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聴診教育用装置

国内特許コード P05A007386
整理番号 GI-H14-47
掲載日 2005年5月16日
出願番号 特願2003-305261
公開番号 特開2005-077521
登録番号 特許第3829197号
出願日 平成15年8月28日(2003.8.28)
公開日 平成17年3月24日(2005.3.24)
登録日 平成18年7月21日(2006.7.21)
発明者
  • 速水 悟
  • 川▲崎▼ 晴久
  • 野方 文雄
出願人
  • 学校法人岐阜大学
発明の名称 聴診教育用装置
発明の概要

【課題】 実際の聴診器を用いた聴診動作と違和感なく、訓練者が種々の症例について聴診技術を習得することが可能な聴診教育用装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 聴診教育用装置1は、人体の上半身を模して形成された人体モデル4と、人体モデル4に対して模擬的に聴診動作を行うための模擬聴診器2と、模擬聴診器2による聴診動作を検知する聴診検知センサ8と、模擬聴診器2及び聴診検知センサ8とそれぞれ接続され、聴診動作を検知した聴診検知センサ8から送出される検知シグナル9を受付け、模擬聴診器2の耳管部10に設けられた生体音再生部11から、検知シグナル9に対応する聴診位置6の心音及び呼吸音等の生体音を再生させるための処理を行う制御部3とを主に具備している。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


従来から、病院などの医療機関において、医師などが患者の病状を把握するために、聴診器を用いた診断(聴診)が行われている。ここで、聴診器とは、患者の身体表面に振動板を直に当接し、心音や呼吸音などの微小な生体音を、振動する振動板の振動面によって捉え、さらに、振動板に接続されたY字状のゴム製管状部材等を伝って、医師等の耳孔部に装着された耳管部(イアーピース)から係る生体音を聴くことの可能な医療器具である。これにより、人間の聴覚では、一般に聴取することのできない微小な生体音を聴診器によって増幅し、聴取可能とするものである。その結果、健常者の生体音を聴取したり、或いは健常な状態の生体音からの乱れ、または生体音に混在する雑音などを医師等が聴取することにより、患者の病状や患部を特定するなどの診断を下すことが可能となる。



この聴診器を利用する手技は、大掛かりな医療検査設備を要することなく、比較的簡易に行うことができるものである。さらに、診断の際に患者に対して身体的な負担を強いることがない「非侵襲的」な診断方法である。そのため、内科等の診療科に来院した外来患者の診療時や、入院患者の回診時などにおいて、病状把握の第一段階として触診等と併せて行われることが多い。また、医師等(看護師を含む)は、係る聴診器を常に首から掛け、勤務中に携行していることが多く、聴診器は一般に良く知られた馴染みのある医療器具の一つである。



ところが、聴診器を利用した聴診によって、患者の症状等を的確に判断し、速やかな診断を行うことは医学生や経験の浅い医師にとっては難しいことがあり、優れた聴診技術を習得するためには、数多くの症例や症状について実践的な経験を多く積む必要があった。ここで、風邪やぜん息などの症例の場合、係る症例を発症するケースが非常に多く、医師等が通常の医療業務において頻繁に遭遇する機会がある。そのため、このケースについては、前述した実践的な教育を充分積むことができ、的確な診断を下せるようになることが多い。



一方、非常に稀なケース、例えば、特異な心臓系疾患等の症例の場合、聴診器を利用して心臓病患者の心音(鼓動音)を聴くことのできる機会は、非常に限定され、心臓外科の医療スタッフなどに限られていた。そのため、心臓外科以外を専門とする医師、或いは医学生等は当該症例についての聴診器を使った聴診技術を習得できないことがあった。



ところで医学部などの医学教育機関においては、当然のことながらこれらの聴診器を用いた基礎的な聴診技術の習得を目的とする教育(講義または実習)の機会が設けられている。ところが、これらの教育の機会において、多くの症例について、実際の患者に対して聴診動作を行うことは、特に時間的な制約及び患者のプライバシー等に関する点から困難性を呈していた。



