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明細書 :誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理する方法及びシステム

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2010-502058 (P2010-502058A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成22年1月21日(2010.1.21)
特許番号 特許第5075915号 (P5075915)
登録日 平成24年8月31日(2012.8.31)
発行日 平成24年11月21日(2012.11.21)
発明の名称または考案の名称 誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理する方法及びシステム
国際特許分類 H04N   1/405       (2006.01)
G06T   1/60        (2006.01)
H04N   1/21        (2006.01)
FI H04N 1/40 B
G06T 1/60 450F
H04N 1/21
請求項の数または発明の数 8
全頁数 10
出願番号 特願2009-524886 (P2009-524886)
出願日 平成19年8月22日(2007.8.22)
国際出願番号 PCT/CN2007/002541
国際公開番号 WO2008/028406
国際公開日 平成20年3月13日(2008.3.13)
優先権出願番号 200610112497.1
優先日 平成18年8月22日(2006.8.22)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成22年6月3日(2010.6.3)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】507231932
【氏名又は名称】北大方正集▲団▼有限公司
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY FOUNDER GROUP CO., LTD
【識別番号】507230304
【氏名又は名称】北京北大方正▲電▼子有限公司
【氏名又は名称】BEIJING FOUNDER ELECTRONICS CO.,LTD.
【識別番号】500212103
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
発明者または考案者 【氏名】▲楊▼ 斌
【氏名】李 ▲海▼峰
個別代理人の代理人 【識別番号】100078868、【弁理士】、【氏名又は名称】河野 登夫
【識別番号】100114557、【弁理士】、【氏名又は名称】河野 英仁
審査官 【審査官】大室 秀明
参考文献・文献 中国特許出願公開第1668063(CN,A)
特表平11-505333(JP,A)
特開平04-264883(JP,A)
調査した分野 H04N 1/405
G06T 1/60
H04N 1/21
特許請求の範囲 【請求項1】
誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理する方法において、
ステップ(1) 原画像のn 番目のラインの各画素Miを一つずつ走査し、次に画素Miの走査結果をi 番目の記憶位置に記憶する、及び
ステップ(2) n 番目のラインの全ての画素が処理され、n+1 番目のラインの全ての画素が走査され記憶されるまで、誤差拡散を用いて画素Miの記憶された結果を処理し、原画像のn+1 番目のラインの画素を走査する
を備え、
画素Miのための処理が一旦完了した際には、n+1 番目のラインの画素の走査結果が、画素Miによって以前占有されていたi 番目の記憶位置に記憶され
前記ステップ(2) は、更に、
n 番目のラインの処理方向パラメータC と、n+1 番目のラインの開始画素の記憶位置パラメータH とを記録し、
前記パラメータC 及びパラメータH の値に基づきn+1 番目のラインの処理方向を決定する
ことを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
C=0 は、n 番目のラインの画素が始めから終わりまで処理されることを示し、C=1 は、n 番目のラインの画素が終わりから始めまで処理されることを示し、H=0 は、n+1 番目のラインの開始画素が記憶装置の最初の位置に記憶されていることを示し、H=1 は、n+1 番目のラインの開始画素が前記記憶装置の最後の位置に記憶されていることを示すことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記処理方向は、
条件(1) C=0 及びH=0 の場合、n+1 番目のラインの画素は、前記記憶装置の最後の位置から処理装置によって処理される
条件(2) C=0 及びH=1 の場合、n+1 番目のラインの画素は、前記記憶装置の最初の位置から前記処理装置によって処理される
条件(3) C=1 及びH=0 の場合、n+1 番目のラインの画素は、前記記憶装置の最初の位置から前記処理装置によって処理される
条件(4) C=1 及びH=1 の場合、n+1 番目のラインの画素は、前記記憶装置の最後の位置から前記処理装置によって処理される
に応じて前記パラメータC 及びパラメータH によって決定されることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記誤差拡散は、
