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明細書 :バック散乱結像用放射線ビームの走査装置及び方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2014-500507 (P2014-500507A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成26年1月9日(2014.1.9)
特許番号 特許第5696226号 (P5696226)
登録日 平成27年2月13日(2015.2.13)
発行日 平成27年4月8日(2015.4.8)
発明の名称または考案の名称 バック散乱結像用放射線ビームの走査装置及び方法
国際特許分類 G01N  23/203       (2006.01)
FI G01N 23/203
請求項の数または発明の数 9
全頁数 11
出願番号 特願2013-545014 (P2013-545014)
出願日 平成23年4月28日(2011.4.28)
国際出願番号 PCT/CN2011/073474
国際公開番号 WO2012/088810
国際公開日 平成24年7月5日(2012.7.5)
優先権出願番号 201010624252.3
優先日 平成22年12月31日(2010.12.31)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成25年6月19日(2013.6.19)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503414751
【氏名又は名称】同方威視技術股▲分▼有限公司
【識別番号】502192546
【氏名又は名称】清華大学
発明者または考案者 【氏名】陳 志強
【氏名】李 元景
【氏名】趙 自然
【氏名】劉 以農
【氏名】呉 万龍
【氏名】張 麗
【氏名】塗 超
【氏名】唐 楽
【氏名】金 頴康
【氏名】曹 碩
【氏名】丁 光偉
個別代理人の代理人 【識別番号】100101454、【弁理士】、【氏名又は名称】山田 卓二
【識別番号】100081422、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 光雄
【識別番号】100132241、【弁理士】、【氏名又は名称】岡部 博史
【識別番号】100113170、【弁理士】、【氏名又は名称】稲葉 和久
審査官 【審査官】比嘉 翔一
参考文献・文献 特表2003-514245(JP,A)
特開平01-147351(JP,A)
特開平05-012424(JP,A)
特開2005-091053(JP,A)
特開平10-185842(JP,A)
調査した分野 G01N 23/00-23/227
G21K 1/00- 3/00
G21K 5/00- 7/00
JSTPlus(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
輻射源と、
それぞれ前記輻射源と被走査体との間に位置する固定遮蔽板及び回転遮蔽体とを備え、
前記固定遮蔽板が前記輻射源に対して固定であり、前記回転遮蔽体が前記固定遮蔽板に対して回転可能であり、
前記固定遮蔽板には、前記輻射源からの放射線ビームが前記固定遮蔽板を透過することを許容する放射線透過領域が設置され、
前記回転遮蔽体には、放射線入射領域及び放射線出射領域がそれぞれ設置され、前記回転遮蔽体が回転して走査する過程において、前記固定遮蔽板の前記放射線透過領域が、前記回転遮蔽体の前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域と連続的に交差して走査コリメート孔を構成する後方散乱結像用放射線ビームの走査装置であって、
前記固定遮蔽板の前記放射線透過領域が直線スロットであり、
前記回転遮蔽体が円柱体であり、前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域がそれぞれ、螺旋線に沿って設置された一連の離散孔であって、
前記回転遮蔽体の回転軸線が、前記輻射源と、前記固定遮蔽板の前記直線スロットとで共同に限定した平面に位置すると共に、
前記回転遮蔽体における前記一連の離散孔の異なる位置の形状及び大きさを制御することにより、前記走査コリメート孔の異なる位置における形状及び大きさを制御して、前記走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビームの形状及び大きさを制御する、
ことを特徴とする後方散乱結像用放射線ビームの走査装置。
【請求項2】
前記固定遮蔽板が前記輻射源と前記回転遮蔽体との間に設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査装置。
【請求項3】
