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アセナフトヘテロ環式化合物、そのシクロデキストリン包接化合物及びシクロデキストリン複合体、並びにそれらがBH3タンパク質類似体、Bcl-2ファミリータンパク質の阻害剤の製造における使用

国内特許コード P150011615
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2011-534990
公表番号 特表2012-508194
出願日 平成21年10月25日(2009.10.25)
公表日 平成24年4月5日(2012.4.5)
国際出願番号 CN2009074602
国際公開番号 WO2010054575
国際出願日 平成21年10月25日(2009.10.25)
国際公開日 平成22年5月20日(2010.5.20)
優先権データ
  • 200810228746.2 (2008.11.11) CN
発明者
  • 張 志超
  • 呉 桂葉
  • 宋 ティン
  • 謝 飛博
出願人
  • 大連理工大学
発明の名称 アセナフトヘテロ環式化合物、そのシクロデキストリン包接化合物及びシクロデキストリン複合体、並びにそれらがBH3タンパク質類似体、Bcl-2ファミリータンパク質の阻害剤の製造における使用
発明の概要 本発明は、アセナフトヘテロ環式化合物、そのシクロデキストリン包接化合物及びシクロデキストリン複合体、並びにBH3類似体であるBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤の製造におけるそれらの使用に関する。アセナフトヘテロ環式化合物は、8-オキソ-8H-アセナフト[1,2-b]ピロール-9-カルボニトリルの3位、4位、及び6位においてオキソ-、チオ-、カルボニル、エステル、又はアシルを導入すること、或いは9-シアノをカルボキシル、エステル、又はアミドでさらに置換することによって得られる。化合物は、インビトロ又は細胞内でBcl-2、Bcl-X、及びMcl-1タンパク質と競合的に結合し、拮抗するBH3-onlyタンパク質のシミュレーションをして、細胞のアポトーシスを誘導することができる。シクロデキストリン包接化合物及び複合体は効果を改善することができる。したがって、これらはすべて、抗癌性化合物の製造において使用することができる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要 分子標的抗腫瘍薬は、細胞毒性類抗腫瘍薬に続き新薬研究開発及び製品化の新世代製品となりつつある。Bcl-2タンパク質は、悪性腫瘍の不死性に拮抗し、不死性を覆すのに最も重要な分子標的である。したがって、Bcl-2タンパク質に特異的に拮抗する薬物は、腫瘍細胞のみにおいてアポトーシスを誘導することによって、高選択性、安全性、高性能、及び低苦痛の抗癌療法という目標を実現できるものである。Bcl-2阻害剤のうちで、BH3類似体(BH3模倣体)は、最も著しい抗腫瘍効果、最良の薬力学的活性、及び最小の毒性副作用を示す。さらに、このような阻害剤は、Bcl-2ファミリーの抗アポトーシス性メンバー(Bcl-2、Bcl-xL、及びMcl-1タンパク質を含む)に関して広域スペクトルの拮抗能力も所有しなければならない。

しかし、今のところ、Bcl-2を標的とする抗腫瘍製品はまだ市販されていない。既存の19種の前臨床段階のBcl-2阻害剤のうちで、3種の最適な製品がそれぞれ、第I相、第II相、及び第III相臨床試験の段階にある。これらは、Abbott Laboratories、Illinois、USAで研究開発されたABT-737、Gemin Xで研究開発されたオバトクラックス(Obatoclax)(GX15-070)、及び米国のAscentaで研究開発されたAT-101である。これらはすべて、BH3類似体である。競合的結合定数は、Bcl-2タンパク質についてnMオーダーであり、他の15個の同様の分子より遥かに高い。しかし、これらはすべて、ゴシポール(Gossypol)及びオバトクラックスのBH3類似レベルは不十分であり、これらは絶対的BH3類似体ではないという欠点を有する。言い換えれば、これらは、BAX/BAKとは無関係の細胞毒性を有する。これは、他の標的点が存在し、したがってこれらは毒性副作用を有することを示す。この欠点のため、オバトクラックスは、淘汰される危機に直面している。ABT-737は絶対的BH3類似体であるが、Mcl-1と反応することができず、且つ広域スペクトルでBcl-2ファミリータンパク質を阻害することができず、それによってその用途範囲が大幅に制限される。

本発明者らは、8-オキソ-8H-アセナフト[1,2-b]ピロール-9-カルボニトリルのアセナフトヘテロ環式化合物を開示し、これらの化合物は、細胞のアポトーシスを誘導することにより腫瘍増殖を阻害する活性を有することを開示した(中国特許、授権公告CN1304370C)。しかし、アポトーシスに基づく有望な抗腫瘍薬として、その研究開発は、同様の薬物と同じ困難である、アポトーシスシグナルのゲートウェイの複雑さ、潜在的及び強い細胞毒性、並びに必然的に薬品の盲目的な適用を引き起こす。これらはすべて、同様のこのような薬物の開発における失敗の重大な理由である。したがって、薬物の標的指向性効果は、研究の過程において顕著に強調されるべきである。

