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明細書 :透明ページに関する格子型処理方法及び装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2010-505162 (P2010-505162A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成22年2月18日(2010.2.18)
特許番号 特許第5066573号 (P5066573)
登録日 平成24年8月17日(2012.8.17)
発行日 平成24年11月7日(2012.11.7)
発明の名称または考案の名称 透明ページに関する格子型処理方法及び装置
国際特許分類 G06T  11/60        (2006.01)
FI G06T 11/60 100A
請求項の数または発明の数 15
全頁数 12
出願番号 特願2009-529497 (P2009-529497)
出願日 平成19年9月27日(2007.9.27)
国際出願番号 PCT/CN2007/002832
国際公開番号 WO2008/040188
国際公開日 平成20年4月10日(2008.4.10)
優先権出願番号 200610113416.X
優先日 平成18年9月27日(2006.9.27)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成22年9月21日(2010.9.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】507231932
【氏名又は名称】北大方正集▲団▼有限公司
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY FOUNDER GROUP CO., LTD
【識別番号】507232478
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
【識別番号】507232456
【氏名又は名称】北京北大方正▲電▼子有限公司
【氏名又は名称】BEIJING FOUNDER ELECTRONICS CO., LTD.
発明者または考案者 【氏名】ファン ウェイピン
【氏名】リン ハオ
【氏名】ムン チャンウェイ
個別代理人の代理人 【識別番号】100077481、【弁理士】、【氏名又は名称】谷 義一
【識別番号】100088915、【弁理士】、【氏名又は名称】阿部 和夫
審査官 【審査官】千葉 久博
参考文献・文献 特開2005-269629(JP,A)
特開2005-182692(JP,A)
特開2003-331298(JP,A)
特開2003-303091(JP,A)
特開2002-056396(JP,A)
特開平09-167222(JP,A)
特開平04-220782(JP,A)
中国特許出願公開第1621942(CN,A)
”DTPの《視点》でチェック Adobe Acrobat6.0 日本語版登場”,Professional DTP 2003 7月号 初版,日本,株式会社工学社,2003年 7月 1日,p.31-49
調査した分野 G06T 11/60
G06T 11/00
H04N 1/38-1/393
特許請求の範囲 【請求項1】
透明ページをラスタライズする方法であって、
解釈部が前記透明ページのページ記述ファイルを構文解釈し、区分部が前記ページをページブロックに区分し、ファイル記憶部が前記解釈することによって生成されたイメージ要素オブジェクトの情報及び透明効果パラメータを中間ファイルに書き込むステップと、
構築部が前記中間ファイルから前記イメージ要素オブジェクト及び前記透明効果パラメータを順々に読み取り、ブロック内にページビットマップを構築するステップと
を備え
前記ページを前記ページブロックに区分するステップは、前記ページブロック内に配置されたイメージ要素が透明であるかどうかを判定するステップをさらに含み、前記イメージ要素が透明である場合、前記イメージ要素の境界ボックスに対応する各々の前記ページブロックは、透明ページブロックとして判定され、前記ページブロックと重なり合う各イメージ要素が不透明である場合、前記ページブロックは、不透明ページブロックとして判定されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ページを前記ページブロックに区分するステップは、前記ページを同じサイズを有する複数のページブロックに区分することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ページブロックの幅がm×8であり、高さがn×8であり、m=1、2、4、8であって、n=1、2、4、8であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ページを複数のページブロックに区分するステップにおいて、各ページブロックは、前記ページブロックのタイプ、グレー値、及びページブロックビットマップに対応する索引情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、
前記ページビットマップを構築するために、混色演算を実装して、前記混色演算によって得られたカラー値をページ背景のカラー値に置換する透明効果モデルに基づいて前記透明ページブロックをラスタライズするステップと、
前記ページビットマップを構築するために、前記ページ背景の前記カラー値を、前記ページ内に配置されるべき前記現在のイメージ要素に置換する置換モデルに基づいて、不透明ページブロックをラスタライズするステップと
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、前記ページブロックが前記解釈するステップの結果に従って前記不透明ページブロックとして判定された場合、前記ページブロック内に配置される全ての透明イメージ要素ブロックを処理しないことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、前記透明ページブロックを、
全ての画素が同じグレー値を有する透明単色ブロックと、
前記画素が様々なグレー値を有する透明混色ブロックと
に区別するステップをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、前記不透明ページブロックを、
全ての画素が同じグレー値を有する透明単色ブロックと、
前記画素が2つの異なるグレー値を有する不透明二色ブロックと、
前記画素が3つ以上の異なるグレー値を有する不透明混色ブロックと
に区別するステップをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、
前記ページ内の文字及び図形に従って前記イメージ要素の各々を同じサイズを有する複数のイメージ要素ブロックに区分するステップと、
前記イメージ要素ブロックを、
各画素のグレー値が1である黒ブロックと、
