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明細書 :有機材料及び該材料を用いた有機ELデバイス

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2013-503497 (P2013-503497A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成25年1月31日(2013.1.31)
特許番号 特許第5498580号 (P5498580)
登録日 平成26年3月14日(2014.3.14)
発行日 平成26年5月21日(2014.5.21)
発明の名称または考案の名称 有機材料及び該材料を用いた有機ELデバイス
国際特許分類 H01L  51/50        (2006.01)
C09K  11/06        (2006.01)
H05B  33/12        (2006.01)
FI H05B 33/22 B
C09K 11/06 690
H05B 33/14 A
H05B 33/12 C
C09K 11/06 610
C09K 11/06 660
請求項の数または発明の数 19
全頁数 36
出願番号 特願2012-527175 (P2012-527175)
出願日 平成21年12月30日(2009.12.30)
国際出願番号 PCT/CN2009/076276
国際公開番号 WO2011/057461
国際公開日 平成23年5月19日(2011.5.19)
優先権出願番号 200910234760.8
200910234478.X
優先日 平成21年11月13日(2009.11.13)
平成21年11月19日(2009.11.19)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成24年2月29日(2012.2.29)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504337718
【氏名又は名称】北京維信諾科技有限公司
【識別番号】511277342
【氏名又は名称】昆山維信諾顕示技術有限公司
【氏名又は名称】KUNSHAN VISIONOX DISPLAY CO.,LTD.
【識別番号】506259634
【氏名又は名称】清華大学
発明者または考案者 【氏名】邱勇
【氏名】李銀奎
【氏名】謝静
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
審査官 【審査官】大竹 秀紀
参考文献・文献 特開2006-176448(JP,A)
韓国公開特許第10-2009-0029111(KR,A)
特開2008-169197(JP,A)
韓国公開特許第10-2009-0086015(KR,A)
特開2006-173550(JP,A)
国際公開第2009/097084(WO,A1)
中国特許出願公開第101412907(CN,A)
調査した分野 H01L 51/50
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(I)で表され
【化1】
JP0005498580B2_000024t.gif
(式中、Arは炭素数6~30の縮合環芳香族炭化水素の残基を表し、ArとArはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数6~24の芳香基、炭素数6~24の複素環芳香基を表し、nは2ないし3の整数を表す。)
Arの構造は、以下に表すものである有機材料。
【化2】
JP0005498580B2_000025t.gif

【請求項2】
式(I)は、下記式(II)~(VII)のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の有機材料。
【化3】
JP0005498580B2_000026t.gif

【請求項3】
Ar基と接続している基は、以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の有機材料。
【化4】
JP0005498580B2_000027t.gif

【請求項4】
下記構造式で表されるものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の有機材料。
【化5】
JP0005498580B2_000028t.gif
【化6】
JP0005498580B2_000029t.gif

