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2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子及びその合成方法

国内特許コード P150011664
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2009-203925
公開番号 特開2010-059159
出願日 平成21年9月3日(2009.9.3)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
優先権データ
  • 200810146696.3 (2008.9.4) CN
発明者
  • 張 万斌
  • 謝 芳
  • 房 芳
出願人
  • 日本化学工業株式会社
  • 上海交通大学
発明の名称 2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子及びその合成方法
発明の概要 【課題】製造方法が簡単で、且つ最終的に外部からキラルを導入することで単一構造の二元金属軸不斉化合物を得ることができ、さらに、複数種の不斉触媒反応に用いることができ、高い反応活性及び立体選択性を有する新規な配位子及びその合成方法を提供する。
【解決手段】下式(1)で表される2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子、及びSuzukiカップリングまたはUllmannカップリング反応を用いて合成したエーテル基含有ビフェニル誘導体と脱アルキル化剤を反応させることによる該2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の製造方法。




(式中、Rはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基又はハロゲン原子を示す。)
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要 キラル薬物製造業の急速な成長は、主に不斉合成に関する研究の大きな発展に繋がっている。不斉触媒反応は単一光学異性体のキラルな薬物を得る最も理想的な手法であり、少量の不斉触媒から大量のキラル化合物が得られ、廃棄物の発生を低減ないし回避でき、環境調和性に優れている上に、原子効率が高く、更にラセミ体の煩雑な分割を避けることができる。

高選択性及び高触媒活性の不斉触媒の設計及び合成は不斉触媒合成の重要なキーとなる。遷移金属触媒による不斉反応において、金属に配位したキラルな配位子は反応活性及びエナンチオ選択性にとって決定的な役割を果たしている。

軸不斉配位子のBINAPが開発されて以来、ビフェニル又はビナフチル骨格を有する配位子が人々に注目されるようになり、それから誘導された触媒系もこの分野でかなりよい効果を得られた。

多くの不斉触媒反応系はただ1つの触媒中心を持ち、基質及び試薬との配位結合により活性化され、配位子の不斉環境の影響で、熱力学的に安定な遷移状態を形成し、最終的に不斉誘導を達成する。最近、二元金属配位子も大きな注目を集めている。二元金属配位子は有機金属の新しい骨格として、2つの金属の調整により役割を果たすことができ、多くの反応に対して良好な化学選択性及びエナンチオ選択性を提供している。従って、二元金属軸不斉配位子の開発は学術界及び産業界が関心を寄せている重要な研究領域になっている。

本発明はこのような二元金属配位子に関するものであり、他の二金属配位子とは異なるのは、この配位子自体がアキラル化合物であり、製造方法が簡単で、且つ最終的に外部からキラルを導入することで単一構造の二元金属軸不斉化合物を得ることができる。従来技術の文献を検索した結果、現時点では本発明の主旨と同一又は類似のものは一報もなかった。

産業上の利用分野 本発明は新規な配位子及びその合成方法に関し、具体的には不斉触媒反応に用いる2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子及びその合成方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表されることを特徴とする新規な2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子。

【化1】



(式中、Rはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基又はハロゲン原子を示す。)

【請求項2】
前記一般式(1)中のRがフェニル基、p-トリフルオロメチルフェニル基、p-t-ブチルフェニル基、メチル基又は臭素を示すことを特徴とする請求項1記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子。

【請求項3】
前記2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子が、一般式(2)で表される2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルと脱アルキル化剤とを反応させて得るものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子。

【化2】



(式中、R’はアルキル基を示す。Rは前記と同義。)

【請求項4】
前記一般式(2)で表される2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルが、下記一般式(3)で表される2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラハロゲン化ビフェニルと、一般式:R-B(OH)で表されるホウ酸化合物とを反応させて得るものであることを特徴とする請求項3記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子。

【化3】



(式中、Xはハロゲン原子を示す。R’は前記と同義。前記一般式:R-B(OH)で表されるホウ酸化合物のRは前記と同義。)

【請求項5】
下記一般式(1)で表される新規な2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の合成方法であって、

【化1】



(式中、Rはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基又はハロゲン原子を示す。)
2,2’,6,6’-テトラアルコキシビフェニルを出発原料とし、ハロゲンと反応させて2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラハロゲン化ビフェニルを得る工程(A1)と、
2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラハロゲン化ビフェニルと、一般式R-B(OH)(Rは前記と同義。)で表されるホウ酸化合物とをSuzukiカップリング反応させて、2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルを得る工程(A2)と、
2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルを脱アルキル化剤と反応させて脱アルキル化し、前記一般式(1)で表される2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルを得る工程(A3)と、
を含むことを特徴とする新規な2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の合成方法。

【請求項6】
前記Rがフェニル基、p-トリフルオロメチルフェニル基又はp-t-ブチルフェニル基を示すことを特徴とする請求項5記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の合成方法。

【請求項7】
4,6-ジハロゲン化-1,3-ジアルコキシベンゼンを出発原料とし、一般式R-B(OH)(Rは前記と同義。)で表されるホウ酸化合物とのSuzukiカップリング反応により、4,6-二置換-1,3-ジアルコキシベンゼンを得る工程(B1)と、
4,6-二置換-1,3-ジアルコキシベンゼンをリチオ化してヨード化し、一般式(4)で表される2-ヨード-4,6-二置換-1,3-ジアルコキシベンゼンを得る工程(B2)と、

【化4】



(式中、R’及びRは前記と同義。)
2-ヨード-4,6-二置換-1,3-ジアルコキシベンゼンをUllmannカップリング反応させて、2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルを得る工程(B3)と、
2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニルと脱アルキル化剤とを反応させて脱アルキル化し、2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子を得る工程(B4)と、
を含むことを特徴とする請求項6記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の合成方法。

【請求項8】
前記一般式Rがメチル基を示すことを特徴とする請求項5記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の合成方法。

【請求項9】
2,2’,6,6’-テトラアルコキシビフェニルをクロロメチル化反応させて、2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラクロロメチルビフェニルを得る工程(C1)と、
2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラクロロメチルビフェニルを還元反応させて、2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラメチルビフェニルを得る工程(C2)と、
2,2’,6,6’-テトラアルコキシ-3,3’,5,5’-テトラメチルビフェニルを脱アルキル化反応させて、2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-テトラメチルビフェニルを得る工程(3)と、
を含むことを特徴とする請求項8記載の2,2’,6,6’-テトラヒドロキシ-3,3’,5,5’-四置換ビフェニル配位子の合成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
分野
  • 化学;冶金
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