各画素の前記グレー値が0である白ブロックと、
前記黒ブロック及び前記白ブロック以外の混合ブロックとに区別するステップと、
黒-白ビットマップによって、前記黒ブロック、前記白ブロック及び前記混合ブロック内の全ての画素のグレー値を示すことを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記黒-白ビットマップにおいて、前記イメージ要素ブロックの序列をランレングス符号化方式で圧縮することを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、
前記ページ内の画像又はシェーディングに対応する各イメージ要素オブジェクトを混合ブロックとして処理するステップと、
フラットビットマップによって前記混合ブロック内の各画素のグレー値を示すステップと
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、
ブロック内に透明効果グループをラスタライズするステップであって、前記透明効果グループは、子ページとしてみなされる、ステップと、
ブロック内の前記ラスタライズするステップの結果を、前記子ページに対応する親ページに配置するステップ
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ブロック内にページビットマップを構築するステップは、
前記ページ内の画素のShapeパラメータ及び貢献度パラメータに対応する各々のページビットマップを、同サイズを有するブロックに区分するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ページ記述ファイルは、PDFファイルまたはXPSファイルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
解釈部と、区分部と、ファイル記憶部と、構築部とを備える透明ページをラスタライズする装置であって、
前記解釈部を用いて、前記透明ページのページ記述ファイルを構文解釈し、解釈の結果を前記区分部に提供し、
前記区分部を用いて、前記ページを解釈の結果に従って透明ページブロック及び不透明ページブロックに区分し、区分情報を前記構築部に提供し、
ページブロック内に配置されたイメージ要素が透明である場合、前記イメージ要素の境界ボックスに対応する各々の前記ページブロックは、透明ページブロックとして判定され、ページブロックと重なり合う各イメージ要素が不透明である場合、前記ページブロックは不透明ページブロックとして判定され、
前記ファイル記憶部を用いて、構文解析を用いて生成されたイメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータを記憶し、前記イメージ要素オブジェクトの情報及び前記透明パラメータを前記構築部に提供し、
前記構築部を用いて、ブロック内にページビットマップを構築するために、前記透明ページブロックまたは前記不透明ページブロックと、前記イメージ要素オブジェクトの情報と、前記透明パラメータとに従って、ラスタライゼーションを実装することを特徴とする装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ラスタ画像処理技術に関し、より詳細には、透明ページをラスタライズする方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
PDF(Portable Document Format)は、ページコンテンツを記述するための電子文書フォーマットである。このフォーマットは様々なバージョンを有し、その中で最も重要なバージョンがPDFバージョン1.4である。PDFバージョン1.4が現れる前、置換モデルがPDF標準のイメージングモデルとして用いられた。置換モデルに基づいて、ページ背景のカラー値は、現在のイメージ要素(例えば、文字、図及びグラフなど)によって置換され、ページ内に配置される。次に、PDFバージョン1.4から、PDF標準のために透明効果モデルを導入する。その透明効果モデルに基づいて、ページ背景のカラー値は、現在のイメージ要素(例えば、文字、図形及びグラフなど)によって置換されずに、ページ内に配置される。代わりに、混色演算が、ページ背景のカラー値及びページ内に配置された現在のイメージ要素のカラー値を用いることによって実装される。次に、ページ背景のカラー値を混色演算によって獲得されたものによって置換する。透明効果モデルを導入することによって、PDFファイルの記述能力が大いに改善された。例えば、PDFファイルは、透明効果、日陰効果、ぼかし効果などの様々な特別な効果をサポートすることができる。
【0003】
PDF標準によると、混色透明効果演算は、ページ背景のカラー値と、イメージ要素(すなわち、前景)のカラー値と、イメージ要素の貢献度(すなわち、前景のAlphaパラメータ)と、背景の貢献度(すなわち、背景のAlphaパラメータ)などの関連するパラメータを用いる。透明効果グループを処理するとき、透明効果演算は、透明効果グループのShapeパラメータと、透明効果グループの初期背景のカラー値と、初期背景の貢献度パラメータ(すなわち、初期背景のAlphaパラメータ)とをさらに用いる。混色透明効果演算に関する上記のパラメータの全ては、画素に基づく。すなわち、異なる画素のパラメータは、互いに異なる場合がある。したがって、全ての画素は、個々に処理され、保存されるべきである。さらに、各画素についての混色透明効果演算は、少なくとも8ビット深度に基づくべきである。ビット深度は、画素深度またはカラー深度とも呼ばれ、どれほどのカラー情報が画像の各画素を表示またはプリントするために用いられることができるかを示すために用いられる。ビット深度が大きい場合、各画素の情報が多く、デジタル画像に利用できるカラーがより多く、画像のための現存のカラーはより正確である。例えば、1ビット深度を有する画素は、黒及び白という2つのとり得る値を有し、8ビット深度を有する他の画素は、256のとり得る値を有する。このように、より大きなビット深度は、データの大容量化を意味する。特に、他の透明効果グループに組み込まれる多くの透明効果グループを含むページの場合、混色透明効果演算は複雑で、多大な時間及びメモリを消費することがわかる。
【0004】
PDFバージョン1.4に定義された透明効果演算をサポートするために、アプリケーション及び装置をラスタライズする様々なPDF(例えば、PDFファイルコンテンツを表示するためのリーダ、PDFラスタ画像プロセッサなど)は、ビットマップに基づくラスタライズの方法を使用する。第1に、その方法に従って、処理されるPDFページを備えるファイルをスキャンする。スキャンされたファイルが透明効果パラメータを含むかどうかを判断することにより、一つのPDFページまたは複数のPDFページが一つまたは複数の透明オブジェクトを含むことを判定することができる。ページが一つまたは複数の透明オブジェクトを含むと判定された場合、ページ内の各画素は、透明効果モデルに基づいて混色透明効果演算でラスタライズされ、最終的な8ビットのページビットマップを獲得することになる。一方、ページが透明オブジェクトを含まないと判定された場合、ページは従来の置換モデルに基づいてラスタライズされることになる。その方法において、透明効果パラメータを用いて、イメージ要素が透明であるかどうかを示し、透明オブジェクトは透明プロパティを有するオブジェクトを参照する。一つまたは複数の透明オブジェクトを含むページを透明ページと呼ぶ。全体のページが密接にラスタライズされることになるから、透明ページのために処理されるデータの量が非常に大きいので、この方法におけるラスタライゼーションの効率は非常に低い。