【請求項5】
請求項1~のいずれかに記載の有機材料の、有機ELデバイス中における、電子輸送材料としての使用。
【請求項6】
有機ELデバイスであって、一対の電極と、該一対の電極の間に設けられた有機発光媒質を備え、該有機発光媒質中には請求項1~のいずれかに記載の上記有機材料が含まれることを特徴とする、有機ELデバイス。
【請求項7】
上記有機発光媒質は、発光層及び電子輸送機能層を備え、請求項1~のいずれかに記載の有機材料が上記電子輸送機能層に含まれることを特徴とする、請求項に記載の有機ELデバイス。
【請求項8】
上記電子輸送機能層はさらにもう一種類の電子輸送材料を含み、該材料はオキサゾール系化合物、金属キレート、トリアゾール系化合物、イミダゾ-ル系化合物、フェナントロリン系化合物、アントラセン系化合物から選ばれるものであることを特徴とする、請求項に記載の有機ELデバイス。
【請求項9】
上記オキサゾール系化合物、金属キレート、トリアゾール系化合物、イミダゾ-ル系化合物、フェナントロリン系化合物、アントラセン系化合物は、2‐(4‐tert‐ブチルフェニル)‐5‐(4‐ビフェニリル)‐1,3,4‐オキサジアゾール、トリス(8‐ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、3‐(4‐ビフェニル)‐4‐フェニル‐5‐(4-ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアゾール、4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2‐フェニル‐9,10‐ジナフチルアントラセンから選ばれるものであることを特徴とする、請求項に記載の有機ELデバイス。
【請求項10】
上記有機発光媒質は、発光層と、電子注入及び輸送機能層とを備え、上記請求項1~のいずれかに記載の有機材料は、上記電子注入及び輸送機能層に含まれ、且つ上記電子注入及び輸送機能層はさらにドープ剤を含み、上記ドープ剤はアルカリ金属、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属窒化物、及びアルカリ金属塩から選ばれるものであることを特徴とする、請求項に記載の有機ELデバイス。
【請求項11】
上記ドープ剤はリチウム、セシウム、窒化リチウム、フッ化リチウム、コバルト酸リチウム、酸化リチウム、8‐ヒドロキシキノリノラトリチウム、炭酸セシウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、及び酸化ルビジウムから選ばれるものであることを特徴とする、請求項10に記載の有機ELデバイス。
【請求項12】
上記電子注入及び輸送機能層の厚さは2nm~40nmであり、電子注入及び輸送機能層中のドープ剤のドープ比率は、上記請求項1~のいずれかに記載の有機材料に対して、重量パーセントで0.1%~49%であることを特徴とする、請求項10に記載の有機ELデバイス。
【請求項13】
上記電子注入及び輸送機能層の厚さは5nm~25nmであり、電子注入及び輸送機能層中のドープ剤のドープ比率は、上記請求項1~のいずれかに記載の有機材料に対して、重量パーセントで0.5%~30%であることを特徴とする、請求項12に記載の有機ELデバイス。
【請求項14】
上記電子注入及び輸送機能層と発光層との間には、さらに緩衝層を備え、上記緩衝層の材料は請求項1または2に記載の化合物、またはオキサゾール系化合物、金属キレート、トリアゾール系化合物、イミダゾ-ル系化合物、キノリン系化合物、キノキサリン系化合物、フェナジン系化合物、フェナントロリン系化合物から選ばれるものであることを特徴とする、請求項10に記載の有機ELデバイス。
【請求項15】
上記緩衝層の材料は、請求項に記載の化合物、または2‐(4‐tert‐ブチルフェニル)‐5‐(4‐ビフェニリル)‐1,3,4‐オキサジアゾール、トリス(8‐ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、3-(4-ビフェニル)-4-フェニル-5-(4‐ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアゾール、4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2‐フェニル‐9,10‐ジナフチルアントラセンから選ばれるものであることを特徴とする、請求項14に記載の有機ELデバイス。
【請求項16】
上記緩衝層の厚さは2nm~20nmであることを特徴とする、請求項14に記載の有機ELデバイス。
【請求項17】
上記有機発光媒質中には、少なくとも二つの発光ユニットを備え、該発光ユニットの間には連結層が設けられ、請求項1~のいずれかに記載の有機材料が上記連結層に含まれることを特徴とする、請求項に記載の有機ELデバイス。
【請求項18】
連結層中には、アルカリ金属、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属窒化物、及びアルカリ金属塩から選ばれるドープ剤がドーピングされることを特徴とする、請求項17に記載の有機ELデバイス。
【請求項19】
上記ドープ剤はリチウム、セシウム、窒化リチウム、フッ化リチウム、コバルト酸リチウム、酸化リチウム、8‐ヒドロキシキノリノラトリチウム、炭酸セシウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、及び酸化ルビジウムから選ばれるものであることを特徴とする、請求項18に記載の有機ELデバイス。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は新規の有機材料、該新規有機材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro‐Luminescence、以下で「有機EL」とも称する)デバイスに係るものであり、有機EL表示技術分野に属するものである。
【背景技術】
【0002】
現在ではマルチメディア技術の発展と情報社会の到来により、フラットパネルディスプレイの性能に対する要求は高まる一方である。有機ELディスプレイは、自発光である、低電圧による直流駆動できる、全固体である、視野角が広い、色彩が豊富などの一連のメリットを有する。応答速度は液晶ディスプレイの1000倍であるが、その製造コストは同じ画素数の液晶ディスプレイより低い。よって、有機ELディスプレイは、幅広く応用される展望性を有する。
【0003】
有機ELディスプレイ(有機発光ダイオード、OLEDとも称する)に対する研究は前世紀60年代から始まり、Popeらははじめてアントラセン単結晶のエレクトロルミネッセンス現象について報告した(Pope M,Kallmann HPとMagnante R.J.,Chem.Phys.,1963,38,2042)。これによって、有機固体ELの幕は開かれた。1987年、米国コダック社の研究者C W Tangらは、以前の他人の仕事を踏まえた上で、二層構造の設計コンセプトを打ち出し、比較的良い成膜性能を有するトリアリールアミン系化合物と(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq)を選択し、それぞれホール輸送層と発光層(電子輸送層を兼ねる)にし、高量子効率(1%)、高効率(1.5 lm/W)、高輝度(>1000cd/m)及び低駆動電圧(<l0V)を有する有機ELデバイスを得た(C.W.Tang,S. A. Vanslyke,Appl. Phys. Lett.,1987,51,913)。1990年に、ケンブリッジ大学Cavendish実験室のR.H.Friendらはポリフェニレンビニレン(polyphenylene vinylene,PPV)を発光層の材料として、ポリマーELデバイスを得た(Burroughes J,Bradley DDC,Brown AR,Friend RH,Nature,1990,347,539)。これによって、ポリマーフィルムELデバイスという、発光デバイスの新しい分野が開かれた。この二つの突破的な進展は、有機ELデバイスが次世代フラットパネルディスプレイになるという潜在的な希望を人々に与えた。
【0004】
有機ELデバイスは、二つの向かい合う電極と、電極の間に位置する有機媒質によって形成される。有機媒質層は、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電荷ブロック層などを有する。研究によれば、一般的には、OLEDデバイス中のホールが電子より多い場合が多く、複合的な界面における二種類のキャリアの不均衡により、デバイスの輝度と効率が下がると考えられている。同時に、余ったホールは電子輸送層、さらにはカソードに入りやすく、デバイスの老化を加速させ、OLEDの寿命を低下させる。よって、電子の注入と輸送を高めることは、業界が広く注目及び研究する課題となっている。高効率且つ安定的なカソード以外に、発光層とカソードの間には、通常、ホールブロック層、電子輸送層、電子注入層が設けられ、それぞれ、ホールをブロックして励起子を発光区域に制限する、電子の輸送、電子の注入という役割を果たしている。
【0005】
有機ELデバイス中で、伝統的に使用される電子輸送材料はAlqであるが、しかしAlqの電子移動度は比較的低く、おおよそ10-6cm/Vsである。有機ELデバイスの電子輸送性能を高めるために、研究者は膨大な探索的な研究活動を行った。Yang Yangらは有機ELデバイスにおいて、ナノレベルの炭酸セシウムを電子輸送と電子注入材料として用いて、デバイスの発光効率を高めた(Advanced Functional Materials,2007,17,1966‐1973)。LG化学株式会社の報道によれば、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾールまたはベンズオキサゾール化合物を電子輸送材料として有機ELデバイスに用いることにより、デバイスの電子注入性能が改善され、ターンオン電圧(turn-on voltage)が低下した(中国特許出願番号200680041587.4、公開番号CN 101305071A)。また、
【0006】
【数1】
JP0005498580B2_000002t.gif
らはターフルオレン(terfluorene)の誘導体アンモニウム塩(略称はFFF-Blm4である) (J.Am.Chem.Soc.,2008,130(11),3282-3283)を電子注入層材料として使用し、大いにデバイスの電子注入及び輸送を改善し、発光効率を高めた。さらに、
【0007】
【数2】
JP0005498580B2_000003t.gif
らは空気及び各種化学腐食に対して安定的である金を高効率電子注入型カソード材料として使用し、有機ELデバイスの電子注入能を向上させた(Organic Electronics,2005,6,118‐128)。高効率の電子輸送材料及び/または電子注入材料を開発することによって、ターンオン電圧の低下、デバイスの効率の向上、デバイスの寿命の延長をさせることは、とても重要な実際上の応用価値を有する。
【0008】
理想な電子輸送材料は、以下の幾つかの特性を有するべきである。可逆的な電気化学還元反応が可能で、HOMO及びLUMOエネルギー準位が適切であり、電子移動度は高く、成膜性は良好で、Tgが高い。また、ホールブロックができれば良い。化合物の構造においては、分子積層時の分子間のπ-π相互作用を増大させるため、分子の立体配置が平面に近いことが要求される。一方で、分子が結晶し成膜性能に影響するため、分子構造が完全に平面ではないことが要求される。優れた電子受容能力を備えるために、分子は電子欠乏構造ユニットを含むことが要求される。比較的高いTgを有し、良好な熱安定性を備えるために、分子量が充分に大きいことが要求される。一方で、真空蒸着によって成膜しやすいように、分子量は大きすぎないことが要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ピリジル基を有する化合物は典型的な電子欠乏系であり、良好な電子受容能力を有する。縮合環芳香族炭化水素の平面規則性は比較的良く、縮合環系が大きいほど平面性が良く、分子のπ-π軌道が積層して電子の通り道を形成するのに有利である。しかし大きすぎる縮合環系は、分子が結晶を形成してしまい成膜しにくい。よって本発明は縮合環系をベースに、ベンゼン環を導入し電子欠乏のピリジル基と連結させ、立体空間上一定のねじれを生じさせ、その成膜性を向上させる。真空蒸着の難しさ及び実用性能を考えた結果、本発明の電子輸送材料の分子量は、一般的に800以下である。
【0010】
上記に鑑みて、本発明は新規有機材料を開発し、該材料は良好な熱安定性、高い電子移動度を有し、有機ELデバイス中では、電子輸送能力が比較的強い材料として使用できる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は有機材料を提供し、その一般式は下記構造式に示すとおりである。
【0012】
【化1】
JP0005498580B2_000004t.gif
式中、Arは炭素数6~30の縮合環芳香族炭化水素の残基を表し、ArとArはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数6~24の芳香基、炭素数6~24の複素環芳香基を表し、nは2ないし3の整数を表す。
【0013】
さらに本発明は、有機ELデバイス中における電子輸送材料としての有機材料の使用について提供した。
【0014】
さらに本発明は、有機ELデバイスを提供した。上記有機ELデバイスは一対の電極と、該一対の電極の間に設けられた有機発光媒質を有し、上記有機発光媒質中には上記有機材料が含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例12~14、及び比較例11~12の発光デバイスの輝度-電圧の図である。
【図2】実施例12~14、及び比較例11~12の発光デバイスの電流密度-電圧の図である。
【図3】実施例12~14、及び比較例11~12の発光デバイスの電流効率-電流密度の図である。
【図4】実施例12~14、及び比較例11~12の発光デバイスの寿命を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の有機材料の構造の一般式は以下に示す通りである。

【0017】
【化2】
JP0005498580B2_000005t.gif
式中、Arは炭素数6~30の縮合環芳香族炭化水素の残基を表し、ArとArはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数6~24の芳香基、炭素数6~24の複素環芳香基を表し、nは2ないし3の整数を表す。

【0018】
本発明の化合物の構造一般式は、具体的には以下に示すとおりである。

【0019】
【化3】
JP0005498580B2_000006t.gif
式中、Arは炭素数6~30の縮合環芳香族炭化水素の残基を表し、ArとArはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数6~24の芳香基、炭素数6~24の複素環芳香基を表し、nは2ないし3の整数を表す。

【0020】
本発明の内容をより明確に説明するために、以下に本発明の係る化合物類型における、好ましい構造を具体的に示す。

【0021】
(1)n=2の場合の、主な電子輸送材料の構造は以下に示すとおりである。

【0022】
【化4】
JP0005498580B2_000007t.gif

【0023】
【化5】
JP0005498580B2_000008t.gif

【0024】
【化6】
JP0005498580B2_000009t.gif
(2)n=3の場合の、典型的な電子輸送材料の構造は以下に示すとおりである。

【0025】
【化7】
JP0005498580B2_000010t.gif
さらに、本発明は、より優れた性能を有する新規有機ELデバイスに係る。

【0026】
本発明の有機ELデバイスは、上記新規化合物を電子輸送材料として使用し、適切なHOMO及びLUMOエネルギー準位を有し、比較的高い電子注入能力及び電子輸送能力を有し、発光区域に対して電子を提供する能力が高められた。これによって、明らかに、デバイスの駆動電圧が低下し、デバイスの輝度と発光効率が高められた。

【0027】
本発明の有機ELデバイスは上記新規化合物を用いて、同時にその他の適切な材料、優れたデバイス構造を採用し、二層の機能層の合併を実現した。即ち、電子輸送層とホールブロック層の合併である。よって、電子の有効的な輸送を保障すると同時に、ホールがカソードに入ることによって起こる劣化の加速を防ぐことができる。これによって効率が高く、且つ安定な有機ELデバイスを得ることができる。

