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明細書 :芳香族ボロン酸エステル化合物の調製方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2013-505898 (P2013-505898A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成25年2月21日(2013.2.21)
特許番号 特許第5567139号 (P5567139)
登録日 平成26年6月27日(2014.6.27)
発行日 平成26年8月6日(2014.8.6)
発明の名称または考案の名称 芳香族ボロン酸エステル化合物の調製方法
国際特許分類 C07F   5/02        (2006.01)
FI C07F 5/02 C
請求項の数または発明の数 10
全頁数 9
出願番号 特願2012-530095 (P2012-530095)
出願日 平成22年8月27日(2010.8.27)
国際出願番号 PCT/CN2010/001301
国際公開番号 WO2011/035532
国際公開日 平成23年3月31日(2011.3.31)
優先権出願番号 200910093548.4
優先日 平成21年9月25日(2009.9.25)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成25年5月28日(2013.5.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】500212103
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
発明者または考案者 【氏名】モ, ファンヤン
【氏名】ジアン, ユボ
【氏名】チウ, ディ
【氏名】ヤオ, ウェンガン
【氏名】チャン, ヤン
【氏名】ワン, ジアンボ
個別代理人の代理人 【識別番号】100122471、【弁理士】、【氏名又は名称】籾井 孝文
審査官 【審査官】井上 典之
参考文献・文献 特表2009-534461(JP,A)
特表2009-522290(JP,A)
特表2009-544169(JP,A)
特表2009-519221(JP,A)
特表2002-505663(JP,A)
国際公開第03/074533(WO,A1)
特開2004-238298(JP,A)
特表2004-513171(JP,A)
特表2011-516564(JP,A)
調査した分野 C07F 5/
特許請求の範囲 【請求項1】
芳香族ボロン酸エステルの調製方法であって、該芳香族ボロン酸エステルが、有機溶媒中での芳香族アミンAr-NH、ジボロン酸エステル及び亜硝酸アルキルの反応によって得られ、該芳香族アミンのアリール基Arが、非複素環式アリールを表す、芳香族ボロン酸エステルの調製方法。
【請求項2】
前記アリール基Arが1つ又は複数の置換基を有する、請求項1に記載の調製方法。
【請求項3】
前記置換基が、アルキル、アルコキシ、アミド、エステル、ケトカルボニル、ニトロ及びハロゲンからなる群から選択される1つ又は複数の置換基であり、複数の置換基を保有する場合、前記置換基は同じであってもよく、又は異なっていてもよく、隣接する2つの置換基は、独立していてもよく、又は環を形成していてもよい、請求項2に記載の調製方法。
【請求項4】
前記ジボロン酸エステルが、ビス(ピナコラト)ジボロンである、請求項1に記載の調製方法。
【請求項5】
前記亜硝酸アルキルのアルキル基が、3個~6個の炭素原子を有する線状アルキル又は分岐状アルキルである、請求項1に記載の調製方法。
【請求項6】
前記有機溶媒が、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、酢酸エチル及びアセトニトリルからなる群から選択されるものである、請求項1に記載の調製方法。
【請求項7】
フリーラジカル開始剤を添加して、前記反応を促進する、請求項1に記載の調製方法。
【請求項8】
前記フリーラジカル開始剤が、過酸化ベンゾイル又はアゾジイソブチロニトリルである、請求項7に記載の調製方法。
【請求項9】
前記フリーラジカル開始剤の量が、前記芳香族アミンの量に基づいて2モル%~10モル%である、請求項7に記載の調製方法。
【請求項10】
芳香族アミン:ジボロン酸エステル:亜硝酸アルキルのモル比が、1:1:1.5~1:1.2:1.5の範囲である、請求項1に記載の調製方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、有機合成の分野に属し、具体的には芳香族ボロン酸エステル化合物の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族ボロン酸エステル(aromatic boronates)は、重要な工業用化学物質であり、科学研究及び工業生産で広く使用されている。科学研究では、芳香族ボロン酸エステルは、主として有機合成で適用される。芳香族ボロン酸エステルは、分子構成単位として一般的に使用され、かなり複雑な標的化合物を構築するための様々な有機反応に関与する。工業生産では、芳香族ボロン酸エステルは、主として材料、医薬品及び殺虫剤の調製用に適用される。芳香族ボロン酸エステルの合成方法が、長年にわたって開発及び改良されてきた。既知の合成方法の中でも、芳香族ボロン酸エステルの大部分は、以下の確立された手順によって合成される:1)芳香族ボロン酸エステルは、芳香族ハロゲン化物から対応するグリニャール試薬又はリチウム試薬を調製すること、続いてそれをホウ酸エステルと反応させることによって得られ、2)芳香族ボロン酸エステルは、パラジウムの触媒下で芳香族ヨウ化物又は芳香族臭化物をジボロン酸エステルと反応させることによって得られる。これらの方法の欠点は下記の通りである:1)それらはともに、容易に入手することができない芳香族ハロゲン化物から出発し、2)金属試薬が出発材料又は触媒として使用されており、このことが副生成物の形成をもたらし、第1の方法を例に取ると、アリールグリニャール試薬又はリチウム試薬が、新たに形成される生成物である芳香族ボロン酸エステルを更に攻撃し、その結果ジアリールボリン酸エステル又はトリアリールボランを生じる可能性があり、3)それらはともに、環境への負担が大きく、複雑な操作、厳しい条件、並びに極めて厳密な無水及び無酸素環境を必要とし、第1の方法は、低温で実施される必要があるのに対して、第2の方法は、高温で実施される必要があり、4)パラジウム触媒が高価であり、かつ芳香族ハロゲン化物を調製するためのコストが、対応する芳香族アミンよりも高いため、それらはともに、コストが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、芳香族ボロン酸エステルに関する非常に効率的で、かつ空気耐容性の調製方法を提供することである。広範な基質がこの方法で適合可能である。したがって、様々な置換基を有する一連の芳香族ボロン酸エステルを、この方法を通じて合成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の技術的解決法は、下記の通りに記載される。
【0005】
本発明は、芳香族ボロン酸エステルの調製方法であって、該芳香族ボロン酸エステル(Ar-Bpin)が、有機溶媒中での芳香族アミン(Ar-NH)、ジボロン酸エステル及び亜硝酸アルキルの反応によって得られる、芳香族ボロン酸エステルの調製方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
芳香族アミンのアリール基(Ar-)は非複素環式アリールであり、これは、置換アリール基又は非置換アリール基(例えば、置換フェニル又は非置換フェニル)であってもよい。

