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明細書 :人眼自己波面補償光学の視知覚の学習訓練器具

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5248563号 (P5248563)
公開番号 特開2011-125681 (P2011-125681A)
登録日 平成25年4月19日(2013.4.19)
発行日 平成25年7月31日(2013.7.31)
公開日 平成23年6月30日(2011.6.30)
発明の名称または考案の名称 人眼自己波面補償光学の視知覚の学習訓練器具
国際特許分類 A61H   5/00        (2006.01)
A61B   3/10        (2006.01)
FI A61H 5/00 Z
A61B 3/10 N
請求項の数または発明の数 5
全頁数 9
出願番号 特願2010-190413 (P2010-190413)
出願日 平成22年8月27日(2010.8.27)
優先権出願番号 200910262470.4
優先日 平成21年12月18日(2009.12.18)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審判番号 不服 2012-026085(P2012-026085/J1)
審査請求日 平成22年8月27日(2010.8.27)
審判請求日 平成24年12月28日(2012.12.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】510232360
【氏名又は名称】中国科学院光電技術研究所
【識別番号】505383316
【氏名又は名称】中国科学技▲術▼大学
発明者または考案者 【氏名】張雨東
【氏名】周逸峰
【氏名】戴雲
【氏名】饒学軍
【氏名】趙豪欣
個別代理人の代理人 【識別番号】110001508、【氏名又は名称】特許業務法人 津国
【識別番号】100078662、【弁理士】、【氏名又は名称】津国 肇
【識別番号】100131808、【弁理士】、【氏名又は名称】柳橋 泰雄
【識別番号】100119079、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 佐保子
【識別番号】100135873、【弁理士】、【氏名又は名称】小澤 圭子
【識別番号】100116528、【弁理士】、【氏名又は名称】三宅 俊男
【識別番号】100122736、【弁理士】、【氏名又は名称】小國 泰弘
【識別番号】100122747、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 洋子
【識別番号】100132540、【弁理士】、【氏名又は名称】生川 芳徳
【識別番号】100146031、【弁理士】、【氏名又は名称】柴田 明夫
参考文献・文献 国際公開第2009/000902(WO,A2)
特開2006-116112(JP,A)
特表2008-503271(JP,A)
特開2007-97673(JP,A)
調査した分野 A61H 5/00
特許請求の範囲 【請求項1】
近赤外基準光源、ウェーブフロント矯正器及びウェーブフロントセンサーを含み、被検者の人眼波面収差を測定して得るための人眼波面収差の測定サブシステムと、
制御装置及び前記ウェーブフロント矯正器を含み、測定して得られた被検者の人眼波面収差に基づいて前記ウェーブフロント矯正器を駆動制御して、被検者の人眼波面収差を矯正するための人眼波面収差の矯正サブシステムと、
ビデオ処理回路、視標表示装置及び前記ウェーブフロント矯正器を含み、前記ビデオ処理回路により異なる空間周波数、異なるコントラストを有する視標を処理し、前記視標表示装置に表示させ、駆動制御された前記ウェーブフロント矯正器を介して被検者に表示して、人眼のコントラスト閾値の測定及び視知覚の学習訓練を行うための視知覚の学習訓練サブシステムとを備える、人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具。
【請求項2】
前記ウェーブフロント矯正器は、可変形反射鏡、液晶ウェーブフロント矯正器、マイクロ加工薄膜可変形鏡、MEMS可変形鏡、バイモルフ可変形鏡、液体可変形鏡からいずれか一つ選ばれたものであることを特徴とする請求項に記載の人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具。
【請求項3】
前記ウェーブフロントセンサーがマイクロレンズアレイに基づくハルトマンウェーブフロントセンサー、マイクロプリズムアレイに基づくハルトマンウェーブフロントセンサー、曲率ウェーブフロントセンサー、ピラミッドウェーブフロントセンサーからいずれか一つ選ばれたものであることを特徴とする請求項に記載の人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具。
【請求項4】