【0028】
本発明の有機ELデバイスは同時に、上記新規化合物と適合する還元性物質をドープ剤として使用し、これによってさらに電子の注入障壁を低下させ、電子の注入効率を高めることができる。同時に、ドープ剤は、本発明化合物である主体材料中に分散され、分子間の相互作用を弱め、デバイスの安定性を高め、デバイスの寿命を改善する役割を果たす。一方で、発光層と電子注入輸送機能層の間に緩衝層を設け、緩衝層材料は電子輸送性を有する有機材料を使用する。これによって、空間的に発光層と還元ドープ剤を分離させ、ドープ剤が発光区域まで拡散し、クエンチング(quenching)センターが形成されるのを回避する。よって、緩衝層はデバイスの安定性をさらに高め、デバイスの寿命を延長することに有利である。電子輸送性材料は緩衝層の好ましい選択肢であり、デバイスの駆動電圧と効率が実用化要求を満たすことを保障でき、デバイスに新しい負担をもたらすことはない。

【0029】
本発明の有機ELデバイスは、上記新規化合物に活性金属をドーピングさせ、連結層中のN型層とし、好ましくは、N/P連結層によって二つまたは二つ以上の発光ユニットを連結させ、電荷生成層とする。n個の発光ユニットのデバイスを重ねた場合の電流効率は、一つの発光デバイスの電流効率はn倍であり、駆動電圧は、一つの発光デバイスのn倍に比べて等しい又は小さいものであり、よって本発明のデバイスのパワー効率はある程度高められる。

【0030】
また、本発明の材料のガラス転移温度は比較的高く、安定性は比較的高い。材料は比較的低い分子量と、比較的低いフィルム堆積温度を有し、熱蒸着によって均一且つ緻密なフィルムを形成するのに有利であり、製造工程は比較的簡単である。

【0031】
本発明はさらに、有機ELデバイスを提供し、該有機ELデバイスには、一対の電極と、該一対の電極の間に設けられた有機発光媒質が含まれ、該有機発光媒質中には、上記一般式中から選ばれる本発明の新規材料が含まれている。

【0032】
上記本発明の有機デバイス中の発光媒質には、発光層と電子輸送機能層とが含まれ、上記本発明の新規材料は上記電気輸送機能層中に用いられる。

【0033】
上記電子輸送機能層中には、さらにもう一種類の電子輸送材料が含まれ、該材料はオキサゾール系化合物、金属キレート、トリアゾール系化合物、イミダゾ-ル系化合物、フェナントロリン系化合物、アントラセン系化合物から選ばれるものである。

【0034】
上記オキサゾール系化合物、金属キレート、トリアゾール系化合物、イミダゾ-ル系化合物、フェナントロリン系化合物、アントラセン系化合物は、2‐(4‐tert‐ブチルフェニル)‐5‐(4‐ビフェニリル)‐1,3,4‐オキサジアゾール、トリス(8‐ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、3‐(4-ビフェニル)‐4‐フェニル‐5‐(4‐ブチルフェニル)‐1,2,4-トリアゾール、4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2‐フェニル‐9,10‐ジナフチルアントラセンが含まれている。

【0035】
上記二種類の電子輸送材料を含む電子輸送機能層はさらに、アルカリ金属、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属窒化物、及びアルカリ金属塩がドーピングされる。

【0036】
上記ドープ剤はリチウム、セシウム、窒化リチウム、フッ化リチウム、コバルト酸リチウム、酸化リチウム、8-ヒドロキシキノリノラトリチウム、炭酸セシウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、及び酸化ルビジウムから選ばれたものである。

【0037】
上記ドープ剤の電気輸送機能層中におけるドーピング濃度は1%~49%であり、これは主体材料の重量に基づくものである。

【0038】
上記有機発光媒質は、発光層、電子注入及び輸送機能層を備え、本発明の新規化合物は、上記電子注入及び輸送機能層に含まれ、一方で、さらにドープ剤を含み、上記ドープ剤はアルカリ金属、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属窒化物、及びアルカリ金属塩から選ばれたものである。

【0039】
上記ドープ剤はリチウム、セシウム、窒化リチウム、フッ化リチウム、コバルト酸リチウム、酸化リチウム、8‐ヒドロキシキノリノラトリチウム、炭酸セシウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、及び酸化ルビジウムから選ばれたものである。

【0040】
上記電子注入及び輸送機能層の厚さは2nm~40nmであり、好ましい厚さは5nm~25nmである。電子注入及び輸送機能層中のドープ剤のドーピング比率は重量パーセントで0.1%~49%であり、好ましいドーピング比率は重量パーセントで0.5%~30%である。

【0041】
上記本発明の有機ELデバイス中において、電子注入及び輸送機能層と発光層との間には、さらに緩衝層を備え、上記緩衝層の材料は本発明の新規化合物、またはオキサゾール系化合物、金属キレート、トリアゾール系化合物、イミダゾ-ル系化合物、キノリン系化合物、キノキサリン系化合物、フェナジン系化合物、及びフェナントロリン系化合物から選ばれたものである。

【0042】
上記緩衝層の材料は、好ましくは本発明の上記2‐1~2‐38及び3‐1~3‐3の化合物、または2‐(4‐tert‐ブチルフェニル)‐5-(4‐ビフェニル)‐1,3,4‐オキサジアゾール、トリス(8‐ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、3‐(4‐ビフェニル)‐4‐フェニル‐5‐(4‐ブチルフェニル)‐1,2,4‐トリアゾール、4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2,9‐ジメチル‐4,7-ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン、2‐フェニル‐9,10‐ジナフチルアントラセンから選ばれるものである。

【0043】
上記緩衝層の厚さは2nm~20nmである。

【0044】
上記本発明の有機ELデバイス中において、有機発光媒質中には、少なくとも二つの発光ユニットを備え、該発光ユニットの間には連結層が設けられ、上記連結層には本発明の新規化合物が含まれる。

【0045】
上記連結層中には、さらにアルカリ金属、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属窒化物、及びアルカリ金属塩から選ばれるドープ剤がドーピングされる。好ましくは、ドープ剤はリチウム、セシウム、窒化リチウム、フッ化リチウム、コバルト酸リチウム、酸化リチウム、8‐ヒドロキシキノリノラトリチウム、炭酸セシウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、及び酸化ルビジウムから選ばれたものである。

【0046】
<材料の合成方法の合成例>
本発明中で使用された各種ピリジルホウ酸、フェニルピリジルホウ酸、ピリジルフェニルホウ酸、及び各種ブロモアントラセン、ブロモペリレン、ブロモナフタレン、アントラキノン、ベンズアントラキノン、ジベンズアントラセン等の基礎的な化学原料は、いずれも化学工業品市場で容易に入手でき、各種フェニルピリジルホウ酸はいずれも一般的な有機の手法で合成することができる。

【0047】
本発明中で使用された各種ブロモヨードピリジン、アントラキノン、ベンズアントラキノン、ジベンズアントラセン等の基礎的な化学原料は、いずれも化学工業品市場で容易に入手でき、各種ブロモアントラセン、ブロモペリレン、フェニルピリジルホウ酸はいずれも一般的な有機の手法で合成することができる。

【0048】
<合成例>
下記において、本発明中の幾つかの主要な化合物の合成方法について説明する。

【0049】
<合成例1 化合物2‐1の合成>
(1)第一ステップの反応

【0050】
【化8】
JP0005498580B2_000011t.gif
マグネチックスターラー付の500ml三口フラスコをアルゴンガスで置換した後に、順次、2-ヨード-5-ブロモピリジン13.4g(純度99%,0.0473mol)、THF200mlを入れた。-83℃下において、n‐ブチルリチウム19ml(濃度2.5M,0.0475mol)を滴下し、次にすぐにアントラキノン4.8g(純度99%,0.023mol)を入れた。完了後、室温まで自然に温度を上昇させ、溶液は明るい黄色を示した。200mlの水を入れて加水分解させ、酢酸エチルで抽出し、溶媒を蒸発乾燥し、酢酸300ml、18gのKIと18gの次亜リン酸ナトリウムを入れ、還流しながら1時間反応させた。温度を下げ、酢酸を蒸発乾燥させ、水で洗浄し、5.05gの黄色い化合物を得た。純度は87.42%、収率は39.19%であった。