ステップ(a) 原画像を走査して入力し、原画像の注目画素の最終値g"(m,t) に対する閾値比較の演算を実行し、次に前記演算の結果を注目画素の出力値b(m,t)に変換する
ステップ(b) 注目画素の誤差値e(m,t)を得るために、注目画素の出力値b(m,t)を注目画素の中央値g'(m,t) と比較する
ステップ(c) 第1拡散フィルタe を用いて誤差値e(m,t)に所定の重み付け分布係数を乗算し、次に、前記乗算結果を注目画素の周囲の未処理の画素に拡散し、注目画素の周囲の未処理の画素への各拡散結果を、画素Mxの新たな中央値g'(m,t) を得るために、画素Mxの原値g(m,t)に重み付けして加える
ステップ(d) 対応する画素Mxの最終値g"(m,t) を得るために、第2拡散フィルタw を用いて注目画素の出力値b(m,t)に対する乗算を実行し、ディザアルゴリズムで前記乗算の結果を処理することにより得られた処理結果を、注目画素を囲む対応する画素Mxに夫々拡散し、拡散された各処理結果を、前記ステップ(c) の誤差拡散から得た対応する画素Mxの中央値g'(m,t) に重み付けして加える
ステップ(e) 全ての画素の原入力値g(m,t)が処理されるまで、前記ステップ(a) 乃至前記ステップ(d) を繰り返す
を含み、
前記ステップ(d) は、前記ステップ(b) 及び前記ステップ(c) と並列的に実施されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(c) における前記第1拡散フィルタe は、以下に示す拡散理論と重み付け分布係数とを用いることを特徴とする請求項に記載の方法。
** d5 d3
d2 d4 d5 d4 d2
d1 d2 d3 d2 d1
但し、**は注目画素の位置を表わし、他の位置のd1乃至d5は、注目画素**に対する拡散重み付け係数を夫々表し、d1乃至d5は[0,1] に属し、以下の式を満たす。
2×d1+4×d2+2×d3+2×d4+2×d5∈[0,1]
【請求項6】
前記第2拡散フィルタw の拡散モードは、以下に示すように設定されることを特徴とする請求項に記載の方法。
** w0
w3 w2 w1
但し、走査方向は左から右であり、**は注目画素の位置を表わし、他の位置のw0乃至w3は、注目画素に対する拡散重み付け係数を夫々表し、w0乃至w3は[0,1] に属し、以下の式を満たす。
w0+w1+w2+w3∈[0,1]
【請求項7】
前記ステップ(d) における前記第2拡散フィルタw のためのディザアルゴリズムは、以
下に示す通りであることを特徴とする請求項に記載の方法。
fRand=(R(m,t)/R_MAX-0.5)×cDither
dw0=w0-fRand
dw2=w2+fRand
dw1=w1+fRand
dw3=w3-fRand
但し、fRand はディザを微調整するためのパラメータであり、R(m,t)は、注目ドットを走査するためのランダム値でのパラメータであり、R_MAX は、ランダムパラメータR(i)の最大値であり、cDither は、ディザの振幅を調整するためのパラメータであり、dw0 乃至dw3 は、ディザ後の異なる方向における前記第2拡散フィルタw の拡散重み付け係数である。
【請求項8】
誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理するためのシステムにおいて、
走査装置、記憶装置及び処理装置を備え、
前記走査装置は、前記記憶装置の入力端子に接続された出力端子を有し、前記記憶装置は、前記処理装置の入力端子に接続された出力端子を有し、前記走査装置は、原画像のn 番目のラインの各画素Miを一つずつ走査し、画素Miの走査結果が前記記憶装置に記憶され、
前記処理装置は、誤差拡散を用いて画素Miの記憶されたデータを処理し、画素Miのための処理が一旦完了した際には、画素Miの得られた値が、前記記憶装置のi 番目の記憶位置が未使用になるように出力され、同時に、前記走査装置は、原画像のn+1 番目のラインの画素を走査し、前記記憶装置のi 番目の記憶位置が一旦未使用になった際には、n+1 番目のラインの画素の走査されたデータが、i 番目の記憶位置に記憶され、n 番目のラインの全ての画素が一旦処理された際には、n+1 番目のラインの全ての画素が走査されて記憶されており、n 番目のラインの処理方向パラメータC と、n+1 番目のラインの開始画素の記憶位置パラメータH とが記録され、n+1 番目のラインの処理方向は前記パラメータC 及びパラメータH の値に基づき決定されることを特徴とするシステム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を複写するためのハードコピーの分野におけるデータを走査し処理する方法に関し、特に、誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像を走査し処理する従来の方法は一方向だけであり、そのため織目のようになり、誤差拡散に基づくランダム特性を低下し、従って出力品質に影響を及ぼす。画像を双方向に走査し処理する方法は、ある程度その問題に対処することが可能である。双方向に走査し処理する方法では、画像のラインが2方向に交互に(つまり、一のラインでは左から右であり、次のラインでは右から左である)走査され処理される。現在、誤差拡散に基づいて画像を走査し処理する方法の多くが双方向である。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】中国特許出願公開第1668063号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、双方向に走査し処理する方法は、画素毎に画像を演算する必要があり、結果として効率を低下させることになる。