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ナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ、その製造方法及びその利用方法

国内特許コード P150011620
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2014-541508
公表番号 特表2014-534241
登録番号 特許第5997288号
出願日 平成24年3月5日(2012.3.5)
公表日 平成26年12月18日(2014.12.18)
登録日 平成28年9月2日(2016.9.2)
国際出願番号 CN2012071940
国際公開番号 WO2013131235
国際出願日 平成24年3月5日(2012.3.5)
国際公開日 平成25年9月12日(2013.9.12)
発明者
  • 彭 孝軍
  • ▲ジャン▼ 華
  • 樊 江莉
  • 王 静云
出願人
  • 大連理工大学
  • 大連科栄生物技術有限公司
発明の名称 ナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ、その製造方法及びその利用方法
発明の概要 本発明は一般式Iで示される構造(図1)を有するナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブを提供する。式Iにおいて、Xは、X、X、X及びXから選択される。当該二光子蛍光染料は、非腫瘍細胞と組織内では蛍光バックグラウンドが低いが、腫瘍細胞と組織内では蛍光信号が強く、且つ腫瘍細胞と組織に対して特異的な高い標識性能を示す。該化合物は、ある程度の水溶性を有すると共に、細胞膜透過性が良好であり、更に有効な二光子を吸収する断面が大きい。本発明のこの種類の化合物は更に生体毒性、光毒性、光による漂白性が低く、そのスペクトル範囲と生体試料のスペクトル範囲とは、かなり大きく異なる。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年、腫瘍の発症率は急増しており、「爆発」的に増加する寸前の状態である。世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関が公開した「世界がん報告」では、近年のがん発症率の増加傾向によれば、2020年には全世界のがんの発症率は現在より50%増加し、新たに発症するがん患者数は毎年1500万人になると説明されている。そこで、簡単、迅速、有効、且つ高感度のがん標識技術の開発が、重要な任務になっている。X線による検出技術、超音波による検出技術、CTによる検出技術、核磁気共鳴(MRI)による検出技術、赤外線サーモグラフィによる検出技術、近赤外線スキャニングによる検出技術、PET-CTによる検出技術などが従来の標識を用いるイメージング法として用いられている。しかしながら、上記方法は、イメージングの実行時に、イメージングの特異性に欠け、放射線による損害が大きく、腫瘍を個別に標識により診断できず、腫瘍に対して深度イメージングができない等の欠点がある。蛍光標識の光学分子イメージング法により、既存の問題を解決するのに優れた方法が提供される。現在、フェナントリジン(phenanthridine)系(EB、PI)、アクリジン(acridine)系(AO)、イミダゾール(iminazole)系(Hoechst、DAPI)とシアニン(cyanine)族染料系(Cy、TOTO、SYTO)等の商品化された蛍光染料は、ゲノミクス技術、核酸の定量検出、血液細胞分析等の分野で大きな役割を果たしている。しかしながら、腫瘍細胞及び組織を標識するための蛍光染料は、プローブと比べてまだ少なく、標識性能も低い。





二光子技術の進展に伴って、二光子励起蛍光顕微鏡がライフサイエンスに関する研究でもっとも重要なイメージング手段になっている。従来の一光子励起型の共焦点蛍光顕微鏡に比べて、二光子励起蛍光顕微鏡は、近赤外線による励起、暗視野イメージング、蛍光漂白と光毒性の回避、固定されたターゲットの励起、横方向分解能及び縦方向分解能の高さ、生体組織の光吸収係数の低下及び組織からの自発蛍光の干渉の減少等(Helmchen F, Svoboda K, Denk W et al. Nature,1999, 2:989-996. Maiti S, Shear J B, Williams R M et al. Science, 1997, 275:530. Ventelon L,Charier S, Moreaux L et al. Angewandte Chemie International Edition, 2001, 40: 2098. )の面で極めて優れている。そのため、二光子励起顕微鏡によるイメージング技術により、生体イメージングにおいて新たな議論の場が提供される。しかしながら、腫瘍の標識イメージング、生体内での腫瘍の分布のイメージング及び腫瘍の深度イメージング等に対応する特異的な蛍光プローブはまだ少なく、腫瘍標識用の特異性に優れた二光子蛍光プローブの開発は、二光子腫瘍イメージングを実現する要となっている。

