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スルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法

国内特許コード P150011708
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2012-095229
公開番号 特開2012-229211
出願日 平成24年4月19日(2012.4.19)
公開日 平成24年11月22日(2012.11.22)
優先権データ
  • 201110107231.9 (2011.4.25) CN
発明者
  • 張 万斌
  • 楊 国強
  • 沈 超仁
出願人
  • 上海交通大学
  • 日本化学工業株式会社
発明の名称 スルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法
発明の概要 【課題】スルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法は、ニッケル塩またはパラジウム塩の触媒下で、スルホン酸アリールエステルを一般式P(OR)3で表される亜リン酸トリアルキルエステルおよび添加剤と反応させることで、アリールリン酸ジアルキルエステルが得られる。反応温度は100~240℃である。前記添加剤は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等から選ばれるハロゲン化金属塩であり、前記ニッケル塩は、塩化ニッケル、臭化ニッケル等から選ばれ、前記パラジウム塩は、塩化パラジウム、臭化パラジウム等から選ばれる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要 有機ホスフィン化合物は、相間移動触媒、材料、医薬および有機金属において幅広く応用されている。一部の有機ホスフィン化合物は難燃材料とすることができる。一部のホスフィン含有化合物は潜在的な薬物である。有機金属化学において、ホスフィン配位子は取り替えのきかない作用があり、異なるホスフィン配位子は全く異なる触媒効果をもたらす可能性がある。これらのホスフィン配位子において、大部分の配位子のリン原子は、アリール基と互いに結合されるものであり、例えば有名なBuchwaldホスフィン配位子、Xantphos配位子、キラルBINAP配位子、キラルSegphos配位子等である。

アリールホスフィン化合物における炭素-リン結合の構築は、パラジウムまたは銅触媒の方法を使用してもよく、ニッケル触媒の方法を使用してもよい。ここで、ニッケルまたはパラジウム触媒のアルブゾフ(Arbuzov)反応は、操作が容易で、原料が安価なアリールホスフィン化合物における炭素-リン結合を構築する方法であり、かつ得られるアリールリン酸エステルはリン原子において各種の修飾を行うことが容易であるため、多くの化学者に好まれている。但し、従来の技術に対する検索により、非特許文献1および2が見出されたが、既に報告されているニッケルまたはパラジウム触媒のアルブゾフ反応に用いられる基質は、何れもハロ芳香族炭化水素化合物であり、スルホン酸基置換の芳香族炭化水素化合物を基質とする場合、所望の生成物が得られないことが分かる。スルホン酸アリールエステルの原料、即ちフェノールは容易に得られる原料であると共に、各種の、即ちヒドロキシ基保護のフェノールは保護基または配向基として他の置換基を導入することができ、合成において非常に有用な方法であり、スルホン酸アリールエステルのアルブゾフ反応を実現することは非常に意義があり、良好な応用可能性を有することが分かる。

産業上の利用分野 本発明は、アリールリン酸ジアルキルエステルの製造方法に関し、具体的には、スルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法であり、さらに具体的には、ハロゲン化金属塩により促進される、ニッケル塩またはパラジウム塩触媒下における、スルホン酸アリールエステルと亜リン酸トリアルキルエステルとの反応によって、アリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法である。

特許請求の範囲 【請求項1】
スルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法であって、
ニッケル塩またはパラジウム塩の触媒下で、スルホン酸アリールエステルを一般式(VII)で表される亜リン酸トリアルキルエステルおよび添加剤と反応させることで、アリールリン酸ジアルキルエステルが得られ、ここで、
前記スルホン酸アリールエステルが一般式(I)で表される化合物である場合、一般式(IV)で表されるアリールリン酸ジアルキルエステルが得られ、
前記スルホン酸アリールエステルが一般式(II)で表される化合物である場合、一般式(V)で表されるアリールリン酸ジアルキルエステルが得られ、
前記スルホン酸アリールエステルが一般式(III)で表される化合物である場合、一般式(VI)で表されるアリールリン酸ジアルキルエステルが得られ、
ここで、反応温度は100~240℃であり、

【化1】




前記添加剤は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化ナトリウムおよびヨウ化カリウムから選ばれる1種のハロゲン化金属塩であり、
前記ニッケル塩は、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、酢酸ニッケル、トリフルオロメタンスルホン酸ニッケル、アセチルアセトンニッケル、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化ニッケル、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)塩化ニッケル、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン塩化ニッケル、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン塩化ニッケル、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン塩化ニッケルおよび1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン塩化ニッケルから選ばれる1種の物質であり、
前記パラジウム塩は、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウムおよびアセチルアセトンパラジウムから選ばれる1種の物質であり、
一般式(I)において、Arはアリール基、置換アリール基または複素環アリール基であり、
一般式(II)において、2つのスルホン酸基の相対位置は、オルト位、メタ位またはパラ位であり、
一般式(I)、(II)および(III)において、R'はアルキル基、置換アルキル基、アリール基または置換アリール基であり、
一般式(IV)、(V)、(VI)および(VII)において、Rはアルキル基を示す、
ことを特徴とするスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項2】
一般式(I)において、Arは、置換基がアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、ヒドロキシ基、アシル基またはフェニル基である置換アリール基であることを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項3】
一般式(I)において、Arは、フェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-メトキシフェニル基、4-フェニルフェニル基、4-ホルミルオキシフェニル基、4-アセチルフェニル基、4-アセトキシフェニル基、4-アセトアミドフェニル基、4-ヒドロキシフェニル基、4-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、3-メトキシフェニル基、2-メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、2-ホルミルオキシフェニル基、2-フェニルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基または3-ピリジル基であることを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項4】
一般式(I)、(II)および(III)において、R’はトリフルオロメチル基、メチル基、フェニル基、p-トリル基、p-ニトロフェニル基またはp-クロロフェニル基であることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項5】
一般式(IV)、(V)、(VI)および(VII)において、Rは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基またはn-ブチル基を示すことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項6】
反応温度が130~200℃であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項7】
反応温度が160~185℃であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項8】
モル比で計算する場合、スルホン酸アリールエステル/亜リン酸トリアルキルエステル/ハロゲン化金属塩/ニッケル塩またはパラジウム塩=1.0/1.0~100/1.0~20.0/0.01~1.0であることを特徴とする請求項1ないし7の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項9】
モル比で計算する場合、スルホン酸アリールエステル/亜リン酸トリアルキルエステル/ハロゲン化金属塩/ニッケル塩またはパラジウム塩=1.0/4.0~20.0/3.0~10.0/0.05~0.5であることを特徴とする請求項1ないし8の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。

【請求項10】
反応時間が1~100時間であることを特徴とする請求項1ないし9の何れか一項に記載のスルホン酸アリールエステルからアリールリン酸ジアルキルエステルを製造する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
分野
  • 化学;冶金
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