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明細書 :分岐アルキル鎖を有する化合物、その製造方法及び光電デバイス中における使用

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2014-015461 (P2014-015461A)
公開日 平成26年1月30日(2014.1.30)
発明の名称または考案の名称 分岐アルキル鎖を有する化合物、その製造方法及び光電デバイス中における使用
国際特許分類 C07C  19/07        (2006.01)
C07C  31/125       (2006.01)
H01L  51/05        (2006.01)
H01L  51/30        (2006.01)
C07C  29/60        (2006.01)
C07C  17/16        (2006.01)
C07C 247/04        (2006.01)
C07C 211/03        (2006.01)
C07C 209/42        (2006.01)
C07D 209/34        (2006.01)
C08G  61/12        (2006.01)
H01L  51/50        (2006.01)
C07B  51/00        (2006.01)
FI C07C 19/07
C07C 31/125 CSP
H01L 29/28 100A
H01L 29/28 250G
C07C 29/60
C07C 17/16
C07C 247/04
C07C 211/03
C07C 209/42
C07D 209/34
C08G 61/12
H05B 33/14 A
H05B 33/22 B
H05B 33/22 D
C07B 51/00 B
C07B 51/00 F
請求項の数または発明の数 13
出願形態 OL
全頁数 59
出願番号 特願2013-140498 (P2013-140498)
出願日 平成25年7月4日(2013.7.4)
優先権出願番号 201210232860.9
優先日 平成24年7月5日(2012.7.5)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
発明者または考案者 【氏名】裴 ▲堅▼
【氏名】雷 霆
【氏名】▲竇▼ ▲錦▼虎
出願人 【識別番号】507232478
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
個別代理人の代理人 【識別番号】100108453、【弁理士】、【氏名又は名称】村山 靖彦
【識別番号】100089037、【弁理士】、【氏名又は名称】渡邊 隆
【識別番号】100110364、【弁理士】、【氏名又は名称】実広 信哉
審査請求 未請求
テーマコード 3K107
4C204
4H006
4J032
Fターム 3K107AA01
3K107CC11
3K107DD71
3K107DD73
3K107DD74
3K107DD76
3K107DD79
4C204BB05
4C204BB09
4C204DB13
4C204EB03
4C204FB03
4C204GB24
4H006AA01
4H006AA02
4H006AB84
4H006AC30
4H006AC41
4H006AC52
4H006AC59
4H006BD70
4H006EA02
4H006FE11
4J032BA05
4J032BA12
4J032BB05
4J032BC03
4J032CG01
4J032CG03
要約 【課題】本発明は分岐アルキル鎖を有する化合物、その製造方法、及び光電デバイスにおける使用について開示している。
【解決手段】該分岐アルキル鎖は、可溶化基として有機共役分子(例えば有機共役重合)の製造に用いられ、形成されるアルキル側鎖と主鎖のメチレン基の間隔数はm>1であり、アルキル鎖の主鎖のπーπスタッキングに対する影響を効果的に減少させ、これにより有機共役分子の溶解度を保証するのと同時に、そのキャリアの移動度を大きく向上させ、有機電界効果トランジスタ、有機太陽電池及び有機発光ダイオードなどの光電デバイス中の有機半導体材料として適切である。
【選択図】図2
特許請求の範囲 【請求項1】
式(I)で示される化合物であって、
【化1】
JP2014015461A_000075t.gif
式(I)において、mは1より大きい整数であり、
Rはハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、トリフルオロメタンスルホン酸基、p-トルエンスルホン酸基、アジド基、シアノ基、アルケニル基、アルキニル基またはアルコキシ基から選ばれるものであり、
及びRは同じまたは異なるもので、独立的にアルキル基、ハロゲン置換されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換されたアルコキシ基、アルケニル基及びアルキニル基から選ばれるものであり、
は水素、ヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン置換されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換されたアルコキシ基、アルケニル基またはアルキニル基から選ばれるものであることを特徴とする、式(I)で示される化合物。
【請求項2】
mは2~18の整数であることを特徴とする、請求項1に記載の式(I)で示される化合物。
【請求項3】
該化合物は、以下の化合物
【化2】
JP2014015461A_000076t.gif
から選ばれるものであることを特徴とする、請求項1また請求項2に記載の式(I)で示される化合物。
【請求項4】
ステップ1、式(a)に示されたジオールから、保護基の保護により、式(b)に示された一端が保護されたジオールを得るステップ、
【化3】
JP2014015461A_000077t.gif
ステップ2、一端が保護されたジオールに対し酸化反応を行い、式(c)で示されるカルボン酸を得るステップ、
【化4】
JP2014015461A_000078t.gif
ステップ3、式(c)に示されたカルボン酸に対し官能基の変換を行い、さらに求核置換反応を行い、R及びR基を導入するステップ、
【化5】
JP2014015461A_000079t.gif
ステップ4、R基を導入するステップ、
【化6】
JP2014015461A_000080t.gif
ステップ5、保護基を離脱させて、対応のアルコールを生成するステップ、
【化7】
JP2014015461A_000081t.gif
ステップ6、式(I)中のRがヒドロキシ基ではない場合、式(k)化合物中のヒドロキシ基に対し置換反応を行い、他の官能基に変換し、Rが相応の官能基である、式(I)に記載の化合物を得るステップ、
上記ステップを含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)で示される化合物の製造方法。
【請求項5】
ステップ3a、カルボキシル基とアルコールとを反応させてエステル基に変換させ、それから求核置換反応を行い、R及びR基を導入するステップ、
【化8】
JP2014015461A_000082t.gif
そのうち、R’はアルキル基であり、
ステップ3b、カルボキシル基をアシルハライドに変換し、それから求核置換反応を行い、R及びR基を導入するステップ、
【化9】
JP2014015461A_000083t.gif
そのうち、Xはハロゲンであり、
ステップ3は上記ステップ3aまたは3bに記載の方法により行われることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
ステップ4a、Rがアルコキシ基である場合、強いアルカリと式(e)の化合物のアルコールのヒドロキシル基が反応して酸素アニオンを生成し、それからR’Xと求核置換反応し、式(g)に示された化合物を得るステップ、
【化10】
JP2014015461A_000084t.gif
そのうち、OR’はRであり、Xはハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基であり、R’はアルキル基であり、
ステップ4b、Rがアルキル基、ハロゲン置換されたアルコキシ基、アルケニル基またはアルキニル基である場合、式(e)の化合物は、先にトリフルオロメタンスルホニル クロリドと反応してトリフルオロメタンスルホン酸基を形成し、それから求核置換反応によって置換され、式(i)の化合物を得るステップ、
【化11】
JP2014015461A_000085t.gif
ステップ4c、Rが水素原子である場合、トリエチルシラン及びトリフルオロ酢酸が存在する条件下において、酸素原子を除去し、式(j)の化合物を得るステップ、
【化12】
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ステップ4は、上記ステップ4a、ステップ4bまたはステップ4cに記載の方法により行われることを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
ステップ6a、Rがハロゲンである場合、以下の反応のいずれかによって対応の式(I)の化合物を得たステップ、
【化13】
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ステップ6b、Rが、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基である場合、
先に、アルカリとヒドロキシル基が反応して酸素アニオンを生成し、それからMsClまたはTsClと求核置換反応をすることで、対応の式(I)の化合物を得たステップ、
【化14】
JP2014015461A_000088t.gif
ステップ6c、Rがアジド基である場合、アジ化ナトリウムとハロゲン、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基とが求核置換反応し、Rがアジド基である式(I)の化合物を得たステップ、
【化15】
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上記反応式において、Xはハロゲン原子、リフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基であり、
ステップ6d、Rがシアノ基である場合、シアン化物とハロゲン、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基とが求核置換反応し、Rがシアノ基である式(I)の化合物を得たステップ、
【化16】
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上記反応式において、Xはハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基であり、
ステップ6e、Rがアミノ基である場合、アジド基またはシアノ基をアミノ基に還元し、またはガブリエルアミノ基製造反応で、Rがアミノ基である式(I)の化合物を得たステップ、
【化17】
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上記反応において、Xはハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基であり、
ステップ6f、Rがアルケニル基またはアルキニル基である場合、アルケニル基またはアルキニル基を含む求核試薬により、Rがハロゲン原子である式(I)の化合物に対し求核置換反応を行い、Rがアルケニル基またはアルキニル基である式(I)の化合物を得たステップ、
ステップ6は、異なるR置換基に対して、上記ステップ6a~ステップ6fの方法のいずれかを用いて行われることを特徴とする、請求項4~請求項6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
式(III)に記載の分岐アルキル鎖を有する芳香族化合物であって、
【化18】
JP2014015461A_000092t.gif
ここにおいて、Arは芳香族母核であって、波線は該芳香化合物を用いて重合反応する際に必要な官能基であり、
mは1より大きい整数であり、
及びRは同じまたは異なるもので、独立的にアルキル基、ハロゲン置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アルケニル基およびアルキニル基から選ばれるものであり、
は水素、ヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アルケニル基またはアルキニル基から選ばれるものであることを特徴とする、式(III)に記載の分岐アルキル鎖を有する芳香族化合物。
【請求項9】
請求項8に記載の芳香族化合物であって、以下の式III-1からIII-16に示された構造の芳香族化合物から選ばれる一つであり、
【化19】
JP2014015461A_000093t.gif
【化20】
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【化21】
JP2014015461A_000095t.gif
上記式III-1からIII-16において、
、R,R及びRは芳香環上の置換基であり、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基およびハロゲン置換のアルコキシ基から選ばれるものであり、
10及びR11は芳香環上の一つまたは複数の置換基を示し、これらの置換基はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基およびハロゲン置換のアルコキシ基から選ばれるものであり、
a及びa’は独立に、-S-、-O-、-Se-、-NR12-の構造から選択されるものであり、
b、b’、c及びc’は独立に、-N=、=N-、-CR12=、=CR12-から選択されるものであり、
12は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であることを特徴とする、請求項8に記載の芳香族化合物。
【請求項10】
式(II)で示される重合体であって、
【化22】
JP2014015461A_000096t.gif
そのうち、Ar及びArは異なる芳香族化合物のフラグメントであり、
nは整数であり、重合体の重合度を示し、
mは1より大きい整数であり、
及びRは同じまたは異なるもので、独立的にアルキル基、ハロゲン置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アルケニル基及びアルキニル基から選ばれるものであり、Rは水素、ヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アルキニル基またはアルケニル基であることを特徴とする重合体。
【請求項11】
該重合体は請求項9における式III-1からIII-16に示された構造の芳香族化合物モノマー及びAr芳香族化合物モノマーが重合して得られるものを特徴とする、請求項10に記載の式(II)の重合体。
【請求項12】
請求項10または11に記載の上記式(II)の重合体の、有機半導体材料としての光電デバイス中における使用。
【請求項13】
上記光電デバイスが有機太陽電池、有機発光ダイオード及び有機電界効果トランジスタであることを特徴とする、請求項12に記載の使用。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は新型分岐アルキル鎖を有する化合物及びその製造方法に係り、特に分岐アルキル鎖を有する有機電子工学材料及びその製造方法に係り、本発明は有機機能材料分野及び有機電子工学分野に属する。
【背景技術】
【0002】
有機共役分子の構造中には、非局在化のπ電子からなる共役系を含み、これにより特殊の光、電気、磁性等の面の性質を示し、科学者達から広く注目を集め、ここ二十年来の研究のホットトピックスとなっている。有機共役分子の合成及び機能化デバイスに関する研究は、化学、物理、電子工学、材料学などの複数の学科に跨り、複数の学科が交わる最先端分野であり、活力とチャンスが溢れ、化学の未来の発展における重要な方向性の一つである。
【0003】
軽やかで柔軟性が高く、修飾がしやすいなどの特徴により、有機共役分子は光電材料分野において広い応用の見込みを有し、注目される成果がすでに出ている。特に有機太陽電池(OPV)、有機発光ダイオード(OLED)及び有機電界効果トランジスタ(OFET)等の分野において成果が得られている。有機電界効果トランジスタはその加工で便利であり、コストが低く、面積が大きく、柔軟性が高く製造することができる及び集積がしやすいなどの特徴により、電子ペーパー、電子メモ、アクティブマトリックス駆動、センサー及び記憶媒体などの応用面の研究において、明らかなメリットを示し、巨大な市場潜在力を有すると考えられている。
【0004】
有機電界効果トランジスタは、電界により有機半導体内の電流を制御するアクティブデバイスである。その主なデバイス構造は以下の四つのタイプを含む。(1)ボトムゲートボトムコンタクト(Bottom Gate Bottom Contact)(BG/BC)、(2)トップゲートトップコンタクト(TG/BC)、(3)ボトムゲートトップコンタクト(BG/TC)、及び(4)トップゲートトップコンタクト(TG/TC)である(Di,C.A.;Liu,Y.Q.;Yu,G.;Zhu,D.B.Acc.Chem.Res.,2009,42,1573)。有機電界効果トランジスタは、主に電極、誘電層及び有機半導体層から構成される。それは本質上、移動電荷を有するコンデンサとなる。ゲート電極及びソース電極/ドレイン電極の間に電圧を印加することで、半導体層及び誘電層の界面で電荷を誘導し、ソース電極、ドレイン電極の両極間にとても小さい電圧を印加する際、トンネル中に電流が形成される。よって、ゲート電極の電圧を調整することで、界面上の誘導電荷の多寡を制御し、これによりデバイスのオンオフを実現する。ソース電極とドレイン電極の間の電圧を制御することで、電流の大きさを制御し、信号の増幅を実現する。
【0005】
有機電界効果トランジスタのコアな部分は有機半導体層である。有機半導体層は、材料輸送のキャリアの違いによって、p型材料(ホール輸送)及びn型材料(電子輸送)に分けられる。有機共役分子の種類の違いによって、有機小分子材料と有機共役重合体材料に分けられる。有機共役重合体は、溶液加工により、デバイスの大面積低コスト製造を実現でき、ずっと注目を集めている。
【0006】
p型重合体半導体材料に関する研究は、最初はポリチオフェン系に集中していた。立体規則的なポリ(3—へキシルチオフェン)(P3HT)の移動度は0.05-0.2cm-1-1に達する(Sirringhaus,H.;Brown,P.J.;Friend,R.H.;Nielsen,M.M.; Bechgaard,K.;Langeveld-Voss,B.M.W.;Spiering,A.J.H.;Janssen,R.A.J.;Meijer,E.W.;Herwig,P.;de Leeuw,D.M.Nature,1999,401,685)。それから、より多くの分子構造ユニットが研究者達の視野に入り、これらの新しい構造はこの研究分野に新しい活力を注入した。例えば、ピロロピロールジオン(Pyrrolo-pyrrole-dione)(DPP)ベースの有機共役重合体は、2010年に0.94cm-1-1の遷移率が得られた(Li,Y.;Singh,S.P.;Sonar,P.Adv.Mater.,2010,22,4862)。同じ構築フラグメントに基づいて、異なる接続方式により、Bronsteinは2011年にDPPから得られた重合体について報道し、1.94cm-1-1にも達する遷移率が得られた(Bronstein,H.;Chen,Z.;Ashraf,R.S.;Zhang,W.;Du,J.;Durrant,J.R.;Tuladhar,P.S.;Song,K.;Watkins,S.E.;Geerts,Y.;Wienk,M.M.;Janssen,R.A.J.;Anthopoulos,T.;Sirringhaus,H.;Heeney,M.;McCulloch,I.J.Am.Chem.Soc.2011,133,3272)。DPPとチオフェンが共重合することで得られた化合物は、0.97cm-1-1の遷移率を示した。構造の修飾により、ビセレノフェンをビチオフェンの替わりとした場合、1.5cm-1-1にも達する遷移率が得られた(Ha,J.S.,Kim,K.H.,Choi,D.H.J.Am.Chem.Soc.2011, 133,10364)。イソインジゴ類分子(Isoindigo)はDPP以外のもう一つのスター的な分子である。我々は2011年に、イソインジゴ類構造に基づく重合体について報告したが、0.79cm-1-1の遷移率及び高湿度状態における、3ヶ月にも達するデバイスの安定性を得ることができた(Lei,T.;Cao,Y.;Fan,Y.;Liu,C.J.;Yuan,S.C.;Pei,J.J.Am.Chem.Soc.2011,133,6099)。
【0007】
比較すれば、n型重合体半導体の発展は比較的緩やかである。そのうち、Facchetti及びMarksは、チオフェン及びフルオロベンゼンに基づく重合体について報道し、0.01cm-1-1の電子遷移率を得た。(Letizia,J.A.;Facchetti,A.;Stern,C.L.;Ratner,M.A.;Marks,T.J.J.Am.Chem.Soc.2005,127,13476)。占肖衛らは、ペリレンジイミド及びジチエノ[3,2-b:2’,3’-d]チオフェンに基づく共重合体について報道し、優れた電界効果性能を示し、電子遷移率は0.013cm-1-1に達する。(Zhan,X.;Tan,Z.;Domercq,B.;An,Z.;Zhang,X.;Barlow,S.;Li,Y.;Zhu,D.;Kippelen,B.;Marder,S.R.J.Am.Chem.Soc.2007,129,7246)。Facchettiは2009年に、以下について報道した。1,8-ナフタルイミドに基づく重合体は0.85cm-1-1にも達する電子遷移率を示した(Chen,Z.;Zheng,Y.;Yan,H.;Facchetti,A.J.Am.Chem.Soc.2009,131,8)。
【0008】
従来のシリコン太陽電池と比較した場合、有機太陽電池は低コストで、重量が軽く、製造工程が簡単で、大面積に製造可能で、フレキシブルなデバイスを製造できるなどのメリットを有する。有機体ヘテロ接合太陽電池のデバイス構造は主に2タイプを含み、一つは正方向の電池であり、もう一つは倒置した電池である。正方向の電池は、陽極(一般的にはITOガラス)、ホール輸送層(一般的にはPEDOT:PSS)、活性層(有機共役重合体とフラーレン誘導体などの有機分子から構成される)、電子輸送層及び陰極(例えばアルミニウム電極)から構成される。倒置電池は、陰極(一般的にはITOガラス)、電子輸送層(一般的には、酸化亜鉛などの酸化物半導体)、活性層(有機共役重合体及びフラーレン誘導物などの有機分子から構成される)、電子輸送層(一般的には、三酸化モリブデンなどの半導体)及び陽極(例えば銀電極)から構成される。そのうちの活性層は、ドナーとアクセプターの二種類の材料が混合し、溶液加工または蒸着によって得られたものである。有機共役重合体は、ドナーとしてもアクセプターとしても使用できる。理想的なヘテロ接合構造中において、ドナーとアクセプターは相互に組み入るようにダブル連続相を形成し、数十ナノレベル上のマイクロ相分離を形成する。光の励起による励起子の効果的な分離ができ、さらには効果的に励起が分離された後のキャリアを電極に送り、電流を形成する(J.Peet,A.J.Heeger,G.C.Bazan,Acc.Chem.Res.2009,42,1700)。
【0009】
重合体の溶液加工に基づく有機へテロ接合太陽電池の研究は、近年において目を惹く成果を挙げている。Heeger教授らは2007年に、添加剤により活性層の形態を制御し、PCDTBTのエネルギー変換効率を2.8%から5.5%に向上させた(J.Peet,J.Y.Kim,N.E.Coates,W.L.Ma,D.Moses,A.J.Heeger,G.C.Bazan,Nat.Mater.2007,6,497)。また、同じ年に積層デバイスを製造し、6.5%のエネルギー変換効率を得た(J.Y.Kim,K.Lee,N.E.Coates,D.Moses,T-Q Nguyen,M.Dante,A.L.Heeger,Science 2007,317,222)。シカゴ大学のYu教授ら及びカリフォルニア大学ロサンゼロスキャンパスのYang教授らは、ビチオフェン及びベンゾ[1,2-b:4,5-b']ジチオフェン構造に基づく重合体について報道し、エネルギー変換効率が5%以上という結果を得た(Y.Liang,L.Yu,Acc.Chem.Res.2010,43,1227)。ここにおいて、初めてエネルギー変換効率が7%を超えた重合体へテロ接合太陽電池について報道し、そのうちPTB7は7.4%にも達するエネルギー変換効率を達成した(Y.Liang,Z.Xu,J.Xia,S-T.Tsai,Y.Wu,G.Li,C.Ray,L,Yu,Adv.Mater.2010,22,E135)。曹ヨウ教授らは、PFN修飾電極により、PECz-DTQxのエネルギー変換効率を4%から6.07%に向上させ、最近は、倒置構造のヘテロ接合太陽電池効率を8.37%に向上させ、国家光電池品質検査センターの認証を得た(Z.He,C.Zhang,X.Huang,W-Y.Wong,H.Wu,L.Chen,S.Su,Y.Cao,Adv.Mater.2011,23,4636)。これは現在の文献に報告されたベストの結果である。研究により、太陽電池の効率と、重合体の移動度は密接な関係を有することが判明し、一般的には重合体の移動度が高ければ高いほど、太陽電池の効率も高い(Chen,J.;Cao,Y.Acc.Chem.Res.,2009,42,1709)。よって、重合体の移動率を上げることは、太陽電池の研究に非常に重要な意義を有することになる。
【0010】
有機共役重合体は、芳香族化合物が共役の方式により共重合することで得られた重合体である。さらに、良い溶解度と溶媒加工性を保証するため、少なくとも一つの芳香族構造上に、少なくとも一つの可溶化基を導入することで、その溶解度を増加させる。以下の式で示される有機共役重合体である。
【0011】
【化1】
JP2014015461A_000003t.gif