【0005】
他の従来の方法によると、透明ページは、セグメントにラスタライズされる。最初に、ページは、同じページ幅を有するいくつかのページセグメントに区分される。透明オブジェクトを含まないページセグメントは、従来の置換モデルに基づいてラスタライズされ、8ビット深度を有するページセグメントビットマップを生成する。この方法によると、ページは、各々が一つまたは複数の透明オブジェクトを含む透明ページセグメント及び透明オブジェクトを含まない不透明ページセグメントに区分される。次に、そのページは、セグメントにラスタライズされる。この方法は、以前の方法よりもよい。置換モデルに基づいて不透明ページセグメントをラスタライズする速度が透明効果モデルに基づいて透明ページセグメントをラスタライズする速度よりも大きいため、この方法におけるラスタライゼーションの効率は、透明オブジェクトがいくつかのセグメント内に配置される透明ページに関して改善される。
【0006】
しかしながら、その方法は、いくつかの欠点も有する。ページセグメントの各々は、同じページ幅を有する。透明オブジェクトがページの全体の高さ内でページと重なるところでは、全てのページセグメントは、透明ページセグメントである。従って、ページ全体の全画素は、透明効果モデルに基づいて混色透明効果演算で処理されるべきである。さらに、ラスタライゼーション中に、全てのカラープレートのページセグメントのグレービットマップ及び全ページセグメントの各々の画素のShapeパラメータ並びにAlphaパラメータを記憶すべきである。各々のパラメータを、混色透明効果演算による8ビットのビットマップによって示すべきである。また、セグメントのページをラスタライズする方法は、特に高解像度で出力装置をラスタライズする場合に、多くのメモリを消費することがわかる。例えば、A3サイズのPDFページが2400DPIの出力解像度を有する写真植字装置によって出力されるとき、シアン、マゼンタ、黄色、黒のカラープレート及びShapeパラメータ並びにAlphaパラメータに関する6つのページビットマップのデータ量は、最大6Gバイトである。次に、ページのビットマップバッファに関する任意の演算(例えば、一回のクリア演算(clear operation))は、ラスタライゼーションに多くの時間がかかる。セグメントのページをラスタライズする方法は、全てのページセグメントビットマップをバッファする必要がないが、異なるセグメントから処理されるイメージ要素の量は、ラスタライゼーションの効率に影響を与えるように増加する。
【0007】
処理されるデータの量は、ビットマップに基づくラスタライズの従来の方法によると非常に大きくなることがわかる。その方法は、多くのメモリを消費し、ラスタライゼーションの効率が非常に低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ラスタライズの効率を向上する透明ページをラスタライズする方法及び装置を提供することである。
【0009】
本発明の態様によると、透明ページをラスタライズする方法は、透明ページのページ記述ファイルを構文解釈し、ページをページブロックに区分し、生成したイメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータを中間ファイルに書き込むステップと、中間ファイルからイメージ要素オブジェクト及び透明パラメータを順々に読み取り、ページビットマップをブロック内に構築するステップとを備える。
【0010】
ページをページブロックに区分することは、ページを同サイズの複数のページブロックに区分することをさらに含む。ページブロックの幅は、m×8であり、ページブロックの高さは、n×8である。ここで、m=1、2、4、8,n=1、2、4、8である。
【0011】
本発明の他の態様によると、透明ページをラスタライズする装置は、解釈部と、区分部と、ファイル記憶部と、構築部とを含み、解釈部を用いて透明ページのページ記述ファイルを構文解釈し、解釈の結果を区分部に提供する。区分部を用いてページを解釈に従って透明ページブロック及び不透明ページブロックに区分し、区分情報を構築部に提供する。ファイル記憶部を用いて構文解析を用いることによって生成されたイメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータを記憶し、イメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータを構築部に提供する。組立て部を用いてブロックにページビットマップを構築するために、透明ページブロックまたは不透明ページブロック、イメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータに従ってラスタライゼーションを実装する。
【0012】
ページを複数のページブロックに区分することにより、ページ内の透明領域及び不透明領域を透明効果モデルに基づいてラスタライズされた部分を最小化するように区別することができる。このように、ラスタライゼーション中のデータ量を低減することができ、ラスタライゼーションの効率を著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】透明オブジェクト及び不透明オブジェクトを含むページを示す図である。
【図2】ページとイメージ要素との区分を示す図である。
【図3】ページ区分を示す図である。
【図4】本発明にかかる透明ページをラスタライズする装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、透明オブジェクト及び不透明オブジェクトを含むページを示す。一般的に、透明オブジェクトまたは不透明オブジェクトは、図1に示すように、ページの一部を占有するだけである。従って、ページ全体または透明効果モデルに基づくページセグメントをラスタライズする従来の方法は経済的でなく、または効率的でない。本発明によると、透明ページはラスタライゼーションのために透明領域及び不透明領域に区分される。透明領域及び不透明領域は、各々、透明効果モデル及び置換モデルに基づいてラスタライズされる。このように、透明領域だけが、透明効果モデルに基づくラスタライゼーションによって生成されたデータ量を低減するように透明効果モデルに基づいてラスタライズされる必要があり、これによりラスタライゼーションを改善する。