前記回転遮蔽体の回転速度を制御することで放射線ビームの走査速度を制御し、前記回転遮蔽体の回動角度を検出することで放射線ビームの出射方向を取得する制御装置をさらに備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査装置。
【請求項4】
前記回転遮蔽体が、内外に嵌合してセットする複数のスリーブを含み、最外層及び最内層のスリーブがそれぞれ所定の剛性と硬度を有する材料からなり、前記最外層及び最内層のスリーブの間には、放射線遮蔽材料からなる少なくとも1つの中間スリーブが設置される、ことを特徴とする請求項3に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査装置。
【請求項5】
前記複数のスリーブが3つのスリーブであり、最外層及び最内層のスリーブがそれぞれアルミニウム又は鋼材料からなり、前記最外層及び最内層のスリーブの間には、鉛、鉛アンチモン合金又はタングステンからなる1つの中間スリーブが設置される、ことを特徴とする請求項4に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査装置。
【請求項6】
前記離散孔の形状が円形、方形又は楕円形である、ことを特徴とする請求項5に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査装置。
【請求項7】
放射線ビームを放出する輻射源を提供するステップと、
それぞれ前記輻射源と被走査体との間に位置する固定遮蔽板及び回転遮蔽体を設置するステップとを備え、
前記固定遮蔽板が前記輻射源に対して固定であり、前記回転遮蔽体が前記固定遮蔽板に対して回転可能であり、前記固定遮蔽板には、前記輻射源からの放射線ビームが前記固定遮蔽板を透過することを許容する放射線透過領域が設置され、前記回転遮蔽体には、放射線入射領域及び放射線出射領域がそれぞれ設置され、
さらに、前記固定遮蔽板の前記放射線透過領域が、前記回転遮蔽体の前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域と連続的に交差して走査コリメート孔を構成するように、前記回転遮蔽体を回転させるステップを備える、後方散乱結像用放射線ビームの走査方法であって、
前記固定遮蔽板の前記放射線透過領域が直線スロットであり、
前記回転遮蔽体が円柱体であり、前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域がそれぞれ、螺旋線に沿って設置された一連の離散孔であって、
前記回転遮蔽体の回転軸線が、前記輻射源と、前記固定遮蔽板の前記直線スロットとで共同に限定した平面に位置すると共に、
前記回転遮蔽体における前記一連の離散孔の異なる位置の形状及び大きさを制御することにより、前記走査コリメート孔の異なる位置における形状及び大きさを制御して、前記走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビームの形状及び大きさを制御する、
ことを特徴とする後方散乱結像用放射線ビームの走査方法。
【請求項8】
前記固定遮蔽板が前記輻射源と前記回転遮蔽体との間に設置される、ことを特徴とする請求項に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査方法。
【請求項9】
前記回転遮蔽体の回転速度を制御することで放射線ビームの走査速度を制御し、前記回転遮蔽体の回動角度を検出することで放射線ビームの出射方向を取得するステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項に記載の後方散乱結像用放射線ビームの走査方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は原子核技術の応用分野に関し、特に、人体及び物体の非破壊検査装置及び方法に関し、より具体的にはバック散乱結像用放射線ビームの走査装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
非破壊検査及び人体検査の応用には、放射線透過結像及び放射線バック散乱結像という2種の方式がある。バック散乱結像とは、放射線ビームによって物体を走査しながら、被検体から散乱された散乱信号を探知器によって受信し、データ処理時に走査位置と散乱信号とを一々対応させることにより、被検体に対する散乱像を取得することを言う。バック散乱結像システムにおける最も重要な部品は、放射線を、二次元走査を実現できるようにコリメートする飛点走査機構である。
【0003】
従来の1種の飛点走査機構は、マルチコリメート孔を有する回転遮蔽体を、放射線走査扇形面内において回転させて第一次元の走査を実現し、放射線走査扇形面を回転又は平行移動させて第二次元の走査を実現する。第一次元の走査について、放射線は、垂直平面物体において非等速走査を行い、走査線は走査の開始端と末端において加速され、幾何変形の上で、走査光斑を縦方向においてさらに拡大させ、幾何変形のほか、走査速度による縦方向圧縮変形を招来する。第二次元の走査を行うとき、放射線走査扇形面を平行移動させる場合、放射線発生装置、回転遮蔽体を平行移動させる必要があり、機械構造が複雑になる。放射線走査扇形面を回転させる場合、回転遮蔽体の回動慣性質量を克服する必要があり、回転する駆動装置及び回転遮蔽体の軸受にとって大きい負担である。
