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偏光制御符号化方法、エンコーダ及び量子鍵分配システム

国内特許コード P150011676
掲載日 2015年3月30日
出願番号 特願2006-549831
公表番号 特表2007-535228
出願日 平成16年8月19日(2004.8.19)
公表日 平成19年11月29日(2007.11.29)
国際出願番号 CN2004000969
国際公開番号 WO2005076517
国際出願日 平成16年8月19日(2004.8.19)
国際公開日 平成17年8月18日(2005.8.18)
優先権データ
  • 200410013996.6 (2004.2.2) CN
発明者
  • 韓 正甫
  • 朱 冰
  • 莫 小范
  • 郭 光▲カン▼
出願人
  • 中国科学技▲術▼大学
発明の名称 偏光制御符号化方法、エンコーダ及び量子鍵分配システム
発明の概要 本発明による偏光制御符号化方法、エンコーダ及び量子鍵分配システムは、エンコーダの内部では、偏光保持光路又は90度回転ファラデーミラーでの反射を採用して出力光パルス偏光状態が相同であるようにし、偏光制御エンコーダを核心として量子鍵分配システムを構成して、送信端から出力された光パルスが量子チャンネルを介して受信端に一方向伝送させ、光パルスの干渉重ね結果に応じて、量子鍵分配プロトコルに従って量子鍵分配を実現することを特徴とする。本発明の偏光制御エンコーダによれば、システムは送信装置、受信装置及び量子チャンネルでの干渉に対抗する能力を有する。システムの送信装置の出口及び受信装置の入口に逆方向光子分離検出ユニットを追加することで、木馬光子の侵入と変調情報付けの光子の安全区域からの離脱とを抑止する。本発明の量子鍵分配システムを利用することで、鍵の無条件安全分配を実現できる。
従来技術、競合技術の概要 従来の量子鍵分配は、光子偏光を用いて符号化することになり、このような方式は、自由空間通信に適するが光ファイバー通信体系に適しない。その理由として、普通の光ファイバーは対称性があまり良くなく、伝送経路中の干渉は光の偏光状態に対する影響として現れるので、その中に伝送するときの光の偏光状態を保持できなくなり、偏光符号化も光ファイバーに使用することが好適ではないからである。米国特許第5307410には、一対の非対称アームのマッハツェンダ(Mach-Zehnder)干渉計による位相符号化量子鍵分配の技術が開示されており、その受信装置と送信装置内の光パルスは、それぞれマッハツェンダ干渉計の異なるアームを通じており、異なるアームによる干渉が完全に一致することがあり得ないため、互いに完全相殺されることができなくなるので、安定性が悪く、耐干渉の能力が低下する。また、二つの光子パルスはマッハツェンダ干渉計の異なるアームを介して異なる光路を通じ、量子チャンネルに入るときに二つの光子パルスの偏光状態を一定関係に保証できないので、量子チャンネル中の干渉を受けやすく、長程量子鍵分配に際してこのような干渉は特にひどくなり、当該技術の複数の変形例の何れも実質性の改善がなされていない。

双不対称アームM-Z干渉計に存在した安定性問題に鑑みて、米国「応用物理速報」(Appl.Phys.Lett.77(7),793(1997))は、ファラデーミラーによって二つの光パルスを送信点と受信点との間に一回往復させ、各光パルスは全ての光路を一回通して自己補償の効果を奏することができる技術を提案した。この技術は、光子パルスが二回往復で同じ位置を通るときに干渉信号まで変化されなく、光パルスに受ける干渉が一致しており、重なるときに干渉効果が互いに相殺されて耐干渉及び安定化になる目的を達成すると想定される。しかしながら、実際にこのような安定化は、伝送距離がそれほど長くない、かつ干渉周波数があまり高くない場合のみに有効であり、伝送距離が長くなると、光パルスの同一位置を往復に要する時間差が増えるとともに、耐干渉能力も低下する。また、光パルスは量子チャンネルにおいて二回往復することが必要であるので、チャンネルの合計損失は実際量子チャンネルの二倍の長さによる損失と等しくなり、通常、このような欠陥は往路強光と復路単光子の方法を採用して補償するが、このような補償方法は、従来の強減衰レーザ光パルスによって単光子源を模擬する場合のみに適用する。理想量子鍵分配の光源は単光子源であるべきだが、現在、理想的な単光子源がまだ実用化されておらず、理想的な単光子源を使用すると、このような技術案の限界伝送距離は単に現在の半分である。さらに、より悪い欠陥は、このような技術案に下記の安全問題が隠れている。即ち、盗聴者は、受信領域に入る前の強信号を比例減衰し、動作波長とごく近接する波長を有する木馬信号(ダミーシグナル)により補充して、受信領域内のトータルモニター信号強度を変化させず、即ち信号強度モニターを無効にさせる。信号が帰還するときに、盗聴者は木馬信号を分離して信号に載せた情報が検出され、更に原始信号光子を「スーパー低損失チャンネル」を介して送信者に回送することができる。盗聴者は信号減衰比例を適当に制御すれば、システムの受信レートに影響を与えず送信者に知られることはない。情報安全技術にとっては、このような盗聴問題が致命的である。