【0051】
(2)第二ステップの反応

【0052】
【化9】
JP0005498580B2_000012t.gif
ガスの保護下において、500mL三口フラスコ中に、9,10‐ジ(5‐ブロモピリジン‐2‐イル)アントラセン6.0g(分子量490,純度87.42%,0.0106mol)、フェニルボロン酸3.73g(純度98%,0.03mol)、塩化パラジウム0.21g(純度AR、0.00124mol)、トリフェニルホスフィン0.63g(純度AR,0.0024mol)、炭酸カリウム5.3g(純度AR,0.0486mol)、トルエン86ml、エタノール60ml,水72mlを入れた。上記物質を加熱還流させ、フェニルボロン酸を二回、各回1g補給した。4時間後に反応を止め、放置冷却させ、ろ過し、ろ塊をトルエンで加熱して煮た後、ろ過し、触媒を除去した。トルエンを蒸発除去させ、得られた固体を1/10の水/THFで煮沸し、放置冷却してろ出し、2回繰り返した。4.1gの灰白色の化合物2‐1を得た。純度は99.14%、収率は77.97%であった。

【0053】
生成物のマススペクトル(MS)(m/e)は484であった。元素分析(C3624)の理論値はC:89.23%,H:4.99%,N:5.78%、実測値はC:89.10%,H:5.08%,N:5.82%であった。

【0054】
<合成例2 化合物2‐3の合成>
アントラキノン、2‐ヨード‐4‐ブロモピリジン、フェニルボロン酸を使用して、実施例1と同じ二つのステップの反応を行い、淡黄色の化合物2‐3を得た。

【0055】
生成物のMS(m/e)は484、元素分析(C3624)の理論値はC:89.23%,H:4.99%,N:5.78%、実測値はC:89.21%、H:5.05%、N:5.74%であった。

【0056】
<合成例3 化合物2‐5の合成>
(1)第一ステップの反応

【0057】
【化10】
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マグネチックスターラー付の500ml三口フラスコ中をアルゴンガスで置換した後に、順次、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジン8.26g(純度99%,0.0288mol)、フェニルボロン酸3.58g(純度98%,0.0292mol)、Pd(PPh 1.79g(AR,0.00155mol)、炭酸ナトリウム水溶液175ml(濃度2M)、ベンゼン175ml、エタノール175mlを入れた。還流しながら2時間反応させ、冷却させ、有機層を分離し、蒸発乾燥させ、1/20の酢酸エチル/石油エーテルでカラム分離させ、6.75gの製品を得た。純度は95.45%、収率は94.43%であった。

【0058】
(2)第二ステップの反応

【0059】
【化11】
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マグネチックスターラー付の500ml三口フラスコを窒素ガスで置換した後に、順次、2‐フェニル‐5‐ブロモピリジン6.75g(純度95.45%,0.0274mol)、THF110molを入れた。-70°C下において、n‐ブチルリチウム13ml(濃度2.5M,0.0325mol)を滴下し、10分間攪拌した後、アントラキノン2.6g(純度99%,0.0124mol)を入れた。完了後、室温まで自然に温度を上昇させ、溶液は明るい黄色を示した。200mlの水を入れて加水分解させ、酢酸エチルで抽出し、溶媒を蒸発乾燥した。酢酸220ml、22gのKIと22gの次亜リン酸ナトリウムを入れ、還流しながら1時間反応させた。温度を下げ、冷却ろ過を行い、2.8gの淡黄色の生成物を得た。15/100の水/THFで1時間煮沸し、冷却するまで放置し、冷却ろ過を行い、複数回繰り返して、2.1gの淡白色の化合物2‐5を得た。純度は99.0%、収率20.48%であった。

【0060】
生成物のMS(m/e)は484、元素分析(C3624)の理論値はC:89.23%,H:4.99%,N:5.78%、実測値はC:89.30%,H:5.01%,N:5.69%であった。

【0061】
<合成例4 化合物2‐7の合成>
2‐フェニルアントラキノン、3,5‐ブロモピリジンを使用して、実施例3と同じ二つのステップの反応を行い、淡黄色の化合物2‐7を得た。生成物のMS(m/e)は560、元素分析(C4228)の理論値はC:89.97%,H:5.03%,N:5.00%、実測値はC:89.91%,H:5.06%,N:5.03%であった。

【0062】
<合成例5 化合物2‐9の合成>
アントラキノン、2‐フェニル‐4‐ブロモピリジンを使用して、実施例3と同じ二つのステップの反応を行い、淡黄色の化合物2‐9を得た。生成物のMS(m/e)は560、元素分析(C4228)の理論値はC:89.97%,H:5.03%,N:5.00%、実測値はC:89.98%,H:5.05%,N:4.97%であった。

【0063】
<合成例6 化合物2‐11の合成>
2,6‐ジ(3‐ピリジル)アントラキノン、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジンを使用して、実施例1と同じ反応を行い、黄色の化合物2‐11を得た。生成物のMS(m/e)は638、元素分析(C4630)の理論値はC:86.49%,H:4.73%,N:8.77%、実測値はC:86.40%,H:4.79%,N:8.81%であった。

【0064】
<合成例7 化合物2-13の合成>
2,6‐ジフェニルアントラキノン、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジンを使用して、実施例3と同じ反応を行い、淡黄色の化合物2-13を得た。生成物のMS(m/e)は636、元素分析(C4832)の理論値はC:90.53%,H:5.07%,N:4.40%、実測値はC:90.50%,H:5.12%,N:4.38%であった。

【0065】
<合成例8 化合物2‐15の合成>
ベンズアントラキノン、4‐フェニル‐2‐ブロモピリジンを使用して、実施例3と同じ二つのステップの反応を行い、黄色の化合物2‐15を得た。生成物のMS(m/e)は534、元素分析(C4026)の理論値はC:89.86%,H:4.90%,N:5.24%、実測値はC:89.80%,H:4.91%,N:5.29%であった。

【0066】
<合成例9 化合物2‐18の合成>
ベンズアントラキノン、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジンを使用して、実施例3と同じ反応を行い、黄色の化合物2‐18を得た。生成物のMS(m/e)は534、元素分析(C4026)の理論値はC:89.86%,H:4.90%,N:5.24%、実測値はC:89.85%,H:4.82%,N:5.33%であった。

【0067】
<合成例10 化合物2‐19の合成>
ジベンズアントラキノン、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジンを使用して、実施例3と同じ反応を行い、黄色の化合物2‐19を得た。生成物のMS(m/e)は584、元素分析(C4428)の理論値はC:90.38%,H:4.83%,N:4.79%、実測値はC:90.34%,H:4.90%,N:4.76%であった。

【0068】
<合成例11 化合物2‐21の合成>
ジベンズアントラキノン、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジンを使用して、実施例1と同じ反応を行い、黄色の化合物2‐21を得た。生成物のMS(m/e)は584、元素分析(C4428)の理論値はC:90.38%,H:4.83%,N:4.79%、実測値はC:90.46%,H:4.70%,N:4.84%であった。

【0069】
<合成例12 化合物2‐23の合成>
フェナントレンキノン、2‐ヨード‐5‐ブロモピリジンを使用して、実施例1と同じ反応を行い、黄色の化合物2‐23を得た。生成物のMS(m/e)は484、元素分析(C3624)の理論値はC:89.23%,H:4.99%,N:5.78%、実測値はC:89.40%,H:4.85%,N:5.75%であった。

【0070】
<合成例13 化合物2‐25の合成>

【0071】
【化12】
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ガスの保護下において、500mL三口フラスコ中に、3,9‐ジ‐ブロモペリレン4.32g(純度95%,0.01mol),6‐フェニルピリジル‐3‐ホウ酸5.1g(純度98%,0.025mol),塩化パラジウム0.21g(純度AR,0.0012mol)、トリフェニルホスフィン0.63g(純度AR,0.0024mol),炭酸カリウム5.3g(純度AR,0.0486mol)、トルエン86ml、エタノール60ml、水72mlを入れた。上記物質を加熱還流させた。4時間後に反応を止め、放置冷却させ、ろ過し、ろ塊をトルエンで加熱して煮た後、ろ過し、触媒を除去した。トルエンを蒸発除去させ、得られた固体を1/10の水/THFで煮沸し、自然冷却してろ出し、2回繰り返した。4.2gのベージュ色の生成物を得た。純度は99.10%、収率は75.26%であった。

【0072】
生成物のマススペクトル(MS)(m/e)は:558である。元素分析(C4226):理論値C:90.29%,H:4.69%,N:5.01%;実測値はC:90.11%,H:4.88%,N:5.01%であった。