【0004】
従来の別の飛点走査機構は、放射線源の前方にある固定遮蔽板及び回転遮蔽体からなる。固定遮蔽板は放射線源に対して固定であり、回転遮蔽体は固定遮蔽板に対して回転可能である。固定遮蔽板及び回転遮蔽体には、直線スロット及び螺旋線スロットがそれぞれ設置される。回転遮蔽体が回転して走査する過程において、直線スロットと螺旋線スロットとは連続的に交差して走査コリメート孔を構成する。走査コリメート孔は放射線源に対してずっと予定の形状を保って、走査コリメート孔を透過する放射線ビームの断面形状を不変にする。
【0005】
このような案では、回転遮蔽体に螺旋線スロットが設置されているため、走査コリメート孔の形状及び大きさが制御されやすい。同時に、放射線遮蔽能力を更に改善及び補強する必要がある。
【0006】
また、回転遮蔽体に螺旋線スロットを精確に加工するために、加工プロセスは高く要求されている。
【0007】
さらに、回転遮蔽体が走査過程において回転する必要があるため、機構重量および回動慣性質量の問題を考慮する必要がある。
【0008】
相応的には、上記需要のうちの少なくとも1つを満足できる新規の、改善されたバック散乱結像用放射線ビームの走査装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0009】
上記事情に鑑み、本発明は、従来技術に存在する上記問題及び欠陥のうちの少なくとも1つを解決することを目的とする。
【0010】
相応的には、本発明の1つの目的は、均一の飛点を提供し得る走査コリメート孔の形状及び大きさを有する、改善されたバック散乱結像用放射線ビームの走査装置及び方法を提供することにある。
【0011】
本発明のもう1つの目的は、設備の加工性を改善して設備運転の信頼性を向上させる、改善されたバック散乱結像用放射線ビームの走査装置及び方法を提供することにある。
【0012】
本発明の1つの形態は、輻射源と、それぞれ輻射源と被走査体との間に位置する固定遮蔽板及び回転遮蔽体とを備え、前記固定遮蔽板が輻射源に対して固定であり、前記回転遮蔽体が固定遮蔽板に対して回転可能であり、前記固定遮蔽板には、前記輻射源からの放射線ビームが前記固定遮蔽板を透過することを許容する放射線透過領域が設置され、回転遮蔽体には、放射線入射領域及び放射線出射領域がそれぞれ設置され、回転遮蔽体が回転して走査する過程において、固定遮蔽板の放射線透過領域が、回転遮蔽体の放射線入射領域及び放射線出射領域と連続的に交差して走査コリメート孔を構成するバック散乱結像用放射線ビームの走査装置であって、前記固定遮蔽板の放射線透過領域が直線スロットであり、前記回転遮蔽体が円柱体であり、前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域がそれぞれ、螺旋線に沿って設置された一連の離散孔であることを特徴とする、バック散乱結像用放射線ビームの走査装置を提供する。
【0013】
好ましくは、前記固定遮蔽板は前記輻射源と前記回転遮蔽体との間に設置される。
【0014】
一つの実施形態において、バック散乱結像用放射線ビームの走査装置は、回転遮蔽体の回転速度を制御することで放射線ビームの走査速度を制御し、回転遮蔽体の回動角度を検出することで放射線ビームの出射方向を取得する制御装置をさらに備える。
【0015】
一つの実施形態において、前記回転遮蔽体は、内外に嵌合してセットする複数のスリーブを含み、最外層及び最内層のスリーブはそれぞれ所定の剛性と硬度を有する材料からなり、前記最外層及び最内層のスリーブの間には、放射線遮蔽材料からなる少なくとも1つの中間スリーブが設置される。
【0016】
具体的には、前記複数のスリーブは3つのスリーブであり、最外層及び最内層のスリーブはそれぞれアルミニウム又は鋼材料からなり、前記最外層及び最内層のスリーブの間には、鉛、鉛アンチモン合金又はタングステンからなる1つの中間スリーブが設置される。
【0017】
前記離散孔の形状は円形、方形又は楕円形であってもよい。
【0018】
上記技術案において、回転遮蔽体における一連の離散孔の異なる位置の形状及び大きさを制御することにより、前記走査コリメート孔の異なる位置における形状及び大きさを制御して、前記走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビームの形状及び大きさを制御することができる。
【0019】
好ましくは、前記回転遮蔽体の回転軸線は、前記輻射源と、前記固定遮蔽板の前記直線スロットとで共同に限定した平面に位置する。
【0020】