そこで、聴診技術の習得を目的とし、医学生等の初学者が、聴診を仮想的に体験することができ、さらに種々の症例についての聴診技術を習得するようなシミュレーション装置を求める声が強くあり、一部には既に開発されているものもある(例えば、特許文献1及び特許文献2など)。これらは主にウレタン素材で形成されたマネキンの内部に複数のスピーカーを埋設し、マネキン外部から送出された電気信号に基づいてスピーカーから心臓の心音等を再生することができるものである。また、埋設されるスピーカーの外側に凹面上の音声反射部を設け、聴診部位での再生音を実際の生体音を聴診器で聴いた場合と略同様に再生できるようにしたり、或いは聴診可能な範囲を病状及び触診位置において異ならせるようにするものなどが挙げられている。




【特許文献1】特公平5-27113号公報

【特許文献2】特開2002-139991号公報

産業上の利用分野


本発明は、聴診教育用装置に関するものであり、特に、大学の医学部等の医学教育機関において医学生等を対象として利用され、人体の心音や呼吸音等の生体音から病気の症状の診断を下すことの可能な聴診器を利用した聴診技術の習得及び向上を図るための聴診教育用装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
人体を模して形成された人体モデルと、
訓練者の耳孔部に挿着可能な耳管部、及び前記人体モデルに対して聴診動作を行う聴診部を有する模擬聴診器と、
前記人体から発せられる呼吸音及び心音を含む複数の生体音を、生体音データとして記憶する生体音記憶手段と、
前記人体モデルのモデル表面に対し、前記模擬聴診器を利用して行われる前記聴診動作を検知し、前記聴診動作が行われた聴診位置を特定する位置特定手段と、
特定された前記聴診位置に対応する前記生体音データを、前記生体音記憶手段から抽出する生体音抽出手段と、
前記模擬聴診器の前記耳管部に配設され、抽出された前記生体音データを再生する生体音再生手段と、
前記位置特定手段によって特定された前記聴診位置における前記聴診部による聴診圧力を検出する聴診圧検出手段と、
検出された前記聴診圧力に基づいて、再生する前記生体音データの音圧を変化させる生体音変化手段と
を具備することを特徴とする聴診教育用装置。

【請求項2】
人体を模して形成された人体モデルと、
訓練者の耳孔部に挿着可能な耳管部、及び前記人体モデルに対して聴診動作を行う聴診部を有する模擬聴診器と、
前記人体から発せられる呼吸音及び心音を含む複数の生体音を、生体音データとして記憶する生体音記憶手段と、
前記人体モデルのモデル表面に対し、前記模擬聴診器を利用して行われる前記聴診動作を検知し、前記聴診動作が行われた聴診位置を特定する位置特定手段と、
特定された前記聴診位置に対応する前記生体音データを、前記生体音記憶手段から抽出する生体音抽出手段と、
前記模擬聴診器の前記耳管部に配設され、抽出された前記生体音データを再生する生体音再生手段と、
前記位置特定手段によって特定された前記聴診位置における前記聴診部による聴診圧力を検出する聴診圧検出手段と、
検出された前記聴診圧力に基づいて、再生する前記生体音データの音圧を変化させる生体音変化手段と、
前記聴診動作における前記モデル表面に対する前記聴診部の当接状態を認識する状態認識手段と、
認識された前記聴診部の当接状態に基づいて、再生する前記生体音データの音圧を変化させる状態生体音変化手段と
を具備することを特徴とする聴診教育用装置。

【請求項3】
前記生体音記憶手段は、
男女別、年齢別、症例別、及び前記症例の病状別に異なる複数の前記生体音データを分類して記憶され、
記憶された前記生体音データの中から、再生する前記生体音データの再生条件を予め設定する再生条件設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の聴診教育用装置。

【請求項4】
前記生体音データは
前記人体から発せられる実際の生体音を採録したものが利用されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の聴診教育用装置。

【請求項5】
前記模擬聴診器を利用して行われる前記聴診動作に応じて再生される前記生体音データを、少なくとも二人以上が聴取可能に再生する複数聴取手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の聴診教育用装置。
産業区分
  • 運動娯楽用
  • 治療衛生
  • 電子応用機器
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003305261thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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