この問題を解決するための一般的な方法は、ハードウェアを改良することである。画素が単一の方向に一つずつ走査される場合、画素は、走査された画素のデータのためのバッファ記憶装置を必要とすることなく、走査されるとすぐに処理され出力され得る。しかしながら、双方向に走査し処理する方法が用いられるときには、処理された画素の誤差演算の結果が、誤差拡散の理論に応じて隣接した未処理の画素に重み付けして加えられなければならない。未処理の画素の一部が、走査されていない次のラインにある。従って、画素が双方向に走査され処理される場合、異なる2方向に走査された画素のデータは、記憶されて、次に一つずつ処理される必要がある。特に双方向に走査し処理する場合、現在のラインが左から右に走査されると、次のラインが右から左に走査される。次のラインで最初に走査された画素が処理される前に、現在のラインの最後に走査された幾つかの画素の誤差が、次のラインで最初に走査された画素に拡散される必要がある。従って、次のラインの画素における誤差拡散の値が、現在のラインの全ての画素が走査され処理された後でのみ得られる。
【0005】
本発明者は、既に出願しており、発明の名称が「デュアルフィードバックに基づく誤差拡散を用いた周波数変調スクリーニングのための方法」である2005年 9月14日に公開された出願番号No.200510068127.8 の中国特許出願にスクリーニングの方法を開示しており、この出願は参照としてここに組込まれる。前記方法によれば、FM-AM 混在スクリーニングが、デュアルフィードバック誤差拡散技術を用いることにより達成され得る。しかしながら、前記方法は、双方向の走査を達成するために、異なる2方向に走査された画素データを予め記憶しておき、次に記憶されたデータを一つずつ処理する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
先行技術の欠点を克服するために、本発明は、誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理する方法において、原画像のn 番目のラインの各画素Miを一つずつ走査し、次に画素Miの走査結果をi 番目の記憶位置に記憶するステップ(1) 、及び、n 番目のラインの全ての画素が処理され、n+1 番目のラインの全ての画素が走査され記憶されるまで、誤差拡散を用いて画素Miの記憶された結果を処理し、原画像のn+1 番目のラインの画素を走査するステップ(2) を備え、画素Miのための処理が一旦完了した際には、n+1 番目のラインの画素の走査結果が、画素Miによって以前占有されていたi 番目の記憶位置に記憶され、前記ステップ(2) は、更に、n 番目のラインの処理方向パラメータC と、n+1 番目のラインの開始画素の記憶位置パラメータH とを記録し、前記パラメータC 及びパラメータH の値に基づきn+1 番目のラインの処理方向を決定することを含むことを特徴とする方法を提供する。
【0007】
別の様相によれば、本発明は、誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理するためのシステムにおいて、走査装置、記憶装置及び処理装置を備え、前記走査装置は、前記記憶装置の入力端子に接続された出力端子を有し、前記記憶装置は、前記処理装置の入力端子に接続された出力端子を有し、前記走査装置は、原画像のn 番目のラインの各画素Miを一つずつ走査し、画素Miの走査結果が前記記憶装置に記憶され、前記処理装置は、誤差拡散を用いて画素Miの記憶されたデータを処理し、画素Miのための処理が一旦完了した際には、画素Miの得られた値が、前記記憶装置のi 番目の記憶位置が未使用になるように出力され、同時に、前記走査装置は、原画像のn+1 番目のラインの画素を走査し、前記記憶装置のi 番目の記憶位置が一旦未使用になった際には、n+1 番目のラインの画素の走査されたデータが、i 番目の記憶位置に記憶され、n 番目のラインの全ての画素が一旦処理された際には、n+1 番目のラインの全ての画素が走査されて記憶されており、n 番目のラインの処理方向パラメータC と、n+1 番目のラインの開始画素の記憶位置パラメータH とが記録され、n+1 番目のラインの処理方向は前記パラメータC 及びパラメータH の値に基づき決定されることを特徴とするシステムを提供する。
【0008】
本発明は、以下の効果の少なくとも1つを有する。誤差拡散を用いて画像を双方向に走査し処理する方法に基づき、記憶容量は、画像の走査方向における1ラインのデータを記憶可能である容量のみ必要であり、それによって双方向に走査するための記憶容量を節約することが可能になる。本発明の方法及びシステムは、誤差拡散を実施すべく用いられるハードウェアを最適化し、演算効率を向上し、ハードウェアのコストを節約することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る画像を走査し処理するためのシステムを示す図である。
【図2】双方向の走査及び処理を示す概略図である。
【図3】画像の1番目のラインのための走査を示す概略図である。
【図4】画像の1番目のラインのための処理と、加えて画像の2番目のラインのための走査とを示す概略図である。
【図5】画像の2番目のラインのための処理と、加えて画像の3番目のラインのための走査とを示す概略図である。
【図6】走査されたデータを記憶するための方向と、記憶されたデータを処理するための方向とを示す概略図である。
【図7】本発明の実施形態に係る処理を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明を、添付図面及び実施形態を参照して詳細に説明する。