本発明のもう1つの形態は、放射線ビームを放出する輻射源を提供するステップと、それぞれ輻射源と被走査体との間に位置する固定遮蔽板及び回転遮蔽体を設置するステップとを備え、前記固定遮蔽板が輻射源に対して固定であり、前記回転遮蔽体が固定遮蔽板に対して回転可能であり、前記固定遮蔽板には、前記輻射源からの放射線ビームが前記固定遮蔽板を透過することを許容する放射線透過領域が設置され、回転遮蔽体には、放射線入射領域及び放射線出射領域がそれぞれ設置され、さらに、前記固定遮蔽板の放射線透過領域が、前記回転遮蔽体の放射線入射領域及び放射線出射領域と連続的に交差して走査コリメート孔を構成するように、前記回転遮蔽体を回転させるステップを備える、バック散乱結像用放射線ビームの走査方法であって、前記固定遮蔽板の放射線透過領域が直線スロットであり、前記回転遮蔽体が円柱体であり、前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域がそれぞれ、螺旋線に沿って設置された一連の離散孔であることを特徴とする、バック散乱結像用放射線ビームの走査方法を提供する。
【0021】
好ましくは、このバック散乱結像用放射線ビームの走査方法は、回転遮蔽体の回転速度を制御することで放射線ビームの走査速度を制御し、回転遮蔽体の回動角度を検出することで放射線ビームの出射方向を取得するステップをさらに備える。
【0022】
本発明の上記不特定の実施形態は、少なくとも下記1つ以上の利点及び効果を有する。
【0023】
1. 本発明における新規の「飛点」形成構造を有する走査装置及び方法を提供することにより、バック散乱走査構造を簡素化するとともに、よい遮蔽効果を取得することができる。
【0024】
2. 一つの実施形態において、本発明による走査機構及び方法は、目標物体に対する制御可能な走査を実現し、予定方式に従って目標物体に対するサンプリングを容易に実現することができ、取得するバック散乱像データが設計の要求を満たすことができる。例えば、本発明の走査機構及び方法は、目標物体に対する等速走査を実現し、目標物体に対する均一なサンプリングを容易に実現することができ、取得するバック散乱像には縦方向の圧縮変形がないようにすることができる。
【0025】
3. また、本発明において、放射線走査扇形面を回転させて第二次元走査を行うとき、放射線走査扇形面と回転遮蔽体とが同一平面において回転運動することができるため、放射線走査扇形面を回転させるときに回転遮蔽体の角運動量方向を変えることはない。したがって、回転遮蔽体の回動慣性質量を克服する必要がなく、放射線走査扇形面を回転させることにより第二次元の走査を容易に実現することができる。
【0026】
4. 本発明において、前記放射線入射領域及び前記放射線出射領域はそれぞれ、螺旋線に沿って設置された一連の離散孔である。したがって、離散孔の形状及び大きさを制御することにより、走査コリメート孔の形状及び大きさを効果的に制御して均一な飛点を提供することができる。
【0027】
5. また、従来の生産プロセスの問題を考えた結果、本発明の走査機構は、複数の円筒をセットすることにより、走査機構の重量を軽減したとともに、放射線を遮蔽する問題を解決した。円柱に螺旋ねじりのスロットを加工するという現実的には極めて加工しにくい案の代わりに、円柱に孔あけする方式によって放射線透過領域を形成することにより、設備の加工性を著しく改善した。
【0028】
6. さらに、円柱に螺旋ねじりのスロットを加工する案の替わりに、本案は一連の断続の貫通孔を加工する方法を用いた。走査結果から見ると、最終的に被検体に形成される光斑は、連続的なものから断続的なものに変わり、被検体が受ける輻射量を所定程度に軽減することができる。
【0029】
7. なお、本発明において、輻射源は回転遮蔽体の内部に設置されていない。該走査機構は、量産のX線器に機械的継ぎ口をセットすることで装着され得るものであり、構造がコンパクトである。X線器の遮蔽体を改めて設計する必要がなく、コストを節約した。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一つの実施形態によるバック散乱走査装置の構造模式図である。
【図2】図1におけるバック散乱走査装置を示す断面図である。
【図3】図1におけるバック散乱走査装置の組成及び位置関係を示す分解透視図である。
【図4】図1~3におけるバック散乱走査装置の回転遮蔽体の組成及び構造を示す模式図である。
【図5】図1~3におけるバック散乱走査装置の放射線入射及び出射領域の孔形状を示す拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図1~5を結合しながら、実施例によって本発明の技術案をさらに具体的に説明する。明細書において、同じ又は類似する図面標記は同じ又は類似する部品を示す。下記の図面を参照しながら本発明の実施形態に対する説明は、本発明の全体的な発明構想を説明するものであり、本発明に対する制限ではない。

