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明細書 :マルチビット深度の画像装置でFM/AM混在格子点及び格子点形状を制御する方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2009-514274 (P2009-514274A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成21年4月2日(2009.4.2)
特許番号 特許第4499176号 (P4499176)
登録日 平成22年4月23日(2010.4.23)
発行日 平成22年7月7日(2010.7.7)
発明の名称または考案の名称 マルチビット深度の画像装置でFM/AM混在格子点及び格子点形状を制御する方法
国際特許分類 H04N   1/405       (2006.01)
G06T   5/00        (2006.01)
B41J   2/52        (2006.01)
FI H04N 1/40 B
G06T 5/00 200A
B41J 3/00 A
請求項の数または発明の数 10
全頁数 16
出願番号 特願2008-536907 (P2008-536907)
出願日 平成18年4月29日(2006.4.29)
国際出願番号 PCT/CN2006/000857
国際公開番号 WO2007/048290
国際公開日 平成19年5月3日(2007.5.3)
優先権出願番号 200510116636.3
優先日 平成17年10月26日(2005.10.26)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成20年6月19日(2008.6.19)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】507231932
【氏名又は名称】北大方正集▲団▼有限公司
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY FOUNDER GROUP CO., LTD
【識別番号】507230304
【氏名又は名称】北京北大方正▲電▼子有限公司
【氏名又は名称】BEIJING FOUNDER ELECTRONICS CO.,LTD.
【識別番号】500212103
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
発明者または考案者 【氏名】李 海峰
【氏名】▲揚▼ 斌
個別代理人の代理人 【識別番号】100078868、【弁理士】、【氏名又は名称】河野 登夫
【識別番号】100114557、【弁理士】、【氏名又は名称】河野 英仁
審査官 【審査官】松永 隆志
参考文献・文献 中国特許出願公開第1668063(CN,A)
特開2004-172798(JP,A)
調査した分野 H04N 1/405
G06T 5/00
特許請求の範囲 【請求項1】
マルチビット深度の画像装置でのFM-AM 混在ドットの形状を制御する方法において、
ステップ1) 前記画像装置のビット深度n を考慮して間隔[0,255] を2n-1階調に平均的に分割する
[0, R1], (R1, R2], … , (Ri-1, Ri], … (R2n-2, 255]
但し、i は正の整数であり2n-2未満であり、ビット出力のドット・マトリクスの対応する範囲は、
(0, Out1), (Out1, Out2), … , (Outi-1, Outi), … (Out2n-2, 11…1)
であり、Outiはn-ビット深度の2進表示であり、
各階調の中心点の閾値Miは、階調のための閾値比較パラメータとしてサンプリングされる
ステップ2) 間隔[0,255] にn-ビット画像深度での任意の出力確率閾値Liを設定する
ステップ3) デュアルフィードバックの誤差拡散を用いたFM-AM 混在スクリーニング処理に基づき、2n-1階調(Ri-1,Ri) でドットを夫々処理する
ステップ4) 階調(Ri-1,Ri) での混在スクリーニングが達成されたとき、前記誤差拡散を用いた処理結果が蓄積されて得られ、注目ドットの形状を制御するための値ShapeCurと、前記出力確率閾値Liを考慮して、隣接した出力グレーレベルで、動的階調可変出力機構及び動的統計アルゴリズムを用いることによって、出力ドット・マトリクスデータを動的に算出する
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ステップ2)は、