【0011】
以下の実施形態は、図2に示すように、原画像のための2ビットの画像深度での双方向の走査及び処理に基づいている。

【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理するシステムを示す。図1に示すように、システムは、走査装置2 、記憶装置3 及び処理装置4 を備える。原画像1 が、走査装置2 の入力端子によってシステムに入力され得る。走査装置2 の出力端子が、記憶装置3 の入力端子に接続され、記憶装置3 の出力端子が処理装置4 の入力端子に接続されている。処理装置4 の結果がシステムの出力になる。走査装置2 は、原画像1 の現在のライン(例えばn 番目のライン)の画素を一つずつ始めから終わりまで走査する。各画素Miの走査されたデータが、記憶装置3 のi 番目の位置に記憶される。各画素Miの記憶されたデータが、誤差拡散を用いて処理装置4 によって処理される。画素の処理が一旦完了した際には、得られた画素の値が、記憶装置3 のi 番目の位置が未使用になるように出力される。同時に、走査装置2 は、原画像1 の次のライン(つまりn+1 番目のライン)の画素を走査する。記憶装置3 のi 番目の位置が一旦未使用になった際には、n+1 番目のラインの画素の走査されたデータが、このi 番目の位置に記憶される。n 番目のラインの全ての画素が一旦処理された際には、n+1 番目のラインの全ての画素は走査されて記憶されている。

【0013】
本開示では、C が現在のライン(n 番目のライン)の処理方向を示すために定義されている。C=0 は、現在のラインの画素が始めから終わりまで処理されることを示し、C=1 は、現在のラインの画素が終わりから始めまで処理されることを示す。

【0014】
H は、ラインの開始画素の記憶装置3 での記憶位置を示すために定義されている。H=0 は、ラインの開始画素が記憶装置3 の最初の位置に記憶されていることを示す。H=1 は、ラインの開始画素が記憶装置3 の最後の位置に記憶されていることを示す。

【0015】
図7に示すように、本発明の実施形態に係る誤差拡散スクリーニング技術を用いて画像を走査し処理する方法は、以下のステップを備える。

【0016】
ステップ1では、図3に示すように、C 及びH を初期化した後、原画像1 のn 番目のライン(n=1,2,3 …)の画素を一つずつ始めから終わりまで走査し、次に各画素Miの値g(m,t) を記憶する。