前記視標表示装置は、CRTディスプレイ、商用オーバーヘッドプロジェクタ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイからいずれか一つ選ばれたものであることを特徴とする請求項に記載の人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具。
【請求項5】
前記ビデオ処理回路は、一般ビデオ出力中のRチャネルとBチャネルとを組合せて、14ビット以上のグレイ・スケールを実現するものであることを特徴とする請求項に記載の人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、人眼収差の矯正、視機能測定(コントラスト閾値測定を含むがそれに限らない)、視知覚学習訓練などの多機能を備え、波面補償光学系により人眼収差を矯正し、精細な視覚刺激を受けることができ、この状況では、極限状態での人眼の識別能力を測定できるとともに、人眼に対して視知覚訓練を施すことにより視知覚の学習訓練効果及び人眼の視機能を有効的に向上させることができる、人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練方法及び学習訓練器具に関する。
【背景技術】
【0002】
人類の視力発育は次第に成熟する過程である。眼球の発育は、人が生まれた時に概ね完成する。しかし、解剖学から見ても、生理機能から見ても、発育が完全になったとは言えない。発育は生まれてから相当の時間をかけて続いている。視力が正常に発育するためには、2つの要件を満たさなければならず、1つは生まれた後の自然な成長、発育過程であり、もう1つは外界からの視覚刺激である。視力発育に最も重要な期間中(0~7歳)において、目を覆うことが長く続けば、外界から物の映像による正常な視覚刺激を受けられないため、視力が正常に発育することができなくなり、低視力の状態にとどまる。
【0003】
眼球の機能は視力に影響を与える重要な要素である。眼球の光学特性は完璧ではなく、その性能は瞳孔の回折、角膜及び水晶体の収差、房水の散乱などの多種の要因により影響されている(R.Williams, D.,&Hofer,H..Formation and Acquisition of the Retinal Image. In:J.S.W.Leo M.Chalupa (Ed.) The Visual Neurosciences, the MIT Press, Cambridge, Massachusetts, London, England, 2003)。
【0004】
一般的に言えば、房水の散乱は無視してもよい。瞳孔が大きい場合は、収差が大きいが、回折が小さい。一方、瞳孔が小さい場合は、収差が小さいが、回折が大きい。人眼収差は低次収差及び高次収差に分かれており、低次収差は矯正しやすく、高次収差の矯正は比較的に困難である。
【0005】
最近、波面補償光学(Adaptive Optics)の技術を視覚科学の研究に応用し、高次収差と人の正常な視力との関係、及び空間視力の極限を探求している研究者が沢山いる(Geun-Young Yoon and David R.Williams, Visual Performance after correcting the monochromatic and chromatic aberrations of the eye, J. Opt. Soc. Am. A/Vol.19,No.2)。しかし、視覚システムのすべての収差(低次収差と高次収差)が矯正された後、超視力が実現できるか否かについて、まだ一致した結論が得られていない(Marcos, S., Sawides, L., Gambra, E., & Dorronsoro,C.,Influence of adaptive-optics ocular aberration correction on visual acuity at different Luminances and contrast polarities. 8:1-12, 2008)。
【0006】
視覚システムの機能が正常に発育するためには視覚経験の関与が必要である(Chiu,C.,&Weliky,M., The Role of Neural Activity in the Development of Orientation Selectivity. In:J.S.W.Leo M.Chalupa (Ed.) The Visual Neurosciences, The MitPress, Cambridge, Massachusetts, London, England,2003)。精細な視力の発育のために、視覚神経系の精細な発育が必要であり、当該発育は眼球の光学系により網膜に形成された映像の鮮明さによって決められる。人眼の高次収差と回折との共同作用で、網膜に十分に鮮明な映像が形成できず、この映像の鮮明さに制限されているため、視覚神経系の識別できるカットオフ空間周波数は、眼球が網膜に形成できる映像の最高空間周波数を超えない。
【0007】
