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光学材料のレーザー損傷評価方法 コモンズ

国内特許コード P05P002997
整理番号 Y2004-P014
掲載日 2005年5月20日
出願番号 特願2004-271760
公開番号 特開2005-114720
登録番号 特許第4528075号
出願日 平成16年9月17日(2004.9.17)
公開日 平成17年4月28日(2005.4.28)
登録日 平成22年6月11日(2010.6.11)
優先権データ
  • 特願2003-329114 (2003.9.19) JP
発明者
  • 神村 共住
  • 中村 亮介
  • 中井 貞雄
  • 佐々木 孝友
  • 森 勇介
  • 吉村 政志
  • 兼松 泰男
  • 吉田 國雄
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 光学材料のレーザー損傷評価方法 コモンズ
発明の概要

【課題】 非破壊・非接触であって短時間で安価に光学材料のレーザー損傷閾値を評価することのできる新しい光学材料のレーザー損傷閾値評価方法を提供する。
【解決手段】 光学材料(12)に、下記式(1)で表される波長λ(nm)を有しパルス幅が10-16s以上10-6s以下であるパルスレーザー光を集光照射し、光学材料のエネルギー密度を増大させて二光子吸収を発生させ、入射レーザー光の透過率を測定し、二光子吸収に起因する透過率低下を求めレーザー損傷閾値を評価する。
λ0≦λ≦-100logT-560+λ0(nm) ・・・(1)
(ただし、λ0はその光学材料の透過限界波長(単位nm)、Tはパルス幅(単位s)である)
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


従来より、レーザー光源は、情報・通信、超微細加工や医療分野で幅広く利用されており、そこではレーザー光の波長変換、集光・反射や増幅素子として光学結晶等の光学材料が用いられているが、レーザー出力が大きくなるにつれて光学素子や非線形光学結晶などの光学材料に生じるレーザー損傷が問題となる。とくに、高調波を発生する波長変換素子ではより高い出力が求められるが、それら波長変換素子はレーザー損傷閾値以下で使用する必要があり、レーザー損傷閾値を知る必要性が高い。しかしながらこれまで、非線形光学結晶の品質については評価基準がなく、全固体紫外レーザー光源の開発では実際に波長変換素子を用いて光を発生させなければ、必要とするレーザーの性能を満足するのに結晶が耐え得るのかが分からなかった。



これまでの光学材料、たとえば光学結晶の結晶性評価の経緯としては、転位密度や、X線トポグラフ観察などの結晶学的な手法が一般的に広く用いられているが、結晶の局所的部分のみの評価、特殊なサンプルの加工が必要であり、レーザーに関係した特性との相関性がないなどの技術的課題を有している。



そこで、レーザーに関係した特性との相関性という意味で、たとえば図に示すように、Nd:YAGパルスレーザー(60)から出射したレーザー光を非線形光学結晶であるKTP結晶(61)に照射して第2高調波を発生させ、さらにCLBO結晶(62)を用いて第4高調波である266nm光を発生させて、その266nmレーザー光をアテニュエータ(63)を介してレンズ(焦点距離100mm)(64)で集光して非線形光学結晶などの試料(65)に照射し、レーザー損傷の有無を、He-Neレーザー(66)から出射されたHe-Neレーザー光を試料(65)に照射することで確認し(レーザー損傷が発生すればそのHe-Neレーザー光が試料を透過せずに損傷部分のクラックで散乱する)、損傷が発生した時の入射エネルギー強度をパワーメータ(図示省略)で計測し、ビーム径およびパルス幅から単位面積・時間当たりのレーザー強度を算出して損傷閾値とするレーザー損傷耐力測定が行われているが、その場合、非線形光学結晶といった試料の破壊値を測定しており、評価した試料は実際にレーザー装置に使用することは不可能であった。



また非破壊でレーザー損傷閾値を測定する方法として、非線形光学結晶であるCLBO結晶の結晶性を測定するのにビッカース硬度から推定する方法(特許文献1)も見出されたが、このビッカース硬度から推定する方法では結晶表面とその極近傍の内部での内部レーザー損傷閾値との相関を利用するため、表面近傍のみの評価か、均質で薄板の良質な材料については結晶全体の品質を正確に測定することができるが、通常の材料では結晶全体の品質分布が分からなかった。また、光学材料の非線形光学定数(二光子吸収係数・光誘起屈折率変化)の測定に関しては、Zスキャン法が確立されているが、そのZスキャン法は二光子吸収係数・光誘起屈折率変化などの物性値を正確に測定するために用いられている手法で、通常は解析が困難であり不確定なパラメータが発生する可能性がある厚板材料は用いずに薄板、薄膜試料を用いている。

【特許文献1】特開2003-161683

産業上の利用分野


この出願の発明は、光学結晶等の光学材料のレーザー損傷評価方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、非破壊・非接触であって短時間で安価に光学材料のレーザー損傷耐力を評価することのできる光学材料のレーザー損傷評価方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
パルスレーザー光の入射エネルギーを増加させながらその透過率の変化を調べたときに、透過率が線形吸収による減少の後、非線形的に減少する挙動を示し、さらに光入射エネルギーを増加させると、破壊となる現象が生じ、その非線形的な透過率減少が二光子吸収によると判断されるパルスレーザー光と光学材料についてのレーザー損傷評価方法であって、レーザー損傷耐力が既に分かっている品質の異なる複数の光学材料につき、入射レーザー光強度を増加させながら、入射レーザー光強度と透過レーザー光強度を予め測定しておき、目的とするサンプルにつき、入射レーザー光強度を増加させながら、入射レーザー光強度と透過レーザー光強度を測定し、その線形吸収からの傾きからのずれの程度をレーザー損傷耐力が既に分かっている光学材料の線形吸収からの傾きからのずれの程度と比較することで、レーザー損傷耐力を見積もることにより、レーザー光照射にともなうレーザー損傷閾値を非破壊で評価することを特徴とするレーザー損傷評価方法。

【請求項2】
光学材料に対して、前記パルスレーザー光をスキャンさせ、光学材料内の多数の位置において透過率の低下を測定し、その結果を三次元でマッピングすることで光学材料の材料内全体について品質を評価することを特徴とする請求項1に記載のレーザー損傷評価方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004271760thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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