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明細書 :原稿傾斜角検出方法及び原稿傾斜角検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5244850号 (P5244850)
公開番号 特開2011-003181 (P2011-003181A)
登録日 平成25年4月12日(2013.4.12)
発行日 平成25年7月24日(2013.7.24)
公開日 平成23年1月6日(2011.1.6)
発明の名称または考案の名称 原稿傾斜角検出方法及び原稿傾斜角検出装置
国際特許分類 G06K   9/32        (2006.01)
G06T   1/00        (2006.01)
H04N   1/04        (2006.01)
FI G06K 9/32
G06T 1/00 430J
H04N 1/04 106Z
請求項の数または発明の数 13
全頁数 14
出願番号 特願2010-101988 (P2010-101988)
出願日 平成22年4月27日(2010.4.27)
優先権出願番号 200910086666.2
優先日 平成21年6月17日(2009.6.17)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成24年3月21日(2012.3.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
【識別番号】509352679
【氏名又は名称】方正国際軟件(北京)有限公司
【識別番号】500212103
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
発明者または考案者 【氏名】六尾 敏明
【氏名】リー ピンリ
【氏名】ジー イエンヤオ
【氏名】ユエン モンヨウ
個別代理人の代理人 【識別番号】000006150、【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
審査官 【審査官】宮里 達也
参考文献・文献 特開平01-205287(JP,A)
特開平05-174182(JP,A)
特開平06-203202(JP,A)
特開平07-192085(JP,A)
特開2006-180479(JP,A)
特開2006-211544(JP,A)
調査した分野 G06K 9/32
G06T 1/00
H04N 1/04
特許請求の範囲 【請求項1】
原稿を走査して現在の連結領域を取得し、バッファエリアを更新するステップと、
更新された前記バッファエリア内の連結領域に基づいて傾きを計算して、傾きデータ組を更新するステップと、
前記原稿の走査が終了したか否かを判断するステップと、
前記原稿の走査が終了した場合、前記傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、前記原稿の傾斜角を算出し、前記原稿の走査が終了しない場合、前記原稿の走査を継続するステップと、
を含み、
前記寄与度の一番高い傾きは、ガウスフィルタ計算法により、前記傾きデータ組に対し処理を行って取得した出現頻度の一番高い傾きであり、
バッファエリアを更新するステップは、
前記現在の連結領域のサイズが正常なものである場合、それをバッファエリアに記憶し、前記バッファエリアのサイズを再び確定するステップを含み、
前記バッファエリアがいっぱいになっていない場合、前記連結領域の正常なサイズは、予め設定された参照サイズを指し、
前記バッファエリアがいっぱいになっている場合、前記連結領域の正常なサイズは、バッファエリアの連結領域に小サイズのフィルタ処理を行った後の連結領域サイズを指すことを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記小サイズのフィルタ処理は、1次元ガウスフィルタ処理であることを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記1次元ガウスフィルタは、5×1の1次元ガウスフィルタであることを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項4】
請求項1において、
前記現在の連結領域をバッファエリアに記憶して、前記バッファエリアのサイズを再び確定するステップは、
