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貴金属系触媒担持導電性高分子複合体の製造方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P05A007397
掲載日 2005年6月24日
出願番号 特願2003-156814
公開番号 特開2004-359724
登録番号 特許第3743801号
出願日 平成15年6月2日(2003.6.2)
公開日 平成16年12月24日(2004.12.24)
登録日 平成17年12月2日(2005.12.2)
発明者
  • 出来 成人
  • 西川 平祐
  • 水畑 穣
出願人
  • 国立大学法人神戸大学
発明の名称 貴金属系触媒担持導電性高分子複合体の製造方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】本発明の課題は、導電性高分子中に貴金属触媒のナノ粒子を均一に担持させた複合体を、簡便かつ効率の良いステップで合成するための方法を確立することである。
【解決手段】本発明により、貴金属錯体を重合酸化剤として使用して導電性高分子の重合反応を行うと共に、貴金属錯体の還元により生成した貴金属系触媒を導電性高分子に1段階の工程で担持させることを特徴とする、貴金属系触媒担持導電性高分子複合体の製造方法が与えられた。本発明の方法により製造された貴金属系触媒担持導電性高分子複合体は、導電性高分子材料中に数ナノオーダーの粒子径を有する貴金属系触媒が均一に分散している複合体であり、燃料電池など種々の用途において有用である。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


固体高分子型燃料電池(PEFC)は、その環境適合性、高いエネルギー効率から、電気自動車用のクリーンな駆動電源や携帯機器用電源ばかりでなく、電気と熱を同時利用(コジェネレーション)する定置用途に向けても活発に研究が進められている。しかし現状のPEFC開発状況において、いくつかの克服すべき技術課題がある。触媒層に関して言えば、コスト削械のために、白金電極触媒の必要量をいかにして低減するか、また、燃料に改質ガスを使用した場合のガス中のCOによる電極触媒の被毒を防ぐことである。



近年、これらの触媒層の問題点を解決する手段として、触媒微粒子を導電性高分子マトリックス中に分散させた複合体触媒系の合成が提案されている。燃料電池の電極反応はいわゆる3相界面(電解質一電極触媒一反応ガス)で起こるが、PEFCでは電解質が固体であるために、反応場が電極と膜との接触界面に限定され、白金の利用率が低下する。そこで、導電性高分子中に触媒微粒子を分散し、反応場を三次元化することで触媒利用効率が向上し触媒量の低減が期待できる。また、保護ポリマーによる耐CO被毒も可能である。よって、触媒微粒子の凝集を回避することにより上記の欠点を除くことができれば、高い触媒活性を維持することができると思われる。



ところで、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの導電性高分子中に貴金属微粒子を分散させた複合体触媒が、メタノール酸化に対してバルク金属電極と比べて高い触媒活性を示すことが報告されている(非特許文献1-4)。しかし、これらの報告された研究のほとんどにおいて、複合体は電気化学的に合成されている。これは、あらかじめ電解重合した高分子に金属イオンを電解析出する方法であるが、この方法には、合成プロセスが煩雑であることや、また、生成物の大きさが電極面積に限られること、ナノオーダーの金属微粒子の合成が困難であることなどの問題点がある。よって、貴金属微粒子が分散した導電性高分子を、1工程で容易に得るための手法が求められていた。



一方、Selvanらは、導電性高分子/金属ナノ粒子の新規な合成法を報告した(非特許文献5-8)。彼らはポリピロールの重合において、酸化剤として塩化金酸を用いて化学酸化重合を行うことにより、ピロールの重合と金イオンの還元を同時に起こすことを試みた。その結果ポリピロール/金ナノ粒子の複合体を合成することに成功した。これより、外部からの電気エネルギーを必要とせず、ワンステップの化学反応で複合体の合成が可能であるため、プロセスの単純化ができ、また容易にスケールアップすることで大量合成も可能である。しかしながら、他の金属についての報告はいまだなされておらず、また電気物性に関する知見も得られていない。



【非特許文献1】
D.J.Strike et al., J.Appl.Electrochem. 1992, 22, p922
【非特許文献2】
H.Yang et al., J.Electrochem.Soc. 1997, 144, p2302
【非特許文献3】
M.Hepel, J.Electrochem.Soc. 1998, 145, p124
【非特許文献4】
K.M.Kost et al., Anal.Chem. 1988, 60, p2379
【非特許文献5】
S.T.Selvan et al., Adv.Mater. 1998, 10, p132
【非特許文献6】
S.T.Selvan et al., Chem. Commun. 1998, p351
【非特許文献7】
S.T.Selvan et al., J.Mater.Sci.Lett. 1998, 17, p1358
【非特許文献8】
S.T.Selvan et al., J.Phys.Chem.B. 1999, 103, p7441

産業上の利用分野


本発明は、貴金属錯体を重合酸化剤として使用して導電性高分子の重合反応を行うと共に、貴金属錯体の還元により生成した貴金属系触媒を導電性高分子に1段階の工程で担持させることを特徴とする、貴金属系触媒担持導電性高分子複合体の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
白金錯体を重合酸化剤として使用して導電性高分子の重合反応を行うと共に、当該白金錯体の還元により生成した白金触媒を当該導電性高分子に1段階の工程で担持させることを特徴とする、貴金属系触媒担持導電性高分子複合体の製造方法。

【請求項2】
前記重合酸化剤として、前記白金錯体に加えて遷移金属錯体を更に使用することを特徴とする、請求項1記載の製造方法。

【請求項3】
一次粒子径が10nmから1000nmである前記導電性高分子中において、0.1nmから50nmの大きさを有する前記白金触媒が均一に分散していることを特徴とする、請求項1記載の製造方法。

【請求項4】
前記導電性高分子が、ポリピロール、ポリアニリンおよびポリチオフェンからなる群から選択されたことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか1つの請求項記載の製造方法。

【請求項5】
請求項1ないし請求項のいずれか一つの請求項記載の製造方法により製造された、貴金属系触媒担持導電性高分子複合体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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