2n-2個の整数L1,L2,…,Li,…,L2n-2をn-ビット画像深度での出力確率閾値として設定すること及び
前記装置の必要条件に基づき確率閾値を調整すること
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ4)は、
ステップ(a) 前記装置の線形出力の特徴を考慮して、ドットの形状を制御するために調整されるべき密度ゾーンを決定する
ステップ(b) 前記装置でのパルス幅を調整するためのパラメータ、密度ゾーンでのドットの既存のランダム形状、及び前記装置の安定性に関する必要条件を考慮して、調整されるべきドットの形状を決定する
ステップ(c) 前記ステップ(b) での調整されるべきドットの決定された形状、及び前記装置の画像の特徴を考慮して、ドットの所望の形状及び不要の形状を夫々決定する
ステップ(d) FM-AM 混在ドットの密度ゾーン及び既存の出力グレーレベル階調を考慮して、隣接した出力グレーレベルでの動的統計アルゴリズムを用いることによって注目ドットの周囲の制御されたドットを設定して、混在ドットの出力範囲パラメータを算出する
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップ(d) での動的統計アルゴリズムは、
ステップi) 注目ドットに先行するドットの出力グレーレベルをa とし、出力グレーレベルa のドットに先行するドットの出力グレーレベルをb とする
ステップii) 注目ドットの上にあるドットの出力グレーレベルをc とし、出力グレーレベルc のドットに先行するドットの出力グレーレベルをd とし、出力グレーレベルc のドットに続くドットの出力グレーレベルをe とする
ステップiii) 出力グレーレベルc のドットの上にあるドットの出力グレーレベルをf とする
ステップiv) 注目ドットの周囲の出力グレーレベルの統計パラメータを以下のように設定する
Sum1=a+c+d Sum2=a+b Sum3=c+f
但し、Sum1は、注目ドットの周囲の2×2マトリックスでの出力グレーレベルの重みが加えられた合計を表し、Sum2は、注目ドットに水平に先行する2ドットの出力グレーレベルの重みが加えられた合計を表し、Sum3は、注目ドットに垂直に先行する2ドットの出力グレーレベルの重みが加えられた合計を表す
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ4)での動的階調可変出力機構は、
前記値ShapeCurを考慮して注目ドットの偽似乱数値Fi以下の式1にて生成し、
生成した偽似乱数値Fi及び前記閾値Liを用いた以下の式2に基づき出力ドット・マトリクスデータを動的に算出する請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
Fi=random(ShapeCur) 式1
但し、偽似乱数関数randomは、コンパイル環境で自動的に生成され、Fi∈[0,255] であ
【数1】
JP0004499176B2_000010t.gif

【請求項6】
出力グレーレベルを動的に制御する以下の2処理が前記ステップ4)で用いられ、前記2処理は、すなわち、動的階調可変出力の処理、及び隣接した出力グレーレベルでの動的統計処理であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ステップ3)は、
ステップ(a) 原画像での注目画素の最後の入力値g"(m,t) に対して閾値比較の操作T を実行し、その後、操作の結果を網点画像のための注目画素の対応する値b(m,t)に変換する
ステップ(b) 画素の値b(m,t)を、注目画素の入力値g'(m,t) と比較して、b(m,t)とg'(m,t) との差を得る、但し、前記差は誤差値e(m,t)であり、前記入力値g'(m,t) は閾値を得るために用いられる
ステップ(c) 誤差値e(m,t)を、拡散フィルタe により予め設定された重み付け分布係数と乗算して、その後、乗算結果を注目画素の周囲の未処理の画素に拡散する、但し、原画像の対応する画素の入力値 g'(m,t) を得るために、注目画素の周囲の未処理の画素への各拡散結果を、原画像の対応する画素の原入力値g(m,t)に加重的に加算する
ステップ(d) 注目画素を囲む対応する未処理の画素に処理結果を夫々拡散し、対応する画素の最後の入力値g"(m,t) を得るために、原画像の対応する画素の原入力値g(m,t)に、拡散された各処理結果を加重的に加算する、但し、処理結果は、拡散フィルタw を用いて注目画素の出力値b(m,t)に乗算操作を実行し、ディザリングアルゴリズムで乗算操作の結果を処理することにより得られ、前記ステップ(d) は前記ステップ(b) 及び(c) と並行して実行される