視知覚学習は、学習の後に、特定の映像に対する成人神経システムの識別能力が大いに向上すること、即ち成人神経システムの可塑性を反映している。既に行われた沢山の心理学テストによれば、成人は学習を通して、多種の視知覚の任務を達成する成功率及び速度が大いに向上できることが明らかになった(Zhou YF, Huang CB, Xu PJ, Tao LM, Qiu ZP, Li XR and Lu ZL, Perceptual Learning Improves Contrast Sensitivity and Visual Acuity in Adults with Anisometropic Amblyopia. Vision Research, 46(5):739-750, 2006)。しかし、従来の視知覚学習は、通常、レンズを用いて人眼の低次収差を矯正するものであり、人眼の高次収差と回折の共同作用で、網膜に十分に鮮明な映像が形成できず、この映像の鮮明さにリミットがあるため、単純な視知覚学習による人眼の視機能の改善幅は制限されている。
【0008】
視覚神経系の可塑性に鑑み、本発明では、波面補償光学の収差矯正技術と視知覚の学習訓練とを組合せ、波面補償光学技術により人眼収差を矯正した後、網膜上に形成される映像の質を大きく向上させることができ、このような精細な視覚の刺激で、視知覚の学習訓練を行い、視覚神経系の識別能力を向上させることで、視知覚の学習訓練の効果及び人眼の視機能を有効的に上げることを提案している。
【発明の概要】
【0009】
本発明で解決しようとする課題は、人眼収差の矯正、視機能測定(コントラスト閾値の測定を含むがそれに限らない)、視知覚の学習訓練などの多機能を備え、波面補償光学系により人眼収差を矯正し、精細な視覚刺激を受けることができ、この状況では、極限状態での人眼の識別能力を測定できるとともに、人眼に対して視知覚の学習訓練を施すことにより、視知覚の学習訓練効果及び人眼の視機能を有効的に向上させることができる、人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練方法及学習訓練器具を提供することである。
【0010】
本発明の第1の実施態様によれば、近赤外基準光源、ウェーブフロント矯正器及びウェーブフロントセンサーで測定し被検者の人眼波面収差を得るための人眼波面収差の測定ステップと、測定で得られた被検者の人眼波面収差に基づいてウェーブフロント矯正器を駆動制御し、被検者の人眼波面収差を矯正するための人眼波面収差の矯正ステップと、異なる空間周波数、異なるコントラストを有する視標をビデオ処理回路により処理した後に、視標表示装置に表示させ、駆動制御されたウェーブフロント矯正器を介して被検者に表示し、人眼の視機能の測定及び視知覚の学習訓練を行うための視知覚の学習訓練ステップとを備える、人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練方法が提供されている。
【0011】
人眼の視機能の測定は人眼コントラスト閾値の測定であることは好ましい。心理物理学の方法における調節法を用いて、被検者の回答に基づいて、リアルタイムで刺激の難易度を調節する。すなわち、被検者の回答が連続して正解する回数が第1の所定回数となると、次に表示される視標のコントラストを下げる。一方、被検者の回答が連続して誤る回数が第2の所定回数となると、次に表示される視標のコントラストを上げる。上述の調節法により、テスト全体における被検者の正確度を一定のレベルにすることにより、被検者の人眼のコントラスト閾値を得ることができ、そして、被検者の人眼のコントラスト閾値を逆数にすれば、人眼のコントラスト感度を得る。
【0012】
さらに好ましくは、前記視知覚の学習訓練ステップにおいて、異なる空間周波数を有する光格子について、被検者の人眼コントラスト閾値をそれぞれ測定する。異なる空間周波数における被検者の人眼コントラスト閾値の変化によって、所定の人眼コントラスト閾値の対応する空間周波数を選択する。選択された空間周波数の光格子を利用して、視知覚の学習訓練を行う。
【0013】
或いは、前記視知覚の学習訓練ステップにおいて、前回の学習訓練後に測定して得られた空間周波数を選択する。選択された空間周波数の光格子を利用して、視知覚の学習訓練を行う。
【0014】
本発明の第2の実施態様によれば、近赤外基準光源、ウェーブフロント矯正器及びウェーブフロントセンサーを含み、被検者の人眼波面収差を測定して得るための人眼波面収差の測定サブシステムと、制御装置及び前記ウェーブフロント矯正器を含み、測定して得られた被検者の人眼波面収差に基づいて前記ウェーブフロント矯正器を駆動制御し、被検者の人眼波面収差を矯正するための人眼波面収差の矯正サブシステムと、ビデオ処理回路、視標表示装置及び前記ウェーブフロント矯正器を含み、前記ビデオ処理回路により異なる空間周波数、異なるコントラストを有する視標を処理し、前記視標表示装置に表示させ、駆動制御された前記ウェーブフロント矯正器を介して被検者に表示し、人眼の視機能の測定及び視知覚の学習訓練を行うための視知覚の学習訓練サブシステムとを備える、人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具が提供されている。
