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アントラピリドンスルホン酸化合物およびその調製法

国内特許コード P150011618
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2013-548717
公表番号 特表2014-508821
登録番号 特許第6031044号
出願日 平成23年1月14日(2011.1.14)
公表日 平成26年4月10日(2014.4.10)
登録日 平成28年10月28日(2016.10.28)
国際出願番号 CN2011070263
国際公開番号 WO2012094820
国際出願日 平成23年1月14日(2011.1.14)
国際公開日 平成24年7月19日(2012.7.19)
発明者
  • 彭孝軍
  • 劉濤
  • 呉金河
  • 張蓉
  • 王静月
  • 王風
  • 李少ライ
  • 張剣洲
  • 楊正如
出願人
  • 大連理工大学
  • 珠海納思達企業管理有限公司
発明の名称 アントラピリドンスルホン酸化合物およびその調製法
発明の概要 【課題】優れた耐光性、耐オゾン性を持ち、水性系あるいは水性有機溶剤系の中で優れた溶解性と安定性があるインク又は塗料を提供する。
【解決手段】
本発明は一種類の一般式(I)の化合物またはその一般式(II)の塩を提供する。



式(I)-(II)の中で、ベンゼン環の上に置換基(A)pとSO3H)nはベンゼン環のオルト、メタ、バラに位置して、 nは0-2で、pは0-3だ;Mは次から選んだ:LI+、Na+、K+、NH4+、あるいは有機アンモニウム塩N+R1R2R3R4、その中にR1、R2、R3、R4は同じこあるいは異なるH、C1-18アルキル基、シクロヘキシル基、CH2CH2OH、CH(CH3)CH2OHあるいはベンジル基である;p>0の時、Aは同じあるいは異なって、以下から選んだグループである:H、CN、NO2、NH2、F、Cl、Br、C1-18アルキル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、フェノキシ、或いはNR6SO2R5。この一般式(I)-(II)の化合物はマゼンタの染料として用いることができる。
従来技術、競合技術の概要



各種のカラーを記録する方法の中で、インクジェット・プリント方法はその典型的な方法の一つである。今はすでに多種のインクを噴き出す方法を開発して、微小なインク液滴を形成して、各種の記録材料(例えば紙、薄い膜、織物など)に吸着して、記録する。インクジェット・プリンタのノズルが記録材料と接触しないので、音声なくて静かな特徴を持って、また小型化、高速化、カラー化を容易的に実現できる特徴を持つ。その為、近年迅速に発展した。





伝統的なインクは、次のように調製する。 水溶性染料を水媒体に溶解して、ペン先がインクにふさがれないように、水溶性の有機溶剤を添加して、ペン、筆のインクを作り出す。しかしインクジェットのインクは伝統的なインクと違い、色々な機能を求める。密度が高いプリント画像、ノズルをふさがないこと、記録材料の上で乾燥性が良いこと、浸透が少ないこと、と安定的に保存することができる機能などの例が挙げられる。その他に、インクジェットのインクで形成した画像は耐水性、耐光性、耐湿性、耐オゾン性、溶解性があって、それにこれらの機能は堅固である。





インクジェット・プリンターの用途は小型のプリンターから産業に使う大型のプリンターまで拡大した後に、耐水性、耐光性、耐湿性、耐オゾン性の標準も高くなった。耐水性にとって:通常に基質の表面に多孔質体シリコン酸化物、陽イオンポリマー、酸化アルミニウムのゾルあるいは特殊な陶磁器を吸着して、染料とこれらの有機あるいは無機の微粒子とPVA樹脂などを共に紙の表面に塗って、大幅に耐水性を改善することができる。耐光性について:黄、マゼンタ、青色、黒色の4原色の中でマゼンタの耐光性は最も弱くて、画像の品質に深刻な影響を与える。そこで、マゼンタ染料の耐光性を改善するのは重要な課題となった。耐湿性について、印刷された画像は湿度の高い所に保存するとき、記録材料が不浸透性の要求が高い。もし染料が浸透の現象があれば、特に画像の色彩に要求が高い場合、画像の品質は落とす。しかし、耐水性より、耐光性、耐湿性、耐オゾン性と溶解性の方は実現しにくい。





その他に、ここ数年来、デジタルカメラが広範に普及するに従って、家庭で写真を印刷する機会が増えて、印刷した物を保存する時、室内の空気の中に酸化性気体が存在するため画像が変色するのも問題の一つになる。酸化性気体は記録紙の上あるいは記録紙の中に染料との反応を通して、プリントの画像を変色または退色させる。特にオゾンの気体は、インクジェット・プリントの画像の退色を促進する主要な物質である。そのため、耐オゾン性と耐光性は共に重要な課題になる。