【0073】
<合成例14 化合物2‐28の合成>
3,9‐ジ‐ブロモペリレン、5‐フェニルピリジル‐3‐ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、黄色の化合物2-28を得た。生成物のMS(m/e)は558、元素分析(C4226)の理論値はC90.29%,H:4.69%,N:5.01%、実測値はC:90.11%,H:4.88%,N:5.01%であった。

【0074】
<合成例15 化合物2‐31の合成>
6,12‐ジ‐ブロモクリセン、6‐フェニルピリジル‐3‐ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、黄色の化合物2-31を得た。生成物のMS(m/e)は534、元素分析(C4026)の理論値はC:89.86%,H:4.90%,N:5.24%、実測値はC:90.01%,H:4.86%,N:5.13%であった。

【0075】
<合成例16 化合物2‐33の合成>
6,12‐ジ‐ブロモクリセン、5‐フェニルピリジル‐3‐ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、黄色の化合物2‐33を得た。生成物のMS(m/e)は534、元素分析(C4026)の理論値はC:89.86%,H:4.90%,N:5.24%、実測値はC:89.80%,H:4.93%,N:5.27%であった。

【0076】
<合成例17 化合物2‐35の合成>
1,6‐ジ‐ブロモピレン、4‐フェニルピリジル‐2‐ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、黄色の化合物2-35を得た。生成物のMS(m/e)は508、元素分析(C3824)の理論値はC:89.74%,H:4.76%,N:5.51%、実測値はC:89.81%,H:4.70%,N:5.49%であった。

【0077】
<合成例18 化合物2‐37の合成>
1,6‐ジ‐ブロモピレン、2‐フェニルピリジル‐4‐ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、黄色の化合物2-37を得た。生成物のMS(m/e)は508、元素分析(C3824)の理論値はC:89.74%,H:4.76%,N:5.51%、実測値はC:89.70%,H:4.81%,N:5.49%であった。

【0078】
<合成例19 化合物3‐1の合成>
2,9,10‐トリブロモアントラセン、6‐フェニルピリジル‐2‐ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、淡黄色の化合物3‐1を得た。生成物のMS(m/e)は637、元素分析(C4731)の理論値はC:88.51%,H:4.90%,N:6.59%、実測値はC:88.49%,H:4.95%,N:6.56%であった。

【0079】
<合成例20 化合物3‐3の合成>
2,9,10‐トリブロモアントラセン、6‐フェニルピリジル‐3-ホウ酸を使用して、実施例13と同じ反応を行い、黄色の化合物3-3を得た。生成物のMS(m/e)は637、元素分析(C4731)の理論値はC:88.51%,H:4.90%,N:6.59%、実測値はC:88.55%,H:4.93%,N:6.52%であった。

【0080】
有機ELデバイスの実施例は以下である。

【0081】
本発明が提供した有機ELデバイスの基本構造は、基材、一対の電極、及び電極の間に設けられた有機媒質を含み、有機媒質はホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び電子ブロック層等を有する。

【0082】
基材は透明な基材であって、ガラスまたはフレキシブル基板を用いてもよい。フレキシブル基板はポリエステル系、ポリイミド系化合物中の一種を用いてもよい。第一電極層(アノード層)は、無機材料または有機導電性ポリマーを用いることができる。無機材料は例えば、ITO、酸化亜鉛、酸化亜鉛・酸化錫等の金属酸化物、または金、銅、銀等の仕事関数が高い金属を使用し、最も好ましいのはITOを用いることである。有機導電性ポリマーは、好ましくはポリチオフェン/ポリビニルスルホン酸ナトリウム(以下「PEDOT:PSS」と称する)、ポリアニリン(以下「PANI」と称する)中の一種を材料として使用する。第二電極層(カソード層、金属層)は、一般的にリチウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、インジウム等の仕事関数が比較的低い金属、またはこれらと銅、金、銀の合金を使用し、または金属と金属フッ化物が交互に形成した電極層を使用し、本発明において好ましくは、順次のMg:Ag合金層、Ag層、及び順次のLiF層、Al層である。

【0083】
有機発光媒質は主には有機EL層(EML)を含む。該有機EL層は、一般的には金属有機錯体(例えばAlq、Gaq、Al(Saph‐q)またはGa(Saph‐q))系化合物などの蛍光材料ような小分子材料を使用することができる。該小分子材料中には染料をドーピングすることが可能で、ドーピング濃度は小分子材料の0.01wt%~20wt%である。染料は一般的に芳香族縮合類(例えばルブレン(rubrene))、クマリン類(例えばDMQA、C545T)またはジピラン類(例えばDCJTB、DCM)化合物中の材料の一種であり、発光層材料としては、例えば、4,4’‐N,N’‐ジカルバゾール‐ビフェニル(CBP)、ポリエチレンカルバゾール(PVK)などのカルバゾール系化合物を使用することができる。該材料中には燐光染料、例えばトリ(2‐フェニルピリジル)イリジウム(Ir(ppy))、ジ(2‐フェニルピリジル)(アセチルアセトン)イリジウム(Ir(ppy)(acac))、オクタエチルポルフィリン白金(PtOEP)等をドーピングすることが可能である。

【0084】
上記デバイス構造中には、さらにホール注入層とホール輸送層を含むことができ、ホール注入層(HIL)の基本材料は、銅フタロシアニン(CuPc)、4,4’4”‐トリス(N‐3‐メチルフェニル‐N‐フェニル-アミノ)‐トリフェニルアミン(m‐MTDATA)、4,4’4”‐トリス(N‐2‐ナフチル‐N‐フェニル‐アミノ)‐トリフェニルアミン(2‐TNATA)を用いることができる。

【0085】
ホール輸送層の材料としては、N,N’‐ジ‐(1‐ナフチル)‐N,N’‐ジフェニル‐1,1’‐ビフェニル基‐4,4’‐ジアミン(NPB)、TPD等を用いることができる。