【0017】
ステップ2では、C 及びH によって決定される処理方向に応じて誤差拡散を用いることにより各画素Miの記憶された値g(m,t)を処理し、原画像1 の次のライン(つまり、n+1 番目のライン)の画素を始めから終わりまで一つずつ走査する。画素の処理が一旦完了した際には、得られた画素の値が、画素によって占有されていたi 番目の記憶位置が未使用になるように出力される。その後、n+1 番目のラインの走査された画素のデータが、未使用のi 番目の記憶位置に記憶される。n 番目のラインの全ての画素が一旦処理された際には、n+1 番目のラインの全ての画素が走査されて記憶されている。

【0018】
ステップ2では、現在のラインの処理方向を示すC と記憶装置3 の次のラインの開始画素の記憶位置を示すH とを記録する。

【0019】
処理装置4 の処理方向は、以下の条件に応じてC 及びH によって決定される。
条件(1) C=0 及びH=0 の場合、次のラインの画素は、記憶装置3 の最後の位置から最初の位置まで処理装置4 によって処理される。
条件(2) C=0 及びH=1 の場合、次のラインの画素は、記憶装置3 の最初の位置から最後の位置まで処理装置4 によって処理される。
条件(3) C=1 及びH=0 の場合、次のラインの画素は、記憶装置3 の最初の位置から最後の位置まで処理装置4 によって処理される。
条件(4) C=1 及びH=1 の場合、次のラインの画素は、記憶装置3 の最後の位置から最初の位置まで処理装置4 によって処理される。

【0020】
以下に、本方法に係る画素を処理して記憶する手順を、図4及び5に示す実施例を参照して詳細に説明する。

【0021】
図4に示すように、n 番目のライン(n=1 と仮定する)の全ての画素が走査され記憶された後、処理装置4 は、n 番目のラインの左から1番目の画素の記憶されたデータに関する読出し及び処理を開始する。1番目の画素の記憶されたデータが処理された後、n 番目のラインの2番目の画素の記憶されたデータが、処理装置4 によって読み出され処理されて、n+1 番目のライン(つまり、2番目のライン)の1番目の画素のデータが、記憶装置3 のちょうど未使用である1番目の位置に記憶される。上記のステップが、1番目のラインの全ての画素が処理され、2番目のラインの全ての画素が記憶されるまで繰り返される。現在、C=0 及びH=0 であり、これは上記の条件(1) を満たす。

【0022】
図5に示すように、1番目のラインの処理及び2番目のラインの記憶が完了した後、処理装置4 は、最後の位置から最初の位置まで記憶装置3 に記憶されたデータに関する読出し及び処理を開始する。すなわち、記憶装置3 の2番目のラインの最後の位置に記憶されている画素のデータが処理された後、最後から2番目の位置に記憶されたデータが処理装置4 によって読み出され処理されて、3番目のラインの1番目の画素のデータが、記憶装置3 の対応する未使用の位置に記憶される。上記のステップが、2番目のラインの全ての画素が処理され、3番目のラインの全ての画素が記憶されるまで繰り返される。現在、C=1 及びH=1 であり、これは上記の条件(4) を満たす。

【0023】
原画像1 全体が、上記のステップを繰り返すことにより走査され処理され得る。記憶容量を節約するために、記憶装置3 の容量は、原画像1 の走査方向における1ライン分のデータを記憶可能である容量のみ必要である。

