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明細書 :間欠輪転印刷装置における多色インクジェット印刷を制御するための方法およびシステム

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2014-504563 (P2014-504563A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成26年2月24日(2014.2.24)
特許番号 特許第5808821号 (P5808821)
登録日 平成27年9月18日(2015.9.18)
発行日 平成27年11月10日(2015.11.10)
発明の名称または考案の名称 間欠輪転印刷装置における多色インクジェット印刷を制御するための方法およびシステム
国際特許分類 B41J   2/01        (2006.01)
FI B41J 2/01 209
B41J 2/01 401
B41J 2/01 305
請求項の数または発明の数 7
全頁数 13
出願番号 特願2013-546581 (P2013-546581)
出願日 平成23年12月30日(2011.12.30)
国際出願番号 PCT/CN2011/084978
国際公開番号 WO2012/089151
国際公開日 平成24年7月5日(2012.7.5)
優先権出願番号 201010623654.1
優先日 平成22年12月30日(2010.12.30)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成25年8月22日(2013.8.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】507231932
【氏名又は名称】北大方正集▲団▼有限公司
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY FOUNDER GROUP CO., LTD
【識別番号】507232478
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
【識別番号】507232456
【氏名又は名称】北京北大方正▲電▼子有限公司
【氏名又は名称】BEIJING FOUNDER ELECTRONICS CO., LTD.
【識別番号】513157280
【氏名又は名称】北京北大方正技術研究院有限公司
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY FOUNDER R & D CENTER
発明者または考案者 【氏名】黄 建 梅
【氏名】楊 涛
【氏名】陳 峰
個別代理人の代理人 【識別番号】110001195、【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
審査官 【審査官】名取 乾治
参考文献・文献 特開昭62-116454(JP,A)
特開2005-081819(JP,A)
特開2008-080731(JP,A)
特開2005-059352(JP,A)
特開2008-000903(JP,A)
特開2008-036944(JP,A)
実開平02-133339(JP,U)
調査した分野 B41J 2/01-2/215
特許請求の範囲 【請求項1】
間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェットユニットに多色インクジェット印刷を実行させるための制御方法であって、前記デジタルインクジェットユニットは、複数の画像形成要素群を含み、前記制御方法は、画像形成要素群の各々に対し、それぞれ以下の制御操作を実行し、
印刷される現在のページが印刷されるジョブの最初のページであるかを判断し、
現在のページが最初のページである場合、ジョブのページの予め定められた有効印刷長さから、画像形成要素群の位置と基準の位置との間の印刷物の移動方向における距離を減算することにより、現在のページに印刷される画像の長さを計算し、前記基準は、印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群であり、前記距離だけ遅延してから、現在のページの、前記計算された長さをその長さとする画像のデータを画像データを格納するデータ格納空間から取得し、取得した前記画像のデータを前記デジタルインクジェットユニットに送信して印刷を実行させ、
現在のページが最初のページではない場合、前のページにまだ印刷されていない、前記距離をその長さとする画像のデータ、および、現在のページの、前記計算された長さをその長さとする画像のデータを前記データ格納空間から取得し、取得したデータを前記デジタルインクジェットユニットに送信して印刷を実行させ、および
現在のページがジョブの最後のページであるかを判断し、現在のページがジョブの最後のページではない場合、上記制御操作を繰返す、制御方法。
【請求項2】
