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バイタルサイン計測システム、バイタルサイン計測方法、バイタルサイン計測プログラム、及び記録媒体 新技術説明会

国内特許コード P05A007360
整理番号 RSP21P07
掲載日 2005年5月9日
出願番号 特願2003-135925
公開番号 特開2004-337294
登録番号 特許第4371699号
出願日 平成15年5月14日(2003.5.14)
公開日 平成16年12月2日(2004.12.2)
登録日 平成21年9月11日(2009.9.11)
発明者
  • 相川 直幸
  • 薄井 英行
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 有限会社ブリーズ
  • 株式会社EARTHSHIELD
発明の名称 バイタルサイン計測システム、バイタルサイン計測方法、バイタルサイン計測プログラム、及び記録媒体 新技術説明会
発明の概要 【課題】心電・血流・血圧・筋電等のバイタルサイン情報と、脳波計・脳磁界等の情報を複合して取得できるセンサデバイスを使用し、意思伝達の手段にはファジー学習ベクトル量子化法(FLVQ)を用いることにより、意思伝達の困難な対象者とのコミュニケーションを可能としたバイタルサイン計測システム及び計測方法を提供する。
【解決手段】このバイタルサイン計測システムは、被験者1と、この被験者1の脳波(6チャネル)を測定するための脳波計2と、被験者1の血流(1チャネル)を測定する血流計3と、被験者1の心電(1チャネル)を測定する心電計4と、各チャネルの信号を纏めるコネクタ部5と、このコネクタ部5から出力された各信号(アナログ信号)6をデジタル信号に変換するA/D変換部7と、A/D変換部7により変換されたデジタル信号8を演算処理するパーソナルコンピュータPC9と、演算結果を表示する表示部10とを備えて構成される。
【選択図】 図3
従来技術、競合技術の概要


近年、医療・教育等の現場においては、会話や表情等による意思伝達が困難な対象者との間の意思疎通を十分に実現することが、治療、教育等の成果を高める上での非常に重要な課題となっている。例えば、医療現場においては、知的障害を持つ患者と医師との間での意思疎通が適切にできないことにより、患者に対する適切な処置が遅滞なくなされない事態が発生したり、或いは処置を間違えるといった重大な医療ミスが発生することがある。このように不十分な意思疎通に起因した不具合を未然に防止するためにも、患者と医師との間における正確な意思の疎通が医療現場においては必要不可欠である。しかし、このような不具合に対処するための適切な手法はこれまで開発されていない。意思疎通を促進するための機器の開発も一部見られるが、この機器を使用するための訓練や使用条件等に大きな制約を伴うのが現状である。
このような対象者のバイタルサインデータを利用した従来例として、特開2002-109068公報には、バイタルサイン記憶手段に記憶された対象者のバイタルサインデータに基づいて、正常、やや異常だが治療には至らない、治療すべき異常の3種類に振り分け、日常的な指導をおこなう構成について開示されている。
また特開平5-49626号公報には、心理的な評価だけでなく人間の生理データ(バイタルサインデータ)を利用して客観的にストレスを評価し、回復の方策を施すための方式について開示されている。それによると、評価作業の前後または最中に、生理データ連続変化計測、生理データ計測及び心理データ計測の各手段でデータを計測し、データを生理データ解析と心理データ解析で解析する。そしてストレス評価で生理的影響と心理的影響の両者からストレスを総合的に、かつ、定量的に評価し、評価結果を基に心理データ解析手段により評価対象者にストレス評価結果及び回復のための方策を与えるものである。
また、特開2002-291752公報には、生体の自律神経系と代謝の機能を的確かつ簡便に解析することができる生体の自律神経系と代謝の機能解析システム及びそのコンピュータプログラムについて開示されている。この公報には、被験者の交感神経系を刺激する負荷を加える前後で測定された生体の酸素消費量、循環系の状態を表わす指標等を入力する入力装置と、負荷を加える前後の酸素消費量の差と循環系の状態を表わす指標の算出値の差を算出する制御装置と、処理された結果を出力する出力装置とを備えた構成が開示されている。データファイルには、生体の肥満の原因を評価するためのデータ等が記憶されている。算出された酸素消費量の差と循環系の状態を表わす指標の算出値の差とを用いて、記憶された評価のためのデータを検索し、それを使用して判定された評価結果を出力装置に出力するものである。
【特許文献1】
特開2002-109068公報
【特許文献2】
特開平5-49626号公報
【特許文献3】
特開2002-291752公報

