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明細書 :エアリフト型ループリアクター

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2008-539770 (P2008-539770A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成20年11月20日(2008.11.20)
特許番号 特許第4997227号 (P4997227)
登録日 平成24年5月18日(2012.5.18)
発行日 平成24年8月8日(2012.8.8)
発明の名称または考案の名称 エアリフト型ループリアクター
国際特許分類 C12M   1/00        (2006.01)
B01J  10/00        (2006.01)
FI C12M 1/00 C
B01J 10/00 104
請求項の数または発明の数 5
全頁数 6
出願番号 特願2008-511536 (P2008-511536)
出願日 平成18年5月17日(2006.5.17)
国際出願番号 PCT/CN2006/001006
国際公開番号 WO2006/122498
国際公開日 平成18年11月23日(2006.11.23)
優先権出願番号 200510070863.7
優先日 平成17年5月20日(2005.5.20)
優先権主張国 中華人民共和国(CN)
審査請求日 平成20年6月6日(2008.6.6)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】507379566
【氏名又は名称】清華大学
発明者または考案者 【氏名】▲劉▼▲徳▼華
【氏名】杜▲偉▼
【氏名】李 俐林
個別代理人の代理人 【識別番号】110000040、【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
審査官 【審査官】長谷川 茜
参考文献・文献 特開昭59-106287(JP,A)
特開平01-153077(JP,A)
特開2005-013048(JP,A)
特開昭63-207393(JP,A)
調査した分野 C12M 1/00-3/10
特許請求の範囲 【請求項1】
リパーゼによる動植物油脂とメタノールとの間のエステル交換反応に用いられる、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクターであって、
主反応器(1)、ガス循環ライン(2)、ガスポンプ(3)、ジャケット(4)、ガス注入口(5)、ガス出口(6)、ドラフトチューブ(7)、ガス流量計(8)、原料投入口(9)、および原料排出口(10)を含み、
前記エアリフト型ループリアクターの頂部の前記ガス出口(6)と底部の前記ガス注入口(5)を前記ガス循環ライン(2)により連結し、および前記ガス循環ライン(2)に前記ガスポンプ(3)を備え付けることで反応システムの内部のガスを循環動力として直接に利用し、
それによりガスが前記リアクターの頂部から流れ出した後、前記ガス循環ライン(2)を介して再び前記リアクターの底部に戻り、前記ガスポンプ(3)により再度前記リアクター内に噴射され、再び循環動力となることを特徴とする、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクター。
【請求項2】
前記循環動力として利用されるガスは、反応過程で生成されるガス、反応に参加するガス、および揮発性の成分からなる群から選択される1種以上のガスである、請求項1に記載のリアクター。
【請求項3】
前記ガス循環ライン(2)にはバイパスガスライン(11)が接続され、前記バイパスガスライン(11)には圧力を調整する一方向弁(12)が備え付けられている、請求項1または2に記載のリアクター。
【請求項4】
前記反応システム中の揮発性の成分を液体の循環動力として直接に利用する、請求項1~3のいずれか1項に記載のリアクター。
【請求項5】
リパーゼによる動植物油脂とメタノールとの間のエステル交換反応に用いられる、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクターであって、
主反応器(1)、ガス循環ライン(2)、ガスポンプ(3)、ジャケット(4)、ガス注入口(5)、ガス出口(6)、ドラフトチューブ(7)、ガス流量計(8)、原料投入口(9)、および原料排出口(10)を含み、前記ガス循環ライン(2)にはバイパスガスライン(11)が接続され、および前記バイパスガスライン(11)には圧力を調整する一方向弁(12)が備え付けられており、
前記エアリフト型ループリアクターの頂部の前記ガス出口(6)と底部の前記ガス注入口(5)を前記ガス循環ライン(2)により連結し、および前記ガス循環ライン(2)に前記ガスポンプ(3)を備え付けることで反応システムの内部のガスを循環動力として直接に利用し、
それによりガスが前記リアクターの頂部から流れ出した後、前記ガス循環ライン(2)を介して再び前記リアクターの底部に戻り、前記ガスポンプ(3)により再度前記リアクター内に噴射され、再び循環動力となることを特徴とする、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクター。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は生物化学工業および発酵工業に関する。特に、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクターを提供する。
【背景技術】
【0002】
エアリフト型ループリアクターは、ガスを動力とし、液体を混合および循環させるバイオリアクターである。エアリフト型ループリアクターは、構造が簡単であり、拡大が容易であり、物質と熱の伝達に優れており、エネルギーの消耗が少なく、細胞に対する損傷も少ないことから、ますます生物化学工業および発酵工業の広範囲にわたって利用されている。