前記バッファエリアがいっぱいになっていない場合、前記現在の連結領域を前記バッファエリアに取り組むと共に、前記バッファエリア内の全ての連結領域の位置情報に基づいて、前記バッファエリアの、全ての連結領域を含む最小外接矩形を確定するステップと、
前記バッファエリアがいっぱいになっている場合、バッファエリア内の最初に取り込まれた連結領域を取り出し、前記現在の連結領域を前記バッファエリアに取り込むと共に、前記バッファエリア内の全ての連結領域の位置情報に基づいて、前記バッファエリアの、全ての連結領域を含む最小外接矩形を確定するステップと、
を含むことを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記バッファエリアの連結領域に基づいて傾きを計算して傾きデータ組を更新するステップは、
目標連結領域とその周りの連結領域との間の傾きを計算するステップと、
前記傾きが予め設定された傾き範囲内にあって、且つ対応する連結領域と前記目標連結領域との距離が距離閾値より小さい場合、前記傾きを傾きデータ組に記録するステップと、を含むことを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項6】
請求項5において、
前記傾き範囲は(-tanα、tanα)であって、傾き閾値tanαの範囲は(0、tan6°)であ
って、
前記距離閾値は、前記目標連結領域を通過すると共に傾きが前記傾き閾値である直線と前記バッファエリアの最小外接矩形の上下境界水平線との二つの交点から前記目標連結領域までの距離の最大値であることを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項7】
請求項5において、
前記バッファエリアがいっぱいになっていない場合、前記目標連結領域は、前記現在の連結領域であって、
前記バッファエリアがいっぱいになっている場合、前記目標連結領域は前記バッファエリアの真中に位置する連結領域であることを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項8】
請求項5において、
前記傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて前記原稿の傾斜角を計算して取得するステップは、
精度の要求に応じて、ガウスフィルタ処理のサイズを確定し、対応するガウスフィルタを生成するステップと、
前記ガウスフィルタによって前記傾きデータ組に対して二回のガウスフィルタ処理を行って、出現頻度の一番高い傾きを取得するステップと、
前記傾きに基づいて前記原稿の傾斜角を計算するステップと、
を含むことを特徴とする原稿傾斜角検出方法。
【請求項9】
原稿を走査して現在の連結領域を取得し、バッファエリアを更新する走査モジュールと、前記バッファエリア内の全ての連結領域に基づいて傾きを計算して傾きデータ組を更新する計算モジュールと、
前記走査モジュールによる原稿の走査が終了したか否かを判断する判断モジュールと、
前記原稿の走査が終了した場合、前記傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、前記原稿の傾斜角を算出するフィルタモジュールと、
を含み、
前記走査モジュールは、前記連結領域のサイズが正常なものであるか否かを判断する第1
の判断ユニットと、前記バッファエリアがいっぱいになっているか否かを判断する第2の判断ユニットとを含み、
前記バッファエリアがいっぱいになっていない場合、前記連結領域の正常なサイズは、予め設定された参照サイズであって、
前記バッファエリアがいっぱいになっている場合、前記連結領域の正常なサイズは、バッファエリアの連結領域に小サイズのフィルタ処理を行った後の連結領域のサイズであることを特徴とする原稿傾斜角検出装置。
【請求項10】
請求項9において、
前記寄与度の一番高い傾きは、ガウスフィルタ計算法により前記傾きデータ組に対し処理を行って取得した出現頻度の一番高い傾きであることを特徴とする原稿傾斜角検出装置。
【請求項11】
請求項9において、
前記計算モジュールは、バッファエリアにおける目標連結領域とその周りの連結領域との間の傾きを計算し、前記傾きが予め設定された傾き範囲内にあって、且つそれに対応する連結領域と前記目標連結領域との距離が距離閾値より小さい場合、前記傾きを傾きデータ組に記録することを特徴とする原稿傾斜角検出装置。
【請求項12】
請求項11において、
前記バッファエリアがいっぱいになっていない場合、前記目標連結領域は、前記現在の連結領域であって、
前記バッファエリアがいっぱいになっている場合、前記目標連結領域は、前記バッファエリアの真中に位置する連結領域であることを特徴とする原稿傾斜角検出装置。