【0086】
デバイス中の電子注入及び輸送機能層の材料は、本発明の材料を使用することができる。

【0087】
本発明に用いる幾つかの材料は下に示すとおりである。

【0088】
【化13】
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【実施例】
【0089】
次に幾つかの実施例を挙げ、図面を参照しながら、本発明について説明を行う。下記の実施例は発明の理解を助けるために用いられ、本発明を制限するものではないことに留意すべきである。
【実施例】
【0090】
<デバイスの設計>
これらの電子輸送材料の輸送性能を便利に比較できるようにするために、本発明は簡単な電気発光デバイスを設計し、その構造は、基板/アノード/ホール輸送層(HTL)/有機発光層(EML)/電子輸送層(ETL)/カソードである。発光層は9,10‐ジ(2‐ナフチル)アントラセン(ADN)を発光材料の例とする(ADNは主要材料であって、発光材料ではない。その目的は高い効率を追求するものではなく、これらの材料の実用の可能性について検証することである)。
【実施例】
【0091】
〔実施例1〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm)/化合物2‐1(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
ITO透明導電層を塗布したガラス板を、市販の洗浄剤中で超音波処理し、脱イオン水中で洗い流し、アセトン:エタノール混合溶媒中で超音波によりオイル除去し、クリーンな環境下において、水分が完全に除去されるまでオーブン乾燥し、紫外線とオゾンで洗浄し、低エネルギーカチオンビームを表面に衝突させる。
【実施例】
【0092】
上記アノード付のガラス基板を真空室に入れ、真空度1×10-5~9×10-3Paにする。ホール輸送層としてのNPBを上記アノード層膜上に真空蒸着させ、蒸着速度は0.1nm/sであり、蒸着膜の厚さは50nmである。
【実施例】
【0093】
ホール輸送層の上に、デバイスの発光層としてのADNを真空蒸着させ、蒸着速度は0.1nm/sであり、蒸着膜の厚さは30nmである。
【実施例】
【0094】
発光層の上に、本発明の化合物2‐1を真空蒸着させ、デバイスの電子輸送層とする。蒸着速度は0.1nm/sであり、蒸着膜の厚さは20nmである。
【実施例】
【0095】
電子輸送層の上に、厚さ0.5nmのLiFを真空蒸着させ、電子注入層とする。最後に金属Alを熱蒸着してカソードとして被覆させ、厚さは150nmである。
【実施例】
【0096】
〔実施例2〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm)/化合物2‐3(30nm)/LiF(0.5nm) /Al(150nm)
実施例1のように上記デバイスを製造する。実施例1との違いは、電子輸送層として、本発明の化合物2-3を使用し,厚さは30nmである。その上に厚さ0.5nmのLiFを堆積させ、電子注入層とする。最後に金属Alを熱蒸着してカソードとして被覆させ、厚さは150nmである。
【実施例】
【0097】
〔比較例1〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例1の通り上記デバイスを製造し、実施例1との違いは、電子輸送層はAlqを使用し、厚さは20nmである。
【実施例】
【0098】
〔比較例2〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm)/Alq(30nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例1の通り上記デバイスを製造し、実施例1との違いは、電子輸送層はAlqを使用し、厚さは30nmである。
【実施例】
【0099】
〔比較例3〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm)/ET‐11(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例1の通り上記デバイスを製造し、実施例1との違いは、電子輸送層材料はET‐11を使用し、厚さは20nmである。
【実施例】
【0100】
【表1】
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表1からわかるように、Alqと比較した場合、電子輸送層において化合物2‐1または化合物2‐3を使用した場合、輝度が1000cd/mに達する際の電圧は比較的低く、電流効率、発行効率(Luminous efficiency)及び外部量子効率はいずれも比較的高く、座標は赤方向に移動していない。実施例2の電子輸送層の厚さは10nm増加したものの、デバイスに対する影響は比較的小さい。しかしながら、比較例2の電子輸送層が実施例2と同じように10nm増加した場合、デバイスの駆動電圧は明らかに上昇し、効率は低下した。比較例3はET‐11を電子輸送層として使用し、実施例1と比較した場合、駆動電圧は高く、効率は低い。上記結果は、本発明の新規有機材料は、有機ELデバイス中では、電子輸送層として好ましく使用できることを示している。
【実施例】
【0101】
〔実施例3〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm):7%TBPe/化合物2-9(30nm)/LiF/Al
実施例1の通りITO基板を処理し、蒸着室中に入れ、順次、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、カソード構造を真空蒸着した。蒸着プロセス中の蒸着室内圧力は5.0×10-3Pa未満である。本実施例において、有機層はまず、40nm厚さのNPBを蒸着してホール輸送層とした。次に、2つの蒸着源で共蒸着する方法で30nm厚さのADN及び2,5,8,11‐テトラ‐t‐ブチルペリレンを発光層として蒸着させ、速度制御によって、ADN中におけるTBPeの比率を7%にした。続いて、20nmの化合物2-9を蒸着させ、電子輸送層とした。さらに、0.5nmのLiFを蒸着して電子注入層とし、150nmのAlを蒸着してカソードとした。
【実施例】
【0102】
〔実施例4〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm):7%TBPe/化合物2‐9(20nm)/Alq(10nm)/LiF/Al
実施例3のとおり上記デバイスを製造し、実施例3との違いは下記通りである。発光層上に順次、化合物2‐9を20nm、Alqを10nm蒸着して、電子輸送層とした。最後に0.5nmのLiFを蒸着して電子注入層とし、150nmのAlを蒸着してカソードとした。
【実施例】
【0103】
〔実施例5〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm):7%TBPe/化合物2-9(20nm)/化合物3‐1(10nm)/LiF/Al
実施例3のとおり上記デバイスを製造し、実施例3との違いは下記通りである。発光層上に順次、化合物2‐9を20nm、化合物3-1を10nm蒸着して、電子輸送層とした。最後に0.5nmのLiFを蒸着して電子注入層とし、150nmのAlを蒸着してカソードとした。
【実施例】
【0104】
〔比較例4〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm):7%TBPe/Alq(30nm)/LiF/Al
実施例3のとおり上記デバイスを製造し、実施例3との違いは下記通りである。発光層上にAlq3を30nm蒸着して、電子輸送層とした。最後に0.5nmのLiFを蒸着して電子注入層とし、150nmのAlを蒸着してカソードとした。
【実施例】
【0105】
〔比較例5〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/ADN(30nm):7%TBPe/ET‐12(30nm)/LiF/Al
実施例3のとおり上記デバイスを製造し、両者の違いは下記通りである。発光層上にET‐12を30nm蒸着して、電子輸送層とした。最後に0.5nmのLiFを蒸着して電子注入層とし、150nmのAlを蒸着してカソードとした。
【実施例】
【0106】
【表2】
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表2からわかることは下記通りである。実施例3は本発明の化合物2‐9を電子輸送層として使用し、青色光ドーピング層系において、比較的高い輝度と効率を実現した。実施例4~5の電子輸送層は二層構造を採用し、両者の違いは、二層の電子輸送材料の違いであるが、デバイスから見た場合、実施例4~5でも依然として比較的高い輝度と効率が得られた。Alq電子輸送層のみを有する比較例4のデバイスに比べて、実施例3~5は輝度、効率及び電流密度の各方面において、いずれも大きく改善された。これは、本発明の化合物が、ほかの電子輸送材料(例えばAlq)とマッチングし、比較的高いデバイス性能が得ることができることを示している。
【実施例】
【0107】
〔実施例6〕
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/PADN(30nm):1%C545T/化合物2‐13(30nm)/Mg:Ag/Ag
実施例3のとおり上記デバイスを製造し、実施例3との違いは下記通りである。本実施例の発光層は二つの蒸着源によって共蒸着された30nm厚さのPADN及び2,3,6,7‐テトラヒドロ‐1,1,7,7,‐テトラメチル‐1H,5H,11H‐10‐(2‐ベンゾチアゾリル)キノリジノクマリン(C545T)であって、速度制御によってPADN中におけるC545Tの比率を1%にし、発光層の上に30nmの化合物2‐13を蒸着して電子輸送層とし、二つの蒸着源による共蒸着の方法で100nmのMg:Agを蒸着してカソードとし、比例は10:1である。最後に50nmのAgを被覆させ、保護層とした。
【実施例】
【0108】
<実施例7>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/PADN(30nm):1%C545T/化合物2‐13(20nm)/3‐3(10nm)/Mg:Ag/Ag
実施例6のとおり上記デバイスを製造し、実施例6との違いは下記通りである。発光層の上に、順次、20nmの化合物2‐13及び10nmの化合物3‐3を電子輸送層として蒸着させ、二つの蒸着源による共蒸着の方法で100nmのMg:Agを蒸着してカソードとし、比例は10:1である。最後に50nmのAgを被覆させ、保護層とした。
【実施例】
【0109】
<比較例6>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/PADN(30nm):1%C545T/Alq3(30nm)/Mg:Ag /Ag
実施例6のとおり上記デバイスを製造し、実施例6との違いは下記通りである。発光層の上に、順次、30nmのAlq3を電子輸送層として蒸着させた。二つの蒸着源による共蒸着の方法で100nmのMg:Agを蒸着してカソードとし、比例は10:1である。最後に50nmのAgを被覆させ、保護層とした。
【実施例】
【0110】
<比較例7>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/PADN(30nm):1%C545T/ET‐11(30nm)/Mg:Ag/Ag
実施例6のとおり上記デバイスを製造し、実施例6との違いは下記通りである。発光層の上に、順次、30nmのET‐11を電子輸送層として蒸着させた。二つの蒸着源による共蒸着の方法で100nmのMg:Agを蒸着してカソードとし、比例は10:1である。最後に50nmのAgを被覆させ、保護層とした。