産業上の利用分野


本発明は、バイタルサイン計測システムに関し、さらに詳しくは、心電及び血流等のバイタルサイン情報をファジー学習ベクトル量子化法(FLVQ)により演算処理することにより、意思伝達が困難な対象者との意思疎通を可能としたバイタルサイン計測システム及びその方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
被験者のバイタルサイン情報を検出する複数のセンサ部と、該複数のセンサ部から取得した各信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部により変換されたデジタル信号をサンプリングして演算処理する演算処理部と、該演算処理部の演算結果を表示する演算結果表示部と、を備え、
前記演算処理部は、ファジー学習ベクトル量子化法(FLVQ)により、複数の比較項目から得られた被験者のバイタルサイン情報と該被験者が学習後に前記バイタルサイン情報を元に認識した情報の類似度を演算し、該類似度の差を強調するために前記各比較項目の軸方向類似度の最小値を前記被験者の意思として認識することを特徴とするバイタルサイン計測システム。

【請求項2】
前記ファジー学習ベクトル量子化法(FLVQ)の基本単位をPEi、n次元の入力ファジーベクトルをx=(x1、、2・・・xj・・、xn)と表し、前記xのj軸方向成分をファジー数とし、該ファジー数のメンバシップ関数をhxj(uj)とし、また、i番目の参照ベクトルをmi=(mi1・・・、mij・・・、min)(但し、i=1、2、・・・、k)と表し、該メンバシップ関数をhmij(uj)としたとき、前記PEiは前記n次元の全ての方向について、前記入力ファジーベクトルxと参照ベクトルmiとのj軸方向の類似度をμij=maxuj{hxj(uj)^hmij(uj)}(但し、^は実数a、bに対してa^b=min{a、b}を意味する演算子)として定義すると、前記入力ファジーベクトルxと参照ベクトルmiの類似度は、該類似度の差を強調するために、μi=minj{μij}にて表される各方向の類似度の最小値であることを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項3】
前記複数の比較項目は、前記被験者が複数の音源を聞く前、聞いている最中、聞いた後、聞く前の変動差、聞いている最中の変動差、聞いた後の変動差、聞く前と聞いている最中との差、及び聞く前と聞いた後との差による各心電データと、聞く前及び聞いている最中の血流データであり、前記複数の音源は、無意味な音、不快な音、及び心地よい音であることを特徴とする請求項に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項4】
前記演算処理部は、前記無意味な音、不快な音、及び心地よい音を前記PEiのカテゴリーとし、前記心電データ及び血流データを前記参照ベクトルとし、且つ該参照ベクトルの次元数を前記複数の比較項目とし、前記カテゴリー、参照ベクトル及び比較項目に基づいて演算することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項5】
前記被験者のバイタルサイン情報の取得手順は、前記複数の音源の何れか1つの音源をセットし、前記音源を所定の時間聞かせない状態で前記各バイタルサイン情報を取得し、続いて前記セットされた音源を所定の時間聞かせた状態で前記各バイタルサイン情報を取得し、更に前記音源を所定の時間聞かせない状態で前記各バイタルサイン情報を取得し、所定時間経過後、前記手順と同様の状態により前記カテゴリーの数だけ各バイタルサイン情報を取得することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項6】
前記演算処理部は、前記各カテゴリーの参照ベクトルを入力後、1つ目の入力ファジーベクトルを入力し、前記参照ベクトルと入力ファジーベクトルの交点の最大値を求め、これらの最大値を肯定学習関数に入力した結果、交点があり且つ学習が正しい場合、正答学習を行い前記参照ベクトルのみをmcj(t+1)=β(t)*mcj(t)+α(t)[{1-μcj(t)}*{|xj(t)-mcj(t)|}](但し、β(t)=0.99、α(t)=0.999*α(t-1)、α(0)=0.1)により更新し、該更新を前記各カテゴリーについて同様に行うと共に、クリプス関数値を更新して学習回数を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項7】
前記演算処理部は、前記各カテゴリーの参照ベクトルを入力後、1つ目の入力ファジーベクトルを入力し、前記参照ベクトルと入力ファジーベクトルの交点の最大値を求め、これらの最大値を肯定学習関数に入力した結果、交点がない場合、全ての参照ベクトルをmij(t+1)=δ(t)*mij(t)(i=1、・・・、k)(但し、δ(t)=1.1)により更新し、該更新を前記各カテゴリーについて同様に行うと共に、クリプス関数値を更新して学習回数を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項8】
前記演算処理部は、前記各カテゴリーの参照ベクトルを入力後、1つ目の入力ファジーベクトルを入力し、前記参照ベクトルと入力ファジーベクトルの交点の最大値を求め、これらの最大値を肯定学習関数に入力した結果、交点があり且つ学習が正しくない場合、誤答学習を行い前記交点の値が最大であった参照ベクトルのみをmcj(t+1)=γ(t)*mcj(t)-α(t)[{1-μcj(t)}*{|xj(t)-mcj(t)|}](但し、α(t)=0.999*α(t-1)、α(0)=0.1、γ(t)=1-α(t))により更新し、該更新を前記各カテゴリーについて同様に行うと共に、クリプス関数値を更新して学習回数を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項9】
前記演算処理部は、前記学習を所定の回数繰り返した後、前記入力ファジーベクトルを入力し、前記各カテゴリーの参照ベクトルと入力ファジーベクトルとの交点を求め、該交点の最大値を認識結果として前記演算結果表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン計測システム。