産業上の利用分野 本発明は、光伝送秘密通信技術分野に属し、特に量子鍵分配における符号化方法及び装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
偏光制御符号化方法であって、
入射された一つの光パルスを二つの光パルスに分波し、二つの異なる光路に沿って伝送させるステップと、
前記二つの光パルスに対して相対遅延を行うステップと、
前記相対遅延された二つのパルスを一つの経路で合波して出力するステップと、を含み、
前記方法は、前記分波ステップ又は合波ステップの後に、前記二つの光パルスの少なくとも一つを量子鍵分配プロトコルに従って位相変調するステップと、
前記分波から合波までのプロセスで、前記二つの光パルスの偏光状態を、合波後に出力された二つの光パルスの偏光状態が同じであるように制御するステップと、をさらに含むことを特徴とする偏光制御符号化方法。

【請求項2】
前記制御ステップは、前記二つの光パルスの偏光状態を前記分波から合波までのプロセスで一定に保持することを含むことを特徴とする請求項1に記載の偏光制御符号化方法。

【請求項3】
前記制御ステップは、前記相対遅延後の二つの光パルスをそれぞれ90度回転ファラデーミラーを介して奇数回反射させ、前記分波から合波までのそれぞれの光路を偶数回通過させることを含むことを特徴とする請求項1に記載の偏光制御符号化方法。

【請求項4】
前記制御ステップは、前記二つの光パルスの一方をそのまま出力させ、他方を90度回転ファラデーミラーを介して偶数回反射させ、前記分波から合波までのそれぞれの光路を偶数回通過させることを含むことを特徴とする請求項1に記載の偏光制御符号化方法。

【請求項5】
請求項1に記載の偏光制御符号化方法に基づいて構成される偏光制御エンコーダであって、
一つの光パルスを二つの光パルスに分波して二つの異なる光路に沿って伝送させる第1の偏光保持ビームスプリッターと、
一方の光パルスを他方の光パルスに対して遅延させる遅延線と、
前記相対遅延された二つの光パルスを一つの光路で合波して出力される第2の偏光保持ビームスプリッターと、
前記分波後の二つの光路と合波後の出力光路との三者の少なくとも一つに位置する位相変調器と、を備え、
前記二つの異なる光路は偏光保持光路であることを特徴とする偏光制御エンコーダ。

【請求項6】
請求項1に記載の偏光制御符号化方法に基づいて構成される偏光制御エンコーダであって、
一つの光パルスを二つの光パルスに分波して二つの異なる光路に沿って伝送させる偏光保持ビームスプリッターと、
一方の光路に位置し、一方の光パルスを他方の光パルスに対して遅延させる偏光保持遅延線と、
前記相対遅延された二つの光パルスを一つの光路で合波して出力するために、前記相対遅延された二つの光パルスを前記偏光保持ビームスプリッターへ反射させるミラーと、
前記分波後の二つの光路と合波後の出力光路との三者の少なくとも一つに位置する位相変調器と、を備え、
前記二つの異なる光路は偏光保持光路であることを特徴とする偏光制御エンコーダ。