【0015】
本発明によると、透明ページは、二回スキャンされる。一回目のスキャン中に、透明ページのページ記述ファイル(例えば、PDFファイル、XPS(XML Paper Specification)ファイル等)は構文解釈される。PDFファイル及びXPSファイルは異なる方式において記述するが、各々のファイル内に記述されたページコンテンツを、個々の構文解析を用いることによって、複数のイメージ要素オブジェクト、例えば文字オブジェクト、図形オブジェクト、グラフオブジェクト、シェーディングオブジェクト、及びそれらの組み合わせに解析することができる。さらに、カラーパラメータ、透明効果関連のパラメータ及びこれらのイメージ要素オブジェクトに対応する他の情報を、構文解釈によって獲得することができる。次に、イメージ要素オブジェクト及び透明効果パラメータの全ての生成された情報は、二回目のスキャン中の入力とするために中間ファイルに書き込まれる。同時に、ページは、同じサイズを有する複数のページブロックに区分される。各々のページブロックは、構文解釈に従って透明ページブロックまたは不透明ページブロックとして判定される。二回目のスキャン中に、イメージ要素オブジェクト及び透明効果パラメータが順々に中間ファイルから読み出され、ページビットマップがブロック内に構築される。透明効果パラメータは、イメージ要素が透明かどうかを特定するパラメータである。全ての中間ファイルは、メモリバッファ内に記憶することができる。あるいは、いくつかの中間ファイルはメモリバッファ内に記憶することができ、その他を外部の記憶装置に記憶することができる。二回目のスキャン中のメモリ占有率を低減するために、上記のブロック内にページを構築するプロセスは、セグメント内にページを構築するプロセスに基づいている。ページビットマップの構築中、現在のセグメントと重なり合うイメージ要素オブジェクトのみを考慮し、現在のセグメントと重なり合わない全てのイメージ要素オブジェクトは関連しない。