【請求項10】
複数のセンサ部と、A/D変換部と、演算処理部と、演算結果表示部と、を備えたバイタルサイン計測システムのバイタルサイン計測方法であって、
前記複数のセンサ部が被験者のバイタルサイン情報を検出するステップと、前記A/D変換部が該複数のセンサ部から取得した各信号をデジタル信号に変換するステップと、前記演算処理部が該A/D変換部により変換されたデジタル信号をサンプリングして演算処理するステップと、前記演算結果表示部が該演算処理部の演算結果を表示するステップと、を備え、
前記演算処理部が、ファジー学習ベクトル量子化法(FLVQ)により、複数の比較項目から得られた被験者のバイタルサイン情報と該被験者が学習後に前記バイタルサイン情報を元に認識した情報の類似度を演算し、該類似度の差を強調するために前記各比較項目の軸方向類似度の最小値を前記被験者の意思として認識するステップを含むことを特徴とするバイタルサイン計測方法。

【請求項11】
前記ファジー学習ベクトル量子化法(FLVQ)の基本単位をPEi、n次元の入力ファジーベクトルをx=(x12・・・xj・・・、xn)と表し、前記xのj軸方向成分をファジー数とし、該ファジー数のメンバシップ関数をhxj(uj)とし、また、i番目の参照ベクトルをmi=(mi1・・・、mij・・・、min)(但し、i=1、2、・・・、k)と表し、該メンバシップ関数をhmij(uj)としたとき、前記PEiは前記n次元の全ての方向について、前記入力ファジーベクトルxと参照ベクトルmiとのj軸方向の類似度をμij=maxuj{hxj(uj)^hmij(uj)}(但し、^は実数a、bに対してa^b=min{a、b}を意味する演算子)として定義すると、前記入力ファジーベクトルxと参照ベクトルmiの類似度は、該類似度の差を強調するために、μi=minj{μij}にて表される各方向の類似度の最小値であることを特徴とする請求項10に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項12】
前記複数の比較項目は、前記被験者が複数の音源を聞く前、聞いている最中、聞いた後、聞く前の変動差、聞いている最中の変動差、聞いた後の変動差、聞く前と聞いている最中との差、及び聞く前と聞いた後との差による各心電データと、聞く前及び聞いている最中の血流データであり、前記複数の音源は、無意味な音、不快な音、及び心地よい音であることを特徴とする請求項10に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項13】
前記演算処理部が、前記無意味な音、不快な音、及び心地よい音を前記PEiのカテゴリーとし、前記心電データ及び血流データを前記参照ベクトルとし、且つ該参照ベクトルの次元数を前記複数の比較項目とし、前記カテゴリー、参照ベクトル及び比較項目に基づいて演算するステップを含むことを特徴とする請求項10乃至12の何れか一項に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項14】
前記被験者のバイタルサイン情報の取得手順は、前記複数の音源の何れか1つの音源をセットし、前記音源を所定の時間聞かせない状態で前記各バイタルサイン情報を取得し、続いて前記セットされた音源を所定の時間聞かせた状態で前記各バイタルサイン情報を取得し、更に前記音源を所定の時間聞かせない状態で前記各バイタルサイン情報を取得し、所定時間経過後、前記手順と同様の状態により前記カテゴリーの数だけ各バイタルサイン情報を取得することを特徴とする請求項10乃至13の何れか一項に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項15】