【0012】
そのうち、Ar及びArはそれぞれ芳香族化合物のフラグメントであり、R及びRは芳香族母核Ar上に導入した可溶化基(溶解促進基)であり、一般的には例えばアルキル基、ハロゲン置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基などの基であり、nは重合体の繰り返し単位数、即ち重合度である。
【0013】
以前の研究において(Lei,T.;Cao,Y.;Zhou,X.;Peng,Y.;Bian,J.;Pei,J.Chem.Mater.2012,24,1762.)、我々は、以下について見出した。可溶化基(例えアルキル鎖)がそれぞれの重合体ユニット上にいずれも分布する場合(図1(a)で示されるとおり)、重合のπーπスタッキングに影響し、このため、重合体中のキャリアの移動度に非常に大きく影響を与えてしまう。これは、アルキル鎖間のファンデワールズ半径が3.6-3.8オングストロームであり、π-π相互作用の距離が3.4オングストロームのためである(図1(a)中の丸印を参照すること、丸印はアルキル鎖の芳香族基に対する排除作用を示した)。これに対し、我々はアルキル鎖を比較的小さい芳香族母核Arから比較的大きい芳香族母核Ar上に移動し、これにより移動度の向上を実現した。一方で、従来では、人々は2‐分岐のアルキル鎖(Gilbert alcoholより製造)を用いて、可溶化基とし、(例えば図1(b)はπーπスタッキングへの影響を回避し、これにより高い移動度を実現する(Li,Y.Acc.Chem.Res.,2012,45,723;Wang,C.;Dong,H.;Hu,W.;Liu,Y.;Zhu,D.Chem.Rev., 2012,112,2208;Beaujuge,P.M.;Frechet J.M.J.J.Am.Chem.Soc.2011,133,20009;Wen,Y.Liu,Y.Adv.Mater.2010,22,1331;Chen,J.;Cao,Y.Acc.Chem.Res.,2009,42,1709)。このような設計の目的は、π-πスタッキングを保証するのと同時に、ポリマーの溶解度を保証することである。
【先行技術文献】
【0014】

