形成されたソフトテンプレートは元のテンプレートパターンの精度を保証できない。図4(c)のソフトテンプレートを利用して形成されたインプリントパターン(例えば、図2における膜7)について、図4(e)に大量の格子構造のかけらがパターン溝に残った。前記から、PDMSをソフトテンプレートとして使用されると、機械性能は遥に足りなく、離型の過程に構造の破壊が生じたと共に、ソフトテンプレートパターンそのものの変形がインプリントされたパターンの変形に導いたことが分かる。図4(b)のソフトテンプレートを利用して形成した図4(d)のインプリント膜について、本発明で製造したソフトテンプレートパターンは精確であり、その機械性能はソフトテンプレートの微構造が破損しないことを保証できる同時に、複写の精確性も保証できる。
【実施例】
【0131】
本発明の紫外線フォトレジスト組成物をソフトテンプレートとして使用することによって、前記の機械性能が優れた以外、その表面エネルギーも低い。周知のように、ソフトテンプレートの表面エネルギーが小さければ小さいほど、ソフトテンプレートと硬化されたフォトレジストインプリント膜との作用力が小さく、離型に有利である。表2に示すように、フッ素を含有しない紫外線フォトレジストJTHC-A-1(比較例1)は硬化されてからの表面エネルギー(53.0mJ/cm-2)が比較的非常に大きく、試験の過程に離型できなかった。本発明の組成物について、POSS-SHにフッ素含有基をグラフトした化合物を使ったので、紫外線で硬化されてからのポリマー膜の表面エネルギーが顕著に下げ、試験の過程に良好な離型効果を呈した。前記から、本発明の化合物を使用して形成した紫外線フォトレジスト組成物の硬化膜は、より低い表面エネルギーを有するので、ソフトテンプレートとして現在のナノリソグラフィー制作工程に用いられることが分かる。同時に、既存文献[1、2]に記載のチオール/アルケン系の組成物(SB4-SB6)から形成された紫外線フォトレジスト硬化膜の静的水接触角と比べると、本発明が提供した紫外線フォトレジスト硬化膜は顕著に大きい。これにより、本発明が提供した紫外線フォトレジストは硬化してからスーパー疎水性能を有し、表面張力が小さく、離型に有利であることがわかる。
【実施例】
【0132】
実施例8(JTHC-B-3)と比較例3(JTHC-A-3)の物理性能の対比から、ほかの成分が同じである場合、本発明が提供した化合物(1)POSS-SCFA-SHの組成物とテトラ(3-メルカプトプロピオン酸)ペンタエリスリトール(PTMP)の組成物を添加して得られた硬化後のポリマー膜は、性能上に大きく異なり、比較例4(Sylgard 184)膜の機械性能、例えば、表面エネルギーと硬度は、実施例8(JTHC-B-3)が硬化してから形成されたポリマー膜の機械性能に及ばない。これにより、本発明が提供した紫外線フォトレジスト組成物には、無機有機ハイブリッド粒子(POSS)を添加したので、優れた機械性能が付与され、現在の要求の高いナノインプリント工程に適用できることがわかる。
【実施例】
【0133】
図3に示すように、図3(a)、(c)及び(e)はそれぞれ石英テンプレート1が異なる構造パターンである。(a)3.00μm格子、(c)350nm格子、(e)700nm回折格子。図3(b)、(d)及び(f)はそれぞれ図3(a)、(c)、(e)の石英テンプレート1と実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-1組成物を利用して得られたソフトテンプレートに対応するパターンである。即ち、(b)3.00μm格子、(d)350nm格子、(f)700nm回折格子。図に示すように、インプリント工程を経て形成したインプリントパターン、即ち図2(F)7のパターンは欠点なく、表面に剥離がなく、構造が完璧であり、これはその優れた技術効果によるものである。これにより、本発明が提供したフォトレジスト組成物ソフトテンプレートパターンは、広い範囲に有効的に複写され、広い面積にナノサイズのパターン構造をインプリントでき、優れた複写可能性を有する。
【実施例】
【0134】
図5は実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-2組成物で得られた構造とサイズが異なるソフトテンプレート4を採用して市販ゴムWatershed 11120をインプリントし、硬化し離型してから得られたパターン付けの市販ゴム硬化膜7のSEM図である。(a)350nm回折格子、(b)700nm格子。図5から、本発明の組成物で得られた硬化膜7のパターンは欠点なく、表面に剥離がなく、構造が完璧であることが分かる。これにより、本発明の組成物をソフトテンプレートとしてインプリントすると、大きい面積にナノサイズのパターン構造をインプリントできる同時に、テンプレートから有効的に分離できることがわかる。
