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高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム及び方法

国内特許コード P150011755
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2012-545049
公表番号 特表2013-515946
登録番号 特許第5645283号
出願日 平成22年1月20日(2010.1.20)
公表日 平成25年5月9日(2013.5.9)
登録日 平成26年11月14日(2014.11.14)
国際出願番号 CN2010000085
国際公開番号 WO2011075923
国際出願日 平成22年1月20日(2010.1.20)
国際公開日 平成23年6月30日(2011.6.30)
優先権データ
  • 200910243721.4 (2009.12.23) CN
発明者
  • 張 作義
  • 呉 宗▲しん▼
  • 王 大中
  • 徐 元輝
  • 孫 玉良
  • 李 富
  • 董 玉傑
出願人
  • 清華大学
発明の名称 高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム及び方法
発明の概要 【課題】従来の技術欠陥を克服することができ、安全性を確保するとともに、経済性を実現する高温ガス冷却原子炉の発電システム及び方法を提供する。
【解決手段】閉鎖蒸気回路を形成するために首尾順次に接続されることにより、原子力蒸気供給システム、高圧シリンダ21、低圧シリンダ22、復水器23、復水ポンプ24、低圧加熱器25、脱気器26、給水ポンプ27及び高圧加熱器28を具備する高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システムである。原子炉の固有の安全性を確保し、この固有の安全性によりシステムに対して簡素化を施す。一方、バッチコピー、補助システムの共有、規模効果により、蒸気器システムと全発電所の他のシステムとの規模経済性を確保する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



原子力発電は、クリーンで安全且つ環境にやさしいエネルギー源として、エネルギー安全や地球の気候変動問題を緩和することに重要な意味を持つ。米国のスリーマイル島や旧ソビエト連邦のチェルノブイリ原子力発電所事故のような挫折があったが、相変わらずより安全的、より経済的な原子力発電技術の開発に力を積極的に入れた。そして現在、第3世代の原子力発電の技術が、基本的に成熟している。





現在、研究開発中の第4世代の原子力システムにおいて、高温ガス冷却原子炉はごく高い出口温度ができることによって、高発電効率と質の高い熱供給力を有するため、広く注目されている。





高温ガス冷却原子炉は、セラミック型被覆粒子燃料要素を採用し、ヘリウムガスを冷却剤とし、黒鉛を減速剤として用いることによって、炉心の出口温度が700℃~950℃に到達することが可能である。このような高温ガス冷却原子炉は、優れた安全性を有する形の炉であり、その理由としては、下記のようなことである。

(1)燃料要素の性能が優れること、

(2)黒鉛炉心の熱容量が大きいこと、

(3)全域的に反応度の温度係数がマイナスであること、そして

(4)冷却剤のヘリウムガスは不活性ガスであり、その化学安定性が優れるため、相転移を生じないこと。





高温ガス冷却原子炉の開発は、20世紀1960年代初頭に諸国で始まり、イギリス、ドイツ及び米国では次々に実験炉3基が建設され、1970年代になると、米国とドイツはそれぞれ電気出力が330MWと300MWである原型炉2基を建設し、運転させた。早期の高温ガス冷却原子炉は、冷却材喪失の事故条件下において、特別な対策を施行しないと、炉心の最高温度が2000℃以上に達する可能性があるので、特定の緊急炉心冷却装置を設けて、過熱による燃料要素の損壊を防止した。





原子炉の安全性を更に向上させるため、現状に応じて「モジュール型」高温ガス冷却原子炉という概念が出現した。モジュール型高温ガス冷却原子炉とは、固有の安全特性を備え、原子炉1基の出力規模が比較的に低い高温ガス冷却原子炉である。この原子炉は、いずれの事故条件下においても、原子炉の炉心の残留熱を受動方式で放出でき、炉心燃料の最高温度が許容限界値を超えないことを特徴とする。炉心溶融の可能性を避けるため、極めく低い確率で超設計基準事故が起こっても、原子力発電所外の放射線量はまだ限られた範囲であるので、技術的に発電所外の緊急時計画を行わなくてもよい。





燃料要素の形状により、高温ガス冷却原子炉は、ペブルベッド型とブロック型の2種類がある。ペブルベッド型においては、被覆粒子燃料と黒鉛基体をともに直径6cm程度の燃料球になるようにプレスし、流動できるペブルベッド型炉心を構成することで、核燃料の運転中でのオンライン交換を実現する。ブロック型においては、被覆粒子燃料と黒鉛基体を、ともに円柱状のブロックになるようにプレスし、その後、六角柱型燃料集合体に装填し、固定型の角柱状炉心を形成する。





ブロック型原子炉に対して、ペブルベッド型高温ガス冷却原子炉は、下記のような特徴がある。

(1)運転中に燃料を交換でき、発電所の稼働率が高い。

(2)炉心の過剰反応度が小さいので、反応度を制御しやすく、中性子の経済性が高い。

(3)取出燃料の燃焼度が均一であり、取出燃料の燃焼度が高く、燃料の利用率が高い。

(4)正常運転中においては、粒子燃料の温度が低く、原子炉の出口温度を更に向上させやすい。





電力網に対しての送電を目的とする商業的な発電所は、十分な安全性を有するだけではなく、経済性においても十分な競争力を必要としなければならない。モジュール型高温ガス冷却原子炉における経済性での制限とは、主に安全性の考慮から来るものである。モジュール型高温ガス冷却原子炉の固有の安全性は、事故後に崩壊熱を受動方式で炉心から排出できることを要求し、燃料の最高温度が設計限界度を超えないことを確保し、そして原子炉1基の炉心の出力密度と総出力を技術的に制限する。