【請求項13】
請求項10において、
前記フィルタモジュールは、
精度の要求に応じて、ガウスフィルタ処理のサイズを確定し、対応するガウスフィルタを生成する生成ユニットと、
前記生成ユニットにより生成された前記ガウスフィルタに基づいて、前記計算モジュールにより取得された傾きデータ組に対して二回のガウスフィルタ処理を行って、出現頻度の一番高い傾きを取得する第2の計算ユニットと、
前記第2の計算ユニットにより取得された傾きに基づいて、前記原稿の傾斜角を計算する
第3の計算ユニットと、
を含むことを特徴とする原稿傾斜角検出装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理分野に関し、具体的には、原稿傾斜角の検出方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】

従来、原稿傾斜角の検出方法として、直線近似(fitting)方法とハフ(Hough)変換方法がよく知られている。直線近似方法は、一連の点対(x,y)を見つけて直線近似し、該直線の傾きによって傾斜角を得られる方法である。Hough変換方法は、画像における最長の直線を検出して、直線の傾きに基づいて傾斜角を得る方法であり、該方法が応用できる前提は、画像中に長い直線が存在し、直線の傾きと原稿の傾斜角が同一であることとされている。
従来の技術は、ソフトウェアによる実現に関するものであって、ハードウェアによる実現の場合、計算方法が複雑であり、且つハードウェアのコストも高い。同時に、特別な条件に依存する必要がある。例えば、Hough変換方法によって傾斜角を検出する場合、原稿全体のエッジ情報が必要であり、エッジから直線を検出して傾斜角を得られるが、原稿のエッジ情報がない場合、Hough変換検出の結果は保証しにくい。一方、直線近似方法の場合、同じラインの検出結果に依存する必要があって、つまり、同一のラインの文字に基づいて算出した結果のみが正確である可能性がある。
従来、一部の画像の傾斜角に基づいて原稿画像の傾斜角を確定する等の他の原稿傾斜角検出方法が提案されているが、これらの方法は画像全体に対する分析を欠いているので、その精度は保証しにくい。
本発明を実現する際に、発明者は、一部の画像の傾斜角に基づいて原稿画像の傾斜角を確定する従来の方法が画像を二回走査する必要があるので、バッファデータ量が大きくなり、スピードが遅いことを発見した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】

本発明の目的は、一部の画像の傾斜角に基づいて原稿画像の傾斜角を確定する従来の方法が画像を二回走査する必要があることにより、バッファデータ量が大きくなり、スピードが遅い問題を解決できる原稿傾斜角検出方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】

本発明に係わる原稿傾斜角検出方法は、原稿を走査して現在の連結領域を取得し、バッファエリアを更新するステップと、更新されたバッファエリア内の連結領域に基づいて傾きを計算して、傾きデータ組を更新するステップと、原稿の走査が終了したか否かを判断するステップと、原稿の走査が終了した場合、傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、原稿の傾斜角を算出し、原稿の走査が終了しない場合、原稿の走査を継続するステップと、を含み、寄与度の一番高い傾きは、ガウスフィルタ計算法により、傾きデータ組に対し処理を行って取得した出現頻度の一番高い傾きであり、バッファエリアを更新するステップは、現在の連結領域のサイズが正常なものである場合、それをバッファエリアに記憶し、バッファエリアのサイズを再び確定するステップを含み、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、連結領域の正常なサイズは、予め設定された参照サイズを指し、バッファエリアがいっぱいになっている場合、連結領域の正常なサイズは、バッファエリアの連結領域に小サイズのフィルタ処理を行った後の連結領域サイズを指す
本発明に係わる原稿傾斜角検出装置は、原稿を走査して現在の連結領域(block)を取得