【非特許文献1】Sirringhaus,H.;Brown,P.J.;Friend,R.H.;Nielsen,M.M.; Bechgaard,K.;Langeveld-Voss,B.M.W.;Spiering,A.J.H.;Janssen,R.A.J.;Meijer,E.W.;Herwig,P.;de Leeuw,D.M.Nature,1999,401,685
【非特許文献2】Li,Y.;Singh,S.P.;Sonar,P.Adv.Mater.,2010,22,4862
【非特許文献3】Bronstein,H.;Chen,Z.;Ashraf,R.S.;Zhang,W.;Du,J.;Durrant,J.R.;Tuladhar,P.S.;Song,K.;Watkins,S.E.;Geerts,Y.;Wienk,M.M.;Janssen,R.A.J.;Anthopoulos,T.;Sirringhaus,H.;Heeney,M.;McCulloch,I.J.Am.Chem.Soc.2011,133,3272
【非特許文献4】Ha,J.S.,Kim,K.H.,Choi,D.H.J.Am.Chem.Soc.2011, 133,10364
【非特許文献5】Lei,T.;Cao,Y.;Fan,Y.;Liu,C.J.;Yuan,S.C.;Pei,J.J.Am.Chem.Soc.2011,133,6099
【非特許文献6】Zhan,X.;Tan,Z.;Domercq,B.;An,Z.;Zhang,X.;Barlow,S.;Li,Y.;Zhu,D.;Kippelen,B.;Marder,S.R.J.Am.Chem.Soc.2007,129,7246
【非特許文献7】Chen,Z.;Zheng,Y.;Yan,H.;Facchetti,A.J.Am.Chem.Soc.2009,131,8
【非特許文献8】J.Peet,A.J.Heeger,G.C.Bazan,Acc.Chem.Res.2009,42,1700
【非特許文献9】J.Peet,J.Y.Kim,N.E.Coates,W.L.Ma,D.Moses,A.J.Heeger,G.C.Bazan,Nat.Mater.2007,6,497
【非特許文献10】J.Y.Kim,K.Lee,N.E.Coates,D.Moses,T-Q Nguyen,M.Dante,A.L.Heeger,Science 2007,317,222
【非特許文献11】Y.Liang,L.Yu,Acc.Chem.Res.2010,43,1227
【非特許文献12】Y.Liang,Z.Xu,J.Xia,S-T.Tsai,Y.Wu,G.Li,C.Ray,L,Yu,Adv.Mater.2010,22,E135
【非特許文献13】Z.He,C.Zhang,X.Huang,W-Y.Wong,H.Wu,L.Chen,S.Su,Y.Cao,Adv.Mater.2011,23,4636
【非特許文献14】Chen,J.;Cao,Y.Acc.Chem.Res.,2009,42,1709
【非特許文献15】Lei,T.;Cao,Y.;Zhou,X.;Peng,Y.;Bian,J.;Pei,J.Chem.Mater.2012,24,1762.
【非特許文献16】Li,Y.Acc.Chem.Res.,2012,45,723;Wang,C.;Dong,H.;Hu,W.;Liu,Y.;Zhu,D.Chem.Rev., 2012,112,2208
【非特許文献17】Beaujuge,P.M.;Frechet J.M.J.J.Am.Chem.Soc.2011,133,20009
【非特許文献18】Wen,Y.Liu,Y.Adv.Mater.2010,22,1331
【非特許文献19】Chen,J.;Cao,Y.Acc.Chem.Res.,2009,42,1709
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従来の重合体電界効果トランジスタ材料に関する研究成果及び太陽電池材料の研究中における重合体の移動度が比較的低いという課題に鑑みて、本発明の目的は、新型分岐アルキル鎖を有する化合物を提供し、さらにそれを有機共役分子に応用し、特に有機共役重合体の製造中に用いることである。この新型分岐アルキル鎖は、重合体の溶解度を保証するのと同時に、重合体材料の移動度を大く向上させる。この結果は重合体電界効果トランジスタに対し重要な意味を有すると同時に、この結果は、小分子電界効果トランジスタ材料に用いることもでき、重合体電界効果トランジスタに限られない。有機電子工学中において、キャリア移動度は重要な地位を占め、このような新型分岐アルキル鎖の化合物及び重合体は、有機太陽電池材料、有機エレクトロルミネッセンスダイオード材料及び有機電界トランジスタ材料等に応用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は一つの局面において、以下の式(I)で示される一般式の分岐アルキル鎖を含む化合物を提供する。
【0017】
【化2】
JP2014015461A_000004t.gif

【0018】
上記構造はGilbert alcohol(m=1)とは異なり、式(I)において、mは1より大きい整数であり、Rは各種置換基、例えばハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、アミノ基、トリフルオロメタンスルホン酸基(MsO)、p-トルエンスルホン酸基(TsO)、アジド基(N)、シアノ基、アルケニル基、アルキニル基またはアルコキシ基などであり、R及びRは同じまたは異なるもので、独立的にアルキル基、ハロゲン置換されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換されたアルコキシ基、アルケニル基及びアルキニル基から選ばれるものであり、Rは水素、ヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン置換されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン置換されたアルコキシ基、アルケニル基またはアルキニル基である。
【0019】
式(I)において、mは例えば2~18の整数、2~10の整数、3~18の整数、3~10の整数、3~5の整数または3~4の整数である。
【0020】
R置換基としてのアルケニル基は例えば、C2-C6のアルケニル基、C2-C4のアルケニル基、またはビニル基である。
【0021】
R置換基としてのアルキニル基は例えば、C2-C6のアルキニル基、C2-C4のアルキニル基、またはエチニル基である。
【0022】
R置換基としてのアルコキシ基は例えば、C1-C36の直鎖または分岐鎖アルコキシ基、またはC1-C18の直鎖または分岐鎖アルコキシ基である。
【0023】
、R及びR置換基としての上記アルキル基は例えば、C1-C36の直鎖または分岐鎖アルキル基、またはC1-C18の直鎖または分岐鎖アルキル基である。
【0024】
、R及びR置換基としての上記ハロゲン置換されたアルキル基は、例えばC1-C36の直鎖または分岐鎖のハロゲン置換されたアルキル基であり、またはC1-C18の直鎖または分岐鎖のハロゲン置換されたアルキル基である。
【0025】
、R及びR置換基としての上記アルコキシ基は、例えばC1-C36の直鎖または分岐鎖アルコキシ基、またはC1-C18の直鎖または分岐鎖アルコキシ基である。
【0026】
、R及びR置換基としての上記ハロゲン置換されたアルコキシ基は、例えば、C1-C36の直鎖または分岐鎖のハロゲン置換されたアルコキシ基、またはC1-C18の直鎖または分岐鎖のハロゲン置換されたアルコキシ基である。
【0027】
、R及びR置換基としての上記アルケニル基は例えば、C2-C18のアルケニル基、またはC2-C10のアルケニル基、またはC2-C6のアルケニル基である。
【0028】
、R及びR置換基としての上記アルキニル基は例えば、C2-C18のアルキニル基、またはC2-C10のアルキニル基、またはC2-C6のアルキニル基である。
【0029】
以下において上記いくつかの分岐アルキル鎖の具体的な例を示す。
【0030】
Rがヒドロキシ基であり、m=2、R及びRが10炭素原子のアルキル基であり、Rが水素原子である場合、具体的な構造は以下である。
【0031】
【化3】
JP2014015461A_000005t.gif

【0032】
Rがハロゲン原子(Iの示すもの)、m=2、R及びRが10炭素原子のアルキル基であり、Rが水素原子である場合、具体的な構造は以下である。
【0033】
【化4】
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【0034】
Rがヒドロキシ基、m=3、R及びRが14炭素原子のアルキル基であり、Rが水素原子である場合、具体的な構造は以下である。
【0035】
【化5】
JP2014015461A_000007t.gif

【0036】
Rがヒドロキシ基、m=3、R及びRが18炭素原子のアルキル基であり、Rが水素原子である場合、具体的な構造は以下である。
【0037】
【化6】
JP2014015461A_000008t.gif

【0038】
Rがアミノ基、m=2、R及びRが10炭素原子のアルキル基であり、Rが水素原子である場合、具体的な構造は以下である。
【0039】
【化7】
JP2014015461A_000009t.gif

