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明細書 :円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5386510号 (P5386510)
登録日 平成25年10月11日(2013.10.11)
発行日 平成26年1月15日(2014.1.15)
発明の名称または考案の名称 円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法
国際特許分類 G01K   7/00        (2006.01)
FI G01K 7/00 381L
請求項の数または発明の数 6
全頁数 11
出願番号 特願2010-546543 (P2010-546543)
出願日 平成21年9月29日(2009.9.29)
国際出願番号 PCT/JP2009/066945
国際公開番号 WO2010/082380
国際公開日 平成22年7月22日(2010.7.22)
優先権出願番号 200910000465.6
優先日 平成21年1月16日(2009.1.16)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成23年7月1日(2011.7.1)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【識別番号】506259634
【氏名又は名称】清華大学
発明者または考案者 【氏名】ジャン ペエシウェ
【氏名】ジャン ユウェ
【氏名】リ フィ
個別代理人の代理人 【識別番号】100078499、【弁理士】、【氏名又は名称】光石 俊郎
【識別番号】230111796、【弁護士】、【氏名又は名称】光石 忠敬
【識別番号】100102945、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 康幸
【識別番号】100120673、【弁理士】、【氏名又は名称】松元 洋
審査官 【審査官】榮永 雅夫
参考文献・文献 特開2007-071686(JP,A)
特開平10-206243(JP,A)
特開昭59-016051(JP,A)
調査した分野 G01K 3/14
G01K 7/00
G01N 25/18
特許請求の範囲 【請求項1】
二次元の非定常的管内流動下で、複数点の外壁温度測定値を得るステップと、外壁温度測定値に基づき複数点の内壁温度結果値を得るステップを備え、
複数点の外壁温度測定値に基づき複数点の内壁温度結果値を得るステップは、内壁温度の初期値を設定するステップと、内壁温度の初期値に基づき複数点の外壁温度算出値を算出して得るステップと、外壁温度算出値と外壁温度測定値とが一致しているか否かを判断し、一致している場合は、内壁温度初期値を内壁温度結果値とし、一致していない場合は、繰り返し計算して結果値を得るステップとを含み、
前記繰り返し計算により結果値を得るステップの前に、逐次代入方程式により次段階繰り返しの内壁温度初期値を得るステップを更に含み、
逐次代入方程式は、
【数21】
JP0005386510B2_000021t.gif
であり、
ここで、bは繰り返し回数、kは管内壁算出対象点位置、βは繰り返しステップの長さ、nは時間点、dは検索方向であることを特徴とする円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法。
【請求項2】
繰り返しステップの長さは、内外壁評価点温度の変化関係を示す感度係数と関連しており、感度係数は、感度方程式により得られ、感度方程式の円管内壁における境界条件は下記の通りであることを特徴とする請求項記載の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法。
【数22】
JP0005386510B2_000022t.gif