前記制御操作はさらに、前記刷において、印刷された画像の長さを前記計算された長さと比較して現在のページの印刷が完了したかを判断するステップを含む、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
各画像形成要素群により印刷される画像のデータは、異なるデータ格納空間に別々に格納される、請求項1または請求項2に記載の制御方法。
【請求項4】
間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェットユニットに多色インクジェット印刷を実行させるための制御システムであって、前記デジタルインクジェットユニットは、複数の画像形成要素群を含み、前記制御システムは、画像形成要素群をそれぞれ制御するための制御装置を含み、前記制御装置は
印刷するジョブのページの予め定められた有効印刷長さおよび前記制御装置に制御される画像形成要素群の位置と基準の位置との間の印刷物の移動方向における距離を格納するためのレジスタスタックを含み、前記基準は、印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群であり、
印刷される現在のページが最初のページであるかを判断するための判断ユニットと、
前記判断ユニットが現在のページが最初のページであると判断すると、前記距離を選択し、前記判断ユニットが現在のページが最初のページではないと判断すると、ゼロを選択するための選択スイッチと、
前記レジスタスタックに格納された前記有効印刷長さから前記選択スイッチの選択結果を減算することにより、現在のページに印刷される画像の長さを得るための減算器と、
記選択スイッチの選択結果に対応する初期値からスタートし、計数値がゼロになるまで1つの単位距離だけ遅延する毎に、計数値から1を減らすように、遅延数を数えるための計数器と、
計数値がゼロになると、印刷される現在のページの画像のデータをジョブの画像のデータを格納するデータ格納空間から以下の方法で取得し、すなわち、前記判断ユニットが現在のページが最初のページであると判断すると、現在のページの、前記減算器の値をその長さとする画像のデータを取得し、前記判断ユニットが現在のページが最初のページでは
ないと判断すると、前のページのまだ印刷されていない、前記レジスタスタックに格納された前記距離をその長さとする画像のデータ、および、現在のページの、前記減算器の値から前記距離を減算することにより得られた値をその長さとする画像のデータを取得し、取得した前記画像のデータを前記デジタルインクジェットユニットに送信して印刷を実行させるためのデータ読取りユニットとを含み、
前記印刷の実行では、前記印刷物は前記移動方向において移動する、制御システム。
【請求項5】
前記制御装置はさらに、
1つの単位距離のデータを印刷する毎に、加算器の値が1だけ増加されるように、印刷された画像の長さを計算するための加算器と、
前記加算器の値と前記減算器の値とを比較することにより、現在のページの印刷が完了したかを判断するための比較器とを含む、請求項に記載の制御システム。
【請求項6】
各画像形成要素群により印刷される画像のデータは、異なるデータ格納空間に別々に格納される、請求項に記載の制御システム。
【請求項7】
前記判断ユニットは、第2計数器および第2比較器を含み、前記第2計数器は、印刷されたページ数を数え、前記第2計数器の初期値がゼロであり、第2比較器は、第2計数器の値を1と比較し、第2計数器の値が1よりも小さい場合現在のページが最初のページであると判断し、そうでない場合現在のページが最初のページではないと判断する、請求項4~請求項6のいずれか1項に記載の制御システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、デジタルインクジェット印刷技術分野に関し、特に間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置を制御して多色インクジェット印刷を実行させるための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
デジタルインクジェット印刷技術は、直接にデータを転送、処理および印刷する方法であり、従来の印刷工程における製版および校正作業を省くとともに、コンピュータ技術および制御技術を導入することにより、印刷工程を簡略化かつ高速化し、印刷される対象物に柔軟に対応することができる。印刷物に対する画像形成要素の移動方式としてはさまざまな方式があるが、本明細書で言及されるデジタルインクジェット印刷装置は、画像形成要素が移動せず、印刷物が画像形成要素に対して移動してインクジェット印刷により画像を形成するものを指す。画像形成要素自身の解像度および幅の制限があるため、このようなデジタルインクジェット印刷装置において、主に、ずらした位置で画像形成要素を重ねる配置を利用することにより解像度を向上させ、画像形成要素をつなぎ合わせることにより印刷幅を拡大する。デジタルインクジェット印刷装置は、非接触印刷を採用し、かつ、印刷工程においてインク液滴の画像形成位置を正確に制御する必要があるため、現時点では、デジタルインクジェット印刷装置は、主に全輪転印刷装置または枚葉給紙印刷装置に応用され、すなわち、印刷物が単一方向に移動する印刷装置に主に応用され、印刷物の移動が比較的複雑である印刷装置(たとえば、従来の印刷工程に用いられた間欠輪転印刷装置)においてその応用が比較的少ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1は、デジタルインクジェット印刷装置において画像形成要素を実装する方法を示す模式図である。図1に示すように、すべての画像形成要素は、一定の物理的大きさを有しているため、主につなぎ合わせて拡張するデジタルインクジェット印刷装置において、隣接する画像形成要素群を同一直線上に取付けることはできず、画像形成要素群の間には一定の物理的な距離が存在する。