ステップ(e) 前記ステップ(a)-(d) を、すべての画素の原入力値g(m,t)が処理されるまで繰り返す
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップ(a) は、原画像を走査するとき、双方向走査の処理を用い、ある行が左から右に走査されるとき、続いて次の行は右から左に走査されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記誤差拡散フィルタe は以下に示す拡散原理と重み付け分布モードとを用いることを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
【数2】
JP0004499176B2_000011t.gif
但し、**は注目画素の位置を表わし、他の位置での各算術比は、注目画素に対する拡散重み付け係数を表わし、拡散重み付け係数は[0,1] に属し、以下の式を満たす
2×d1+4×d2+2×d3+2×d4+2×d5∈[0, 1]
【請求項10】
前記拡散フィルタw の拡散モードは以下に示すように設定され、
【数3】
JP0004499176B2_000012t.gif
但し、走査方向は左から右であり、**は注目画素の位置を表わし、他の位置での各パラメータは、注目画素に対する拡散重み付け係数を表わし、パラメータは[0,1] に属し、以下の式を満たす
wsum=(w0+w1+w2+w3)∈[0, 1]
前記ステップ(d) での拡散フィルタw のためのディザリングアルゴリズムは、以下に示す通りであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【数4】
JP0004499176B2_000013t.gif
但し、fRand はディザリングを微調整するためのパラメータであり、R(m,t)は注目ドットを走査するためのランダム値でのパラメータであり、R_MAX はランダムパラメータR(i)の最大値であり、cDither は、ディザリングの振幅を調整するためのパラメータであり、dw0 ~dw3 は、ディザリング後の異なる方向での拡散フィルタw の拡散重み付け係数である
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、画像の複写のためのハードコピーの分野でハーフトーンドットを作成する方法に関し、特にマルチビット深度の画像装置でFM-AM 混在ドットの形状を制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像の複写のためのハードコピーは、一般的にプリンタ、及び改良された印刷及び製版装置のためのスクリーニング及び製版技術に関する。ハードコピーで画像を複写するために用いられるスクリーニング技術は、デジタル画像ハーフトーン技術とも呼ばれる。デジタル画像ハーフトーン技術は、振幅変調(AM)スクリーニングと周波数変調(FM)スクリーニングとを備える。振幅変調スクリーニング技術は、集められたドットの配列ディザリングとも呼ばれ、作成された網点画像の色のついた点が、ドットと呼ばれるカラー領域のクラスタを形成すべく、ペアで幾何学的に集められることを特徴とする。この技術は、原画像のグレーレベルを表わすためにドットのサイズを制御するので、ドットは振幅変調ドットと呼ばれる。
【0003】
先行技術にはFM及びAMスクリーンに基づいた混在スクリーニング技術について、本出願者は、中国特許出願「デュアルフィードバックに基づく誤差拡散を用いた周波数変調スクリーニングのための方法」(2005年9月14日に公開された出願番号No.200510068127.8 )を出願しており、開示された技術は、主にシングルビット又はマルチビット深度の画像装置でドットを生成するための一般的なアルゴリズムに基づいている。実際の装置を用いたドットの出力中では、従来の方法を用いた様々な階調でのドットの形状の再生が、ランダム誤差拡散の理論に絶対的に基づいているので、ある階調でのドットの形状の可制御性を保証するのは困難である。更に、マルチビットのドットの形状について、マルチビット深度の画像装置ではマルチビットのドットのための動的制御出力機構の影響により制御するのは困難であるので、出力マルチビットのドットの形状及び特徴は、階調の増加する均一性等、マルチビットのドットが有すべき特徴を有していない。実際の出力中では、(ドットのサイズの不一致及び全体画像での粒状感等)いくつかの問題が出力画像の質に不利な影響を与える。
【0004】