【請求項3】
複数の外壁及び内壁評価点は、メッシュ分割法により得られることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
複数点の外壁温度算出値は、円管の二次元非定常熱伝導方程式の解を求めることにより得られることを特徴とする請求項記載の方法。
【請求項5】
外壁温度算出値と外壁温度測定値とが一致しているか否かを判断するステップは、外壁温度算出値と外壁温度測定値とに基づき当面の目標関数の値を得るステップと、当面の目標関数の値は、予め確定された閾値よりも小さいか否かを判断し、小さい場合は、一致しているとし、小さくない場合は、一致していないとするステップと、を含むことを特徴とする請求項記載の方法。
【請求項6】
目標関数は、
【数20】
JP0005386510B2_000023t.gif
であり、
ここで、Tcal,m,nは、外壁温度算出値、TExp,m,nは、外壁温度測定値、M,Nは、それぞれ測定点数及び時間点数であることを特徴とする請求項5記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は測定技術分野に関するものであり、特に二次元の非定常的な管内流動下における温度の測定に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工業生産、科学研究作業において、管内熱流動問題に関する多くの場合には管壁温度の時間変化を知る必要があり、例えば、熱力学管路中の熱応力の管壁材料構造に対する影響を研究する場合である。管外壁温度に対しては、すでに多くの改良された実験方法によりそれを測定することができるが、管内壁温度に対しては、管内壁温度測定装置の取り付けが非常に困難であり、温度測定装置の取り付けが不適切であると管内の熱流動場を乱すため、管内壁温度の測定値は実際値から乖離する。そのため、容易に測定される管外壁温度に基づき一定の方法により管内壁温度を算出して得ることができるならば、つまり熱伝導逆問題の解を求めることができるならば、管内壁温度の測定により生産、科学研究にもたらされる障害及び困難は回避される。現在、国内外の科学研究者はすでに熱伝導逆問題について多方面にわたって研究しており、最大エントロピー法、共役勾配法、グリーン関数法、ニューラルネットワーク法など多くの方法が開発されている。一次元の定常及び非定常問題に対しては、すでに確立した方法により管外壁温度から管内壁温度の解を求めることができ、二次元で、定常した管内流動問題に対しても、管外壁温度により管内壁温度の解を求める確立した逆問題解法があるが、二次元で、非定常管内熱流動問題に対しては、管内壁温度及び管外壁温度の時間及び空間に伴う変化により、熱伝導逆問題の解を求めることは比較的複雑であり、関連する研究も少ない。現在、二次元、非定常問題で、管外壁温度により管内壁温度を求める熱伝導逆問題の解法は存在しない。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2004-251843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、従来技術に存在する上記不足点について、管内流動問題の管内壁温度の算出方法を提供することにあり、前記方法には、実験により測定された円管外壁の若干点における温度の時間変化に伴う関数に基づき、計算により管内壁の若干点における温度の時間変化に伴う関数を求めるステップが含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するため、本発明には下記の技術案が採用されている。
【0006】
即ち、発明の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法は、二次元の非定常的管内流動下で、複数点の外壁温度測定値を得るステップと、外壁温度測定値に基づき複数点の内壁温度結果値を得るステップを備え、
複数点の外壁温度測定値に基づき複数点の内壁温度結果値を得るステップは、内壁温度の初期値を設定するステップと、内壁温度の初期値に基づき複数点の外壁温度算出値を算出して得るステップと、外壁温度算出値と外壁温度測定値とが一致しているか否かを判断し、一致している場合は、内壁温度初期値を内壁温度結果値とし、一致していない場合は、繰り返し計算して結果値を得るステップとを含み、
前記繰り返し計算により結果値を得るステップの前に、逐次代入方程式により次段階繰り返しの内壁温度初期値を得るステップを更に含み、
逐次代入方程式は、
【数2】
JP0005386510B2_000002t.gif
であり、
ここで、bは繰り返し回数、kは管内壁算出対象点位置、βは繰り返しステップの長さ、nは時間点、dは検索方向であることを特徴とする。
【0007】
また、第発明の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法は、第発明の方法において、
繰り返しステップの長さは、内外壁評価点温度の変化関係を示す感度係数と関連しており、感度係数は、感度方程式により得られ、感度方程式の円管内壁における境界条件は下記の通りであることを特徴とする。
【数3】
JP0005386510B2_000003t.gif

