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鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体とその製造方法

国内特許コード P05A007058
整理番号 IAC-13-10
掲載日 2005年4月25日
出願番号 特願2002-001810
公開番号 特開2003-206116
登録番号 特許第3453378号
出願日 平成14年1月8日(2002.1.8)
公開日 平成15年7月22日(2003.7.22)
登録日 平成15年7月18日(2003.7.18)
発明者
  • 飯島 澄男
  • 湯田坂 雅子
  • 小塩 明
出願人
  • 日本電気株式会社
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体とその製造方法
発明の概要 【課題】 STMやAFM用探針、表示素子、ディスプレイ等の電界放出電子源などとして有用な、新規なカーボンナノ構造物である鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体とその製造方法鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体とその製造方法を提供する。
【解決手段】 一端が鋭角に尖った鋭端多層カーボンナノチューブの複数が、その鋭端部を外にして放射状に集合された鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体である。
従来技術、競合技術の概要


従来より、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等のカーボンナノ構造物質を、微小電子素子の導体やFPD等の電極、ミクロ構造物、高強度材料吸着材等として利用する研究が数多くなされている。
このカーボンナノチューブは、グラファイトのシートが円筒状に丸まった形状を有し、シートが一重の単層カーボンナノチューブと、複数のシートが入れ子状に重なった多層カーボンナノチューブとに分類することができる。一般的によく知られている単層カーボンナノチューブは、直径が1~2nm、長さが数μmのものが多く、また、多層カーボンナノチューブについては、最外の層の直径が数10nm、最も内側の層の直径が数~10nm、長さが数μmのものが多い。
一方のカーボンナノホーンは、単層カーボンナノチューブの先端が円錐状に閉じた形状のものである。このカーボンナノホーンは、実際には、多数のカーボンナノホーンが円錐状の先端を外にして放射状に集合し、直径約100nm程度の球状体となったカーボンナノホーン集合体として得られている。
このようなカーボンナノ構造物において、最近、1番外側の層の直径は従来のと同様の10nm程度であるものの、中心部まで層が密に形成されており、1番内側の最も細い層の直径が約0.4nmである多層カーボンナノチューブが発見された。この1番内側のカーボンナノチューブにおける約0.4nmという直径は、これまで発見されたなかで最も細いものであることはもちろんのこと、最も小さいフラーレンであるC20の分子直径と一致する大きさであり、これより細いカーボンナノチューブは安定に存在し得ないという極限の細さでもある。すなわち、この多層カーボンナノチューブは、これ以上内側にチューブが生成されない限界まで密に詰まった多層ナノチューブである。
この密に詰まった多層カーボンナノチューブの特徴としては、従来の多層カーボンナノチューブと同様に化学的に安定であることに加え、機械的強度がさらに高められていると考えられる。また、最も内側の直径0.4nmのカーボンナノチューブについては、金属的性質を持つという興味深い特性等が明らかとされてきている。このことは、通常得られる直径が1~2nmの単層カーボンナノチューブでは、炭素原子の配列によって金属的性質を持つ場合と半導体的性質を持つ場合があるという特性と異なるものである。
このように、カーボンナノ構造物においては、構造がわずかに変化するだけで特性が大きく変化するなど、各種の機能材料としての未知の可能性が秘められており、また更なる新しいカーボンナノ構造物の出現が期待されてもいる。

産業上の利用分野


この出願の発明は、鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体とその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、STMやAFM用探針、表示素子、ディスプレイ等の電界放出電子源などとして有用な、新規なカーボンナノ構造物である鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体と、鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体膜、およびそれらの製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
一端が鋭角に尖った鋭端多層カーボンナノチューブの複数が、その鋭端部を外にして放射状に集合されたものであることを特徴とする鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体。

【請求項2】
鋭端多層カーボンナノチューブは、中心部までカーボンナノチューブが形成されていることを特徴とする請求項1記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体。

【請求項3】
鋭端多層カーボンナノチューブの最も内側のカーボンナノチューブの直径が、略0.4nmであることを特徴とする請求項1または2記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体。

【請求項4】
鋭端多層カーボンナノチューブの鋭端部は円錐状であって、鋭端部の角度が40°以下であることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体。

【請求項5】
鋭端多層カーボンナノチューブの鋭端部は円錐状であって、その円錐の頂点は、鋭端多層カーボンナノチューブの軸の延長上、管壁の延長上、あるいはそれらの中間にあることを特徴とする請求項4記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体。

【請求項6】
集合体の直径が1~5μmであることを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体。

【請求項7】
請求項1ないし6いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体が膜状に積み重ねられていることを特徴とする鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体膜。

【請求項8】
膜厚が20~150μmであることを特徴とする鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体膜。

【請求項9】
水素を2~10%添加した不活性ガス雰囲気中で発生させたプラズマ炎中に炭素棒を導入し、炭素を蒸発させることで、炭素棒表面に鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体を堆積させることを特徴とする鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。

【請求項10】
4MHz以上の高周波プラズマを用いることを特徴とする請求項9記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。

【請求項11】
プラズマ炎の中心部の温度を5000℃以上とすることを特徴とする請求項9または10記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。

【請求項12】
炭素棒の先端を円錐状にすることを特徴とする請求項9ないし11いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。

【請求項13】
炭素棒の先端がプラズマ炎の中心部になるように炭素棒を導入することを特徴とする請求項9ないし12いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。

【請求項14】
プラズマ炎が短軸約30mm長軸約60mmの楕円球状であるとき、プラズマ炎の中心から15~20mmの炭素棒表面に鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体を堆積させることを特徴とする請求項9ないし13いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。

【請求項15】
不活性ガスがArであることを特徴とする請求項9ないし14いずれかに記載の鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
  • C01B 31/02    101
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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