【0004】
たとえば、3つの画像形成要素群を例にする。画像形成要素群1および画像形成要素群3が一直線に取付けられていると仮定すると、画像形成要素群2と画像形成要素群1との間には距離aが存在する。この3つの画像形成要素群が同時に印刷するように制御される場合に、図2に示すように、画像形成要素群1により印刷された画像と画像形成要素群2により印刷された画像との間に必ず距離aが存在する。したがって、画像全体を完璧に印刷することはできない。
【0005】
全輪転印刷装置では、印刷物が比較的単純に移動し、かつ、常に前方へ移動するため、各画像形成要素群によるインクジェット印刷の時間を制御することによって上記の課題を解決することが可能である。具体的には、印刷物が以下の方向で移動すると仮定する、すなわち、印刷物は、画像形成要素群1および3を通過してから画像形成要素群2を通過すると仮定する。この場合、画像形成要素群1および3が同時に画像を印刷するように制御され、画像形成要素群2が距離aだけ遅延され、よって、画像形成要素群1および3により印刷された画像が画像形成要素群2に到達するときに、画像形成要素群2が印刷を始める。このようにして、画像の整合性を確保することができる。
【0006】
印刷物の移動がより複雑である印刷装置、たとえば間欠輪転印刷装置では、間欠輪転印刷装置の印刷物が前方および後方へ移動する、すなわち、印刷物が常に前方に移動せず、後退にも移動する。再び上記の3つの画像形成要素群を例にする。印刷物が2つの方向に移動するため、最初に前進し(すなわち、画像形成要素群1および3を通過してから画像形成要素群2を通過する)、次に後退し(すなわち、画像形成要素群2を通過してから画像形成要素群1および3を通過する)、これによって1つの循環周期を完成する。このような循環が繰返される。
【0007】
図3は、間欠輪転印刷装置における印刷物の前進段階中の速度曲線図である。図3に示すように、印刷工程において、間欠輪転印刷装置は、先に印刷物を加速させ(A.加速段階)、印刷物を所定の速度まで加速させてから、印刷物を一定の距離だけ等速移動させ(B.等速移動段階)、それから後退のために印刷物を減速させる(C.減速段階)。この期間中、印刷物は常に前進する。加速段階において印刷物の前進距離がL1、等速移動段階において印刷物の前進距離がL2(スキップ距離という)および減速段階において印刷物の前進距離がL3と仮定すれば、すべての前進期間において印刷物の前進距離Lは、L1+L2+L3である。しかしながら、実際には、間欠輪転印刷装置は、定速段階のみにおいて印刷を行う。すなわち、前進距離のうち、距離L2のみが有効であって、他の距離は無効である。次に、後退段階において、印刷物はL1+L3という距離だけ後退するが、印刷は行われない。
【0008】
デジタルインクジェット印刷装置を間欠輪転印刷装置に用いる場合、印刷する画像と整合させるために、定速段階のみにおいてインクジェット印刷が行われる。上述の全輪転印刷装置の制御モードに従えば、定速段階に入った後、画像形成要素群1および3がインクジェット印刷を行い、画像形成要素群2が距離aだけ遅延してからインクジェット印刷を行う。このようにして、図4に示す画像を得ることが可能である。換言すれば、定速段階において、印刷物の移動距離がL2であって、画像形成要素群1および3によるインクジェット印刷の有効距離がL2であって、画像形成要素群2によるインクジェット印刷の有効距離がL2-aである。画像の整合性を確保するために、インクジェット印刷される画像の長さとしてL2-aより小さいものを選択すればよい。したがって、定速段階において画像の全体をインクジェット印刷することができる。よって、画像の整合性を確保することができるとともに、全輪転印刷装置の制御モードと同様の制御モードを使用することができる。しかしながら、各々の定速段階において長さaの媒体が無駄にされ、印刷効率も低下する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