【0008】
また、第3発明の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法は、第1発明の方法において、複数の外壁及び内壁評価点は、メッシュ分割法により得られることを特徴とする。
【0009】
また、第4発明の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法は、第発明の方法において、複数点の外壁温度算出値は、円管の二次元非定常熱伝導方程式の解を求めることにより得られることを特徴とする。
【0010】
また、第5発明の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法は、第発明の方法において、外壁温度算出値と外壁温度測定値とが一致しているか否かを判断するステップは、外壁温度算出値と外壁温度測定値とに基づき当面の目標関数の値を得るステップと、当面の目標関数の値は、予め確定された閾値よりも小さいか否かを判断し、小さい場合は、一致しているとし、小さくない場合は、一致していないとするステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、第6発明の円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法は、第5発明の方法において、目標関数は、
【数1】
JP0005386510B2_000004t.gif
であり、
ここで、Tcal,m,nは、外壁温度算出値、TExp,m,nは、外壁温度測定値、M,Nは、それぞれ測定点数及び時間点数であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、管外壁温度により管内壁温度の時間変化を正確に算出して得ることができ、計算時間は比較的少なく、工業生産、科学研究における管内熱流動の管内壁温度の測定が困難なときの問題が比較的良好に解決されるため、広範な応用の可能性を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例における二次元左右対称管内熱流動問題の見取図である。
【図2】本発明の実施例における0°、60°、90°、120°、180°の5か所の外壁測定点の位置図である。
【図3】本発明の実施例における0°、60°、90°、120°、180°の5か所の内壁測定点の位置図である。
【図4】実験により得られた本発明の実施例における0°、60°、90°、120°、180°の5か所の内壁測定点の内壁温度の準実験値である(温度の時間に伴う変化関係)。
【図5】実験により得られた本発明の実施例における0°、60°、90°、120°、180°の5か所の外壁測定点の外壁温度の準実験値である(温度の時間に伴う変化関係)。
【図6】本発明の実施例におけるメッシュ分割の見取図である。
【図7】本発明の実施例における内壁0°の内壁温度計算値(温度の時間に伴う変化関係)と内壁0°の温度準実験値(温度の時間に伴う変化関係)との比較である。
【図8】図7における60秒から80秒の間の拡大図である。
【図9】図9は本発明の実施例における内壁60°の内壁温度計算値(温度の時間に伴う変化関係)と内壁60°の温度準実験値(温度の時間に伴う変化関係)との比較である。
【図10】本発明の実施例における内壁120°の内壁温度計算値(温度の時間に伴う変化関係)と内壁120°の内壁温度準実験値(温度の時間に伴う変化関係)との比較である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明における円管内壁温度の算出方法を、添付図及び実施例に基づき下記の通り説明する。

【0017】
図1に示されているのは二次元左右対称円管内熱流動問題であり、そのうち、20は管内壁、30は管外壁、Aは管内側流体、Bは管外側流体である。
既知の円管寸法で、管外流体温度はTsir、管外側対流熱伝達率はhoutである。
1組の管内壁温度値T*=T*(r,φ,t)に対して、二次元極座標非定常熱伝導方程式により円管外壁温度時間変化を算出することができ、二次元極座標非定常熱伝導方程式は、下記の通りである。
【数4】
JP0005386510B2_000005t.gif
式中、tは時間であり、r、φは節点の極座標における座標である。
円管外側温度の計算は第3類境界条件下における計算であり、つまり対流熱伝達率及び環境温度が与えられる。
【数5】
JP0005386510B2_000006t.gif
円管内側温度の計算は第1類境界条件であり、つまり着目点温度値が与えられる。
【数6】
JP0005386510B2_000007t.gif

【0018】
管内壁温度は、繰り返される初期条件により共役勾配法に基づく熱伝導逆問題法を通して逐次代入計算により正確な近似値を求める。
繰り返される初期条件は下記の通りである。
【数7】
JP0005386510B2_000008t.gif
共役勾配法の目標関数は下記の通りである。
【数8】
JP0005386510B2_000009t.gif
式中、Tcal,m,nは管外壁温度算出値、TExp,m,nは管外壁温度実験値、M、Nは、それぞれ測定点数及び時間点数である。管内壁温度の逐次代入式は下記の通りである。
【数9】
JP0005386510B2_000010t.gif
式中、上付きのbは繰り返し回数、下付きのkは管内壁の算出対象点の位置、下付きのnは時間点を示す。dは検索方向であり、その計算式は下記の通りである。
【数10】
JP0005386510B2_000011t.gif
式中、γは、下記式により計算され、
【数11】
JP0005386510B2_000012t.gif
繰り返しステップの長さβの計算式は下記の通りである。
【数12】
JP0005386510B2_000013t.gif
ここで、∂Ti,j/∂Tk,nは、内外壁評価点の温度変化関係を示す感度係数であり、当該感度係数を得るためには、感度方程式の解を求めることが必要である。感度方程式は、非定常熱伝導方程式によりTk,nを微分することにより得られる。
【数13】
JP0005386510B2_000014t.gif