【実施例】
【0111】
【表3】
JP0005498580B2_000019t.gif
表3によれば、実施例6~7の発光層は常用する緑色光系PADN:C545Tを用いた。その目的は、本発明の化合物の電子輸送層としての、緑色発光における応用の展望について確かめることである。デバイスの結果比較から、使用した電子輸送層が二層構造の場合でも、単層構造の場合でも、有効的に駆動電圧を低下させ、デバイスの輝度と効率を高めることができた。実施例6~7は比較例6に比べて、輝度、効率及び電流効率の面で、いずれも大きく改善が見られた。
【実施例】
【0112】
<実施例8>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(50nm)/化合物2‐21:CsCO(20nm,10%)/Al(150nm)
特定のパターンをエッチングしたITO導電ガラス基板を基材として、洗浄液を含む脱イオン水中で基板を超音波洗浄し、洗浄液の温度は約60℃である。次に赤外線ランプで洗浄された基板を乾燥させ、それから蒸着室内に入れた。順次、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、カソード構造を蒸着させた。蒸着プロセス中の室内圧力は、5.0×10-3Pa未満である。
【実施例】
【0113】
本実施例において、ITO陽極上に、まず40nmのNPBを熱蒸着により堆積させ、ホール輸送層とした。次に、50nm厚さの(8‐ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)を蒸着させて発光層とした、続いて、共蒸着の方法により20nmの電子注入及び輸送機能層を蒸着させた。本発明化合物2‐21中における化合物CsCOのドープ濃度は10%(重量%)である。最後に、150nmのAlをカソードとして蒸着した。
【実施例】
【0114】
<実施例9>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(50nm)/化合物2‐25:CsF(20nm,10%)/Al(150nm)
実施例8のとおり上記デバイスを製造し、実施例8との違いは下記通りである。本発明の化合物2‐25中に、10%(重量パーセント)のCsFをドーピングして、デバイスの電子注入及び輸送機能層とした。
【実施例】
【0115】
<実施例10>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(50nm)/化合物2‐28:KBH(20nm,10%)/Al(150nm)
実施例8のとおり上記デバイスを製造し、実施例8との違いは下記通りである。本発明の化合物2-28中に、10%(重量パーセント)のKBHをドーピングして、デバイスの電子注入及び輸送機能層とした。
【実施例】
【0116】
<実施例11>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(30nm)/化合物2‐18(20nm)/化合物2‐3:LiN(20nm,10%)/Al(150nm)
実施例8のとおり上記デバイスを製造し、実施例8との違いは下記通りである。発光層は30nmのAlqであって、その上に20nmの化合物2‐18を堆積させてデバイスの緩衝層とし、次に化合物2‐3中に、10%(重量パーセント)のLiNをドーピングしてデバイスの電子注入及び輸送機能層とした。
【実施例】
【0117】
<比較例8>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq3(50nm)/LiF(0.5nnm)/Al(150nm)
実施例8のとおり上記デバイスを製造し、実施例8との違いは下記通りである。本デバイス中には本発明の電子注入層及び輸送機能層がなく、LiFを用いた電子注入層のみがある。
【実施例】
【0118】
<比較例9>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(50nm)/Alq:KBH(20nm,10%) /Al(150nm)
実施例8のとおり上記デバイスを製造し、実施例8との違いは下記通りである。本デバイス中には本発明の電子注入層及び輸送機能層がなく、Alq:KBHを用いた電子注入層のみがある。
【実施例】
【0119】
<比較例10>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(50nm)/ET‐12:LiN(20nm,10%) /Al(150nm)
実施例8のとおり上記デバイスを製造し、実施例8との違いは下記通りである。本デバイス中には本発明の電子注入層及び輸送機能層がなく、ET‐12:LiNを用いた電子注入層のみがある。
【実施例】
【0120】
上記実施例のデバイス性能データは下記表4に示すとおりである。
【実施例】
【0121】
【表4】
JP0005498580B2_000020t.gif
表4のとおり、実施例8~11はNPB/Alqからできている典型的な二層デバイスであって、化合物2‐21、化合物2‐25、化合物2‐28に異なるドープ剤を混合したものであり、これらの駆動電圧、効率及び安定性について比較した。2000cd/m輝度下において、駆動電圧は6.48V~7.52Vで分布し、効率は最高で3.7cd/Aに達した。安定性は輝度が70%に衰減するまでの寿命を並行的に比較したものであり、寿命は200時間~560時間の間で可能性を有する。
【実施例】
【0122】
実施例11は、発光層とドープした電子輸送注入層との間に、さらに緩衝層を設け、この緩衝層は20nmの化合物2‐18である。緩衝層を増加させ、発光層と無機ドープ剤を分離させ、無機ドープ剤が発光層まで拡散して移動するのを防止し、よってさらに有効的にデバイスの寿命を高め、輝度が70%に衰減するまでの時間は558時間であり、明らかに他の実施例及び比較例より長い。
【実施例】
【0123】
比較例8は伝統的なNPB/Alq/LiF/Al二層デバイスであって、本発明で用いたドーピング構造を有さない。該デバイスの有機層の全体の厚さは、実施例1~4より薄い(20nm薄い)。よって駆動電圧は比較的低く、6.58Vであり、効率は3.10cd/Aであって、しかし寿命は120時間だけである。比較例9は慣用のAlqであって、比較例10はET‐12であり、ドープ剤を混合した後、Alq及びBAlqの電子移動度は本発明の有機材料より小さく、よって比較例の駆動電圧は比較的高く、効率は比較的低い。比較例9と10の寿命は、比較例8より改善されたものの、実施例に比べ少なくとも20%以上短い。これはAlqとET‐12のガラス転移温度が比較的低いことと関連している。
【実施例】
【0124】
<実施例12>
デバイスの構造:ITO/m‐MTDATA:F‐TCNQ(150nm,2%)/NPB(20nm)/MADN:TBPe(30nm,5%)/Alq(10nm)/化合物2‐33:CsF(10nm,5%)/Al(150nm)
実施例1の方法のとおり上記構造のデバイスを製造した。ITOアノードの表面にホール注入層を堆積させ、ホール注入層は厚さ150nmのm‐MTDATAであり、中に2%のF‐TCNQがドーピングされている。その上に20nmのNPBを堆積させ、ホール輸送層とした。発光層は青色主体としての2‐メチル‐9,10‐ジ(2‐ナフチル)‐アントラセン(MADN)に、5%の青色染料の2,5,8,11‐テトラ‐t‐ブチルペリレン(TBPe)をドーピングしたもので、発光層の厚さは30nmである。発光層と電子輸送注入層との間の緩衝層の厚さは10nmであり、堆積材料はAlqである。電子注入及び輸送機能層は化合物2‐33とCsFを使用し共蒸着工程によって製造され、且つCsFのドーピング濃度は5%であり、厚さは10nmである。最後に150nmの金属Alを堆積させて、カソードとした。
【実施例】
【0125】
<実施例13>
デバイスの構造:ITO/m‐MTDATA:F‐TCNQ(150nm,2%)/NPB(20nm)/MADN:TBPe(30nm,5%)/BCP(2nm)/化合物2‐33:LiN(10nm,25%)/Al(150nm)
実施例12のとおり上記構造のデバイスを製造し、実施例12との違いは下記通りである。発光層と電子輸送注入層の間に設けた緩衝層の厚さは2nmであり、堆積材料は2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(BCP)である。電子注入及び輸送機能層は、化合物2‐33とLiNを使用して共蒸着工程によって製造され、且つLiNのドーピング濃度は25%であり、厚さは10nmであった。
【実施例】
【0126】
<実施例14>
デバイスの構造:ITO/m-MTDATA:F‐TCNQ(150nm,2%)/NPB(20nm)/MADN:TBPe(30nm,5%)/PBD(20nm)/化合物2‐33:LiF(10nm,50%)/Al(150nm)
実施例12のとおり上記構造のデバイスを製造し、実施例12との違いは下記通りである。発光層と電子輸送注入層の間に設けた緩衝層の厚さは20nmであり、堆積材料は2‐(4‐ビフェニリル)‐5‐(4‐t‐ブチルフェニル)‐1,3,4‐オキサジアゾール(PBD)である。電子注入及び輸送機能層は、化合物2‐33とLiFを使用して共蒸着工程によって製造され、且つLiFのドーピング濃度は50%であり、厚さは10nmであった。
【実施例】
【0127】
<比較例11>
デバイスの構造:ITO/m‐MTDATA:F‐TCN Q(150nm,2%)/NPB(20nm)/MADN:TBPe(30nm,5%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例12のとおり上記構造のデバイスを製造し、実施例12との違いは下記通りである。電子輸送と注入のドーピング層を有さず、発光層の上に、直接に厚さ20nmのAlqを堆積させ、電子輸送層とした。最後に0.5nmのLiFを堆積させ、電子注入層とし、150nmのAlを堆積させ、カソードとした。
【実施例】
【0128】
<比較例12>
デバイスの構造:ITO/m‐MTDATA:F‐TCNQ(150nm,2%)/NPB(20nm)/MADN:TBPe(30nm,5%)/化合物2‐33(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例12のとおり上記構造のデバイスを製造し、両者の違いは下記通りである。電子輸送と注入のドーピング層を有さず、発光層の上に、直接に厚さ20nmの化合物2‐33を堆積させ、電子輸送層とした。最後に0.5nmのLiFを堆積させ、電子注入層とし、150nmのAlを堆積させ、カソードとした。
【実施例】
【0129】
上記実施例12~14、及び比較例11、12のデバイス性能データは下記表5に示す通りである。
【実施例】
【0130】
【表5】
JP0005498580B2_000021t.gif
実施例12~14は化合物2‐33を使用し、異なる比例のドープ剤(濃度は5%~50%)を混合した。同時に、緩衝層は異なる電子輸送性の材料を使用した。得られたデバイスの性能は比較的良い。実施例11と比較した場合、比較的低い駆動電圧を有し、駆動電圧は最大で1.8V低下した。化合物2‐33をドーピングしたデバイスの効率も比較的高く、比較例11の5.46cd/Aに比べ、ドープデバイスの効率はそれぞれ0.5~1.5cd/A高められ、増加の幅は最大で27%になる。同時に、安定性の比較から見て、化合物2‐33に対してドーピングした場合、デバイスの半減期寿命(初期輝度5000cd/m)はいずれも延長され、比較例11の延長幅は50%以上に達する。緩衝層の使用によって、無機ドープ剤と発光層とを分離させ、クエンチング(発光消滅)現象を回避し、デバイス安定性の向上に有利である。