【実施例】
【0135】
図4(d)と図5(a及びb)から、本発明の組成物で形成されたソフトテンプレートは異なるサイズのパターンだけでなく、異なる構造のパターンをもインプリントできる。このゴムをソフトテンプレートとして使用すると、実際の生産に異なるサイズと異なる構造のパターンの要求に満たすことが分かる。
【実施例】
【0136】
図6はそれぞれ、(a)実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-2組成物で得られたソフトテンプレートのパターン様態であり、(b)及び(c)はそれぞれ実施例の紫外線フォトレジストJTHC-B-2組成物で得られたソフトテンプレートと市販ゴムSylgard 184組成物で得られたソフトテンプレートは、市販ゴムWatershed 11120を10回インプリントしてからのAFM図である。図6(c)から、市販ゴムSylgard 184をソフトテンプレートとして10回使用した後、そのソフトテンプレートのパターン表面が粗末になり、表面が次第に汚染され、自明ながらテンプレートの使用効率及びインプリントしてから形成されたパターン構造の完璧性に影響する。図6(b)から、使用前のパターン6(a)と比べ、10回使用した後のソフトテンプレートの表面構造は基本的に変化しなく、構造が完璧であることが分かる。これにより、本発明が提供した紫外線フォトレジスト組成物はソフトテンプレートとして使用すると、優れた離型効率を有し、ソフトテンプレートの利用率を向上できることがわかる。
【実施例】
【0137】
本発明は、一般式(1)の化合物、一般式(1)の化合物を含む組成物及びこの組成物を用いたインプリント工程におけるソフトテンプレートに関する。一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物の組成物を用いた体系は透明で均一であり、安定性が良く、良好な保存性能を有し、同時に、低粘度を有するので、スピンコーティングに便利であり、インプリント工程の操業に好ましく適用でき、石英テンプレートに対する損害を下げた。
【実施例】
【0138】
一方、この組成物はインプリント用ソフトテンプレートの製造に用いられ、得られたインプリント用ソフトテンプレートはより大きい静的水接触角を有するので、強力な疎水性能を有する。そして、非常に小さい表面エネルギーを有するので、高離型性を有し、その表現として、石英板1のパターンは良好にソフトテンプレート上に複写され、同時に当該ソフトテンプレートによって、欠点がなく、表面に剥離がなく、構造が完璧なパターンをインプリンできる。よって、このソフトテンプレートは優れた技術効果を有する。また、この組成物によって得られたインプリント用ソフトテンプレートはより高い機械強度を有し、繰り返してインプリントするのに便利で、且つ更なる修飾が要らなく、ソフトテンプレートの使用率を向上し、従来のレジストで製造されたソフトテンプレートと比べ、その顕著な技術効果は主として以下にある。
1.フォトレジストの粘度が低く、スピンコーティングとインプリント工程操作に便利である。
2.ソフトテンプレートの機械強度が高く、摩耗に耐え、テンプレートの使用率を向上させる。
3.ソフトテンプレートの低表面エネルギーは離型効率を向上するのに有利であり、且つテンプレートの表面は更なる修飾が要らなく、得られたインプリントパターンは欠点なく、表面に剥離がなく、構造が完璧である。
【符号の説明】
【0139】
1、石英テンプレート、2、紫外線インプリントフォトレジスト、3、石英片、4、ソフトテンプレート、5、市販フォトレジスト、6、シリコン基板、7、パターン付けの市販ゴム硬化膜。
図面
【図1(a)】
0
【図1(b)】
1
【図1(c)】
2
【図1(d)】
3
【図1(e)】
4
【図2】
5
【図3】
6
【図4(a)】
7
【図4(b)】
8
【図4(c)】
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【図4(d)】
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【図4(e)】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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