【0015】
前記ウェーブフロント矯正器は、可変形反射鏡、液晶ウェーブフロント矯正器、マイクロ加工薄膜可変形鏡、MEMS可変形鏡、バイモルフ可変形鏡、液体可変形鏡から選ばれたものであることは好ましい。
【0016】
前記ウェーブフロントセンサーがマイクロレンズアレイに基づくハルトマンウェーブフロントセンサー、マイクロプリズムアレイに基づくハルトマンウェーブフロントセンサー、曲率ウェーブフロントセンサー、ピラミッドウェーブフロントセンサーから選ばれたものであることは好ましい。
【0017】
前記視標表示装置は、CRTディスプレイ、商用オーバーヘッドプロジェクタ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイから選ばれたものであることは好ましい。
【0018】
前記ビデオ処理回路は、一般ビデオ出力中のRチャネルとBチャネルとを組合せて、14ビット以上のグレイ・スケールを実現するものであることは好ましい。
【0019】
従来技術に比べて、波面補償光学の技術を視知覚の学習訓練に応用したのは本発明が初めてである。当該システムは、人眼収差の矯正、視機能測定(コントラスト閾値の測定を含むがそれに限らない)、視知覚の学習訓練などの多機能を備える。従来の視知覚の学習訓練と比較して、当該システムによれば、波面補償光学系により人眼収差を矯正し、精細な視覚刺激を受け、この状況では、極限状態での人眼の識別能力を測定できるとともに、人眼に対して視知覚の訓練を施すことにより、視知覚の学習訓練効果及び人眼の視機能を有効的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の上述の又はその他の目的、特徴及び長所をより明確にするために、以下の図面を用いて本発明の好ましい実施例について説明する。
【図1】図1は本発明の組成構造の原理を説明するブロック図である。
【図2】図2は本発明の視知覚の学習訓練を示す図である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実現する過程を明瞭かつ詳細に説明するために、次に本発明に係る具体的な実施例を例示する。図面を参照しながら本発明の好ましい実施例を詳しく説明するが、本発明の理解にずれが生じることがないように、本発明にとって不必要な詳細及び機能を省略する。
【0022】
図1は本発明の組成構造の原理を説明するブロック図である。
【0023】
図1に示すように、本発明に係る人眼波面補償光学の視知覚の学習訓練器具は、近赤外基準光源1、コリメーティングレンズ2、第1の反射鏡3、第1のビームスプリッター4、ビームマッチングアフォーカルシステム6、ウェーブフロント矯正器7、ビームマッチングアフォーカルシステム8、第2の反射鏡9、第2のビームスプリッター10、ウェーブフロントセンサー11、コンピュータ12、高電圧アンプ13、第3の反射鏡14、映像形成光学系15、視標表示装置16及びビデオ処理回路17からなる。人眼は図中符号5で表されている。
【0024】
本発明に係る人眼用波面補償光学の視知覚の学習訓練方法は、人眼波面収差の測定段階、人眼波面収差の矯正段階、視知覚の学習訓練段階という3つの段階を含む。
【0025】
人眼波面収差の測定段階において、近赤外基準光源1から発される光は、コリメーティングレンズ2により視準され、第1の反射鏡3及び第1のビームスプリッター4を介して、人眼5の瞳孔に反射され、人眼眼底から反射される光は第1のビームスプリッター4及びビームマッチングアフォーカルシステム6を透過し、ウェーブフロント矯正器7により反射され、ビームマッチングアフォーカルシステム8を通して、第2の反射鏡9及び第2のビームスプリッター10の反射により、ウェーブフロントセンサー11に入り、ウェーブフロントセンサー11は、測定された誤差信号をコンピュータ12に送り、処理により人眼波面収差は得られる。
【0026】
そして、人眼波面収差の矯正段階において、コンピュータ12は測定された人眼波面収差に基づいて、コンピュータの制御ソフトウエアの処理により、ウェーブフロント矯正器7の制御電圧を得て、前記制御電圧を高電圧アンプ13にて増幅した後、ウェーブフロント矯正器7を駆動し、相応の変化を発生させて、人眼波面収差を矯正する。
【0027】
人眼波面収差の矯正段階の終了後、視知覚の学習訓練段階に入る。コンピュータ12にインストールされた視機能測定と視覚訓練ソフトウエアは、異なる空間周波数、異なるコントラストを有する視標を生成し、ビデオ処理回路17の処理により、視標表示装置16に表示される。被検者は、第1のビームスプリッター4、ビームマッチングアフォーカルシステム6、ウェーブフロント矯正器7、ビームマッチングアフォーカルシステム8、第2の反射鏡9、第2のビームスプリッター10、第3の反射鏡14及び映像形成レンズ15を介して、視標表示装置16に表示されている視標を観察し、視知覚の学習訓練及び人眼の視機能の測定を行う(コントラスト閾値の測定を含むがそれに限らない)。