上記課題を解決するために、本発明は、従来の間欠輪転印刷装置と同一の長さで画像を印刷するために、デジタルインクジェット印刷を間欠輪転印刷装置に応用し、間欠輪転印刷装置における多色インクジェット印刷を制御するための方法およびシステムを提供する。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置に多色インクジェット印刷を実行させるための制御方法を提供する。本発明の制御方法は、画像形成要素群の各々に対し、それぞれ以下の制御操作を実行する。印刷される現在のページが印刷されるジョブの最初のページであるかを判断し、現在のページが最初のページである場合、ジョブのページの画像の長さから、画像形成要素群と基準との間の距離を減算することにより、現在のページに印刷される画像の長さを計算し、前述の基準は、印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群であり、前述の距離だけ遅延してから、現在のページの、上記計算された長さをその長さとする画像のデータを、ジョブの画像データを格納するデータ格納空間から取得し、取得したデータをデジタルインクジェット印刷装置に送信して印刷を実行させ、現在のページが最初のページではない場合、前のページにまだ印刷されていない、前述の距離をその長さとする画像のデータ、および、現在のページの、上記計算された長さをその長さとする画像のデータを格納空間から取得し、取得したデータをデジタルインクジェット印刷装置に送信して印刷を実行させ、現在のページがジョブの最後のページであるかを判断し、現在のページがジョブの最後のページではない場合、上記ステップを繰返す。
【0011】
それゆえに、本発明は、間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置に多色インクジェット印刷を実行させるための制御システムを提供する。本発明の制御システムは、画像形成要素群をそれぞれ制御するための複数の制御装置を含む。各制御装置は、印刷されるジョブのページの画像の長さおよび制御装置に制御される画像形成要素群と基準との間の距離を格納するためのレジスタスタックを含み、前述の基準は、印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群であり、印刷される現在のページがジョブの最初のページであるかを判断するための判断ユニットと、前述の判断ユニットが現在のページが最初のページであると判断すると、前述の距離を選択し、前述の判断ユニットが現在のページが最初のページではないと判断すると、ゼロを選択するための選択スイッチと、前述のレジスタスタックに格納された画像の長さから前述の選択スイッチの選択結果を減算することにより、現在のページに印刷される画像の長さを取得するための減算器と、以下の方法で、すなわち、前述の選択スイッチの選択結果に対応する初期値からスタートし、計数値がゼロになるまで1つの単位距離だけ遅延する毎に、計数値から1を減らすように、遅延数を数えるための計数器と、計数値がゼロになると、印刷される現在のページの画像のデータをジョブの画像のデータを格納するデータ格納空間から以下の方法で取得し、すなわち、前述の判断ユニットが現在のページが最初のページであると判断すると、現在のページの、前述の減算器の値をその長さとする画像のデータを取得し、前述の判断ユニットが現在のページが最初のページではないと判断すると、前のページのまだ印刷されていない、前述のレジスタスタックに格納された前述の距離をその長さとする画像のデータ、および、現在のページの、前述の減算器の値から前述の距離を減算することにより得られた値をその長さとする画像のデータを取得し、取得したデータを前述のデジタルインクジェット印刷装置に送信して印刷を実行させるためのデータ読取りユニットとを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、デジタル印刷装置を間欠輪転印刷装置に応用するための効果的制御を実現することにより、デジタルインクジェット技術を従来の間欠輪転印刷技術と融合する新たな印刷工程を提供し、また間欠輪転印刷装置そのものの特徴およびその印刷物の移動モードを完璧に融合したため、従来の間欠輪転印刷の印刷効率を維持するとともに、媒体材料の利用率を大きく向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】デジタルインクジェット印刷装置において画像形成要素を実装する方法を示す模式図である。
【図2】デジタルインクジェット印刷装置においてすべての画像形成要素が同時に印刷するときの効果を示す模式図である。
【図3】間欠輪転印刷装置における印刷物の前進段階中の速度曲線図である。
【図4】全輪転印刷装置と同一の制御モードを間欠輪転印刷装置に用いて印刷するときの効果を示す模式図である。
【図5】本発明に係る間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置に多色インクジェット印刷を実行させるための制御方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置に多色インクジェット印刷を実行させるための制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る制御方法により行われた印刷の効果を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
以下、添付の図面および実施形態を参照しながら、本発明を説明する。