し、バッファエリアを更新する走査モジュールと、走査モジュールにより取得されたバッファエリア内の全ての連結領域に基づいて傾きを計算して傾きデータ組を更新する計算モジュールと、走査モジュールによる原稿の走査が終了したか否かを判断する判断モジュールと、原稿の走査が終了した場合、傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、原稿の傾斜角を計算して取得するフィルタモジュールと、を含み、走査モジュールは、連結領域のサイズが正常なものであるか否かを判断する第1の判断ユニットと、バッファエリアがいっぱいになっているか否かを判断する第2の判断ユニットとを含み、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、連結領域の正常なサイズは、予め設定された参照サイズであって、バッファエリアがいっぱいになっている場合、連結領域の正常なサイズは、バッファエリアの連結領域に小サイズのフィルタ処理を行った後の連結領域のサイズである
【発明の効果】
【0005】
本発明は、原稿を一回走査して、走査方向に沿って原稿を走査して得られた連結領域をバッファエリアに更新させた後、傾きデータ組を算出し、傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、原稿の傾斜角を算出することによって、バッファデータ量を低下させ、原稿傾斜角の検出スピードをアップし、原稿傾斜角検出の精度を向上させると共に、一部の画像の傾斜角に基づいて原稿画像の傾斜角を確定する従来の方法が画像を二回走査する必要があり、バッファデータ量が大きく、スピードが遅い問題を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0006】

【図1】は、本発明の一実施例に係わる原稿傾斜角検出方法を示すフローチャートである。
【図2】は、本発明の一実施例に係わる連結領域を示す図である。
【図3】は、本発明の好適な実施例に係わる二つの連結領域間の傾きの計算処理を示す図である。
【図4】は、本発明の一実施例に係わるバッファエリアがいっぱいになっている場合の傾きの計算処理を示す図である。
【図5】は、本発明の一実施例に係わるバッファエリアがいっぱいになっていない場合の傾きの計算処理を示す図である。
【図6】は、本発明の好適な実施例に係わる原稿傾斜角検出方法を示すフローチャートである。
【図7】は、本発明の一実施例に係わる原稿傾斜角検出装置を示す図である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照した上、実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施例に係わる原稿傾斜角検出方法を示すプローチャートである。この原稿傾斜角検出方法は、原稿を走査して現在の連結領域(connected domain)を取得し、バッファエリアのサイズを更新するステップS102と、更新されたバッファエリア内の連結領域に基づいて傾きを計算し、傾きデータ組を更新するステップS104と、原稿の走査が終了したか否かを判断し、原稿の走査が終了した場合、ステップS108を実行し、終了していない場合、ステップS102を再び実行するステップS106と、傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、原稿の傾斜角を算出するステップS108とを含む。
上記の実施例によると、原稿を一回走査して、走査方向に沿って原稿を走査して得られた現在の連結領域をバッファエリアに更新させた後、連結領域の傾きデータ組を算出し、最後に、傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて原稿の傾斜角を算出することによって、バッファデータ量を低下させ、原稿傾斜角の検出スピードをアップし、原稿傾斜角の検出精度を向上させると共に、一部の画像の傾斜角に基づいて原稿画像の傾斜角を確定する従来の方法が画像を二回走査する必要があり、バッファデータ量が大きく、スピードが遅い問題を解決した。
好ましくは、上記の寄与度の一番高い傾きは、ガウスフィルタ計算法により傾きデータ組に対し処理を行って取得した出現頻度が一番高い傾きであって、ガウスフィルタ計算法は良好なノイズ除去機能を有するので、本実施例に好適である。
好ましくは、上記の連結領域blockは、連続するブラック画素点により構成された連結領域であり、図2は、本発明の一実施例に係わる連結領域を模式的に示す。図2に示すように、英語文字「ABC」は、三つの連結領域を含み、その連結領域の最小外接矩形は、それぞれ21、22、23であって、中国語「好的」は四つの連結領域を含み、その連結領域の最小外接矩形はそれぞれ24、25、26、27である。