マルチビット深度の画像装置によって出力されたFM-AM 混在ハーフトーンドットは、AMドットのサイズの特徴を有するので、様々な階調でのドットのサイズの変更は、AMドットと類似している。すなわち、ドットのサイズは階調の増加につれて増大する。低密度ゾーンでは、ドットは独立して、互いに離れている。中密度ゾーンでは、ドットのサイズは増大し、独立したドット及び重なるドットが共存するように、ドットの内のいくつかは互いに重なっている。不均一性は、異なるドットの形状には異なる特徴をもたらし、出力ドットの質に関する一連の問題になるので、2つの密度ゾーンでのドットの特徴に不利な影響を与える。従って、マルチビット混在ドットの質に関して、主な問題は、低密度及び中密度ゾーンでドットの形状の適合性をいかに制御するかである。

【特許文献1】米国特許出願公開第2004/130753号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術の欠点を克服するために、本発明は、マルチビット深度の画像装置でFM-AM 混在ハーフトーンドットの形状を制御する方法を提供する。前記方法は、FM-AM マルチビット混在ドットの従来技術のためのドットの形状の可制御性を保証して、誤差拡散の不均一性によりドットの形状のランダムな変更の問題を解決することができ、マルチビット深度の画像装置で混在ハーフトーンドットの出力効果を有効に達成して、混在ドットの出力の質を改善する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、マルチビット深度の画像装置でFM-AM 混在ハーフトーンドットの形状を制御する方法を提供し、前記方法は、以下を備える。
ステップ1) 装置のビット深度n を考慮して間隔[0,255] を2n-1階調に平均的に分割する
[0, R1], (R1, R2], … , (Ri-1, Ri], … (R2n-2, 255]
但し、ビット出力のドット・マトリクスの対応する範囲は、
(0, Out1), (Out1, Out2), … , (Outi-1, Outi), … (Out2n-2, 11…1)
であり、Outiはn-ビット深度の2進表示であり、
各階調の中心点の閾値Miは、階調のための閾値比較パラメータとしてサンプリングされる
ステップ2) 間隔[0,255] にn-ビット画像深度での任意の出力確率閾値Liを設定する
但し、ステップ2)は以下を含む
2n-2個の整数L1,L2,…,Li,…,L2n-2をn-ビット画像深度での出力確率閾値として設定する
装置の必要条件に基づき確率閾値を調整する
ステップ3) デュアルフィードバックの誤差拡散を用いたFM-AM 混在スクリーニング処理に基づき、2n-1階調(Ri-1,Ri) でドットを夫々処理し、詳細な処理として以下を含む
ステップ(a) 原画像での注目画素の最後の入力値g"(m,t) に対して閾値比較の操作T を実行し、その後、操作の結果を網点画像のための注目画素の対応する値b(m,t)に変換する
但し、ステップ(a) は原画像を走査するとき、双方向走査の処理を用い、ある行が左から右に走査されるとき、続いて次の行は右から左に走査される
ステップ(b) 画素の値b(m,t)を、同一画素の入力値g'(m,t) と比較して、b(m,t)とg'(m,t) との差を得る、但し、差は誤差値e(m,t)であり、入力値g'(m,t) は閾値を得るために用いられる
ステップ(c) 誤差値e(m,t)を、誤差拡散フィルタe により予め設定された重み付け分布係数と乗算して、その後、乗算結果を注目画素の周囲の未処理の画素に拡散する、但し、原画像の対応する画素の入力値 g'(m,t) を得るために、注目画素の周囲の未処理の画素への各拡散結果を、原画像の対応する画素の原入力値g(m,t)に加重的に加算する
但し、誤差拡散フィルタe は以下に示す拡散原理と重み付け分布係数とを用いる
【0007】
【数1】
JP0004499176B2_000002t.gif

【0008】
但し、**は注目画素の位置を表わし、他の位置での各算術比は、注目画素に対する拡散重み付け係数を表わし、拡散重み付け係数は[0,1] に属し、以下の式を満たす
2×d1+4×d2+2×d3+2×d4+2×d5∈[0, 1]
ステップ(d) 注目画素を囲む対応する未処理の画素に処理結果を夫々拡散し、対応する画素の最後の入力値g"(m,t) を得るために、原画像の対応する画素の原入力値g(m,t)に、拡散された各処理結果を加重的に加算する、但し、処理結果は、拡散フィルタw を用いて注目画素の出力値b(m,t)に乗算操作を実行し、ディザリングアルゴリズムで乗算操作の結果を処理することにより得られ、ステップ(d) はステップ(b) 及び(c) と並行して実行される
