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超短パルスレーザーを用いた微細加工方法及びその加工物

国内特許コード P05A007332
整理番号 RJ004P49
掲載日 2005年5月9日
出願番号 特願2002-012391
公開番号 特開2003-211400
登録番号 特許第4263865号
出願日 平成14年1月22日(2002.1.22)
公開日 平成15年7月29日(2003.7.29)
登録日 平成21年2月20日(2009.2.20)
発明者
  • 安丸 尚樹
  • 宮崎 健創
  • 木内 淳介
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • アイテック株式会社
発明の名称 超短パルスレーザーを用いた微細加工方法及びその加工物
発明の概要 【課題】ナノレベルの微細加工を簡単、確実に行うための方法を提供する。
【解決手段】固体材料表面に、低フルーエンスの超短パルスレーザー(フェムト秒レーザー)を偏光制御して照射することで、照射したレーザーの波長より小さいサイズの微細構造を形成する。そして、超短パルスレーザーを直線偏光させて固体材料表面に照射することで、偏光方向とは直交する方向に沿って細長い突起部からなる微細構造を形成でき、また、円偏光させて照射することで粒状の突起部からなる微細構造を形成できる。こうした微細構造のサイズは、照射するレーザーの波長と正の相関関係があり、波長を選択することで微細構造のサイズを制御することができる。
従来技術、競合技術の概要


ナノメートル(nm;1メートルの10億分の1)サイズのナノ構造(概ね0.1nm~200nmのサイズ)を有する材料及び部品の開発が従来より進められており、こうしたナノ構造を形成するための技術はナノテクノロジーと総称されている。ナノ構造を有する材料及び部品は、新規な物性や機能を発現することが知られており、電子デバイス等の電子・電気関連分野、マイクロマシン等の機械関連分野及び触媒等の化学分野といった多岐にわたる技術分野でその活用が図られている。



ナノテクノロジーとしては、大別すると、走査型プローブ顕微鏡(SPM)を利用した原子・分子レベルの操作技術を用いて原子・分子を数十~数百単位で構築することでナノ構造を形成するボトムアップ技術と、LSI製造技術に代表されるリソグラフィ、電子ビーム加工、FIB(Focused Ion Beam)加工により100nm程度のナノ構造を形成するトップダウン技術が開発されている。



一方、精密加工を行うための手段としてレーザー加工が用いられているが、レーザー加工の中で、近年、パルス幅が1ピコ秒(10-12秒)以下の超短パルスレーザー(フェムト秒レーザー)を用いたレーザー加工の開発が進められている。こうした超短パルスレーザーによる加工は、照射面での熱拡散が進む前に高速で加工が行われるため熱影響のきわめて少ない非熱微細加工が可能となる点、ガラスや石英等の透明材料の内部加工が可能となる点といった特徴を有しており、こうした特徴を生かして、例えば特開2001-300749号公報には、特定層の材料のみを除去するレーザー加工方法が記載されている。また、特開2001-239379号公報には、有機化合物材料に対して超短パルスレーザーを照射してその加工深さを制御する点が記載されており、特開2001-212685号公報には、アブレーションと熱伝導効果を考慮して高精密加工を行う点が記載されている。特開平11-207479号公報には、固体表面に損傷を与えずに固体内部のみを加工する方法として超短パルスレーザーを用いた点が記載されている。特開2001-236002号公報には、フェムト秒レーザーを光源として、ビームスプリッターにより2つのビームに分割して2ビームレーザー干渉露光方法によりホログラムを製造する方法が記載されている。また、超短パルスレーザーを偏光させて固体材料表面に照射を行う点についても研究がなされてきている(J.Bonse et al.,"The precision of the femtosecond-pulse laser ablation of TiN films on silicon",Applied Physics A 69,1999年12月22日,p.399-p.402 ; S.Baudach te al.,"Femtosecond Laser Processing of Soft Materials",The Review of Laser Engineering,2001年11月,p.705-p.709)。



こうしたレーザー加工では、いろいろな種類の固体材料-例えば、金属、セラミックス、有機材料、半導体材料、誘電体、絶縁材料等で研究されてきているが、より精密に加工することに重点が置かれ、ナノレベルのより微細な加工については研究開発がなされていないのが現状である。ナノレベルの微細加工に関しては、レーザー照射表面にレーザーの波長とほぼ等しい空間周期を有する周期的な微細構造(リップル)が発生することが知られており(D.J.Ehrlich et al.,"Time-resolved measurements of stimulated surface polariton wave scattering and grating formation in pulsed-laser-annealed germanium",Applied Physics Letter,American Institute of Physics,1982年10月1日,p.630-p.632 ; 豊田浩一他2名,"GaAsのレーザー励起エッチングにおける周期的表面リップルの形成",レーザー研究,1990年,第18巻 第7号,p.39-p.43)、こうしたレーザー波長と同程度のレベルまでの微細構造が研究されてきているに過ぎない。

産業上の利用分野


本発明は、超短パルスレーザーを用いた微細加工方法及びその加工物に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】所定波長のフェムト秒レーザーを、アブレーション閾値からアブレーション閾値の10倍までの範囲のフルーエンスで偏光制御して固体材料表面に照射することで、前記所定波長より小さいサイズの微細構造を形成することを特徴とする微細加工方法。
【請求項2】所定波長のフェムト秒レーザーを、アブレーション閾値からアブレーション閾値の10倍までの範囲のフルーエンスで直線偏光させて固体材料表面に照射することで、その偏光方向と直交する方向に沿って配列された細長い突起部を含む微細構造を形成することを特徴とする微細加工方法。
【請求項3】前記突起部の幅は、前記所定波長より小さく形成されることを特徴とする請求項2記載の微細加工方法。
【請求項4】前記突起部の幅は、前記所定波長の1/10~3/5のサイズに形成されることを特徴とする請求項3記載の微細加工方法。
【請求項5】所定波長のフェムト秒レーザーを、アブレーション閾値からアブレーション閾値の10倍までの範囲のフルーエンスで直線偏光させて固体材料表面に照射することで、その偏光方向と直交する方向に沿って配列された細長い溝部を含む微細構造を形成することを特徴とする微細加工方法。
【請求項6】前記溝部の幅は、前記所定波長より小さく形成されることを特徴とする請求項5記載の微細加工方法。
【請求項7】所定波長のフェムト秒レーザーを、アブレーション閾値からアブレーション閾値の10倍までの範囲のフルーエンスで円偏光させて固体材料表面に照射することで、粒状の突起部を含む微細構造を形成することを特徴とする微細加工方法。
【請求項8】前記突起部の径は、前記所定波長より小さく形成されることを特徴とする請求項7記載の微細加工方法。
【請求項9】前記突起部の径は、前記所定波長の1/10~3/5のサイズに形成されることを特徴とする請求項8記載の微細加工方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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