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薄膜形成装置及び薄膜形成方法

国内特許コード P150011673
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2005-299218
公開番号 特開2007-107053
登録番号 特許第4800734号
出願日 平成17年10月13日(2005.10.13)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
登録日 平成23年8月12日(2011.8.12)
発明者
  • 宋 亦周
  • 鄭 燕飛
  • 王 海千
出願人
  • 株式会社シンクロン
  • 中国科学技▲術▼大学
発明の名称 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
発明の概要 【課題】回転ドラムを高速で回転した状態であっても、基板に形成される薄膜の膜物性値(膜厚等)をリアルタイムに且つ正確に測定することを可能にする。
【解決手段】薄膜形成装置1は、基板Sの回転位置を検出するロータリーエンコーダ100を回転ドラム13の回転軸に取り付け、ロータリーエンコーダ100で検出した基板Sの回転位置に基づいて測定制御コンピュータ96は光学測定手段80で膜物性値の測定を行うタイミングを制御するように構成されている。これにより、一回転ごとに所定の回転位置にある基板に対して物性値を測定することが可能となるため、回転ドラム13の回転により基板の位置が変動しても常に同じ基板の同じ位置に対して同じ入射角で照射された測定光に基づいて膜物性値を測定することができる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



スパッタリング等の物理蒸着により、基板表面に光学薄膜を形成させて干渉フィルター、例えば反射防止フィルター、ハーフミラー、各種バンドパスフィルター、ダイクロイックフィルターなどの光学製品を製造したり、各種装飾品の表面に色付けコートを行ったりすることにより、特定の光学特性を有する装飾品等を製造することが一般的に行われている。

スパッタリングにより基板表面に膜原料物質を付着させる薄膜形成装置は、基板を保持する基板保持手段の回転機構の違いにより、ドーム式とカルーセル式の2種類に大別される。





ドーム式の薄膜形成装置は、ドーム状の基板ホルダの内面に複数の基板を保持して、基板に対してスパッタリングにより膜原料物質を付着させることで光学製品を製造する装置である。

このようなドーム式の薄膜形成装置では、基板ホルダの内面に複数の基板が保持された状態で、基板ホルダ回転軸を中心に基板ホルダの回転が行われることにより、この回転軸を中心に基板が公転している。この公転の間にスパッタ等の薄膜形成処理が行われることで、基板の表面に薄膜が形成される。





ここで、回転ホルダの回転軸は公転の中心であるため、回転ホルダの回転軸上に配置された基板は公転せずに一箇所にとどまったままである。従って、この位置に配置された基板を膜厚測定用のサンプル基板として、この基板に対して光学測定を行うことで膜厚等の膜物性値の測定を行うことが可能となっている。

このように、ドーム式の薄膜形成装置では、測定対象となるサンプル基板が一箇所にとどまった状態にあるので、膜厚測定のたびに基板ホルダの回転を停止する必要が無く、基板ホルダを回転した状態のままリアルタイムに膜厚等の膜物性値の測定を行うことが可能となっている。(例えば、特許文献1)。





【特許文献1】

開2001-133228号公報





一方、カルーセル式の薄膜形成装置では、筒状の回転ドラムの外周面に複数の基板が保持された状態で、回転軸を中心に回転ドラムが回転している。このように、カルーセル式の薄膜形成装置では、回転ドラムの外周面に基板が保持されているため、すべての基板は回転ドラムの回転軸を中心に公転している。このため、上記ドーム式の薄膜形成装置とは異なり、回転ドラムが回転している間は一箇所にとどまった状態の基板が存在しない。従って、膜厚等の物性値を測定するためには、回転ドラムの回転を一旦停止してから基板に対して光学測定等を行う必要があった。このような測定方法では、膜厚測定のたびに薄膜形成工程を停止しなければならないため、薄膜形成工程に時間がかかるという不都合があった。

