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薄膜形成装置および薄膜形成方法

国内特許コード P150011674
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2006-034133
公開番号 特開2007-211311
登録番号 特許第4806268号
出願日 平成18年2月10日(2006.2.10)
公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
登録日 平成23年8月19日(2011.8.19)
発明者
  • 宋 亦周
  • 鄭 燕飛
  • 王 海千
出願人
  • 株式会社シンクロン
  • 中国科学技▲術▼大学
発明の名称 薄膜形成装置および薄膜形成方法
発明の概要 【課題】カルーセル式の回転ドラムを回転した状態で、基板に形成される薄膜の膜厚を高い精度で測定することが可能な薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】薄膜形成装置1は、回転軸線Z-Z'を中心に回転する回転ドラム13と、この回転軸線Z-Z'の一方の側から測定光を投光する投光ヘッド43と、この投光ヘッド43から投光された測定光をモニタ基板Sに向けて反射する全反射ミラー46と、モニタ基板Sから反射する反射光を回転軸線Z-Z'の他方の側へ向けて反射する全反射ミラー51と、この全反射ミラー51により反射された反射光を受光する受光ヘッド54と、この受光ヘッド54で受光した反射光に基づいてモニタ基板Sの膜厚を演算する膜厚演算コンピュータ57を備えている。測定光と反射光が回転軸線Z-Z'の異なる方向から投受光されているので、光の干渉などの影響を受けずに高い精度で膜厚を測定することができる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要



スパッタリングや真空蒸着などの物理蒸着やCVDなどの化学蒸着により基板の表面に光学薄膜を形成させる技術が知られている。この技術を用いて、干渉フィルタ、反射防止フィルタ、ハーフミラー、各種バンドパスフィルタ、ダイクロイックフィルタなどの光学素子やシリコンウェハなどの半導体素子を製造したり、各種装飾品の表面に色付けコートや反射防止層コートを行って特定の光学特性を有する装飾品などを製造したりすることが行われている。





このような薄膜形成技術の分野で、基板を保持する基体保持手段の回転機構の一つにカルーセル式の回転機構がある。カルーセル式の回転機構では、横断面形状が円形または多角形の回転ドラム(すなわち、基体保持手段)の外周面に複数の基板が保持されており、この状態で、回転軸を中心に回転ドラムは回転している。このように、カルーセル式の薄膜形成装置では、回転ドラムの外周面に基板が保持されているため、回転ドラムが回転している間は一箇所にとどまった状態の基板が存在せず、すべての基板は回転軸を中心に公転している。





このため、光学方式で膜厚等の薄膜の光学特性を測定するには、回転ドラムの回転を一旦停止してから基板に対して光学測定を行う必要があった。このような測定方法では、膜厚測定のたびに薄膜形成工程を停止しなければならないため、薄膜形成工程に時間がかかるという不都合があった。





一方、回転ドラムが回転した状態でリアルタイムに膜厚を光学測定するためには、回転ドラムの外側から基板に向けて測定光を投光し、基板から反射する反射光を受光する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、上述したように回転ドラムは回転しているため、基板に入射する光の角度が随時変わってしまい、膜厚の正確な測定が困難であるという不都合があった。





このような課題を解決するため、従来、中空軸である回転ドラムの回転軸を介して投光・受光を行う膜厚計測装置を備えた薄膜形成装置が開発されている。この膜厚計側装置は、中空軸である回転軸を備えた回転ドラムと、この回転軸内に配置された全反射ミラーと、回転軸の軸延長上に配置された全反射ミラーと、ハーフミラーを介して回転軸延長上に配置された全反射ミラーに測定光を照射する光源と、回転軸延長上に配置された全反射ミラーからの反射光をこのハーフミラーを介して受光する受光器と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。





この膜厚計測装置によれば、光源からの測定光は、ハーフミラーを介して回転軸延長上に配置された全反射ミラーに照射する。この回転軸内の全反射ミラーに照射された測定光は回転ドラムに保持された測定用ガラスに反射する。一方、測定用ガラスに照射する測定光は同じく全反射ミラーに反射する。この反射光はハーフミラーを介して受光器に照射する。





このように、従来の薄膜形成装置によれば、中空軸である回転ドラムの回転軸を介して測定光や反射光を導いているので、回転ドラムが回転しているにもかかわらずリアルタイムに測定用ガラスの膜厚を測定することが可能となる。





【特許文献1】

開2000-088531号公報(第1~5頁、第1図、第2図)