【0016】
以下、ページをページブロックに区分し、ページビットマップを形成する方法を詳細に説明する。

【0017】
本発明の実施形態によると、ページを、同じサイズを有する複数のページブロックに区分することができる。ページブロックのサイズを、用いられるラスタライズ装置の解像度により判定することができる。一般に、ページブロックの幅及び高さは、各々、m×8ピクセル及びn×8ピクセルに制限することができ、m及びnは整数である。m=1、2、4、8、n=1、2、4、8であることが好ましい。その結果、各ページブロックの幅は、64、32、16または8ピクセルであり、各ページブロックの高さは、64、32、16または8ピクセルである。m=4、n=4であることがより好ましい。その結果、ページブロックのサイズは、32×32ピクセルである。各ページブロックは、ページブロックのタイプ、グレー値、及びページブロックビットマップに対応する索引情報のようなプロパティを有する。ページブロックビットマップは、ビットマップバッファに記憶される。

【0018】
上記から、ページコンテンツは、複数のイメージ要素オブジェクトに解析される。ページをラスタライズするプロセスにおいて、複数のイメージ要素オブジェクトは、ページビットマップを生成するためにある序列に従って要求されたイメージングモデル(例えば、置換モデル及び透明効果イメージングモデル)に基づいてページ内に配置される。文字、図形、及びページにおける他のイメージ要素は、イメージ要素オブジェクトの情報から獲得することができる。従って、ページに関する区分に対応して、ページ内に配置されるイメージ要素は、イメージ要素に関する境界ボックス(BBOX:bounding BOX)に従って複数のイメージ要素ブロックに区分される。イメージ要素をイメージ要素ブロックに区分する方法は、ページをページブロックに区分する方法と同様である。イメージ要素ブロックのサイズは、同一とすることができる。イメージ要素ブロックのサイズは、ページブロックのサイズと同じであることが好ましい。例えば、各イメージ要素ブロックの幅は、32、16または8ピクセルとすることができ、各イメージ要素ブロックの高さは、32、16または8ピクセルとすることができる。