インクジェットインクの中にマゼンタ染料を使う典型的な例は下記の通りだ:キサンテン型ローダミン染料はH酸から派生したアゾ染料である。しかし、ローダミン染料は優れた色彩感があるが、耐光性はとても弱い。H-酸アゾ染料について、色と耐水性が良いが、耐光性と耐オゾン性と彩やかさは不足で、特に銅フタロシアニンを代表とした青色染料とアゾ黄色染料と較べて、耐光性は依然として不足である。





近年、鮮やかで耐光性の優れたマゼンタ染料としてアントラピリドンスルホンがあり、これらの分子骨格のアントラサイクリンの上にスルホン酸基がなくて、鮮やかで、耐光、と耐オゾンの利点がある。

産業上の利用分野



本発明は、新しいアントラピリドンスルホン酸化合物、及びその調製方法と用途に関連する。特にスルホン酸置換基を導入したアントラピリドンスルホン酸化合物、及びマゼンタのインクジェット・プリントの印刷用インクに関連する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(I)の化合物あるいは一般式(II)の塩において、
【化1】


式(I)-(II)の中で、ベンゼン環の上置換基(A)pと(SOH)nは、ベンゼン環のオルト、メタ、パラに位置し、nは0-2で、pは0-3であり、
Mは、次から選び、Li、Na、K、NH、あるいは有機アンモニウム塩N、その中にR、R、R、Rが同じあるいは異なり、H、C1-18アルキル基、シクロヘキシル基、CHCHOH、CH(CH)CHOHあるいはベンジル基であり、
p>0の時、Aは、同じあるいは異なっていてもよく、以下のグループから選択され、H、CN、NO、NH、F、Cl、Br、C1-18アルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェノキシ基、C1-18アルコキシ基、C1-18アルキルチオ基、SOCH=CH、SOCHCH、NRCOR、NRSOあるいはNR-L(Lは、上記の式L);
前記は、OH、OR、OSOM、O(C5-m)(COM)、O(C5-m)(SOM)、O(C109-m)(COM)、O(C109-m)(SOM)、NH、N(R、NR、N(R)(C5-m)(COM)、N(R)(C5-m)(SOM)、N(R)(C109-m)(COM)、N(R)(C109-m)(SOM)、SH、SR、S(C5-m)(COM)、S(C5-m)(SOM)、S(C109-m)(COM)、或いはS(C109-m)(SOM)であり、
前記RはH、C1-18アルキル基、シクロヘキシル基、CHCHOH、CH(CH)CHOH、ベンジル基、CHCHSOM、CHCHCHSOM、CHCHCHCHSOM、CHCHCOM、CHCHCHCOM、CHCHCHCHCOM、或いはCHCHCHCHCHCOMであり、
(C5-m)(SOM)は、SOM置換基をm個有するベンゼン環であり、
前記置換基SOMは、ベンゼン環いずれの位置につけることができ、
(C109-m)(COM)は、COMをm個有するナフタレン環であり、
(C109-m)(SOM)は、SOM置換基をm個有するナフタレン環であり、置換基COM或いはSOMは、ナフタレン環のいずれの位置にもつけることができ、
は、C1-18アルキル基、フェニル基、トリル基、ベンジル基、CF、或いは(C5-m)(COM)
(C5-m)(COM)は、COM置換基をm個有するベンゼン環で、置換基COMは、ベンゼン環のいずれの位置につけることができ、
上記mは0-3の範囲の整数であり、
は、H、C1-4アルキル基あるいはCHCHOHであり、
式Lの中のAの定義は、Aと同じで、そして式Lの中でAはAと同じまたは異なってもよい
ことを特徴とする一般式(I)の化合物あるいは一般式(II)の塩。

【請求項2】
前記有機アンモニウム塩Nは、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩又はトリイソプロパノールアミン塩、から選択される
ことを特徴とする請求項1記載の化合物あるいはその塩。