【0019】
感度方程式の境界条件及び初期条件は下記の通りである。
円管の外側
【数14】
JP0005386510B2_000015t.gif
円管の内側
【数15】
JP0005386510B2_000016t.gif
関数l(s,t)の値は、下記方式を採用して計算する。
【数16】
JP0005386510B2_000017t.gif
初期条件は下記の通りである。
【数17】
JP0005386510B2_000018t.gif
γの計算時には∂J/∂Tk,nを知る必要があり、その計算式は下記の通りである。
【数18】
JP0005386510B2_000019t.gif
共役勾配法の収斂目標は下記の通りである。
【数19】
JP0005386510B2_000020t.gif
ここで、εは0に向かう正の数である。

【0020】
具体的に、共役勾配法の解を求めるステップは下記の通りである。
ステップS01:初期温度T0により感度方程式の解を求めて感度係数∂Ti,j/∂Tk,nを得る。
ステップS02:熱伝導方程式(1)の解を求めて管外壁温度算出値を得る。
ステップS03:管外壁温度算出値及び測定値に基づき、公式(16)により収斂目標に到達するか否かを検査し、収斂目標に到達する場合は、繰り返しを停止し、到達しない場合は、ステップ4に進む。
ステップS04:公式(7)、(8)、(9)、(15)により計算して、繰り返しパラメータd、γ、β、∂J/∂Tk,nを得る。
ステップS05:公式(6)により次の繰り返しステップにおける管内壁温度Tb+1を計算して、ステップS02に戻る。

【0021】
以下に、本発明の具体的実施例を記載する。

【0022】
図1に示されているのは二次元左右対称管内熱流動問題の見取図であり、本発明の技術案により管外壁温度から管内壁温度を算出するとともに、本発明の技術案における共役勾配法の実施効果を検証するため、先ず実験での測定により管内壁評価点温度の準実験値及び管外壁評価点温度の準実験値を得ることができ、本実施例では0°、60°、90°、120°、180°の5か所の外壁温度測定点を選択しており、流動が左右対称であるため、円周の半分を考慮する必要があるだけである。管内壁の温度評価点の位置は図2に示されている通り選択され、管外壁の温度測定点の位置は図3に示されている通りである。この2組の準実験値により得られた管内壁及び外壁温度の時間に伴う変化はそれぞれ図4、図5に示されている通りである。従来からの実験による測定経験に基づくと、1組の管内壁温度の初期値が得られ、本発明の方法を利用すると、計算により管内壁温度算出値が得られ、更に管内壁温度準実験値と本発明の技術案に基づく管内壁温度算出値とを比較すると、その一致の程度が得られるため、本発明の技術案に対する検証が実現される。そのうち、熱伝導順問題解法及び熱伝導逆問題解法の計算過程には、いずれもFORTRANプログラムまたはその他の実行可能な方式を利用して実施可能である。

【0023】
本実施例において、測定対象としての二次元円管の管外径は60.5mmであり、管内径は43.1mmである。前記二次元左右対称管内熱流動問題が左右対称であるため、円周の半分を考慮するだけでよい。

【0024】
本実施例では有限要素法(FEM)を採用して半円管に対して計算を実施している。FEMを採用して計算を実施する際には、計算領域に対してメッシュ分割を実施する必要があり、本実施例におけるメッシュ分割には四角形要素を採用しており、円周方向に沿って19か所の要素節点を設定し、径方向に沿って6か所の要素節点を設定しているため、図6に示されている通り、半円面上に計19×6=114か所の節点が存在している。