このため、カルーセル式の回転機構を備えた薄膜形成装置において、基板に形成される薄膜の膜物性値をリアルタイムに測定することが可能な薄膜形成装置が求められていた。

産業上の利用分野



本発明は薄膜形成装置及び薄膜形成方法に係り、特に、カルーセル式の回転機構を備えた薄膜形成装置及び薄膜形成方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
真空容器と、該真空容器の内部に設置され基体を保持する基体保持手段と、ターゲットをスパッタして前記基体に薄膜を形成するスパッタ手段と、前記ターゲットにガスを供給するガス供給手段と、を備えたカルーセル式の薄膜形成装置であって、
前記基体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記真空容器の側壁に取着されると共に前記基体保持手段の側面に対して垂直方向に配設された投光部及び受光部を有し、前記基体に形成される薄膜の膜物性値を測定する光学測定手段と、
前記回転位置検出手段により得られる前記基体の回転位置を番地情報に変換する番地情報生成部と、前記番地情報に基づいて前記光学測定手段で膜物性値の測定を行うタイミングを制御するタイミング決定部と、を有する測定制御手段と、
を備え
前記タイミング決定部は、前記基体が、該基体からの反射光が前記光学測定手段の受光部に対して略平行に入射する所定番地よりも一つ前の番地であるときサンプリング開始信号を生成し、前記所定番地よりも一つ後の番地になるとサンプリング停止信号を生成することを特徴とする薄膜形成装置。

【請求項2】
前記光学測定手段は、前記基体保持手段の回転方向に沿って保持された複数の基体に形成される薄膜の膜物性値を測定し、その平均値を演算する平均値演算部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。

【請求項3】
前記ガス供給手段は、
ガスを貯蔵するガス貯蔵手段と、
該ガス貯蔵手段のガスを前記ターゲットに向けて供給するガス供給路と、
前記光学測定手段で測定された前記膜物性値又は前記平均値に基づいて前記ターゲットに供給されるガスの流量を調整する流量調整手段と、
を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜形成装置。

【請求項4】
前記スパッタ手段は、
ターゲットと、
該ターゲットを保持し電力を供給するスパッタ電極と、
該スパッタ電極に電力を供給する電源と、
前記光学測定手段で測定された前記膜物性値又は前記平均値に基づいて前記ターゲットに供給される電力の量を調整する電力調整手段と、
を具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の薄膜形成装置。

【請求項5】
前記薄膜形成装置は、前記ターゲットから前記基体に供給される膜原料物質の量を調整する膜厚補正手段を更に備え、
前記膜厚補正手段は、
前記ターゲットと前記基体の間に配設される補正部材と、
前記光学測定手段で測定された前記膜物性値又は前記平均値に基づいて、前記ターゲットと前記基体との間で前記膜原料物質の移動を阻止する位置及び前記膜原料物質の移動を阻止しない位置との間で前記補正部材を進退自在に移動する補正部材駆動手段と、
を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の薄膜形成装置。

【請求項6】
真空容器と、該真空容器の内部に設置され基体を保持する基体保持手段と、前記基体に膜原料物質を供給するターゲットと、該ターゲットに電力を供給するスパッタ手段と、前記ターゲットにガスを供給するガス供給手段と、を備えたカルーセル式の薄膜形成装置であって、
前記基体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記真空容器の側壁に取着されると共に前記基体保持手段の側面に対して垂直方向に配設された投光部及び受光部を有し、前記基体保持手段の回転軸線方向に複数配設され、前記回転軸線方向に沿って保持された複数の基体に形成される薄膜の物性値をそれぞれ測定する複数の光学測定手段と、
前記回転位置検出手段により得られる前記基体の回転位置を番地情報に変換する番地情報生成部と、前記番地情報に基づいて前記光学測定手段で膜物性値の測定を行うタイミングを制御するタイミング決定部と、を有する測定制御手段と、
を備え
前記タイミング決定部は、前記基体が、該基体からの反射光が前記光学測定手段の受光部に対して略平行に入射する所定番地よりも一つ前の番地であるときサンプリング開始信号を生成し、前記所定番地よりも一つ後の番地になるとサンプリング停止信号を生成することを特徴とする薄膜形成装置。

