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明細書 :画像処理装置および画像処理方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5273869号 (P5273869)
公開番号 特開2010-171959 (P2010-171959A)
登録日 平成25年5月24日(2013.5.24)
発行日 平成25年8月28日(2013.8.28)
公開日 平成22年8月5日(2010.8.5)
発明の名称または考案の名称 画像処理装置および画像処理方法
国際特許分類 H04N   1/409       (2006.01)
G06T   5/20        (2006.01)
FI H04N 1/40 101D
G06T 5/20 A
請求項の数または発明の数 4
全頁数 9
出願番号 特願2009-291126 (P2009-291126)
出願日 平成21年12月22日(2009.12.22)
優先権出願番号 200810240534.6
優先日 平成20年12月23日(2008.12.23)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成23年12月22日(2011.12.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
【識別番号】509352679
【氏名又は名称】方正国際軟件(北京)有限公司
【識別番号】500212103
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称】PEKING UNIVERSITY
発明者または考案者 【氏名】六尾 敏明
【氏名】リー ピンリ
【氏名】ユエン モンヨウ
【氏名】ワン ゾンユ
個別代理人の代理人 【識別番号】000006150、【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
審査官 【審査官】秦野 孝一郎
参考文献・文献 特開2006-262145(JP,A)
特開2006-262204(JP,A)
特開平11-331602(JP,A)
調査した分野 H04N 1/409
G06T 5/20
特許請求の範囲 【請求項1】
原画像データに対して、N行×N列(Nは3以上の奇数)のエッジ検出フィルタを適用さ
せる演算を行うことにより、前記原画像データにおけるエッジ位置および前記エッジ位置におけるエッジ方向を検出するエッジ検出手段と、
前記エッジ検出フィルタの中心に位置する注目画素を通り前記エッジ方向に垂直なエッジ基準線と、前記エッジ位置の各画素との距離の平均値を、前記エッジ方向毎に算出する距離算出手段と、
前記距離算出手段により算出された前記距離の平均値に基づき、前記注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を行う判定手段と
を備え
前記判定手段は、前記エッジ方向毎に算出された前記距離の平均値のうち全前記エッジ方向に関して最小の値を所定の閾値と比較することにより、前記判定を行う
画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記距離算出手段は、前記画素と前記エッジ基準線との位置関係に応じて前記距離に正または負の符号を付与する
画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像処理装置であって、
前記判定手段により前記注目画素がエッジ上にあると判定された場合に前記注目画素に基づき平滑化処理を行う平滑化手段
を更に備える画像処理装置。
【請求項4】
原画像データに対して、N行×N列(Nは3以上の奇数)のエッジ検出フィルタを適用さ
せる演算を行うことにより、前記原画像データにおけるエッジ位置および前記エッジ位置におけるエッジ方向を検出するエッジ検出ステップと、
前記エッジ検出フィルタの中心に位置する注目画素を通り前記エッジ方向に垂直なエッジ基準線と、前記エッジ位置の各画素との距離の平均値を、前記エッジ方向毎に算出する距離算出ステップと、
前記距離算出ステップにより算出された前記距離の平均値に基づき、前記注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を行う判定ステップと
を備え、
前記判定ステップは、前記エッジ方向毎に算出された前記距離の平均値のうち全前記エッジ方向に関して最小の値を所定の閾値と比較することにより、前記判定を行うステップを備える画像処理方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置および画像処理方法に係り、特に注目画素がエッジ上に位置しているか否かを判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
原画像を二値化して印刷するプリンタなどの装置は、印刷する前に、原画像にスクリーニング処理を施す必要がある。スクリーニング処理された後のスクリーニング画像は、連続階調画像からなる原画像と比較すると、離散的なので、直接にスクリーニング画像を処理するのはかなり難しい。従って、従来は、スクリーニング画像を処理する前に、まずスクリーニング画像のエッジ強度(およびエッジ方向)を確認してから処理していた。
例えば特許文献1には、スクリーニング画像において、エッジを検出し、検出されたエッジに対して平滑化処理を行う例が開示されている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】中国特許出願公開第1310430号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、画像処理においては、行列形式のフィルタが用いられるが、従来の技術においては、フィルタの中心に位置する注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を容易かつ正確に行うという点において、課題が残されていた。
【0005】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を容易かつ正確に行うことができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像処理装置は、原画像データに対して、N行×N列(Nは3以上の奇数)の
エッジ検出フィルタを適用させる演算を行うことにより、前記原画像データにおけるエッジ位置および前記エッジ位置におけるエッジ方向を検出するエッジ検出手段と、 前記エッジ検出フィルタの中心に位置する注目画素を通り前記エッジ方向に垂直なエッジ基準線と、前記エッジ位置の各画素との距離の平均値を、前記エッジ方向毎に算出する距離算出手段と、前記距離算出手段により算出された前記距離の平均値に基づき、前記注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を行う判定手段とを備え、前記判定手段は、前記エッジ方向毎に算出された前記距離の平均値のうち全前記エッジ方向に関して最小の値を所定の閾値と比較することにより、前記判定を行う
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る画像処理装置は、注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を容易かつ正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明に係る画像処理装置100を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明に係る画像処理装置100のエッジ検出手段110によるエッジ位置およびエッジ方向の検出を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明に係る画像処理装置100により検出されるエッジ方向を示す模式図である。
【図4】図4は、本発明に係る画像処理装置100のエッジ検出手段110により検出されたエッジ位置およびエッジ方向を示す模式図である。
【図5】図5は、本発明に係る画像処理装置100により検出される有効画素のエッジ方向を示す模式図である。
【図6】図6は、本発明に係る画像処理装置100により検出される有効画素のエッジ方向を示す模式図である。
【図7】図7は、本発明に係る画像処理装置100の距離算出手段120により算出される、エッジ基準線と各有効画素との距離を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明に係る画像処理装置100を示すブロック図である。