【0032】
図1~3は、本発明の1種の具体的な実施例によるバック散乱結像用放射線ビームの走査装置を示す。それは、X線器のような輻射源と、それぞれ輻射源13と被走査体(図示せず;例えば図2における左側位置)との間に位置する固定遮蔽板4及び回転遮蔽体1とを備え、固定遮蔽板4が輻射源13に対して固定であり、回転遮蔽体1が固定遮蔽板4に対して回転可能である。さらに、固定遮蔽板4には、輻射源13からの放射線ビームが固定遮蔽板4を透過することを許容する通過領域、例えば図1~3における縦方向スロット5が設置されている。回転遮蔽体1には、例えば図1~5における螺旋線に沿って設置された一連の離散孔32(図示せず)のような放射線入射領域3と、例えば図1~5における螺旋線2に沿って設置された一連の離散孔22(図示せず)のような放射線出射領域2とがそれぞれ設置されている。回転遮蔽体1が回転して走査する過程において、固定遮蔽板4の放射線透過領域5は、回転遮蔽体1の放射線入射領域3及び放射線出射領域2と連続的に交差して走査コリメート孔を構成する。上記実施例において、固定遮蔽板4は輻射源13と回転遮蔽体1との間に設置される。

【0033】
本発明の上記実施例において、放射線発生器は放射線発生器ケース11と、放射線発生器ケース11中に収容される輻射源13とを含む。上記構造において、輻射源13はX線器、γ放射線源又は同位元素放射線源などであってもよい。図1と図3に示すように、1種の具体的な実施例において、放射線発生器ケース11は略長方体箱の形状を呈し、輻射源13からの輻射放射線が放射線発生器ケース11から出射することを許容するコリメートスロット31を有する。輻射源13のターゲット点Pからの放射線ビーム14は、コリメートスロット31を透過して放射線扇形面を形成してから、図1~3における縦方向スロット5のような固定遮蔽板4の透過領域、図1~5における螺旋線に沿って設置された一連の離散孔32のような回転遮蔽体1の放射線入射領域3、及び螺旋線に沿って設置された一連の離散孔22のような放射線出射領域2を透過する。固定遮蔽板4の縦方向スロット5、回転遮蔽体1の離散孔32及び離散孔22の相対位置関係を設置することにより、回転遮蔽体1が回転して走査する過程において、固定遮蔽板4の放射線透過領域5は、回転遮蔽体1の放射線入射領域3中の離散孔32及び放射線出射領域2中の離散孔22と連続的に交差して走査コリメート孔を構成する。言い換えれば、回転遮蔽体1の放射線入射領域3中の離散孔32、放射線出射領域2中の離散孔22、及び固定遮蔽板の縦方向スロット5は共同で放射線コリメート孔を構成する。図5に示すように、前記離散孔32、22の形状は円形、方形又は楕円形であってもよく、円形であることが好ましい。