但し、拡散フィルタw の拡散モードは以下に示すように設定される
【0009】
【数2】
JP0004499176B2_000003t.gif

【0010】
但し、走査方向は左から右であり、**は注目画素の位置を表わし、他の位置での各パラメータは、注目画素に対する拡散重み付け係数を表わし、パラメータは[0,1] に属し、以下の式を満たす
wsum=(w0+w1+w2+w3)∈[0, 1]
ステップ(d) での拡散フィルタw のためのディザリングアルゴリズムは、以下に示す通りである
【0011】
【数3】
JP0004499176B2_000004t.gif

【0012】
但し、fRand はディザリングを微調整するためのパラメータであり、R(m,t)は注目ドットを走査するためのランダム値でのパラメータであり、R_MAX はランダムパラメータR(i)の最大値であり、cDither は、ディザリングの振幅を調整するためのパラメータであり、振幅変調の動作を決定し、dw0 ~dw3 は、ディザリング後の異なる方向での拡散フィルタw の拡散重み付け係数である
ステップ(e) ステップ(a)-(d) を、すべての画素の原入力値g(m,t)が処理されるまで繰り返す
ステップ4) 階調(Ri-1,Ri) での混在スクリーニングが達成されたとき、注目ドットの形状を制御するために上述の誤差拡散処理結果における加算によって蓄積された値ShapeCur、及び前記出力確率閾値Liに基づき、隣接した出力グレーレベルでの動的階調可変出力機構及び動的統計アルゴリズムを用いることによって、出力ドット・マトリクスデータを動的に算出する
但し、ステップ4)での動的階調可変出力機構は以下を含む
前記値ShapeCurに基づき注目ドットの偽似乱数値Fi以下の式1にて生成する
Fi=random(ShapeCur) 式1
但し、偽似乱数関数randomは、コンパイル環境で自動的に生成され、Fi∈[0,255] であり、出力ドット・マトリクスデータは以下の式2に基づき動的に算出される
【0013】
【数4】
JP0004499176B2_000005t.gif

【0014】
但し、ステップ4)は以下を含む。
ステップ(a) 装置の線形出力の特徴を考慮して、ドットの形状を制御するために調整されるべき密度ゾーンを決定する
ステップ(b) 装置でのパルス幅を調整するためのパラメータ、密度ゾーンでのドットの既存のランダム形状、及び装置の安定性に関する必要条件を考慮して、調整されるべきドットの形状を決定する
ステップ(c) ステップ(b) での調整されるべきドットの決定された形状、及び装置の画像の特徴を考慮して、ドットの所望の形状及び不要の形状を夫々決定する
ステップ(d) FM-AM 混在ドットの密度ゾーン及び既存の出力グレーレベル階調を考慮して、隣接した出力グレーレベルでの動的統計アルゴリズムを用いることによって注目ドットの周囲の制御されたドットを設定して、混在ドットの出力範囲パラメータを算出する
但し、ステップ(d) での動的統計アルゴリズムは以下を含む
ステップi) 注目ドットに先行するドットの出力グレーレベルをa とし、出力グレーレベルa のドットに先行するドットの出力グレーレベルをb とする
ステップii) 注目ドットの上にあるドットの出力グレーレベルをc とし、出力グレーレベルc のドットに先行するドットの出力グレーレベルをd とし、出力グレーレベルc のドットに続くドットの出力グレーレベルをe とする
ステップiii) 出力グレーレベルc のドットの上にあるドットの出力グレーレベルをf とする
ステップiv) 注目ドットの周囲の出力グレーレベルの統計パラメータを以下のように設定する
Sum1=a+c+d Sum2=a+b Sum3=c+f
但し、Sum1は、注目ドットの周囲の2×2マトリックスでの出力グレーレベルの重みが加えられた合計を表し、Sum2は、注目ドットに水平に先行する2ドットの出力グレーレベルの重みが加えられた合計を表し、Sum3は、注目ドットに垂直に先行する2ドットの出力グレーレベルの重みが加えられた合計を表す
更に、出力グレーレベルを動的に制御する以下の2処理がステップ4)で用いられるが、この2処理は、すなわち、動的階調可変出力の処理、及び隣接した出力グレーレベルでの動的統計処理である。2つの処理は両方とも不可欠である。
【0015】