【0003】
現在工業上広く使用されているエアリフト型ループリアクターは、リアクターの底部から通気される外部のガスを動力とし、ガスはリアクターの中を上昇し通過した後、そのまま排出される。本発明は、リアクターの内部の反応過程で生成されるガス、反応に参加するガス、又は揮発性の成分をリアクター内の液体の循環動力として直接利用することを提案する。それにより、外部のガスの費用を効果的に低減でき、生産コストも効果的に下げることができる。また、反応システムの内部のガスを直接利用すると、リアクターを密閉構造にすることができ、それゆえ、反応原料の損失を効果的に抑えられる。
【発明の開示】
【0004】
本発明の目的は、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクターを提供することである。
【0005】
本発明のリアクターは、主反応器、ガス循環ライン、ガスポンプ、ジャケット、ガス注入口、ガス出口、ドラフトチューブ、 ガス流量計、原料投入口、および原料排出口を含む。
【0006】
特に、本発明は、通常のエアリフト型ループリアクターを頂部のガス出口と底部のガス注入口を連結することで改良し、同時にガス循環ラインにガスポンプを備え付けることにより、反応システムの内部のガスを循環動力として直接利用している。ガスはリアクターの頂部から流れ出した後、ガス循環ラインを介して再びリアクターの底部に戻り、ガスポンプにより再度リアクター内に噴射され、再び循環動力として利用される。
【0007】
本発明の循環動力として利用できるガスは、反応過程で生成されるガス、反応に参加するガス、及び揮発性の成分である。
【0008】
反応過程で連続的に生成されるガスを循環動力のガスとする場合は、圧力を調整する一方向弁を備えたバイバスガスラインをガス循環ラインに取り付けることもできる。
【0009】
本発明は以下のような利点を有する。伝統的な外部のガスを動力とするエアリフト型ループリアクターに比べると、リアクターの内部の反応過程で生成されるガス、反応に参加するガス、又は揮発性の成分を循環動力とする本発明のエアリフト型ループリアクターは、外部のガスのコストおよび生産コストを効果的に低減し、また反応原料の損失も抑えられる。本発明のリアクターは、反応システム中にガスが存在する(反応に参加するガス、反応中に生成されるガス、および揮発性の成分の存在を含む)、廃水処理およびその他の環境保護プロジェクトに用いるエアリフト型ループリアクターを含む、いずれの生化学リアクターまたは酵素リアクターにも適用できる。
【0010】
特に、本発明は、リパーゼにより動植物油脂とメタノールとの間のエステル交換反応を触媒し、バイオディーゼル重油を調製するエアリフト型ループリアクターに関連する。このエアリフト型ループリアクターは反応システム中の揮発性の成分をリアクター内の液体を循環させる動力とする。本発明は、外部のガスの消耗を効果的に低減するので、重要な経済的意義を有し、工業的応用も有望である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明のエアリフト型ループリアクターの作動原理と具体的構造をさらに説明する。
【0012】
図1に示したとおり、本発明のリアクターは主に、主反応器1、ガス循環ライン2、ガスポンプ3、ジャケット4、ガス注入口5、ガス出口6、ドラフトチューブ7、ガス流量計8、原料投入口9、および原料排出口10を含む。ガスポンプ3が備え付けられているガス循環ライン2の上下の両端は、それぞれ、リアクターの頂部および底部と連結されている。ガスはリアクターの頂部から流れ出した後、ガス循環ライン2を介して再びリアクターの底部に戻り、ガスポンプ3により再度リアクター内に噴射され、再び循環動力として利用される。
【0013】
図2は、反応過程で連続的に生成されるガスを循環動力とする、本発明のリアクターの別の実施態様を示している。このガス循環ライン2には、圧力を調整する一方向弁12が備え付けられたバイバスガスライン11が取り付けられている。
【実施例】
【0014】
本発明の実施例として、図1および図3に示すような、外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクターを提供する。このリアクターは、高さが1.2m、高さ-直径比が6.7であり、リアクターの内部にはドラフトチューブ7が設けられている。ドラフトチューブの直径は110mm、高さは600mmである。ドラフトチューブ7により、リアクターの内部は中心流動区域(区域A)と循環流動区域(区域B)に隔てられている(図3に示したとおり)。このリアクターの底部の区域Aの円形横断面上には6つのノズルが均等に分布されている。このリアクターを、リパーゼにより動植物油脂とメタノールとの間のエステル交換反応を触媒し、バイオディーゼル重油を調製するエアリフト型酵素リアクターとして用いることができる。この反応システムは揮発性の液体メタノールを含有しているので、ガスポンプで真空度を制御することにより、揮発したメタノールガスをリアクター内の液体の循環動力として利用した。このループリアクターは、外部のガスを通気させ循環動力とした場合と同様の混合効果を達成できた。
【0015】
通常の外部のガスを通気させるループリアクターに比べると、本発明の外部のガスを必要としないエアリフト型ループリアクターは、外部のガスの消耗を効果的に低減するので、重要な経済的意義を有し、工業的応用も有望である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の一のエアリフト型ループリアクターの構造を示す図である。
【図2】図2は、本発明の他のエアリフト型ループリアクターの構造を示す図である。
【図3】図3は、本発明のエアリフト型ループリアクターの一つの実施例の部分拡大図と底部の断面図である。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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