【0040】
式(I)で示される、分岐アルキル鎖を含む化合物の製造ステップは以下である。
【0041】
(1)式(a)で示されるジオールから出発し、保護基(Protecting Group,略称PG)による保護を行う。
【化8】
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【0042】
該ステップ中において使用される保護基は、ベンジル基(Bn)、各種シリカ保護基(例えば、トリメチルシリル基(TMS)、トリエチルシリル基(TES)、トリイソプロピルシリル基(TIPS)、t-ブチルジメチルシリル基(TBDMS)、t-ブチルジフェニルシリル基(TBDPS)など)、メトキシメチル保護基(MOM)、テトラヒドロピラン(THP)保護基、p-メトキシフェニル(PMB)保護基などであり、反応式は下記の通りである。
【0043】
【化9】
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【0044】
(2)一端が保護されたジオール(式(b)の化合物)に対し酸化反応を行い、式(c)で示されるカルボン酸を得る。該酸化反応はアルコールをカルボン酸に酸化する各種反応を用いることができ、例えばジョーンズ酸化(CrO-HSO)反応である。または、ステップを分けて行う酸化反応(先にアルデヒド基に酸化してから、カルボン酸に酸化する)などである。
【0045】
【化10】
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【0046】
(3)式(c)に示されたカルボン酸に対し官能基の変換を行い、さらに求核置換反応を行い、R及びR基を導入する。下記二つの方法のいずれかを用いることができる。
【0047】
(3a)、カルボキシル基とアルコール(R’OH)とを反応させてエステル基に変換させる。該エステル化反応は各種エステル化条件を選択でき、各種酸性またはアルカリ条件下においてエステル化を行う。それから求核置換反応を行い、R及びR基を導入する。
【0048】
【化11】
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【0049】
上記R’はアルキル基、例えばC1-C36の直鎖または分岐アルキル基であり、例えばC1-C18の直鎖または分岐アルキル基であり、例えばC1-C8の直鎖または分岐アルキル基である。
【0050】
求核置換試薬として、最もよく使用されるのはグリニャール試薬であり、式(d)化合物は、対応のグリニャール試薬の関与下において、さらに求核置換反応を行い、得られた式(e)の化合物中ではR=Rであり、さらに数回に分けて異なるグリニャール試薬を入れる形で、異なるR及びR基を導入することができる。
【0051】
【化12】
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【0052】
(3b)、カルボキシル基をアシルハライドに変換し、該アシルハライドは例えば、アシルクロライド、アシルブロマイド基を含み、それから求核置換反応を行い、R及びR基を導入する。
【0053】
【化13】
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【0054】
上記Xはハロゲン、例えばCl及びBrである。
【0055】
方法(3a)及び(3b)中に記載される求核置換試薬はグリニャール試薬以外に、他の求核置換試薬を用いることができ、例えばアルキルリチウム試薬(RLi)、アルキル銅リチウム試薬(RCuLi)などである。
【0056】
(4)R基を導入する場合、R基のタイプの違いによって、異なる方法を用いることができる。
【0057】
(4a)、Rがアルコキシ基である場合、強いアルカリとアルコールのヒドロキシル基が反応して酸素アニオンを生成し、それからR’Xと求核置換反応を行う。
【0058】
【化14】
JP2014015461A_000016t.gif

【0059】
上記Xはハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基である。
上記R’はアルキル基である。
【0060】
(4b)、Rがアルキル基、ハロゲン置換されたアルコキシ基、アルケニル基またはアルキニル基である場合、式(e)の化合物は、先にトリフルオロメタンスルホニル クロリドと反応して脱離しやすいトリフルオロメタンスルホン酸基を形成し、それから求核置換反応によって置換を行う。
【0061】
【化15】
JP2014015461A_000017t.gif

【0062】
(4c)Rが水素原子である場合、トリエチルシラン(EtSiH)及びトリフルオロ酢酸の条件を用いて、水素原子を除去することができる。
【0063】
【化16】
JP2014015461A_000018t.gif

【0064】
(5)保護基を除去して対応のアルコールを得る。
【化17】
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【0065】
該保護基がベンジル保護基、シリコン保護基、メトキシメチル基保護基(MOM)、テトラヒドロピラン保護基(THP)、メトキシフェニル基(PMB)保護基である場合、いずれも従来技術における対応の除去方法によって、保護基を除去して対応のアルコールを生成することができる。例えば、
【0066】
【化18】
JP2014015461A_000020t.gif

【0067】
(6)R位置のヒドロキシ基は、複数の置換反応によって対応の官能基に変換し、例えばハロゲン、アミノ基、シアノ基、アジド基、トリフルオロメタンスルホン酸基(MsO)またはp-トルエンスルホン酸基(TsO)、アルケニル基、アルキニル基およびアルコキシ基などである。
【0068】
(6a)Rがハロゲンである場合、以下の反応を用いることができるが、このタイプの反応に限られない。
【0069】
【化19】
JP2014015461A_000021t.gif

【0070】
(6b)Rが、トリフルオロメタンスルホン酸基(MsO)またはp-トルエンスルホン酸基(TsO)である場合、先に、アルカリとアルコールのヒドロキシル基が反応して酸素アニオンを生成し、それからMsClまたはTsClと求核置換反応を行う。
【0071】
【化20】
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【0072】
(6c)Rがアジド基(N)である場合、アジ化ナトリウム(NaN)とハロゲン、トリフルオロメタンスルホン酸基(MsO)またはp-トルエンスルホン酸基(TsO)とが求核置換反応し、以下のものを得る。
【0073】
【化21】
JP2014015461A_000023t.gif

【0074】
上記反応式において、Xはハロゲン原子、リフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基である。
【0075】
(6d)Rがシアノ基である場合、シアン化物(例えば、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム)とハロゲン、トリフルオロメタンスルホン酸基(MsO)またはp-トルエンスルホン酸基(TsO)とが求核置換反応し、以下のものを得る。
【0076】
【化22】
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【0077】
上記反応式において、Xはハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホン酸基またはp-トルエンスルホン酸基である。
【0078】
(6e)Rがアミノ基である場合、アジド基またはシアノ基をアミノ基に還元し、またはガブリエルアミノ基製造反応で、以下のものを得る。
【化23】
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【0079】
(6f)Rがアルケニル基またはアルキニル基である場合、アルケニル基またはアルキニル基を含む求核試薬(例えばRLi)により、対応のハロゲン原子を求核置換して得るステップ、例えば、
【0080】
【化24】
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【0081】
上記式(I)で示される化合物中の分岐アルキル鎖は、可溶化基として有機共役分子(特に有機共役重合体)の製造に用いるものであり、有機共役分子材料のキャリア移動率を向上させる。これらの有機共役分子は有機半導体材料として、有機太陽電池、有機発光ダイオード、及び有機電界効果トランジスタなどの光電デバイス中に用いることができる。
【0082】
本発明は第二の局面において、以下の式(II)で示される上記分岐アルキル鎖を有する重合体を提供することができる。
【0083】
【化25】
JP2014015461A_000027t.gif

【0084】
式(II)において、Ar及びArは異なる芳香化合物フラグメントであり、nは整数であり、重合物の重合度を示す。
【0085】
Arは一本または複数本(I)の示す化合物中の分岐アルキル鎖を含む。
【0086】
nは例えば、1~1,000,000の整数、1~10,000の整数、または1~1,000の整数である。
【0087】
重合体はAr及びArモノマーが重合して得られるものであり、重合反応は例えば、カップリング反応によって行われ、例えば、Suzukiカップリング反応、Stilleカップリング反応、Negishiカップリング反応、Sonogashiraカップリング反応、Heckカップリング反応、Kumadaカップリング反応、Hiyamaカップリング反応、Buchwald-Hartwigカップリング反応及び炭素‐水素結合活性化カップリング反応(Berrouard,P.;Najari,A.;Pron,A.;Gendron,D.;Morin,P.-O.;Pouliot,J.-R.;Veilleux,J.;Leclerc,M.Angew.Chem.,Int.Ed.2011,51,2068)などであり、例えば、Suzukiカップリング反応、Stilleカップリング反応、Sonogashiraカップリング反応、Heckカップリング反応、Kumadaカップリング反応及び炭素-水素結合活性化カップリング反応である。
【0088】
本発明の実施形態において、重合体アルキル側鎖と主鎖のメチレンの間隔数はm>1であり、例えば、mは2~18の整数、2~10の整数、3~18の整数、3~10の整数、3~5の整数、または3~4の整数である。このようにすることで、効果的にアルキル鎖の重合体メイン部分のπーπスタッキングに対する影響を減少させ、これにより多いに重合体の移動率を向上させた。
【0089】
式(II)で示される重合体は、下記式(III)で示される分岐アルキル鎖を有する芳香族モノマーとAr芳香族化合物のモノマーが重合して得られたものである。式(III)中の波線は、重合用モノマーが重合反応を起こす際に必要な官能基である。たとえば、Suzukiカップリング反応をする場合、該官能基はハロゲン、ホウ酸またはホウ酸エステルとすることができる。Stilleカップリング反応を行う場合、該官能基はハロゲンまたはアルキルスズである。Sonogashiraカップリングである場合、該官能基はハロゲンまたはエチニル基である。Heckカップリング反応を行う場合、該官能基はハロゲンまたはビニル基である。Kumadaカップリング反応を行う場合、該官能基はハロゲンである。炭素-水素結合活性化カップリング反応を行う場合、該官能基はハロゲンまたは水素である。Hiyamaカップリング反応を行う場合、該反応基はハロゲンまたはシランである。
【0090】
【化26】
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【0091】
式(III)で示される芳香族化合物は、例えば以下の式III-1からIII-16に示された化合物である。
【0092】
【化27】
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【化28】
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【化29】
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【0093】
、R,R及びRは芳香環上の置換基であり、例えば、水素原子、ハロゲン原子(F、Clなど)、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基およびハロゲン置換のアルコキシ基である。
【0094】
10及びR11は芳香環上の一つまたは複数の置換基を示し、例えば、水素原子、ハロゲン原子(F、Clなど)、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基、ハロゲン置換のアルコキシ基などである。
【0095】
a及びa’は独立に、-S-、-O-、-Se-、-NR12-などの構造から選択されるものである。
b、b'、c及びc'は独立に、-N=、=N-、-CR12=、=CR12-などから選択されるものである。
12は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基である。
【0096】
上記アルキル基は、例えばC1-C36の直鎖または分岐アルキル基であり、例えばC1-C18の直鎖または分岐アルキル基である。
【0097】
上記ハロゲン置換のアルキル基は、例えばC1-C36の直鎖またはハロゲン置換のアルキル基であり、例えばC1-C18の直鎖または分岐のハロゲン置換のアルキル基である。
【0098】
上記アルコキシ基は例えば、C1-C36の直鎖または分岐アルコキシ基であり、例えばC1-C18の直鎖または分岐アルコキシ基である。
【0099】
ハロゲン置換のアルコキシ基は、例えば、C1-C36の直鎖または分岐のハロゲン置換のアルコキシ基であり、例えばC1-C18の直鎖または分岐のハロゲン置換のアルコキシ基である。
【0100】
上記アルケニル基は例えば、C2-C18のアルケニル基、C2-C10のアルケニル基、またはC2-C6のアルケニル基である。
【0101】
上記アルキニル基は例えば、C2-C18のアルキニル基、C2-C10のアルキニル基、またはC2-C6のアルキニル基である。
【0102】
上記アリール基は例えば、フェニル基または置換したフェニル基、例えばフェニル基である。
【0103】
上記へテロアリール基は例えば、チオフェン、チアゾール、ピリジン、フラン、例えばチオフェンまたはチアゾールである。
【0104】
Ar芳香族化合物モノマー構造は、以下の構造から選ぶことができる。
【化30】
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【0105】
そのうち、波線はAr1モノマーと重合する際に必要な官能基であり、
a及びa’は独立に、-S-、-Se-、-O-及び-NR12-から選択されるものであり、
b、b’は独立に、-N=、=N-、-SiR12=、=SiR12-、-SiR1212-、-CR1212-CR1212-及び-CR12=CR12-から選択されるものであり、
cは、-S-、-S(O)-、-S(O) -、-O-、-N=、=N-、-SiR12=、=SiR12-、-SiR1212-、-CR1212-CR1212-及び-CR12=CR12-から選択されるものであり、
dは、-S-、-S(O)-、-S(O) -、-O-、-N=、=N-、-SiR12=、=SiR12-、-SiR1212-、-CR1212-CR1212-、-CR12=CR12-、-C(O)-、及び-C(C(CN)-から選択されるものであり、
g、h、g’、h’は独立に、-CR12=、=CR12-、-C-、-C(O)-、-C(C(CN)-、-N=、及び=N-から選択されるものであり、
12は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であり、
uは1,2,3または4である。
Ar芳香族化合物モノマー構造は、例えば以下の構造のいずれかである。
【化31】
JP2014015461A_000033t.gif