【請求項3】
前記Mは、Li、Na、あるいはNHから選択される
ことを特徴とする請求項1記載の化合物あるいはその塩。

【請求項4】
一般式(III)の化合物であり、A、A、R、Mとnは、請求項1の定義と同じである
【化2】


ことを特徴とする一般式(III)の化合物。

【請求項5】
請求項1記載の一般式(I)の化合物あるいはその一般式(II)の塩を調製する方法において、
(1)環化ステップと、
(2)スルホン化ステップと、
必要ならば、
(3)塩析あるいは塩へ変換するステップと
を有し、
前記環化ステップ(1)は、一般式(IV)の化合物を原料にして、有機溶剤の中に、100℃-250℃の温度で、この一般式(IV)の化合物をベンゾイル酢酸エチルと2-10時間環化反応を行って、一般式化合物(V)(反応終点の判断:液体クロマトグラフィーあるいは薄層クロマトグラフィーで、原料の特徴の青い峰が消えると、反応が終わることを表明する)を形成して、その中の述べた有機溶剤は沸点が100℃-300℃で、
全部あるいは一部の反応原料(IV)を溶解できる有機溶剤であり、反応を行うと同時に、加熱還流あるいは加熱蒸発する条件で、副産物の水とアルコールを反応系の中から排除し、環化反応が終わった後で、反応系は0-50℃まで冷却して、固体状態の一般式(V)の化合物は液体の反応系の中から析出して、濾過して固体の中間体(V)を得る;
前記スルホン化ステップ(2)は、5-30%のSOを含む発煙硫酸SO・HSOあるいはクロロスルホン酸を使って、10℃-100℃温度の条件で、ステップ(1)から得る一般式(V)の化合物にスルホン化反応を1-4時間行って、一般式(I)の化合物を形成し、反応終点の判断は、依然として液体クロマトグラフィーでコントロールして、逆相イオンペア方法を使って、原料とスルホン化産物の峰の保持時間によって、反応が終わるかどうかで判断し、
【化3】


前記塩析あるいは塩へ変換するステップ(3)は、前記ステップ(2)から得た一般式(I)の化合物に塩析あるいは塩への変換を行って、一般式(II)の塩を形成する
ことを特徴とする請求項1記載の一般式(I)の化合物あるいはその一般式(II)の塩を調製する方法。

【請求項6】
前記ステップ(1)記載の有機溶剤は、キシレン、エチルベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、DMSO、DMF、あるいはそれらの混合物から選択する
ことを特徴とする請求項5記載の方法。

【請求項7】
前記ステップ(1)記載の反応系が0-50℃まで冷却した後で、
反応系の中に中間体(V)に対して溶解性が低く、沸点は30℃-150℃の低沸点の有機溶剤を入れて、中間体(V)の析出を促進するステップを更に有する
ことを特徴とする請求項5記載の方法。

【請求項8】
前記低沸点の有機溶剤は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、石油エーテル、シクロヘキサン、あるいはそれらの混合物の中から選択する
ことを特徴とする請求項7記載の方法。

【請求項9】
前記ステップ(3)では、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、あるいは塩化リチウムから選んだ無機塩を使って、塩析を行って、一般式化合物(II)を形成する
ことを特徴とする請求項5記載の方法。

【請求項10】
請求項4記載の一般式化合物(III)を調製する方法において、
(1)一般式(VI)の青いアントラピリドンスルホン酸化合物を原料にして、請求項5の中のステップ(1)-(2)にしたがって、順次に一般式(VII)-(VIII)の化合物を得るステップと、
(2)pH<4の酸性の条件で,得た一般式(VIII)の化合物を30℃-100℃まで加熱して、それによって加水分解して、一般式(VIII-NH)の化合物を得て、そしてM陽イオンを含む塩で塩析を行って、この化合物のM塩の形態を得るステップと、
(3)得た一般式(VIII-NH)の化合物のM塩形態を塩化シアヌルと、0-30℃で、pH2-8条件で反応させ、構成一般式(VIII-Cl)の化合物を得るステップと、
(4)pH4-10と5℃-50℃の条件で、一般式(VIII-Cl)の化合物をHと反応させ一般式(VIII-Cl)の化合物を得るステップと、
(5)pH3-10および30℃-100℃条件で、一般式(VIII-Cl)の化合物をHAと反応させ、一般式(III)の化合物を得るステップと、
【化4】


を有することを特徴とする請求項4記載の一般式化合物(III)を調製する方法。

【請求項11】
ンクジェットインクコンビネーションは、
重量1-20%の請求項1または4記載の化合物と、
重量5-50%で水と溶解できる有機溶剤と、
重量30-94%の水と
を含み、前記重量%は、コンビネーションの総重量を基準とし、
前記水に溶解できる有機溶剤は、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセロール、2-ピロリドン、およびN-メチル-2-ピロリドンから選択される
ことを特徴とするインクジェットインクコンビネーション。

【請求項12】
請求項1または4記載の化合物を含むことを特徴とする塗料。

【請求項13】
請求項1または4記載の化合物を含むことを特徴とするペイント。

【請求項14】
請求項1または4記載の化合物を含むことを特徴とするレーザー印刷用のトナー。

【請求項15】
請求項1または4記載の化合物を含むことを特徴とするマーカー。

【請求項16】
請求項1または4記載の化合物を、印刷用インク、塗料、ペイント、レーザー印刷用のトナー、マーカー又は着色剤として使用する
ことを特徴とする請求項1または4記載の化合物。

【請求項17】
請求項1または4記載の化合物を、紙、織物、ガラス、陶磁器、あるいはゴム、プラスチックあるいは繊維の着色剤として使用する
ことを特徴とする請求項1または4記載の化合物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013548717thum.jpg
出願権利状態 登録
分野
  • 化学;冶金
  • 処理操作;運輸
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