産業上の利用分野



本発明は薄膜形成装置および薄膜形成方法に係り、特にカルーセル式の回転機構を備えた薄膜形成装置および薄膜形成方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
真空容器内に配置された基体に薄膜を形成するカルーセル式の薄膜形成装置であって、
前記基体を保持した状態で回転軸線を中心に回転可能な基体保持手段と、
前記基体に膜原料物質を供給して薄膜を形成する膜原料物質供給手段と、
前記基体のうち、特定の基体に形成された薄膜の膜厚を測定する膜厚測定手段と、を備え、
該膜厚測定手段は、
前記回転軸線の一方の側から前記基体保持手段の内部に向けて測定光を投光する投光部と、
前記基体保持手段の内部に設けられると共に前記投光部から投光された前記測定光を前記特定の基体へ反射する第一の光反射部材と、
前記基体保持手段の内部に設けられると共に前記特定の基体から反射された反射光を前記回転軸線の他方の側へ向けて反射する第二の光反射部材と、
該第二の光反射部材により反射された前記反射光を受光する受光部と、
該受光部で受光された前記反射光に基づいて前記特定の基体に形成される薄膜の膜厚を演算する膜厚演算部と、
を具備し、
前記基体保持手段は、
前記回転軸線を中心に回転する中空状の回転軸と、
前記基体を保持する基板保持板と、
前記基板保持板を前記回転軸に固定するフレームと、
を具備し、
前記回転軸の中空内部には、前記第一の光反射部材および前記第二の光反射部材が固定され、
前記回転軸の壁面には、前記第一の光反射部材で反射された前記測定光および前記特定の基体から前記第二の光反射部材に向けて反射された前記反射光が通過する開口が形成され、
該開口は、前記特定の基体に対して常に対向して形成されてなることを特徴とする薄膜形成装置。

【請求項2】
前記回転軸は、両端の一部が前記真空容器の外部に延出し、
前記投光部は、前記回転軸の一端側の前記真空容器外であって前記第一の反射部材に向けて前記測定光を投光する位置に配置され、
前記受光部は、前記回転軸の他端側の前記真空容器外であって前記第二の反射部材から反射する前記反射光が入射する位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。

【請求項3】
前記薄膜形成装置は、一方向または両方向に回転する出力軸を有する基体保持手段駆動源を備え、
前記回転軸は、その一端の外周面に前記基体保持手段駆動源の出力軸の回転を伝達する動力伝達部材が取り付けられると共に、前記一端は自由端とされていることを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。

【請求項4】
前記薄膜形成装置は、前記膜厚測定手段により測定された膜厚に基づいて前記基体に形成される薄膜の膜厚を調整する膜厚調整手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の薄膜形成装置。

【請求項5】
前記膜原料物質供給手段は、
ターゲットと、
該ターゲットを保持して電圧を印加するスパッタ電極と、
該スパッタ電極に電力を供給する電力供給手段と、
前記ターゲットに向けてスパッタガスを供給するスパッタガス供給手段と、を備え、
前記膜厚調整手段は、前記膜厚測定手段により測定した膜厚に基づいて、前記電力供給手段により前記スパッタ電極に供給される電力の量または前記スパッタガス供給手段により前記ターゲットに供給されるスパッタガスの流量のうち少なくともいずれか一方を調整することを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。

【請求項6】
前記薄膜形成装置は、
前記膜原料物質供給手段と前記基体保持手段との間に配設される膜厚補正板と、
前記膜原料物質供給手段から前記基体保持手段へ供給される膜原料物質の一部を遮断する第一の位置、および前記第一の位置よりも膜原料物質の遮断量が少ない第二の位置との間で前記膜厚補正板を移動可能な補正板移動手段と、をさらに備え、
前記膜厚調整手段は、前記膜厚測定手段により測定された膜厚に基づいて前記補正板移動手段による前記膜厚補正板の移動位置を調整することを特徴とする請求項またはに記載の薄膜形成装置。

【請求項7】
真空容器内に配置された基体に薄膜を形成するカルーセル式の薄膜形成装置であって、
前記基体を保持した状態で回転軸線を中心に回転可能な基体保持手段と、
前記基体に膜原料物質を供給して薄膜を形成する膜原料物質供給手段と、
前記基体保持手段の回転軸線に沿って配置された複数の異なる基体のうち、複数の特定の基体の膜厚を測定する膜厚測定手段と、を備え、
該膜厚測定手段は、
前記回転軸線上の一方の側から複数の測定光を投光する投光部と、
該投光部から投光された前記測定光を前記基体保持手段に配置された前記特定の基体へ向けて反射する第一の光反射部材および前記特定の基体で反射された前記反射光を前記回転軸線の他方の側へ向けて反射する第二の光反射部材からなる一組の光反射ユニットと、
前記第二の光反射部材で反射された前記反射光を受光する受光部と、
該受光部で受光された前記反射光に基づいて前記特定の基体に形成される薄膜の膜厚を演算する膜厚演算部と、
を具備し、
前記基体保持手段は、
前記回転軸線を中心に回転する中空状の回転軸と、
前記基体を保持する基板保持板と、
前記基板保持板を前記回転軸に固定するフレームと、
を具備し、
前記回転軸の中空内部には、前記第一の光反射部材および前記第二の光反射部材が固定され、
前記回転軸の壁面には、前記第一の光反射部材で反射された前記測定光および前記特定の基体から前記第二の光反射部材に向けて反射された前記反射光が通過する開口が複数形成され、
前記光反射ユニットは、前記基体保持手段の回転軸線方向沿って配置された前記複数の特定の基体に測定光を照射するように、前記回転軸線に沿って複数組配設され
前記複数の開口は、それぞれ前記特定の基体に対して常に対向して形成されてなることを特徴とする薄膜形成装置。