前記演算処理部が、前記各カテゴリーの参照ベクトルを入力後、1つ目の入力ファジーベクトルを入力し、前記参照ベクトルと入力ファジーベクトルの交点の最大値を求め、これらの最大値を肯定学習関数に入力した結果、交点があり且つ学習が正しい場合、正答学習を行い前記参照ベクトルのみをmcj(t+1)=β(t)*mcj(t)+α(t)[{1-μcj(t)}*{|xj(t)-mcj(t)|}](但し、β(t)=0.99、α(t)=0.999*α(t-1)、α(0)=0.1)により更新し、該更新を前記各カテゴリーについて同様に行うと共に、クリプス関数値を更新して学習回数を繰り返すステップを含むことを特徴とする請求項10に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項16】
前記演算処理部が、前記各カテゴリーの参照ベクトルを入力後、1つ目の入力ファジーベクトルを入力し、前記参照ベクトルと入力ファジーベクトルの交点の最大値を求め、これらの最大値を肯定学習関数に入力した結果、交点がない場合、全ての参照ベクトルをmij(t+1)=δ(t)*mij(t)(i=1、・・・、k)(但し、δ(t)=1.1)により更新し、該更新を前記各カテゴリーについて同様に行うと共に、クリプス関数値を更新して学習回数を繰り返すステップを含むことを特徴とする請求項10に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項17】
前記演算処理部が、前記各カテゴリーの参照ベクトルを入力後、1つ目の入力ファジーベクトルを入力し、前記参照ベクトルと入力ファジーベクトルの交点の最大値を求め、これらの最大値を肯定学習関数に入力した結果、交点があり且つ学習が正しくない場合、誤答学習を行い前記交点の値が最大であった参照ベクトルのみをmcj(t+1)=γ(t)*mcj(t)-α(t)[{1-μcj(t)}*{|xj(t)-mcj(t)|}](但し、α(t)=0.999*α(t-1)、α(0)=0.1、γ(t)=1-α(t))により更新し、該更新を前記各カテゴリーについて同様に行うと共に、クリプス関数値を更新して学習回数を繰り返すステップを含むことを特徴とする請求項10に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項18】
前記演算処理部が、前記学習回数を所定の数繰り返した後、前記入力ファジーベクトルを入力し、前記各カテゴリーの参照ベクトルと入力ファジーベクトルとの交点を求め、該交点の最大値を認識結果として前記演算結果表示ステップにより表示するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載のバイタルサイン計測方法。

【請求項19】
請求項10乃至18の何れか一項に記載のバイタルサイン計測方法をコンピュータが制御可能にプログラミングしたことを特徴とするバイタルサイン計測プログラム。

【請求項20】
請求項19に記載のバイタルサイン計測プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。
国際特許分類(IPC)
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