TOP > 中国の大学の特許 > 上海交通大学の特許一覧 > γ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物およびその合成方法

γ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物およびその合成方法

国内特許コード P150011707
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2012-040327
公開番号 特開2012-184228
出願日 平成24年2月27日(2012.2.27)
公開日 平成24年9月27日(2012.9.27)
優先権データ
  • 201110054906.8 (2011.3.7) CN
発明者
  • 張 万斌
  • 謝 芳
  • 楊 波
出願人
  • 上海交通大学
  • 日本化学工業株式会社
発明の名称 γ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物およびその合成方法
発明の概要 【課題】新規の、γ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物およびその合成方法を提供する。
【解決手段】キラルホスホラミダイト配位した銅塩の存在下で、ジアルキル亜鉛と構造式(2)の化合物を反応し、構造式(1)の化合物を生成させる。




(式中、R1は、置換していても良いアリール基等を、R2は、直鎖または分岐鎖のアルキル基、アリール基等を、R3はアルキル基を、*は、キラル中心を表す。)
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要 不斉触媒反応において、不斉1,4-共役付加は、求核試薬が1,4-不飽和化合物におけるカルボカチオンに対して選択的に攻撃することで、新しい炭素-炭素結合が形成されキラル炭素原子が得られ、該反応はキラル炭素-炭素結合を構築する極めて重要な方法である。従来の技術文献に対する検索の結果、従来の配位子のうち、ホスホラミダイト配位子、特に軸性キラルホスホラミダイト配位子の不斉1,4-共役付加反応における効果の発現が極めて優れている(非特許文献1~3)。2010年、張万斌研究チームにより開発されたD2-対称のビフェニルビス架橋ホスホラミダイト配位子は二重鎖状オレフィンの銅触媒の不斉1,4-共役付加反応において、極めて優れた触媒反応活性およびエナンチオ選択性を示した。(非特許文献4)。しかしながら、今までのCu触媒の不斉1,4-共役付加反応において、不飽和鎖状オレフィンに対し表出が劣っており、かつ基質の反応活性が低い。

1981年、最初のプリル類薬物――カプトプリル(キャポテン)がBristol-Myers Squibb社により初めて開発、販売されてから1998年に至るまで、全世界で合計16のプリル類薬物が続々と販売された。過去9年間に幾つかのプリル類抗高血圧薬物も販売され、プリル類薬物の種類を増加させた。プリル類薬物はACE阻害剤であり、レニン-アンギオテンシン系に作用することにより効果的に血圧を調節および抑制し、鬱血性心不全を治療し、かつ心筋梗塞の発生を良好に予防でき、心筋梗塞の予後を改善できるため、国外で非常に幅広く適用されている。プリル類薬物の構造においてα-ヒドロキシベンゼン酪酸構造はその重要な骨格であり、該骨格に対して誘導の改良を行うことはプリル類薬物の開発の重要な方法であり、それはγ-置換基β,γ-不飽和α-ケト酸エステル類化合物からさらに誘導して得ることができる。従来の修飾方式はいずれもペプチドの一側から修飾を行っており、骨格のγ位からキラル修飾を行うことはこれまで報告されていない。

産業上の利用分野 本発明は、新規の、γ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物およびその合成方法に関する。本発明のα-ケト酸エステル化合物は、例えばプリル類薬物合成の出発物質として有用である。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記構造式(1)で表される、γ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物。

【化1】



(ここで、R1は、シクロアルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、ハロアリール基およびヘテロアリール基のうちから選ばれるいずれか1種であり、R2は、炭素原子数が1~6である直鎖または分岐鎖のアルキル基、アリール基およびアラルキル基のうちから選ばれるいずれか1種であり、R3はアルキル基である。*は、キラル中心である。)

【請求項2】
前記構造式(1)において、
1は、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、ハロフェニル基、ニトロフェニル基、フラン基およびナフチル基のうちから選ばれるいずれか1種であり、
2は、メチル基、エチル基、tert-ブチル基、フェニル基およびベンジル基のうちから選ばれるいずれか1種であり、
3は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基およびn-ブチル基のうちから選ばれるいずれか1種である請求項1に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物。

【請求項3】
キラルホスホラミダイト配位子と銅塩とから触媒を生成させ、該触媒の存在下で、ジアルキル亜鉛と下記構造式(2)で表されるβ,γ-不飽和α-ケト酸エステル化合物とが不斉1,4-共役付加反応を起こすようにすることで、下記構造式(1)で表されるγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物を生成させることを特徴とするγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【化2】




(上記構造式(1)と構造式(2)において、R1は、シクロアルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、ハロアリール基およびヘテロアリール基のうちから選ばれるいずれか1種であり、R2は、炭素原子数が1~6である直鎖または分岐鎖のアルキル基、アリール基およびアラルキル基のうちから選ばれるいずれか1種であり、R3はアルキル基である。*は、キラル中心である。)

【請求項4】
前記構造式(1)と構造式(2)において、
1は、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、ハロフェニル基、ニトロフェニル基、フラン基およびナフチル基のうちから選ばれるいずれか1種であり、
2は、メチル基、エチル基、tert-ブチル基、フェニル基およびベンジル基のうちから選ばれるいずれか1種であり、
3は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基およびn-ブチル基のうちから選ばれるいずれか1種であることを特徴とする請求項3に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【請求項5】
前記キラルホスホラミダイト配位子は、下記構造式L1~L10で表される配位子のうちから選ばれるいずれか1種であることを特徴とする請求項3または4に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【化3】




【請求項6】
前記銅塩が1価の銅塩または2価の銅塩であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【請求項7】
トルエン、キシレン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン、ベンゾトリフルオリドおよびN,N-ジメチルホルムアミドのうちから選ばれるいずれか1種の有機溶剤において行われることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか一項に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【請求項8】
前記ジアルキル亜鉛の用量は、前記構造式(2)で表されるβ,γ-不飽和α-ケト酸エステル化合物の1.0~3.0倍の当量であることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか一項に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【請求項9】
前記銅塩、前記キラルホスホラミダイト配位子、前記構造式(2)で表されるβ,γ-不飽和α-ケト酸エステル化合物のモル比が、銅塩:キラルホスホラミダイト配位子:構造式(2)で表されるβ,γ-不飽和α-ケト酸エステル化合物=1:2~10:50~100であることを特徴とする請求項3ないし8のいずれか一項に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。

【請求項10】
反応温度が-78℃~26℃であり、反応時間が1.5時間~8時間であることを特徴とする請求項3ないし9のいずれか一項に記載のγ位のキラル中心を有するα-ケト酸エステル化合物の合成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
分野
  • 化学;冶金
  • 処理操作;運輸
※ 特許の内容に興味を持たれた方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close