【請求項8】
前記薄膜形成装置は、前記膜厚測定手段により測定された前記複数の特定の基体に形成された膜厚に基づいて膜厚分布を調整する膜厚分布調整手段をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。

【請求項9】
前記膜原料物質供給手段は、
ターゲットと、
該ターゲットを保持して電圧を印加するスパッタ電極と、
該スパッタ電極に電力を供給する電力供給手段と、
前記ターゲットに向けてスパッタガスを供給するスパッタガス供給手段と、を備え、
前記スパッタガス供給手段は、
前記複数の基体に対応する位置に配置され前記スパッタガスを前記ターゲットの異なる複数の位置に導入する複数の配管と、
該複数の配管から導入される前記スパッタガスの流量を独立に調整可能なスパッタガス流量調整手段と、備え、
前記膜厚分布調整手段は、前記膜厚測定手段で測定された前記複数の特定の基体の膜厚に基づいて、前記スパッタガス流量調整手段による前記複数の配管から導入されるスパッタガスの流量をそれぞれ独立に調整することを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。

【請求項10】
前記薄膜形成装置は、
前記膜原料物質供給手段と前記基体保持手段との間であって、かつ前記複数の特定の基体に対応する位置に配設される複数の補正小片と、
前記膜原料物質供給手段から前記基体保持手段へ供給される膜原料物質の一部を遮断する第一の位置と、前記第一の位置よりも膜原料物質の遮断量が少ない第二の位置との間で前記複数の補正小片を独立に移動可能な補正小片移動手段と、をさらに備え、
前記膜厚分布調整手段は、前記膜厚測定手段で測定された前記複数の特定の基体の膜厚に基づいて、前記補正小片動手段による前記複数の補正小片の移動位置をそれぞれ独立に調整することを特徴とする請求項またはに記載の薄膜形成装置。

【請求項11】
カルーセル式の薄膜形成装置を用いて回転軸線を中心に回転可能な基体保持手段に配置された基体に対して膜原料物質を供給して薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
前記基体保持手段の内部であって特定の基体に対して常に対向して配置された光反射部材を介して前記回転軸線の一方の側から前記特定の基体に測定光を投光する投光工程と、
前記基体保持手段の内部であって前記特定の基体に対して常に対向して配置された第二の光反射部材を介して前記回転軸線の他方の側で前記特定の基体から反射する反射光を受光する受光工程と、
該受光工程で受光した反射光に基づいて前記特定の基体に形成される薄膜の膜厚を取得する膜厚取得工程と、
該膜厚取得工程で取得した膜厚に基づいて前記基体に形成される薄膜の膜厚を調整する膜厚調整工程と、
を行うことを特徴とする薄膜形成方法。

【請求項12】
カルーセル式の薄膜形成装置を用いて回転軸線を中心に回転可能な基体保持手段に配置された基体に対して膜原料物質を供給して薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
前記基体保持手段の内部であって、前記基体保持手段に複数保持された特定の基体に対してそれぞれが常に対向して配置された複数の光反射部材を介して前記回転軸線の一方の側から前記基体保持手段に配置された前記複数の特定の基体のうち異なる位に配置された特定の基体に向けて複数の測定光を投光する投光工程と、
前記基体保持手段の内部であって、前記複数の特定の基体に対してそれぞれが常に対向して配置された複数の第二の光反射部材を介して前記回転軸線の他方の側で前記異なる位に配置された前記特定の基体から反射する複数の反射光を受光する受光工程と、
該受光工程で受光した複数の反射光に基づいて前記異なる位置に配置された前記特定の基体に形成される薄膜の膜厚を取得する膜厚取得工程と、
該膜厚取得工程で取得した複数の膜厚値に基づいて膜厚分布を取得する膜厚分布取得工程と、
該膜厚分布取得工程で取得した膜厚分布に基づいて、前記複数の位置における膜厚分布を調整する膜厚分布調整工程と、
を行うことを特徴とする薄膜形成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
分野
  • 化学;冶金
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