【0028】
ウェーブフロント矯正器7は、可変形反射鏡(Deformable reflective mirror)、液晶ウェーブフロント矯正器(Liquid crystal wavefront corrector)、マイクロ加工薄膜可変形鏡(Micromachined membrane deformable mirror)、MEMS可変形鏡(Microelectromechanical (MEMS) deformable mirror)、バイモルフ可変形鏡(Bimorph deformable mirror)、液体可変形鏡(Liquid deformable mirror)から選ぶことができる。
【0029】
ウェーブフロントセンサー11は、マイクロレンズアレイに基づくハルトマンウェーブフロントセンサー(Hartmann wavefront sensor)、マイクロプリズムアレイに基づくハルトマンウェーブフロントセンサー(中国特許ZL03126431.Xを参照)、曲率ウェーブフロントセンサー(Curvature wavefront sensor)、ピラミッドウェーブフロントセンサー(Pyramid wavefront sensor)から選ぶことができる。
【0030】
視標表示装置16はCRTディスプレイ、商用オーバーヘッドプロジェクタ、カラー液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、有機ELディスプレイから選ぶことができる。
【0031】
ビデオ処理回路17は、人眼の視機能の測定及び視知覚の学習訓練の必要を満たすように、一般ビデオ出力中のRチャネルとBチャネルとを組合せて、14ビット(16384階調)以上のグレイ・スケールを実現することができる。たとえば、ビデオ処理回路17は、中国実用新案ZL02220968.9に開示された具体的な回路を採用することができる。
【0032】
図2は本発明の視知覚の学習訓練を示す図である。
【0033】
図2に示されているように、毎回の訓練において、スクリーンに十字線が順次に二回現れるとともに、注意音が伴なう。各十字線の直後に現れるのは空白図形(画面無し)である可能性もあれば、測定待ちのターゲット(周縁がぼやけた状態となるように処理された正弦光格子)である可能性もある。光格子が一つ目の十字線の後に現れると、被検者に方向キーの左キーを押して報告してもらう。そして、光格子が二つ目の十字線の後に現れると、被検者に方向キーの右キーを押して報告してもらう。キーが押されると、次の訓練タスクは起動される。すべての訓練タスクが終了し、即ち一日の視知覚の学習訓練タスクが完了するまで、上述のプロセスを繰り返す。
【0034】
たとえば、本発明では、人眼の視機能の測定は人眼のコントラスト閾値の測定であってもよく、心理物理学の方法における調節法を用いて、被検者の回答に基づいて、リアルタイムで刺激の難易度を調節することができる。すなわち、被検者の回答が3回連続して正解すると、次に表示される視標のコントラストは低くされ、難度はある程度上げられることになる。一方、被検者が回答を間違えると、次に表示される視標のコントラストは高くされ、難度はある程度下げられることになる。このような調節メカニズムによれば、テスト全体における被検者の正確度が一定に保たれる。テストが続くにつれて、コントラストは最後に被検者の人眼のコントラスト閾値に収斂され、そしてそれを逆数にすれば、被検者の人眼のコントラスト感度を得ることができる。
【0035】
視知覚の学習訓練としては、従来の「テスト→訓練→再テスト」方法が採用できる。それぞれ視知覚の学習訓練の前、後の人眼コントラスト感度の曲線をテストし、全部で8種の空間周波数(0.6、1、2、4、8、16、24、36サイクル/mm)をテストし、異なる空間周波数の光格子はランダムに現れる。テストの終了後、8種の空間周波数はすべて被検者の人眼コントラスト閾値に収斂される。異なる空間周波数における被検者の人眼のコントラスト閾値の変化に応じて、適切な空間周波数を選定する(即ちカットオフ周波数、例えば、既知のコントラスト感度の曲線に基づいて、ある被検者の人眼のコントラスト閾値が0.4である時に対応する空間周波数を推測することができる)。視知覚の学習訓練は、被検者が毎日同一の時間帯で選定された空間周波数で所定の訓練タスクをやり遂げることを要する。訓練において、コントラスト閾値の測定と類似する調節法で訓練は行われ、一日目の訓練後の被検者の最終的なコントラスト閾値が自動的に次の日の初期値にされ、光格子の周波数は不変に保たれる。
【0036】
以上のように、好ましい実施例を用いて本発明について説明した。本発明の技術思想及び範囲から逸脱しない限り、当業者はその実施の態様に対して任意に変更、置き換え及び追加を行うことができることは、いうまでもない。したがって、本発明の範囲は上述の実施態様に限られるものではなく、特許請求の範囲により特定されると理解されるべきである。
図面
【図1】
0
【図2】
1