【実施例】
【0131】
また、比較例12はドーピングされていない化合物2‐33を採用し、実施例12~14と比較した場合、比較例12は移動率が比較的低いAlqを有さず、よって駆動電圧は非常に低く、5.9Vしかない。しかし比較例12の寿命は、実施例12~14ほどではなく、その原因を考えれば、ドーピングしていないからと思われる。
【実施例】
【0132】
よって、ETLとドープ剤を組み合わせ、合理的なドープ比とデバイス構造を設計すれば、駆動電圧、効率及び安定性の間で平衡点を見つけ、性能が最も優れた、実用性の比較的高いデバイスを得ることができ、OLED製品の性能を高めることができる。
【実施例】
【0133】
<実施例15>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(30nm)/化合物2‐5(20nm)/化合物2‐5:LiN(10nm,10%)/V(10nm)/NPB(40nm)/Alq(30nm)/化合物2-5(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
特定のパターンをエッチングしたITO導電ガラス基板を基材として、洗浄液を含む脱イオン水中で基板を超音波洗浄し、洗浄液の温度は約60℃である。次に赤外線ランプで洗浄された基板を乾燥させ、それから蒸着室内に入れ、順次各機能層を熱蒸着させた。蒸着プロセス中の室内圧力は、5.0×10-3Pa未満である。
【実施例】
【0134】
本実施例において、まず、ITOアノード上に第一発光ユニットを製造した。まず厚さ40nmのNPBを堆積させてホール輸送層とし、次にその上に30nm厚さのAlqを蒸着させて発光層とし、さらに厚さ20nmの電子輸送層を堆積させ、ここでは本発明の化合物2‐5を用いた。続けて、次に第一発光ユニットの上に連結層をつくる。N型連結層を蒸着させ、共蒸着の方式を用いて化合物2‐5と10重量%のLiNを堆積させ、厚さは10nmである。次にP型連結層を堆積させ、V、厚さは10nmである。次に、連結層の上に第二の発光ユニットを堆積製造し、その構造と蒸着の順序は第一発光ユニットと同一である。最後に厚さ0.5nmの電子注入層LiFを熱蒸着させ、その上にカソード金属層Alを被覆させ、厚さは150nmであった。
【実施例】
【0135】
<実施例16>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(30nm)/化合物2‐35(20nm)/化合物2‐35:LiN(10nm,10%)/V(10nm)/NPB(40nm)/Alq(30nm)/化合物2‐35(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例15の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、区別は、電子輸送層と連結層中のN型層で使用している材料を化合物2‐35にしたことである。
【実施例】
【0136】
<実施例17>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(30nm)/ 化合物3‐3(20nm)/ 化合物2‐13:LiN(10nm,10%)/V(10nm)/NPB(40nm)/Alq(30nm)/ 化合物3‐3(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例15の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例5との区別は、電子輸送層の材料を化合物3‐3にし、連結層中のN型層で使用している材料を化合物2‐13にしたことである。
【実施例】
【0137】
<比較例8>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(30nm)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
製造方法は上記のとおりである。
【実施例】
【0138】
<比較例13>
デバイスの構造:ITO/NPB(40nm)/Alq(30nm)/Alq(20nm)/Alq:LiN(10nm,10%)/V(10nm)/NPB(40nm)/Alq(30nm)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例15の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例5との区別は、電子輸送層と連結層中のN型層で使用している材料をAlqにしたことである。
【実施例】
【0139】
【表6】
JP0005498580B2_000022t.gif
比較例8は一つの発光ユニットを有するデバイスで、厚さ20nmのAlqを電子輸送層とした。実施例15~17及び比較例13は二つの発光ユニットが積層してなるデバイスであり、これらの例の違いは、電子輸送層及び連結層のN型層に、比較例はAlqを用いたが、実施例15~17は本発明の化合物を用いたことである。
【実施例】
【0140】
表6における性能比較からわかるように、二つの発光ユニットが積層した構造を有するデバイスの場合、一つの発光ユニットを有するデバイスに比べ、電流効率は倍近くになった。本発明の化合物2‐5、2‐35、2‐13は電子輸送層のみでなく、N/P連結層中のN型連結層の主体材料である。且つ、実施例15~17の電流効率は、明らかに比較例13より高い。実施例と比較例8を比較した場合、実施例15~17の発光ユニットは二つであるものの、駆動電圧増加の幅は比較例8の二倍よりは小さく、よって本発明の化合物を連結層のN型層とする場合、さらに効率の高い電子生成及び注入能力を有し、明らかに駆動電圧を下げ、効率を向上させることができる。
【実施例】
【0141】
<実施例18>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/化合物2‐28:LiN(20nm,5%)/MoO(15nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例15の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例15との区別は、ITO上にまず厚さ5nmのホール注入層HATを堆積させ、ホール輸送層NPBの厚さは20nmであり、発光層はAlqにC545Tがドーピングされた系であり、発光層の厚さは30nmであり、緑色染料の濃度は1%であり、電子輸送層はAlqにした。連結層中のN型層は化合物2‐28であり、5%の比率でLiNをドーピングし、N型連結層の厚さは20nmであり、P型連結層はMoOであり、厚さは15nmであった。
【実施例】
【0142】
<実施例19>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/化合物2‐28:LiN(15nm,20%)/m‐MTDATA:F‐TCNQ(20nm,2%)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例18の方法にしたがって、上記デバイス構造を製造し、実施例18との区別は、連結層N型層の厚さは15nm、ドーピング比率は20%であり、P型層はm‐MTDATAに2%の比率でF‐TCNQをドーピングしたものであり、厚さは20nmであった。
【実施例】
【0143】
<実施例20>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/化合物2‐28:LiN(5nm,10%)/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例18の方法にしたがって、上記デバイス構造を製造し、実施例18との区別は、連結層N型層の厚さは5nm、ドーピング比率は10%であり、P型層はHAT(hexanitrile hexaazatriphenylene,ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン)であり、厚さは5nmであった。
【実施例】
【0144】
<実施例21>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/化合物2‐28:70%LiN(5nm,10%)/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例20の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例20との区別は、連結層N型層におけるLiNのドーピング比率は70%であった。
【実施例】
【0145】
<比較例14>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例18の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例18との区別は、本デバイスは一つの発光ユニットを有し、連結層を有しない。
【実施例】
【0146】
<比較例15>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/Alq:Li(10nm,10%)/HAT(10nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq3(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例18の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例18との区別は、連結層N型層はAlqに10%のLiがドーピングされ、厚さは10nmであり、P型層は厚さ10nmのHATにしたことである。
【実施例】
【0147】
<比較例16>
デバイスの構造:ITO/HAT(5nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/ET‐11:Li(10nm,10%)/HAT(10nm)/NPB(20nm)/Alq:C545T(30nm,1%)/Alq(20nm)/LiF(0.5nm)/Al(150nm)
実施例18の方法にしたがって上記デバイス構造を製造し、実施例18との区別は、連結層N型層はET‐11に10%のLiがドーピングされ、厚さは10nmであり、P型層は厚さ10nmのHATことにしたである。
【実施例】
【0148】
【表7】
JP0005498580B2_000023t.gif
比較例14は一つの発光ユニットを有するデバイスであり、比較例15と実施例18~21は二つの発光ユニットが積層したデバイスである。違いとしては、比較例15のN型連結層材料として使用するのはAlqであって、実施例18~21のN型連結層材料として使用するのは、本発明の化合物2‐28であって、異なるP型連結層と組み合わせた。比較例16のN型連結層はET‐11を使用し、デバイスの駆動電圧は実施例より少々高く、効率は少々低い。よって、本発明の化合物の輸送性能はET‐11より優れている。
【実施例】
【0149】
表7の性能データの比較から以下のことがわかる。連結層2‐28:10%LiN/HATの系が最も好ましい構造であり、実施例20と他のデバイスを比較した場合、電流効率と視感効率の面が、いずれも大きく改善がされている。一つの発光ユニットを有する比較例14と比較した場合、実施例20の駆動電圧は比較例の電圧の2倍より小さく、これは実施例20の連結層は非常に優れたキャリア生成注入性能を有し、積層部材の効率を向上させたことを示している。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3