【0007】
種々の官能基が本方法に十分耐容性である。芳香族アミンのアリール基は、アミノ基のほかに、1つ又は複数の置換基を保有することができる。メタ位又はパラ位での置換が好ましく、オルト置換された基質は、相対的に低い収率をもたらす。置換基はいかなる手段によっても限定されない。一般的な置換基としては、例えばアルキル、アルコキシ、アミド、エステル、ケトカルボニル、ニトロ、ハロゲン等が挙げられる。アリール基は、これらの置換基の1つ又は複数を保有することができる。複数の置換基を保有する場合、上記置換基は、同じであってもよく、又は異なってもよく、隣接する2つの置換基は、独立していてもよく、又は環を形成してもよい。

【0008】
上記アルキル基は、好ましくは1個~10個の炭素原子を有するアルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、イソピロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、アミル、ネオアミル等)、より好ましくは1個~4個の炭素原子を有するアルキル、更に好ましくはメチル、エチル及びプロピルである。

【0009】
上記アルコキシ基は、好ましくは1個~10個の炭素原子を有するアルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ等)、より好ましくは1個~4個の炭素原子を有するアルコキシ、更に好ましくはメトキシ、エトキシ及びイソプロポキシである。

【0010】
上記アミド基は、好ましくはアセトアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド等である。

【0011】
上記エステル基は、好ましくはギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル等である。

【0012】
上記ケトカルボニル基は、好ましくはアセチル、プロピオニル、ブチリル等である。

【0013】
上記ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。

【0014】
本方法では、ジボロン酸エステルは、好ましくはビス(ピナコラト)ジボロンである。

【0015】
本方法では、亜硝酸アルキルのアルキル基は一般に、3個~6個の炭素原子を有する線状アルキル又は分岐状アルキル、好ましくは4個~5個の炭素原子を有するアルキル、例えばイソアミル又はtert-ブチル、より好ましくはtert-ブチルである。

【0016】
ジボロン酸エステルがビス(ピナコラト)ジボロンである場合、本方法は、下記反応によって表すことができる:

【0017】
【化1】
JP0005567139B2_000002t.gif

【0018】
反応中、化合物Iは、芳香族アミンを表し、化合物IIは、ビス(ピナコラト)ジボロンを表し、化合物IIIは亜硝酸アルキル(式中、Rはアルキルを表す)を表し、化合物IVは、生成物である芳香族ボロン酸エステルを表す。

【0019】
本方法では、反応は好ましくは、フリーラジカル開始剤によって促進される。過酸化ベンゾイル及びアゾジイソブチロニトリルのような市販のフリーラジカル開始剤は、特殊な処理を伴わずに使用することができる。その量は好ましくは、芳香族アミンの量に基づいて2モル%~10モル%である。反応はまた、フリーラジカル開始剤を添加せずに行うこともできることに留意すべきである。しかしながら、フリーラジカル開始剤を添加すると、収率を増加させることができ、また反応時間を低減させることができる。