一方、薬物の物理化学的特性は、薬理効果の発現に影響を及ぼす重要な因子であり、薬物の開発時において薬理効果の正確な評価にも影響を及ぼすことがある。このような問題は初期の研究期間に認められた。従来の研究におけるこれらの化合物は、水溶性が比較的悪く、したがってその研究及び使用をより大幅に制限された。

産業上の利用分野 本発明は、新しいタイプのアセナフトヘテロ環式化合物、及びナノテクノロジーを用いて調製されるそのシクロデキストリン包接化合物又はシクロデキストリン複合体に関し、また、これらの化合物が、インビトロ及びインビボでBH3-onlyタンパク質を模倣して、Bcl-2、Bcl-xL及びMcl-1タンパク質に競合的に結合し、拮抗し、それによって細胞のアポトーシスを誘導し、抗癌性化合物としての使用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の構造式を有するアセナフトヘテロ環式化合物。

【化1】





[式中、
(I)R=XR、チオフェンメトキシル、チオフェンメチルアミノ、又はチオモルホリニル、R=H、R3=H、R=CN、COOH、COOR又はCONHR
(II)R=H、R=XR、チオフェンメトキシル、チオフェンメチルアミノ、又はチオモルホリニル、R=H、R=CN、COOH、COOR又はCONHR
(III)R=H、R=H、R=H、XR、テトラヒドロピラン-4-オキシ-、テトラヒドロチアピラン-4-オキシ-、チオフェンメトキシル、チオフェンメチルアミノ、又はチオモルホリニル、R=CN、
(IV)R=XR、R=H、R=XR、R=CN
であり、
式中、
X=O、S、カルボニル、エステル又はアミド、
=a:(CHAr-(o、m、p)Y(Y=CH、NO、Ph、F、Cl、Br、CF、OCH、SCH又はNH、n=0~4)、
b:テトラヒドロピラン又はテトラヒドロチアピラン、
=CH又はC
=CH、C又はAr
である]

【請求項2】
以下の方法で調製される、請求項1に記載のアセナフトヘテロ環式化合物のシクロデキストリン包接化合物:
(1)所定量のシクロデキストリンを計量し、水に添加し、次いで加熱撹拌し、飽和溶液を生成させるステップ(ここで、シクロデキストリンは、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、メチル-β-シクロデキストリン、又はヒドロキシプロピル-γ-シクロデキストリンである)、
(2)所定量の包接用アセナフトヘテロ環式化合物を計量するステップ(ここで、化合物とシクロデキストリンのモル比は1:3~10である)、
(3)包接用アセナフトヘテロ環式化合物を、5~10mg/mLの濃度でアセトンに溶解し、得られた溶液をシクロデキストリンの水溶液に線状に滴下し、次いで沈澱が析出するまで、40~65℃の温度で1~6日加熱撹拌するステップ、
(4)上記の溶液を濾過し、濾過ケーキを少量の蒸留水で洗浄し、次いで遊離状態の化合物を少量のアセトンで洗い流し、50~70℃の温度で24~48時間真空乾燥した後、前記アセナフトヘテロ環式化合物のシクロデキストリン包接化合物を得るステップ。

【請求項3】
以下の方法で調製される、請求項1に記載のアセナフトヘテロ環式化合物のシクロデキストリン複合体:
(1)乾燥シクロデキストリン及び複合体用アセナフトヘテロ環式化合物を計量するステップ(ここで、シクロデキストリンとアセナフトヘテロ環式化合物のモル比は1:1.5~3であり、シクロデキストリンは、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、メチル-β-シクロデキストリン、又はヒドロキシプロピル-γ-シクロデキストリンである)、
(2)複合体用アセナフトヘテロ環式化合物をN,N’-カルボニルジイミダゾールと1:1~2のモル比で混合し、次いで複合体用アセナフトヘテロ環式化合物のDMSO溶液中の濃度が0.2~0.5mmol/mLとなるまでDMSOに溶解させ、次いで室温で30~60分間撹拌するステップ、
(3)ステップ(1)で計量したシクロデキストリン及び0.1~0.3mmol/mLのトリエタノールアミンをDMSO溶液に添加し、室温で18~24時間反応させるステップ、
(4)0.50~1.0mg/mLのアセトンをステップ(3)の反応系に添加し、減圧条件下で反応系から析出物を分離させるステップ、
(5)濾過し、精製して、前記アセナフトヘテロ環式化合物のシクロデキストリン複合体を得るステップ。

【請求項4】
BH3類似体であるBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤の製造における請求項1に記載のアセナフトヘテロ環式化合物の使用。

【請求項5】
BH3類似体であるBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤の製造における請求項2に記載のアセナフトヘテロ環式化合物のシクロデキストリン包接化合物の使用。

【請求項6】
BH3類似体であるBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤の製造における請求項3に記載のアセナフトヘテロ環式化合物のシクロデキストリン複合体の使用。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
分野
  • 化学;冶金
  • 生活必需品
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