本発明は以下の効果を有する。本発明の方法によれば、マルチビットの画像装置の特徴が、デュアルフィードバックに基づく誤差拡散を用いた従来のマルチビットFM-AM 混在スクリーニング方法に基づき、ドットの必要条件を考慮して完全に達成することができる。ドットの制御可能な形状でのFM-AM 混在ハーフトーンスクリーニングの効果が、低解像度で達成することができる。粒状感の問題は、混在ハーフトーンドットの実際の出力中に解決することができ、階調の滑らかさの効果を保証する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を、添付図面及び実施形態を参照して以下に詳細に説明する。
【0017】
デュアルフィードバックの誤差拡散を用いたマルチビット画像深度での公知のFM-AM 混在スクリーニング法に基づき、本発明は、マルチビット深度の画像装置を用いてFM-AM 混在ハーフトーンドットの形状を制御する方法を提供するために、ドットの形状を動的且つ正確に制御するための生成アルゴリズムを用いる。本発明の実施形態を以下に説明する。
【0018】
本実施形態では、2ビットの画像深度(n=2) の出力装置が用いられる。ドットは、装置でパルス幅を調整する公知の技術のために以下の条件を満たす必要がある(白一色は255 と設定され、黒一色は0と設定される)。
【0019】
低密度ゾーン(171-255) では、ドットは互いに重ならず、互いに独立している。従って、シングル画素ドットの出力値は3(つまり2進法では11)とする必要があり、ダブル画素ドットの出力は3と1との任意の組合せとする必要があり、トリプル画素ドット及びマルチ画素(>3)ドットの出力は2個以上の「3」が列又は行で配列されることを回避する必要がある。
【0020】
中密度ゾーン(84-171)では、独立したドット及び重なっているドットが共存する。従って、低密度ゾーンでの必要条件に加えて、同一階調での大部分のドットのサイズの適合性の規則、及び様々な階調でのドットの画素数の段階的な増加の規則には、出力ドットの特徴が2ビットの画像深度でのドットの特徴に近接するように、準拠する必要がある。
【0021】
高密度ゾーン(0-84)では、本実施形態での出力装置が低解像度のレーザープリンタであるので、このゾーンでのドットはプリンタの印刷に関する線形の特徴によって制限されない。このゾーンの出力はマルチビットのドットの本質的な出力規則に準拠する。
【0022】
出力装置の上記の必要条件に基づいて、詳細な実際の解決法を以下に説明する。
【0023】
ステップ1では、間隔[0-255] を(装置のビット深度n が2であり、2n-1=3であるため)3階調に平均的に分割する。
[0, 84], (84, 171] 及び (171, 255]
であり、ビット出力するドット・マトリクスの対応する範囲は、
(11, 10), (10, 01) 及び (01, 00)
である。
本実施形態での実際の出力では、黒一色は0と設定され、白一色は255 と設定される。
3階調の中心点の閾値Mi(M1=42,M2=127 及びM3=212) は、各階調のための閾値比較パラメータとしてサンプリングされる。
【0024】
ステップ2では、間隔[0,255] にn-ビット画像深度での出力確率閾値として(2n-2=2であるため)2個の整数L1=8及びL2=24 を設定する。11、10、01及び00の出力確率は、2ビット混在ドットの出力効果を得るように閾値によって左右される。
【0025】
ステップ3では、デュアルフィードバックの誤差拡散を用いた公知のFM-AM 混在スクリーニング法に基づき、3階調でドットを夫々処理する。詳細な処理を以下に説明する。
【0026】
(a) 原画像を走査し、入力する。閾値比較の操作T が原画像での注目画素の画素値g"(m,t) に対して実行される。操作の結果は、網点画像のための注目画素の対応する値b(m,t)に変換される。
ランダム分布でのドットの走査方向及び周波数によって引き起こされる(一般に「モワレ」と呼ばれる)干渉現象を回避するために、本実施形態は原画素のデータを走査するために双方向走査方法を用いる。
(b) 注目画素の値b(m,t)を、注目画素の入力値g'(m,t) と比較して、差(つまりb(m,t)とg'(m,t) との誤差値e(m,t))を得る。
(c) 誤差値e(m,t)を拡散フィルタe によりある重み付け分布係数と乗算する。その後、乗算結果を注目画素の周囲の未処理の画素に拡散する。対応する画素の入力値g'(m,t) を得るために、注目画素の周囲の未処理の画素への各拡散結果を、原画像の対応する画素の原入力値g(m,t)に加重的に加算する。誤差拡散フィルタは以下に示す拡散原理と重み付け分布係数とを用いる。
【0027】
【数5】
JP0004499176B2_000006t.gif