【0015】
上記のように、間欠輪転印刷装置が印刷をしているときに、毎回の前進距離がL1+L2+L3であって、そのうち、定速で距離L2を前進する間に印刷を行い、その後距離L1+L3だけ後退する。再び加速され距離L1だけ前進してから印刷を行うときに、印刷物の位置がちょうど前回の印刷の停止位置にある。すなわち、今回印刷される画像がちょうど前回印刷した画像と繋がることができる。本発明の技術思想は、間欠輪転印刷装置のこの特性を利用して、デジタルインクジェット印刷装置を間欠輪転印刷装置とより効果的に融合することにある。

【0016】
図5は、本発明に係る間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置に多色インクジェット印刷を実行させるための制御方法を示すフローチャートである。

【0017】
図5に示すように、まず、ステップS501において、印刷される現在のページが印刷されるジョブの最初のページであるかを判断する。YESの場合、ステップS502を実行し、そうでない場合、ステップS503を実行する。

【0018】
ステップS502において、ジョブのページの画像の長さから、画像形成要素群と印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群との間の距離を減算することにより、現在のページに印刷される画像の長さを計算し、上記距離だけ遅延させてから、現在のページの、計算された長さをその長さとする画像のデータをジョブの画像データを格納するデータ格納空間から取得し、取得したデータをデジタルインクジェット印刷装置に送信して印刷を実行させる。

【0019】
ステップS503において、前のページにまだ印刷されていない、上記距離をその長さとする画像のデータ、および、現在のページの、上記計算された長さをその長さとする画像のデータをデータ格納空間から取得し、取得したデータをデジタルインクジェット印刷装置に送信して印刷を実行させる。

【0020】
最後に、ステップS504において、現在のページがジョブの最後のページであるかを判断する。YESの場合、印刷工程を終了し、そうでない場合、ステップS501に戻る。

【0021】
再び上記の3つの画像形成要素群1、2および3を例にする。画像形成要素群1および3は、紙の移動方向の前方に位置し、同時に印刷を実行する。画像形成要素群2は、画像形成要素群1および3から距離aで離され、画像形成要素群1および3の印刷が開始した後距離aだけ遅延して印刷を開始する。

【0022】
画像形成要素群2に関しては、図5に示されたフローチャートによれば、印刷される現在のページが最初のページである場合、この最初のページに印刷される画像の長さが(L2-a)として計算される。次に、距離aだけ遅延してから、最初のページの、長さ(L2-a)を有する画像のデータが取得される。このとき、印刷される画像の長さは、(L2-a)である。印刷される現在のページが最初のページではない場合、前のページにまだ印刷されていない、長さaを有する画像のデータ、および、現在のページの、長さ(L2-a)を有する画像のデータが取得される。このとき、印刷される画像の長さは、L2である。

【0023】
画像形成要素群1および3に関しては、距離aはゼロである。図5に示されたフローチャートによれば、印刷される画像の長さは、ページにかかわらず、L2である。