【0020】
本方法で使用される有機溶媒は、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、酢酸エチル及びアセトニトリルからなる群から選択されるものである。市販の有機溶媒は、特殊な処理を伴わずに使用することができる。溶媒の量は好ましくは、芳香族アミン1mmol当たり2mL~3mLである。

【0021】
本方法における3つの反応物質の好ましいモル比、すなわち芳香族アミン:ジボロン酸エステル:亜硝酸アルキルは、1:1:1.5~1:1.2:1.5の範囲である。

【0022】
反応温度及び反応時間は、種々の出発材料に応じて変わる。反応系から泡が生じなくなるまで、反応を遂行する。反応温度は一般に、室温~60℃の範囲であり、反応時間は一般に、0.5時間~4時間の範囲である。油浴(例えば、シリコーン油、パラフィン油等)又は他の加熱手段を、加熱プロセスに用いることができる。

【0023】
反応完了後、反応生成物に対する後処理(workup)操作(濃縮及び精製を含む)が好ましい。

【0024】
濃縮プロセスは、標準圧又は減圧下での蒸留のような方法を用いることができる。例えば、ロータリーエバポレーターを、真空蒸発に使用することができる。

【0025】
精製プロセスは、カラムクロマトグラフィを通じて純粋な生成物を提供することができる。

【0026】
本方法により、より高い効率及びより低いコストで、芳香族アミンから芳香族ボロン酸エステルへの一工程変換が初めて可能になる。この方法は、芳香族ボロン酸エステルの合成で広く適用することができる。本発明は、従来技術と比較して以下の利点を有する。

【0027】
1.本発明に関与する主要な出発材料は芳香族アミンである。これは、出発材料として芳香族ハロゲン化物を用いる既存の方法にとって重要な補完である。芳香族アミンを調製するためのコストは、対応する芳香族ハロゲン化物よりも低い。幾つかの芳香族ハロゲン化物は、出発材料として対応するアリールアミンを用いることによって調製される(例えば、ザントマイヤー反応を介して)。

【0028】
2.本方法に関与する反応は、厳密な無水及び無酸素条件を必要とせずに、空気下で容易に実施することができ、したがって利便性良くかつ容易に操作することができる。