【請求項7】
前記光学測定手段は、前記基体保持手段の回転方向に沿って保持された複数の基体に形成される薄膜の膜物性値を測定し、その平均値を演算する平均値演算部を更に備えることを特徴とする請求項6記載の薄膜形成装置。

【請求項8】
前記ガス供給手段は、
ガスを貯蓄するガス貯蔵手段と、
該ガス貯蔵手段と接続され、前記複数の光学測定手段に対応する位置に形成された複数の導入口を通じて前記ターゲットにガスを供給するガス供給路と、
前記光学測定手段で測定された膜物性値又は平均値に基づいて、前記ターゲットに供給されるガスの流量を前記複数の導入口毎に独立に調整する流量調整手段と、
を具備することを特徴とする請求項6又は7記載の薄膜形成装置。

【請求項9】
前記薄膜形成装置は、前記ターゲットから前記基体に供給される膜原料物質の量を調整する膜厚補正手段を更に備え、
前記膜厚補正手段は、
前記ターゲットと前記基体との間に配置される複数の補正小片と、
前記光学測定手段で測定された膜物性値又は平均値に基づいて、前記ターゲットと前記基体との間で膜原料物質の移動を阻止する位置及び膜原料物質の移動を阻止しない位置との間で前記複数の補正小片をそれぞれ進退自在に移動する複数の補正部材移動手段と、
を具備することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1に記載の薄膜形成装置。

【請求項10】
前記回転位置検出手段は、ロータリーエンコーダを少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載の薄膜形成装置。

【請求項11】
前記ロータリーエンコーダは、前記基体保持手段の回転軸に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の薄膜形成装置。

【請求項12】
前記ロータリーエンコーダは、アブソリュート型であることを特徴とする請求項10又は11に記載の薄膜形成装置。

【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の薄膜形成装置を用いて前記ターゲットをスパッタして前記基体保持手段に保持され回転する前記基体に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
前記基体の回転位置を番地情報で検出する回転位置検出工程と、
前記番地情報に基づいて膜物性値を測定するタイミングを決定するタイミング決定工程と、
該タイミング決定工程で決定されたタイミングに基づいて膜物性値の測定を行う光学測定工程と、
を備え
前記タイミング決定工程は、前記基体が、該基体からの反射光が前記光学測定手段の受光部に対して略平行に入射する所定番地よりも一つ前の番地であるとき前記膜物性値のサンプリングが開始され、前記所定番地よりも一つ後の番地になるとサンプリングが停止されることを特徴とする薄膜形成方法。

【請求項14】
前記光学測定工程は、前記膜物性値の平均値を演算する平均値演算工程を更に備えることを特徴とする請求項13記載の薄膜形成方法。

【請求項15】
前記薄膜形成工程は、前記光学測定工程で測定された前記膜物性値又は前記平均値に基づいて、前記基体に形成される薄膜の膜厚を調整する膜厚調整工程を更に備えることを特徴とする請求項13又は14記載の薄膜形成方法。

【請求項16】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の薄膜形成装置を用いて前記基体保持手段に保持され回転する前記基体に向けて前記ターゲットから膜原料物質を供給して薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
前記基体の回転位置を番地情報で検出する回転位置検出工程と、
前記番地情報に基づいて膜物性値を測定するタイミングを決定するタイミング決定工程と、
前記タイミングに応じて、前記基体保持手段の回転軸線方向における複数位置で膜物性値の測定を開始する光学測定工程と、
前記複数位置で測定された膜物性値に基づいて、前記基体に形成される薄膜の膜厚分布を調整する膜厚分布調整工程と、
を備え
前記タイミング決定工程は、前記基体が、該基体からの反射光が前記光学測定手段の受光部に対して略平行に入射する所定番地よりも一つ前の番地であるとき前記膜物性値のサンプリングが開始され、前記所定番地よりも一つ後の番地になるとサンプリングが停止されることを特徴とする薄膜形成方法。

【請求項17】
前記光学測定工程は、前記膜物性値の平均値を演算する平均値演算工程を更に備えることを特徴とする請求項16記載の薄膜形成方法
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005299218thum.jpg
出願権利状態 登録
分野
  • 化学;冶金
  • 物理学
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