各連結領域は、連結領域の最小外接矩形の左上隅点の座標と、最小外接矩形の高さ、幅、中心点の座標との情報を含む。
上記の原稿傾斜角検出方法において、バッファエリアの更新は、現在の連結領域のサイズが正常なものであれば、それをバッファエリアに記憶し、バッファエリアのサイズを再び確定するステップを含むことが好ましい。
上記の原稿傾斜角検出方法において、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、連結領域の正常なサイズは予め設定された参照サイズを指し、バッファエリアがいっぱいになっている場合、連結領域の正常なサイズはバッファエリアの連結領域に対して小サイズのフィルタ処理を行った後の連結領域サイズを指すことが好ましい。
原稿全体には複数の欄が存在する場合があって、各欄内の文字サイズは一致しない可能性があるので、連結領域の正常なサイズを動態的に計算しなければならない。上記の実施例において、バッファエリアがいっぱいになっている場合、バッファエリア内の連結領域のサイズに対して小サイズのフィルタ処理を行って、正常なサイズ情報を取得する。
上記の小サイズのフィルタ処理は、1次元ガウスフィルタのフィルタ処理で、それぞれ文字幅の柱状図及び文字高さの柱状図に対してフィルタ処理を行い、ノイズの干渉を除去することが好ましい。
5×1の1次元ガウスフィルタは本実施例に好適であるので、上記の1次元ガウスフィルタは、5×1の1次元ガウスフィルタであることが好ましい。
好ましくは、上記の現在の連結領域をバッファエリアに記憶して上記バッファエリアのサイズを再び確定するステップは、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、現在の連結領域をバッファエリアに取り込むと共に、バッファエリア内のすべての連結領域の位置情報に基づいて、バッファエリア内の、すべての連結領域を含む最小外接矩形を確定するステップと、バッファエリアがいっぱいになっている場合、バッファエリアにおける最初に取り込まれた連結領域を取り出し、現在の連結領域をバッファエリアに取り込むと共に、バッファエリア内の全ての連結領域の位置情報に基づいて、バッファエリア内の、全ての連結領域を含む最小外接矩形を確定するステップと、を含む。
好ましくは、上記の原稿傾斜角検出方法において、バッファエリアの連結領域に基づいて傾きを計算して傾きデータ組を更新するステップは、目標連結領域とその周りの連結領域との間の傾きを計算するステップと、傾きが予め設定された傾き範囲内にあって、且つそれに対応する連結領域と目標連結領域との距離が距離閾値より小さい場合、上記の傾きを傾きデータ組に記録するステップと、を含む。
図3は、本発明の好適な実施例に係わる二つの連結領域間の傾きの計算を示す図である。二つの連結領域間の傾きは、二つの連結領域の中心点の座標に基づいて計算される。図3に示すように、中国語「十天」は、二つの連結領域を含み、連結領域31と連結領域32との間の傾きは、連結領域31の中心点33と連結領域32の中心点34を通過する直線の傾きである。
好ましくは、上記の予め設定された傾きの範囲は(-tanα、tanα)で、傾き閾値tanαの範囲は(0、tan6°)であって、上記の距離閾値は、目標連結領域を通過するとともに傾きが傾き閾値である直線とバッファエリアの最小外接矩形の上下境界水平線との二つの交点から目標連結領域までの距離の最大値である。
好ましくは、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、目標連結領域は現在の連結領域であり、バッファエリアがいっぱいになっている場合、目標連結領域はバッファエリアの真中に位置する連結領域である。
図4は、本発明の一実施例に係わるバッファエリアがいっぱいになっている場合の傾きの計算処理を示す図である。図4に示すように、現在のバッファエリア内に最初に取り込まれた連結領域block1は取り出され、連結領域block2は、バッファエリアに取り込まれた現在の連結領域である。バッファエリアの最初のサイズは点線により示す矩形L1であるが、新規のblockが追加されたため、更新されたバッファエリアの範囲は矩形L2となり、真中に位置する連結領域block3は、傾きを計算すべきの目標連結領域である。目標連結領域block3とバッファエリアL2内の他のblockとの間の傾きを順次計算し、傾きが予め設定された傾き範囲(-tanα、tanα)内にあって、且つblockから目標連結領域block3までの距離が距離閾値Rより小さい場合、傾きを傾きデータ組に記憶する。傾き閾値tanαの範囲は、(0、tan6°)であって、Rは、目標連結領域block3を通過すると共に傾きがtanαである直線とバッファエリアの最小外接矩形L2の上下境界水平線との二つの交点から目標連結領域block3までの距離の最大値である。最終的には、扇形領域L3内の連結領域の傾きは傾きデータ組に記録されるが、扇形領域L3以外の領域に位置するblockの傾きは記録される必要がない。