【0106】
12は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換のアルキル基、ハロゲン置換のアルコキシ基、アリール基またはヘテロ環状芳香基などであり、uは1、2、3または4である。
【0107】
上記Ar芳香化合物構造上には、一つまたは複数の置換基を有してもよい。
【0108】
分岐鎖を有するAr芳香化合物の合成は、文献中の既に知られた芳香族化合物から始まり、これら化合物及び本開示内容中の分岐アルキル鎖構造のハロゲン化物とアミノ基化合物などが反応して得られるものである。具体的には、以下の五つの合成ルートを有する。
【0109】
(1)式(I)中のRがハロゲン(X)である場合、Xは下記窒素を含む芳香族化合物と、求核置換反応することができ、一般式(III)中の芳香化合物の製造に用いるものである。例えば、
【化32】
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【化33】
JP2014015461A_000035t.gif

【0110】
(2)一般式(I)中のRはトリフルオロメタンスルホン酸基(MsO)またはp-トルエンスルホン酸基(TsO)である場合、これらの除去しやすい官能基とハロゲンの性質は似ているものであるため、これにより(1)で示される求核置換反応に用いることができる。
【0111】
(3)一般式(I)中のRがハロゲン(X)である場合、XはBrまたはIの、対応するグリニャール試薬であり、これによりKumadaカップリング反応から、直接アルキル基置換の芳香族化合物を得る。例えば、
【化34】
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【0112】
(3)一般式(I)中のRがアミノ基である場合、酸無水物と反応して、対応のイミド類化合物を得る。例えば、
【化35】
JP2014015461A_000037t.gif
【化36】
JP2014015461A_000038t.gif

【0113】
III-6類化合物はさらに、従来技術に基づいて、複数ステップの反応によりIII-5から製造できる。
【0114】
(4)一般式(I)中のRがアルケニル基である場合、芳香族ハロゲン化物(X=Cl,BrまたはI)とHeck反応して、対応のアリールオレフィン誘導体を得る。例えば、
【化37】
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【0115】
(5)一般式(I)中のRがアルキニル基である場合、芳香族ハロゲン化物(X=Cl,BrまたはI)とSonogashira反応して、対応のアリールアルキニル誘導体を得る。例えば、
【化38】
JP2014015461A_000040t.gif

【0116】
本発明は第三の局面において、上記式(II)で示される、分岐アルキル基を有する重合体を有機半導体材料として、有機電界効果トランジスタ、有機太陽電池及び有機発光ダイオードなどの光電デバイス中において応用する際に、それが有機半導体材料のキャリア移動率を大きく向上できることを証明した。
【発明の効果】
【0117】
本発明は、新型分岐アルキル鎖を有する化合物を設計し、さらに、該分岐アルキル鎖を含む化合物の効果的な合成ルートを提示し、便利に官能基の変換を行うことができる。本発明はさらに、このタイプの分岐アルキル鎖を有する化合物を有機共役重合体に応用でき、さらには、効果的に分子間のπーπスタッキングを調整し、同時に、重合体のスペクトル性質及び電気化学性質を改変した。さらに、有機電子工学材料の移動率を向上させた。この成果は、有機電子工学分野に広く応用でき、有機電子工学分野は有機太陽電池(OPV)、有機発光ダイオード(OLED)及び有機電界効果トランジスタ(OFET)などの分野を含む。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】図1は可溶化基(例えばアルキル鎖)の位置の有機共役重合体のπーπスタッキングに対する影響を示している。
【図2】図2は本発明の実施形態の分岐アルキル鎖の有機共役重合体の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0119】
以下に図面を参照して、実施例を通じて本発明についてさらに詳細に説明するが、いかなる方式で本発明の範囲を制限するものではない。