【0034】
図1~3に示すように、固定遮蔽板4の放射線透過領域5は直線スロットであり、回転遮蔽体1は円柱体であり、放射線入射領域3及び放射線出射領域2はそれぞれ螺旋線に沿って設置された一連の離散孔32及び22である。具体的には、図2に示すように、放射線入射領域3及び放射線出射領域2中の任意の離散孔、例えばAとB点は、回転遮蔽体1の円柱面に沿って等速円周運動しながら、回転遮蔽体1の軸方向に沿って所定の速度分布に従って直線運動することにより、特定の円柱体螺旋線を形成する。1種の具体的な実施例において、放射線入射領域3及び放射線出射領域2の任意の点、例えばAとB点は、回転遮蔽体1の円柱面に沿って等速円周運動しながら、回転遮蔽体1の径方向に沿って等速直線運動することにより、等速円柱体螺旋線を形成することができる。

【0035】
図2に示すように、輻射源13のターゲット点Pと放射線入射領域3のA点を確定した後、輻射源13のターゲット点Pと放射線入射領域3の入射点A点とを結んで形成した放射線ビーム14から、放射線出射領域2の出射点Bを確定し得る。

【0036】
放射線入射領域3と放射線出射領域2とは等速円柱体螺旋線形式に設置される。したがって、回転遮蔽体1が等速回転するとき、放射線コリメート孔の位置が回転遮蔽体1の回動に従って移動し、出射放射線ビーム14もそれに従って移動することにより、走査コリメート孔は直線スロット5に沿って連続的に等速運動する。

【0037】
上記実施例において、放射線入射領域3と放射線出射領域2とは等速円柱体螺旋線形式に設置されるが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、放射線入射領域3と放射線出射領域2とは上記特定の螺旋線形式に設置されることができる。即ち、回転遮蔽体1の円柱面に沿って等速円周運動しながら、回転遮蔽体1の軸方向に沿って所定の速度分布に従って直線運動することにより、特定の円柱体螺旋線を形成する。相応的には、回転遮蔽体1が等速回転するとき、放射線コリメート孔の位置が回転遮蔽体1の回動に従って移動し、出射放射線ビーム14もそれに従って移動することにより、走査コリメート孔は直線スロット5に沿って予定の速度分布に従って移動する。これによって、本発明の走査装置は、目標物体に対する制御可能な走査を実現し、予定方式に従って目標物体に対するサンプリングを容易に実現することができ、取得するバック散乱像データが設計の要求を満たすことができる。したがって、バック散乱結像の品質及び解像度を改善し、バック散乱検出の精度及び効率を向上させ、異なる応用の需要をより良く満足することができる。

【0038】
さらに、該走査装置は、例えば調速モータなどのような、回転遮蔽体1の回転を駆動する駆動装置6を備えることができる。図4に示すように、1種の実施形態において、前記回転遮蔽体1は、内外に嵌合してセットする複数のスリーブを含み、最外層及び最内層のスリーブはそれぞれ所定の剛性と硬度を有する材料からなり、前記最外層及び最内層のスリーブの間には、放射線遮蔽材料からなる少なくとも1つの中間スリーブが設置されている。1種の具体的な実施例において、図4に示すように、それは3つのスリーブ101、102、103(図示せず)を含み、最外層及び最内層のスリーブ101、103はそれぞれアルミニウム又は鋼材料からなり、前記最外層及び最内層のスリーブの間には、鉛、鉛アンチモン合金又はタングステンからなる1つの中間スリーブ102が設置されている。

【0039】
具体的には、上記実施例において、図1に示すように、該装置はさらに、回転遮蔽体1の回転位置を検出するためのロータリーエンコーダ読出装置7と、検出された回転遮蔽体1の回転位置の関連情報を制御装置10に入力するためのエンコーダ読出信号線8とを備えることができる。回転遮蔽体1の回転位置が走査コリメート孔の位置を決めるため、上記設置によって、走査コリメート孔の形成位置を検出することができる。図1に示すように、制御装置10はさらにモータ駆動線9を介して駆動モータ6に接続され、回転遮蔽体の回転をさらに制御することができる。回転遮蔽体の回転速度を制御することで放射線ビームの走査速度を制御し、回転遮蔽体の回動角度を検出することで放射線ビームの出射方向を取得することができる。図2に示すように、1種の実施例において、回転遮蔽体1の回転軸線Lは、輻射源13と、固定遮蔽板4の直線スロット5とで共同に限定した平面に位置することができる。