【0019】
図2は、ページ及びイメージ要素を区分する方法を示す。図2に示すように、ページは同じサイズを有する複数のページブロック1に区分される。イメージ要素3をページ内に配置する間、イメージ要素3を、その境界ボックス4に従って、同じサイズを有し、かつページブロック1に対応するイメージ要素ブロック2に対応させて区分する。ページブロックは、動的に変化する。すなわち、ページブロックは、イメージ要素ブロックを配置することによって更新されることがわかる。イメージ要素ブロックは、ページブロックを更新するプロセス内の媒体である。

【0020】
透明効果パラメータによると、各ページブロックを、透明ページまたは不透明ページとして判定することができる。いわゆる透明ページブロックは、一つの透明オブジェクトまたは複数の透明オブジェクトを含むページブロックであり、いわゆる不透明ページブロックは、透明オブジェクトを含まないページブロックである。透明ページブロックまたは不透明ページブロックとしてページブロックを判定する方法は、以下のステップを備える。第1に、ページブロック内の現在のイメージ要素が透明であるかどうかを判断するステップである。一方で、現在のイメージ要素が透明である場合、現在のイメージ要素の境界ボックスに対応する全てのページブロックは、透明であると判定される。他方で、ページブロックと重なり合う全てのイメージ要素が不透明である場合、ページブロックは不透明ページブロックである。各ページブロックを、ページ記述ファイルを構文解釈することによって透明ページブロックまたは不透明ページブロックとして判定することができる。

【0021】
上記から、二回目のスキャン中に、イメージ要素オブジェクト及び透明効果パラメータが順々に中間ファイルから読み出され、ブロック内にページビットマップが構築される。ブロック内にページビットマップを構築する方法では、透明ページブロックは、透明効果モデルに基づいてラスタライズされ、不透明ページブロックは、ページビットマップを構築するために置換モデルに基づいてラスタライズされる。

【0022】
ページは一般的に、ある序列で重なり合う複数のイメージ要素を含むため、イメージ要素はある序列でページ内に配置される。すなわち、様々なイメージ要素からのイメージ要素ブロックを、あるページブロック内に順々に配置することができる。イメージ要素ブロックを配置する間、イメージ要素ブロックを、イメージ要素ブロックの透明効果プロパティまたは不透明効果プロパティによる混合透明効果演算で処理する必要があるかどうかを判定する必要がある。さらに、最適なプロセスは、ページブロックの元々のタイプ及び現在のイメージ要素ブロックのタイプに従って実装することができる。現在のイメージ要素ブロックが不透明である場合、対応する元々のページブロックは、更新ページブロックを形成するために置換モデルに基づいて現在のイメージ要素ブロックによって置換される。配置されるイメージ要素ブロックが透明である場合、最適なプロセスが実装される。例えば、可能な場合では、ページブロック内にイメージ要素を配置する間、あるイメージ要素ブロックを、イメージ要素の透明パラメータによる混合透明効果演算で処理するために判定する。しかしながら、対応するページブロックの最終的なタイプは、構文解釈による不透明ページブロックとして判定される。次に、このページブロックは最終的に対応するイメージ要素ブロックによって置換されることになるから、混合透明効果演算は省略されうる。すなわち、ページブロックの最終的なタイプは構文解釈に従って不透明ページブロックとして判定され、対応するページブロック内に配置される現在のイメージ要素ブロックは透明であり、現在のイメージ要素ブロックに関するプロセスは省略される。このように、不要な中間プロセスは、処理するデータ量を低減するために省略されうる。

【0023】
本発明の実施形態によると、ページビットマップを構築する間、透明ページブロックを2つのタイプ、すなわち透明単色ブロック及び透明混色ブロックにさらに区別することができる。一方で、透明単色ブロックは、ページブロック内の全ての画素が同じグレー値を有することを意味する。他方で、図3に示すように、透明混色ブロックは、ページブロック内の画素が様々なグレー値を有することを意味する。透明混色ブロックを、透明効果モデルに基づいてラスタライズすることができ、その結果、各画素のグレー値はフラットビットマップによって示すことができる。