【0028】
但し、**は注目画素の位置を表わし、他の位置での各算術比は、注目画素に対する拡散重み付け係数を表わす。本実施形態では、係数を以下のように設定する。
d1=1/44, d2=2/44, d3=5/44, d4=4/44, d5=8/44
ステップ(b) 及び(c) は、第1拡散フィードバック操作を達成し、誤差拡散の基本原理を実施する。
(d) このステップはステップ(b) 及び(c) と並行して実行される。処理結果を、注目画素を囲む対応する未処理の画素に夫々拡散し、対応する画素の最後の入力値g"(m,t) を得るために、ステップ(b) 及び(c) での拡散された各処理結果及び誤差拡散の各パラメータを、原画像の対応する画素の原入力値g(m,t)に加重的に加算する、但し、処理結果は、第2拡散フィルタw を用いて注目画素の出力値b(m,t)に対する乗算操作を実行し、ディザリングアルゴリズムで乗算操作の結果を処理することにより得られる。第2拡散フィルタw の拡散モードは以下のように設定される。
【0029】
【数6】
JP0004499176B2_000007t.gif

【0030】
但し、走査方向は左から右であり、**は注目画素の位置を表わし、他の位置での各パラメータは、注目画素に対する拡散重み付け係数を表わす。パラメータは[0,1] に属し、以下の式を満たす。
wsum=(w0+w1+w2+w3)∈[0, 1]
本実施形態でのディザリングアルゴリズムは以下の式を用いる。
【0031】
【数7】
JP0004499176B2_000008t.gif

【0032】
この式では、fRand はディザリングを微調整するためのパラメータであり、R(m,t)は注目ドットを走査するためのランダム値でのパラメータであり、R_MAX はランダムパラメータR(i)の最大値であり、cDither は、ディザリングの振幅を調整するためのパラメータであり、振幅変調の動作を決定し、dw0~dw3 はディザリング後の異なる方向でのフィルタw の拡散重み付け係数である。
このステップ(d) は、第2拡散フィードバック操作を達成し、周波数変調スクリーンの振幅変調特性を実施する。
本実施形態では、係数は以下のように設定される。
w0=w2=0.175, w1=w3=0.025, その結果 wsum=0.4
cDither=0.2
スクリーニングの間、周波数変調ハーフトーンドットのサイズは、wsumを調整することにより変更され、周波数変調ハーフトーンドットの形状はw0~w3の値を調整することにより制御される。
(e) ステップ(a)-(d)を、すべての画素の原入力値g(m,n)が処理されるまで繰り返す。
【0033】
ステップ4では、3階調での混在スクリーニングが達成されたとき、動的階調可変出力機構が、出力確率閾値(L1=8,L2=24)及び、注目ドット(Current Dot)の形状(Shape)を制御するための蓄積された値ShapeCurを考慮して用いられる。このステップのアルゴリズムは、以下の式を用いる(注目ドットの偽似乱数値FiはShapeCurと式1とに基づいて生成される)。
F i =random(ShapeCur) 式1
但し、偽似乱数関数randomは、コンパイル環境で自動的に生成することができる。(Fi∈[0,255])
出力ドット・マトリクスデータは、式2に基づいて動的に算出される。
【数8】
JP0004499176B2_000009t.gif
出力ドット・マトリクスデータは隣接した出力グレーレベルに基づいてドットの形状を制御するために動的に算出される。詳細な処理を以下に示す。
a) ドットの形状を制御するために調整されるべき密度ゾーンを、マルチビット深度の画像装置での安定性及び線形出力の特徴に応じて決定する。
低密度ゾーン(171-255) 及び中密度ゾーン(84-171)が、本実施形態では調整されるべきであると決定される。
b) 調整されるべきドットの形状を、密度ゾーンでのドットの既存のランダム形状及び装置の出力安定性に関する必要条件に加えて、装置でのパルス幅を調整するための技術的なパラメータに応じて決定する。
本実施形態では、調整されるべき低密度ゾーン(171-255) でのドットの形状が図2に示され、調整されるべき中密度ゾーン(84-171)でのドットの形状が図3に示される。
c) ドットの所望の形状及び不要な形状を、ステップb)で決定されたドットの形状及び出力装置の画像の特徴によって夫々決定する。
この実施形態では、低密度ゾーンでのドットの目標形状が図4に示されており、但し、* は調整されるべき出力グレーレベルを表わす。* の値は1又は0に等しいことが必要である。中密度ゾーンでのドットの目標形状が、図5に示される。理想の条件では、2ビットのドットの中心にあるグレーレベルは3に等しい。