【0029】
3.本方法に関与する方法は、種々の官能基に対して十分耐容性であり、かつ適用可能である。アリール基上の置換基は、アルキル、アルコキシ、エステル、アミド、ケトカルボニル、ニトロ、ハロゲン(F、Cl、Br及びI)等であり得る。
【実施例】
【0030】
本発明は、実施例を用いてより詳細に記載される。しかしながら、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されない。
【実施例】
【0031】
実施例1
2-(4-メトキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの合成
ビス(ピナコラト)ジボロンBpin(1.2mmol、305mg)、過酸化ベンゾイル(0.1mmol、24mg)、4-MeOCNH(1mmol、123mg)及びアセトニトリル(3mL)を25mL容の管型反応器へ加えた後、亜硝酸tert-ブチル(1.5mmol、154mg)を添加した。反応を室温で4時間行った。溶液を反応後に濃縮して、結果として生じたものをカラムクロマトグラフィ(石油エーテルにより溶出される)によって精製して、下記構造を有する2-(4-メトキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを得た:
【実施例】
【0032】
【化2】
JP0005567139B2_000003t.gif
【実施例】
【0033】
この化合物は無色の液体であり、収率72%で得られる。そのNMRデータは、以下の通りである:H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.75(d,1H,J=8.7Hz)、6.89(d,1H,J=8.7Hz)、3.82(s,3H)、1.33(s,12H);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 162.1、136.4、113.2、83.5、55.0、24.8。
【実施例】
【0034】
実施例2
4,4,5,5-テトラメチル-2-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロランの合成
pin(1.0mmol、254mg)、過酸化ベンゾイル(0.02mmol、5mg)、3-FCCNH(1mmol、161mg)及びアセトニトリル(3mL)を25mL容の管型反応器へ加えた後、亜硝酸tert-ブチル(1.5mmol、154mg)を添加した。反応を室温で4時間行った。溶液を反応後に濃縮して、結果として生じたものをカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:酢酸エチル=30:1(V:V)により溶出される)によって精製して、下記構造を有する4,4,5,5-テトラメチル-2-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロランを得た:
【実施例】
【0035】
【化3】
JP0005567139B2_000004t.gif
【実施例】
【0036】
この化合物は無色の液体であり、収率70%で得られる。そのNMRデータは、以下の通りである:H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.09~8.06(m,1H)、7.97(d,1H,J=7.4Hz)、7.70(d,1H,J=7.9Hz)、7.48(t,1H,J=7.7Hz)、1.36(s,12H);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 137.9、131.4、131.3、131.3、131.2、130.2、129.8、129.8、128.8、128.0、127.8、127.7、127.7、127.7、125.6、122.9、84.2、24.8。
【実施例】
【0037】
実施例3
1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エタノンの合成
pin(1mmol、254mg)、過酸化ベンゾイル(0.02mmol、5mg)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(1mmol、135mg)及びアセトニトリル(3mL)を25mL容の管型反応器へ加えた後、亜硝酸tert-ブチル(1.5mmol、154mg)を添加した。反応を室温で4時間行った。溶液を反応後に濃縮して、結果として生じたものをカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:酢酸エチル=20:1(V:V)により溶出される)によって精製して、下記構造を有する1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エタノンを得た:
【実施例】
【0038】
【化4】
JP0005567139B2_000005t.gif
【実施例】
【0039】
この化合物は淡黄色の固体であり、収率60%で得られる。そのNMRデータは、以下の通りである:H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.94~7.88(m,4H)、2.62(s,3H)、1.36(s,12H);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 198.4、138.9、134.8、127.2、105.3、84.1、26.7、24.8。
【実施例】
【0040】
実施例4
4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸エチルの合成
pin(1.0mmol、254mg)、過酸化ベンゾイル(0.02mmol、5mg)、4-アミノ安息香酸エチル(1mmol、165mg)及びアセトニトリル(3mL)を25mL容の管型反応器へ加えた後、亜硝酸tert-ブチル(1.5mmol、154mg)を添加した。反応を室温で4時間行った。溶液を反応後に濃縮して、結果として生じたものをカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:酢酸エチル=20:1(V:V)により溶出される)によって精製して、下記構造を有する4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸エチルを得た:
【実施例】
【0041】
【化5】
JP0005567139B2_000006t.gif
【実施例】
【0042】
この化合物は淡黄色の液体であり、収率79%で得られる。そのNMRデータは、以下の通りである:H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.02(d,2H,J=8.4Hz)、7.87(d,2H,J=8.4Hz)、4.38(q,1H,J=7.1Hz)、1.42~1.35(m,15H);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 166.6、134.5、132.6、128.5、84.1、61.0、24.8、14.2。
【実施例】
【0043】
実施例5
2-(3,4-ジクロロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの合成
pin(1.0mmol、305mg)、過酸化ベンゾイル(0.02mmol、5mg)、3,4-ジクロロアニリン(1mmol、161mg)及びアセトニトリル(3mL)を25mL容の管型反応器へ加えた後、亜硝酸tert-ブチル(1.5mmol、154mg)を添加した。反応を室温で4時間行った。溶液を反応後に濃縮して、結果として生じたものをカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:酢酸エチル=20:1(V:V)により溶出される)によって精製して、下記構造を有する2-(3,4-ジクロロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを得た:
【実施例】
【0044】
【化6】
JP0005567139B2_000007t.gif
【実施例】
【0045】
この化合物は無色の液体であり、収率54%で得られる。そのNMRデータは、以下の通りである:H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.86(d,1H,J=1.4Hz)、7.60(dd,1H,J=1.4Hz,J=7.9Hz)、7.43(d,1H,J=7.9Hz)、1.34(s,12H);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 136.5、135.4、133.7、132.2、129.9、84.3、24.8。
【実施例】
【0046】
実施例6
N-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトアミドの合成
pin(1.2mmol、305mg)、過酸化ベンゾイル(0.02mmol、5mg)、N-(4-アミノフェニル)アセトアミド(1mmol、150mg)及びアセトニトリル(3mL)を25mL容の管型反応器へ加えた後、亜硝酸tert-ブチル(1.5mmol、154mg)を添加した。反応を室温で1時間行った。溶液を反応後に濃縮して、結果として生じたものをカラムクロマトグラフィ(石油エーテル:酢酸エチル=20:1(V:V)により溶出される)によって精製して、下記構造を有するN-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトアミドを得た:
【実施例】
【0047】
【化7】
JP0005567139B2_000008t.gif
【実施例】
【0048】
この化合物は白色の固体であり、収率93%で得られる。そのNMRデータは、以下の通りである:H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.76(d,1H,J=8.4Hz)、7.53(d,1H,J=8.3Hz)、2.16(s,3H)、1.33~1.24(m,12H);13C NMR(100MHz,CDCl)δ 168.5、140.5、135.6、128.8、119.9、118.5、83.6、74.9、24.9、24.7、24.5、24.4。