【0024】
同様に、図3に示すように、不透明ページブロックを、3つのタイプ、すなわち、不透明単色ブロック、不透明二色ブロック及び不透明混色ブロックにさらに区別することができる。不透明単色ブロックは、ページブロック内の全ての画素が同じグレー値を有することを意味する。不透明二色ブロックは、ページブロック内の画素が2つの異なるグレー値を有することを意味する。従って、不透明二色ブロック内の各ピクセルのグレー値を示すために1ビットだけが必要である。ページブロックビットマップが8ビットである場合、不透明二色ブロック内のグレー値のデータ量は、元々の量の1/8に低減することができる。不透明混色ブロックはページブロック内の画素が少なくとも3つのグレー値を有することを意味する。不透明混色ブロックは、置換モデルに基づいてラスタライズされ、その結果、各ピクセルのグレー値を、フラットビットマップによって示すことができる。

【0025】
上記の更なる区分によって、ページビットマップを構築する効率を改善し、メモリ占有率をさらに低減することができる。例えば、現在のページブロック及び現在のページブロック内に配置されるイメージ要素ブロックが全て透明単色ブロックである場合、ブロック内の全ての画素に関する同様の条件によって、負荷を顕著に低減するために、画素ごとに混色透明効果演算を実装するよりも、一回だけ混色透明効果演算を実装する必要がある。さらに、現在のページブロック内に配置されるイメージ要素ブロックが不透明単色ブロックである場合、置換のプロセスは、フラットビットマップバッファを要せずに置換モデルに基づいて実装される。現在のページブロック内に配置されるイメージ要素ブロックが不透明二色ブロックである場合、従来の方法に要求されるフラットビットマップバッファの1/8だけ必要となる。

【0026】
上記のページブロックを区分する用法は、単に例示的な実装であることが理解されよう。当業者は、実際、他の方式においてページブロックを区分することができる。例えば、透明ページブロックは、画素が2つの異なるグレー値を有する透明二色ブロックをさらに備えることができる。ページブロックを区分する様々な方法は、互いに類似しており、以下に詳細には記載しない。

【0027】
本発明の他の実施形態によると、イメージ要素ブロックを、イメージ要素ブロックの上方に基づいて、3つのタイプ、すなわち、黒ブロック、白ブロック及び混合ブロックに区別することができる。黒ブロックは、イメージ要素ブロック内の各画素のグレー値が1であることを意味する。白ブロックは、イメージ要素ブロック内の各画素のグレー値が0であることを意味する。黒ブロック及び白色ブロック以外のイメージ要素ブロックは混合ブロックであり、黒-白ビットマップによって示す。イメージ要素ブロックの黒-白ビットマップのために、イメージ要素ブロックの序列を、効率を改善するためにランレングス符号化方式において圧縮することができる。上記で述べられた「黒」及び「白」は黒及び白のカラーを言及せず、画素があるカラーによって占有されているかどうかを意味することは当業者にとって周知である。具体的なカラーは、カラーパラメータに依存する。

【0028】
図形イメージ要素、シェーディングイメージ要素などは混合ブロックとして処理され、フラットビットマップによって示す。


【0029】
ディスプレイ、カラープリンタ、写真植字装置及び他の出力装置に関して、ページ内のカラーは、複数のカラープレートによって形成される。例えば、写真植字装置のページのビットマップは、4つのカラープレート(シアンプレート、マゼンタプレート、黄色プレート及び黒プレート)の4つのページビットマップから成る。さらに、中間透明効果プロセス中に、Shapeパラメータ及びAlphaパラメータに関する2つのビットマップが透明効果モデルに従って必要とされる。各々の4つのカラープレート及びShapeパラメータ及びAlphaパラメータに対応する8ビットのページビットマップは、上記のブロックを区分する方法を用いる。すなわち、8ビットのページビットマップは、同じサイズを有するブロックに区分される。例えば、各ブロックの幅は、32、16または8ピクセルとすることができ、各ブロックの高さは、32、16または8ピクセルとすることができる。

【0030】
上記の方法を、透明効果グループ用のために用いることもできる。特に、透明効果グループは、子ページとしてみなされ、ブロック内でラスタライズすることができる。ブロック内のラスタライゼーションの結果を、対応する親ページに配置する。