【0024】
本実施形態では、処理装置4 によって実行される処理は、デュアルフィードバック誤差拡散を用いたFMスクリーニング法に基づいている。詳細な処理を以下に説明する。
ステップ(a) 原画像が走査され入力される。閾値比較の演算が、原画像の注目画素の最終値g"(m,t) に対して実行される。演算の結果は、注目画素の出力値b(m,t)に変換される。閾値比較の演算及び該演算の結果のための変換は従来通りであり、詳細にはここで説明されない。
ステップ(b) 注目画素の出力値b(m,t)は、注目画素の誤差値e(m,t)を得るために注目画素の中央値g'(m,t) と比較される。
ステップ(c) 誤差値e(m,t)は、第1拡散フィルタe を用いて一定の重み付け分布係数と乗算される。次に、乗算の結果が、注目画素の周囲の未処理の画素に拡散される。注目画素の周囲の未処理の画素への各拡散結果は、対応する画素Mxの新たな中央値g'(m,t) を得るために、画素(Mx)の原値g(m,t)に重み付けして加えられる。第1拡散フィルタは、以下に示す拡散理論と重み付け分布係数とを用いる。
** d5 d3
d2 d4 d5 d4 d2
d1 d2 d3 d2 d1
但し、**は注目画素の位置を表わし、他の位置のd1乃至d5は、注目画素**に対する拡散重み付け係数を夫々表わす。d1乃至d5は、[0,1] に属し、以下の式を満たす。
2×d1+4×d2+2×d3+2×d4+2×d5∈[0,1]
本実施形態では、係数は以下に示すように設定される。
d1=1/44、d2=2/44、d3=5/44、d4=4/44、d5=8/44
上記により、第1拡散フィードバック演算が行われる。
ステップ(d) このステップは、ステップ(b) 及びステップ(c) と並列的に実行される。対応する画素Mxの最終値g"(m,t) を得るために、処理結果は、注目画素を囲む対応する画素Mxに夫々拡散され、拡散された処理結果は、ステップ(b) 及びステップ(c) での誤差拡散から得られた対応する画素Mxの中央値g'(m,t) に夫々重み付けして加えられる。前記処理結果は、第2拡散フィルタw を用いて注目画素の出力値b(m,t)に対する乗算を実行し、ディザアルゴリズムで乗算の結果を処理することにより得られる。第2拡散フィルタw の拡散モードが以下に示すように設定される。
** w0
w3 w2 w1
但し、走査方向は左から右であり、**は注目画素の位置を表わし、他の位置のw0乃至w3は、注目画素に対する拡散重み付け係数を夫々表わし、パラメータは[0,1] に属し、以下の式を満たす。
wsum=(w0+w1+w2+w3)∈[0,1]
本実施形態でのディザアルゴリズムは以下の式を用いる。
fRand=(R(m,t)/R_MAX-0.5)×cDither
dw0=w0-fRand
dw2=w2+fRand
dw1=w1+fRand
dw3=w3-fRand
この式では、fRand はディザを微調整するためのパラメータであり、R(m,t)は、注目ドットを走査するためのランダム値でのパラメータであり、R_MAX はランダムパラメータR(i)の最大値であり、cDither は、ディザの振幅を調整するためのパラメータであり、振幅変調の効率を決定し、dw0 乃至dw3 は、ディザ後の異なる方向におけるフィルタw の拡散重み付け係数である。
このステップでは、第2拡散フィードバック演算を行い、周波数変調スクリーンの特性を示す振幅変調を実施する。
本実施形態では、係数は以下に示すように設定される。
w0=w2=0.175、w1=w3=0.025、その結果wsum=0.4
cDither=0.2
スクリーニングの間、周波数変調ハーフトーンドットのサイズが、wsumを調整することにより変更され、周波数変調ハーフトーンドットの形状が、w0乃至w3の値を調整することにより制御される。
ステップ(e) ステップ(a) 乃至ステップ(d) は、全ての画素の原入力値g(m,n)が処理されるまで繰り返される。

【0025】
本発明の走査及び処理方法によれば、図6に示す方向により、図2に示す双方向の走査及び処理が達成され得る。更に、記憶装置の容量は、原画像1 の走査方向における1ライン分のデータを記憶可能である容量のみ必要であり、それによって使用されるハードウェアシステムを最適化することが可能になる。

【0026】
本発明は、上記に述べられた実施形態に制限されない。本発明の方法は更に、一回の誤差拡散でのスクリーニング技術を用いた従来の双方向の走査及び処理に基づくことも可能である。本発明の技術的解決法に応じて当業者によって得られる他の実施形態は、本発明の技術的改良の範囲内となる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6