d) 最後に、隣接した出力グレーレベルでの動的統計アルゴリズムを用いることにより、マルチビット混在ドットの出力範囲パラメータを、ドットの密度ゾーン及び既存の出力グレーレベル階調を考慮して算定する。ステップ2及び3によって決定された目標形状に応じて、以下の擬似コードが本実施形態でのこのステップを実行するために用いられる。
隣接した出力グレーレベルでの動的統計アルゴリズムでは、制御されたドットを設定するための処理は以下を含む。
i) 注目ドットに先行するドットの出力グレーレベルをa とし、出力グレーレベルa のドットに先行するドットの出力グレーレベルをb とする
ii) 注目ドットの上にあるドットの出力グレーレベルをc とし、出力グレーレベルc のドットに先行するドットの出力グレーレベルをd とし、出力グレーレベルc のドットに続くドットの出力グレーレベルをe とする
iii) 出力グレーレベルc のドットの上にあるドットの出力グレーレベルをf とする
iv) 注目ドットの周囲の出力グレーレベルの統計パラメータを以下に示すように設定する
Sum1=a+c+d Sum2=a+b Sum3=c+f
但し、a,b,c,d,e,f ∈[0,3] (実際、2ビットのドットは4出力階調を有する)。典型的な分布を示す図1は、隣接した出力グレーレベルでの動的統計アルゴリズムの原理を示す図である。
以下の擬似コードは、2ビットのドットの統計アルゴリズムを論理的に実施する方法を示す。
【0034】
IF (入力画素の値 ∈[84, 171]) 中密度ゾーン
{
IF (Sum1==9)
出力グレーレベルの2進範囲は [10, 01] である
ELSE IF (a!=0&&c!=0&&d!=0&& 入力画素の値 ∈[123,171])
出力グレーレベルの2進範囲は [00, 00] である
ELSE IF(Sum3 >=5 && 入力画素の値 ∈[123, 171])
出力グレーレベルの2進範囲は [00, 00] である
ELSE IF(Sum1 <3 && 入力画素の値 ∈[139, 171])
ELSE IF(Sum2 ==6 && 入力画素の値 ∈[123, 171])
出力グレーレベルの2進範囲は [00, 00] である
ELSE IF(Sum1 >=7 && 入力画素の値 ∈[139, 171])
出力グレーレベルの2進範囲は [00, 00] である
ELSE
動的階調可変機構を考慮して出力する
}

IF (入力画素の値 ∈[171, 255]) 低密度ゾーン
{
IF (a==3 | | c==3)
{
IF ( (a==3 && c==3) | |
(a==3 && (c!=3 && c!=0)) | |
(a!=3 && a!=0) && c==3))
出力グレーレベルの2進範囲は [00, 00] である
ELSE
出力グレーレベルの2進範囲は [01, 00] である
}
ELSE IF (((a!=3 && a!=0) && (c!=3 && c!=0)) | |
(c!=3 && c!=0 && d==0 && e==0) | |
a!=3 && a!=0 && b== 3)
出力グレーレベルの2進範囲は [00, 00] である
ELSE
出力グレーレベルの2進範囲は [11, 00] である
}
【0035】
2ビットの画像深度の装置を用いて、2ビットFM-AM 混在スクリーニングが、本実施形態での上記のステップを実行することにより達成することができる。図6は、2ビットFM-AM 混在スクリーニングの効果の、従来の2ビット混在スクリーニングとの比較を示す。図6では、第1行でのパターンは調整前の例を示し、第2行でのパターンは調整後の例を示す。
【0036】
本発明は上述された実施形態に制限されない。本発明での技術的解決法に従って当業者によって得られた他の実施形態は、本発明の技術改良の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】隣接した出力グレーレベルでの動的統計アルゴリズムの原理を示す図である。
【図2】調整前の低密度ゾーンでのドットの形状を示す概略図である。
【図3】調整前の中密度ゾーンでのドットの形状を示す概略図である。
【図4】調整後の低密度ゾーンでのドットの形状を示す概略図である。
【図5】調整後の中密度ゾーンでのドットの形状を示す概略図である。
【図6】ドットの出力効果の差異を示す図である。
図面
【図2】
0
【図4】
1
【図6】
2
【図1】
3
【図3】
4
【図5】
5