【0120】
実施例1から実施例3は、ベンジルオキシ基が保護するアルコールの合成方法である。
【実施例1】
【0121】
【化39】
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【実施例1】
【0122】
化合物1の合成プロセス:500ml丸底フラスコ中に1,3-プロピレングリコール(60g,0.79mol)を添加し、それから中にKOH固体(17.7g,0.32mol)を添加して、1,3-プロピレングリコール中の微量の水分を除去した。90℃攪拌条件下において、滴下漏斗で1,3-プロピレングリコール中に塩化ベンジル(39.8g,0.32mol)を添加した。それから温度を130℃に上げて2時間反応させ、反応を停止して室温まで冷却させ、水/ジエチルエーテルによる分液操作で有機相を抽出してから、減圧ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それから減圧蒸留を行い、77%の収率で無色のオイル状生成物の化合物1を39.8g得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:7.36-7.28(m,5H),4.51(s,2H),3.79-3.75(m,2H),3.66-3.64(t,J=5.5Hz,2H),2.44(br,s,1H),1.88-1.83(m,2H)であった。
【実施例2】
【0123】
【化40】
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【実施例2】
【0124】
化合物2の合成プロセス:0℃条件下において、1,4-ブチレングリコール(40g,0.44mol)を、200mlの乾燥THF中に添加し、30min内に数回に分けて水素化ナトリウム(5.3g,0.22mol)を添加し、室温に戻ってから2時間反応させた。臭化ベンジル(38g,0.22mol)を20mlTHF中に溶解してから、0℃条件下において上記系中にて滴下してから、系中で還流しながら4時間反応し、反応が終了した後、冷水でクエンチング反応(quenching reaction)を行い、ジエチルエーテルで有機相を抽出した。有機相は、無水硫酸ナトリウムで乾燥してからろ過を行い、減圧ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それから減圧蒸留を行い、71%の収率で28.1gの無色のオイル状液体2を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:7.36-7.26(m,5H),4.52(s,2H),3.65-3.61(m,2H),3.53-3.50(t,J=5.3Hz,2H),2.36(br,s,1H),1.73-1.65(m,4H)であった。
【実施例3】
【0125】
【化41】
JP2014015461A_000043t.gif
【実施例3】
【0126】
化合物3の合成プロセス:0℃条件下において、1,5-ペンタンジオール(40g,0.39mol)を200mlの乾燥THF中に添加し、30min以内に数回に分けて水素化ナトリウム(4.6g,0.19mol)を添加し、室温に戻してから2時間反応させた。臭化ベンジル(33g,0.19mol)を20mlTHF中に溶解してから、0℃条件下において上記系中に滴下して、系中で還流しながら4時間反応し、反応が終了した後、冷水でクエンチング反応(quenching reaction)を行い、ジエチルエーテルで有機相を抽出した。有機相は、無水硫酸ナトリウムで乾燥してからろ過を行い、減圧ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それから減圧蒸留を行い、62%の収率で23.1gの無色のオイル状液体3を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:7.36-7.26(m,5H),4.50(s,2H),3.64-3.61(t,J=6.5Hz,2H),3.50-3.64(t,J=6.5Hz,2H),1.68-1.54(m,4H),1.49-1.43(m,2H)であった。
【実施例3】
【0127】
実施例4~実施例6はベンジルオキシ基が保護するアルコールのジョーンズ酸化反応及びエステル化保護反応である。
【実施例4】
【0128】
【化42】
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【実施例4】
【0129】
化合物4の合成プロセス:化合物1(10g,60.2mmol)を200mlアセトン中に溶解させ、0℃条件下においてジョーンズ試薬(三酸化クロム26.72g:濃硫酸23ml、水を入れて100mlまで希釈する)を赤橙色を維持し、緑にならないように滴下した。室温に戻して2時間攪拌してから、得られた混合物を真空抽出ろ過して、カラムに通し、アセトンで溶離させる。真空ロータリーエバポレーターでアセトンを除去してから、酢酸エチルで有機相を3回抽出させ、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、無水硫酸ナトリウムを乾燥してから、ロータリーエバポレーターで除去して、中に100mlエタノールと2ml濃硫酸を入れて、12時間還流させた。大部分の溶媒をロータリーエバポレーターで除去してから、水/酢酸エチルで分液操作を行い、有機相は、それぞれ炭酸水素ナトリウム溶液、水、飽和食塩水で洗い、それから無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポで除去し、減圧蒸留により、77%の収率で9.7gの無色オイル状液体4を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:7.36-7.28(m,5H),4.54(s,2H),4.17-4.13(q,J=7.0Hz,2H),3.77-3.74(t,J=6.2Hz,2H),2.63-2.60(t,J=6.2Hz,2H),1.28-1.24(t,J=7.1Hz,3H)であった。
【実施例5】
【0130】
【化43】
JP2014015461A_000045t.gif
【実施例5】
【0131】
化合物5の合成プロセス:化合物2(26.6g)を200mlアセトン中に溶解させ、0℃条件下においてジョーンズ試薬を赤橙色を維持し、緑にならないように滴下した。室温に戻して2時間攪拌してから、得られた混合物を真空抽出ろ過して、カラムに通し、アセトンで溶離させる。真空ロータリーエバポレーターでアセトンを除去してから、酢酸エチルで有機相を3回抽出させ、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、無水硫酸ナトリウムを乾燥してから、ロータリーエバポレーターで除去して、中に100mlエタノールと2ml濃硫酸を入れて、12時間還流しながら反応させた。大部分の溶媒をロータリーエバポレーターで除去してから、水/酢酸エチルで分液操作を行い、有機相は、それぞれ炭酸水素ナトリウム溶液、水、飽和食塩水で洗い、それから無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、減圧蒸留により、70%の収率で24.2gの無色オイル状液体5を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:7.36-7.27(m,5H),4.49(s,2H),4.14-4.08(q,J=7.1Hz,2H),3.52-3.49(t,J=6.1Hz,2H),2.44-2.40(t,J=7.3Hz,2H),1.97-1.91(m,2H),1.26-1.22(t,J=7.1Hz,3H)であった。
【実施例6】
【0132】
【化44】
JP2014015461A_000046t.gif
【実施例6】
【0133】
化合物6の合成プロセス:化合物3(23.1g)を200mlアセトン中に溶解させ、0℃条件下においてジョーンズ試薬を赤橙色を維持し、緑にならないように滴下した。室温に戻して2時間攪拌してから、得られた混合物を真空抽出ろ過して、カラムに通し、アセトンで溶離させる。真空ロータリーエバポレーターでアセトンを除去してから、酢酸エチルで有機相を3回抽出させ、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、無水硫酸ナトリウムを乾燥してから、ロータリーエバポレーターで除去して、中に100mlエタノールと2ml濃硫酸を入れて、12時間還流しながら反応させる。大部分の溶媒をロータリーエバポレーターで除去してから、水/酢酸エチルで分液操作を行い、有機相は、それぞれ炭酸水素ナトリウム溶液、水、飽和食塩水で洗い、それから無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、減圧蒸留により、62%の収率で無色オイル状液体6を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm):δ7.36-7.28(m,5H),4.50(s,2H),4.15-4.09(q,J=6.8Hz,2H),3.50-3.47(t,J=5.8Hz,2H),2.34-2.30(t,J=7.0Hz,2H),1.73-1.65(m,4H),1.27-1.23(t,J=6.9Hz,3H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm):δ173.50,138.48,128.28,127.52,127.44,72.82,69.78,60.14,34.00,29.11,21.72,14.19.ESI-HRMS:Calcd.for[M+H]:237.14852.Found:237.14859.Calcd.for[M+Na]:259.13047.Found:259.13068であった。
【実施例6】
【0134】
実施例7~実施例9はエステル基のグリニャール試薬反応である。
【実施例7】
【0135】
【化45】
JP2014015461A_000047t.gif
【実施例7】
【0136】
実施例7の合成プロセス:三つ口フラスコ中に乾燥したマグネシウム粉末(2.88g,120mmol)と、一粒のヨウ素を添加し、窒素の保護下に、室温において1-ブロモデカン(26.5g,120mmol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、滴下により反応を開始させてから、1時間還流させた。それから、氷浴中で、系中に化合物4のジエチルエーテル溶液を滴下し、5時間還流してから、氷浴中で、HSO(2M)を用いてクエンチングを行い、それから(3×50mL)ジエチルエーテルで抽出し、有機相を合わせてから水、飽和食塩水で洗た。無水NaSOで乾燥してロータリーエバポレーターで処理してから、シリカゲルカラムで分離させ、60%の収率で12.4gの化合物7を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm):δ7.35-7.26(m,5H),4.51(s,2H),3.69-3.66(t,J=6.0Hz,2H),2.98(s,1H),1.79-1.76(t,J=6.0Hz,2H),1.49-1.37(m,4H),1.33-1.15(m,32H),0.90-0.86(t,J=6.4Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:137.80,128.36,127.67,74.06,73.34,67.25,39.14,37.73,31.89,30.27,29.62,29.60,29.32,23.65,22.65,14.07.ESI-HRMS:Calcd.for[M-OH]:429.40909.Found:429.40925;Calcd.for[M+Na]:469.40160.Found:469.40182.ElementalAnal.:Calcd.forC30H54O2:C,80.65;H,12.18.Found:C,80.61;H,12.16であった。
【実施例8】
【0137】
【化46】
JP2014015461A_000048t.gif
【実施例8】
【0138】
実施例8の合成プロセス:三つ口フラスコ中に乾燥したマグネシウム粉末と、一粒のヨウ素を添加し、窒素の保護下に、室温において1-ブロモデカンのジエチルエーテル溶液を滴下し、滴下により反応を開始させてから、1時間還流させた。氷浴中で、系中に化合物5のジエチルエーテル溶液を滴下し、5時間還流してから、氷浴中に、HSO(2M)を用いてクエンチングを行い、それから(3×50mL)ジエチルエーテルで抽出し、有機相を合わせてから水、飽和食塩水で洗た。無水NaSOで乾燥してロータリーエバポレーターで処理してから、シリカゲルカラムで分離させ、47%の収率で化合物8を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm):δ7.36-7.25(m,5H),4.51(s,2H),3.50-3.47(t,J=6.3Hz,2H),1.68-1.62(m,2H),1.52-1.48(m,2H),1.43-1.38(m,4H),1.32-1.26(m,32H),0.90-0.86(t,J=6.4Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:138.36,128.26,127.51,127.43,73.84,72.83,70.93,39.20,36.05,31.87,30.25,29.61,29.59,29.30,23.87,23.50,22.63,14.05.ESI-HRMS:Calcd.for[M-OH]:443.42474.Found:443.42496;Calcd.for[M+Na]:483.41725.Found:483.41761であった。
【実施例9】
【0139】
【化47】
JP2014015461A_000049t.gif
【実施例9】
【0140】
実施例9の合成プロセス:三つ口フラスコ中に乾燥したマグネシウム粉末と、一粒のヨウ素を添加し、窒素の保護下に、室温において1-ブロモデカンのジエチルエーテル溶液を滴下し、滴下により反応を開始させてから、1時間還流させた。氷浴中で、系中に化合物6のジエチルエーテル溶液を滴下し、5時間還流してから、氷浴中で、HSO(2M)を用いてクエンチングを行い、それから(3×50mL)ジエチルエーテルで抽出し、有機相を合わせてから水、飽和食塩水で洗た。無水NaSOで乾燥してロータリーエバポレーターで処理してから、シリカゲルカラムで分離させ、58%の収率で化合物9を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:7.35-7.25(m,5H),4.50(s,2H),3.50-3.47(t,J=6.0Hz,2H),1.63-1.57(m,2H),1.40-1.20(m,40H),1.12(s,1H),0.90-0.86(t,J=6.4Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:138.61,128.30,127.60,127.45,74.35,72.88,70.27,39.23,39.04,31.90,30.28,30.26,29.65,29.63,29.61,29.33,23.47,22.67,20.14,14.09.ESI-HRMS:Calcd.for[M-OH]:457.44094.Found:457.44063;Calcd.for[M+Na]:497.43290.Found:457.43363であった。
【実施例9】
【0141】
実施例10~実施例12は脱酸素反応、及びパラジウム炭素触媒水素化反応である。
【実施例10】
【0142】
【化48】
JP2014015461A_000050t.gif
【実施例10】
【0143】
化合物10の合成プロセス:化合物7(12.4g,27.8mmol)を、100mlの乾燥ジクロロメタン中に入れ、中にEtSiH(3.54g,30.5mmol)及びTFA(15.85g,139mmol)を添加し、室温下において12h反応してから、中にNaCO(10g)を入れてクエンチング反応して、気泡が出なくなくまで反応させた。ジクロロメタンを離脱剤として、短いシリカゲルカラムを通してから、ロータリーエバポレーターで処理してシリカゲルカラムで分離させ、無色のオイル状液体を得た。得られた無色オイル状液体は、EtOAc/MeOH(100mL/50mL)の混合溶媒中に溶解させ、中に慎重に、5%Pd/C(0.50g)触媒を添加し、それから1大気圧の水素環境下において室温にて24時間反応させた。酢酸エチルを離脱剤として、フラッシュカラム(flash chromatography)を通してから、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムで分離させ、38%の収率で無色のオイル状液体10を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.68-3.64(t,J=7.0Hz,2H),1.55-1.50(q,J=6.8Hz,2H),1.41(br,s,1H),1.32-1.25(m,36H),0.90-0.86(t,J=6.7Hz,6H).13CNMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:61.31,37.01,34.27,33.75,31.92,30.07,29.69,29.65,29.35,26.57,22.69,14.10.ESI-HRMS:Calcd.for[M+Na]:363.35974.Found:363.35895であった。
【実施例11】
【0144】
【化49】
JP2014015461A_000051t.gif
【実施例11】
【0145】