【0031】
図4は、本発明にかかる透明ページをラスタライズする装置を示す。本装置は、解釈部と、区分部と、ファイル記憶部と、構築部とを備える。解釈部を用いて、透明ページのページ記述ファイルを構文解釈し、翻訳の結果を区分部に提供する。区分部を用いて、ページを解釈の結果に従って透明及び不透明ページブロックに区分し、区分情報を構築部に提供する。ファイル記憶部を用いて、構文解析を用いることによって生成されたイメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータを記憶し、イメージ要素オブジェクトの情報及び透明パラメータを構築部に提供する。構築部を用いて、ブロック内にページビットマップを構築するために透明または不透明ページブロック、イメージ要素オブジェクト及び透明パラメータに従ってラスタライゼーションを実装する。

【0032】
上記の方法を用いることによって、区分部はページを透明及び不透明ページブロックに区分し、構築部はブロック内にページビットマップを構築し、そのプロセスは以下に詳細には記載しない。

【0033】
ラスタライズするための上記の方法は、PDFファイルによって記述される透明ページに関してだけでなく、XPSファイルのような任意の他の言語ファイルによって記述された透明ページに関しても適当である。

【0034】
本発明によると、透明ページは二回スキャンされることになっている。一回目のスキャン中に、透明ページのページ記述ファイルが構文解釈され、ページが複数のページブロックに区分され、イメージ要素オブジェクトの情報及び透明効果パラメータが中間ファイルに書き込まれる。二回目のスキャン中に、イメージ要素オブジェクト及び透明効果パラメータは順々に中間ファイルから読み出され、ページビットマップがブロック内に構築される。ラスタライゼーションに関する従来の方法と比較すると、本発明にかかる方法は、以下の利点の少なくとも一つを有する。

【0035】
第1に、本発明にかかる方法の一つを用いることによって、ページビットマップの構築中のメモリ占有率を効率的に低減することができる。例えば、不透明単色ブロックは、任意のフラットビットマップバッファを必要とせず、不透明二色ブロックは従来の方法で必要とされるフラットビットマップバッファの1/8だけが必要とされる。さらに、不透明ページブロックを、透明パラメータに関連付けられるビットマップバッファの考慮を必要とせずにラスタライズすることができる。

【0036】
第2に、本発明にかかる方法の一つを用いることによって、ページビットマップを構築する効率を効率的に改善することができる。ラスタライゼーションの従来の方法において、一つまたは複数の透明オブジェクトを含む各ページまたはページセグメント内の全ての画素は、画素ごとに混色透明効果演算で処理されるべきである。しかしながら、本発明によると、ページを複数の小さなページブロックに区分することができ、オブジェクトを透明及び不透明オブジェクトに分類することができる。不透明ページブロックに対応するページビットマップの一部分は、置換モデルに基づいて直接的に構築することができる。透明ページブロックに対応するページビットマップの部分だけは、透明効果モデルに基づいて順々に構築する必要がある。さらに、透明効果パラメータに関連付けられた透明ページブロックは透明単色ブロックであり、画素ごとの混色透明効果演算の実装ではなく、透明ページに関して一回だけ混色透明効果演算を実装する必要がある。

【0037】
第3に、本発明にかかる方法の一つを用いることによって、画素を後のプロセスにおいて一つずつ処理する必要がないので、獲得したページビットマップを、ページビットマップに関する後のプロセス(例えば、色補正及びスクリーニング)の効率を改善するためにブロック内に記述する。例えば、単色ブロック内の全ての画素は、画素ごとの補正の代わりに一回だけ色補正することができる。さらに、二色ブロックは、2回だけの色補正を必要とする。

【0038】
最後に、本発明に従って生成されたページビットマップのデータを圧縮する。それは、システムのデータ伝送及び出力装置からのデータ出力に利点を有する。例えば、単色及び二色ブロックに対応するページビットマップの部分のデータを圧縮する。実際に、ブロックを記述するテーブルと同様に二色及び混色ブロックに対応するビットマップデータを、ブロック内のページビットマップのデータ量をさらに低減するために圧縮することもできる。

【0039】
本発明は、上記で言及された説明及び実施形態に限定されない。当業者による本明細書の開示に従った変形及び変更は、本発明の範囲内であるべきである。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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