【0040】
上記技術案において、回転遮蔽体における一連の離散孔32、22の異なる位置の形状及び大きさを制御することにより、前記走査コリメート孔の異なる位置における形状及び大きさを制御して、前記走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビームの形状及び大きさを制御することができる。例えば、回転遮蔽体1の縦方向両端にある放射線入射領域3中の離散孔32、放射線出射領域2中の離散孔22の寸法、例えば直径は、縦方向中心位置にある離散孔よりも小さいことができる。同時に、回転遮蔽体1の縦方向両端にある離散孔32、22により形成された走査コリメート孔は、縦方向中心位置にある走査コリメート孔に対して所定の角度をなす。上記構造により、放射線コリメート孔がずっとターゲット点に向けて障害なく通じるとともに、異なる位置において、走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビームの断面形状が不変であることを保証することができる。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。例えば、回転遮蔽体1の放射線入射領域3中の離散孔32、放射線出射領域2中の離散孔22の異なる位置の形状及び大きさを制御することにより、前記走査コリメート孔の異なる位置における形状及び大きさを制御することができる。相応的には、前記走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビームの形状及び大きさを制御することにより、異なる走査の需要に適応させることができる。

【0041】
図3に示すように、放射線発生器ケース11はさらに、遮蔽スリーブ12を介して固定遮蔽板4に接続して、放射線の遮蔽を確保することができる。上記設置から分かるように、輻射源13は回転遮蔽体1の内部に設置されたものではなく、放射線発生器ケース11の内部に設置されている。該走査機構は、量産のX線器に、機械的継ぎ口としての遮蔽スリーブ12をセットすることで装着され得るものである。したがって、走査装置の構造はコンパクトである。X線器の遮蔽体を改めて設計する必要がなく、コストを節約した。

【0042】
以下、図面を結合しながら本発明による上記バック散乱結像用放射線ビームの走査方法を簡単に説明する。

【0043】
図1~3に示すように、本発明の具体的な実施形態によるバック散乱結像用放射線ビームの走査方法は、放射線ビーム14を放出する輻射源13を提供するステップと、それぞれ輻射源13と被走査体との間に位置する固定遮蔽板4及び回転遮蔽体1を設置するステップとを備える。固定遮蔽板4は輻射源に対して固定であり、回転遮蔽体1は固定遮蔽板4に対して回転可能である。固定遮蔽板4には、輻射源13からの放射線ビーム14が固定遮蔽板4を透過することを許容する放射線透過領域が設置され、回転遮蔽体1には、放射線入射領域3及び放射線出射領域2がそれぞれ設置されている。前記バック散乱結像用放射線ビームの走査方法はさらに、固定遮蔽板4の放射線透過領域5が、回転遮蔽体1の放射線入射領域3及び放射線出射領域2と連続的に交差して走査コリメート孔を構成するように、前記回転遮蔽体1を回転させるステップを備える。前記固定遮蔽板4の放射線透過領域は直線スロット5であり、前記回転遮蔽体1は円柱体であり、前記放射線入射領域3及び前記放射線出射領域2はそれぞれ、螺旋線に沿って設置された一連の離散孔32、22である。

【0044】
上記走査過程において、回転遮蔽体1は等速回転するとき、走査コリメート孔を直線スロット5に沿って連続的に、速度が制御可能に移動させることができる。

【0045】
図1に示すように、走査過程において、制御装置10はロータリーエンコーダ読出装置7、エンコーダ読出信号線8を介して回転遮蔽体1の現在の状態を読み出すことができ、現在の放射線コリメート孔の位置を確定することができる。さらに、走査コリメート孔の位置に対する検出に基づき、放射線ビーム14の出射方向を取得することができる。さらに、走査コリメート孔が輻射源13に対してずっと予定形状を保つように設置されることにより、走査コリメート孔を透過して被検体に出現する放射線ビーム14の断面形状は予定形状を保って、異なる走査操作の要求を満足することができる。

【0046】
全体的な発明構想を示す一部の実施例は説明されたが、当業者であれば理解できるように、全体的な発明構想の原則及び精神に悖らない前提で、これら実施例を変更することができる。本発明の範囲は、請求項及びそれらの同等物によって限定される。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
3
【図5】
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