【0024】
また、印刷工程において、印刷された画像の長さを計算された長さと比較して現在のページの印刷が完了したかを判断することが可能である。さらに、データ管理を容易にするために、画像のデータを画像形成要素に従ってそれぞれ独立した空間に分けて管理してもよい。すなわち、各画像形成要素群により印刷される画像のデータを異なるデータ格納空間に別々に格納すれば、画像形成要素群のデータ空間が互いに干渉しなくなる。

【0025】
それゆえに、本発明はまた、間欠輪転印刷装置においてデジタルインクジェット印刷装置に多色インクジェット印刷を実行させるための制御システムを提供する。この制御システムは、汎用ハードウェアの形態で上記制御方法を実現することができる。この制御システムにおいて、各画像形成要素群に対応するように制御装置が設計されている。

【0026】
図6に示すように、制御装置は主に、レジスタスタック10と、判断ユニット20と、選択スイッチ30と、減算器40と、計数器50と、データ読取りユニット60とを含む。

【0027】
レジスタスタック10は、印刷するジョブのページの画像の長さおよび制御装置に制御される画像形成要素群と基準との間の距離を格納する。ここでは、印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群が基準として指定される。すなわち、制御装置に制御される画像形成要素群と印刷物の移動方向において最初に印刷を行う画像形成要素群との間の距離が、格納される。

【0028】
判断ユニット20は、印刷される現在のページが最初のページであるかを判断する。判断ユニット20は、計数器と比較器とを含んでもよい。計数器は、印刷されたページ数を数え、その初期値がゼロである。比較器は、計数器の値を1と比較し、計数器の値が1より小さい場合現在のページが最初のページであると判断され、そうでない場合現在のページが最初のページではないと判断される。

【0029】
選択スイッチ30は、判断ユニット20が現在のページが最初のページであると判断すると上記距離を選択し、判断ユニット20が現在のページが最初のページではないと判断するとゼロを選択する。

【0030】
減算器40は、選択スイッチ30の選択結果をレジスタスタック10に格納された画像の長さから減算することにより、現在のページに印刷される画像の長さを取得する。

【0031】
計数器50は、以下の方法で遅延数を数える、すなわち、選択スイッチ30の選択結果に対応する初期値からスタートし、1つの単位距離で遅延する毎に、計数値がゼロになるまで計数値から1を減らすように、遅延数を数える。ここでは、1つの単位距離は、以下のように定義される。すなわち、印刷物の移動方向から見ると、1つのページにおける画像のビットマップデータが多数の直線により構成されると見なされ、各2つの直線の間の距離が1つの単位距離と称される。

【0032】
データ読取りユニット60は、計数器の値がゼロになると、以下の方法でジョブの画像のデータを格納するデータ格納空間から印刷される現在のページの画像のデータを取得し、すなわち、判断ユニット20が現在のページが最初のページであると判断すると、現在のページの、減算器の値をその長さとする画像のデータを取得し、判断ユニット20が現在のページが最初のページではないと判断すると、前のページのまだ印刷されていない、レジスタスタック10に格納された距離をその長さとする画像のデータ、および、現在のページの、減算器の値から上記距離を減算することにより得られた値をその長さとする画像のデータを取得し、取得したデータをデジタルインクジェット印刷装置に送信して印刷を実行させる。

【0033】
また、制御装置は、加算器70と比較器80とをさらに含んでもよい。加算器70は、以下の方法で、すなわち、1つの単位距離のデータが印刷される毎に、加算器の値が1だけ増加されるように、印刷された画像の長さを計算する。比較器80は、加算器の値と減算器の値(すなわち、現在のページに印刷される画像の長さ)とを比較することにより、現在のページの印刷が完了したかを判断する。現在のページの印刷が完了していない場合、比較器80が、加算器の値が減算器の値と等しいと判断するまで、加算器70および比較器80は動作を継続する。現在のページの印刷が完了してもジョブがまだ完了していない場合、レジスタスタック10、判断ユニット20、選択スイッチ30、減算器40、計数器50、データ読取りユニット60、加算器70および比較器80は、上記の操作を繰返して継続し、次のページの印刷を行う。