いかに、より小さな原子炉1基における出力限界で、よりよい経済性を実現することが、高温ガス冷却原子炉発電所の設計と商業化推進のプロセスにおいて考えなければならない問題であった。

産業上の利用分野



本発明は、原子力発電技術分野に関し、特に高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム及び方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
閉鎖蒸気回路を形成するために首尾順次に接続されることにより、複数の原子力蒸気供給システムモジュール、高圧シリンダ(21)、低圧シリンダ(22)、復水器(23)、復水ポンプ(24)、低圧加熱器(25)、脱気器(26)、給水ポンプ(27)及び高圧加熱器(28)を具備し、前記原子力蒸気供給システムモジュールは、2台の圧力容器にそれぞれ設置される原子炉(1)と、蒸気発生器(9)とを含み、前記原子炉(1)と前記蒸気発生器(9)との間が熱気チューブ(32)により接続され、前記蒸気発生器(9)のハウジングの上部に主ヘリウム送風機が設置され、前記高圧シリンダ(21)は、再熱器(30)と中圧シリンダ(29)にそれぞれ接続し、前記中圧シリンダ(29)の出口は、前記再熱器(30)に接続し、並びに前記再熱器(30)は、前記低圧シリンダ(22)に接続することを特徴とする高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項2】
前記高圧シリンダ(21)と前記低圧シリンダ(22)との間に、蒸気再熱器(15)と中圧シリンダ(29)が順番に接続されることを特徴とする請求項1に記載の高温ガス冷却原子炉蒸気の発電システム。

【請求項3】
前記高圧加熱器(28)の出口は、前記蒸気再熱器(15)の初期加熱部に接続し、且つ前記蒸気発生器(9)の入口は、前記蒸気再熱器(15)の初期加熱部に接続することを特徴とする請求項2に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項4】
前記高圧シリンダ(21)の出口は、蒸気発生器(9)の再加熱部に接続することを特徴とする請求項1に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項5】
前記原子炉(1)は、流動可能なペブルベッド構造になって設計される炉心(2)を有し、燃料要素(33)は、前記炉心(2)の中に置かれ、且つ前記炉心(2)の頂部(5)から前記炉心(2)の底部(6)へ流すことを特徴とする請求項に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項6】
前記原子炉(1)は、固定配置される角柱状構造の炉心(2)を有し、燃料要素(33)は前記炉心(2)に置かれることを特徴とする請求項に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項7】
前記燃料要素(33)は、全セラミック型被覆粒子燃料要素を採用することを特徴とする請求項又はに記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項8】
前記蒸気発生器(9)は、貫流式蒸気発生器であり、螺旋管の構造を用いることを特徴とする請求項に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項9】
前記熱気チューブ(32)は環状の構造を採用し、その外環はヘリウムガスを前記蒸気発生器(9)から前記原子炉(1)へ流入させるための冷ヘリウムガス流路(3)であり、内環はヘリウムガスを前記原子炉(1)から前記蒸気発生器(9)へ流入させる熱ヘリウムガス流路(4)であることを特徴とする請求項に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システム。

【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の高温ガス冷却原子炉の蒸気発電システムを利用した高温ガス冷却原子炉の蒸気発電方法であって、
複数の原子力蒸気供給システムモジュールにより蒸気を生じるS1工程と、
前記蒸気を並列に連接した後、高圧シリンダ(21)と低圧シリンダ(22)に順番に送入し、仕事をさせることで、発電機(14)を駆動するS2工程と、
仕事をした湿り蒸気が復水器(23)に入り込んで放熱し、その後、復水ポンプ(24)、低圧加熱器(25)、脱気器(26)、給水ポンプ(27)と高圧加熱器(28)に順番に経てから、蒸気発生器(9)に入り込んで、1回の熱力循環を完成するS3工程と、
前記S1-S3工程を繰り返して施すS4工程とを具備し、
前記原子力蒸気供給システムモジュールは、2台の圧力容器にそれぞれ設置される原子炉(1)と、蒸気発生器(9)とを含み、前記原子炉(1)と前記蒸気発生器(9)との間が熱気チューブ(32)により接続され、前記蒸気発生器(9)のハウジングの上部に主ヘリウム送風機が設置され、
前記S2工程において、蒸気を前記高圧シリンダ(21)に送り込んで仕事をした後、前記高圧シリンダ(21)から流出した蒸気の一部が再熱器(30)に入り込んで直接に加熱され、前記高圧シリンダ(21)から流出したもう一部の蒸気がまず中圧シリンダ(29)に入り込んで仕事をしてから、前記再熱器(30)を用いてその出口蒸気を加熱し、最後、直接に加熱された蒸気、及び前記中圧シリンダを経て仕事をしてから加熱された蒸気を前記低圧シリンダ(22)に送入して仕事をすることを特徴とする高温ガス冷却原子炉の蒸気発電方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
分野
  • 物理学
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