図5は、本発明の一実施例に係わるバッファエリアがいっぱいになっていない場合の傾きの計算処理を示す図である。図5に示すように、バッファエリアの最初のサイズは点線により示す矩形L1であるが、新規のblockが追加されたため、更新されたバッファエリアの範囲は矩形L2となり、バッファエリアに取り込まれた現在の連結領域block2は目標blockである。目標連結領域block2とバッファエリアL2内の他のblockとの間の傾きを順次計算し、傾きが予め設定された傾き範囲(-tanα、tanα)内にあり、且つblockから目標連結領域block2までの距離が距離閾値Rより小さい場合、傾きを傾きデータ組に記憶する。傾き閾値tanαの範囲は、(0、tan6°)であって、Rは、目標連結領域block2を通過すると共に傾きがtanαである直線とバッファエリアの最小外接矩形L2の上下境界水平線との二つの交点から目標連結領域block2までの距離の最大値である。最終的には、扇形領域L3内の連結領域の傾きは傾きデータ組に記録されるが、扇形領域L3以外の領域に位置するblockの傾きは記録される必要がない。
好ましくは、上記の原稿傾斜角検出方法において、ガウスフィルタ計算法により傾きデータ組に対して処理を行い、原稿の傾斜角を取得するステップは、精度の要求に応じて、ガウスフィルタ処理のサイズを確定し、対応するガウスフィルタを生成するステップと、ガウスフィルタにより、上記の傾きデータ組に対して二回のガウスフィルタ処理を行って、出現頻度の一番高い傾きを取得するステップと、上記の出現頻度の一番高い傾きに基づいて原稿の傾斜角を計算するステップと、を含む。
本実施例において、設定された傾き範囲は(-tan5.5°、tan5.5°)であり、算出した原稿の傾斜角は3.5°である。
図6は、本発明の好適な実施例に係わる原稿傾斜角検出方法のフローチャートである。この原稿傾斜角検出方法は、原稿を走査して、新規の連結領域blockを取得するステップS202と、バッファエリアがいっぱいになっているか否かを判断し、バッファエリアがいっぱいになっている場合は、ステップS206を実行し、バッファエリアがいっぱいになっていない場合はステップS208を実行するステップS204と、連結領域blockの正常なサイズを計算するステップS206と、現在の連結領域blockのサイズが正常なものであるか否かを判断し、サイズが正常なものであると、ステップS210を実行し、サイズが正常なものでないと、ステップS202を実行するステップS208と、バッファエリアを更新するステップS210と、バッファエリア内の連結領域に基づいて傾きを計算し、傾きデータ組を更新するステップS212と、原稿の走査が終了したか否かを判断し、走査が終了した場合、ステップS216を実行し、走査が終了していない場合、ステップS202を実行するステップS214と、ガウスフィルタ処理を行って最終的な原稿傾斜角を取得するステップS216とを含む。
上記の実施例において、精度の要求に応じて、ガウスフィルタ処理のサイズを確定して、ガウスフィルタを生成する。ステップS212にて取得した傾きデータ組に対して二回のガウスフィルタ処理を行った後、出現頻度の一番高い傾きを取得して、最終的な原稿傾斜角を取得する。
図7は、本発明の一実施例に係わる原稿傾斜角検出装置を示す図である。該装置は、原稿を走査して現在の連結領域を取得し、バッファエリアを更新する走査モジュール10と、走査モジュール10により取得されたバッファエリア内の全ての連結領域に基づいて傾きを計算し、傾きデータ組を更新する計算モジュール20と、走査モジュール10による原稿の走査が終了したか否かを判断する判断モジュール30と、原稿の走査が終了した場合、傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、原稿の傾斜角を算出するフィルタモジュール40と、を含む。