【請求項7】
請求項1に記載の偏光制御符号化方法に基づいて構成される偏光制御エンコーダであって、
一つの光パルスを二つの光パルスに分波して二つの異なる光路に沿って伝送させるビームスプリッターと、
一方の光路に位置し、一方の光パルスを他方の光パルスに対して遅延させる遅延線と、
前記相対遅延された二つの光パルスを一つの光路で合波して出力するために、前記相対遅延された二つの光パルスのそれぞれを前記ビームスプリッターへ反射させさせる二つの90度回転ファラデーミラーと、
前記分波後の二つの光路と合波後の出力光路との三者の少なくとも一つに位置する位相変調器と、を有することを特徴とする偏光制御エンコーダ。

【請求項8】
請求項1に記載の偏光制御符号化方法に基づいて構成される偏光制御エンコーダであって、
一つの光パルスを二つの光パルスに分波して二つの異なる光路に沿って伝送させ、その一方の光パルスをそのまま出力させる偏光保持可変ビームスプリッターと、
他方の光パルスを反射させ、前記偏光保持可変ビームスプリッターを通過させる第1のミラーと、
前記偏光保持可変ビームスプリッターを通過した他方の光パルスを、そのまま出力された光パルスと一つの光路で合波して出力するために、再び前記偏光保持可変ビームスプリッターへ反射させる第2のミラーと、
前記第1と第2のミラー前の二つの光路中の少なくとも一方に位置する偏光保持遅延線と、
前記ミラー前の二つの光路と合波後の出力光路との三者の少なくとも一つに位置する位相変調器と、を備え、
前記第1と第2のミラー前の光路は偏光保持光路であることを特徴とする偏光制御エンコーダ。

【請求項9】
請求項1に記載の偏光制御符号化方法に基づいて構成される偏光制御エンコーダであって、
一つの光パルスを二つの光パルスに分波して二つの異なる光路に沿って伝送させ、その一方の光パルスをそのまま出力させる可変ビームスプリッターと、
他方の光パルスを可変ビームスプリッターへ反射させ、可変ビームスプリッターを通過させる第1の90度回転ファラデーミラーと、
前記可変ビームスプリッターを通過した他方の光パルスを、前記そのまま出力された光パルスと一つの光路で合波して出力するために、前記可変ビームスプリッターへ再び反射させる第2の90度回転ファラデーミラーと、
前記第1と第2のミラー前の二つの光路中の少なくとも一方に位置する遅延線と、
前記90度回転ファラデーミラー前の二つの光路と合波後の出力光路との三者の少なくとも一つに位置する位相変調器と、を備えることを特徴とする偏光制御エンコーダ。

【請求項10】
パルス光源から出力された一つの光パルスを二つの光パルスに分波して二つの異なる光路に沿って伝送させ、前記二つの光パルスの一方を他方に対して相対遅延させ、前記二つのパルスを一つの経路で合波して出力し、前記光パルスの何れかを量子鍵プロトコル規定に従って位相変調する送信端の偏光制御エンコーダと、
前記偏光制御エンコーダから出力された前記二つの光パルスを一方向伝送する量子チャンネルと、
受信された二つの光パルスの各光パルスを、二つの光パルスからなる光パルス群に分波して二つの異なる光路に沿って伝送させ、同じ群となる二つの光パルスに対して量子鍵プロトコル規定に従って相対遅延させ、前記二つの光パルス群を一つの経路で合波して出力し、一つの経路で合波して出力する前に、前記受信した光パルスと分波した光パルスと遅延した光パルスとの少なくとも一つに対して量子鍵プロトコル規定に従って位相変調する受信端の偏光制御エンコーダと、
前記二つの光パルス群におけるそれぞれの少なくとも一つの光パルスの干渉重ね結果を同期検出し、量子鍵分配プロトコルに従って量子鍵分配を行う単光子検出器と、を備えることを特徴とする量子鍵分配システム。

【請求項11】
送信端偏光制御エンコーダの出口又は受信端偏光制御エンコーダの入口に直列接続した逆方向光子分離検出手段を更に備え、
前記逆方向光子分離検出手段は、光サーキュレータと単光子検出器とからなり、前記光サーキュレータの入力端が偏光制御エンコーダの出力に接続され、前記サーキュレータの同方向出力端が量子チャンネルに接続され、逆方向出力端が単光子検出器に接続されることを特徴とする請求項10に記載の量子鍵分配システム。

【請求項12】
前記逆方向光子分離検出手段は、前記光サーキュレータの入力端に一つの光帯域通過フィルタが直列接続されることを特徴とする請求項11に記載の量子鍵分配システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
分野
  • 電気
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