化合物11の合成プロセス:化合物8を100mlの乾燥ジクロロメタン中に入れ、中にEtSiH及びTFAを添加し、室温下において12h反応してから、中にNaCOを入れてクエンチング反応して、気泡が出なくなくまで反応した。ジクロロメタンを離脱剤として、短いシリカゲルカラムを通してから、ロータリーエバポレーターで処理してシリカゲルカラムで分離させ、無色のオイル状液体を得た。得られた無色オイル状液体を、EtOAc/MeOH(100mL/50mL)の混合溶媒中に溶解させ、中に丁寧に、5%Pd/C(0.50g)触媒を添加し、それから1大気圧の水素環境下において室温にて24時間反応させた。酢酸エチルを離脱剤として、フラッシュカラムを通してから、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムで分離させ、67%の収率で無色のオイル状液体11を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.64-3.61(t,J=6.6Hz,2H),1.58-1.50(m,2H),1.34-1.24(m,39H),0.90-0.86(t,J=6.7Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:63.48,37.25,33.61,31.92,30.13,29.97,29.71,29.66,29.59,29.35,26.67,22.68,14.07.ESI-HRMS:Calcd.for[M+Na]:377.37539.Found:377.37555であった。
【実施例12】
【0146】
【化50】
JP2014015461A_000052t.gif
【実施例12】
【0147】
化合物12の合成プロセス:化合物9を100mlの乾燥ジクロロメタン中に入れ、中にEtSiH及びTFAを添加し、室温下において12h反応してから、中にNaCOを入れてクエンチング反応して、気泡が出なくなくまで反応した。ジクロロメタンを離脱剤として、短いシリカゲルカラムを通してから、ロータリーエバポレーターで処理してシリカゲルカラムで分離させ、無色のオイル状液体を得た。得られた無色オイル状液体は、EtOAc/MeOH(100mL/50mL)の混合溶媒中に溶解させ、中に丁寧に、5%Pd/C触媒を添加し、それから1大気圧の水素環境下において室温にて24時間反応させた。酢酸エチルを離脱剤として、フラッシュカラムを通してから、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムで分離させ、60%の収率で無色のオイル状液体12を得た。。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.66-3.63(t,J=6.6Hz,2H),1.58-1.51(m,2H),1.34-1.23(m,41H),0.90-0.86(t,J=6.7Hz,6H).13C NMR(CDCl100MHz,ppm)δ:63.10,37.42,33.63,33.53,33.30,31.93,30.14,29.72,29.66,29.36,26.71,22.90,22.69,14.10.ESI-HRMS:Calcd.for[M+Na]:391.39104.Found:391.39139であった。
実施例13~実施例15はヒドロキシ基をヨウ素に変換する反応である。
【実施例13】
【0148】
【化51】
JP2014015461A_000053t.gif
【実施例13】
【0149】
化合物13の合成プロセス:化合物10(3.6g,10.6mmol)をジクロロメタンに溶解して、中にイミダゾール(0.93g,13.7mmol)及びトリフェニルホスフィン(3.59g,13.7mmol)を添加して、氷浴中において、中にI(3.48g,13.7mmol)を添加した。室温下において4時間攪拌してから、NaCO(aq.)を添加してクエンチングを行い、有機相を飽和食塩水で一回洗ってから、無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてからシリカゲルカラムで分離させ、95%の収率で無色のオイル状液体化合物13を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.21-3.17(t,J=7.6Hz,2H),1.83-1.77(q,J=7.2Hz,2H),1.40(s,1H),1.33-1.24(m,37H),0.90-0.86(t,J=6.7Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm):δ38.64,38.28,32.88,31.93,30.03,29.69,29.65,29.36,26.41,22.70,14.12,5.15.EI-MS:Calcd.for[M-I]:323.Found:m/z=323.ElementalAnal.:Calcd.forC23H47I:C,61.32;H,10.62.Found:C,61.56;H,10.60であった。
【実施例14】
【0150】
【化52】
JP2014015461A_000054t.gif
【実施例14】
【0151】
化合物14の合成プロセス:化合物11をジクロロメタンに溶解して、中にイミダゾール及びトリフェニルホスフィンを添加して、氷浴中において、中にIを添加した。室温下において4時間攪拌してから、NaSO(aq.)を添加してクエンチングを行い、有機相を飽和食塩水で一回洗ってから、無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてからシリカゲルカラムで分離させ、75%の収率で無色のオイル状液体化合物14を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.19-3.15(t,J=7.0Hz,2H),1.81-1.76(p,J=7.1Hz,2H),1.40-1.22(m,39H),0.90-0.86(t,J=6.8Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:36.75,34.60,33.60,31.93,30.97,30.08,29.70,29.66,29.37,26.66,22.70,14.11,7.62.EI-MS:Calcd.for[M]:464.Found:m/z=464.Calcd.for[M-I]:337.Found:m/z=337.ElementalAnal.:Calcd.forC24H49I:C,62.05;H,10.63.Found:C,62.35;H,10.54であった。
【実施例15】
【0152】
【化53】
JP2014015461A_000055t.gif
【実施例15】
【0153】
化合物15の合成プロセス:化合物12をジクロロメタンに溶解して、中にイミダゾール及びトリフェニルホスフィンを添加して、氷浴中において、中にIを添加した。室温下において4時間攪拌してから、NaSO(aq.)を添加してクエンチングを行い、有機相を飽和食塩水で一回洗ってから、無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてからシリカゲルカラムで分離させ、94%の収率で無色のオイル状液体化合物15を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.21-3.18(t,J=7.0Hz,2H),1.87-1.77(p,J=7.1Hz,2H),1.40-1.22(m,41H),0.90-0.86(t,J=6.8Hz,6H).13CNMR(CDCl,100MHz,ppm):δ37.25,34.01,33.59,32.52,31.94,30.13,29.71,29.67,29.37,27.65,26.67,22.70,14.12,7.25.EI-MS:Calcd.for[M-I]:351.Found:m/z=351.ElementalAnal.:Calcd.forC25H51I:C,62.74;H,10.74.Found:C,62.87;H,10.70であった。
【実施例16】
【0154】
【化54】
JP2014015461A_000056t.gif
【実施例16】
【0155】
化合物16の合成プロセス:三つ口フラスコ中に乾燥したマグネシウム粉末(3.0g,124mmol)と一粒のヨウ素を入れ、窒素保護下において、1-ブロモテトラデカン(34.3g,124mmol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、滴下反応を開始させてから1時間還流させた。氷浴中において、系中に化合物5(11g,49.5mmol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、5時間還流してから、氷浴中においてHSO(2M)でクエンチングを行ってから、(3×50mL)ジエチルエーテルで抽出し、有機相を合併してから水、飽和食塩水で洗た。無水NaSOで乾燥、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムにより分離させ、79%の収率で22.3gの化合物16を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm):δ7.36-7.25(m,5H),4.51(s,2H),3.50-3.47(t,J=6.3Hz,2H),2.98(s,1H),1.69-1.62(m,2H),1.52-1.49(m,2H),1.43-1.39(m,4H),1.32-1.26(m,48H),0.90-0.86(t,J=6.7Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:138.40,128.33,127.58,127.51,73.95,72.90,70.99,39.24,36.11,31.92,30.29,29.70,29.68,29.65,29.36,23.92,23.54,22.68,14.11.ESI-HRMS:Calcd.for[M-OH]:555.54994.Found:555.55003であった。
【実施例17】
【0156】
【化55】
JP2014015461A_000057t.gif
【実施例17】
【0157】
化合物17の合成プロセス:三つ口フラスコ中に乾燥したマグネシウム粉末(2.72g,113mmol)と一粒のヨウ素を入れ、窒素保護下において、1-ブロモオクタデカン(37.6g,113mmol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、滴下反応を開始させてから1時間還流させた。氷浴中で、系中に化合物5(10g,45mmol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、5時間還流してから、氷浴中でHSO(2M)でクエンチングを行ってから、(3×50mL)ジエチルエーテルで抽出し、有機相を合併してから水、飽和食塩水で洗た。無水NaSOで乾燥、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムにより分離させ、74%の収率で22.9gの化合物17を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm):δ7.34-7.26(m,5H),4.51(s,2H),3.50-3.47(t,J=6.3Hz,2H),1.66-1.63(m,2H),1.52-1.48(m,2H),1.43-1.39(m,4H),1.32-1.21(m,64H),0.90-0.86(t,J=6.7Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:138.39,128.32,127.56,127.49,73.92,72.89,70.98,39.24,36.11,31.92,30.29,29.70,29.69,29.66,29.36,23.92,23.54,22.68,14.10.ESI-HRMS:Calcd.for[M-OH]:667.67514.Found:667.67503であった。
【実施例18】
【0158】
【化56】
JP2014015461A_000058t.gif
【実施例18】
【0159】
化合物18の合成プロセス:化合物16(22g,38.4mmol)を250mlの乾燥したジクロロメタン中に溶解させ、中にEtSiH(5.3g,46.1mmol)とTFA(21.9g,192mmol)を添加して、室温下において12時間反応させてから、中にNaCO(10g)を添加して、気泡が出なくなるまでクエンチング反応した。ジクロロメタンを離脱剤として、短いシリカゲルカラムを通過させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてからシリカゲルカラムで分離させ、無色のオイル状液体を得た。得られた無色オイル状液体をAcOEt/MeOH(300mL/200mL)の混合溶媒中に溶解させ、中に丁寧に5%Pd/C(1g)触媒を添加し、それから1大気圧の水素環境下において24時間室温反応させた。酢酸エチルを離脱剤として、フラッシュカラムでロータリーエバポレーターで処理していから、シリカゲルカラムで分離させ、68%の収率で白色固体18を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.64-3.61(t,J=6.8Hz,2H),1.58-1.50(m,2H),1.32-1.23(m,55H),0.90-0.86(t,J=6.6Hz,6H).13CNMR(CDCl,100MHz,ppm)63.57,37.24,33.61,31.93,30.13,29.99,29.71,29.67,29.57,29.37,26.67,22.69,14.10であった。
【実施例19】
【0160】
【化57】
JP2014015461A_000059t.gif
【実施例19】
【0161】
化合物19の合成プロセス:化合物17(22.9g,33.4mmol)を250mlの乾燥したジクロロメタン中に溶解させ、中にEtSiH(4.66g,40.08mmol)とTFA(19g,167mmol)を添加して、室温下において12時間反応させてから、中にNaCO(10g)を添加して、気泡が出なくなるまでクエンチング反応した。ジクロロメタンを離脱剤として、短いシリカゲルカラムを通過させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてからシリカゲルカラムで分離させ、無色のオイル状液体を得た。得られた無色オイル状液体をAcOEt/MeOH(300mL/200mL)の混合溶媒中に溶解させ、中に丁寧に5%Pd/C(1g)触媒を添加し、それから1大気圧の水素環境下において24時間室温反応させた。酢酸エチルを離脱剤として、フラッシュカラムでロータリーエバポレーターで処理していから、シリカゲルカラムで分離させ、67%の収率で12.9gの白色固体19を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.63-3.60(t,J=6.6Hz,2H),1.57-1.51(m,2H),1.32-1.24(m,71H),0.90-0.86(t,J=6.8Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:63.52,37.26,33.62,31.95,30.16,29.99,29.74,29.69,29.59,29.39,26.69,22.70,14.10であった。
【実施例20】
【0162】
【化58】
JP2014015461A_000060t.gif
【実施例20】
【0163】
化合物20の合成プロセス:化合物18(8.92g,19.1mmol)をジクロロメタン中に溶解させ、中にイミダゾール(1.56g,22.9mmol)とトリフェニルホスフィン(6.0g,22.9mmol)を添加して、氷浴中において、中にI(5.82g,22.9mmol)を添加した。室温下において4時間攪拌反応してから、NaSO(aq.)でクエンチングを行い、有機相を飽和食塩水で一回洗いしてから、無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムで分離し、98%の収率で10.8gの無色オイル状液体化合物20を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.19-3.15(t,J=7.0Hz,2H),1.83-1.76(m,2H),1.32-1.22(m,55H),0.90-0.86(t,J=6.6Hz,6H).EI-MS:Calcd.for[M]:576.Found:m/z=576であった。
【実施例21】
【0164】
【化59】
JP2014015461A_000061t.gif
【実施例21】
【0165】
化合物21の合成プロセス:化合物19(11.27g,19.46mmol)をジクロロメタン中に溶解させ、中にイミダゾール(1.59g,23.4mmol)とトリフェニルホスフィン(6.14g,23.4mmol)を添加して、氷浴中において、中にI2(5.93g,23.4mmol)を添加した。室温下において4時間攪拌反応してから、NaSO(aq.)でクエンチングを行い、有機相を飽和食塩水で一回洗いしてから、無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥してから、シリカゲルカラムで分離し、98%の収率で13.17gの無色オイル状液体化合物21を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.18-3.15(t,J=7.0Hz,2H),1.83-1.76(p,J=7.1Hz,2H),1.33-1.22(m,71H),0.90-0.86(t,J=6.6Hz,6H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm)δ:36.75,34.60,33.61,31.96,30.97,30.10,29.74,29.72,29.70,29.40,26.67,22.72,14.13,7.55.EI-MS:Calcd.for[M]:688.Found:m/z=688であった。