上記の実施例は、原稿を一回走査して、走査方向に沿って原稿を走査して取得した連結領域をバッファエリアに更新させた後、傾きデータ組を算出し、最後に傾きデータ組における寄与度の一番高い傾きに基づいて、原稿の傾斜角を算出することにより、バッファデータ量を低下させ、原稿傾斜角の検出スピードをアップして、原稿傾斜角検出の精度を向上させると共に、一部の画像の傾斜角に基づいて原稿画像の傾斜角を確定する従来の方法が画像を二回走査する必要があり、バッファデータ量が大きく、スピードが遅い問題を解決した。
好ましくは、上記の寄与度の一番高い傾きは、ガウスフィルタ計算法により傾きデータ組に対し処理を行って取得した出現頻度の一番高い傾きであって、ガウスフィルタ計算法は、良好なノイズ除去機能を有するため、本実施例に好適である。
各外接矩形は、左上隅点の位置と、高さと、幅と、重心(centroid)点の位置との情報を含む。
上記の走査モジュールは、連結領域のサイズが正常なものであるか否かを判断する第1の判断ユニットを含むことが好ましい。
また、上記の走査モジュールは、バッファエリアがいっぱいになっているか否かを判断する第2の判断ユニットをさらに含むことが好ましい。
上記の原稿傾斜角検出装置において、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、連結領域の正常なサイズは、予め設定された参照サイズを指し、バッファエリアがいっぱいになっている場合、連結領域の正常なサイズは、バッファエリアの連結領域に小サイズのフィルタ処理を行った後の連結領域サイズを指すことが好ましい。
原稿全体には複数の欄が存在する場合があって、各欄内の文字のサイズは一致しない可能性があるので、連結領域blockの正常なサイズを動態的に計算する必要がある。上記の実施例において、バッファエリアがいっぱいになっている場合、バッファエリア内の連結領域blockのサイズに小サイズのフィルタ処理を行って、正常なサイズの情報を取得する。
上記の小サイズのフィルタ処理は、1次元ガウスフィルタ処理で、それぞれ、文字幅の柱状図と文字高さの柱状図に対しフィルタ処理を行い、ノイズの干渉を除去することが好ましい。
上記の1次元ガウスフィルタ処理は、5×1の1次元ガウスフィルタ処理であって、5×1の1次元ガウスフィルタ処理は本実施例に好適である。
好ましくは、上記の計算モジュールは、バッファエリアにおける目標連結領域とその周りの連結領域との間の傾きを計算し、傾きが予め設定された傾き範囲内にあり、且つそれに対応する連結領域と目標連結領域との距離が距離閾値より小さい場合、傾きを傾きデータ組に記録する第1の計算ユニットを含む。
上記の実施例において、バッファエリアがいっぱいになっていない場合、目標連結領域は、現在の連結領域であって、バッファエリアがいっぱいになっている場合、目標連結領域はバッファエリアの真中に位置する連結領域であることが好ましい。
好ましくは、フィルタモジュールは、精度の要求に応じて、ガウスフィルタ処理のサイズを確定して、対応するガウスフィルタを生成する生成ユニットと、生成ユニットにより生成されたガウスフィルタにより、計算モジュールにより取得された傾きデータ組に対して二回のガウスフィルタ処理を行って、出現頻度の一番高い傾きを取得する第2の計算ユニットと、第2の計算ユニットにより取得された傾きに基づいて、原稿の傾斜角を算出する第3の計算ユニットと、を含む。
このように、当業者であれば、上記の本発明の各モジュール又は各ステップは汎用の計算装置によって実現することができ、単一の計算装置に集積してもよく、複数の計算装置からなるネットワークに配置してもよい。また、各モジュールや各ステップは、計算装置が実行可能なプログラムコードで実現することができる。従って、それらを記憶装置に記憶して計算装置に実行させてもよく、それぞれ各集積回路モジュールとして作成してもよく、それらのうちの複数のモジュール又はステップを単一の集積回路モジュールとして作成して実現してもよい。このように、本発明は、如何なる特定のハードウェアとソフトウェアとの組合せに限定されない。
上記の内容は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば、本発明に対して様々な変更及び変形を行うことができる。本発明の精神及び原則を逸脱しない範囲で如何なる変更、同等代替、改良なども本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0008】
10 走査モジュール
20 計算モジュール
30 判断モジュール
40 フィルタモジュール
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6