【0034】
また、制御装置は、印刷されたページ数を数えるための計数器または加算器を含む。この計数器または加算器の値がジョブのページ数と等しくなったときに、すべての印刷工程が終了する。

【0035】
以下、再び上記3つの画像形成要素群1、2および3を例にして説明する。
画像形成要素群2に関しては、その制御装置のレジスタスタック10には、ページの画像長さL2および距離aが格納される。判断ユニット20が現在のページが最初のページであると判断すると、選択スイッチが距離aを選択する。このとき、減算器の値が(L2-a)であるので、最初のページの印刷長さが(L2-a)として得られる。計数器50が遅延数を数える。計数器の値がゼロになると、データ読取りユニット60が、最初のページの、長さが(L2-a)である画像のデータを取得する。判断ユニット20が現在のページが最初のページではないと判断すると、選択スイッチがゼロを選択する。このとき、減算器の値がL2であるので、ページの印刷長さがL2として得られる。計数器50に入力された値がゼロであるため、計数器50が遅延数を数える必要はなく、データ読取りユニット60が前のページのまだ印刷されていない、長さがaである画像のデータ、および現在のページの、長さが(L2-a)である画像のデータを直接取得する。このとき、印刷された画像の長さは、L2である。

【0036】
画像形成要素群1および3に関しては、それらの制御装置のレジスタスタック10には、ページの画像長さL2および距離ゼロが格納される。判断ユニット20が現在のページが最初のページであると判断すると、選択スイッチが距離ゼロを選択する。このとき、減算器の値がL2であるので、最初のページの印刷長さがL2として得られる。計数器50に入力された値がゼロであるため、計数器50が遅延数を数える必要はなく、データ読取りユニット60が最初のページの、長さがL2である画像のデータを直接取得する。判断ユニット20が現在のページが最初のページではないと判断すると、選択スイッチがゼロを選択する。このとき、減算器の値がL2であるので、ページの印刷長さがL2として得られる。計数器50に入力された値がゼロであるため、計数器50が遅延数を数える必要はなく、データ読取りユニット60が最初のページの、長さがL2である画像のデータを直接取得する。

【0037】
図7は、本発明に係る制御方法および制御装置により行われた印刷の効果を示す模式図である。図7に示すように、画像形成要素群1および3に関しては、各ページにおける有効印刷距離がL2であって、画像形成要素群2が距離aだけ遅延してから印刷をスタートし、最初のページにおける有効印刷距離が(L2-a)であって、それ以降のページにおける有効印刷距離がすべてL2である。

【0038】
上記の説明から分かるように、画像形成要素群1および3は、画像形成要素群2の制御装置と同じ制御装置を使用することができるため、他の制御装置をさらに設置する必要がなくなり、開発の困難性が低くなる。さらに、本発明の制御装置は、汎用ハードウェアを用いて実現されるため、リアルタイムであって、安定性が高く、使用が簡単であり、デジタルインクジェット印刷装置を間欠輪転印刷装置に完全に融合させた。新たな工程が追加されるとともに、従来の間欠輪転印刷技術の印刷効率が維持された。さらに、上記制御装置に設置されたレジスタスタックに格納された距離を簡単に変えることができるため、さまざまな大きさの部品に適合する異なる飛び距離に変更することが容易になり、デジタルインクジェット印刷装置の使用範囲が拡大された。

【0039】
上記のように、添付図面および実施形態を参照しながら、本発明を詳細に説明したが、本発明が上記に開示した特定の実施形態に限定されず、明細書により開示された技術案に基づく任意の変更が本発明の保護範囲に含まれていることは、理解すべきである。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6