【0025】
先ず、逐次代入法による計算により前記114か所の節点における温度の時間に伴う変化を得る。そのうち、内壁19箇所の節点の温度は共役勾配法による計算により得て、その他の114-19=95か所の節点における温度は熱伝導方程式(公式(1)、(2)、(3))により得る。その後、外壁節点の算出値及び実験測定値に基づき、公式(5)により目標関数値を得て、収斂要求に到達するか否かを判断する。

【0026】
そのうち、本実施例では外壁に5か所の実験測定点を設置しているだけであるが、メッシュ分割により得られる外壁節点は19か所であり、前記5か所の実験測定点は5か所のメッシュ分割の節点と重なり合い、残りの19-5=14か所の節点の値は実験測定点から線形補間を実施することにより得ることができ、補間により得られる温度値は準実験値と見なすことができる。

【0027】
ここで説明すべき点は、メッシュ分割により得られる要素節点を実験測定点に重ね合わさないこともでき、つまり要素節点の温度値をすべて補間により得ることもできる。しかし、補間は誤差をもたらすが、要素点と実験点とを重ね合わせる分割方式は誤差を低減可能であるため、できれば、要素点と実験点との重ね合わせ方式を採用すべきである。

【0028】
そのうち、管外壁温度の計算は第3類境界条件下で実施され、つまり既知の管外壁環境流体温度はTsir=20℃、対流熱伝達率はhout=1w/(m・k)、円管の熱拡散率はα=4.46×10-62/s、熱伝導率はλ=19.35w/(m・k)である。設定された管内壁温度初期値からプログラムにより実現される熱伝導逆問題の逐次代入により管内壁温度算出値を得る。本実施例において、設定された収斂目標値はε=0.05であり、当該収斂目標値に達するために、逐次代入は計1160回実施され、ペンティアム(登録商標)IV 1.8G CPU/1G内蔵のパーソナルコンピュータで約12時間を費やした。図7は0°節点位置箇所において本発明の方法を利用して得られた管内壁温度算出値と準実験値との比較であり、図によれば、共役勾配法による算出値と準実験値との一致性は比較的良好である。図8は図7における60秒から80秒までのデータの拡大図であり、図に示されている通り、共役勾配法は管内壁温度値の比較的小さな変動も正確に捕捉可能であるばかりではなく、60秒から80秒までの間の比較的大きな変動も正確に捕捉可能である。その他いくつかの節点における算出値と準実験値との比較によれば、共役勾配法は、その他の位置箇所における温度の変動も正確に捕捉可能であり、かつ算出値と準実験値との一致性も比較的良好であることが判明した。図9及び図10はそれぞれ管内壁60°及び120°節点位置箇所における共役勾配法による算出値と準実験値との比較であり、図に示されている通り、本発明の計算方法に基づく算出値と準実験値との一致性は比較的良好である。

【0029】
以上の計算及び比較結果によれば、本発明は、管外壁温度により管内壁温度の時間変化を正確に算出して得ることができ、計算時間は比較的少なく、工業生産、科学研究における管内熱流動の管内壁温度の測定が困難なときの問題が比較的良好に解決されるため、広範な応用の可能性を備えている。

【0030】
以上の実施形態は本発明について説明するためだけのものであり、本発明を制限するものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨及び適用範囲を逸脱することなく、各種の変化や変形を施すことが可能であるため、あらゆる同等の技術案も本発明の範疇に属するものであり、本発明の特許保護範囲は特許請求の範囲により限定されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は円管の外壁温度により内壁温度を算出する方法に関するものであり、工業生産、科学研究における管内流動の管内壁温度の測定が困難である問題に対して適用できるため、広範な応用の可能性を備えている。
【符号の説明】
【0032】
20 管内壁、 30 管外壁、 A 管内側流体、 B 管外側流体
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9