【0010】
図1に示されるように、画像処理装置100は、エッジ検出手段110と距離算出手段120と判定手段130と平滑化手段140とを少なくとも備えている。画像処理装置100に入力された原稿画像は、エッジ検出手段110へ入力される。

【0011】
エッジ検出手段110は、公知の手法を用いて、N行×N列(Nは3以上の奇数)のエッジ検出フィルタを適用させる演算を行うことにより、入力された原稿画像に関して、エッジ位置およびエッジ方向を検出する。
図2は、エッジ検出手段110によるエッジ位置およびエッジ方向の検出を示す模式図である。図2(a)に示されるように、白色(高輝度)領域と黒色(低輝度)領域とが隣接するような画像においては、図2(b)に示されるように、その境界線が、輝度が急激に変化する位置すなわちエッジ位置として検出され、この境界線を横切って高輝度領域から低輝度領域へ向かう方向がエッジ方向として検出されることとなる。なお、エッジ方向は、例えば図3に示されるように、360°を16分割した方向にそれぞれ対応する0~15の各値により表される。以下、5行×5列のフィルタ行列を用いた場合を例にとり、フィルタ中央に位置する注目画素がエッジ上にあるか否かを検出する手順を説明する。
図4は、図2(a)の画像に対してエッジ検出手段110により検出されたエッジ位置およびエッジ方向を示す図である。図4(a)に示されるように、図2(a)におけるエッジ位置は、図2(b)の境界線に対応する画素を1とし(有効画素)、それ以外の画素を0とする5行×5列の行列として検出される。また、図4(b)に示されるように、図2(a)におけるエッジ方向は、方向5~8すなわち紙面(右)上から(左)下へ向かう方向が検出されている。

【0012】
次に、図5に示されるように、エッジ検出手段110は、図4(b)のように検出されたエッジ方向のうち、図4(a)においてエッジ位置が1と検出された有効画素に対応するエッジ方向のみを有効エッジ方向として採用する。

【0013】
次に、図6に示されるように、エッジ検出手段110は、図5の有効エッジ方向を、その値毎に別々の行列として分離する。図5においては、有効エッジ方向として6および8のみが採用されているので、6に対応する行列(図6(a))および8(図6(b))に対応する行列として分離される。

【0014】
次に、図7に示されるように、距離算出手段120は、フィルタの中央に位置する注目画素を通り各エッジ方向に垂直なエッジ基準線(点線)と各有効画素との距離の(絶対値の)平均値を算出する。なお、この距離は、有効画素とエッジ基準線との位置関係に基づき、正または負の符号が付与される。具体的には、有効画素が、エッジ基準線に対して、(左)下すなわち低輝度側に位置している場合には正の符号が、(右)上すなわち高輝度側に位置している場合には負の符号が付与される。また、この距離(の絶対値)は、概ね画素数を単位とするものであれば、どのように定めてもよい。

【0015】
すなわち、有効エッジ方向が6に対応する行列(図7(a))においては、5個の有効画素のうち、4個の有効画素がエッジ基準線上すなわち距離が0であり、1個の有効画素が(右)上方向に0.7離れている(この場合、距離は負の符号を有し、-0.7となる)。よって、距離の平均値は、|0+0+0+0+(-0.7)|/5=0.14となる。

【0016】
また、有効エッジ方向が8に対応する行列(図7(b))においては、1個の有効画素が上方向に1離れている(この場合、距離は負の符号を有し、-1となる)。よって、距離の平均値は、|-1|=1となる。

【0017】
次に、判定手段130は、全エッジ方向について算出された距離の平均値のうち最小の値を、所定の閾値と比較することにより、注目画素がエッジ上であるか否かを判定するとともに、注目画素がエッジ上であった場合のエッジ方向を決定する。例えば閾値を0.5とすると、図7の例では、距離の平均値のうち最小の値は、有効エッジ方向が6(図7(a))に対応する0.14であり、この値は閾値の0.5より小さい。従って、判定手段130は、注目画素がエッジ上であると判定するとともに、そのエッジ方向が6であると判定する。

【0018】
次に、平滑化手段140は、エッジ上にあると判定された注目画素に基づき、公知の手法を用いて、平滑化処理を行う。

【0019】
以下、同様に、画像処理装置100は、上記の手順を、フィルタを移動させながら(すなわち注目画素を移動させながら)繰り返す。

【0020】
このように、本発明に係る画像処理装置100は、エッジ基準線と、エッジ位置の各画素との距離の平均値とに基づき、注目画素がエッジ上に位置しているか否かの判定を行う。従って、判定を容易かつ正確に行うことができる。

【0021】
また、画素とエッジ基準線との位置関係に応じて距離に正または負の符号を付与することにより、注目画素がエッジ上に位置している場合のみならず、エッジ内側に位置している場合やエッジ外側に位置している場合についても判定を行うことができる。
【符号の説明】
【0022】
100 画像処理装置
110 エッジ検出手段
120 距離算出手段
130 判定手段
140 平滑化手段
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6