【実施例22】
【0166】
【化60】
JP2014015461A_000062t.gif
【実施例22】
【0167】
化合物22の合成プロセス:化合物14(1.0g,2.15mmol)を100mlのDMF中に溶解させ、室温下において数回に分けてアジ化ナトリウム(0.7g,10.5mmol)を添加し、85℃下において4h攪拌反応してから、真空蒸留でDMFを除去して、石油エーテルで抽出し、有機相を飽和食塩水で一回洗いしてから、無水NaSOで乾燥させ、真空で溶媒を除去して、製品22を0.81g得た。収率100%であった。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.26-3.22(t,J=7.0Hz,2H),1.81-1.76(p,J=7.1Hz,2H),1.40-1.22(m,39H),0.90-0.86(t,J=6.8Hz,6H).EI-MS:Calcd.for[M]:379.Found:m/z=379であった。
【実施例23】
【0168】
【化61】
JP2014015461A_000063t.gif
【実施例23】
【0169】
化合物23の合成プロセス:化合物22(0.81g,2.15mmol)を100mlの石油エーテル中に溶解させ、Pd/C(0.1g)を添加して、室温下において水素化反応を12時間してから、珪藻土でろ過し、それからカラムで分離することで0.6g無色のオイル状液体化合物23を得て、収率は80%であった。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:3.26-3.22(t,J=7.0Hz,2H),1.81-1.76(p,J=7.1Hz,2H),1.40-1.22(m,39H),0.90-0.86(t,J=6.8Hz,6H).EI-MS:Calcd.for[M]:354.Found:m/z=354であった。
【実施例23】
【0170】
実施例24~実施例28は重合体ポリマーを製造する反応である。
【実施例24】
【0171】
【化62】
JP2014015461A_000064t.gif
【実施例24】
【0172】
重合体モノマーM2の合成:6,6’-ジブロモイソインジゴ(1.70g,4.04mmol)及び炭酸カリウム(1.68g,12.1mmol)をDMF(100mL)中に溶解させ、窒素保護下において化合物13(4.19g,9.31mmol)を添加し、100℃温度下において15h攪拌反応を行った。反応を停止したから、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それからCHCl(100mL)に溶解させ、水で三回洗ってから、有機相を合わせ、飽和食塩水で一回洗い、それから無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてから、シリカゲルカラム上で分離させ、88%の収率で3.79gの深い赤色の固体M2を得た。H NMR(CDCl,400MHz,ppm)δ:9.09-9.07(d,J=8.6Hz,2H),7.17-7.15(dd,J1=8.6Hz,J2=1.6Hz,2H),6.89-6.88(d,J=1.6Hz,2H),3.74-3.70(t,J=7.4Hz4H),1.71-1.56(q,J=6.3Hz,4H),1.42-1.26(m,74H),0.90-0.86(t,J=6.8Hz,4H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm):δ167.49,145.68,132.55,131.22,126.66,125.05,120.44,111.18,5538.39,35.61,33.44,31.93,30.96,30.04,29.70,29.69,29.66,29.36,26.62,22.70,14.12.ElementalAnal.:Calcd.forC62H100Br2N2O2:C,69.90;H,9.46;N,2.63.Found:C,69.78;H,9.46;N,2.62.ESI-HRMS:Calcd.for[M+H]:1063.62243.Found:1063.62480であった。
【実施例25】
【0173】
【化63】
JP2014015461A_000065t.gif
【実施例25】
【0174】
重合体モノマーM3の合成:6,6’-ジブロモインジゴ及び炭酸カリウムをDMF(100mL)中に溶解させ、窒素保護下において化合物14を添加し、100℃温度下において15h攪拌反応を行った。反応を停止したから、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それからCHCl(100mL)に溶解させ、水で三回洗ってから、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、それから無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてから、シリカゲルカラム上で分離させ、71%の収率で深い赤色の固体M3を得た。H NMR(CDCl3,400MHz,ppm)δ:9.10-9.08(d,J=8.6Hz,2H),7.18-7.16(dd,J1=8.6Hz,J2=1.6Hz,2H),6.93-6.92(d,J=1.6Hz,2H),3.73-3.69(t,J=7.4Hz,4H),1.68-1.64(m,4H),1.34-1.22(m,78H),0.89-0.86(t,J=6.6Hz,12H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm):δ167.68,145.76,132.60,131.21,126.72,125.10,120.41,111.28,40.61,37.10,33.52,31.93,30.81,30.09,29.69,29.65,29.36,26.67,24.47,22.69,14.12.ElementalAnal.:Calcd.forC64104Br:C,70.31;H,9.59;N,2.56.Found:C,70.50;H,9.62;N,2.53.ESI-HRMS:Calcd.for[M+H]:1091.65373.Found:1093.65487であった。
【実施例26】
【0175】
【化64】
JP2014015461A_000066t.gif
【実施例26】
【0176】
重合体モノマーM4の合成:6,6’-ジブロモイソインジゴ及び炭酸カリウムをDMF(100mL)中に溶解させ、窒素保護下において化合物15を添加し、100℃温度下において15h攪拌反応を行った。反応を停止したから、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それからCHCl(100mL)に溶解させ、水で三回洗ってから、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、それから無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてから、シリカゲルカラム上で分離させ、83%の収率で深い赤色の固体M4を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:9.10-9.07(d,J=8.6Hz,2H),7.17-7.14(dd,J1=8.6Hz,J2=1.6Hz,2H),6.92-6.91(d,J=1.6Hz,2H),3.74-3.70(t,J=7.4Hz,4H),1.67-1.62(m,4H),1.36-1.22(m,82H),0.89-0.86(t,J=6.8Hz,12H).13C NMR(CDCl,100MHz,ppm):δ167.67,145.76,132.59,131.23,126.71,125.10,120.41,111.26,40.27,37.39,33.61,33.36,31.93,30.13,29.72,29.66,29.37,27.78,26.71,24.22,22.70,14.12.ElementalAnal.:Calcd.forC66108Br:C,70.69;H,9.71;N,2.50.Found:C,70.79;H,9.55;N,2.49.ESI-HRMS:Calcd.for[M+Na]:1141.66698.Found:1141.66836であった。
【実施例27】
【0177】
【化65】
JP2014015461A_000067t.gif
【実施例27】
【0178】
重合体モノマーM5の合成:6,6’-ジブロモイソインジゴ(2g,4.76mmol)及び炭酸カリウム(1.97g,14.28mmol)をDMF(100mL)中に溶解させ、窒素保護下において化合物20(6.0g,10.4mmol)を添加し、100℃温度下において15h攪拌反応を行う。反応を停止したから、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それからCHCl(100mL)に溶解させ、水で三回洗ってから、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、それから無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてから、シリカゲルカラム上で分離させ、95%の収率で6.0gの深い赤色の固体M5を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:9.10-9.08(d,J=8.6Hz,2H),7.18-7.15(dd,J1=8.6Hz,J2=1.8Hz,2H),6.93-6.92(d,J=1.8Hz,2H),3.73-3.69(t,J=7.5Hz,4H),1.67-1.64(m,4H),1.34-1.22(m,114H),0.89-0.86(t,J=6.6Hz,12H)であった。
【実施例28】
【0179】
【化66】
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【実施例28】
【0180】
重合体モノマーM6の合成:6,6’-ジブロモイソインジゴ(1.5g,3.57mmol)及び炭酸カリウム(1.48g,10.71mmol)をDMF(100mL)中に溶解させ、窒素保護下において化合物21(5.41g,7.86mmol)を添加し、100℃温度下において15h攪拌反応を行った。反応を停止したから、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、それからCHCl(100mL)に溶解させ、水で三回洗ってから、有機相を合わせてから、飽和食塩水で一回洗い、それから無水NaSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾燥させてから、シリカゲルカラム上で分離させ、90%の収率で4.95gの深い赤色の固体M6を得た。H NMRは(CDCl,400MHz,ppm)δ:9.10-9.08(d,J=8.6Hz,2H),7.18-7.15(dd,J1=8.6Hz,J2=1.8Hz,2H),6.93-6.92(d,J=1.8Hz,2H),3.73-3.69(t,J=7.5Hz,4H),1.67-1.64(m,4H),1.34-1.22(m,142H),0.89-0.86(t,J=6.6Hz,12H)であった。
【実施例28】
【0181】
実施例29~実施例31は重合体の重合反応である。
【実施例29】
【0182】
【化67】
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【実施例29】
【0183】
重合体P2の合成:窒素保護下において、反応フラスコ中にM2(0.235 mmol)、5,5’-ジ(トリメチルスズ)-2,2’-ビチオフェン(0.235 mmol),Pd(dba)(4.3mg,2mol%.),P(o-tol)(5.7mg,8mol%)を、10mlの乾燥したトルエン溶媒中に添加した。110°C温度下において、24時間攪拌反応してから、クロロホルムでのソックスレー抽出法により、製品(236mg,収率95%)を得た。Elemental Anal.Calcd:for (C70104)n:C,78.52;H,9.88;N,2.62.Found:C,77.78;H,9.47;N,2.55であった。
【実施例30】
【0184】
【化68】
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【実施例30】
【0185】
重合体P3の合成:窒素保護下において、反応フラスコ中にM3(0.229 mmol)、5,5’-ジ(トリメチルスズ)-2,2’-ビチオフェン(0.229 mmol),Pd(dba)(4.2mg,2mol%.),P(o-tol)(5.6mg,8mol%)を、10mlの乾燥したトルエン溶媒中に添加した。110°C温度下において、24時間攪拌反応してから、クロロホルムでのソックスレー抽出法により、製品(238 mg, yield 94%)を得た。Elemental Anal. Calcd: for (C72108)n:C,77.78;H,9.92;N,2.55.Found:C,77.85;H,9.75;N,2.48であった。
【実施例31】
【0186】
【化69】
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【実施例31】
【0187】
重合体P4の合成:窒素保護下において、反応フラスコ中にM4(0.229mmol)、5,5’-ジ(トリメチルスズ)-2,2’-ビチオフェン(0.229mmol),Pd(dba)(4.2mg,2mol%.),P(o-tol)(5.6mg,8mol%)を、10mlの乾燥したトルエン溶媒中に添加した。110°C温度下において、24時間攪拌反応してから、クロロホルムでのソックスレー抽出法により、製品(220mg,yield87%)を得た。Elemental Anal.Calcd.for(C74112)n:C,78.95;H,10.03;N,2.49.Found: C,78.25;H,9.91;N,2.46であった。
【実施例32】
【0188】
重合体P2、P3、P4の光物理性質及び電気化学性質について測定を行い、そのデータは下表に示すとおりである。
表1は重合体P1~P4の光物理及び電気化学性質に関するものである。
【実施例32】
【0189】
【表1】
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【実施例32】
【0190】
P1は2-位分岐の重合体(Lei,T.;Cao,Y.;Fan,Y.;Liu,C.J.;Yuan,S.C.;Pei,J.J.Am.Chem.Soc.2011,133,6099)であって、その構造は以下である。
【実施例32】
【0191】
【化70】
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【実施例32】
【0192】
P2~P4は本発明が合成した重合体であり、P2~P4は異なる分岐アルキル基を導入した後、スペクトルと電気化学は顕著な変化を示した。吸収スペクトルは明らかにレッドシフトし、HOMOエネルギーレベルは明らかに上昇し、ギャップ(gap)は明らかに小さくなった。これらの変化は、重合体間のスタッキングの形に変化が起きたからである。
【実施例33】
【0193】
重合体P1-P4を含む有機電界効果トランジスタのデバイス加工及びX線回折キャラクタリゼーションである。
【実施例33】
【0194】
有機電界効果トランジスタ(OTFT)の加工は、ボトムゲート/トップコンタクト(Bottom-gate/Top-contact,BG/TC)のデバイス構造を用いた。
基材には、ドーピングされているシリコン(n++-Si)をゲート電極として、300nm二酸化ケイ素を絶縁層としていた。基材は順次、アセトン、汚れ除去剤、水及びイソプロパノールで洗浄を行ってから、窒素で乾かした。それから基材を、プラスマイオンビームで15分洗浄してから、オクタデシルシラン修飾を施した。それから重合体のジクロロベンゼン溶液を基材上に塗布し、異なる温度でアニーリングを行った。それから高真空下において、物理マスクで30nmの金電極を熱蒸着して、ソース電極とドレイン電極とした。重合体の移動率の測定はKeithley4200半導体装置上で行われた。
【実施例33】
【0195】
実験は以下を示した。P3はP1に比較して、移動率が大いに向上した。従来の0.79cm-1-1(P1)から、3.62cm-1-1に向上し、同時にオン電圧も明らかに低下した。
【実施例33】
【0196】
X線回折実験は、上海光源BL14B1ステーションによって行われた。波長1.2398オングストロームで、NaIカウンターを用いて測定した。実験は以下を示した。重合体に含まれる該分岐アルキル鎖は、効果的に重合体間のπ-πスタッキング距離を減少させ、この結果は、本発明の開示内容の新規アルキル鎖の、有機半導体デバイス中における大きな作用について証明した。
表2は有機電界トランジスタの性能及びフィルムX線散乱の研究結果である。
【実施例33】
【0197】
【表2】
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図面
【図1】
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【図2】
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