産業上の利用分野


本発明は、ナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ、その製造方法及び腫瘍細胞又は組織を標識するものとして、該蛍光プローブを利用する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式Iで示される構造を有する、ナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ。
【化1】


ここで、Xは、X、X、X及びXから選択されるものであり、点線で示される結合によって一般式Iと結合され、
【化2】


及び Rは、それぞれ-OCH、-OCOCH、またはハロゲンから独立して選択されるものであり、
は、- CH-、- (CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、または-(CH-から選択され、
は、C1-6アルキル基 、HOCH-、HO(CH-、HO(CH-、HO(CH-、HO(CH-、またはHO(CH-から選択され、
は、-H、-CN、-COOH、-NH、-NO、-OH、または-SHから選択される。

【請求項2】
及びRは、それぞれ-OCH及びハロゲンから独立して選択される、
ことを特徴とする請求項1に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ。

【請求項3】
は-(CH-又は-(CH-である、
ことを特徴とする請求項1に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ。

【請求項4】
はC1-4アルキル基から選択される、
ことを特徴とする請求項1に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ。

【請求項5】
は-H、-CN、-COOH又は-NOから選択される、
ことを特徴とする請求項1に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ。

【請求項6】
以下の化合物A~Aから選択される、請求項1に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブ。
【化3】



【請求項7】
請求項1に記載するナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブの製造方法であって、下記のステップ、つまり、
1)4-ブロモ-1,8-ナフタル酸無水物(4-bromo-1,8-naphthalic anhydride)と、R-NHとを1:1~1:5のモル比で反応させて、化合物Vを製造するステップ、
【化4】


ここで、反応温度は70~150℃、反応時間は1~12時間、反応溶媒はジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、酢酸、またはそれらの混合物から選択される、
2)4-ブロモ-1,8-ナフタル酸無水物と、式iの化合物とを1:1~1:5のモル比で反応させて、化合物VIを製造するステップ、
【化5】


ここで、反応温度は70~150℃、反応時間は1~12時間、反応溶媒はジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、酢酸、またはそれらの混合物から選択される、
3)4-ブロモアセナフテンキノン(4-bromoacenaphthenequinone)と、式iの化合物とを1:1~1:5のモル比で反応させて、化合物VIIを製造するステップ、
【化6】


ここで、反応温度は70~150℃、反応時間は1~12時間、反応溶媒はジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、酢酸、またはそれらの混合物から選択される、
4)アセナフテンキノンと、マロノニトリル(malononitrile)と、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)とを1:1:5のモル比で反応させて、化合物VIIIを製造するステップ、
【化7】


まず室温で0.5時間反応させてから、反応温度を徐々に70~180℃まで上昇させ、この温度を保ちながら4~12時間反応させ、反応溶媒はジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)、又はそれらと水からなる混合物から選択される、
5)ステップ1)~4)で製造された化合物V、VI、VII、VIIIをそれぞれNHNHと1:1~1:2.5のモル比で反応させて、化合物IX、X、XI、XIIを製造するステップ、
【化8】


ここで、反応温度は100~175℃、反応時間は1~7時間、反応溶媒はエタノール、2-メトキシエタノール(2-methoxyethanol)、またはそれらの混合物である、
6)化合物IX、X、XI、XIIと、式iiの化合物とを1:1~1:3のモル比で反応させて、化合物Iを製造するステップ、
【化9】


ここで、反応温度は0~100℃,反応時間は12~48時間、反応溶媒はジクロロメタン、エタノール、酢酸エチル、またはそれらの混合物であり、反応は有機塩基の存在する条件下で行われ、4-ジメチルアミノピリジン(Dimethylaminopyridine)を触媒とする、
を含む二光子蛍光プローブの製造方法。

【請求項8】
前記ステップ4)において、水と、ジメチルスルホキシド又はテトラヒドロフランとのモル比はそれぞれ1:1~1:1.25である、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。

【請求項9】
請求項1~5のいずれか1項に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブを利用して生体試料標識する方法

【請求項10】
前記生体試料は、腫瘍組織又は腫瘍細胞である、
ことを特徴とする請求項9に記載のナフタレンを基本骨格とする二光子蛍光プローブを利用して生体試料標識する方法
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014541508thum.jpg
出願権利状態 登録
分野
  • 生活必需品
  • 化学;冶金
  • 物理学
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